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ウエスタン・レジェンド:アンティアップ / Western Legends: Ante Up

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(5人でインスト込み約5~6時間!)

【ざっくりルール】

大枠はウエスタンレジェンドの基本ゲームとほとんど同じです。 基本ゲームの紹介記事

西部開拓時代のアメリカを舞台に、“西部の伝説“になるべくプレイヤーたちが悪事に正義に賭け事に東奔西走するゲームです。

プレイヤーは手番に3アクションポイントを持っており、それを用いて任意のアクションを行います。
アクションは、大きく、移動、戦闘、アイコンの解決の3つです。

移動は自コマを自分の移動力分移動させます(馬を購入して持っていれば、移動力が上がります)
戦闘は他プレイヤーのコマと同じ場所にいる際に選択できます(NPCとはアクションを選択しなくても同じエリアに入れば戦闘が発生します)。手札を出し合って、書かれた数字の大きいプレイヤーが勝利します。
ボード上に様々なアイコンが書かれており、アイコンごとに対応するアクションが違います。自コマのある場所のアイコンに対応したアクションが実行できます。

このアイコンの多種多様さがこのゲームの魅力の根源です。
・牧場:牛の輸送や牛泥棒
・キャバレー:豪遊
・お店:買い物
・金鉱:金鉱掘り
・銀行:金の売却や銀行強盗
・列車:列車強盗
・酒場:ギャンブル
・開拓地:開拓
などなど。

そして、これらアクションのほとんどが勝利点(レジェンドポイント、LP)につながっています。
直接LPがはいるものもあれば、悪党ポイントや保安官ポイントがあがり、結果として、LPがあがるものがあります。

●拡張について
拡張「アンティアップ!」では、主に以下が追加されています。
・開拓地ボードの追加(開拓地アクション、開拓地の村が追加)
・列車の追加(移動手段&列車強盗アクション追加)
・ギャンブル(ファロ)が追加(前作はポーカー(ホールデム的なもの)のみ)
・キャラクターカードの追加
・イベントトークンの追加(悪党ポイントなどの規定値に配置され、そこをいずれかのプレイヤーが通過すると、イベントカードが引かれる)

【プレイ内容】

しゅだっちさん、さくらさん、ウキンさん、あすまーさん、僕の5人で。

正直、拡張なしの基本ゲームでは5、6人ではボード上も狭くなるし、ダウンタイムが長くてだれるイメージがあったのですが、拡張が入って開拓地マップが追加されており、狭さに関しても解決するはずなので5人でやってみました。

基本ゲームでは、

金鉱を銀行に売ることで1金鉱あたり1LPと30金獲得&キャバレーで豪遊すれば、30金ごとに1得点獲得なので、金鉱掘りが得点効率高い

金鉱掘りにボーナスがつく装備(ロバや地図等)を購入してひたすら金鉱掘りするプレイヤーが出てくる

町で待ってて、金鉱掘りを襲う悪党プレイヤーの誕生

悪党は悪党であるだけで、毎ラウンド1~3得点獲得できる上に、金鉱&キャバレーの得点も獲得できる

保安官プレイで悪党を止める

という西部の生態系が作られておりました。
果たして、拡張入りではどうなるのか…。

始めにランダムにキャラクターを2枚ずつ配り、1枚を選びます。
キャラクターごとに特殊能力がある他、スタート地点や所持品も個別に決められています。

僕のキャラクターはアクションとして保安官ポイントや悪党ポイントを得られる(ただし、通常のあげ方ならもらえるボーナスがもらえない)という能力です。
(今見ると、能力違うかもなんですが、そういう解釈でプレイしました&結局、この能力は使ってないので間違っていてもセーフ!)

僕とあすまーさんが、開拓地ボードでスタート、残りのさくらさん、うきんさん、しゅだっちさんがメインボードでスタートです。
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(スタート直後。フィギュアの下のリングがプレイヤーカラーです。NPCというかごろつきもそこら辺にいます)

このゲーム、何はともあれ欲しいのは武器と乗り物。
戦闘は手札からプレイしたカードの数字比べですが、武器があれば数字に補正がついたり、勝負の前に相手の手札をみれたり、戦闘後に手札を補充出来たりと色々便利です。プレイヤー間の戦闘がなくても、銀行や列車を襲う時にも戦闘ですし、保安官として荒くれものたちを倒す時にももちろん戦闘というこのゲームでは、武器はかなり使うアイテムです(一応初期の所持品でリボルバーは持ってはいます。能力ついてませんけど)。

あと、乗り物は単純に移動力アップです。めっちゃ移動するゲームなので、あるとないとではアクション効率が全然違います。

これがメインボード側なら金鉱掘って売ってが主な金策なんですが、開拓地ボードでは金鉱もなけりゃ、売ることもできません(金鉱はメインボードにある銀行でだけ売却可能)。じゃあ、金策どうすればいいのかなあと思いながら、とりあえず、開拓アクションをしてみます。

開拓アクションは、ボードに書かれた数字+ランダムに配置された開拓トークンの数字の合計以上の数字を手札からプレイ出来れば、成功で、開拓トークンの裏に書かれたものがもらえます。

開拓アクションに必要な数字が低い場所がいくつかあったので、そのうちの1つで開拓してみたところ、テキサスロングホーン(※)を獲得しました。
※グレートウエスタントレイルにでてくるあの牛です。

テキサスロングホーンもアンティアップ拡張で追加になった要素で、牛運びを完了させれば、通常の牛よりも良いものがもらえます。その代わり、持っている数分だけ移動力が下がります。
通常の移動力は2なので、1歩しか移動できなくなってしまいました(一応、ゼロ以下にはなりません)。

多少良いものがもらえるとはいえ、移動力が1になったのは困りました。移動だけで手番が終わってしまいます。が、次手番の頭で補充した手札の1枚にスプリントの効果がついていました(手番開始時に、10ドル/カード1枚を任意の組み合わせで2つもらえます。&、手札はトランプのスートと数字がついており、下部にテキストで色々と特殊効果が書かれています)。
スプリントの効果は移動力+3なので、テキサスロングホーンをさっさと牧場に運び、報酬に変えることが今回はできました。
(この後、あすまーさんが開拓アクションの報酬でテキサスロングホーンを獲得された時は、スプリントもなく、まだ馬も獲得してなかったので、移動だけで1手番なくなったりしてました…)

本来ならテキサスロングホーンはそれなりに当たり報酬なのかもしれませんが、できれば馬を手に入れてからにして欲しいもんです。この後、開拓アクションを2,3回実行して(テキサスロングホーンは幸運にも当たらず)、乗り物を無事購入しました。

乗り物以外のアイテムは、特定のアクションが強化されるものがあり、アイテムの購入でそのプレイヤーが何をやろうとしているかがわかることがあります。

今回はレジェンダリーカードという名の、目的カードをいれていたので、まあ、目的カードに沿ったプレイングを目指す→そのためのアイテム購入ということになりますが。
(目的カードはそのキャラクターに合ったものになっており、キャラクターたちは実際に西部開拓時代に実存した人たちのようなので、詳しい人ならキャラクター見ればプレイングまでわかるのかもしれません)

しゅだっちさんは、地図(金鉱掘りアクションにて行うダイスロールで振り直しができるようになる)とロバ(金鉱の所有限界数が増える)を購入。金鉱掘りプレイのようです。
さくらさんはテンガロンハットを購入。テンガロンハットの効果は、ポーカー勝利時の勝利点+1等、ポーカーで有利になります。

みなさん:「いつ狂犬が殴ってくるか油断できない」

さくらさんは前回基本ゲームで遊んだ際に、初手で金鉱掘りプレイの方に襲い掛かり、西部に名を轟かせた伝説の悪党。今回はスタート時に保安官ポイントがもらえるキャラクターを選ばれたようなのですが、全く信用されていません。
(この後もゲーム終了時まで、他プレイヤーに攻撃することはなかったので、とんだ誹謗中傷だったわけですが)

その代わりというとおかしいですが、悪党プレイに走ったのがウキンさん。イベントで発生したごろつきたちに移動を邪魔されるなど、若干装備強化にてこずっていたものの、銀行強盗や金鉱掘りを襲うなど、順調に悪党ポイントを伸ばされていました。一応、同じマップ内に保安官ポイントのある(保安官ポイントを伸ばした方が点数が伸びる)さくらさんはいるものの、どうも戦ってとめるようなことはなさそうな様子。シェリフというNPCコマがおり、それを移動させてウキンさんのコマにぶつけることで戦闘→逮捕ということもできるのですが、シェリフコマの位置が微妙でウキンさんにぶつけることがなかなかできません。

ウキンさん:「強盗で手に入れたお金でキャバレーで豪遊だー」(豪遊はこのゲームでは代表的な得点行動です)
みんな:「いいなー。俺も豪遊してええ」

僕とあすまーさんはプレイングはともかく開拓地ボードにいるので、開拓アクションをしながら装備強化です。僕は悪党プレイをしたかったのですが、開拓地ボードでは強盗ができません。正確には列車強盗はできますが、列車は常に移動しており、手番開始時に都合よく襲える位置にいないと出来ません。
そうなると…、

僕&あすまーさん:「ギャンブルだ!」

アンティアップ拡張で、保安官ポイント、悪党ポイントに加えて、ギャンブラーポイント(以下GP)というのが追加されました。これは同じく拡張で追加されたファロという賭け事で勝利することで獲得できます。GPは直接得点はもらえないのですが、GPをあげていくことでレジェンドトークンがもらえます。レジェンドトークンは裏に0~4の数字が書かれていて、ゲーム終了時に数字分追加点がもらえます(得点すらギャンブルです)。

これは基本ゲームから変わっていませんが、酒場でギャンブルを行った際、同じ町のなかにいるプレイヤーは参加/不参加を宣言でき、参加すれば、(ほぼ)手番プレイヤーと同様にギャンブルを行えます。なので、開拓地ボードの田舎町で僕とあすまーさんはひたすらファロをやるわけですが、一方が町にいる時にアクションをやればやったで、「参加しちゃう!?」「するするー」とウェイウェイやり、一方が何かのようで町から出ている時にやれば(自分で町から離れているのに)「ずるい!」「何故、自分が町にいる時にやってくれないのか!?」と、ぐだぐだ言い合うという、正しい田舎のクズ野郎ロールプレイです。

ファロはそんなクズ野郎たちでも遊べるくっそ単純なギャンブルで、
1. ディーラー(手番プレイヤーの右隣に近いギャンブル不参加プレイヤーがやります)が、山札から4枚カードを引き、そのうち、3枚を公開する。その後、4枚をシャッフルする。
2. 参加プレイヤーは開拓地ボードの下部に書かれたA~Kまでのランクのいずれか、最大2カ所ににビッドする。
3. ディーラーは4枚のカードのうち1枚を公開する。このカードと同じランクにビッドしていれば負けで、お金は没収。
4. 追加で、ディーラーは残ったカードからさらに1枚を公開する。このカードと同じランクにビッドしていれば勝利。ビッドしていたお金と同額+GPを獲得。
5. さらに3枚目に挑戦するかの選択をし、めくったカードと同じランクにビッドしていれば勝利、していなければ負け

(ちょっと端折ってますが)要はA~Kのどのランクがめくられるか賭けるというシンプルな賭け事で、大抵は最初に公開される3枚のランクに賭けるという、ほんとに馬鹿な内容です。
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(ファロのボード。プレイヤーカラーのビッド専用のコインを使います)

要は1枚目にビッドしたランクがでると負け、2枚目以降に出れば勝ちなので、ディーラープレイヤーに対する不参加プレイヤーの猛烈な野次が飛びます。参加プレイヤーが負ければ歓声、勝てばブーイング。最高に下品で最高です。

僕とあすまーさんが、他の方々の野次られながらファロファロファロファロ…とやってる時、メインボードの酒場では、テンガロンハットをかぶったさくらさんがポーカーをやっていました。
ポーカーはテキサスホールデム的なやつで、手札から最大4枚を選んだ後、山札から公開されたXX枚と組み合わせてディーラー(もしくは他の参加プレイヤー)と競います。
テンガロンハットを持った状態で勝てば2点入りますし、さくらさんのキャラ能力なのかアイテム能力なのかで、ポットに払った参加費が返ってくるので、無限にポーカーをすることができます。

標準ゲームなので、目標点は20点なので、ポーカーで2点というのはかなりの点数ですし、手番の3アクションポイントを全てポーカーを行えば6点獲得できるので、得点効率的にかなり良いアクションです。

しかし、ディーラー役を担当するしゅだっちさんの運が強い! ディーラーは山から引いたカード+公開カードで役を作るんですが、なんとさくらさんはポーカーで8連敗。
ディーラー:6のワンペア、さくらさん:3のワンペアという時もあったので、しゅっだっちさんの運というだけではないですが、さくらさんはかなり困惑&疲労困憊。
どうも選んだキャラクターのレジェンダリーカードにポーカーで勝利するというがあったようで、そのあと、ようやく1勝して、カードを達成されていました。

このゲーム、手札に特殊効果が色々ついているのは前述の通りですが、「○○を得た後で、XXができる」というものがあります。どちらかといえば、前半部分の○○が欲しい時にそういった効果のカードを手番で使用します。

僕:「おまけ効果でシェリフを移動させられるので、あすまーさんの逮捕に向かわせます」(僕もあすまーさんも悪党ポイントは1や2で大した悪党ではないのですが、一応シェリフをけしかけられます)
あすまーさん:「なんで!? 一緒にファロやってる仲じゃん」
僕:「いや、カード効果がもったいなかったから…」

しかし、あすまーさんはシェリフを無事撃退!

僕:「じゃあ、2アクション目で同じ効果のカード使って、またあすまーさんの逮捕にシェリフを」
あすまーさん:「なんで!?」

相変わらず酷いゲームですねと、皆さん楽しく会話しながら、今度はあすまーさん敗北で逮捕されました。これで、所持金が半額、悪党ポイントも失います。

あすまーさん:「酷いゲームだよ」

まあ、その後はまたふたりでファロやってたんですが。

そんなバカ楽しいゲームも、悪党プレイで点数を伸ばしていたうきんさんが目標点を突破し、終了トリガーが切られました。あと、1巡でゲーム終了です。

あすまーさん:「積年の恨み! ひだり! 決闘だ!」

虎視眈々とシェリフをけしかけた逆襲を狙っていたあすまーさんに決闘を申し込まれます。ぶっちゃけ、ファロやってた方が点数は伸びたのかもしれませんが、こういうゲームなので、決闘はベストな選択だと思います。

決闘は通常の戦闘と同じく、手札からカードを1枚ずつプレイして、ランクの高いプレイヤーが勝利します。
あすまーさんが手札から渾身の高ランクカードをプレイされます!

あすまーさん:「やった!勝ちでしょ」
僕:「僕の出したカードは戦闘を仕切り直す効果があるので、残り手札で決闘やり直しです」
あすまーさん:「ええええ。ひどくない!?」

あすまーさんの高ランクカードは1枚しかなかったようで、仕切り直した後の勝負は危なげなく僕が勝利。2点を獲得します。
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(あすまーさん渾身のAを、8の特殊効果でキャンセルし、そのあとは、4対7というしょぼい勝負に勝利)

僕の手番では、メインボードに移動して、これまでにたまっていた金鉱を売って、その後、キャバレーで豪遊して終了(AP追加のカードを使っています)。

僕の後手番のしゅだっちさんたちも最後に残ったお金を使うべく、キャバレー豪遊フィニッシュを決めていきます。

あすまーさん:「いいなあ。キャバレーいきたい!」

ウキンさんも豪遊したかったみたいなのですが、AP的に無理だったのか強盗&金鉱売りで終了。
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(キャバレーに集まる3人と、もうちょっと足りなかったウキンさん)

さらにゲーム終了時にも悪党ポイントからの得点でうきんさんが点を伸ばし、圧倒的な差で勝利されるかと思ったのですが、ファロで蓄えた大量のレジェンダリートークンで20点近く稼いだあすまーさんが数点差まで追いつき、「最後、決闘で勝つか、決闘しなけりゃ勝ってましたね」というオチがつきました(うきんさんが勝利されました)。

僕もファロで手に入れたレジェンダリートークンはそれなりに持ってたんですが、0点とか1点とか、寂しい点数のものしかなく、やはり世の中は因果応報なのだなと思ったのでした。

【感想】

馬鹿です!馬鹿で最高なゲームです!

西部劇で思い浮かぶこと(銀行強盗や金鉱掘りや決闘や…)がほぼ全てできるというのが魅力で、そのなんでもできるアホさを笑いながら楽しむゲームです。

基本ゲームでは正直空気だったギャンブル(ポーカー)にテコ入れされたり、開拓地ボードが追加されてマップが広くなって保安官(プレイヤー&NPC)のプレッシャーが減ったため悪党プレイがやりやすくなったり等、全体的に自由度があがった拡張です。元々、自由度は高かったゲームではありますが、自由なのでプレイヤー間でバランスとってねだったのが、多少、システム側でテコ入れがあったことによって、全員が自由に楽しんでるだけで良いという形に近づいたと思います。

保安官プレイへのテコ入れが少ないので、保安官一筋だときついかもしれませんが、みんな悪党やギャンブラーなど、保安官以外をやればよいのでは?という気もしますし、保安官プレイしつつギャンブルしたり金掘ったり、変に型にはまる必要はないと思います。

めっちゃくちゃ楽しいのは確かですが、圧倒的な欠点として、プレイ時間が長い! 濃密な時間であっという間というわけでもなく、途中、「このゲーム長いな」とふと我に返るタイミングは確実にありますし、今回のプレイでもスマホゲーム遊んでた方もいらっしゃいました。が、そこを責める気にはなりませんってくらい長いです。ギャンブルにせよ、決闘にせよ、はじまると少なくとも4,5分はかかります。手番に使える3AP全部をギャンブルに使えば、1人の手番で20分弱かかったりします。ファロなら慣れれば、1勝負2分前後になるかもしれませんが、ポーカーは確実に時間がかかります。
しかも、まあ、馬鹿プレイなので、ちょっとしたロールプレイとかいれてると、とんでもなく時間がかかります。

しかし、しかししかし、それでも楽しいのです。1年に1回とかお祭り的に遊びたい馬鹿ゲームです。

人数が減ればダウンタイムも減り、プレイ時間もかなり短くなると思いますし、実際、基本ゲームは3,4人がいいなあと思っていました(特に6人は、マップ内の密度が上がって狭いしダウンタイム長いしでめっちゃダレる)。しかし、前述の通り、やれることが増え、マップも広くなったアンティアップ拡張をいれるのであれば、5人くらいで遊ぶのがよいと思います。

一応、バカバカしく楽しめる前提として、何気にバランスの取れている点数システムや、アンティアップ拡張で一部変更されたカードの特殊効果を活用しつつ、効率的にAPをどう使用するかという悩ましさ、色んなことができるために、計画的な実行が必要という“普通に良く出来ている”部分があります。

今回はプレイ内容で触れませんでしたが、プレイヤーの過半数が達成することでボーナスがもらえる短期目標(「町の外で手番を終える」「1手番中にXXドル以上を使用する」等)が提示されており、これが”普通に良く出来ている”面白さのポイントの1つだと思ってます。
単純に自分のプレイングを計画通り進める中で、もらえるボーナスがそれなりに良いものなので、短期目標を組み込めないかなとちょっと悩ませる作りになっていて、非常に良いです。
短期目標は常に2つ提示されていて、過半数が達成してボーナスが達成プレイヤーに支払われた後で新しいものがまた公開されます。なので、2つのうちのどちらかをやりたいことをやりながら、達成できないか?を毎手番考えることになりますし、単純な繰り返しプレイも防ぐしでいいことづくめです。

「どうしても、この手番にやらなければならない」という行動が希薄で、ゲーム終了までの間に、寄り道してボーナス貰いながら、ロールプレイもやって笑いながら、点数を稼ぐアクションをいれていくという、ロングスパンの計画というか、道のりを毎手番ちょっと頭を使いながら楽しめる、良いゲームだと思います。

しかも、馬鹿ですし!

異世界ギルドマスターズ

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(4人でインスト込み2時間半ほど)

【概要&ルール】

異世界で金儲けしながら、冒険に出てボスを倒すぜー(薄い概要)。
※インストしてくださった方は世界設定などをちゃんと教えてくださったのですが、ちょっと気恥ずかしさがあり、このような記載となっております。

毎ラウンド以下の流れを終了条件を満たすまで繰り返します。
収入:各プレイヤー、自分のパラメータに応じてお金、パワー、ポーションを受け取ります。
カード購入:各プレイヤーに規定枚数配られたカードから、欲しいものを任意枚数購入します。
アクション:各プレイヤーがスタートプレイヤーから順番にアクション(コストを払ってカード1枚をプレイする、冒険を行う、ポーションを使用する、目標を達成する)を行います。パスするまで手番をぐるぐるとまわします。パスしたプレイヤーの手番はとばします。

・冒険について
タイルで埋められた冒険ボードがあり、冒険者コマを配置することで冒険を行います。外周、もしくは自分の冒険者コマに隣接するタイルを裏返し、そのタイル及び、周りのタイルに書かれた☆マーク数に応じたコストを払うことで、タイルとそこ書かれた報酬を得ます。その後、タイルが置かれていた場所に自分の冒険者コマを置きます。
また、別アクションとしてコストを払って冒険者コマを砦化することができます。砦に隣接した場所に冒険者コマが置かれた場合、ポーションを獲得することができます。

・ポーションについて
手番にポーションを1~3個消費することで、特殊アクションを行えます。お金を得たり、カードを引いたり、砦化したりなどの効果があります。ポーション消費による特殊アクションは1ラウンド中に全プレイヤー共通で1種1回しか行うことができません。

・終了条件について
カードプレイ時にあがることがある文明値と、冒険時にとられたタイルに書かれた☆の数に応じた冒険値はゲージを共有しており、一方は上がり、一方は下がります。いずれかの場所でマーカーが出会ったら規定回数手番を行ったのち、ゲーム終了となります。

【プレイ内容】

如月さん、一味さん、カヤさん、僕の4人で。

お値段が結構すると聞いていたんですが、カードは多いですし、トークン類もしっかりしているで、これは仕方ないですねえみたいな話をしている時に、各プレイヤーの前に立ててくださいと渡されるアクリル製のスタンド?キーホルダー?。

僕:「アクキーついてくるとは、高くても仕方ないって感じですねえ」
如月さん:「アクキーは別売りです」
僕:「別売りなんだ!(買ったのも売ってるのも)すげえ!」

まあ、ゲーム本体の話ですが、スタート時には8枚(初期4枚、毎ラウンド頭に4枚もらえるので、1ラウンド目は8枚)が配られ、そこから必要そうなものを購入して手札にします(テラフォーミングマーズと同じです)。

このカード効果強いなというカードも欲しくはなるんですが、重視したいのは収入が上がるカードです。
たまたまコストが低くて収入が上がるカードが2枚(お金とパワーが1枚ずつ)あったので、それを含めて6枚を購入しました。

通常のカード以外にもゲーム開始時にレガリアカードというのも配られます。これはいわゆる目的カードで、プレイするための条件が厳しめ(特定のマークがついているカードを規程数プレイしている等)ですが、コストに対してもらえる点数が高いです。
この条件もプレイの指針に当然なります。

その結果、できる限りタグのついているカードをプレイしていこうというふわっとした方針でプレイすることにしました。

しかし、プレイング自体は配られたカードからよさげなのを買い、今の収入(所持金)と相談してコストの払える&早めにプレイした方が良いカードをプレイしていくだけです。

プレイヤーごとに個別の能力を持っているのですが、僕の能力はアクション前にメインボードのタイルの内容を確認できる能力。
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(各ギルドの受付が能力を持ってます)

メインボードは冒険を進める場なのですが、伏せておかれたタイルを表に返せば星マークといくつかの資源やタグの絵が描かれています。
冒険を選ぶと、選んだ場所のタイルを表に返し、そのタイル+隣接するタイルの見えている星マーク×5金をコストとして払えれば、冒険成功として、その場に冒険者コマを置けます。
冒険は外周、もしくは置かれた自分の冒険者コマに隣接するタイルにを対象にできます。
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(若干ゲーム進んでますが、メインボードはこんな感じです)

能力的には冒険を重視した方がよさそうだなと思っており、しかも、冒険で1パワー=5金として支払うことのできるパワー(剣のアイコン)の収入があがるカードを最初に手に入れてもいたので、よしよしと、パワーをあげてから冒険だと思っていたのですが、みなさん冒険への出足が早い!

最低でも20金かかる(外周の角のタイルはタイル3つと接しているため、どのタイルも星が1つなら、(冒険の対象に選びめくったタイル+周りのタイル)の星の数×5=(1+3)×5で20金)ので、そうそう手を出さないだろうと思っていたのですが、冒険で得られる点は奥(中心)の方が高く、1歩ずつしか進めないので、早くを付けた方が良いと判断されたのでしょうか。

外周からはいっていくのであれば、基本的にはどこも変わらないですし、進む先が埋まることもないので、できれば人と隣接していない方がよさそうです。が、如月さん、一味さんが指定したタイルが“虚無の穴”(冒険不可で冒険しようとしたタイルが表返した際に虚無の穴だった場合、別タイルが指定できる)なことが2,3回あり、他人と隣接せずに、かつ、虚無の穴ではない場所がどんどん減っていきます。

ちょっとまだ早いかもだけど、冒険でていかないと盤面が埋まっちゃうがなと僕も冒険に出発。コストの安いところを狙った結果、一味さんや如月さんの近くになったため、この先、狙うタイルが被る可能性がありそうですが、それはまだ先の話なので、とりあえず目先のお金の節約です。

ここら辺まではスタート時に購入したカードメインでプレイしていましたが、そろそろ尽きてくるというか、コストの高いものしか手札に残っていません。毎ラウンド頭に4枚ずつ配られはするもののこちらもコストが高いものが多く、なかなか都合よく、コストが低めで収入が上がるものというのが手札にこなくなってきました。

一方で調子よくカードをプレイしているのが一味さん、スタート直後は「収入上がるカードなんてあるの!?」と仰っていましたが、僕と違って徐々にカード運が上がってきたのか、次々にカードをプレイされています。

僕はこのカードをプレイしたら手札からはすぐにプレイしたいカードはなくなるから、次でいいカードひかんとやばいな…と思いながらカードをプレイしたのですが、

僕:「あ!」
如月さん:「どうかしました?」
僕:「さっきプレイしたカードが『異世界デザートの開発』だったんですが、いまプレイしたカードは『異世界ラーメン食堂』でした! 異世界フードコーディネーターです」

などとゲームの本筋とあまり関係ないながら(自分だけ)盛り上がりました。
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手元の高コストカードをプレイした方がいいのか、それともいったんこのラウンドはしゃがむか…と悩んでいると、カヤさん「この脇にあるカード、達成出来たらしちゃっていいんですよね」とインストしてくれた如月さんに確認。

共用のレガリアカード(目的カード)が場に公開されており、条件を満たしていれば手番にコストを払って早い者勝ちで獲得することができます。
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(各ゲームランダムで3枚公開されてます)

そうかそうか、レガリアカードがあったなと、僕も共用&個人で達成できるのがあったので僕もカヤさんと同じようにできるものは達成します。これで他の方は共用のレガリアは取れなくなったので、(成長を後回しにしたのは気にはなりますが)まあ、得点要素をつぶしたということで。

冒険は1回ごとに手元の冒険者コマを消費(ボードに置きっぱなし)にするので、冒険を続けるには、個人ボード上に示された条件(ポーション2個とか、カードを一定以上プレイ済とか)を達成して新たな冒険者コマを得ないとなりません。こっちもやらないとなと、条件を満たしたところから冒険者コマを獲得します。

この冒険者コマの獲得はプレイヤー能力の強化にもつながっており、ここを先行したのは如月さん。当然、手に入れた冒険者コマは冒険に使って、冒険を先行します。
そして、一味さんもすぐに後をおって冒険を進めます。

一応、僕の能力はタイルをこっそり見れるという冒険向き能力ではあったんですが、外周の一歩目以外は、進む方向は中心方向のほぼ一択ですしで、事前に確実に準備できるということ以上のうまみはなくなってました。とはいえ、冒険向きだなとパワーの収入をぼちぼち増やしてきたこともあり、せっかくなので、如月さんや一味さんよりも早くに中央のボスにたどり着きたいです。
そんな時引いてきたのが『迷宮攻略RTA』のカード。タイルの公開&公開されているタイルへの冒険コストが5金安くなる効果です。

よし、勝ち負け別にしてとりあえずボスは倒しちゃる!と決めて、ちょっとお金のやりくりを無理して冒険を一気に進め、見事ボスも撃破!
ボスにはRTAカードの効果は効きませんし、かなりの額のお金を払う必要があるので、正直な話、ボスを倒すよりも手元のカードをプレイして収入あげたりした方が良いのではないかとも思いましたが、まあ、倒せるものは倒してしまえとやっちまいました。
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(赤の僕のコマが中央(ボスのいたところ)に置かれてます(これはそのあと、砦化までやっちゃってますが)

この頃になると、一味さんの勢いはとんでもないことになっており、まだカードプレイできるの!?と周りが驚くほどラウンドが終わりません。

これはお金の収入がめっちゃ多くなってたというのももちろんあるんですが、そもそもその元になったのはどうもポーションのようです。ポーションは各効果は1ラウンドに1回だけではあるものの、お金と交換できたり、パワーのもとになったり、複数消費すればカードをノーコストでプレイ出来たりと、めちゃ便利なリソースなのですが、一味さんは序盤にそのポーションを毎ラウンド得るカードをプレイされていたようで、めっちゃ持ってます。
(他にも砦化などで得ることはできますが、そちらの手段でも入手されてました)

如月さんもポーションを収入として得るカードをプレイし、その効果は使われていましたが、絶対数の差がありますし、一度つき始めた差はどんどん広がるゲームなので、一味さんを止められません。

一味さん:「レガリアのこと忘れてた」

とか仰ってましたが、まあ、金持ってるので共用のはともかく手元のは普通にプレイされ、圧倒的な点差で勝利されました。
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(左上が一味さんの場になりますが、並んでいるカードの枚数が右下の僕の2倍くらいあるのがわかるかと思います)

僕はゲーム開始時に手札にして以来、ずっと持ち続けていた大魔導ヘイゼルを終了間際にプレイできたので満足です。
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(ゲーム開始時に手札にして以来、ずーっと持っていてようやく終了間際にプレイできた大魔導ヘイゼル)

【感想】

ゲームのうたい文句が『超アッパー系拡大再生産』となっている通り、気持ちよく遊べるゲームです。
リソース類もほぼお金だけですし、基本的には収入増やして得点化のみと非常にシンプルなゲームですが、そのシンプルさが気持ちよさにつながっており、楽しいゲームでした。

超アッパー系の拡大再生産かと言われれば、ジャンプドライブなど、もっとアゲアゲでイケイケな拡大再生産ゲームはあるっちゃあるんですが、このゲームの気持ちよさは、ゲーム全体を占める成長の割合だと思います。
ずーっと成長していることができる、どんどん成長してやれることに制約がなくなってくる、そこに楽しさがあります。

ドイツゲームだとリソースを強化から得点に変えるタイミングを見極める物は結構あり、このゲームもそういう側面はありますが、基本的には強化強化で本当の終盤に得点重視という形でよさそうです。

リソースを消費すれば手番を回数制限なく行えるタイプのゲームで、かつ、リソースがかなり増えた状態になるまでゲーム終了のトリガーが切られないので、最後の最後でも得点行動が間に合うでしょうし、とにかく成長し続けるのにリソースを使って、どんどんどんどん気持ちよくプレイできるようにしていくのが、このゲームの面白さかなと。

人との絡みが薄いようにも思えるのですが、成長しきってから終了トリガーが切られるこのデベロップであれば、序盤から中盤は気持ちよくプレイし、終盤にどこまで昇れるかを競うようにポーション効果の先取り争いをする、というところだけでも十分なように思います。

ただ、ゲーム的な展開のバリエーションはあまりないかもしれません。
得点手段のバリエーションが少ないため、結局カード選択の優先度については、毎回似たような感じになる気がします(例えば、ポーションが収入になるカードを優先するとか)。

とはいえ、得点手段のバリエーションが少ないためにドラフトの必要性も薄く、ゲーム進行がシンプルで問題ないという面もありますし、バリエーションという面でいえば、このゲームは、得点手段のバリエーションよりも、カードのフレーバーから生じるバリエーションを楽しむことの方が大事です。
フレーバーによって、今回のプレイはどうだったああだったと、どう異世界で過ごしたかがゲームごとプレイヤーごとに様々になりますし、それでよいのかなと思います。
このゲームに興味を持つ面子であれば、素養はあるでしょうし、多彩なフレーバーから生じる各プレイヤーストーリーを楽しまなければもったいないです。

エティン / Ettin

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(4人でインスト込み1時間ほど)

【概要&ルール】

神々の力によって、この世界の真ん中に巨大なクレーターが出来上がった。輪のようになった世界に残った国々は必ず2つの国に隣接する形になった。両方の国と戦えば自国は滅びるだろう。一方とは同盟を組み、もう一方と戦うしかない。
※エティンは箱絵にも描かれている通り、双頭の巨人だそうです。一方が敵、一方が味方というところからのイメージでつけられたタイトルかもしれません。

カードを敵とドラフト、味方のチームメンバとドラフトした後に敵と戦争×3をした後、チームの合計点で競います。

●プレイヤーの並び方について
このゲームは、2人1組のチームに分かれて戦います。プレイヤーは必ず片方の隣は敵、反対の隣が味方というように座ります。
つまり、AチームとBチームで、ABBAのようになります。円形に座れば端のプレイヤー同士が隣り合うことになります。4人プレイだと、
AB
AB
って感じです。
(6人戦の場合は3チーム戦になり、CAABBCと並びます。奇数の時は1人で二人分プレイする人を作ります)

●ゲームの流れ
ゲームは、敵とのドラフト(スカーミッシュ)、味方とのドラフト(ピースタイム)を交互に行いつつ、ドラフトを3回したら敵と戦争を行います。(スカーミッシュ、ピースタイム、ス、戦争、ピ、ス、ピ、戦争、ス、ピ、ス、戦争)

●ドラフトについて
スカーミッシュ(敵とのドラフト)は、共通デッキから引いたカードを、イニシアチブを持っているプレイヤーが1枚とったら、一方のプレイヤーが2枚とり、最後のカードをイニシアチブを持っているプレイヤーが受け取るという流れで行います。
ピースタイム(味方とのドラフト)は、各プレイヤーの固有のデッキから引いたカードを隣り合う味方同士で見せ合い、カードを2枚ずつ分け合います。

ドラフトしたカードは、ドラフトの都度、カードに書かれたコストを払って雇用し、戦争デッキにいれるか、売ってお金にするかの選択を行います。

●戦争について
戦争は、配置→戦闘前スキル→戦闘力の比較→冒険→戦利品の獲得→リタイア→生産 の流れで行います。
・配置:戦争デッキのカードを自分と敵との間の戦闘箇所に配置します。戦闘箇所は、4か所(通常の戦闘場所3つ+冒険)あり、任意の場所に伏せて配置します。

・戦闘前スキル:全てのカードの配置が終わったらカードを公開し、雷(敵カード1枚を除去して、敵のリタイアデッキに入れる)や遠隔攻撃(遠隔攻撃スキル持ちと敵カード1枚を自分のリタイアデッキに入れる)などの効果をイニシアチブを持っているプレイヤーから発動&解決します。

・戦闘力の比較:各戦闘箇所でカードの数字を合計し、大きい方が勝利します。この時、防御カード(砦とか要塞とか)を出していれば、勝利側に防御カードを倒すスキル(魔法だったり、ステルスだったり)がなければ、勝者無しとなります。勝利数の多いプレイヤーは勝利点を獲得します。

・冒険:冒険の場所で戦闘に勝った側は、冒険カードに記載されている目標値を超えることができるか、カードに記載された冒険能力を用いてダイス判定をすることができます。成功すれば、冒険カードを獲得できます(得点だったり、戦闘で使える防御カードが手に入ります)。

・戦利品の獲得:各戦闘箇所で勝利した側は、敵プレイヤーが配置しているカードを獲得できます(枚数は何回目の戦争かによります)。もし、戦闘にカードを配置していない場合、敵プレイヤーの固有デッキからカードを獲得します。

・リタイア:戦闘に配置したカードのうち、兵士カードを自分のリタイアデッキに入れます。防御カードはその場所に残します。この時、リタイアせずに復帰するスキルを持っているカードは、戦争デッキに入り、次の戦争で使用できます。

・生産:防御カードやプレイヤーボードに記載されている生産能力の効果を解決します。

●ゲーム終了
3回目の戦争が終わったら、得点計算をします。戦争勝利時の点数、リタイアデッキ・戦争デッキ・各戦闘等にあるカードに書かれた点数、所持金に応じた点数を合計し、さらにそれをチーム内で合計します。チームの総点数が多いチームが勝利します。

【プレイ内容】

ウキンさん、さくらさん、酒元さん、僕の4人で。

ゲーム開始時に自分の国を決めます。国ごとの固有デッキがあり、それぞれ特徴と使いやすさ/使いにくさがあるんですが、これかなーと適当に選んで1戦やってみました。
Aチーム(ウキンさん:死者、さくらさん:悪魔)、Bチーム(酒元さん:巨人、僕:人間)というチーム&国わけでしたが、ウキンさんが担当された死者の国が、「カードコストが高く使いにくいが、一度雇用できれば強い(復活するし能力値高い)」という特徴持ちだったところに、

・酒元さんが雇用したバウンティハンター(能力はそこそこ良いが、倒されると敵にお金が入ってしまう)を戦力集中したウキンさんが倒してしまい、序盤から懐事情がかなり良くなり、カードを思う存分使えた

・さくらさんが味方の戦争デッキにカードを送る能力付きカードを多用した

などなど、とにかくウキンさんがめっちゃ強くなり、酒元さんがフルボッコにされて終了。
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(これは別のセッションでの写真ですが、死者陣営は戦いが終わってリタイアした兵士を生き返らせる能力付きのカードが多いので、そういったカードをちゃんと倒していかないと大変なことになります)

チーム戦なので、僕との合計点ではあるんですが、僕はさくらさんとは良い勝負でほぼ点差がなかったので、酒元vs.ウキン戦で勝負が決まってしまいました。
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(さくらさんに翻弄されて本領発揮できなかった神龍(に見た目が似てるドラゴン))

ちょっと、もう一度良いですかということで、今度は使っていない国を使って2戦目。

Aチーム(ウキンさん:空飛ぶドワーフ、酒元さん:エルフ)、Bチーム(さくらさん:獣人、僕:オーク)です。
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(正面に敵がいた諏訪り位置のまま、隣を敵にしたのでちょっと窮屈なことになってます)

チーム戦ではありますが、直接殴り合うのは、目の前の1人だけということで、実質的には、ドワーフ対獣人、エルフ対オークです(エルフとドワーフが、オーク&獣人を倒すために同盟を組んだみたいな感じでしょうか)。

僕の相手はエルフ酒元さん。エルフは遠隔攻撃スキル持ちが多そうなイメージがあります。

うちの陣営であるオークの特徴はなんなのかなと思いながら、最初の味方とのドラフトで出てきたカードを確認すると一目でわかりました。

『雇用コストが安い割に攻撃力が高い。その代わりスキルはあまり持っていない』のようです(あとからルールブックを確認すると防御カードの数値が低い(作りが粗末だから?)とかも特徴のようでした。

戦闘は個人ボード上で3か所、あと冒険カード横で1か所の計4カ所で行われます。戦闘箇所にドラフトで手に入れたカードを配置して、全て配置が終わったら一斉公開して、数字を比べ合うというシンプルなもの。
まあ、そこまで数字に差は(まだ時代が早いですし)そこまでないので、基本的には枚数多い方が勝つくらいの気楽な感じです。

わざわざ相手がカードを置いて戦いに来てる場所にカードを配置して負けるのも嫌ですし、どうせ4か所ともに自信をもって配置できるほどカードがあるわけでもないので、お互い、置かない場所は作りつつ、力を入れる場所には数枚カードを配置します。

んじゃ、どこに力を入れるのかというと、個人ボードにこの場所で勝つと起こる効果が書かれており、その効果が良さげなところです。
簡単に言うと、デッキ圧縮(不要カード破棄)、お金獲得、次の時代の戦闘デッキに+1枚です。これは、次の時代の戦闘デッキに+1枚1択でしょうと、お互いにそこに数枚カードを配置します。
が、僕が本当に欲しかったのは、その横にある冒険カードです。

冒険カードは戦争の前に1枚ずつ公開され、効果は(たぶん)全カードユニークです。今回僕が欲しかった冒険カードの効果は、「毎ラウンドの生産フェイズでリタイアしたカードから時代1のカード2枚を戦闘デッキに戻せる」というもの。
通常であれば、時代1のカードは弱いので使えなさそうですが、オークは時代1でも戦闘力が高いので、これは使えそう!と、味方とのドラフト時にさくらさんと話していました。

冒険カードを手に入れるには、その場所の戦闘に勝利した上で、生き残ったカードの冒険力が、冒険カード上の数字+ダイス目以上であれば成功です。
そこまで冒険力が大きいカードは手元にありませんでしたが、冒険力を持っているカード全てを冒険カードでの戦闘に配置しました。

結果、お互いにカードを置かなかった場所が1つずつあったので、1勝1敗、そして、力を入れたであろう3戦目。オークは攻撃力が高いのでもしかしたら勝てるかな?とも思っていましたが、冒険カードにつぎ込んだ分の差で敗北。冒険カードの戦闘では勝ちましたが…、
3以下で成功するダイスロールで見事6を出して冒険は失敗。

僕&さくらさん:「まじで!?」

戦争は2勝2敗でしたが冒険カードの戦闘で勝った方が戦争で勝利というルールなので、戦争では勝利。勝利点を獲得しました。
(が、戦争勝利の点数は、1時代目5点、2時代目10点、3時代目15点という、3時代目が本番という作りなので、まあ、おまけみたいなもんです&BGGで作者が冒険の勝敗が関係するのはタイブレイクの時のみのような発言をしているので処理間違いでした)。

そして2時代目。
1時代目に冒険カードが取れなかったのは、そこに戦力をつぎ込んでいたので痛くはあるんですが、気持ちを切り替えて臨みます。
2時代目は味方とのドラフト、敵とのドラフト、味方とのドラフトという順番です。まずは、味方のさくらさんとのドラフトでそこそこ良さげなカードが出てきたので購入します。
が、これが失策。

味方とのドラフトで使う各陣営の固有デッキは時代1のカード、時代2のカード、時代3のカードの順に重ねられていて、まさにこの味方とのドラフトが1から2に移るきわだった模様で、2回目のさくらさんとのドラフトで時代2のカードが出て来ました。
敵とのドラフトに使用する共通デッキは時代ごとに分けられているので当然時代2のデッキを使いますし、限られたお金を使って弱めのカードをつかんでしまったわけです。

うーん、やっちまったなと思いながらも時代2の戦争に突入です。イニシアチブを持っているのは酒元さんなので、酒元さんから配置するわけですが、なんか持っているカードの枚数が多いです。
何枚持ってます?と確認してみると、やはり、僕よりも2,3枚多かったです。
なんでた?と思い、酒元さんのチームメンバであるウキンさんの場を見ると、そこには大量の味方同士でお金を得る建物のカードが!
めっちゃ収入が強化されていて、僕の倍くらいの収入があったようです。

カード枚数ではなく、カードに書かれた戦力を比べるといっても、そりゃあカード枚数が多い方が合計戦力も多そうです。
戦力分散させて各個撃破されるよりは、戦力を集中して、そこだけでも勝つか?と考えて、配置を始めたわけですが、端からカードを分ける気がないのが見透かされてしまい、僕がカードを集中させたところに酒元さんもほぼすべてのカードを配置してきます。

や、やっちまったーと思いはしますが、時すでに遅し。1つも勝てずに時代2は終了で時代3に移ります。

さくらさんもこの時代はやられてしまったようで、うちのチームが二人ともイニシアチブを持っています。

建物は戦闘で負けて除去されない限り、時代を超えて残るので、敵チームの資金はやはり潤沢ですが、うちのチームもさくらさんの配置したリタイアデッキから味方陣営にカードを戻す効果の建物や、僕が前時代にプレイした地味に収入を残す建物など、総合力では負けているでしょうが、それなりに場は整っています(戦闘に負けたからといって、全てのカードがなくなるわけではなく、敵にとられるのは時代数に等しい枚数だけなので、集中しておけば、いくらかカードは残ります。とはいえ、戦闘にカードを配置していなければ、自陣営のデッキから直にカードを持っていかれてしまうので、それはそれで辛いのですが)。

時代3は敵、味方、敵の順番でドラフトです。敵とのドラフトで用いる時代3の共通デッキには、“ドラゴン”という区分のカードがあり、雇用コストは高いですが、どれも強いです。時代3にイニシアチブがあると、このドラゴンカードを取れる確率が高くなるので、有利は有利なんですが…。

とドラフトで配られたカードを見ると、めっちゃ戦闘力の高いカードが1枚あります。ドラゴンです。ウハウハしながら、これは確保~とやっていると、さくらさんも、うちにもありましたよとドラゴンを見せてくれます。
これは全時代共通のことですが、イニシアチブ持ちは強いカードを取れるだけでなく、ドラフトに登場した全カードを見れるのが強いです(敵チーム内のドラフトで出てきたカードは流石にわかりませんが)。

そして、2回目の敵とのドラフトでもドラゴンを確保。しかも運のよいことにドラフトのカードに1枚ずつしか入ってなかったので、酒元さんにドラゴンが手に入っていないのも確定です。

この時代の冒険カードの効果は「自分のリタイアデッキ内の戦士カード枚数分の点を得る」効果。1枚で10点以上は確定のカードです。今度はカード枚数的に劣っていた酒元さんは、この冒険カードを取ろうと戦力を(分散させつつも)冒険に集めてきます。
しかし、僕は配置済のカードを公開する効果のカードなども活用しつつ、時代2とは逆に全ての戦場で勝利!
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(見えにくいですが、ドラゴンの攻撃力&カード枚数で圧倒してます)

戦利品として多くのカードを獲得し、これはひっくり返した?とまで思いましたが、ウキンさんがめっちゃ強かったようで、さくらさんのドラゴンも活躍はしてその戦場では勝ったものの全体で見れば敗北。
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(冒険カードの点数が高かったので、お互いにめっちゃカードを置いてます)

結局、またウキンさんが点を稼いだこともあり、酒元さんと僕との点差だけでは追いつけず、ウキン&酒元チームの勝利となりました。

【感想】

チーム戦ゲームは最高だな!に尽きるゲームです。
正直言って、戦闘(というかカード効果)は荒いですし、戦闘解決時のルールはかなり煩雑です。が、それでも、味方とこっちのカードは買った方が良いですねとか、このカードは僕に買わせてくださいとか、(ルール上は明記されていませんが)カード配置時に、これこれこういうことを考えているんだけど、どうかな?と相談できるなど、楽しいです。2人チームなので、楽しい時は2倍楽しめ、苦しい時は半分で済みます。

チーム戦といいつつ、戦い自体で連携するところはあまりない(ドラフトで融通し合うとかはありますが、あくまで隣同士だけです)ので、単にプレイ人数を無限にするためのちょっと強引な仕様なのかと思っていたのですが、よくよく考えてみると、ゲーム全体がチーム戦用にチューニングされており、ちょっと普通のゲームと異なっているところがいくつかあります。

例えば、勝った負けたの星の数ではなく、チーム全体の点数の合計で勝負するため、直接戦っている敵プレイヤーとの相対的な点数で勝てば良いというわけではなく、可能な限り多く点を取って勝った方が良いのです。
つまり、30対29で勝つよりも、100対80で勝つ方がいいわけです。

これがどう勝負に影響するかというと、1点目としては、プレイングがイケイケになりますw。相手に20点取られてもこっちが30点取ればいいんじゃーみたいな。
2点目は気づいた時には案外繊細なところがあるんだなと驚いたのですが、戦場を捨てて負けるよりも、どうせ負けるのであれば、相手に勝利点の少ないカードを取らせた方が良いため、負ける戦場であってもある程度はカードを配置した方がよい等、戦場の勝ち負け以上に勝利点付きカードを取り合っていることを意識させられるます(単にドンドンガンガン遊んでもいいんですけどね)。

カードが全く配置されていなければ、陣営のデッキの山から引かれる=この時代に戦闘で使ったものよりも先の時代のカード(=1枚当たりの点数が高い)が引かれるのですが、捨てカードとして配置されていれば、そのカードが持っていかれることになります。
負ける戦場に持っていかれても失点の少ないカードを配置しつつ、勝てる戦場では勝つ!というのがうまいプレイングになります。

また、ゲームの作り的にイニシアチブを持っている側が強い作りになっており、特に時代3はプレイ内容の方にも書いた通り、めちゃ強いカードを引ける可能性が上がるため、イニシアチブ持ちがより有利だったりします。なので、時代2は負けた方がいいんじゃないのか?という話もありました。
しかし、負ける=自分が戦場に仕掛けた防御カード(大抵生産能力を持っています)を敵に持っていかれるということでもあります。生産能力には味方にお金を渡す、味方にカードを渡すというものもあるため、迂闊に負けて生産能力がなくなれば、良いカードは引けたとしても、総合力で負けることにつながります。
チーム二人ともが負けてイニシアチブを取りに行って良いのかどうかは、単純な話ではなく、チーム全体としての生産力を見据えて戦った方が良いのは確実です。

そんなわけでチームとして場を作っていくというのがこのゲームの勝ち負けに大きくかかわっているように思います。
何回か遊んだ感じ、戦闘力が単純に強い陣営よりも防御カードの強い、場を作れる能力を持った陣営が使いやすくチームとしても遊びやすく、また点数も伸びました。戦闘では味方を援護できないのですが、生産施設で援護して、戦闘開始時に味方のおかげで有利になってたというのが、チームで良かった!となります。

戦闘は正直荒いと書きました。初プレイだったり、単純に遊ぶ分には、ほぼ枚数勝負になると思います。相手が3枚置いた、もう上回れないから別のところに力を入れようというような。しかし、防御カードは特定の攻撃以外を止める(負けにならない)能力持ちもいますし、上記の通り、生産力をどう残すか/奪うかがゲームの勝ち負けに大きく絡むゲームなので、戦闘に勝つというよりも、場を作っていく/敵の場を崩すという方に意識が向くと、荒さの中にも考えどころが生まれてきます。

ゲームには8陣営あり、冒険に強い、強カードが多いがコストが高い、飛行能力(特定の能力持ちがいなければ敵にとられない)が多い、遠隔攻撃(戦闘開始前に敵のカードを戦場から奪える)持ちが多い等、陣営ごとに特徴があります。これの特徴を踏まえて、チーム内のドラフトでカードを融通しあったり、敵陣営が不得意なものにあわせてカードがドラフトする等、味方チーム、敵チームの組み合わせでちょっと考えどころも追加されます。

まあ、そうはいってもやはり荒いゲーム、特殊能力の飛び交うハチャメチャゲームという印象は強いですし、実際、小難しく考えることなく、遊べばいいゲームとも思います。点数も時代1:10点、時代2:20点、時代3:40点!みたいな入り方しますしね…(時代3はもっと、60点前後入る気すらします)。

やはりメインは、チーム内で相談しながら、大量得点のもとになる時代3に向けて場を作っていく、苦しい時はチーム内で相談し、楽しい時はチーム内で笑う。そういう楽しさのゲームです(その上で、“案外”戦闘で考えるところ、敵陣営の特徴や、チームとして場を作っていくことを考慮しても良いかなと思います)

ルール上はコンポーネントさえあればプレイ人数に上限はないので、遊ぶ機会があれば40人とか60人とかで遊んでみたいもんです。

ウォーターゲート / Watergate

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(2人専用でインスト込み40分ほど)

【概要&ルール】

ウォーターゲート事件:ニクソン大統領の再選を狙うグループがウォーターゲートビル内に盗聴器をしかけようとして逮捕された事件を発端に、最終的にニクソン妥当領が辞任することになった。事件発覚当初、ホワイトハウスは関係を否認したが、ワシントンポスト紙が調査報道をし、ニクソン大統領自身がもみ消し工作に関与した等の事実が明らかになり、辞任に追い込まれた。

ところで、このゲームではニクソン側とジャーナリスト側に分かれて、タイルとトークンを引っ張り合います。

カードドリブン式の非対称の2人専用ゲームです。歴史的なイベント+カードドリブン+2人専用ということで、トワイライト・ストラグルや1960大統領になる方法などと同じですが、プレイ時間は圧倒的に短く30分程度です。

ゲームは勝利条件をどちらかの陣営が満たすまでラウンドを繰り返します。
おおよその流れとして、ボード右側にある枠の中にある、イニシアチブトークン、時間トークン、証拠タイルをプレイした手札の効果でニクソン側とジャーナリスト側とで引っ張り合います。ラウンド終了時、各トークンとタイルをより近くに引っ張っていた側が獲得するという、カードパワーで綱引きを行うゲームになってます。

ラウンドの流れは以下の通り。

1. 山札から手札を補充する。
2. イニシアチブを持つ側から1枚ずつ手札をプレイして効果を適用する
3. 両者とも手札を全て使いきったら、イニシアチブトークン、時間トークン、証拠タイルの獲得と処理を行う。

・カード使用について
手札には、左上にカードの強さと適用できる対象、中央にイベント効果が書かれています。カードによっては、相手がXXをした時に発動する効果を持っているものもあります。
カードはイベントとして使用すると強い効果がありますが、大抵の場合、ゲームから除外されます。イベントとして使用しない場合、左上に書かれた数字分、書かれた対象を自分側に移動させます。イニシアチブトークン、時間トークンはどのカードでも移動させられますが、証拠タイルは青緑黄色の3色があり、カードによって指定された色のタイルしか移動させられません(詳しく見てませんが、たぶん色でどの情報筋に関連するものかわかれていると思われます)。

・勝利条件について
ニクソン側:時間トークンを5つ集める
ジャーナリスト側:メインボード中央のニクソンの写真と、情報提供者の写真がつながるように証拠タイルを配置する。2つつながったら勝ち。
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(写真タイルはこういうイベントで配置します)
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(ただし、写真タイルは、ニクソン側のイベントで黒く塗りつぶされた面が置かれることもあります。)

【プレイ内容】
一味さんと僕の2人で。
どっちがいいです?と聞かれたので、なんとなくジャーナリスト側で!と答え、一味ニクソン、ひだりジャーナリスト側で遊びました。

ゲーム開始時、イニシアチブはジャーナリスト側が持っています。そんなわけで、手札を5枚ドローして、中身をみてみると、強さが4のものが何枚かあります。カードの強さは2~4なので結構強いカードを引けたようです。
イベントも強いものがあるので、4のカードでいくつかのタイルとトークンをこちらに引っ張って、イベントで攻勢という手で行ってみることにしました。

そんなわけで、初手は黄色の4のカードをプレイ。

僕:「黄色!」
一味さん:「あります」

各ラウンドで引っ張り合う証拠タイルはラウンド開始時にニクソンがランダムに袋から3枚引きますが、ボード上には裏向きにセットアップされるので、何色のタイルを引いたのか、ラウンド開始時にはわかりません。
カードをプレイし、タイルを引っ張る旨と色を宣言するとありなしをニクソンプレイヤーが教えてくれ、ある場合にはタイルが公開され、そのタイルを移動させるという流れになってます。
証拠タイルは2色(黄と青が半々で塗られているとか)のものもありますし、1ラウンドで同じ色のタイルを複数枚引かれていることもあります。また次ラウンドのイニシアチブトークンの開始位置を中央から自分側にずらせる効果がついているタイルもあるので、ジャーナリスト側が宣言した色であっても、どのタイルを表にするかはニクソン側が決めることができます。

一味さんがいやらしいというかお上手なのが、こちらの宣言した色がある場合、ない場合問わず、全部のタイルをひと通り確認するんですよね。他に同色のものがあるのか? それとも何かしら他の意図があるのか?といちいち勘ぐってしまいます。

一味さんは4!強い!と言いながら、僕の引っ張ったタイルをほおっておいて時間トークンを引っ張ります。
ニクソン側は時間トークンを5つ集めたら勝利なので、まあ、順当な手に見えます。

一番手前まで引っ張ればラウンド終了を待たずに確定となり、移動させることができなくなるんですが、できれば1ラウンドでたくさんのタイルやトークンをこちら側に持ってきたいので、他の物を選びます。
地道に引っ張る僕と、イベントでがんがん押してくる一味さんという形で、あー、ちょっと分が悪いけど、これからこちらもイベントで巻き返すぜ!と思っていたところ…、

一味さん:「イベント効果で今の状態でラウンド終了」
僕:「マジか」

証拠タイルはとりあえず1枚確保しましたが、それ以外は全て一味さんに持っていかれるという、おいおい勘弁してくださいということになってしまいました。

証拠タイルはメインボードの左側、紐が縦横に貼られているような部分にピンでとめる形になるように配置していきます。
中央にニクソンの写真、端に情報提供者の名前が書かれており、各情報提供者からニクソンまでつながるよう紐の交点に証拠タイルを配置していきます。
2人の情報提供者からニクソンまでつながるルートができればジャーナリスト側の勝利です。

そう、このラウンドはやられてしまいましたが、最終的やられる前にこちらがやってやればいいんです!

が、イニシアチブを取られたのが非常に痛いということに、すぐ気づきます。

各ラウンドで引っ張り合うのは、イニシアチブトークン、時間トークン、証拠タイル3枚の計5つです(イベントの効果で証拠タイルが増える場合もありますが)。

このゲーム、イニシアチブがあれば手札5枚、なければ手札は4枚です。イベントを使わなければ4枚で引っ張れる対象は4つということは馬鹿でもわかりますし、5枚ある側が各ラウンドの最初と最後の手番を行うので、相手の手に対応する形でラウンドを行い、仮に有利な状況を作っていても、最後手番ですいっと向こうに持っていかれてしまうのです。
強めのイベントで対応したいところですが、イベントが強いのはお互い様なので、結局、最後手番を持ってる(イニシアチブを持っている)側のプレイヤーが圧倒的に有利なことに変わりありません。

しかも、手札運があまりよろしくなく、2や3の強さのカードしかでてきません(あとでわかったんですが、そもそも強さ4のカードは数があまりないので、強さ4のカードが手札に何枚かあった1ラウンド目は運が良かったみたいです)。イニシアチブを取り返そうにも、ちょっと引っ張ってかなり引っ張り返されるという、苦しい展開です。勝利条件である時間トークンに重きを置いて、1,2枚の証拠タイルは見逃してもらえるかも?と証拠タイルはちょこちょこと獲得しますが、全体から見れば証拠タイルも一味さんの方が多く獲得しているので、あっという間にメインボード、中央のニクソンの写真が黒いタイル(証拠タイルの裏面は黒色になっており、ニクソン側はこれで情報がつながらないようメインボード上で邪魔してきます)で囲まれます。

うーん、うーん、これはもうどうしようもないなと思いながらも、とにかくイニシアチブを取り返すか…とイニシアチブトークンのみを引っ張って、4ラウンド目あたりでイニシアチブを取り返しましたが、そこまでの全ラウンドで時間トークンを一味さんに取られており、既にリーチ状態。
その後、さくっと負けて続けて2戦目。

陣営変えます?と聞かれましたが、ジャーナリスト側で絶対に勝ってやらあ!と続けてジャーナリスト側を選択させてもらいました。

2戦目に意識したのは、以下の2点。
・イベントはガンガン使う!山札が切れると捨て札をシャッフルして山札を作るので、イベント効果を使ってカードをゲームから除外していくとどんどん山札は弱くなっていくんですが、山札を何回も作るみたいな状況になってから考える!
・とにかくイニシアチブは譲らない!

イニシアチブを取られると、手数が減る&最後手番を取られるのが非常につらいというのは1戦目に痛いほど身に染みたので、とにかくイニシアチブ!でいくことにしました。

イベントは大きく分けて、2つです。
1つは複数の対象をこちら側に引っ張るもの。これはおまけで証拠タイルが追加されたりもします。
2つ目は情報提供者の写真をメインボードにおくもの。勝利条件が「2人の情報提供者とニクソンを証拠タイルでつなぐ」ではありますが、実は情報提供者はゲーム開始時にはいません。スペースだけがあり、そこにイベントでタイルを配置する必要があります。

なので、証拠タイルがうまくつながりそうだなと思われるスペースに情報提供者を配置すればいいですし、逆に序盤に情報提供者を配置すればその周りをニクソンに塞がれてしまうリスクがあります。
まあ、カードによって配置できる場所が指定されているので、タイミングよく狙っているカードが引けるか次第ですし、引けないと思うなら、リスクはありますが、早めに情報提供者配置のイベントを起こす必要があります。

写真を配置するイベントは、トークンやタイルの引っ張り合いを1手ほったらかすことにもなるので、ちょっと怖く、証拠タイルがうまくつながったらそこに写真を配置することにし、こちらに引っ張る系のイベントは使用し、そうでないイベントはイニシアチブトークン中心にしつつ、証拠タイルを引っ張るを基本戦術にしました。

引っ張る対象の5つのうち、2つ、3つを毎回取りつつ、進めます。序盤は、お、なかなかいい調子じゃないか?と思うほど、イニシアチブを渡さないだけでなく、時間トークンも(なぜか)取れていましたし、証拠タイルもそこそこ手に入ってました。
一味さんのイベントもキャンセルできるカードがたまたま手札に入っていることも多く、強そうなイベントのキャンセルも何度か成功し、「お、これは勝てるんじゃない?」と思えるほどいい感じです。
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(イニシアチブの取り合いに焦点があったからか、何故かたまる時間トークン。ジャーナリスト側は集めても勝てるわけではありませんが、有利なイベントが発生します)

が、手札運の偏りもあったのか、徐々に一味さんも盛り返してきます。時間トークンもいくつか取られ、いい勝負になってきました。

ここらへんで、お互いに一度山札が切れたので、イベントとして使ったものを除いてリシャッフルし、再度山札を作ります。1巡目にきた、あのカードきてくれ!あのカードきてくれ!と思いながらのプレイになります。

そして、証拠タイルがつながってくると、どこを邪魔すれば接続が切れるかも見えてくるため、ピンポイント、ピンポイントで一味さんに邪魔されるようになり、そして、手札運のあまりよろしくないラウンドでイニシアチブも取られてしまいました。
しかし、さすがにこれはいかーんと、すぐに全力でイニシアチブだけを引っ張って取り返しました。しかし、このラウンドは、イニシアチブ以外は全部一味さんに取られてしまいました。

盤面には黒い証拠タイルが並び、時間トークンもリーチという状態。苦しい! しかし、実はこの前のラウンドで不利になるのを承知で2枚目の写真タイルを配置しており、証拠タイルの出方次第では勝てる状況ではあります。
あと1枚、青い証拠タイルがとれさえすれば!
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(見えにくいですが右上に青い地の写真タイルがあり、そこにつながるよう証拠タイルがおければ勝ちです)

そんな状況で手札には「バッグからランダムに1枚証拠タイルを獲得する」イベントのカードが。
証拠タイルの色は3色なので、青が引けるのは3分の1。イベントで手が遅れるのは痛いですし、このラウンドでイニシアチブが取れなければ、たぶん一味さんに写真につながるポイントを黒いタイルで防がれるでしょう。

手堅くイベントではなく、タイルを引っ張る効果で使った方が良いのか?とも思いましたが、いや、いくぞ!と腹を決めてバッグからドロー!

そして、見事勝利!でした!
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(青いタイルを見事引き当て、ニクソンまで2つの情報提供者の写真から証拠タイルがつながりました)

【感想】


プレイ時間を短くしたカードドリブン式のゲーム。ではあるんですが、ボードの端っこを使ったタイル&トークンの引っ張り合いと、ボードの大半を使ったタイル配置の陣取りに戦いをわけたことで、カードドリブンの魅力を残しつつ、うまいこと短時間化していると思います。

カードドリブン式のゲームって、イベント効果がド派手なくせに陣営間のバランスが取れているので、始終スリリングな戦いが繰り広げられるところが魅力だと思ってます(もちろんそうでない外れみたいなのもきっとあるんでしょうが、少なくともカードドリブンの代表的なゲームとして語られるものは前述の魅力があると思ってます)。

カードドリブン式のゲームは、手札を強力なイベントとして使用するか、それとも、カードのパワーとして使用するかの選択が悩ましいゲームではあるんですが、イベントが(めっちゃ)強力なため、良い意味で何が起こるかわからない(大抵のカードドリブン式のゲームは歴史テーマのゲームなので、詳しければ、この場所でこういうイベントがあるはずだと見当はつくはずではありますが)というのが、魅力の元でもありながら、同時にとっつきにくさや長時間化の元にもなってました。

このゲームでは、ほぼ全てのイベント効果がタイル&トークンの引っ張り合いに関することなので、派手な効果は残しつつ、具体的にどの程度かはさておき、効果として『思いもよらない』というのはおおよそありません(ラウンド終わっちゃうのかよ!みたい少し意表をつくものはありますが)。
これでえらい遊びやすくなってます。

とはいえ、イベントの効果場所を局所化すると似たような効果が増えるため、陣営間の差は薄くなります。

しかし、ウォーターゲートは戦いの場を二つに分けたことによって、陣営間の差がうまく表現できるようになってます。

引っ張り合い部分だけ見ると、あからさまにニクソン側が強いです。
どちら側にも引っ張れなかったタイルは破棄されるので、引き分けはほぼニクソン側の勝ちみたなもんですし、ラウンドに登場している証拠タイルの色をラウンド開始時から見ることができたり、時間トークンだけ引っ張ってても5ラウンドで勝てるなど、少しずつニクソン側が有利なルールになってます。確認してないですが、ラウンドを途中で終了させるイベントなど、カード自体も引っ張り合い部分で有利なものが多いと思います。
ジャーナリスト側は引っ張り合いにかける手を少なくして、写真配置のイベントも起こさないとならないですし。引っ張り合いでは正直いって、不利です。イニシアチブをとって、手札数+1と最後手番をもらって、ようやく6:4くらいの強さ比率になるような感覚です。

ところが、タイル配置の陣取りでは、ジャーナリスト側が強いです。プレイ内容の方にも書きましたが、どことつなげるかを選べるジャーナリスト側に対して、ニクソン側は全面的にとめにいくか、ジャーナリスト側の動きを見てからしか対応できませんし、なにより、タイルひとつで最大6方向につなげられる、いわば"面"でプレイするジャーナリスト側に対して、ニクソン側は"点"での配置になります。
この差がかなり大きく、ジャーナリスト側は盤面の見た目が苦しいようでいても、こちらから繋げられる、こっちもまだ可能性はある、としぶとく食らいつける作りになってます。

ゲームで使う時間のほとんどは引っ張り合いやってるので、普段はめっちゃ強大な力を持つ権力者と、なんとか弱いなりにフットワークなどで立ち向かうジャーナリストという馴染みのある構造で、これまた遊ぶ時の有利不利が、権力者/ジャーナリストだから仕方ないというテーマから納得のいくものになっていて、どちらの側のプレイでも、要するに燃えます!

あえていうなら、短時間化するためにゲームの中心をシンプルにしてるせいで、やはりゲーム展開のバリエーションは少なくなってるのが欠点といえば欠点かもしれません(構造を単純にして遊びやすさをあげてるので仕方ないことですが)。

あと、そもそも実際の歴史ゲームテーマをあまり好まない人もいるのはわかってるんですが、そういう理由で遊ばないのはもったいないゲームだと思います。あまりに馴染みがなさ過ぎてファンタジーみたいなもんなので、そう楽しんでもいいですし、ウォーターゲート事件自体も面白いのでがっつり調べてから遊んでもまだ良いかと。

アボミネイション:フランケンシュタインの後継者 / Abomination: The Heir of Frankenstein

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(4人でインスト込み3時間ほど)

【概要&ルール】

フランケンシュタイン博士をご存知だろうか。これは博士の後継者たちが同じく怪物を作ろうとする物語である。

ワーカープレイスメントでリソースを手に入れたり、自分のパラメータを強化し、研究所で怪物の作成を行います。

ゲームは4つのフェイズで構成されています。

1.イベントフェイズ:スタートプレイヤーがイベントカードを引きます。発動タイミングが即時のものはいま解決し、タイミングが支持されているものはその時までスタートプレイヤーが管理します(あるアクションをしたプレイヤーにイベントが発生するとかです)

2.都市フェイズ:ボード上(パリの街)のアクションスペースに手番順にワーカーを配置します。
ワーカーには科学者とアシスタントの2種類がおり、科学者のみしか配置できないスペース(アクション)があります。

3.研究所フェイズ:都市フェイズで獲得した素材(筋肉、内臓、骨、血液)を使い、怪物を作成します。

4.リセットフェイズ:次ラウンドの準備をします。街の各所にカードが補充され、一部の素材の鮮度が1段階悪くなります。

●アクションについて
アクションの種類は大きく4つです。

・素材獲得系:パリの街の各所で死体を獲得します。獲得できる死体の鮮度や獲得コストが場所で異なります。例えば、墓場からは大量にほぼコストなしで死体を獲得できますが、鮮度は悪いですし、骨だけしか手に入らない場合もあります。ギロチンイベントが発生すると、鮮度最高の死体をお金を出して購入することができます。
(色々な死体。Iが鮮度最高、Ⅳが鮮度最低です。骨は鮮度関係ないです)

・パラメータアップ系:知識、人間性、評判の3つのパラメータがあります。知識が高いと作成可能な怪物のパーツが増えたり、大学でアクション出来るようになったりします。評判はあげることでワーカーが増えたり、アシスタントが科学者にバージョンアップしたりします。人間性は一部アクション(殺人とか死体あさりとか)をすることで下がります。下がりすぎるとマイナス点になります。
いずれのパラメータも一定値ごとにゲーム終了時にボーナス点がもらえます。

・アイテム購入:商店で余っている肉や骨を売ったり、腐敗を遅らせる氷や怪物に命を吹き込むのに使うライデン瓶(電気をためておく瓶)を買ったりできます。

・個人ボード上のアクション:自分の研究室で自分の血を抜いたり、ライデン瓶を充電したりなど、補助的なアクションを行います

●怪物の作成について
怪物の作成は、ベース作成(肉と骨で形を作る)、完全化(皮膚はったり血液流したりする)、電流を流して命を吹き込むの3段階があります。
ベース作成と完全化では、両足、両手、胴体、頭の4種6パーツごとに、必要とされる素材と知識量を満たしていれば、作ることができます。この時、鮮度の良い素材を使えば、パーツ作成時の点数が高くなります。
命を吹き込むのはダイスロールです。都市フェイズで手に入れていたライデン瓶(電気をためておける瓶)の個数に応じたダイスを振り、活性化の面がでればそのパーツに命が吹き込まれたことになります。ダイス目によっては、作ったパーツが損傷する(作り直し)になったりします。
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(こんな感じで作るパーツごとのコストと点数はサマリがあります)

●ゲーム終了について
いずれかのプレイヤーが怪物の全てのパーツに命を吹き込むか、船長コマが規定数進んだらゲーム終了です。
※船長コマは毎ラウンド1マスずつ進みます。船長は小説『フランケンシュタイン』の登場人物で、怪物を殺すよう怪物を作った博士に頼まれるキャラクターです(Wikipediaにもあらすじがあります)。要はプレイヤーたちが作ろうとしている怪物を殺しに来ている設定なので、船長がパリに到達したらゲーム終了となります。

●物語について

このゲーム、イベントカードなどを契機にちょっとしたストーリー+選択肢や効果というゲームブック的なものが始まります(ボードゲームだとAbove&Below的というと近いです)。ぶっちゃけ、ストーリーは読まず選択肢や効果だけ読んでもゲームとしては成り立つんですが可能な限り、ストーリーも読んだ方が盛り上がるかと思います。
ゲーム終了時も終了条件によってエピローグが異なる作りになってます。
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(ゆるーくモザイクかけてますが、イベントカード上に確認する番号(B18とか)が書かれており、そこにストーリーの続きと選択肢があります)

【プレイ内容】

ありきりさん、カヤさん、一味さん、僕の4人で。

セットアップ時に、能力の異なるキャラクターが各プレイヤーに配られます。キャラクター能力説明の裏面には、そのキャラが何故、怪物作りをしているのか等、背景が書かれています。が、今回はとりあえずそこはスルー。
キャラクター能力は↓。

カヤさん:怪物のパーツ作成時に毎ラウンド1つ資材が少なくても良い。
ありきりさん:人間性のパラメータを上限以上上げようとした際に点数が入る
一味さん:ラウンド終了時、お金が2金より少なければ1金もらえる&カード効果で知識を得る際、効果+1
僕:命を吹き込む際にダイス追加&ライデン瓶1つを毎ラウンドチャージする

僕とありきりさんの能力は序盤は出番がなさそうですし、毎ラウンド使える上に便利そうなので、カヤさんのキャラクターの能力が強そうに見えるのですが、とりあえず、スタートです。

ゲームスタート時、手持ちのワーカーは科学者1にアシスタント2ですが、評判をあげることでアシスタントが1追加されます(そのあとはアシスタントが科学者になっていくので、ワーカー数は最大4です)。ワカプレならワーカー増やすのが王道でしょうと、ありきりさん、一味さん、僕の3人は評判をあげる系のアクションを中心に選びます。評判は大学で講義したり、病院でボランティアをすることであがります。さらに、大学では特殊カードを手に入れることができ、これも、何かしらの条件を満たした時にパラメータがあがったり、お金がもらえたりするものです。

この特殊カードの強さに結構幅があり、無条件で使用可能なカードと、特定イベント発生時にようやく使用可能になるカードとで、もらえるものにそれほど差がなかったりします。

ワーカープレイスメントなので、他人が行ったアクションは実施できません。が、このゲームではバンプ(押し出し)というルールがあり、押し出すプレイヤーに金を払いさえすれば、既にワーカーで占拠されているアクションも実施できます(※1ラウンド中に可能なバンプの回数制限はあります)。

そんなわけで、他人と同じことをするにも限界はあります。

そこでカヤさんは(自キャラの能力ともあいますし)パラメータ強化よりもパーツ作成を優先させることにされたようで、資源を手に入れに町に繰り出します。
まあ、怪物を作るテーマですし、パーツを作る度に点数が入る上に命を吹き込んだパーツごとにゲーム終了時に結構大きい得点がはいるようなので、あー、先越されたと思ってみてました。

怪物のパーツの資源/材料は、内臓、筋肉、骨、血液です。
んで、その資材はどこで手に入れるかというと、パリの街の色んなところから、死体を調達してくるってゲームです。

場所によって死体カードの取れる数とその鮮度が異なっており、

墓場:墓場を掘り起こす。最大3枚。鮮度はかなり悪く、骨だけのカードもある。
警察:死体置き場のものを金を出して買う。最大2枚。(事件性のある死体なので)状態は良くなく、鮮度も良くはない。
病院:評判が良くなると病死した死体を引きとれる。評判に応じて最大2枚。鮮度はそれなりに良い。
港:人を雇って死体を調達する。最大1枚。人の種類で鮮度や資材数が異なる。腕の良い人殺しならコストはかかるが鮮度のとても良い死体を調達してくるが、腕の悪いやつだとコストは安いが鮮度が悪い等。
広場:ギロチン刑イベント(※)が発生すると鮮度の高い死体カードが出てくる。最大1枚。鮮度はかなり良い。
殺人:自ら殺人を犯す。人間性は下がるが、鮮度の高い死体が1枚手に入る。

となってます。

※ギロチンによる公開処刑は当時の市民の娯楽だったので、広場で死体が手に入ることになってます。

墓場だと骨だけの死体も山札にそれなりにはいってるため、僕やありきりさんは評判をあげていたこともあり、主に病院から死体を引き取ってきます。
カヤさんは鮮度よりもとにかく資材量ということか、死体置き場を中心に。一味さんは空いているところを優先されたのか、墓場中心のように見えました。
(墓場+死体置き場で5枚の死体カードから資材を手に入れた結果。白いキューブは骨です。カヤさんはボーンコレクター!と呼ばれてました)
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(めっちゃ白いキューブ(骨)を持ってる人)

3人がパラメータ上げに力を入れていたというのもあるかもしれませんが、カヤさんがパーツを作っていくスピードが速い!
まだ3人が1,2パーツしか作ってないにもかかわらず、もう全身が完成し、皮膚をつける作業に入られていました。
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(まだ片手片足しかない、うちの怪物)

ゲーム中に入る主な点数は怪物作成なので、点数でもカヤさんが突っ走ってます。

ゲームの終了条件は、誰かが怪物を完成させる(全パーツに皮膚つけたのち、命を吹き込むのに成功する)、もしくは、船長が船長トラック上で13マス目に到達するかです(船長は毎ラウンド1マス進み、たまにカードの効果で進んだりします。つまり、10ラウンドくらいで終わるということです)。

そんなわけで、ひとりが走っていくと終わってしまうので、周りのプレイヤーもそろそろ本腰いれるか!とますます死体漁り関連のアクションスペースが混雑しはじめます。

前述の通り、僕やありきりさんは評判が高いので、病院から鮮度の高い死体を受け取れ、結果的に点数の高い良いパーツが作れます。
すると、明らかに作っているパーツ数は少ないのにカヤさんに点数が追い付いてきました。

カヤさん:「腐りかけの死体で作ったポンコツだってことがバレた」

量でごまかされていましたが、質でこれだけ点数挽回できるなら、まだまだ勝負になるなと、怪物作成遅れていた組もやる気がでてきます。

この後、1,2ラウンドはいい感じに質の良いパーツが作れてたんですが、胴体や頭を作ったり、皮膚を貼り始めると、カヤ博士のすごさがわかってきます。

怪物作成には資源以外に、規定値以上の知識が必要です。知識はアクションでも増やすことができますが、パーツを作る度にも1ずつ上がるようになってます。なので、パーツをたくさん作った方が知識はあがってますし、鮮度の低い死体は1アクションで多数手に入るのに対して、鮮度の良い死体は1アクションで基本的には1体しか手に入りません。

そのため、資源(死体)を集めるためのアクションに圧迫されて知識をあげる方までなかなかワーカーがまわせなくなります。

死体が手に入らない部分は動物の死体(オールマイティの資源ですが、1つでも混ぜるとパーツ作成時の得点が減ります)。
なんとか胴体までは土台を作りましたが、知識が足らず、頭を作ることができません。それではと、手足に皮膚を貼る作業に入ります(頭を作るよりは低い知識でできます)。

が、今度は血液が足りません。血液は鮮度がある程度良くないと死体から獲得できませんし、手に入れても腐敗が3段階目まで進むと破棄することになります(内臓と肉は5段階まで腐ると破棄です)。
この段階まで進むとみんな血液が欲しいので、あっという間に獲得できるスペースが埋まっていきます。一応、自分の血を抜くというアクションがあり、それは個人ボード上のアクションスペースを使うので他人に邪魔されることはありません。

ありませんが、それだけでも足りないので、まあ、結局はどうにか死体から獲得しないと…と熱いアクションスペースの取り合いが繰り広げられます。
しかし、実は港(殺し屋を雇う)や自分が殺人を犯すアクションスペースはそれほど使われていませんでした。前者はコストが結構高かったり、殺し屋の実力がピンキリで欲しいものと合致していない場合があったりしたためですし、後者は人間性がかなり下がってしまう(人間性が下がりすぎると失点)ので、使いにくかったのです。

使われていないといえば、広場も全くイベントでのギロチン刑が起こらないので使いたくても使えませんでした。
あまりに起こらないので、まだかなーまだかなーとみんなが待ち望んでいたギロチンイベントが終盤ついに発生しました! その時、スタートプレイヤーだった僕がありがたくギロチン刑にあった死体を引き取らせて頂きました。
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(ギロチンから手に入れた死体。首はまあ、当然離れてます。カード下部に鮮度と入手できるリソース数が種類ごとに書かれてます)

みんな死体が欲しい、新鮮な死体が欲しいと死体に飢えているのに、港に並んでいる殺し屋候補は全部ドッグキャッチャーだったり。
ドッグキャッチャーの効果は、コストを払って、人間性を大幅に上げるか、動物肉を手に入れるかのどちらかです。

「人間性あがるのって、捕まえてきた犬を放すか、飼うかしてるんだよね。めっちゃいい人じゃん」

と、みんなで笑っていたのですが、僕には狙いがありました。笑ってはいましたが、取るなよー取るなよーと祈ってました。

このゲームでは、ゲーム終了時、パラメータを一定以上あげているともらえるボーナス点、それがめっちゃでかいのです。

ありきりさんも気づかれているようで、評判と知識あげのアクションを多めに取られていましたが、人間性をあげようとしているのは僕だけの模様。

ぶっちゃけた話、カヤさんの怪物が腐りかけの部品でできているといっても、先行してパーツを作っていたのはやはりでかく、命を吹き込むために必要なライデン瓶や、資源が腐らない(ラウンドを跨っても鮮度を維持できる)氷の塊などを誰ともアクションが被らないうちに入手されていて、怪物作成に専念できるのに対し、僕ら後続組はライデン瓶などの購入のために商店へ向かう行列(ワカプレ的な争い)が発生しており、僕はもう命を吹き込むのは無理だなと中盤入ったくらいで考えてました。

そこで何かしら勝つ手はないかと盤面を見ていて気付いたのがパラメータボーナスでした。
そこで、犬を助けたり、教会で懺悔したり、病院でボランティアをしたりと、最終盤の2,3ラウンドで善行を重ね、ゲーム終了時には人間性を最大まで上げていました(評判や知識もボーナス点が切りあがるところまでは上げるよう調整しました)。

ありきりさんは人間性をあげ切ると点数が入るようになるキャラクターだったのですが、逆に、最終ラウンドでついに殺人を犯してしまわれてました。キャラクター能力は活かせませんが、そこで手に入れた新鮮な材料を使った怪物の点数のおかげでありきりさんがトップになり、ゲーム終了時のボーナス点の争いに突入。
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(ちょっと殺人を犯しにいくありきりさんのワーカー)

完成まではいかなかったものの両足や手に命を吹き込んだことよるボーナス点でカヤさんがトップに出たのを、ありきりさんが評判や知識のパラメータボーナス(両方とも最大まで上げられていました)で抜き返し、最後、1点差で人間性のボーナス点で僕が逆転するという流れで勝つことができました。
(知識や評判はみんなそこそこあげていたので差がそこまでつかなかったのに対して、人間性はみなさん±ゼロあたりだったので、ボーナス点の差が大きくなったようです)
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(終了時の全体とうちの盤面。結局僕は個人ボード上のアクションは実施しませんでした(個人ボード上のは怪物作成用の補助アクションで僕は怪物作成にあまり力をいれなかったため))

【感想】

妙なテーマとイベントカードなどによってルールブックに書かれたストーリーが進むというのが特徴ではありますが、純粋にリソースマネジメント&ワーカープレイスメントのゲームとしても良くできています。

イベントカードにかかれた条件を満たしている1人に対して、数文のストーリーが読まれ、最後に、選択肢(逃げる、逃げないとか)を選ぶとパラメータが変化するなどの何かしらが起こるというAbove&Below式のゲームブック的なやつがあるんですが、イベントカードは毎ラウンド1枚ですし、条件を満たさないために発生しない場合もあるので、(雰囲気はとても良いですが)おまけ的な感じはしました。
(パブリッシャーのPlaid Hat gamesはマイス・アンド・ミスティクスや来月日本語版が出るヌイグルミ騎士団と少女の夢のところなので、ストーリー性の高いゲームというのは代名詞なのかもしれませんが)

死体を取ってくる。できれば鮮度の高いものを! まあ、どうしても手に入らないなら動物の肉でも代用可能とか、死体を手に入れる手段の多さ(墓あらし、警察の死体置き場、病院、殺人鬼の調達、自分で殺人する)とか、氷を買ってくれば腐らないとか、真面目にやってるんでしょうけど、笑えるというか、面白さがあります。
なので、陰湿さはなく、あるのは、ブラックコメディ的な不謹慎さです。

ゲーム的な面白さは、ワーカープレイスメントのきつさに起因する諸々です。

同じアクションができる、代替となるようなスペースがほぼなく、毎ラウンドにプレイヤー人数分の押し出しができるだけなので、他人とやりたいことが被るのがめっちゃつらいです。死体の獲得は前述の通り選択肢があるんですが、鮮度や量にこだわるとオンリーワンの場所しかありませんし、命を吹き込むのに必要なライデン瓶や死体保存用の氷は商店という1つしかないアクションスペースでしか手に入らないので、購入タイミングが他人と被ると結構な事故が起こります。

だから、というわけでもないですが、遊びやすくなるように色々な要素がうまく調整されています。例えば、
・鮮度にこだわらなければ1アクションで多くの資源が手に入る→パーツ作りが先行できる→ライデン瓶などの購入の必要性が早くやってくる
・序盤から死体を集めまくっていると、パラメータ上げが遅くなり、ワーカーの追加や強化が遅れる → 上記と同様、その分、他人と必要なアクションの時期がずれるので、ワーカーの少なさがカバーされる
・得点源として、怪物作成だけでなくパラメータ強化によるボーナス点が大きくなっている
などなどです。

リソース管理も一気にどばっと手に入る(死体1体分手に入る)ので、楽なようでいて、一度に複数パーツを作ろうとすれば、1体分では足りない場合もありますし、逆に種類によっては余る場合もあります。余ったリソースはラウンド跨る際に腐敗するので、使い切れないと点数が下がることもあります。処理すれば肉や骨として売れますが、できればうまいこと使い切って、本当に必要な分だけお金に変えたいと思うのが人の常です。

皮膚を張るようになる中盤以降は、血の獲得や鮮度の条件の厳しさなどが土台作成よりリソース獲得&管理の難易度を上げており、ゲームを通して、プレイヤーが徐々に考え方を変えていかないとならない(最適解が変わる)のも僕の好みでした。

獲得リソース量と費やすアクション量、必要リソース量と得点量で絶妙にバランスを取っている、やりたいアクションがすぐに埋まる苦しさはありながら、別の道筋をそっと提示してプレイヤーに気づかせるという遊びやすさと、量と質という2つの軸によるリソース管理のパズル的な面白さをうまく作り出している佳作だと思います。

テーマやストーリー性の高さだけの色物というよりも、しっかりしたユーロゲームをより楽しめるようテーマとストーリーで強化しているゲームです。まあ、テーマやストーリーがあわなければ、当然、そこはマイナス評価になるんでしょうが。絵面だけでなくテーマもストーリーもグロいですしね。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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