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オールモスト・イノセント / Almost Innocent

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(5人でインスト込み45分ほど)

【概要&ルール】

皇帝の冠がなくなった! あなたたちのグループはそれを見つけるために集まったが、何故か補完事件にも巻き込まれる。それぞれが目撃した事件について正しい情報を伝えられるよう情報を整理していこう。

プレイヤーそれぞれが解くべき事件を持ち、全員が正解したら勝利!な推理ゲームです。

ゲーム開始時に、犯人、被害者、場所、動機、証拠について、ランダムに1枚ずつ各プレイヤーに配られます。これが、左隣のプレイヤーが解くべき事件の解答になります。
プレイヤーは手番に、ボードの縦横のいずれか1列/1行を選択した上で、以下の2つの質問のいずれかを右隣のプレイヤー(答え知ってる人)に行います。

1.解答がいくつ存在しているか。(数を教えてもらえる)
2.解答(犯人、被害者、場所、犯罪、証拠)のいずれか指定の1つが存在しているか

手番プレイヤーが行った質問は、全プレイヤーが右隣のプレイヤーに行います。
(質問→答えるが1周します)

難易度とシナリオによって決まった質問回数を消費するか、全員が答えがわかったら回答フェイズに進みます。

〇回答フェイズ
時計回りに犯人、被害者、犯罪、証拠、場所の順に1種ずつを全員が回答していきます。不正解の場合、ライフが減り、ライフがない状態で間違ったら敗北、敗北せずに全員が正解を全種答えることができれば勝利です。

〇シナリオについて
シナリオブックがあり、そのゲームで使うカードの種類やボード、特殊能力、お邪魔キャラ、難易度に応じた質問回数や間違えられるライフ数などが指定されています(もちろんストーリーもあります)。

【プレイ内容】

あすまーさん、一味さん、キノさん、ちがさん、僕の5人で。
全員初プレイです。

とりあえず初回ということでシナリオ1をプレイ。
『町やってきた俺たち!皇帝の冠について聞き込みをしてたら眠り薬を飲まされたのか、眠ってしまいひどい頭痛とともに目を覚ましたところに、ところで昨夜起きた事件について目撃してないかい?と聞かれて、事件解決を手伝うことに…』って事件本筋と関係ないというか、ゲームにつなげるのぎこちなさ過ぎませんか。
と思いつつも、あまり気にせずにゲーム開始です。

このシナリオでは、犯人は当てる必要はなく、被害者、犯罪、場所、証拠の4種を全員が当てれば勝利です。

ボードは12種類(両面異なる6枚)が用意されており、大きさは変わりませんが、6×6のマスの中にどのように対象が書かれているかで難易度が調整されているようです。
このシナリオ1用のものは犯人(6候補)がでてこないこともあり、6×6の36マスの内、12マスはゲーム開始時から会頭候補の対象外です。
更に隣の人の解答も自分の解答にはなりえないので、20マスの中から自分にとっての正解の4つ(被害者、犯罪、場所、証拠)を当てれば良いです。

シナリオ1だし、約半分が候補外なのでこれは楽勝かなーと思いもしますが、なにぶん全員初プレイでようわかりません。

一味さん:「わかった!」

いやいや早すぎでしょうと思いましたが、どう質問すれば良いかわかったとのこと。
自分の答えを知るための質問は最初は手掛かりがほぼないので聞きづらいですが、全員同じ質問がくるっとまわるので、自分が持っている解答を効率よく伝える質問は思いつきやすいということ。

なるほどなー。

そこからは淡々と質問タイムです。

「Cの列にいくつ正解がありますか?」
「2つ」「0」「0」「2つ」「0」
みたいな感じで進んでいきます。

ゼロと言われた際に、全部候補から除外できるのはすぐにわかるんですが、「2つ」とか「1つ」と言われた際に、どれが正解か絞るのがなかなかできません。
答えの種類を指定して聞く質問にすれば特定はできそうですが、数を聞く質問と比べて役に立たない答えが返ってくる人が多い気がして、使うのをためらってしまいます。

そんな中、数の質問に「2つ」「2つ」(他はゼロ)と返ってきたのに対して、あすまーさんが「わかった!」と。
どうも、隣の人の解答を持っている列に自分の解答も被っていたようです。

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この画像で、例えば、1の列は犯罪2つ、場所2つが書かれていて、他はカラです。ここで、「2つ」と教えてもらえても通常は犯罪と場所の組み合わせまではわかりません。しかし、自分が持っている隣の人の解答が、1の列の犯罪と場所のどちらかであれば、「2つ」と言われたら、残った組になることはわかります。

そんなラッキーなこともあるんだなあと。
(今回は難易度を普通で遊んでますんで、どの答えがわかっているのかは他人に知らせることはできません。なので厳密にはこのわかった!はアウトなんですが、まあ、意図的でないし直接の言ってるわけでもないのでセーフ!で)

そしてその後もゲームは進み、質問回数を使い切って、いよいよ回答タイムに。

僕、ちがさん、キノさん:「まだわかってない」
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(ここでの僕のメモは↑の通り)

僕:「あ、わかってた!わかった!」
↑のメモとその上のボードをよく照らし合わせて見て貰えばわかるんですが、この時点の情報量でわかってたことが発覚。
あすまーさん、一味さん、僕の3人は全部わかり、ちがさん、キノさんは一部2択や3択が残っている模様です。

このゲームの回答フェイズは特定種類(犯罪とか)の回答を時計回りに発表し、解答を持ってる隣の人が判定していくという方式なので、

キノさん:「他の人の答えでたぶん絞れるでしょ」

ということになります。仮に間違えるとライフが減り、ライフがない状態で間違えると敗北です。
スタートプレイヤーの一味さんから時計回りに答えていくと、

キノさん:「案外絞れないまま回ってきたな(笑)」
ここでライフはひとつ失いましたが、間違えたことで答えを特定でき、その後は順調に正解を続けて勝利。

最初のシナリオだし楽勝だろうと思ってたらそれなりに大変でした。

このまま次のシナリオにと思いましたが、一気にキャラの特殊効果が使えるシナリオ2-1までスキップ!
このシナリオでは、2人のキャラが能力を使えます。キャラが、と言っても全員共用で話し合ってタイミングや誰に使うか選べます。今回はわかりやすく、衝立にそのキャラが書いてある人が使おうということで、一味さんは『ゲームに登場していない答えの3枚を引き、うち1枚は自分だけ、2枚は全員に公開可能』な能力、キノさんは『質問者の答えが範囲内にあるかないか聞ける』能力持ちです。

しかし、質問回数は前のシナリオより少ないですし、回答対象も犯人が加わり、各自が5つ答えないとなりません。

初手で僕の答えを持っている一味さんが、C列を指定し、僕への答えは「3つ」。C列に描かれているのは、被害者1マス、犯罪1マス、場所3マス。これで3つということは、被害者と犯罪は確定! いい質問しますね〜と最高の滑り出し。
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(2-1のボード+僕の個人ボード。ちょっとみづらいですがCの列で3つと言われると青枠の被害者と黄枠の犯罪は確定します)

まあ、結局、ここで確定した2つ以外は最終盤まで他の3つは特定できなかったんですが……。

今回も質問回数が尽きるところで、まだ解けてない人を確認、特殊能力をその人たちに使ってもらいます。この特殊能力+ライフがある分間違えられるやつで全員正解に辿り着き、無事クリアできました。

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(あんま見た目変わりませんが終了時)

【感想】
ベースになってる推理ゲーム部分は正直古臭いです。数を聞いたり、該当する答えがあるかを聞くシステムは丸っと同じものはなかったかもしれませんが、一問一答で徐々に絞り込んでいくというやつ自体がもっさりしていて、『今風』ではないです。
が、協力ゲームで全員正解を目指すというのが、新しい。

解答間のつながりがなく、答えが独立している推理ゲームはひたすらひとつひとつ確認していくしかなく(他人の質問を利用して演繹的に答えを推理することもできはしますが)、どう質問すればいいかわからない、何を質問するのが1番効率的かわからないなど、プレイングの作業感や楽しい!瞬間があんまないのが欠点でした。

しかし、協力ゲームになったことでゲームの目的が、
・自分の答えを推理する
・自分の持っている答えを隣のプレイヤーに伝える
の2つに増えているので、格段に遊びやすくなってますし、後者の方はこれまであまりなかったかと思いますので、どう工夫して伝えるか自体の面白さもなかなか興味深い感じになってます。

ライフ制なので間違えも勘定に入れて勝利=全員正解を目指すとか、妙にゲーム的なところも含め、純粋な推理ゲームというより、情報をやり取りする協力ゲームとして魅力的なものになってます。
(推理ゲームとしては、今僕が遊んでいる部分では、並くらいの出来かなと)

プレイ内容に書いてませんでしたが、シナリオごとに使うシートも変わり、シート上にどう解答候補が並ぶかで難易度がかなり細かく分けられています。2マスぶち抜きのマスが出てきたり、質問阻害してきたりと、どうゲームに勝つか?という正しい協力ゲームの難易度調整もされているようで、先に進むのが楽しみです。

あと、こういう消去法だったり論理的に答えを導く系のボードゲームって、初期に配られる情報や答えが決まった時点でプレイヤー間で、答えまでの距離、正解するために必要なステップ数って差がついてるんだろうなーと思ってたのが、協力ゲームになったことではっきりと見えたのはなかなか興味深かったです。
推理ゲーム好きだけど、楽しむべきは回答までの過程なんやなーと。

え!もうわかったの!? なんでそんな早くわかる?となってた方々! 実力差じゃなくて、セットアップ運かもしれませんよ!

メビウス30周年記念ゲーム大会に行ってきました。

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メビウスゲームズのXX周年記念というと、20周年の際にメビウスゲームズの店舗で行われたライナー・クニツィアフェアに参加して、来日されていたクニツィアにサインをもらったことがありますが、その五年後、25周年記念の際に行われたゲーム大会には参加していませんでした(20周年のときも講演会やパーティもあったんですが、そちらは参加せず)。20周年の時の記事

ただ、25周年のゲーム大会の感想ツイートがとても楽しそうだったんですよね。大会と聞いて、いやいやそんなガチ勢じゃないし関係ないなと端から参加を考えなかったのを後悔するくらいには。

なので30周年大会が開催される際には、是非参加したいと思っていたものの、実際に開催が発表されるとそれほどボードゲームの知り合いが多いわけでもないので、最低6人というチーム人数がネックでした。とりあえず、主催しているセミクローズ会で話を出したところ3人にはなり、勢いで他チームで参加しそうだったり、”大会”に興味なさそうな方、家庭重視そうな方にも声をかけ、なんとか僕以外に6人の方にOKと言っていただけ、出場できることに(当初6人揃ったからいいやと思っていたのですが、「6人だと何かあった時大変なので、7人目として声をかけられた」という方がおり、そりゃあ、そうかと、うちのチームも7人まで声をかけたのでした)。

結局、仕事の繁忙期と重なった方がおり、規定ぎりぎりの6人で参加することになったので、あの時、7人目がいた方が良いと言ってくださった方には頭が上がりません。
ちなみにメンバー揃って即申し込んだんですが、参加申し込み開始から数日で締め切られていたので、のんびりしてなくて良かったです。

参加申し込みなどは、メンバーの1人のあすまーさんがすぱすぱと手続きしてくださり、その後も、さくさくとゲームの分担決めまで仕切っていただけました(当日も引率的なことをしてくれました。頭が上がりません)。

んで、参加が決まったら次は練習するか!?ですが、まあ、当然、メンバー内で温度差がありますし、そんなにボードゲームを遊ぶ時間を作れない方もいらしたので、できる範囲でくらいのゆるい感じでした。
ゲームのラインナップ的に、大抵のゲームは運要素が大きいので練習してもねえ…という気持ちもありました(痛い目に遭う伏線です)。

いつものセミクローズ会にたまたまサンファン2に参加される方が3,4人集まったので、プレイしたり、当日はルール説明ないという話だったので未プレイのゲームや、ルールの怪しいゲームは1回は遊んでおくとか程度で当日を迎えました。

当日、会場の最寄り駅である錦糸町駅につくと、『それっぽい』人がたくさん! 駅で集合されているのか、5人以上の集まりで人を待ってそうなグループがちらほらと。
会場にはうちのチームの皆さんはほぼ到着されており、名札や各ゲームのレギュレーションや卓の割り振り、チーム紹介などが書かれた冊子を受け取ってくれていました。
他チームにも何人か知り合いの方もおり、あ、どーもどーも、参加されるんですねなどと挨拶しながら冊子を読みます(僕はそんなに知り合いいませんでしたが顔広い人は挨拶だけで結構時間使ったんじゃないでしょうか)。
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(集合写真! うちのチームはいいチーム!)

予選数戦して本戦出場者を決めるのだろうなとは思っていましたが、実際にレギュレーションを見ると、指定された予選卓で連続して3戦前後プレイし、合計得点や順位点に応じて決勝卓に割り振られ、決勝卓でも2戦程度プレイして順位を決めるというものが大半(プレイ時間がかかりそうなゲームは、卓を変えながら2,3戦程度で順位を決めてしまうというのもありました)。

これを見た僕の最初の感想は、「5回もやるんか……」でしたw。

まあ、大会ですし順位決めないとならないのである程度回数やるのは仕方ないです。1卓の人数やタイブレイクの決め方なども書かれていました。
※このレギュレーションを見た時点で、大会慣れしている方々は、どうプレイすればいいのかを考えていらしたようです。僕は細かい事決まってないから、なるようにならあくらいの気持ちで当日を迎えてますが、当日知らされたことをどうプレイに反映できるか?を考えられるように準備して臨んでる方々! 尊敬します。

6人ゲシェンクとか、どの程度チップ払っていいかわからんなあという話もあったので、じゃあ、いまBGAでやりましょうと泥縄感満載のこともやってましたが、マネージャガどうするかねという実のあることも多少やってる間に開会式が始まり……、そしていよいよ1ゲーム目、大会開始です!

実はうちのチームは6人と参加メンバーぎりぎりの人数なので、メンバー全員が休み無しでゲームに参加することになってます(1ゲームあたり休憩含め3時間程度とられており、メンバーに余裕あるチームは待ち時間暇そうだったので、これはこれでよかったです)。

1ゲーム目は僕はアートの横取りに参加です。同卓に知り合いの方がいらしたので緊張ほぐせて良かったです(この方、率先してカードシャッフルしてくださったり、場の空気をやわらげるようなトークを挟んでくださったりと、この後の僕の大会に臨む姿勢のお手本になりました。少なくとも僕の見た範囲では、お客様のような態度で参加されている方はおらず、遊び上手な方が多い印象のイベントではありましたが)。

プレイ自体は発売当時に少しやった程度なので軽くルール確認しながらでしたが、とにかく方針はアリバイ不足の足切りを受けない!で臨みました。

クニツィアのゲームなのでプレイログがPlay:gameにけがわさんが何戦分か残されており、それも参考にはしましたが、全部でアリバイは15個あって4人プレイなので、4つあれば絶対に足切りはされないはず! 4つとるぞ!と思っていましたが、1戦目でアリバイ3つしか取れず、ワンチャンいけるか?とうっすら希望持って臨んだ全員のアリバイ数確認では、アリバイ3つの2人が最小で見事足切りにひっかかり、ゼロ点ということに。
3戦の合計点で結晶卓が決まるので、これはやっちまったなあと思いながら2戦目、3戦目に臨んだところ、肩の力が抜けたのが良かったのか、1戦目の足切りが印象に残ってみなさんからお目溢しいただけたのか、単にカードのめぐり運かそれなりに高得点を取ることができ、卓内では1位で予選を終えることができました。

お、これは(1戦目ゼロ点だったけど)案外いけるんか?と楽観的に思ってましたが、さすがにそんなことはなく、僕は決勝では9位~12位を決める卓に入りました。
残念は残念ですが、全体で36チームなのでぼちぼち、悪くないという卓です。そして、決勝卓のメリットは! 気楽! ひたすらに気楽です。だってどんなにひどい点数とっても12位より下には行かないので。気が抜けていたからというわけでもないですが、決勝でも見事に足切りにあってしまい、何がアリバイ4つはとるぞだとはなりましたが……。
(各ゲームにおける予選と決勝、最終順位の関係が冊子上で明言されていなかったこともあり、決勝卓でも高得点とれば上の順位狙えるの?と思ってた方もいらしたようです。決勝卓でも気を張っていらした方もいたかと思うので、ここははっきり書いて欲しかったです)

1ゲーム目は一味さんが1~4位決めの卓に1点足りず(予選1点差ですね~といってた知り合いが1~4位の卓に入れてたので)5~8位決めの卓に入れたのが一番の好成績でした。そんな勝たなくてもという気持ちではありますが、全ゲームの順位で決まる総合順位もありますし、そんなのはなくても、まあ、そりゃあ勝てた方がいいのは当然なんで、午後頑張りましょう!と会場近くで昼飯屋を物色。
昼休憩が1時間しかなく、絶対に遅れないようにということだったので、会場で弁当などを食べている方が多かったようですが、せっかくなら美味いもの食べたいなとぶらっと歩いて、なんか元気でそうなものを食べて会場に戻りました。
錦糸町って駅前は会場であるマルイを始め、デパートが3,4店あるんですが、その奥にいくと小さい店が乱立してて、面白い街でした。

僕の2ゲーム目は、おねだりパティスリーです。急に代打が決まったゲームなので、前日にWEBでルール勉強、当日の卓でルール教えてもらいながらです。おねだり先に選ばれるようにあまりヘイト集めないようにしながら、人に協力もしすぎないようにかなーと普通に遊んだところ、予選卓の中ではぼちぼちの成績。予選の総合計点で決勝卓が決まるので、僕の点数どんなもんなんだろうと、同じゲームに参加していたさくらさんに点数を伺ったところ、47点と10点差! まじかよ!そんなに点数取れるもんなのか!と思いましたが、夜選卓の全メンバーで点数を上げるようにプレイされていたようで。ブログ書かれてますが、この辺の大会レギュレーションならではのプレイングってすごいですし、大会の面白さでもあるように思います。

どうも予選の点数がかなり団子だったようで、さくらさんは1~4位決めの卓に見事入ってましたが、僕は全く呼ばれず、21位~24位決めの卓でようやく呼ばれました(上のリンクしたブログにもありますがさくらさんはこの後、おねだりパティスリーチャンピオンになってました)。
かなり厳しい順位だなーと思いながらもまた卓の中ではぼちぼち。卓の中でぼちぼちになっても仕方ないんだよ~と思いながら、他のメンバーのところに行ってみると、メンバーのキノさんのペッパーの順位発表待ちでみんな集まってる様子。

正直な話、この時のメンバーの皆さんの顔からあふれる「もう順位の話ししたくないくらいぼろぼろっすよ」感が半端なかったですね。

キノさんもうっかりプレイしちゃったみたいなことを話されており、いや、仕方ないですよとか言い合ってると、集計が終わったようでスタッフのタナカマさんが、下位からチーム番号を読み上げていきます(メビウスの大会ではありますが、テンデイズとすごろくやも協力されてました)。
20位までも呼ばれず、10位までも呼ばれず、え?キノさん失敗してたとか言ってなかった?と、思いながらも、呼ばれるなー、まだ呼ばれるなーと念をタナカマさんに送ります。
5位でも呼ばれない。4位でも3位でも呼ばれない。
「次は(2位はとばして)1位を発表します!」とタナカマさんのアナウンスは続きます。

え!これはもしや……とメンバー全員が期待しました! が! ここでは名前は呼ばれず! 残念! でも、2位!すげえ!とキノさんをみんなで称えます(近くにいた知り合いの方々もおめでとうと声をかけてくださいました。ありがとうございます)。

僕:「何点だったんですか?」
キノさん:「3戦でマイナス9点。ゼロ点、ゼロ点で3戦目でうっかりペッパー持ってるのにスート枯らして、やっちまったと。3戦でゼロ点の人が何人かいるかと思ってたんですけどね」
僕:「それは勝つでしょう!」

気持ちはわかるけど、びっくりしましたよーとみんなで言い合って、よし、次は自分も頑張るぞとそれぞれ3ゲーム目に向かいます!

僕の3戦目は金庫破りのジギ。かなり運要素強めのゲームです。自分が運ゲーでうまくいく時って大抵根拠のない自信でガンガンやってる時だよな!と、自信なさげにプレイせずとにかくブレずにプレイする方針で挑んだところ……。
上家の方に「(任意の金庫を選べる)袋の目ばかりでてませんか!?」と言われるくらいにはダイス運がよく、予選卓の3戦は1位1位2位とこれまでにない成績で終えることができました。

決勝までの待ち時間の間は、(決勝卓は1~4位決定戦の卓に進みたいけど、他の卓に1位×3回の人が何人いるか次第だけど、4人もいないだろう。けど、おるかもしれんしなあ……)と、うだうだ考えてましたが、無事に1~4位決定戦の卓に進出!!

これまでの2ゲームは、もう順位大して変わらんしなあと決勝卓は非常に気楽でしたが、メダルのもらえる1~3位と4位とではぜんぜん違う。同卓のみなさんも、4位は嫌だーっておっしゃってましたw。

決勝戦は2戦やって、順位点に応じて最終順位が決まります。まあ、1位とか2位取っときゃいいんですが……。決勝戦に残ってる強運メンツということもあり、みなさんほぼミスがない! ミスがないのでカードが貯まることもなく、1枚ずつ獲得していくのでなかなか差がつきません。そして、そうなるとますます冒険することもなくなり、ミスがなくなる展開に。いうても、2に対して1がでるようなことももちろんあり、その数少ない機会を拾った方が1戦目1位に。
僕はブレない!と決めた方針を変えたのが見事に逆張りになり、それが響いて3位。
そして2戦目が始まったわけですが、やっぱ1戦目4位の方は逆転を狙うなら冒険せねばならず、そのせいもあり、1戦目よりミスがでる荒れた展開に。
場に美味しいカードがあると周りもついつい冒険しちゃいますからね。僕は1戦目のミスを反省して、とにかく流されないよう方針守った手堅い手をつないだところ、特に勝ったという印象はなかったんですが、終わってみたら2戦目は1位。1戦目1位だった方が2位だったので総合2位をとることができました。

金庫破りのジギを大会前に遊んだ際に、「大会ではカウンティングした方が良い」というようなアドバイスを受け、ガチで勝ちに行くならその通りと思ってたんですが、緊張したりうっかりでほとんどカウンティングできませんでしたw。予選から通じて、大きい数字も小さい数字も同じくらい出てくるような偏りのない展開が続いたので、カウンティングできてなくてもそんなに不利に働きませんでしたが、まあ、カードの出方もサイコロの出目も幸運拾えたのが、勝因でしょうか。
(特に決勝卓の2戦目とか、ついてなさそうな気配を感じたので全く冒険せず、手堅く手堅くのプレイングしたんですが、せいぜい5戦くらいだと、長い運の波どうこうより、開始時の運で乗り切れるか&運を過信しないかとかな感じはしました。同卓の特に上家に強運の持ち主がいるとどうやっても負けますw)

やったー!と思ったんですが、チームメンバーは他のゲームをまだプレイしているので、応援兼ねていろんなテーブルを回りました。どのゲームでも決勝卓の位置は固定なので、座ってる位置でだいたいの順位がわかります。といっても、周りで騒いで応援するのもなんですし、ちょっと順位の悪い卓にいる方にはどう声かけていいかもわからんしで、遠くから眺めてるだけでしたが。
キノさんが3ゲーム目のモンスターカフェでも決勝卓にいらしたので、ちょっと離れたところから応援。なんか負けたーみたいな感じだったので、残念だったのかな?と思ったらまた2位を獲られてました。

この後のチーム戦であるマネージャガではチーム内で作戦考えて臨んだんですが、2戦目の数字が思ったよりも大きくなるのが読めず、ぼちぼちな順位で終了(22位でした)。

10位以内に入れたゲームが半分もなかったので、総合順位は上位に入るのは難しいだろうと思ってましたが閉会式後に配られた戦績みるとほぼ真ん中の17位でした。
総合1位が知り合いが何人かいるチームでしたが、30位以上(全36チームです)のゲームもあって1位でしたし、2位のチームのうるさい知り合い曰く、25周年大会でも総合1位は全ゲームの平均順位は13位程度だったと言ってたので、チーム力というか、負けるゲームもあって良く、ぼちぼちの順位を取るのが大事みたいでした。

閉会式で印象的だったのはぴっぐテンで草場さんが1位を獲られていたこと。ぴっぐテンとか(僕の勝ったジギ以上に)運だけだと思ってたんですが、やりようがあるというか、実力・経験を活かすことができるしっかり”ゲーム”なんだなと。むかーしむかしにぴっぐテンはゲームかゲームじゃないかみたいなやり取りがとあるネット上であったのを思い出しました。
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(豪華な参加賞)

我がチームの総合順位はふるいませんでしたが、参加前から思っていた以上に楽しめました。

とあるゲームでは「大会前に設定したレギュレーションでは十分に楽しんでもらえないことが予選でわかったので、決勝の目標点を倍にしたい。もちろんみなさんの了解があれば」などとスタッフさんから問いかけがあり、場の全員が応えてましたし、主催のメビウスゲームズのおやじさんもママさんも、途中マイクで話される時には、楽しいエピソードも交えつて盛り上げつつ、もう5年後の次回は~と少し寂しいことも仰ったり。(正直もう少し頑張ってほしいスタッフさんも少しいらっしゃいましたし)とにかく色んなことがありましたが、総じて楽しい場だったのは間違いないです。

当初、(めんどくさい)ガチ勢と同卓するの嫌だなあなどと思ってましたが、いざ大会で同卓された方々や遊んでるのを拝見させて頂いた方々はみなさん遊ぶのが上手で、卓を楽しく巧みに盛り上げるような方ばかりでした(よくよく考えると、チームでの参加なので、少なくともチームに誘われる/誘って人数が集まる程度にはコミュニケーション取れる人たちの集まりなんですよね。ここまで考えてチーム戦にされたのかはわかりませんが、大会マナーを一定以上確保する目的でもチーム戦ありだと思います)。

(大会ではありますし、各ゲームのルールブックにも書かれている通り)ボードゲームは、勝つのが目的ではあるが、勝つのだけが目的ではない。というボードゲームの理想的なプレイングをみなさんされてましたし、スタッフさんが作った大会の雰囲気もそれをサポートしていたと思います。

僕が見聞きしたエピソードだけでも全部は書ききれませんが、スタッフさんや同卓いただいた方々、同卓してなくても参加した全員が素晴らしい方々で、楽しさ溢れる素晴らしい大会でした。

メビウスゲームズの35周年記念大会があるかはわかりませんが、この素晴らしいゲーム大会をお手本にした、継ぐような大会がまた開かれることを楽しみにしてますし、僕が25周年大会で感じたような、楽しそう!参加したい!がこの記事で少しでも多くの方に伝われば嬉しいです。

余談。おねだりパティスリーで優勝したさくらさんのブログ記事を読んだ知り合い+本人で、もうさくらさんのトークは信じられない!(ゲームしてる時のトークはもともとお互い大して信じてない)とか軽口をいいあってたところ、
さくらさん:「あのプレイング、普段のひだりさんを参考にしてるところあります」
いや、僕はもっと誠意あるプレイングしてるじゃろ!

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チャレンジャーズ! / Challengers!

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(6人でインスト込み70分ほど)

【概要&ルール】

俺たちは孤高のデュエリスト! 他のデュエリストたちを蹴散らしてこの街の頂点に立ってやるぜ!

※チーム組んで格闘しあっているのか、そういう設定のTCGやってるのか忘れましたが、とにかく1対1で戦い合います。プレイヤー総当たり(プレイ人数によっては+α)の予選でポイント2位までにはいれば、決勝戦進出。決勝で勝てばゲーム勝利です。

プレイ人数は最大8人までと幅がありますが、直接やりあうのは常に1対1です(奇数プレイ時はロボと戦います)。

戦いはシンプルで、勝利条件を満たすまで以下②③を繰り返します。
① 先攻側が最初は防御側です。カードを1枚めくって場に出します。
② 後攻側は、攻撃側となり、防御側の場にあるカードに書かれた数字を合算で等しくなるか、上回るまで自分のデッキからカードをめくり続けます。
③ 等しいか、上回った時点で、防御側の場にあったカードはベンチという名のボード脇にある墓地に送られます。攻撃側はそれまで場に出してきたカードを重ねて最後に出した1枚だけ見えるようにして、攻守交替です(フラッグを奪うという表現をします)。

・戦闘の勝利条件

相手を「デッキ枯れでカードが出せなくなる」、「ベンチのスペースが埋まってカードを置けなくなった」のいずれかに追い込んだら、勝利です。
ベンチにカードを置く際、全く同じカードは重ねて配置でき、異なるカードは異なるスペースに配置する必要があります。
(なので、デッキに含まれるカード種類がベンチのスペース数以下ならベンチ溢れで負けることはないです)

・ゲームの勝利

ゲームは予選と決勝に分かれており、予選では決勝進出のためのポイントを集めます。ポイントは予選のデュエルで勝つ、またはカード効果の1つ「ファンを得る」でポイント獲得できます。
ポイント上位2人が決勝戦を行い、勝利したプレイヤーがゲームの勝者になります。

・デッキ調整

予選の各戦の前に、新しいカードの獲得と不要カードの廃棄を行い、デッキの調整ができます。
カードにはレベルがA,B,Cと3段階あり、強さが異なります。予選が進むにつれ、A→B→Cと徐々に強いカードを補充できるようになります。獲得は1~2枚ずつですが、廃棄は任意のカードを任意の枚数捨てられます。

【プレイ内容】

あっきぃらびっとさん、あすまーさん、キノさん、さくらさん、まーまゆさん、僕の6人で。
あすまーさん、さくらさんは二度目、それ以外の皆さんは僕含め初プレイです。

まずは初期デッキとして全員共通のデッキが渡されます。

カードには特殊効果(場に出た時に発動するものや、ベンチにカードがある時に発動するものなど)が大抵ついているのですが、初期デッキは効果のないものばかりです。カードに書かれている数字は1つだけで、めくって場に出した時は攻撃側、相手がまくっている時は防御側として数字を読み取るシンプルなものです(なので、初期カードは絵とカード名以外に1つの数字が書かれているだけのカードになります)。

で、初戦の前に最初のカード獲得があります。その時点で獲得可能なカードの山から5枚配られ、良いカードがなければ、(任意のカードを残したまま)捨てた分のカードを引き直すことができます。そこから1~2枚(大抵2枚ですが、強いカードを選んだ場合、1枚ということもあります)。

最初に引いてきた5枚のうち2枚が“レア”カードだったので、これ強いんと違うか!とその2枚を獲得しました。強さも3と強そうでしたし。
効果複雑なカードをいれるより、シンプルに数字が大きいカードが使いやすいと判断したのですが…。

6人で遊んでるので、1対1の場が3つ出来ることになります。何戦目をどこで戦うかは、ゲーム開始時に対戦表みたいなのが配られ、それに従って、テーブルを移動していきます(僕はずっと動かなくて良いと指示されており、それはそれで楽ではあるもののちょっと残念でしたが)。

全員がテーブルに着き、カード獲得(と廃棄)が終わったら、

「よろしくお願いします!」

と対戦相手にあいさつした上で戦闘開始です!

初戦の相手はキノさん。
キノさんの初手はなんかポッドみたいなカードで数字は1です。効果はフラッグが奪われた時(防御側がフラッグを持っており、攻守交替することをフラッグが奪われる/奪うみたいに記述されています)に、Bのカード1枚を獲得するという、カード自体は弱いが、ちょっと先んじて上位のカードを獲得できる能力を持っています。獲得したカードが使えるのは次戦からなので、僕にとってはほぼパスみたいなもんです。

とはいえ、さっき追加した2枚以外はデッキの中身は同じデッキなので、非常にシンプルなめくり合いです。
防御するカードは、攻撃時に相手の防御カードの数字を上回った(イコールもOK)時のそのカードになるので、

相手の防御カードの強さが3だとして、
攻撃側が1枚めくって数字が2、まだ不足しているのでもう1枚めくって1がでたら、合計3なので、フラッグを奪えて攻守は交代しますが、こちらの防御カードになるのは1のカードです。
これが、めくって出てきた順番が逆(1→2の順)なら、防御カードは2になります。

こういう、相手を上回った時の数字の強さ運が非常に強いゲームなのは間違いなく、デッキ内容はほぼ同じなんですが、キノさんに敗北。戦闘前にデッキに入れた3のカード2枚は活躍もしましたが、防御カードに数字の小さいカードがなることが多かったり、3が出た時にキノさんがタイミングよく1枚目で3を引くなどであっさり負けました。

2戦目はあっきぃらびっとさんと。2戦目の前に獲得したムービースター(初期デッキに入ってるニューカマーという強さ1のカードをベンチからデッキの上に回収できる)2枚が非常にタイミングよく出てきてなんとか勝利。
ニューカマー単独では1で弱いですが、デッキ回復&次にめくられるはずだったカードの強化につながりました。
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(緑マット左側に並んだベンチの一番奥にいるムービースターがいい働きをしてくれました)

ここで次戦であたるあすまーさんの戦いをみると、僕と同じムービースターを使っている模様! ニューカマー出てくるタイミング次第で勝負が決まるか……?。
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(横で行われている戦いも自分の戦いが終わればゆっくり観戦です。緑カードがあすまーさんは多いようです)

そして3戦目! 対あすまーさんです。あすまーさんはこのゲーム自体は2回目で前回あまり勝てなかったと仰ってましたが、今回は2戦2勝! そろそろ土をつけてやらねばなりません。

といいつつも、3戦目の前のカード獲得フェイズでは正直あまり良いカードを引けていませんでした。カード種類を増やしてもベンチ埋まって負けが近づくだけなので、既に持っているカードを重ねるか、今のカードとシナジーのあるものが欲しかったのですが、引けず。ベンチにある強さ3のカードだけ強化されるという強さ2のカードなどを、なんか微妙だなあと思いながら獲得しました(獲得カードは手元に候補を残したまま、不要枚数だけ引き直しができるので10枚近くを引いた上で選ぶことができるんですが、運がよくなかったのか良さげなカードは既に皆さんが取った後なのか)。

対あすまーさん戦は、ニューカマーがまだベンチにいってないのにムービースターを序盤から引いてしまう、なかなかイケてないスタートでしたが、最初に獲得していた強さ3のカードがタイミングよく引けたり、あすまーさんも弱いカードでフラッグを奪う等、一進一退!(お互いに引き運があまりよろしくなかったともいえます)。
あすまーさんのデッキは残り2枚というタイミングでフラッグを奪った僕のカードの強さは4! 僕はデッキはまだ余裕がありますが、ベンチは埋まっています。
つまり、残り2枚で4以上になれば僕のベンチがあふれてあすまーさんの勝ち、4未満ならあすまーさんのデッキ枯れで僕の勝ちです。

ここでめくったカードは……、

あすまーさん:「ギャングスタ―! 攻撃時は強さ+2なので、4です! 勝った!」
僕:「めちゃくそ、悔しいいいい」

これであすまーさんは3連勝。僕は1勝2敗です。一応、予選は後半になるほど勝利時の点数が高いので、まだ逆転の目はありますが、前半負け越してる人間のデッキがこれから強くなるのか?

これがうまいことゲームが作られていて、強くなります(笑)。

4戦目前からカード獲得がBの山(中ぐらいの強さの山)から2枚とれるようになりますし、あすまーさん戦で僕のベンチがあふれたように、そろそろ不要カードを捨てて強いカードを入れていく、新陳代謝が活発化するタイミングなんですね。

僕が獲得したのは強さ5のライオンと、強さは4ですが、フラッグを奪われた時に好きなカードをデッキの一番上に持ってこれる透視能力者。
デッキ操作できるのが強いんじゃない?と周りで話してるのを聞いて入れてみましたw。

そして、3戦目がさくさく終わったのでふと隣を見ると、1戦目前に僕が獲得した強さ3のカードを2枚とも使っている方が。
これを重ねたかったのですが、もう重ならないということです。ベンチあふれ負けリスクあがるだけなので、単体ではまだそれなりの強さですが、捨てます。強さ3のカードがベンチにあれば強さアップのカードもデッキに入れたのでもったいなさもあるんですが、ここは思い切って捨てました。

4戦目はまーまゆさん戦。
僕はいきなり透視能力者を引きます。強さも4なので、それなりにまーまゆさんのデッキから枚数をめくらせたところで、ラバーダックが出てきました。特殊能力はないですが強さが5なので単純に強いです。が、透視能力者の能力、好きなカードをデッキの一番上に持ってこれるで、先程手に入れたライオンを一番上にセットします。ライオンの強さは5なので、1枚でラバーダック撃破です!
たぶんBの山だと単純に数字だけだと5が最強なので、うまいことまーまゆさんの最強をつぶしながら、自分の最強を出すことができました。
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(デッキ操作がうまく決まりました!)

が、ここからがまーまゆさんデッキの恐ろしいところ。「ベンチにあるカードの種類だけ強化される」とか、「ベンチからカードを強化する」など、ベンチから支援系カードがめっちゃ多い上に、ちゃんと種類を重ねているので、1枚当たりの数字は僕の方が上ではあるんですが、ベンチにある程度カードが貯まってもうまいこと、同じカードなので~と、ベンチあふれを回避してます。
しかも、支援が強い。これは長期戦になったらやばいな……と思いながらカードをめくり、めくり…でかなりドキドキしたものの、まーまゆさんのベンチあふれに持ち込んで勝利できました。

5戦目も透視能力者がうまく働いて勝利。

と、ここで横から声が。

さくらさん:「やった! とめたぞ! ぃよっしゃ!」
どうも4連勝していたあすまーさんにさくらさんが勝利したようです。

僕も6戦目はあすまーさん。3勝2敗なので、決勝進出に向けなんとか4勝して勝ち越し状態にしたいものです。

この6戦目前のカード獲得ではCの山(一番強いカードの山)も選択肢にはいってきます。Bの山から2枚か、Cの山から1枚です。
初プレイで山の中身が全くわからないのでCがどの程度強いか不明ですし、Bなら2枚強化できるので、例えば透視能力者をもう1枚取れたらそれなりに強そうです。

迷いましたが、Cの山から1枚を選択しました。Cの山札から引いてみると、強さ5とかのカードもあるんですが、10とか7とかもあります!

マジか!Cの山ってこんなに強いの!? どのカードを取るか迷いましたが、初志貫徹ということで単純に強さが10と大きいヴィランを獲得。

6戦目、あすまーさん戦に挑みます。
先攻後攻は、直近の戦いで勝利したトロフィーを持っている側、僕は5戦目勝利、あすまーさんはさくらさんに負けてますので、僕が防御側からです。

僕はデッキのめくり運もよく、タイミングよくヴィランがでたりもしたのですが、あすまーさんが持ってる、「ベンチのカードを除去する」効果のカードがやっかいで、それなりに攻めてはいますが、こちらのベンチの方が埋まりが早いです。

あすまーさんが攻撃でフラッグを奪った時に、僕のベンチが埋まりました。僕はあと1枚(1種)でもベンチに行くと負けなので、この攻撃であすまーさんのベンチが埋まる必要があります。が、それは流石に無理。あすまーさん側のベンチも埋めはしたもののそのまま僕側のベンチが溢れて連敗!

これは悔しかった!

そして、予選最終戦である7戦目。僕は3勝3敗なので決勝は諦めていましたが、幸い?あすまーさんが強すぎたおかげか、うまいこと勝ち負けがかみ合っており、3勝3敗が何人かいらっしゃる模様。

さくらさん:「やっぱり最後はひだりさんか! これに勝った方が決勝でしょう!」

なんか熱いライバルキャラみたいな人と7戦目。お互いに3勝3敗です。
といっても、さくらさんはファン獲得の効果で集めた星があり、この星の差で負けているのでは?とは思ってましたがw。

(さくらさんが言うには)これに勝った方が決勝進出!という戦い、僕の1枚目のカードはヴィラン! 
強さ10のカードを防御側として配置します。相手の強いカードを倒すために後から出てきて欲しかったですが、まあ、仕方ないです。そして、ヴィランのカード効果、Aの山から1枚カードを取ってデッキの上に置くも発動します。要は運がよくて手持ちのAのカードと重複しなければベンチが圧迫されるという仕組みです(既にAのカードとか持ってないですが)。

あすまーさん戦でもベンチあふれで負けており、ヴィランいれないという選択肢もありましたが、強さ10の魅力に負けました。

実は4戦目くらいから獲得カードは緑のカードで染めており、ベンチにあれば緑のカードを強化するというカードも(1枚だけですが)持ってます。幸い、その強化カードも早めに出てカード強化効果の恩恵を早い時期から受けられたこともあり、さくらさんのベンチが順調に埋まっていきます(さくらさんのデッキはカードの被りが少なかったのも要因かと思います)。
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(さくらさんのベンチ(向かって右側)のほうがより埋まっており、いい感じです)

これは、いけたか!?というところで、さくらさんがプレイしたバキュームクリーナーの効果「ベンチにあるカード2枚を破棄する」でベンチ状況は逆転!

まじかー! 

その後の一進一退の攻防後、ベンチあふれで負けたか、と思いましたが、ベンチにいったカードのうち1枚が、強さ2で(対象カードがデッキにないので)効果は発動しなくなってるのに入れ続けた、ムービースターだったため、既にベンチに配置されていたもう1枚のムービースターの上に配置することができ、首の皮一枚でベンチあふれを回避しました!
そして、デッキからめくったカードはティラノ! ヴィランの10には劣りますが、マイナス効果などなしで、強さ7のカードです。
ここで、さくらさんのデッキは残り2枚。この2枚の合計が6以下ならデッキ枯れで僕の勝ちだけど……と期待しましたが、最後の最後で強さ7のカードを引き、僕のベンチあふれでさくらさんの勝利!
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予選得点を集計したところ、トップ通過はやはりあすまーさん、2位争いはファン集めまくったキノさんをさくらさんが2点差でかわして決勝戦へ(この時点ではさくらさんと僕の点差は結構あったんですが、7戦目自体の点数が10点もあり、それを取れていれば僕もさくらさんの予選通過スコアと同点だったので、本当に対さくらさん戦が肝だったようです)。

予選で土をつけたさくらさんにリベンジなるか、それとも再びさくらさんが勝利するかという、あすまーさん対さくらさんの決勝です! 

あすまーさんは僕と同じ緑多め、かつヴィランも持ってるのでデッキがかなり似てますが、ベンチからカードを破棄するカードを持っているのが差でしょうか。さくらさんは2枚破棄できますがデッキに1枚、、あすまーさんは1枚破棄ながらデッキに2枚入ってますと、そこにお互いの差分はありません。差があるとしたら……。

お互いにベンチが埋まって、最後の引き合い! あすまーさんは強さ5のカードで防御側。さくらさんはデッキから最後の1枚を引きます。これが、デッキの最後から引いた場合には、強さに補正がかかるというカードで、見事あすまーさんからフラッグを奪い、あすまーさんベンチあふれ!
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(場のカードの強さの数字自体は5対4ですが、さくらさんのカードは補正がついて勝利!)

優勝はさくらさんでした!

最後、よくあのカード引きましたねと話しかけたところ、「デッキの1番上から2枚引いて1枚を一番上、1枚を一番下に配置するカードで仕込んでたんです」とのこと。僕との戦いの時にも同じ効果のカードはお持ちだったようなので、僕との戦闘でも最後1枚に強いのが仕込まれてたようです。要は僕もあすまーさんも掌の上だったってことですな。

さくらさんのデッキ操作に見事にやられた本日のチャレンジャーズ!でした。

【感想】

とりあえず、理屈はさておき、参加メンバ全員での総当たり戦がひたすら熱い!
実際に戦うゲーム部分は基本的にはめくりあって数字比べるだけと、めっちゃ軽い作りなので1戦数分で終わります(ある程度効果付きカードがデッキに入ってきてからもたぶん10分はかからないです。体感5分くらい)。

その代わりに総当たり制で戦闘回数を増やして満足度を上げつつ、デッキ構築もレベルA、B、Cと明確に強さの異なるカードを用意して、徐々に入れ替えさせていくことで、デッキに新しいレベルのカードがはいってくるタイミングでの逆転劇も演出されていますし、戦闘のゲーム性よりも、繰り返し戦うこと自体に焦点を当てて、同じ土俵で繰り返し戦うことと勝敗がつくことって面白いでしょ! という、普段のボードゲームではメタ的なところにおかれている面白さを見事拾ったゲームです。

強いレベルのカードを獲得するとか、どうデッキを圧縮などして構築するかといった部分にもゲーム性を持たせようと思えばもちろん持たせることはできたはずですが、持たせてません。すごい割り切りです。
(デッキ構築要素はありますが、デッキ構築自体よりも構築した結果の戦い自体に焦点が当てられています)。

プレイヤーの総当たり戦(人数によっては総当たり+α)という仕組みができた時点で上記の通り、戦うこと自体、勝ったり負けたりする面白さがあるわけですが、横で戦ってる人の試合を見るのも面白いです。

ちらっとしか書いてないですが、そんなカードを持っているのかと他人の戦いから次戦に備えたり(いうて心構えをする程度ですが)、僕がやったように他人が持っているカードは自分のデッキ内で浮いてしまいベンチあふれの要因になるので捨てようかという選択ができたり。
なんというか、観戦の面白さもあるんですよね。
競技者/当事者として観戦しているからこその面白さというか。

前述の通り、戦闘もカードめくり合うだけなんですが、単純なだけにデッキに入れたカード効果がすぐに実感できます。
めくり合うだけと書きましたが、デッキ枯れだけでなく、ベンチあふれという2種類目の勝利条件を設けているのは、デザイナーの上手さなのは間違いないです。圧縮に意味を持たせて、デッキの強さを世代交代させるのに一役買ってます(非常にスマートに、です)

まあ、いうてめくり運が大きいシステムでもあるのでプレイングはかなり気楽ですし、めっちゃ差がついて負けるというようなこともないはずです。実際に今回と同じデッキを組んでもう1度戦ったら絶対に結果は異なるんでないかと(ベンチからカード除外する効果と、デッキ操作をいれてる人は強い気もしますが、100%勝てるという訳でもないかなと)。

欠点というほどのことではないですが、明確に1対1で戦うゲームなので、人と戦うのが苦手な人は苦手とは思います。あと、ご時世的に盛り上がりすぎるのもNGという集まりもあるかもしれません(どうしても熱くなってしまうので)。
僕は経験していませんが、奇数だとロボットのデッキと戦うようなのですが、それが1人でカードをめくっているだけなので、寂しいというか、わびしいというかな感じになるそうです。


簡単な効果とはいえ、テキスト依存あるので若干ハードルを感じる方もいるかとは思いますが、繰り返し(強化しながら遊ぶ)ことで、戦う事自体が楽しいというプリミティブな面白さを感じられる良いゲームでした。

あと、余談ですが、こないだのゲームマーケット2022秋の話題作であったデュエルボーイにコンセプト的な近さを感じました。ゲームに一歩下がってみたメタ的な観点を加えているという点で。
感想には書きませんでしたが、チャレンジャーズ!もデュエルボーイも、戦闘の外側、そのゲームに参加している自分も含めてゲームになっており、物語に参加しているような、ちょっと演じている的な面白さがあるんですよね(デュエルボーイは未プレイなので想像ですが)。
よりプレイヤー自身のゲームへの没入レベルを高めに設定されているのがデュエルボーイで、(商業的、商品量産的な理由からと思われますが)4~8人というボードゲームとしては充分だけど、物語としては若干狭い/低いところにレベル設定されているチャレンジャーズ!と感じました。
非常に近いタイミングで発売されたのも興味深かったので、ちろっと書いてみました。

2022年振り返り

今年の後半は本当に全然ブログ書けていませんでしたが、今年振り返り記事は書き切らねばなるまい!ということで振り返りです。

まずは、今年良かったゲーム10選です(10超えるかもわかりませんが)

・スモーキーバレー
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Spielworxxの今年の新作で、今年の最後のゲーム単独記事を書けたゲームでもあります。
お金(AP)をどう使えば得点効率いいのかわからん具合が一番で、そこが良かったです。力を入れるエリアを集中させるのか、分散させたほうがいいのかだけでなく、どのアクションに力を入れるのかとか、他人と競り合いに行くのかなどなど。AP効率が良いことが正義!ではないのがよかったかなと。
古のプエルトリコ味を感じさせる船の荷物の先取り、生産だけでない飛び道具的な資源獲得ルートの存在など、インタラクション強め、工夫しがいありありなのも好みでした。
公共施設やカードの強さなど、アンバランスさを感じさせるとこも多いし、アイコンの誤読させ具合もなかなかと欠点も多いのですが…。

・キャンペーントレイル
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これも結構な長時間ゲームではあるんですが、それなりの軽ゲー枠。アメリカ大統領選テーマのマジョリティ争いはやっぱ面白いですね。
カードドリブンでマジョリティ争いなんだけど、単純に派手な効果を打ち合う根底に票数のでかい州を集中して取るか、細かい州をとるかの戦略がある。でかい州に絡めるカードは割合が少ないので、(運もあるけど)いつマジョリティを取るかのタイミング見合うのも良い。
途中に挟まれるディベートラウンドでの、真面目にディベートするか、議論を躱して自分だけの得を取るかといった、実際のディベートっぽいところを再現できたりも面白かった。
拡張入れると最大4チーム、8人でのペア戦も面白い。プレイヤー能力に必ず長所と短所(例えば金を集め易いが移動しにくいとか、コマをばらまくのが弱いとか)があるのをチームになることで、一方が集金、一方が票集めなど、チームの役割をはっきりさせつつ、ゲームを進めることになる。”協力している感”がよかった。
ペアで同じエリアにいればカードを交換できるけど、移動で1手番使うのが非常に重かったり、ディベートで強制移動があったり、ゲーム的な面白さ、悩ましさもなかなかでした。

まあ、いうて効果強いカード2,3種を引けた陣営が超有利ってのはあるのでガチゲーか?というとそうではない(笑)。
(どんなにコマ数離れていても同点までコマを送り込める効果とかある)

・サビカ
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2022エッセン新作枠。
ワーカーごとに選択できるアクションが異なっている&アクション時に追加でとれる資源類の取り合いのために3重のロンデルで表現されてるけど、要は他人と同じ場所でアクションするために追加コストがかかるを表現したかっただけと思われる。
1ラウンド目を除いて、ほぼ全てのアクションに1金以上必要&狙って取らないと固定収入なしなので、非常に!にお金が厳しいのが特徴(でもアクションせずにパス的な選択をすれば、3金もらえるので結局いつどこにコストかけるかのゲームではある)。
特殊能力がとても強いので早めのラウンドで獲得した永続効果の特殊能力をより活用できるようにうち回しを合わせる系のゲーム。特殊能力やゲーム終了時得点のカードを手に入れるのもお金なので、なんだかんだでお金はやはり必要で、お金のやりくりが主眼の1つになっていると捉えても良い。

上記の通り、他人と被るとコストがかかるのだけど、他人と被らないようにするルートと、他人とかぶって問題ないくらい儲けるようにするルートのどちらもやりようがある調整が良い。アクションパスしてワーカーを手元に戻すのは、パス、悪手のように感じられるかもだけど、それでも勝てる。ようはやりようと周り&自分との相性次第。

・ラクリモーサ
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2022エッセン新作枠その2。
モーツァルトのレクイエムと伝記を完成させるというテーマもよいし、カードに書かれた楽曲名やカードを差し込めるダブルレイヤーボードなどのコンポーネントも良い。メインボードに五線譜あると何故か気分がアガるし。
ゲーム自体はアクションの強化しつつ、必要なリソースをどう手に入れていくかの上手さを競う感じ。カードをアクションに使うとリソースが取れず、リソースに使うとアクションが…な作りがシンプルだけどわかりやすく悩ましい。
五線譜上のマジョリティ争いだったり相乗りだったり、アクション強化だったり定期収入だったりが単純にどれを選ぶか、優先するかの面白さがある。
カード効果が目に見えてラウンドが進むごとに強くなるし、アクション強化も強力でちょっと大味さも感じるけど、その実、他人と違うことをしたやつが強いという古き良きボードゲームの血脈だと思う。


・ゴーレム
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2022年前半枠。
基本のワカプレはグランドオーストリアホテルなどでも使われたものがベースだけど、ゴーレムだから仕方ないという、制御不能さを大いに感じるタブロービルディングという、挑戦状的なシステムが非常にやる気を起こさせる。
ゴーレム使った方が明らかに有利になりそうなんだけど、僕の実力だと全力ゴーレムをうまく扱うのは無理、だけど、なんとかできる気もするし、したくなる程度の難易度(僕には)なのもよい。
でも、全力で制御してみようとした結果、がっかりすることになるかもしれないけど、期待込みでどんどん遊びたい。

・チューリングマシン
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推理ゲーム枠。
3桁の数字を当てるためにカードで設定された機械に質問して、徐々に絞り込んでいくゲーム。
ぶっちゃけた話、複数人で遊ぶ必要はほぼ感じられない。一応、質問回数をより少なく早く回答するという競争要素はあるけれど、最初に作った数字の運がでかいので、競争しても仕方ない。
でも、質問から答えをメタ読みしたり、回答内容から次にどんな数字を作ればいいのか、今得ている情報から答え導けるのかなどなど、理屈100%のゲームだからこその楽しさがある。
数独やピクチャークロスワードを延々とやってしまうような楽しさ。

・ミュージアムサスペクツ
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推理ゲーム枠その2。
正直、いまわからなくね?みたいな序盤か回答を求められるし、その割にその勘で配置したトークンが勝ち負けでは決め手になったりするゆるーい作りなんだけど、序盤から配置しているトークンに徐々に意味が見えてくるというか、確定的なヒントをみていなくても多人数で異なるヒントを見ているために盤上に次第に正解が浮かび上がってくるような不思議な作りのゲーム。
自ら見たヒントで正解が絞り込めるのももちろん楽しいのだけど、あれ?これって…となんとなーくで答えっぽいところに近づいた感覚が推理ゲームしてて良い。

ゲームっぽいことをしなくても、直接的な楽しさにアプローチしているようなゲームが徐々にでてきているけど、推理ゲームの案外本質かもみたいなものを感じさせてくれる。

・ギルドオブマーチャントエクスプローラーズ
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軽ゲー枠。
好みかと言われると、ぶっちゃけ綺麗にまとまりすぎててそんなに好みじゃないけど、AEGの"これで充分”ゲームの最前線。2022年を代表するボードゲームになると思ってる。
計画すること、計画通りに実現できる気持ちよさ、再計画する悩ましさ/気持ちよさ、ギャンブルに応えられる気持ちよさ、唐突に計画外の強力な一手の機会が得られる気持ちよさ色んなことが『毎ラウンド決まった6枚+ラウンド数のカードを使う&特定コマ以外はリセット』の中にミニマムに詰まってる。

紙ペン(フリップ&ライト)の文脈で語られがちだけど、最近の紙ペンの流行りである『色んなパラメータを進めるとよそのパラメータが進んで~がリンクしあって気持ち良い』は取り入れられておらず、ルート構築系のボードゲームをタイムリープしながらプレイするって感じ。
(余談だけど、決算タイミングの読み合い、譲り合い、先取りあいが熱いピュアピュアユーロしてるカム・トゥギャザーには、パラメータ感のリンクの気持ちよさがもろ入ってて面白い)

・デューン 砂の惑星:インペリウム拡張 ライズ・オブ・イックス
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拡張枠。
今年日本語版が出たデューンの第一拡張の方いれた版。
デューンの大雑把な計画性というか、全体的なゲームの進め方にビジョンを持ってデッキを作っていく必要のある繊細さを持ちながら、それが上手くいくかは運次第、他人次第という細やかさよりもアドリブ的に計画を立てていく楽しさ、インタラクションに重きをおいたアメゲーとユーロの融合感は基本ゲームそのままに方向性の強化や新要素による楽しさの強化&アドリブの多彩さを増した量拡張でした。
これも記事書いてますね。

・ピーク・ア・マウス
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子供ゲーム枠。
ネズミの家に見立てた箱の中を横に開いた隙間から除いて、ネズミの家のどこに何が置かれているかを記憶するフェイズ後に、質問フェイズで何がどこにあるかを正しく答えられたら勝ちという協力記憶ゲーム。

協力して記憶するというのが案外ミソで、箱の各辺を分担することになるので、いい感じに「そこは担当外だから知らん/見てない」という各人の注意の隙間ができる。部屋のカドにあると見づらくなったりもするし。
モノの配置が完全ランダムなので、特定の部屋にモノが偏り、ひとりの負荷が増すことがあるのもまた良し。
質問の難易度でレベルが異なるのも大人が遊んでも楽しめる作り。可愛いですしね。

まあ、色々書きましたが、何よりも箱を除いてる絵面がバカっぽいので勝ち。
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ーーー
とりあえず以上、10ゲームです。

10ゲームにはいれませんでしたが、ペアレイド、プルトクレイシーなど興味深い株ゲームも多くありました。18xxも1817のような仕手戦メインの面白いゲーム遊びはしてます。
上記の10ゲームもそうですが、この辺も再戦したいですね。

今年はそれなりの長時間ゲームを何度か遊ぶことと、半日から1日かかるような推理ゲーム(的なもの)を遊ぶ機会が多かったような印象ですが、それでももっともっと再戦欲はありますね。

純粋なボードゲームではないですが、安楽椅子探偵というテレビシリーズを今年は完走しました。
6割位解けるんですが、もうひとひねり作者の思考に追いつけなかったという回が多く、今度こそ今度こそと思ってる間に全作見終わってしまいました。
テレビの映像を繰り返し見て、ここにこんなのが映ってる!とか、この不自然さは何が原因なんだ?と悩んだりするのが非常に楽しかったです。手に入りにくい作品もあるんですが、すぐにDVDが買える作品もあるので、気になるなら是非。おすすめです。

去年も似たようなことをきっと書いていると思うのですが、ブログをさぼりましたねー。仕事が忙しくなってるということもあるんですが、ちょっと習慣から外れるとなかなか定期的に書くというのは難しいと思い知った1年でした。
アーク・ノヴァとか、8割くらい書いてた記事もいくつかあったんですけどね…。
在宅勤務の関係が色々とボードゲーム準備&ブログに何気に影響あった1年でした。
なんとか感想ツイートはできているので、ブログもそれを流用してシンプルにでもいいからとにかく記事をあげたい気持ちもあるんですが、プレイログを(それなりにしっかり)書きたいんですよねー。

まあ、なかなか大人数集めにくいとか、家庭事情的にオープン会いきづらいとかはありますが、ボードゲームを遊ぶ環境は十二分、周りに恵まれて持つことができたなあと思ってます。
なかなか会えなくなった方もいますが、それでもある程度定期的に集まれてるのは、ホント恵まれてるんだろうなあと。

遊んでくださる方、ブログ読んでくださる方、ツイッターの感想を読んだり反応してくださる方、その他、もろもろ皆様今年一年もお世話になりました。
また来年もよろしくお願いいたします。

スモーキー・バレー / The Smoky Valley

(3人でインスト込み5時間半ほど)

【概要&ルール】
1840年、ここはカナダのグリフィントウンの街に産業を誘致しつつ、運河を広げ、街を発展させるとともに、海外に商品を輸出し、街での名声を高めよう。

産業(建物)の建築、建物からの資源獲得、各資源を使ってのエリアの価値を高めたり、特殊能力を獲得したり、資源を海外に輸出して勝利点にしたりと、街を発展させながら勝利点を稼ぐ系のゲームです。

毎手番、お金を払ってアクションをするか、パスしてラウンドから抜けるかの選択をし、規程ラウンド終了時に勝利点が高いプレイヤーが勝利します。

アクションをすると選択した場合、以下の流れで手番を行います。
1. アクションする地区の選択
2. アクション実施
+フリーアクション(資材の売却/購入)

●アクションする地区の選択
各プレイヤーの手元にある水先案内ボード上でアクションを行いたいエリアに船コマを移動させます。この時、ボード上に示されたエリアの並びで、今船コマのあるエリアと同じ、またはより左側のエリアにコマを移動させる場合、1金かかります。船コマを右に移動させる場合は無料です。
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(各プレイヤーがこんな感じのアクション位置を決めるためのボードを持ってます。エリアの並びはゲーム開始時にランダムです)

●アクション実施
手番にお金を払って実施できるアクションは以下の通り(※お金≒APと捉えてもらった方がわかりやすいです)
※基本的に手元のボード上で船コマが置かれているのと同じエリアでしかアクションは行えません。

・産業の設立:2金と必要な木材を払って、サプライにある産業タイルをメインボード上に配置します。
・産業の改良:1金と必要な資源を払って自分の産業タイルを裏返し、タイルに書かれた点を得ます。
・生産:エリア内の任意の数の産業をコスト(主にお金)を払って起動します。産業の持ち主が自分以外の場合、持ち主に何かしらおまけがもらえます(麦を2つ生産する産業の場合、麦1つもらえるとか)
・公共施設の建設:1金と必要資源を払って公共施設ボードに置かれたタイルから、エリアに建設可能なものを選んで配置します。
・運河タイルの獲得:1金と必要資源を払って自分の場所に対応した候補から運河タイルを獲得し、個人ボード下部に配置します。また、運河の基礎点があがります。
・カード獲得:1金と必要資源を払って候補の中から特殊効果カードを獲得します
・貿易商/荷物を船に積む:1金払ってメインボード上にある船に貿易商コマ1つ、もしくは手元の資源2種1コマずつを配置します。船タイル1つにつき、1種しか荷物は詰めず、1つ目の荷物を積むプレイヤーが指定できます。

●人気について
自分以外も得するアクション(産業設立とか、公共施設作るとか、他人の産業使って生産するとか)を行うと人気があがります。規程ラウンドごとに市長選があり、人気が最も高いプレイヤーが市長に選ばれます。市長は優遇する政策を決定(実質的にはどの色のカードが何点か決める)し、所持しているカードに応じて点数が入ります。

●船の輸送について
船の輸送先は3つあり、輸送先ごとに輸送できる荷物と輸送による得点が決まっています。船単位に輸送先は固定&1種類の資源しか積むことができません。輸送先に置かれているトークンを船の先頭において載せている資源を表すので、トークンのない資源を載せる船は作ることができません。
また、船には貿易商を1人載せることができ、貿易商が輸送先につくと特定の資源などがもらえる他、加工資源(小麦粉やビール、蒸気機関など)1つあたりの点数が上がります。

●ゲーム終了
規程ラウンド終了後、各エリアに設立していた産業の個数×そのエリアの価値点(基礎点+公共施設点)、各プレイヤーの運河の基礎点×そのエリアの産業などの点数を得た上で、もっとも点数の高いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】
一味さん、キノさん、僕の3人で。

Spielworxxのルールはお世辞にも構成が良いとは言えないことも要因かとは思うのですが、それ以上に、このゲーム、要素も多いうえに、ひとつのアクションで段取りが4つくらいあり、しかも、アクション間で共通のものもあればそうでないのもあると、なかなかインストがすんなりいかない作りです(初プレイでしたし)。

そんなわけで90分程度かけてインストがようやく終わりゲーム開始です。
(モノも多いのでセットアップも少し手間がかかります)

で、スタートプレイヤーの一味さん。
「何やっていいかわからん!」

手番でやることは、
・アクションするエリアを決めて
・アクション
という2段階で、まあ、よくあるやつではあるんですが、

このゲームでは、毎回エリアは移動しないと追加APが必要、しかも、エリアの並びに順番があり、並びに逆らう方向のエリア選ぶと追加APという作りなので、追加APを払いたくなければ、5つのエリアを順番に並び通りに選択するしかありません(3人プレイではスタート時は7APあるので少し余裕はありますが)。
※AP,APと書いてますが、ゲーム的な名称はお金(ドル)です。全てのアクションでお金を使うので、わかりやすさ優先でAPと書いてます。
(エリアの並びは個人ボード上にタイルで示されていて、順番ランダム=各プレイヤーで並びが違う&特殊効果で並び替えもできる、です)

とはいえ、ゲーム終了時の得点である公共施設の点にせよ、運河からの点にせよ、そこらへんを考慮すると分散させるよりもある程度はまとめた方がよさそうです。

そんなわけで、3人とも初期配置で自分の製材所を置いたエリアを中心にすることにしました。といっても、ずっと1つのエリアに力入れて過度に移動/同エリアに立ち止まるのにAP使うのも微妙っぽいんだよなーと、個人ボードの左のエリアから、アクションは始めて、右へ移動、右へ移動、立ち止まる、立ち止まる、右へ移動…みたいな感じにしましたが。

多少の順番の違いはありますが、3人ともまずは運河タイル=特殊能力を獲得します。
運河タイルは、運河に面している3つのエリアのどこでも獲得できますし、獲得したエリアに関係なく、個人ボードの好きな場所におけますが、獲得対象のタイルの候補は3エリアで全て異なる上に、タイルを獲得したエリアでだけゲーム終了時の運河点の係数があがるので、自分が力をいれたいエリアで運河タイルを獲得したいとなります。

運河タイルの種類はほぼユニークで結構な数があるので、自分がやりたいことにあった能力のタイルが都合よく、力を入れたいエリアのサプライにでてくるとは当然限りません。
そんなこんなで、みんな、それがやりたかったのかはさておき、
キノさんは改良アクション付きのタイル、一味さんは産業設立時に1金安くなるタイル、僕は産業設立時に人気が+1もらえるタイルを最初にとりました。

あと、序盤で重要視されていたのは収入アップ! まあ、これはAPアップなので当然っちゃ当然ですね。収入トラックの作りがいやらしいというか、なかなか収入が増えない作りで1金(1AP)収入増やすのに、2段階トラックを進めないとならず、どうやって進めるんだ!?(手が回らん)ってなってました。
(これは公共施設作った時にも収入トラック進むという処理を何故か全員忘れていたのが原因なので、実際には1ラウンド中に1金収入増やせると思います)

序盤、強力だったのはキノさんの改良能力! 前述の通り、プレイヤーは個人ボード上で対象に選んだエリアでしかアクションを行えないのですが、運河タイルの能力は任意のエリアを対象に使うことができます(ただし、運河タイルはエリアにつくので、使いたい運河タイルを配置したエリアでアクションを行わないと効果が発動しませんが)。

改良すると即点数が入る他、生産アクションで作れる資源数が増えます。他人の産業も使うことができるので、まあ、僕らも嬉しいと言えば嬉しいのですが、他人の産業を使うと持ち主に1資源(大抵は作った資源と同じもの)が入るので、あまり嬉しがってもいられませんし、点数がぱかぱかぱかぱかキノさんに入るので、おいおいこれ大丈夫か?と心配になります。

1つのエリアに力をいれるためにはそこに留まらないとならない(=APを余計に使う)という縛りに対して、運河タイルの能力で任意のエリアを選べるので移動せずに別エリアをいじれるというのがすごく強そうに見えてました。
(あとで、一味さんも同じ能力のタイルをとってましたw)

そして、一味さんは設立コストが安くなってるので、当然、産業を作ることに力を入れます。産業タイルの配置数数=ゲーム終了時の得点の一方の係数なので、これもまた強烈な得点要素です。
僕やキノさんとは異なり、移動へのコストも心持ち多めに使われていた(=特定エリアに集中されていた)ように思います。

僕の人気+1の能力も、人気を上げればお金や資源もらえますし、決して弱くはないのですが、運河タイルでアクションしたり、ある程度移動にコストを使っている二人に比べるとどうも手が遅く、ラウンドからパス抜けした際にもらえる1金や1資源分で多く行動されて結局人気も似たような感じになるということを1、2ラウンド目では繰り返してました。

うーん、これはちょっと目先変えて勝負どころを別のところに求めないとダメだなと、3人とも一切触っていなかった船での輸送に手を付けます。そのために、僕が選んだのは船アクションを選んだ際に追加で貿易商を1コマ乗せることができる能力を持った運河タイルです。
貿易商は上級資源を輸送した際にもらえる点数をあげられるほか、輸送先に到着(船が荷物で埋まるか、ドックが埋まって押し出されると出港)すると、輸送先に応じて3木材や1蒸気機関など、それなりの資源がもらえます(点数をもらうこともできます)。

僕は二人に比べて施設数も施設の生産力も劣っていたので、船を自力で埋めるのはちょっと難しいのですが、序盤に貿易商を置いておけば押し出しで勝手に出港します。なので、貿易商による資源獲得と終盤の点数を見越してみました。
IMG_0431.jpg
(序盤に写真を撮り忘れてたのである程度形ができてきたところから)

それぞれが得意分野を作りつつゲームは中盤に。中盤に猛威を振るったのは水力マークの公共施設。
公共施設の効果は、ゲーム終了時にもらえる産業1つあたりの点数アップと、産業設立or改良時にボーナスがもらえる、または、産業で生産した時におまけがもらえるの2つ。
水力マークの公共施設は「同エリアに産業設立/改良した場合、対象産業が1回起動する」です。

生産アクションも当然コスト(お金=AP)払うのですが、お金は不要で起動するので手番+コスト圧縮できます。しかも、改良すれば点数も入りますし。

水力マークの公共施設が強いのは効果見た時からわかっていたのですが、1ラウンド目に出てきた時には全員”自分の”エリア的なものがなかったので、公共施設作るのだけ自分がやって、他の人の方が施設たくさん建てられたら嫌だなあと思って、手を出していませんでした。
無事、2ラウンド目に僕が力を入れていたエリアに配置することができたので、うっしゃうっしゃです。そして、一味さんが力を入れていたエリアにキノさんが水力マークの公共施設を配置(キノさんが力を入れていたエリアのキノさん施設は既に全て改良されていたので、まだ未改良の施設がある方を選ばれたようですが…)。
余剰などないので、1ラウンド目に出て来たぶんも含めて、水力マークはこれで枯れました。

水力マークの公共施設のおかげか改良を繰り返されたこともあり、生産力が全体的に上がってます。僕はここらへんでようやく生産した資源をどう得点化するかに目が行くようになりました。
IMG_0433.jpg
(見づらいですが、中央奥に公共施設の配置されたボードがあります。毎ラウンド3枚ずつでてきて、ラウンド中の補充はありません。また、その下にあるタイル並んだボードが建設可能な産業の残りが置かれたタイルです。3人プレイでは全体でも置ききる程度くらいの数しかなかったので、建てたい産業を先に取られるとかも良くありました)

このゲームの主な得点手段は、産業を作ってそのエリアの基礎点+公共施設点を得たり、改良して点数を得る「建築型」と、貿易商を送り込んで1資源当たりの点数をあげてからの上級資源を輸送する「出荷型」。

貿易商を送り込むのは序盤の人だけおいて放置とか、中盤になってからも貿易商ばらまき&下級資源で出荷をそれなりに行っていたので、この後、上級資源を出荷できればかなりの点数が見込めます。
現に小麦粉を満載した船を出荷して一気に得点し、最下位から頭1つみなさんからとび出たくらいの位置まで得点トラックを進めることができました(といっても、一味さんは手元に大量の資源を持っており、かなり不気味というか、この後、ガンガン得点化されるのが見えていたのですが)。
しかも、貿易商をのせているので出荷の都度、3木材やらの資源が手に入り、獲得した資源で産業を作ったり改良したりと、出荷と建築を両方こなすことができるように!

しかし、船に荷物を載せるアクションは「2つの異なる資源を船に載せる」効果なので、上級資源が手元に2種類ないとどうにも非効率さを感じます。
この頃になると、設立可能な土地もかなり減ってきていましたが、さらなる出荷を狙ってビール工場を新しいエリアに作りました(結果的にはこれが良くなかったのですが…)。

これで、出荷が効率的になったぜと思ったのですが、実はそんなことはなく…。
これまでは、小麦粉を作れるエリアで小麦粉+下級資源を手に入れる→出荷という流れだったのが、小麦粉とビールの獲得エリアがわかれているので、出荷前に2手番かけて資源を用意しないとならなくなりました。この手番損がじわじわと効いてきます。

さらに言えば、終盤に入って産業を新たに作る場所がもうほぼない状態になっており、一味さんもキノさんも意識がかなり出荷よりになっていました。
(作れる場所はあるけど、最終得点計算で得られる点が少なく得点効率が悪い)
IMG_0434.jpg
(これはたぶん中盤終わったくらいらへん。序盤は僕しか置いてなかった船の上に各プレイヤーのコマが置かれています。これでも少し減ったくらい)

IMG_0435.jpg
(終盤に入りかけくらいの盤面。右上、一味さんの個人ボード上にやべえ数の資源コマが置かれてます)

キノさんは貿易商を送り込むことで蒸気機関がもらえる出荷先を優先、されてはいたんですが、前述の通り1度の出荷アクションで異なる2つの船に資源を載せられるので、僕が既に貿易商を送り込み済で高得点を狙っていた出荷先にも手元にある資源をどんどん送ってきます。
おかげで僕が載せたかった資源は載せられなくなるし、船の荷物の積み場所も埋まるわで、さっきまでの得点源をつぶされていくことに。

困ったなあと思いながらも、僕ら3人の中で一番船に手を出すのが遅れていた一味さんには、まだ…と甘い考えを持っていたのですが、いつの間にか「貿易商を追加で1人載せる」効果の運河タイルを獲得されており、なかつ、この時点では唯一蒸気機関を力を入れているエリアで作れるプレイヤーでもあったので、貿易商を送って得点をあげてからの蒸気機関×3つを一気に出荷して18点!とか獲得されてました(ゲーム終了時にトップが160点くらいだったので、1割以上の点をここで取ってます)。

この蒸気機関の船、出荷前からやばいなーとは思っており、僕も荷物を載せる機会を狙っていたのですが、残りのアクションポイント(お金)や手元の資源などの関係から、僕の方が1手早く載せられるはず!だったのが、場に並んだカードに連続手番の効果があるのを見逃しており、見事にカード獲得からの連続手番で思いっきり思惑を崩されたところでした。

まあ、後手を踏んだのなら改めて手元の資源を得点化すればいいやというわけにもいかず、このゲーム、先ほど産業建てる場所がなくなったと書きましたが、今度は船が枯れました。共有の船は有限です。
産業として造船所を作っておけば、マイ船を作ることもできるのですが、今回は造船所を建てられる場所を他産業で埋めてしまったため、今回のゲームでは造船所は存在せず(造船所を作った本人のメリットより、他人に船を作られるデメリットの方が大きそうに見えたので建てなかったというのもあるんですが、実際のところはどうかわかりません)。
IMG_0438.jpg
(個人ボードの下に置かれた運河タイル、出荷寄りのものを終盤でも追加でとったんですが、上記の通り、船がなくなってほぼ活用する前にお役御免に…。上手く使ってやれなくてごめんなさい…)

そうなると、やれることはもう少ないですが、とりあえずやれることやるかーと、各自が自分のAPと所持資源をどう消費するかというソロゲーを考えて、淡々とこなして終わりました。
結果的に中盤で作った僕のリードは見事に終盤に先に出荷されることなどでなくなり、まくった一味さんが勝利されました。
IMG_0441.jpg
(終了時。結局、出荷した上級資源1つ差くらいで負け。序盤にぶいぶいやってたキノさんいわく、(いい場所押さえたりが優先で)アップグレードしてる場合じゃなかったとのこと)

結局、序盤から通してAPを上手く消費することに目がいってしまい、スピード勝負!みたいなところで1,2歩遅れてしまうようなプレイングが敗因でした…。
まあ、みんなよりもゆっくりのプレイだったため人気ではまくりやすかったこともあり、市長選後のカードからの得点ではたぶん一番稼げているので良し悪し…、いや、単に先に船などの取り合い部分を優先してそこからのんびりでも構わないので、得点源の確保は早めの方が良い気がします。


【感想】
ソロでどう回すのが効率的かと、他人との先取りの争いの2点でプレイヤーへの負荷が高く、悩ましくも楽しいゲームでした。

ほぼすべての要素で先取りされると狙っていたことができなくなるので、他プレイヤーが何をやりたいか、何を優先して実施するのが大事かのゲームではあるんですが、序盤から中盤にかけてはまだ各エリアの空きも多い、船もたくさん残っている、どのエリアでアクションするのが有利とか決まっていないということもあり、運河タイルの特殊能力も含め、どういう路線で自分はこのゲームを回すかの方針付けと、それをどう実現するかに非常に頭のリソースを使います。
(一度、方針立てちゃったり、少し進めば空きが減ってきて見通しは徐々によくなってくるんですが)

「運河タイルの能力やこれまでに設立した産業的にこのエリアでアクションした方がよい、だが、エリアを(右に)移動すればその分ラウンド内に行えるアクションは増える」

ゲームを通してずーっとこれに悩まされます。

実施アクションを増やせば当然、設立したり改良する産業は増えますし、公共施設も沢山作れるでしょう。
実施アクションを増やす=複数エリアでアクションするになりますが、点数の構造上、アクション実施するエリアはまとめた方が得点効率は良いはずです。

移動とアクションにどうAPを振り分けるかが、他プレイヤーとの先取りと混ざり合うことで、非効率だが優先度は高い行動と、効率的だがのんびりな行動の選択も生んで、上手く回すだけのソロゲーに依らず、(ちょっとモダンではないですが)熱いインタラクションを持ったゲームになってます。

特に船の積み荷の種類決めや船倉の取り合いは、往年の名作プエルトリコを思い出しました(プエルトリコほど、自分の損より相手の損がより大きければ得みたいな酷い絞り合いではないですが)。

そして、僕が好きな要素である「ゲーム中に重要視すべき要素がゆるく変わっていく」ところもあります。

プレイングのところに建築型、出荷型と書きましたが、スモーキーバレーはそこまではっきり分かれていることはないです。(たぶん初プレイの序盤・中盤は両立とか無理じゃね?ってなりはするかと思いますが)一方に偏りながらでも十分手を出せる程度のバランスだと思います(APのやりくりや注ぎ込み次第なので、取り合いが熱くなればなるほど、先取りのためにAP使って、色んな所に手を出す余裕はなくなるので、絶対という訳ではないですが)。

この、両立できるというのが曲者で、終盤、運河タイルの獲得が大きな得点源になるということもあり、終盤で各プレイヤーの持っている特殊効果の追加/更新が起こるのですが、これにより、あっという間にそれまでの各プレイヤーの得意なプレイスタイルが変わり、それまで力を入れてなかった方にもずんずんずんと力をいれることができるようになります。
特殊効果タイルって、大抵のゲームでは「強いけど、獲得に使う手番/APとのバランス(取りすぎたら弱くなる)」という作りなのが、スモーキーバレーの終盤では、「得点としても強い」という作りなのが、ちょっと斬新というか、いい感じにゲームの流れが変わって面白いです。
※コストは高いので、“うまく回している”が前提にはなりますが。

欠点は、長時間であるということ。APをどううまく使うかとか、上記の特殊効果タイル獲得によるプレイスタイルの変化を効果的に感じさせるためとか、色々な要素が長時間である必要性につながってはいますし、冗長ということはないのですが、まあ、あと1,2時間短い方が遊びやすいです。

とはいえ、プレイ内容のところでも触れていませんが、フリーアクションを使ったAP+人気獲得や、どの産業を自分で建てるか、他人のAPや資源をみつつのアクション優先度決め等々、細かいところも含め、魅力の多いゲームではあると思います。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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