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マグレブメトロ / Maglev Metro

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(3人でインスト込み3時間ほど)

【概要&ルール】
地下鉄の線路を敷いて他社よりも多くの客を輸送せよ!どんな路線にするかは状況を見て臨機応変にだ!

ゲームとは関係ないですが、Magnetic Levitationの頭3文字ずつを取って、磁気浮上式鉄道(リニアモーターカーとか)のことをMaglevというらしいです。

客コマをひろって目的の駅まで運ぶピック&デリバー系のゲームです。
鉄道モチーフではありますが、他の鉄道系のピック&デリバーゲーム(蒸気の時代とか)とは以下が異なります(ので、鉄道テーマではありますが、比べるのはそちらよりも、普通の他テーマのゲームかなあと思ってます)。
・自分が敷いた線路は自分専用。
・自分のコマ(電車)があり、自コマの移動という概念がある。

手番には以下の選択肢からアクションポイント分任意の行動を行います。
・線路を敷く
・自コマを移動させる
・ロボット/客を乗せる
・ロボット/客を降ろす
・ロボット/客を袋引きする
・ロボットの再配置
・駅を作る
・列車を反転させる

終了条件を満たすまで時計回りに手番を行い、満たしたら規定回数手番を行ったのち、目的カード等からの得点を計算して、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。

<ロボットや乗客の配置について>
ロボットや乗客には色がついており、それぞれ、その色の駅まで運ぶことで獲得し、個人ボード上に配置できます。
配置することで、アクション強化や終了時点数のアップなどができます。
例えば、1手番のアクション数増加や、1アクションで敷ける線路数アップ、乗せられる客数アップ等々の単純にアクション効率があがるものから、特定の色の駅や乗客を扱えるようになったり、ゲーム終了時の1コマ当たりの点数アップや、点数化できる目的カード数アップ等々、種類は様々です。
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※これは持ち主の方が日本語化されています

また、アクションとして個人ボード上のロボットを再配置することができます。これも予めこのアクションを強化するようにロボットを配置していれば、一度に複数のロボットを再配置できます。
(例えば、序盤は線路敷きに特化して、必要な線路を敷き終わったら乗客を運ぶための能力に再配置するとかできます)

【プレイ内容】

カヤさん、しゅだっちさん、僕の3人で。

僕とカヤさんは初プレイです。

ゲーム開始時に金銀銅の3種のロボットを1コマずつと、スタート地点にした駅においてあるロボットから1つの合計4つを獲得でき、これで、初期パラメータを決めます。

最初は線路も全くないので、線路敷きアクションに力を入れた方が良いのかな?とも思いましたが、盤面をよくよく見てみると、3人のうち1人だけはアクション数+1の能力をゲーム開始時に取ることが出来そうです。
(アクション数+1の能力を取るためには、金銀銅各色1つ+銀のコマが1つ必要なのですが、盤上に銀のロボットが1つしかセットアップで出てきてなかったのです)

アクション数+1なら疑似的に各アクションを1ずつ強化したようなことになるし、これでいいかーと。
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(アクション数+1以外は寂しい)

2番手のカヤさんは、電車の定員、1アクションで電車に乗せることができるコマの数、降ろすことができるコマの数をそれぞれ強化。これで、2コマを一気に乗せて運んで、降ろして~ということができます。
3番手のしゅだっちさんもアクション数+1が良かったようなのですが、袋引きで銀のロボットが引けないと初期のコマが何の能力も発動できずに死ぬことになるのでやめた方が…という話をした結果、線路敷き等にロボットを分配されてました。

僕はアクション数が1人だけ3回なので、色々な種類のことはできるのですが、各アクションとも線路1つ、乗客1つと、何をするにも1つずつなので、非常にゆっくりペースでしか進めません。
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(はじまってすぐのところ。マップはベルリンとニューヨークの2種類がありますが、今回はベルリンマップで)

一方でやばかったのがカヤさんで、(同じ色が駅にそろっている必要がありますが)一度に2コマ乗せて、降ろしてと一度の運搬で僕の2倍のスピードで強化が進みます。
まあ、わかっててやったこととは言え、流石に焦ります。早く2コマ乗せて降ろして体制に持っていきたいのですが、
・電車の定員
・一度に乗せるコマ数
・一度に降ろすコマ数
の3パラメータの強化が完了しないと、アクション効率的に効果が薄いです。さらに言えば、一度に袋から引けるコマ数も増やさないと初期配置のコマがなくなってからは強化したパワーを持て余すことになります。

ここで僕が注目したのは、新しい駅の設立アクション。
自分の線路が駅の候補地までつながっており、駅の設立アクションにロボットを配置していれば新しい駅を配置できます。配置時にロボットが1つおまけでもらえるのです。運送力が弱い僕には大変ありがたい!ということで積極的に駅を作ります。

運び先の駅の色の都合なのか、しゅだっちさんと線路の敷き先が被ったので、先に駅置けるのどっちだみたいになったのでちょっと大変でしたが…。
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(序盤。僕が左上、カヤさんは中央にしか線路を敷いてない中、線路を長く敷いてるのしゅだっちさん、必要な駅間だけつないでいるようではあるんですが、被ると大変です)

序盤は能力の強化の都合もありロボットである金銀銅の駅を作るのが主だったのですが、中盤に差し掛かると点数につながるピンク、赤、薄紫、紫の駅をそろそろ作ろうかという雰囲気に。

実はゲーム開始時に目的カードが4枚配られています。(当たり外れがあるのでと、今回はハウスルールで各種2枚ずつ配って4種1枚を選ぶという形でやりました)
乗客コマに関する目的カードがあり、僕は赤&ピンクコマ1セットにつきX点と赤orピンクコマを1つも持ってなければX点の2枚のどちらを選ぶかというだったんですが、セット作れるかは他人に依存するので、自分のプレイングだけで達成できるピンクコマを1つも持ってなければX点の方を選んでいました(この目的カードが実は(少なくとも3人プレイでは)罠だったんですが…)。

なので、薄紫と紫コマの駅を作って、両方の乗客コマを運搬できるようにして…と思っていたのですが、思わぬ展開に。
なんと、カヤさんしゅだっちさんのお二人とも薄紫の駅が作れるように個人ボードにロボットを配置されてるじゃないですか。
※新しい色の駅を作ることで、その色の乗客コマ全てが袋に入れられ、ゲームに登場するようになります。
※駅を作れる能力=その色の乗客を運べる能力なので、他人が駅を作ったからといって、その色の乗客を運ぶことはできません。

赤の駅作れる能力開放にはピンク乗客コマが、紫の駅作れる能力開放には薄紫乗客コマが必要なので、駅能力開放には大きく2つのルートがあると言え、コマ数は限られているので、枯れるより前に1コマでもその色の乗客を取るためということも考えられるのですが、他人と被らないようにした方がコマの取り合いにならないし楽じゃない!?

僕もそうですが、目的カードの都合で色々あるのだろうと自分を納得させますが、「いやいや、みなさん赤ルート行きましょうよ。そっちの方がライバルいなくてお得じゃないですか?」などとは一応口にしてみます。

が、みなさんやはり薄紫路線は崩さず!(2つロボットが必要なので、1つ配置済であっても、一応もう一方に移すことはできます)

といっても、ゲーム終了トリガーは「袋が空っぽになった時」と聞いていたので、ピンク系のコマがでないまま終わることもあるろうし、まあ、いいかと思いつつ、終了トリガーを再度確認すると、「全色袋にいったんはいらないと終了トリガーひかれません」とのこと。

会話の感じからカヤさんも赤コマは取らないようなことを言っていらしたので、このままだとしゅだっちさんが独占することになりそうです。いやー、それは流石にないでしょうということで、目的カード1枚は諦めてピンクと赤の駅も作っていくことに作戦変更です。

ここら辺からロボット/乗客の取り合いが熱くなるというか、袋からなにを、いつ引くかが大事になってきます。
袋引きはランダムですし、前述の通り、駅を作る権利を持っていないと、色によっては運ぶことができないものがあります。そうなると、自分で引くよりも他人が引いて、盤上に出ているコマが自分にとって都合の良い色なら、その駅まで移動する手間をかけても得な場合が多いです。
(今回、カヤさんは結局最後まで赤や紫の駅設立の権利は一度も取らなかったですし、僕がどんどん新しい色を先行して駅設立権をとっていたので、僕以外は“引いても運べない色”が多かれ少なかれありました)。

僕:「うーん。アクションが1つ余った。客引くか~? みんな離れたところにいるし、大丈夫かな?」
(金コマ2つを引く)
カヤさん:「これはもらわないと」
(僕の電車コマのある駅まで来てしゅぱっと移動してきて金コマ2つを乗せる)
僕:「こうなると思った! もう絶対に手番の最後でコマ引きませんからね」

(その後も乗せてる客のせいなのか、何故か、引いたコマの関係で僕の後ろをピタッとついてくるカヤさん)

僕:「絶対に駅に乗客残しませんよ!」

このゲーム、自コマが電車ということもあって、行き止まりまで進むと方向転換アクションで向きを変えないとなりません。かつ、1つの駅に自分の線路は2本しか接続できないという制限があります。

しかし、環状線にすれば2本接続の制限を守ったまま方向転換も不要になります。僕は環状線を作ったタイミングで線路を敷くアクションからロボットを移動力に再配置して、環状線をぐるぐるとロボ&乗客を運びまくります。
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(僕=緑が環状線作る間際のところ)

環状線のままでは新しい駅を作って、そちらに向かうことはできないのですが、このゲーム、線路をはぎとって敷きなおすことができるので、時機を見て環状線を廃止し、新しい方向に敷きなおすことにします。
ピンクを袋から引いたタイミングで線路敷き能力にちょっとロボを戻し、線路を敷きなおして駅の建設予定の空きマス方向に進みつつ、ピンクを運び、赤駅設立権をゲット→空きマスに赤駅を配置→カヤさん、しゅだっちさんが紫駅へ進出してこない間に紫コマをどんどん運ぶ(運よく自分で引けたり、カヤさんが引いてくれたりしました)。

という流れで、終盤の赤コマを多く運べたことや中盤に紫コマをほぼ独占できたこと&序盤から中盤に銀色のロボットがなかなか袋から引かれず、アクション数+1の獲得がみなさん遅れたということも大きく、勝利することができました。
カヤさんは目的カードでかなり稼いでらしたのですが、なんとか逃げ切った形です。
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(終了時)

カヤさんは目的カードの1枚に紫&赤の駅設立権にコマを置かない(紫、赤コマを運ぶことを放棄する)という内容だったらしいのですが、僕のピンク&赤コマを1つも運ばないと同様に、運ばない系の目的カードは罠というか、ゲームから外した方が良いように思いました。4人なら展開的にそれでも良いかもしれませんが、得点リソースが限られているゲームで、得点リソースを放棄する=他人が取りまくれるって、得点以上に失点の方が大きいのではないかと……(目的カードの点数次第ではありでしょうが、いまの点数では低いように思います)。

【感想】

最終的な勝ち負けはかなり引き運に引きずられるのは間違いないですが、盤面と自分の能力とでどうするのが効率的かを考えるパズル的な部分と、展開を読んで、または展開にあわせて自分の能力を変えていくところはかなり面白かったです。

鉄道系のピック&デリバーは他人と線路が共有=運びたい荷物が相手にとられるリスク等を考えつつ、中長期的な見通しで線路を敷してどう得点を伸ばすかがポイントになることが多いですが、本作はインタラクションを限定的にして、プレイヤー個人に閉じた最大効率を考えさせるパズル的な面が強いです。

セットアップで配置されたロボットや乗客、また、新しく配置する駅は限りがあり、早取りなので、他人の動向を見ながら、いかに自分が早くそれらを取れるようにパラメータを伸ばしていくかは非常に面白いです。

線路敷きについても、単純に駅間をつなげばいいというわけでもないのが面白いです。
積んで降ろすまでに間に挟んだ駅数(移動距離)は得点に全く関係なく、むしろ移動力を増やさないと駅間の移動にアクションがかかるので不必要な駅に線路をつなぐのは無駄ですし、電車の進行方向の概念があるので、線路を敷く能力次第では前に進んだ方が得かもしれません。
敷設した線路をはぎ取ることもできるので、パラメータや袋の中身のロボット/乗客とあわせて、効率的な線路に変えていくという新しい観点もあります(長期的には線路敷きなおし、短期的には移動力アップで対応とか、色々やりようもあります)。

ゲームの作り的にロボット/乗客の早取りがプレイヤー間の第一のインタラクションでもあり、それを起点にしたアクション順の検討ということで焦点でもあるわけですが、セットアップでばらまいた分を運び終えた後はどんなロボット/乗客がでてくるかの袋引きは完全に運なのでここは好みの分かれるところかと思います。

そりゃあ、異なる色の乗客コマ1つずつ引くよりは、高得点で同色の乗客コマ2つを同時に引く方が点数は伸びるに決まってます。X個引いてY個を盤面に置くという形でもなく、引いた分は全て盤上におかれるので、余分なコマを引いたり、盤上にコマを残すメリットがないんですよね……。
盤上に余るくらい常に補充されたり、逆に同じ色の組み合わせ引いたら引き直しなどの制限を設けたりやりようはあったんじゃないかなあと思いますが、まあ、こういうゲームにしたかったということなら仕方ないです。

あとは、プレイ内容の最後にも書きましたが、これは罠だろうというような目的カードがあるのもちょっとなあと。〇色の乗客を運ばない(運べる状況にしない)系の目的カードは(少なくとも初回プレイでは)外してもいいようにすら思います。目的カード全部が得点対象にできるわけでもないんで、これを選ばなければいいだけですし、僕が気づいていないだけで高得点につながるかもしれないんですが。

勝負が決まる部分で荒いところがあるのは確かですが、色々と独自要素ありますし、個人能力の成長&再配置というだけでも魅力的なシステムのゲームだと思います。

マグノリア / Magnolia

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(5人でインスト込み20分ほど(2戦目からは10~15分ほど))

【概要&ルール】

うちの国が一番すごいんじゃーいを証明するために、色んなひとを雇って戦力や技術力をあげていくぞ。仲間がそろうとパワーアップだ!

手札からコストを払って場にプレイしていき、様々な手段で勝利点を稼ぐゲームです。

以下の流れを終了条件を満たすまで繰り返します。
・ドローフェイズ:手札を好きなだけ捨てて上限までドローします。
・配置フェイズ:コストを払って1枚配置するor1金もらうを2回行います。
・戦闘フェイズ:配置フェイズにて配置したカードから戦闘力を計算し、高い順に勝利点を得ます。
・発展フェイズ、収入フェイズ、VPフェイズ:配置済カードの発展能力、VP能力を解決します。収入は基本3金+能力での追加です。

VPフェイズ終了時に40点以上、もしくは9枚のカードを配置済のプレイヤーがいたらゲーム終了で、最も勝利点の高いプレイヤーが勝利します。

・カード配置について
カードは、最大で3×3に収まるように、かつ、既に配置したカードに隣接するように配置しなければなりません。ただし、これは最前列のカード!とか決めて配置する必要はなく、最前列のつもりだったけど、こいつの上にカードを配置して2列目にしようとかはやってよいです。(配置後に他カードとの位置関係を変えるのはダメですが)
縦でも横でも3枚配置した際に、職業、または種族が3枚ともそろっていた場合、職業や種族に応じたボーナスを獲得できます(カードの端に書かれている帯の色で職業や種族は区別でき、また効果もカード下部に書かれています)

【プレイ内容】

一味さん、キノさん、タムラさん、彼葉さん、僕の5人で。

どんなゲームなんですかねと別ゲーム目的で集まっていた面子で遊んでみました。

初期手札、強そうなデーモンがいます! が、配置コストが9金なので、初期資金の5金ではプレイできません。
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(強そう!出したい!)

なので諦めて、ゴブリンの祈祷師(コスト1金)とエルフの神秘家(コスト2金)をプレイします。
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この2ユニットは、ともに配置の際の即時効果で信仰が1あがり、かつ、ベースの戦闘力に信仰レベル×〇(ゴブリンは1でエルフが2)の補正があります。
しかも、2ユニットとも職業が魔法使いなのでもう1枚並べればボーナスで1金3VPがもらえます。

その強いデーモンは種族はもちろんデーモンですし、職業も王様のようなので、隣接ボーナスはないのですが、強そうなのでとっておくことにして、残りのカードは捨てました。

2枚とも戦闘力に補正の入る能力だし、それなりに戦闘力は強いのでは?と思っていたのですが、彼葉さんが完全に戦闘に特化したカードを配置されたようで、彼葉さんには及ばず。
戦闘力1位の彼葉さんが5点、2位の僕は3点を得ます。

彼葉さん:「戦闘に勝ったら1VPの効果があるから追加で1点ください」

これは、次ラウンド以降も戦闘特化できそうな予感がします。

一方で戦闘を捨てたのがキノさん。「戦闘に勝たなかったら2VP」の効果のカードをプレイされていますし、他の能力も収入増です。
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(戦闘向いてなさそうなキノさんの場)

お、色んな戦術取るのいいですね!と2ラウンド目開始です。

1ラウンド目の流れからすると信仰点があがるカードが欲しいですが…と思っていると、ゴブリンの錯乱者がありました。これのコストは低いのでプレイすることにします。
さらに、ゴブリンのガラクタ集めのカードもあります。これは彼葉さんが使っていた戦闘でVPを得たら追加でVPのもらえる能力持ちです。配置時に技術点が+1でこれは僕の狙いとあってないのですが、縦に並べればゴブリンが3体そろうので、ボーナス狙いでこれもプレイすることにします。

が! このゲームの戦闘の戦力の計算は、各列の最前列のカードの戦闘力の合計なので、縦にカードを並べても戦力は上がりません(一番戦闘力の強いゴブリンの祈祷師を最前列にしてました)。

まあ、みんながみんな戦力あげてくるわけでもないだろうし……と甘い考えを持っていましたが、当然のように裏切られ、このラウンドは戦闘での勝利点はゼロ。ゴブリンのガラクタ集めの能力意味ない!
彼葉さんはさらに戦力を伸ばしつつ、勝ったらVPのカードを追加して、戦闘で獲得できる勝利点を増やしていきます。

僕はなんとか信仰点の上がるカードが手札にこないものかなあと思うものの、ドローできません。
しかし、何もプレイしないよりはマシかと、最前列が魔法使いでそろうゴブリンの戦術家のカードをプレイ。能力は基本戦力4以上のカード1枚につき1点です。これまで配置したカードとのシナジーはほぼないですが……。

なんとか信仰点あげたかったですが、もうどうにもならんなとそちらは諦めます。
基本戦力が4以上のカードはそこそこ引いたので、そちらに染めることにします。と思ったところでドワーフの神官を引きました。発展フェイズで技術、信仰ともに+1です。もうゲームの終わりの気配がしている中、今更毎ラウンド+1になっても微妙ですが、やれることはやろうの精神です。
ドワーフの神官は戦力も6あるので、一応、ゴブリンの戦術家のVPが増えますし。

なんてやってる間に、キノさんが技術染め! ドワーフを揃えてボーナスで2技術点をもらったり、ドワーフの王様をプレイして+5技術点を獲得し、技術レベルを3にまで上げつつ、「技術レベル×〇点」のカードを何枚かプレイされています。

キノさん:「VPフェイズで十何点」

戦闘では勝利点を稼いでないですが、VPフェイズで多くの点を稼いでいます。

彼葉さんの戦闘特化+勝利時VP獲得とキノさんの戦いになりそうです。

僕は戦力4以上のカード~の能力で6点稼げるようになりましたが、その頃、キノさんは

キノさん:「VPフェイズで18点。このドワーフのビール職人めっちゃ強い」

とかなので、全く届かずキノさんが勝利されました。
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(終了時の自分の場と全体。カード9枚出てない人もいますが、コストと収入次第なので、9枚出し切らずに終わることの方が多かったです)

一味さん:「信仰ほぼマックスになったけど、点数化するカードがこねえ!」

まあ、だいたいわかったということで続けて2戦目。

戦闘に勝つだけじゃだめで何かしらの強いシナジーがある得点源が必要だな!と思いながらスタートした2戦目でしたが、技術点や信仰点が上がるカードがくるわけでもなく、かといって、別の得点になるカード(1戦目に持っていた戦力4以上のカードごとに1点とか)がくるわけでもなく……。3ラウンドくらいを無為に過ごします。
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(こういう早取りの目標カードみたいなのを選択ルールでいれることもできます)

今回もいい感じに進めてらしたのはキノさん。

職業が商人のカードをたくさん配置して、金を潤沢にしつつ、商人を揃えると5点の効果で勝利点も稼ぎます。しかし、

キノさん:「やべえ。金はあるけど、安いカードしか来ない」

そんなわけで伸び悩み(といっても金があったので、残ったお金3金で1点の効果でかなり最後に点数を伸ばしましたが)、1戦目と同様に戦力特化&勝ったら勝利点の得点力強化版で挑んだ彼葉さんがトップで終了しました。

と思ったんですが、

一味さん:「VPフェイズで37点」

という、合計が40点になったらゲーム終了条件なんやぞわかっとるのかという、鬼のような点数をとった一味さんが一気にまくって勝利されました(技術レベルだけで、4×9点ももらえるようになっていたみたいです。)
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(一味さんの鬼強い場)

【感想】

カード効果やカード配置をつなげるのが人ってのは楽しく感じる生き物なのだなあと実感させられるゲームです。
効果をつなげる(コンボさせる)や、配置をつなげる(線路を敷く)のは、他のゲームでもよくある作りですが、カードに複数の要素があり、その全てが何かしらにつながるような仕組みになっているので、例えば、Aの要素をつなげて点を伸ばそう!と決めていたとしても、お、BもCも“つながる”カードだぞという状態になります。

つまり、ほぼ必ずつながるゲームです。

これが単につながるだけでなく、つながればつながるほど点が伸びる作りなので、つながる楽しさからの何か(勝利点)がもらえる楽しさも味わえて、これは楽しいいいゲームとなります。

「つなげたいのに、つながらない」が楽しくない要因になるわけですが、そういう事故を減らすために、カード効果は基本的に2種類ずつ持ち、配置のつながりも職業と種族の2種類、さらに縦軸横軸の2軸というつながりやすさ。そして、そのつながりやすさがあるからこその単調さを防ぐつながりのバリエーションの豊富さ。

こういうつながりもあったのかと、カードドローのたびに発見があり、つながらなかったと思いきや、別の軸でつながる。

ずーっと楽しさがつながっていくような作りのゲームです。
この楽しいゲームを1ゲーム10~15分くらいで体験できるというのは本当に素晴らしいです。

しかも、ハンドマネジメント要素を捨てて、毎ラウンド何枚でも捨てて良く、必ず上限まで補充できるので、よりよいつながりに挑戦できますし、これもまたつながりやすさにつながるシステムになってます。
良くできてると思います。

ただ、欠点もあります。

(拡張でフォローされる気はしますが)自分の場でのつながりを楽しむ方向に特化しすぎていて、他人との絡みがほぼありません。戦力を比べる要素はありますが、あくまでつながりの1つの方向性としてあるだけで、他人の動きをみてどうこうという部分がないため、複数人で遊ぶ意義は薄いです(もちろん、他人の場の効果や配置のつながりを共有しあうことも楽しいですが、ちと後述します)。

あと、配置の公開時以外、他人の手番を待つ必要がないため、慣れたプレイヤーは、配置フェイズ以外はとっとと1人で回してしまいます。
ダウンタイムがほぼないというのは素晴らしいことですが、これもソロ感を強めることにつながってます。

そして、短時間で遊べることもあり、繰り返しプレイするんですが、徐々に、意味のないつながりが見えてくるようになります。なんでもつながるといっても、勝利点的に有効なつながり、そうでないつながりをプレイヤーが次第に学んでしまいます。こうなると、他人と場を共有する楽しさも薄れます。

ある程度、プレイ時間のかかるゲームなら序盤はダメでも中盤が、中盤がダメでも終盤にというゲーム全体の山谷があるのですが、短時間に遊びやすさと楽しさをぎゅっと詰め込んだため、序盤から中盤(1~3ラウンドくらい)で、勝ち負けが見えちゃいます。
繋がること自体は楽しいけれど、こんなつながりできてもなあ……ってなります。他人との競争なので、他プレイヤーよりも良いつながりであれば問題ないんですが。そうはいってもです。

より良いつながりに挑戦できるシステムであるところの、何枚でも捨てて良く、必ず上限までドローできるシステムもどんどん理想が高くなり、細いつながりに望みをかけるギャンブルみたいな行為になっていきます。こうなると面白さは半減します。(プレイ人数が多いと、上手くいってる人が大抵出てきてしまうので、上手くいってない同士で争うみたいな場面も作りえる少人数の方が楽しいゲームなのかもしれません)

後半、文句も書きましたが、前述の通り、楽しさを凝縮したようなゲームで、その楽しさのためにシステム周りも、コンポーネントの量も調整されている素晴らしいゲームであることは間違いないです。
複数の要素をわかりやすく詰め込んだカードのアートワークも素晴らしく、海外メーカーから発売されるのは間違いないでしょう。
余談ですが、キャラクターの魅力を増すために、キャラクターとカード背景の書き込みがそれなりにすごいので、海外からでるとしたら、どういうデザインにされるのか、シンプルな機能重視か国内版踏襲か等々、見てみたい気持ちもあります。

マグナストーム/ Magnastorm

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(4人でインスト込み1時間半ほど)

【ルール&概要】

俺たちは惑星を探査するために地表に降り立った。地表の半分は磁気嵐に覆われたこの惑星で、俺たちは得に協力するわけでもなく、よそのやつらより先に成果を持ち帰るのだ!

プレイヤーはアクションボードの上半分にある人型コマを下半分に持っていくことでアクションを行います。
上半分から人型コマがなくなったらラウンド終了して、中間決算を行います。その後、アクションボードの上下を入れ替えて~と終了条件を満たすまで繰り返します。

プレイヤーの手番は以下の2つで構成されます。
1.アクション
2.目標達成

アクションは3種類あります。
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(アクションボードはこんな感じになってます。人型コマが結構びっしり置かれてる感じです。右に描かれてるのがリーダー(司令官)で、主に人型コマを置くスペースで構成されています)

・リーダーの獲得:アクションボード上にあるリーダーの列にある人型コマに対応したコストを払って、リーダーを獲得します。この後、その列の人型コマは全てアクションボード下側に移動します。
※このゲームではリソースは黄色+プレイヤーカラーのキューブのみです。獲得できるリソースも、コスト支払いも全てキューブで行います(目標達成時のみキューブではないです)。

・探査コマの移動:アクションボード上側の人型コマ1つを選んで下側に移動させます。その後、アクションボード上に書かれたコストを支払って、メインボード上の自分の探査コマを移動ルールに従って移動させます。移動先のマスが空白なら、自分のカメ(カメ型の採掘設備・研究ラボという設定です)をコストを払えば配置できます。
この時、カメを配置したマスの色に応じた研究レベルが上がります。

・キューブ獲得:探査コマの移動と同様にアクションボード上側の人型コマ1つを選んで下側に移動させます。その後、アクションボード上に書かれた分のキューブを獲得します。

目標達成は、ゲーム開始時に4枚の目標カード(カメに関する目標と研究レベルに関する目標)があり、それぞれカードに書かれたこと(X個の研究レベルをXマス下げるとか)を実行すれば、得点になります。

●中間決算について
上側のアクションボードから人型コマが全部なくなった(下側に移動した)ら、中間決算です。ボードに書かれたキューブを獲得し、次に、各XXでカメの数がトップのプレイヤーが得点します。その後、色ごとに研究レベルが最も高いプレイヤーがその研究に置かれたリーダーを得ます。
最後に、磁気嵐の位置が時計回りに変更になります。

●リーダーについて
リーダーは、アクションボード上と研究の大きく2つにわかれます。獲得方法はそれぞれ置かれた場所(アクションボード上とか)によりますが、獲得時に得点し、誰かに奪われる(既に誰かが持っているリーダーに対して獲得アクションを実施する、研究レベルを抜かれる)と失点します。リーダーには様々な特殊能力があり、獲得後、奪われるまではその能力を持ち主のプレイヤーが使うことができます。

【プレイ内容】

ウキンさん、Mさん、タロ吉さん、僕の4人で。

4人とも初プレイです。

まずは初期配置からスタートです。アクションボード上に自色の人型コマを1つ置くことと、研究レベル1つを1段階のみ上げることができます。
この時、他プレイヤーと被るようには選ぶことができません。

アクションボードも研究レベルもリーダー獲得につながっており、要は『どのリーダーが欲しいか選べ』ということです。

獲得したリーダーは奪われることもあります。リーダーを奪ったり奪われたりとやりあうのは効率が悪い(関係してない第三者が得をする)かなと思い、奪い取るほど目立った能力じゃないけど実は強いというのがどれかを考えて初期配置を決めてみました。

まあ、狙ったリーダーを確定で取れるわけでなく、余程下手をこかない限り他人より先に取れるかもねという程度ですが、僕が選んだリーダーの能力は、以下の2つ。
・目的達成時に追加で1点と任意の研究レベル1段階アップ(アクションボード)
・袋からキューブを取る際に追加で2個もらえる(研究レベル)

全員が初期配置も終わってゲームスタートです。
カメの配置は空白スペースだけにできるので、早い者勝ちですし、カメを配置して研究レベルを上げれば研究レベルアップ時のボーナス、中間決算時のカメの数に応じたボーナスやマジョリティ獲得時の得点など、お得なことが多く、このゲームで基本的なアクションです。

当然、みなさんカメの配置から始めます。

が、僕の初手はキューブ獲得から!
アクションボード上に人型コマを移動させた際、移動先にアイコンが書かれている場合は、そのボーナスが獲得できます。このボーナスで僕が初期にあげていた緑の研究レベルを1段階あげるというものがあり、お、これいいじゃん!と勢い込んで人型コマを移動させたところ、

僕:「あ、探査コマ移動させるコストが足りない」

となりました。大人しく探査コマの移動コストの安い場所(※)に人型コマの移動先を変えさせてもらえばよかったんですが、まあ、いいかとキューブ獲得に変更して、キューブをストックからもらいつつ緑の研究レベルを1つあげました。
やっぱ素直にコストの安い場所で探査コマ移動+カメ配置にすればよかったかな…。

※アクションボードの行ごとに、探査コマを移動させる際に支払うコストと、キューブ獲得時にもらえるキューブが決められています。基本的に最上段は獲得/支払のキューブ数が少なく、下段にいくほどキューブ数が増えます。
僕が選んだ緑の研究レベルを上げる場所は上から4段目です。
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(写真の上側にある赤色部分がコスト、緑部分がもらえるキューブです。黒はプレイヤーカラーを示し、黄色はプレイヤーカラーのキューブ3つ分です)

さっそく初手から微妙なムーブをしてしまい若干慌てながら2手番目からはみなさんと同様に探査コマを進め、さらにカメを置きます。
移動開始が遅れたもののスペースが埋まっているかというとそんなこともなくほっとします。
(遊んだ時は気づいていませんでしたが、あとで写真を確認してみるとウキンさんはじっとキューブをためてらっしゃいました)

カメの配置は研究レベルのアップと結びつくため、基本的にみんな初期配置で選んだ研究レベルと同じ色のスペースに優先してカメを置くからです。そんなわけで僕も順調に緑のスペースにカメを配置していきます。

徐々にアクションボードは埋まっていくため、探査コマの移動にもコストの高い場所しか残らなくなり、そうなると自然とキューブ獲得の方ばかりをみんな実行するようになります。
逆に考えれば、次ラウンドに支払うコストのためのキューブを貯めているともいえます。

そんなこんなでアクションボード上の人型コマがなくなり、中間決算に。ここで研究の種類ごとのリーダーが各プレイヤーに配られます。みんな初期配置時にあげたのと同じ色に集中してあげていたため、普通にひとり1枚ずつリーダーを獲得です。
Mさんが獲得された「キューブ獲得アクション後、一番低い色の研究レベルを1段階あげる」とタロ吉さんが獲得された「キューブ獲得アクション時、追加で他プレイヤー色のキューブが1つもらえる」がパッと見は便利そうです。
(でも、あまり差はないかなと思ってました)

そして、2ラウンド目も1ラウンド目とほぼ変わらない感じでスタート。
アクションボードの探査コマ移動のコストが低い場所から徐々に埋まっていきますが、1ラウンド目と大きく違うのは、みんなが持っているキューブの数と種類。

中間決算でカメの数に応じてキューブがもらえるのですが、この時のカメはエリア(ボードが6等分されており、そのうちの1つをエリアといってます)ごとに数え、1つ、2つ、3つ以上で獲得できる数が増えていきます。
この時の種類については、時計回りにより先のエリアの方が増える(というか、よりレアなものがもらえる)ようになっています。

僕は時計回りに進んでいない(要はスタート地点よりの)エリアに多くカメを置いていたので、自色のキューブだけでしたが、タロ吉さんやウキンさんには黄色キューブが補充されました。
さらに言えば、1ラウンド目の補充アクション時にコマをおいた場所でもまたキューブをもらっている数が違います。

黄色キューブがあれば高コストのアクションボード上の場所でも探査コマ移動アクションが選べるようになるので、結構有利です。
特にタロ吉さんは先に先にと進む戦術をとったこともあり、どんどん先のエリアのスペースにカメを置いていきます。

(たぶんマップの作りがそうなってるんですが)僕は先に進もうにも追加で移動できる効果の場所を使わないと、次の緑スペースまで移動できず、しかも、残っているその効果の場所はコストが高く使えないという状況に陥ってしまいました。
先に進まないと磁気嵐に飲み込まれるだけなので、いつか先には進まないとダメなんですが、あえて先に進まず、近場の緑スペースにカメを置きまくることにしました。

これは、目標カード『1区画から4つのカメを回収する』の達成に向けたプレイングです。そうなると、スタート時から狙っていた「目標達成時に1点と1研究レベルをもらえる」能力のリーダーも欲しくなります。
と思ったところで、ちょうど具合よくそのリーダーのいる列の人型コマ数が減ってきたところだったので、さくっと獲得してしまいました。
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(3ラウンド目の開始時あたりの様子。手前の僕の個人ボードに大量のオレンジキューブが置かれています。奥のピンクのウキンさん、右上、紫のタロ吉さんのところには色んな色のキューブがあるのが見えます)

さらに次ラウンドで見事狙っていた目標も達成してボーナス獲得です。

とかくと順調ですが、僕以上に順調にプレイされていたのがウキンさん。

僕がリーダーを獲得する少し前に、「特定のコスト支払い時に自色キューブを黄色キューブとして扱える」リーダーを獲得、これにより、かなり安価に探査コマの移動アクションができるようになったこともあり、カメをどんどん置いていき、『3区画からカメを1つずつ回収する』と、『1区画から4つのカメを回収する』を続けざまに一番早くに達成されてました。
さらに、カメを数多く置いているということは研究レベルもあがっているということで、『3つの研究でレベルを2ずつ下げる』も一番早くに達成。

ゲーム中に4枚ある目標カードのうち3枚をトップで達成されたということです。
目標カードからの得点は、1番に達成したら5点、2番目4点、3番目3点…と下がっていくので、これだけで15点を獲得し、少なくとも他プレイヤーより3点多くとれてます。

うーん、これはやばい、なんとか追随しないと…と思うものの、僕の探査コマは磁気嵐にもうすぐ巻き込まれるぐらいの位置におり、まわりにカメをおける空きスペースもありません。
先行しているタロ吉さん頼むぞーと祈っていたところ、タロ吉さんがちょうど良い、というか、やることなくなるぎりぎりのタイミングで最前エリアにワープポイントを作ってくれました(2点入るので基本的に一番初めて到達した人が作ります)。

よっしゃーと、キューブをタロ吉さんに払ってワープ!
一気に最前線です。

得点手段は中間決算の区域ごとのマジョリティ点もありますが、ラウンド中に取れるのは、目標達成、アクションボード上のリーダー獲得、さらにワープポイント作成です。
ワープポイントの作成は各区画1人しかできないので、いまタロ吉さんがあけてくれたワープポイントの次のポイントを目指します。

僕の飛んできたワープポイントを開放したタロ吉さんの方が当然、僕より前に先に進むことができるわけですが、キューブが足りなかったのか、タロ吉さんは何故か足踏みして先に進みません。
僕は研究レベルを上げた際のボーナスのキューブがかなりたまっていたので、それらをぜいたくに使って、アクションボード上の追加で移動できる効果を使い、一気にタロ吉さんを抜いて、ワープポイントを作成しました。

タロ吉さん:「あー、先にやられたー」
僕:「だって空いてるから」

さらにここで配置したカメを回収したり、前手番にあげきった緑の研究レベルを全て下げるなど、2つの目標を達成し、既定点まであと3点というところまでたどり着きます。

リーダーカードをとっても2点で1点足りないので、何か目標を達成するか、それとも、またワープポイントを作成するなど、とにかく別の手段がいるな…と思いながらも、ふと見るとコストがかなり下がっていたリーダーカードがあったので、若干の無理をして、それを獲得。
ウキンさんもあと5点程度の場所におり、ウキンさんに取られるよりはましだという判断です。

すると、

ウキンさん:「そのリーダーの効果を使えばひだりさんの勝ちですよ」

との発言が。

獲得したリーダーの効果は『獲得時に黄色キューブを支払うと即時に得点』なのですが、僕の手元には、自色のキューブばかりで黄色のキューブはありません…。って、自色キューブ3つで黄色に変換できるわ! ということで手元にあった4つの自色キューブのうち3つを使って黄色キューブに変換し、そのまま、リーダー効果で既定点達成し、勝利となりました。

ウキンさん:「自分がやろと思ってたムーブなんだけど、先に取られちゃったから」

紳士!なんというフェアプレイ精神!ぶっちゃけ僕は気づかずに1点足りないなあと思ってました。ありがとうございました。
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(終了時の全景と目標&研究レベルのボード。右下の目標は達成したはずなのでコマを置き忘れてますね…)

そして、このゲーム特有の要素として、ゲーム終了時にレガシーカードの配布があります!
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1位には金のカード、最下位には銅のカード、それ以外には銀のカードがもらえます。これは複数ゲームを通して所持し、参加者全員が2枚以上のレガシーカードを持っていたら、持っているカードの内訳に応じてハンデをつけてプレイする(銅のカードには初期にもらえるリソースとかが書いてある)という内容です。本当に使うのか怪しいおまけ的な要素ですが、戦歴を持ち歩けるってのは楽しいです。

【感想】

※最終的に褒めますが、貶しから入ってます。
 
正直な話、遊びはじめはなんかゆるいゲームだなあと思ってました。1手1手がしびれる!とかそういう感じはなく、アクション時に動かす人型コマはなんでこんなに置いてあるの?と思うほどたくさんおいてありますし、最初に上げ始めた研究以外をあげる効果が薄い(カメの配置だけではなかなか他人を追い抜けない)ので移動先のエリア、カメを置くスペースも先取りの激しい取り合いという感じではないです。さらに言えばマジョリティ争いも4ラウンドで20点以上(4人だと27点)取らないとならないところ、毎ラウンド1ヶ所1点にしかならないので積極的に取りに行くうまみが少なく感じるため、大抵のマジョリティを競うゲームよりも熱い取り合い感はありませんでした。
 
が、ん?これおもしろいかも。あ、これ面白いわとなっていきました。

面白さを感じたポイントはいくつかあるんですが、まず、ひとつが今風のストレスレスな作りになっていること。
 
旧来のゲームでは例えばワカプレで「コストが安くアクションができる場所」と「リソースを多く補充できる場所」はトレードオフの関係というか、自分が取らなければ他人に取られるという作りでした。そこで生じるストレス(ジレンマ)が面白さになっていました。
 
しかし、マグナストームではプレイヤー人数分のコストが安くアクションができる/リソースが多く補充できる場所が用意されており、そのどちらを使うか(または両方使わないか)はプレイヤーに閉じています。さらにいえば、アクションボードに決められているコスト/補充量の設定が絶妙で、リソース(キューブ)が足りないので探査コマ移動アクションではなく、キューブ補充を選んだ時点で、ほぼそのラウンドは『アクションおしまい、次ラウンド(またはリーダーの競り)に向けてリソースを貯める』という切り替えのタイミングになります。
アクションボードの行ごとに設定されたアクションコストが補充量よりも若干多めに設定されているためです。
 
プレイヤーの状況に応じて徐々にアクションフェイズから補充フェイズにシームレスに移行していくわけです。
(この切り替え後に機械的に人型コマを移動させてキューブを得ていく部分を序盤は手続き的で冗長に感じてしまいますが、徐々に人型コマが減った状態に意味がでてくるので、手続き感は改善されていきます)
 
次は磁気嵐エリアが移動することにより、どんどんエリア(このゲームでは区画)が使い捨てされていくところです。エリアマジョリティの醍醐味のひとつとして、、ゲーム開始時からちょっとずつ投入されていったコマが最終的に結構な数になる、最序盤のからの積み重ねが活きて高得点を稼ぐところ、それを電撃戦で一気に覆して相手を出し抜くところ、要は積み重ねに基づく面白さがあります。しかし、これは最終的な決算まで継続して争いあうということでもあります。
 
一方で、マグナストームではラウンドごとに1つずつエリアを使わなくなり、新しいエリアがでてきます。消えていくエリアと新しく出てきたエリア、重要度が高いのは当然新しいエリアです(新しく出てきたエリア程、中間決算でもらえるキューブが良い&消えるまで時間がかかるのでつぎ込んだリソースが継続して役に立つ)。
 
エリアが消える、新しいエリアにどんどん手を出した方が基本的には良いというのだけで、積み重ねの否定としては十分ですが、さらに言えば目標カードの達成でカメをボード上から撤去する必要があり、これは通常のマジョリティ争いだと結構なジレンマになるわけですが、どうせ消えるエリアだったり、既にゲームには登場しない消えてるエリアからでも撤去できたりで、気軽に行えます。
は? ちょびちょびキューブをつぎ込む争いなんてまだしてるの?みたいな作りです。
 
他ゲームだとジレンマ、悩ましさを作り出す部分をばっさり切り落としていて、コストと補充のバランスとか考えなくてもいいし、前に置いたカメのことも考える必要なんてない。どんどん探査コマを先に進めて、研究レベルあげて、目標カードをさくっと達成しちゃおうぜみたいな軽く、かつ、スピード感あふれるゲームです。
 
他ゲームで面白のベースとなるようなストレス(ジレンマ)を排除して、その代わりに振られている要素から得られる遊びやすさが十分面白さを作ってます。
 
こういった面白さ、作りのうまさがあるのは本当のことですが、これらのさらに底にどこか古風な面白さがあります。
僕は今風の作りでストレスレスに遊ばせながら、昔気質のピュアユーロ的なものが、マグナストームの面白さの本質と思っています。
 
司令官の能力の強弱や研究レベルのあがりやすさ/にくさなど、案外乱暴でプレイヤー同士でバランス取りな的な荒さや、唐突に発生する他人への強力なインタラクションなど、色々となんか今風じゃないぞという点はいくつかあります。
 
アクションボード上でできるアクション、司令官の獲得を選ばれるとその列の全ての人型コマは下側のアクションボードに移動してしまいます。探査コマの移動やキューブの補充では人型コマは1つずつしか使われないので、残ってる数で以降のアクション数がわかるわけですが、司令官の獲得はその司令官のいる列に残っている全ての人型コマを一気に下側のボードに移動させるため、大いに作戦が狂わされます。
さらにいえば、司令官=特殊能力であり、特殊能力に基づいて計画を立てている他プレイヤーから司令官を奪うことで計画を台無しにすることもできます。
これらは他プレイヤーの手元のリソースに目を配っていればあらかじめやる/やられるは予想できます。
(できますけど、このプレイ感の中でそこまで目を光らせているプレイヤーいるのか?は正直疑問です。疑問なんですが、誰かが司令官獲得すると、あー、予定狂ったー。確かにそうなるわ。忘れてたけど!ってなります)
 
あと、僕が好きなのはキューブの色の制限です。
他プレイヤーが持っている司令官を奪い取るには、そのプレイヤーの色のキューブが最低1つは必要です。普通に誰も持っていない司令官だとしても、その列に並んだ人型コマと同じ色&数のキューブが必要なので、他プレイヤーの色の人型コマがあるだけで司令官を獲得するのが大変になります。
任意の色のキューブ3つで任意の色に変換できるとはいえ、他人の色のキューブを手に入れる方法は基本的になんらかの特殊能力など、手間がかかる方法でないと取れないからです。
 
そうして、他人の色のキューブを持っていることが、いつでもお前の司令官を奪い取れるぞorお前の人型コマがあっても俺は司令官とれちゃうもんねー等々、牽制になります。
この牽制ができるというのも面白いんですが、さらにさらに他人のキューブは司令官獲得以外では使い道がないというのも最高です。最効率でアクションしたりカメを配置したりするには、自分の色のキューブ(と中立色である黄色)を持ってれば事足りるんですよね。司令官獲得で他人が絡む部分で一気に弱くなるだけで。
そうそうポンポン取れるものでもないので、他人の色のキューブを持っている、取りに行ったというところで他人の動きを予想したり、取りに行ってる間に自分の手を進めたり、ちょっとした駆け引きをキューブの色に基づく使用制限だけで作ってるのは感心します。
 
んで、最後ですが、マグナストームでうまいのは、司令官の奪取やマジョリティ争いに関する点数が低めに設定されていることかなと。
目標カード1枚達成で4,5点もらえるのに対して、司令官を奪取しても2点、マジョリティに至っては1区画1点です。そりゃあ、5点を取りに行く方を目標にしますよね。しかも、ガンガン、ストレスレスに遊べる方ですし。
 
でも、他人の既定点達成を邪魔する方法は司令官の奪取しかないですし、実は冷静に考えてみると、目標カードだけではゲーム勝利に必要な既定点に達さないんですよね。目標カードやワープポイント、手なりで取れる司令官の点を上手に取ったとしても、既定点までの最後の数点、マジョリティか司令官奪取かどこかで取らないとなりません。
(カタンの7,8点と10点は大きい差があるといいます。僕はマグナストームの最後の数点はカタンの10点までの1,2点に近い、得点が大変な、数字以上の差がある点だと思ってます)
 
余裕のあるストレスレスな作りの部分を楽しむだけである程度戦えるけど、その裏にめっちゃ熱いやり取りが必要なシステムが隠れてるゲームじゃないかと。
 
非常に残念なのはユーロ的な面白さのポイント(司令官獲得による他プレイヤーのアクション数&アクションボーナスの絞りこみ、その実重要なマジョリティ争いなど)を意識した上でプレイヤー同士が競い合える状態になかなかならんだろうなという点。
システムの作りでプレイヤーの思考をコントロールしたり、プレイヤーの練度に依らず高度な駆け引きをさせたり/気づかせたりというのが今のボードゲームのトレンドであり、優秀な点なんですが、マグナストームはその迷彩が上手すぎて、今風のストレスレスなレースゲームという評価で終わっちゃうんじゃないのかという気は正直します。
 
まあ、それでも楽しいからいいんですけど、メーカー&テーマからこれならガイアプロジェクトやるわってなりそう(というかガイア好きなら好きなほどきっとなる)ので、表面的ではない方の面白さにあった、売り方やテーマにもう少ししてもらえたらなあと思ってしまいます。

メトロックス/MetroX

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(4人でインスト込み20分ほど)

【概要&ルール】

出発進行!東京(または大阪)の各路線に数字入れて先に進もう!

めくられた数字に書かれた数字分、手元のシートに〇を書いていくゲームです。

プレイヤー全員に共通のシートが配られます。シートには東京や大阪の路線図を模した絵が描かれています。
(数字カードと手元のシートを一緒に写真撮ればよかったんですが、カードの写真撮るの失念してました)

プレイヤーの1人が山札から1枚めくります。ここに書かれている数字を各路線の始発の二重四角内に記入し、始発個所から一番近い空白のマスから路線に沿って数字分の○を記入します。
この時、既に○が書かれている別の路線と交差する場合、数字分の〇を書いていなくてもそこで書き終えます。
(空白マスで交差する場合は、書き終わる必要はなく〇を書きます)

・特殊な数字
山札には数枚特殊なカードが混ざってます。数字分の〇を書き終わる前に別路線の○書き済のマスと交差することになっても、そのマスをとばして先に進んで〇が書けるスキップ数字や始発駅から一番近い空きマスに出入りしている路線数×2の数字(=点数)を書き込める☆カードなどです。

IMG_2816.jpg
(この上の画像だと、
まず青の路線に星を記入して1番近くにあるマスに路線数×2の数字(4)を記入。
次に緑の路線に3を記入して1番近くにある空きマス(=既に空いていない4のマスはとばして隣のマス)から○を3つ記入。
その後、ピンクの路線にスキップ数字の③(丸数字の3)を記入。普通の数字なら1マスだけ◯した後に緑路線と交差して既に◯が書かれてるマスで止まるとこをスキップ数字なので交差のマスをとばして◯を2つ記入。
という流れになってます)

・ゲーム終了&点数計算
全ての始発駅の二重四角が埋まったらゲーム終了です。
1つの路線の最後のマスまで〇を埋まっている路線から点数を得ます。点数は各路線で異なっており、また、ゲーム中にトップで埋めていると(埋めました宣言する)他プレイヤーよりも高い点が入ります。路線点と☆点を加え、最後に空きマス数に応じたマイナス点の処理をした点が最終的な点数です。

【プレイ内容】

Hal99さん、タロ吉さん、一味さん、僕の4人で。

まずはなじみがあるでしょう&大阪の方がちょっと難しめということで東京マップを遊ばせてもらいました。

各始発駅の二重四角の数をパッと見てみるとどの路線も2,3個のみで指示カードの内訳的によく出てくる数字は2,3,4あたり。終点までの長さは路線ごとに異なりはしますが、6~8マスということはないので、普通によく出てくる数字を適当に埋めただけでは路線の終点まで届かなそうです。

んでは、どうやって終点に届かせるかというと、

『複数路線が入っているマス(駅)はいずれかの路線で〇をつければ、他の路線でそこに〇を付ける必要がない(寧ろつけられない)』

というルールを活用して、路線の重複部分をうまいこと端折らせていくしかないようです。

東京マップではシートの中央から左下あたりが路線が複雑に入り組んで重複しています(永田町あたり?)。

そこら辺の重複が多い路線に先に○つけして、○つけ不要な路線を増やしてやろう!と思ってスタートしたつもりが、素点の高さに目がくらんでか日比谷線からスタートしてました(我ながら何故かわかりません)。

まあ、別に1度選んだ路線を終点まで行かないといけない制限もないので、中央から左下あたりを走っている銀座線、半蔵門線も〇をつけはじめますが…。

つらい!

中途半端に進めると
『既に〇がついているマスにぶつかるとそこでストップ』
のルールのせいで数字が無駄になります。

かといってある程度進めている路線を作ってないと星カードの
『マスにはいってる路線数×2点』
もらえる効果を高得点のマスに使えません。

あまり数字を散らしても終点までたどり着くのが遅くなり、トップ到着のボーナスがもらえませんし。

全部うまくやるのは無理なので、この路線は捨てた!と思っていたはずが、しばらくすると、あれ?こっち進めたほうが良い?なんで止めちゃったんだっけ?と頭のなかがてんやわんやのまま終了。

トップボーナスと星カードの点で高得点を稼いでいた一味さんが(タロ吉さんだったかも)勝利。

いや、これはうまいこと全く出来ませんということで続けて大阪マップをプレイ。

大阪マップはシート中央から始まっている路線があったり、路線が細かく入り組んでいるように見えます。

東京マップの経験から、うまいことやろうとしても混乱してしまってあっちこっちと手を出してどれも中途半端になる と思い、終点到着時の点数が高い路線で終着にたどり着くのを優先し、点数の低い路線は不要な数字を書き込むための捨て路線にすることにしました。

開始直後に5や6といった高い数字がでたのは、タロ吉さんたちがマス数の少ないニュートラムを終点にたどり着くのに使っているのを尻目に、初志貫徹でいかんとダメだと一番点数の高い谷町線に使い狙い通りにこれは終着にトップで到着。他にも高得点の路線で得点できましたが、交差をうまく使って先に進むという考えを放棄していたので、ゲーム終了してもかなりの空きマスが残ってしまいました。
マイナス8点と、谷町線の得点7点を打ち消してしまいましたが、星カードが序盤も序盤、まだ入っている路線数が多いマスまで進めているプレイヤーがいないうちに連発されたこともあり、そこまで星点の差がつかなかったこともあり、タロ吉さんと同点トップ(同点2位で、一味さんが勝ってたかも)になれました。

【感想】

全員が共通の単純な指示(タイル配置だったり、シートに◯×や数字を記入したり)に従うのにプレイヤー間で差がついていくゲームはいくつもありますが、僕が遊んだその種のゲームの中では一番工夫のしがいがあるゲームでした。

指示がランダムで、プレイヤーは決まったことに対応するだけというゲームだと、どうプレイすれば良いのか、どうすれば高得点になるのか。次の一手が自由にならないのであれば、要はギャンブルです。
そのギャンブルをサイコロの期待値だったり、残りのカードの内訳だったりで少しでも得点が有利になる方や待ちが多くなる方、または、確率は低いけど点数の高い方などなど、プレイヤーの個性を出しつつ指示への対応をしていって、ギャンブルに勝った負けたの阿鼻叫喚が発生したり、阿鼻叫喚にならないよう対応成功したやったぜというのが、この種のゲームの面白さだと思います。

メトロックスもそういったギャンブル性はありますし、ぎゃー、欲しいのこなかったー/やったー欲しいのきたーとカードがめくられる度に声が上がってはいましたが、それに加えて、ギャンブル性の絡まない箇所で高得点を取るための工夫ができます。しかもシンプルな形でです。

路線の重複箇所は、別路線を先に進めることで小さい数字で終着駅にたどり着くようにできる&入っている路線数の多いマスの手前で○をとめて星がでるのを待つというのがその”工夫”なんですが、特に前者は、この路線書き込める数字少ないし終着までたどり着くの無理だろうと思っていたところでもたどり着けるようになったり、やったぜ感がかなりあります。

いいゲームだなーと思うのは上記の”工夫”もどの程度点数に結びつくかは結局のところギャンブルで、うまくいかないこともあるということです。
A路線を効率良く進めるためにB路線を先に進めたら、B路線と交差している別のC路線との間のマスが1マスしかなかった!スキップ数字こないと死ぬわ!だったり、いつまで経っても星カードが出てこないー。他の路線の都合もあるし、ここで止めておくのもう限界!だったり。

このうまくいかないは、カードの引き運が悪かったせいとは言え、自分で”工夫”した結果なので、自業自得だってことでひどい状況を(ゲームですし)笑えるんですよねw。

そもそも得点要素が、終着までたどり着いている(先に進んでいる)+入っている路線数の多いマスに星カードの数字をかく効果を使う(星がでるまで止まっている)の、進む系と止める系で相反してるので、悩ましくないわけありません。

”工夫”も単純なものとはいえ、重複箇所をどう進めるのが効率的なのかって考えるのだけで面白いっていうひといると思うんですよね。僕は混乱して、うがーってなっちゃいましたが、静かに考えてみたい気持ちはあります。
コアシステムは流用して、ルート構築やピック&デリバーのボードゲームにして欲しいくらいです。きっと面白いに違いないと思うんです。

マイファーストゲーム・ それゆけ!赤ちゃんペンギン/Meine ersten Spiele Auf, auf, kleiner Pinguin!

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(インスト込み3人で10分ほど)

【概要&ルール】

お母さん、お母さん!お池の向こうの魚を早く食べに行こうよ!ボクお腹空いちゃったよ

すごろくです。
各プレイヤーがお母さんペンギンコマと赤ちゃんペンギンコマを持ち、何マスか先のゴールを目指します。

手番にはサイコロを振って、小さい足の目が出たら赤ちゃんペンギンコマのみを進め、大きい足の目が出たらお母さんペンギンコマを進めます。
お母さんペンギンコマは赤ちゃんペンギンコマと同じマスに入ると赤ちゃんを抱っこして一緒に進むことができます。

お母さんペンギンコマがゴールすると魚コマをもらえ、勝利です。

【プレイ内容】

我が家のCさんがなんとなく数というものがわかってきたようだったので、そろそろボードゲームいけるんじゃない?と、お子さんとゲームを遊ばれている方に色々オススメを伺ったところ、HABAのマイファーストゲームは鉄板、ただ、果樹園はカラスを怖がるようになるかもとのことだったのでちょうど先日流通が始まったばかりのマイファーストゲーム それいけ!赤ちゃんペンギンを購入してみました。

(ワニに乗るとかコマは動物で興味ひきそうだし、くずしたらダメとルールも単純だしいんじゃないかい?などと相方とは話してたんですが、バランスゲームは手が不器用なうちは難しいと助言を頂いて買うのはやめました)

ペンギン好きだし食いついてくれるかなーと思いつつすごろくやからの到着を待ちます。そして、注文してすぐに到着。

動物柄のプレゼント包装にしてもらってたんで、到着してダンボールから取り出した瞬間からCさんえらい食いついてくれます。
よし!ええぞ!と思いつつ、Cさんに包装を解いてもらい出てくるペンギンさん。

ちょっと、ちょっと!これ、ペンギンさんじゃない!?早くシュリンク取って箱開けなさいよと大興奮してくれました。

じゃあ、早速やろうかと中身を出してセットアップ。

ペンギンコマは黄色、緑、青と3色あり、スタート地点も絵柄を変えて3ヶ所用意されています。

大きい足の目はお母さんペンギン、小さい足の目は赤ちゃんペンギンを動かすんだよとか、動かしていいのは自分がサイコロを振った時、自分のペンギンさんだけだよとルールを伝えると、ふんふん!と興奮しながらもわかってくれた様子。

ではやってみようとCさん、相方、僕の3人で。

普通に大人がやれば、はい、2が出たから2つ進めて、あなたは3が出たね。3つ進めてと淡々というか、粛々というか、(本当にサイコロの目の通りに動かすだけのただのすごろくなので)動かすだけなのですが、Cさんもいるので「これは大きい足がいくつ?」だとか、「そう大きいペンギンさんを進めるんだね!」と誰がサイコロを振ったかは関係なく、Cさんに出目と確認しつつゆっくりゆっくりと遊びました。

ボードには、ペンギンを進めるためのマス(飛び石だったり、浮いている木だったり)だけでなく、鳥やテントウムシなどが描かれていて、お母さん!テントウムシさんをペンギンさんで踏まないで!とか、鳥さんに挨拶して!とかいう要求に応えつつ、誰のペンギンもゴールに近づいてきました。

このゲームの狙いは、すごろくやのブログにいくつか書いてあり、順番を守ったり、サイコロをぶん投げずに振ったり、サイコロの目を読み取ってコマを動かすなどの、そこに書いてある事はできていて、よしよしと思っていたのですが、最後の最後、僕も相方も心配してることが1つありました。
それは、「勝ちと負けをちゃんと受け入れられるか」ということ。

相方と僕はお互いの出目を見るたびに、あなたCさんを勝たせる目をちゃんと出しなさいよとアイコンタクトをしあっていたのですが、サイコロなので思い通りの目が出せるわけもなく。Cさんは小さい足の目がよく出たため、赤ちゃんペンギンはゴールしましたが、このゲームではお母さんペンギンがゴールしないと意味がありません(ゴールにあるお魚を赤ちゃんペンギンだけでは持ち帰れないため)。

ゴールした赤ちゃんペンギンを振り向かせて、お母さんはやくはやくーとかやってますが、僕のお母さんペンギン、相方のお母さんペンギンが1位2位となり、ゴールにお魚は2つしか置かれてないのでCさんの分はもうありません。

そういう話を伝えたところ、ががーーんという顔になりましたが、仕方ないねというのもわかってくれている様子。
えらいからお父さんとお母さん分のお魚をあげるよと言うと、嬉しそうに全部のペンギンを真ん中に集めて2匹の魚を仲良く食べさせてました。

じゃあ、もう1回やるわよ!とこの後、夕飯まで何回も続けて遊んで離してくれませんでした。
翌日以降もおとなが2人いると見ると、棚から出してきて、大人の了解を取る取らない関係なく、セットアップをして、さあ、あなたはこの青色ペンギンよ!と担当を決めて遊びたがるほど、気に入ってくれました。

【感想】

ルールがめちゃくそ簡単なのは確かですが、それでもサイコロの目を間違いなく読みとって、ルール通りに遊んでるのをみるとなんか感動してしまいましたw。

出目運100%で工夫もしようがないゲームなので大人が遊ぶゲームではないですが、数字が理解できるようになっていれば年齢関係なく遊べるゲームだと思います。

どんな遊びをしていても小さい子供は大人には見えない物語が見えているのだろうと思う時があるのですが、このゲームは子供のドラマを見させる部分を刺激するような作りになっているのだろうなと思わされました。ボードに書かれた小さな虫の絵にしても、各色のペンギンコマのかき分けにしてもいちいち素敵です。

サイコロを振ってその目のとおりに進めるだけという、”ゲーム性”皆無のゲームなんですが、(たぶん)サイコロを振ること、自分が振ったサイコロによってペンギンさんを動かせること、ペンギンさんが好きなお魚を取りに行くこと、きっと僕らがゾンビゲーをやるときのように適正年齢の子どもたちにとっては全てが楽しいことなのだろうと思います。

サイコロ運だけなので勝ち負け競うものではないと思うのですが、子供って自分の気持ちに正直なのでサイコロの目が悪いとこっそり(大人からすればばればれ)とペンギンを本来の位置から先に進めようとすることもあって、ちゃんとこのゲームに存在している勝ち負けを意識できているのだなと気付かされたりもしてます。

知育だとか情操教育だとか難しいことはよくわかりませんが、ボードゲームを遊んでいる時の方がはっきりわかる子供の特徴もありましたし、こんなこともできるようになってたんだなあと思わされる瞬間も有りました。ペンギンのようなちょうどいいテーマのちょうどいい難しさのゲームがこれからもあるかはわかりませんが、他のおもちゃや遊びと同じように色々混ぜて一緒に遊んでいけたらなと思います。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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