をかしや/ Wokashi-ya

(4人でインスト込み1時間XXほど)
【概要&ルール】
いま持ってきて!いま砂糖と求肥が必要だからすぐ持ってきて!持ってきてそこで和菓子にして!そしたら家建てていいから!
プレイヤーは和菓子屋さんになり、材料を買って、それで作った和菓子をお店に卸していきます。
システムとしてはアクションポイント制でエリアマジョリティ、ルート構築、契約達成を行っていくゲームです。
手番には既定のアクションポイントを以下のアクションに割り振って任意の順に任意の回数行います。
・店コマを置く:手元にある自分の店コマをいま自コマがいるマスにおく。自分の家コマが連結することになる場合、つながっているコマ数だけお金を払う。
・移動する:自コマを1マス隣に動かす。移動先に家コマがある場合、家コマを通路にして複数マス移動できる。家コマが連結していれば、その連結している家コマ内を自由に移動できる。
・材料を買う:自コマが材料屋にいる場合、その材料屋で売られている材料を購入する。
・契約を達成する:ボード脇に置かれている契約カードを1枚選び書かれた材料を消費することでその契約カードを獲得します。カードに書かれた届け先に自コマがいる必要があります。
・お金を手に入れる:3金手に入れる
契約カードがある程度ひかれると決算カードがでてきて、決算です。
決算では、ボード上の各エリア(ボードは何マスかごとに区切られてます)にあるプレイヤーの店コマ数を比べ、得点を上位プレイヤーに与えます。
決算が既定回数行われたらゲーム終了で、獲得していた契約カードからの得点をゲーム中の点数に加えて、もっとも点数の高いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
たる田さん、しのぽさん、キノさん、僕の4人で。
ボード上に材料屋と届け先は散らばっており、契約達成に向けてなんどもそこに移動することになるため、家コマを配置して、移動しやすくするのは必須だろうと1,2ターン目は家コマの配置にAPを費やしました。
契約達成時に契約カードに書かれている特殊なアクションを使わない限り1マスに配置できる家マスは1つだけなので人に取られる前にさっさと取るのは正解だったのだとは思います。頭からすっぽり抜けてましたが、当然、決算時のエリアマジョリティも視野に入れて配置すべきだったんでしょうが…。
手番が早めで家コマ配置の邪魔をされにくかったキノさんは移動の便利さを重視。ボードの中央に十字型に家コマを配置することに成功します。これで1APで4つの材料屋の間を移動できるようになりました。
他人の家コマを使って移動した場合、持ち主に銀行から1金支払われるので、こんだけ便利なルートなら結構使われてウハウハできでそうです。
その代りといってはなんですが、キノさんが十字ルートを作るために配置した5つの家コマは全て1つのエリアに配置しているため、エリアマジョリティでは、圧倒的に不利になってしまいました。
家コマはゲーム開始時にまとまった数配られ、そのあとは決算時に数個ずつ補充されるという形なんですが、その最初に配られた数のほとんどをキノさんは1つのエリアにぶちこんでしまったわけです。それに対し、真ん中を分断された残りの3人は、ルートを作りつつもその他のエリアに家コマを分散させて決算ではキノさんに負けはしないという形に。

(写真撮ったのは結構終盤ですが中央の十字に置かれた赤いコマがキノさんのルート)
全部で5つあるエリアは中央の1エリアを除いて、5マスずつ、つまり3つ家コマを配置すれば過半数は取れる作りで、中央のみが9マスのエリアになってます。中央にキノさんは5つ配置したので過半数は取れてますが、他エリアは僕、たる田さん、しのぽさんの3人でわけあうことになりました。
4人ともほとんどの家コマを置ききるまで、全く契約達成に向けたアクションをしなかったので、「ん?ん?これでルールあってますよね?」とか、「はじめてから結構経ってるのに、まだ1枚も契約カード使われてないんですけど、家コマ置き終わったら一気にゲームは収束していくんですよね?」とか、超心配になってしまいましたw。
もちろん、そのあとすぐ、家コマ置きが終わってからは契約をどんどん達成していくフェイズにシフトしましたが。
契約カードは、何が出るかは完全にランダム、何枚かが山札の横に並べられて公開されているというよくあるやつなんですが、カードの内容が見えてから、お、これは点数も追加の特殊効果(※)もいいな。よし、とるぞ!とかやってると、その準備にかかるAPはほぼ同じなため、上家に取られてしまいます。(※契約カードは達成時に家をタダでたてられたり、何かしらの材料をもらえたりなど、おまけがついてます)
んじゃ、どうするかというと、あらかじめ材料をある程度買っておいて他人より早く達成できるようにしとくか、他プレイヤーの持っている材料を良く見て、被らないようにするかくらいしかないわけですが、どちらにせよ、新しくめくられたカードに対しては、めくられた直後のプレイヤーが達成しやすい(手を早く打てる)のには変わりないので、手番開始時に周りを見て、自分が一番初めに達成できそうならそれを目指し、ダメならお金をためるなど他プレイヤーが達成して次にめくられる契約カードに備えます。
届け先が同じなら移動にかかるAPを節約して連続達成でき、これが決まると大変気持ちがよかったです。僕はめぐりが悪いのか、みなさんがうまいのか、なかなか1手番に2契約達成はできませんでしたが…。できても追加効果が家を配置できるなのに手元の家コマを使い切っていたりと、なかなかへたっぴな感じでした。
2枚連続達成によるAPの節約を何回かできたり、序盤からきっちりエリアマジョリティ点を取っていたたる田さん、しのぽさんが1,2フィニッシュ。エリアマジョリティ点で上回った分、たる田さんが勝利されました。ルート構築では他3人の上をいっていたキノさんですが、中盤以降は他3人も便利なルートを作ってたり、序盤のエリアマジョリティ点の少なさが響いて伸び悩み、僕は2枚連続達成もあまりできなかったり、他にもAP効率が悪い手を何回かうったのが原因でイマイチ、イマニという感じでした。
【感想】
とても面白かったです。1時間くらいのゲームとして運と考えどころとゲームの手軽さ、サクサクさが僕には適度でした。
契約カードを1手番に複数枚達成できるため、勝ち負けに関してめくり運の影響が若干大きいようにも思いますが、家コマを使った移動の軽快さやお金の入手の容易さから受ける“軽い”という印象とうまくマッチしていて、1時間前後で収束するゲームの運要素としては適度だったり許容範囲内だったり、ひとによって表現は違うでしょうが、良いバランスだと僕は思いました。
アクションポイント制のゲームはやはり、この手番の中で何ができるか何をするかを、こっちがいい、いやいやこうだ、あれ?こちらがいいのかなと色々考えるのが楽しいです。楽しいんですが、あまりにも考えるパターンが多ければ長考につながりますし、かといって、考えることが少なすぎても楽しさが減ってしまいます。
ルート構築+エリアマジョリティ+契約達成と一見複雑に要素が絡んでそうなシステムなのですが、遊んでみるとシステムの構成要素が3つもあるという重さ、プレイのしにくさは感じません。
ゲームのルール上明確にはわけられてはいないのですが、契約達成を行うにあたり、ルートができている(ひとりのプレイヤーの家が隣接して、1移動力で数マス移動できるようになっている)方が断然便利ですし、基本的にルートを作るための家コマは同じマスに2つ以上置けないため先置きする必要があるので、ゲームの流れは、ルート構築フェイズと契約達成フェイズが分かれているように進行します。
まあ、ルール上で明確に分けられていない以上、ルート構築をどこまで続けるかはプレイヤー次第ですし、ルート構築中に契約達成に向けたアクションももちろん自由に行えます。それでも、ルート構築と契約達成のフェイズはゆるーくですが、確実に存在しています。
さらに言えば、ルートを構築するための作業である「家コマを配置する」はエリアマジョリティのための行為でもあるので、ルート構築(エリアマジョリティ)→契約達成ということになり、システムの構成要素はプレイヤーがアクションする際には自然と分割されます。
さらにさらに、ルート構築(エリアマジョリティ)に使用する家コマ数の制限などによっても、悩ましくなりすぎないよう調整されています。
これらが遊びやすさに結びついているのだと思います。
あくまで遊びやすさであって、構成要素の分割がフェイズをわけるなどルール上で明確化されているわけではなく境界をプレイヤー自身が決められるので、ルート構築とエリアマジョリティと契約達成、どれを優先すべきなのかはゲームを通してプレイヤーの選択肢の根底に常に存在し続けています。この要素間の関連の複雑さをプレイヤーの熟練度によって、頭の外に出せたり、中に入れたりできるような作りになっているということです
届け先は3つで材料を売ってる店は5つなんですが、ボードは長方形なので、どうやっても互いの距離を均等に配置できません。正直、この偏りは気持ち悪い作りなんですが、この不平等な作りは、フェイズを明確に分けていないことと同様に、適度にゲームから単調さをなくして、毎手番アクションポイントの消費計画を立てる際に「む、どうしようか?」と思わせるアクセントになっていました。
乱暴ですが、アクションポイント制のゲームなんてゲーム全体のバランスよりも、各手番でアクションポイントをどう効率的に使うかの計画と実行にどこまで楽しさを感じることができるかの方が重要だと僕は思いますし、このちょこちょこ感じる妙な偏りはあって正解なのだと思います。偏りのせいで生じる不平等さは、あまりにも運ゲーだとそれはそれで、ですが、プレイ時間は1時間ちょっとですし、契約カードの得点が最後にまとめて入るので、ゲーム中は、実際には契約達成によって大きな点差がついていても、それほどそこに目は行かないので、まあ、いいかなと。
最後に、このゲームで一番興味深く感じたのはルート構築の部分です。
しのぽさんは、周りからはずーっと間を埋めるように家コマを配置して1APで移動できるようにルートを作ってくれと言われながら、最後まで家コマのかたまりの間が埋めずに、空けっぱなしにしていらっしゃいましたが、別にそれがしのぽさんの不利益になっているか、周りと比べて不利になっているかといわれると、そんなことはなかったと思うんですよね。
移動が不便なとこに行かない、行かなくて済むような契約カードしか達成を狙わないという手を取れば関係なくなるのはもちろんですが、それをしなくても/できなくても、結局ちょっと悪い効率で移動するだけなのは、そこを通る時はみんな同じですし、仮に間を埋めても便利になるのはみんな同じです。
また、今回キノさんがかなり便利なルートを構築されて、みんなに使われていましたが、それで他人より有利になっていたのか?と言われると、どうなのかな?と思ってしまいます。確かに他の人よりも何金かはもらえていたのは確かですが、このゲーム、お金を手に入れようと思えば1APで3金はいつでももらえますし、家コマを使われた時のお金はプレイヤー間での移動ではなく銀行から支払われるなど、お金の扱い、影響が軽いんですよね。
エリアマジョリティに関しても、長いルートを構築しようとすると1エリアにちょっと大目の家コマを配置する羽目になったり、エリアマジョリティ上、不利になるような配置になる場合が結構あります。というか、エリアマジョリティでも有利になって、しかも、ルートとしても優秀みたいなのはなかなか作れないんじゃないかと思います。
つまり、すごいルートを構築するメリットがあまりない気がするのです。得点手段は契約達成と決算時のエリアマジョリティですが、すごいルートをあるプレイヤーが作ることで契約達成が有利になるのは全プレイヤー共通ですし、エリアマジョリティでは前述のとおり、不利になることすらあります。
それでも、このゲームをプレイする時は便利なルートを作ろうとしてしまいますし、(他人よりも点数で上回るということにはつながらないとしても)そのルートを作るという行為、ルートを作るためにどう家を配置すればいいのかを考える行為が楽しいんです。
家コマをエリアマジョリティのために配置するだけでいいのに、ついでにルートがつながるようにもしてしまおうとしてしまうんですよね。
そして、みんながルートを作れば、それを乗り継いでびゅんびゅんと移動できるようになりますし、APを効率的に使うにはどうすればいいのかと考える中でルートを検索するのもこのゲームの楽しさの1つです。
18XXなど、線路敷きのある鉄道ゲームを遊ぶ際に、株の売買や会社の運営といったシステムから提供されている楽しさだけでなく単純にタイルをどう敷くか、どのタイルが自分の敷きたい道にあうのかを色々試すだけで楽しいというのがあるんですが、そういう、(少なくとも一部の人間が)根源的に楽しいと感じる行為をうまく取り入れてるなあと思いました。
しかし、これは楽しいしついついやってしまうのでいいようなものの、家コマをぶつぎりにエリアマジョリティのみを考えた配置にするプレイヤーばかりが集まるという展開ももちろんあり得るわけで、そうなると楽しさは1段下がってしまう、ともすれば、「エリアマジョリティ要素がルート構築やそれによる移動の軽快さを阻害している」という評価をする人も出てくる可能性があったと思うんですが、それでも、家コマをくっつけることでエリアマジョリティでもボーナスが発生するとかにせず、プレイヤーにぶん投げたというのは、素直にすごいなと思います。
まあ、ルート構築(効率の良さを追求する)という行為自体を面白いと感じる人のほうがきっと多いので杞憂なんでしょうけど。
ワトソン&ホームズ 221Bの日記より/Watson & Holmes: From the Diaries of 221B

(インスト込み1時間ほど)
【概要&ルール】
今日もベーカー街221Bに事件の依頼人が訪れた。あなたはワトソンとホームズの事件調査に同行し、見聞きした情報をもとに事件の謎を解き明かすのだ!
シャーロック・ホームズ 10の怪事件と同じように文章を読んで謎を解くタイプのゲームです。ボードゲームの推理ゲームというと消去法で真相を当てるようなものが多いですが、そうでなくて、文章中にある証言や状況から真相を当てていく謎解きゲーム的なものです(同様のゲームとして最近だとT.I.M.E Storiesとか話題になってます)。
もちろん一度解いてしまえば終わりなんですが、ワトソン&ホームズは13の事件が入っているので13回は遊べます。
ゲームはまず挑戦する事件を決め、その事件のイントロダクションをプレイヤーの中で一番いい声の持ち主が読み上げます。
イントロダクションの最後に設問がいくつか書かれており、それを当てることが目的になります。
ゲームは移動フェイズと調査フェイズにわかれており、誰かが設問全てに正解する、もしくは全員が脱落するまで2つのフェイズを繰り返します。
・移動フェイズ
事件に対応するカード10数枚と停車場カードが卓上に伏せて並べられており、移動フェイズでは、どのカードを読みに行くかを決めて、時計回りに各プレイヤーが自分のポーンを配置していきます。この時、馬車トークンをあわせて置くことができます。もしポーンを置きたいカード上に既にポーンが置かれていたら、あわせて置かれている馬車トークンを上回る数の馬車トークンを置くことで置かれていたポーンをどかし、自分のポーンをおけるようになります。
どかされたプレイヤーはあわせて置いていた馬車トークン1枚を捨て、それ以外はポーンとともに手元に戻します。また手番が回ってきたら任意のカードの上にポーンを置きます(馬車トークンさえ上回れるならさっきどかされたカードに置きに行っても構いません)
こうして全員が別のカードの上にポーンをおくまで手番を回します(手元にポーンが無いプレイヤーは手番をとばします)。
※要はところてん競りで調査に行くカードを取り合います。
・調査フェイズ
移動フェイズでポーンを置いたカードを取り、表面の文章を読み、必要があればメモを取ります。
●事件解決
調査フェイズで十分に情報を集め、設問を全て正解できると思ったら移動フェイズでベーカー街221Bのカードへ移動します。このカード上には何個でも同時にポーンを置けます。221Bにポーンを置いたプレイヤーは設問への回答をメモしたあとで、221Bのカードの内容を見て、正解かどうかを確認します。正解ならゲームに勝利します。イントロダクションの続きに書かれたエピローグを確認し、ゲーム終了です。
1問でも間違ったプレイヤーはゲームから脱落します。
・ワトソン&ホームズ
移動フェイズの手番中に馬車トークンを規定数支払うことでワトソンやホームズのアクションを行えます。
ワトソンはワトソンカードを獲得でき、これを調査フェイズに使うことで指名したプレイヤーは調査するカードの内容を読み上げないとならなくなります。
ホームズは1人以上事件に不正解したプレイヤーがいる場合に実行でき、不正解プレイヤーの回答メモを見るか、自分の回答メモを正解かどうかを確認してもらえます。
・キャラクターカード
ゲーム開始時に、キャラクター(レストレード警部やアイリーン・アドラーとか)のカードを1枚ずつ配られます。ゲーム中に使用することで様々な特殊効果(メアリー(ワトソンの奥さん)ならワトソンカードをタダで取れるとか)を得られます。
【プレイ内容】
事件の早解きを競う都合上、一度内容を知ってしまうとプレイ不可能なため訳しちゃうと遊べなくなるんですが、英語直読みで遊んでもらえるような環境もなく(そもそも自分もスラスラ読めるわけではないですし)、買ったからには遊んでもらいたいとルールとシナリオを訳していたところ、時間かかってもいいからやりましょう!と一味さんに言っていただけたので、じゃあ、やってみるか!とまだ訳していないシナリオで一味さんと遊んでみました。
※ネタバレになるのでカードに書かれた文章は見せられませんが、大半のカードには小説1ページ分くらいの結構な文章量が書かれてます。
今回の事件はAn Unanticipated Concert(予期せぬコンサート)。レストレード警部がホームズたちの部屋を訪ねてくるところから始まります。昨夜、ポーターフィールドという男が自宅に有名なピアニストを招き、パーティーを開いたところ、夜中に主人がいないことに気づき、残っていた客全員で探すことになった。そして明け方近くに家の隣のパビリオン(仮説の建物)で主人の死体が見つかったということ(他にも色々イントロダクションには書いてあるんですが割愛)。

今回の事件の設問は、犯人、凶器、動機の3つ。非常にベーシックな設問ながら盛り上がります。
先手は僕だったので、とりあえず死体発見現場の調査をせねばと、パビリオンのカード上にポーンを置きます。
一味さん:「お、そこはぜひとも調べたい!」
と、馬車トークンを持ち、こちらを追い出す構えです。
僕:「いやいやいや。カードは14枚もあるんですから別のとこ調べればいんじゃないですか?」
一味さん:「うーん、封鎖しないんだったら追い出しに行かないですよ」
僕:「しないしない。封鎖しませんよ!」
各プレイヤーには警官トークンというのがゲーム開始時に1つずつ渡されます。警官トークンは調査フェイズでカードを読み終えた後、卓上にカードを戻す際に警官トークンをカード上に置けます。警官トークンを置かれたカードは移動不可になり、調査できなくなります。コールオフトークンや鍵トークンを使うことで調査可能になりますが、どこかのカードで該当するトークンを手に入れる必要があります。
必死で訴えたおかげか、一味さんは現場ではなく、被害者の親族が泊まっているというホテルを調べに行かれました。
で、現場のカードに何が書いてあったかは伏せますが、約束通り封鎖はせず。
その後は被害者が親族と経営していた会社や病院などを僕はまわり、一味さんは僕の後からパビリオンを調べた後は、コンサートが開かれたピアノルームを調べたり、ピアニストが活動してるホールなどを調査されてました。
お互いに、カードに書かれた英語がスラスラ読めるわけではないので、カードを取ってからしばらくは携帯の辞書で単語を調べながらカードを読むのですが、この「じっくり読んでいる感」が調査している感じがして非常に良かったです。
そして、カードを読んでいる時に「え?これ誰?」だとか、「あ、あー、これもしかして」などとついつい口から思っていることが出てしまうのが、逆に、え?そこ大事な情報あるの?次そこ行かないとダメなんじゃない?それとも、気にさせてるだけなの?と超気になります。
そうこうしていると、一味さんが調査終了後に警官トークンをカード上に配置。僕がまだ調べてない、あるカードが封鎖されました。
その後、スコットランドヤードで警官トークンを除去できるトークンを手に入れたのですが、警官トークンが置かれたこと自体がブラフなような気もして、そこを調べに行くことに思い切れません。
僕は序盤のうちにとあるカードで、3つの設問のうち、2問については見当がついたのですが最後に残った1つに関する情報をなかなか見つけられません。僕も一味さんも相手がまだ調査していないカード中心に調査していたため、数ラウンドで全カードは2人のうちどちらかが見たことになりました。
一味さんもまだ221Bには行かないので解けているわけではないようですが、僕が答えに見当をつけた「あのカード」を見られるとたぶん正解されます。
どこにいけばいいんだろと思っていると、このラウンド先手の一味さんが「あのカード」の上にポーンを置かれました。
これは、やばーい。しかし、どこにいけばいいか全くわからないので、ずっと行けてなかった警官トークンが置かれたカードを調べに。
これがずばりわからなかった最後の1問の答えに関するカードで見事3問とも答えがわかりました。当然、一味さんもわかったようで次ラウンドはふたりともベーカー街221B、ホームズの部屋に移動します。

(ベーカー街へ急げ!)
複数プレイヤーが同時に221Bを訪れた際の処理は「手持ちの馬車トークンが多い人から先に解答を確認できる」です。偶然、馬車トークンを途中手に入れていた僕が先に解答を見る権利を得て、メモに書いていた回答も見事正解!
一味さんもやはり正解されていたようなので僅差での勝利となりました。
【感想】
推理ゲームだったり、謎解き系のゲームが好きというのももちろんあるんですが、カードに断片的に書かれた情報をメモを取ってつなぎ合わせるというのが面白いゲームでした。
カードに書かれた情報もそのままが書いてあるわけではなく、例えば、
・死因はなにか刃物で切られたことらしい
・死体は川沿いの家で発見された
・被害者の恋人は料理自慢の娘だったが手を怪我したとかで最近家で料理してない
・ホームレスの男が川でいい包丁を拾ったと話していた
・村にひとりしかない医者は最近怪我人も病人もいなくて釣りばかりしてる
とかのように、あれー?これってつまりこういうことなんじゃない?とちょっと頭を働かせる必要があるというのが良かったです。
これだけだと、10の怪事件などとそう変わらないのですが、これまでの多くの謎解きゲームと異なって、ワトソン&ホームズは一番に解いた人ひとりだけが勝者というゲームなので早解きが重要ですし、極端な話、勘で正解しても勝ちは勝ち。問題ないわけです。
上の例だと包丁拾ったって話がわざわざ出てきてるんだから、凶器は包丁だろう。包丁使うのは女性だろうし、イントロダクションに被害者の恋人出てきてたからそいつが犯人だろう。恋人が犯人だとしたら動機は浮気だろうな!と、「ホームレスの男が川でいい包丁を拾ったと話していた」という情報のみから推測しまくって回答を導いたとしても、正解しちゃえば勝ちなわけです。
(もちろん、被害者が数日前に毒薬を買っていたとか、死因がわからないと凶器かもしれないなと思わせるような情報は別のカードに書かれてるので、凶器っぽいのが出てきたらそれが正解という単純に決めきれる作りにはなってません)
そもそも情報を手に入れるにも、ところてん式の競りで勝たないとなりませんし、そういう謎解きとは別の「(ボード)ゲーム的な」仕組みの中でまっとうな謎解きをするというのが新鮮でした。
今回、片付ける前に全部のカードを確認しましたが、僕らが事件に関係ないと思っていたことが、実は別カードと組み合わせることでミスリードする内容になるものだったり、逆に、僕らが想像で補った部分をちゃんと論理建てて正解に導いてくれる内容になるものだったりしてました。
今回遊んだのは序盤のシナリオで単純なものだった(シナリオに難易度が書かれてます)のですが、それでもカードを見る順番によっては惑わされたり、調査すればするほど正確な回答ができるようになってたりと、かなり凝った作りになっているのはわかりました(ちなみに、エピローグを読むと、これは本当に関係ないだろと思ってたようなカードの記述をきっかけにホームズが事件を解いてたりして、さすがホームズ半端ないな!と思わされます)。
訳してしまって自分が遊べなくなるのは勿体無いので、これはまた好きそうな人を見つけて機会を是非作ってみないとダメそうです。できれば、本当にできればなんですが、ちゃんとところてん競りが成り立つくらいの人数(2~7人用のゲームです)で遊んでみたいところです。
ワイルドバイキング その2

【概要&ルール】
省略!
⇒以前の記事
【プレイ内容】
僕、相方、Yの3人でだらだらしていた時にふらっとYがゲーム棚の前に行って、「カワイイ! やってない!」と持ってきたのでプレイしました。
以前、遊んだ時は妙にサイコロの目が偏ってしまい、サイコロの目を笑うしか面白さがないようなゲームになってしまったのですが、さすがに2回続けてはなかろうと思いつつ、プレイ開始です。
しかし、今回も目が偏りまくります。
どれかひとつに偏るのではなく、船が移動する目が全く出ません。
サイコロを振るのに飽きてきたころにようやく、大量に財宝を積んだ船が村に帰ってきます。
そして、手元から大量にプレイされるカード。
このゲーム、カードの補充はサイコロで補充の目が出たときだけ(つまり1/6の確率)で、しかも3種+ワイルドからランダムなので、本来であればこんなに大量に使うと、次に船が戻ってきたときの競りで負けるかもしれない。そう考えると、使えるのはX枚くらいか・・・と、なるのかもしれませんが、こんだけ大量の財宝が帰ってきては全力で勝ちに行くしかありません。
僕も相方もYもガンガン持っている全てのカードを突っ込みますが、ワイルドカードも含めて7枚もカードを出した相方がかっさらいます。

(大量の財宝。1回に1つずつの補充&黄色の船に補充するには黄色の船の目またはどれにでも補充できる目をださないとダメです。何回サイコロが振られたかお察しください)
その後も船がなかなか移動せずに、大量の財宝を積んで戻ってくる→全力で競り合うの繰り返しで駆け引きもなんもない、大味なゲームになってしまいました。
僕はずっと競りで負け続けていましたが、競りに負けると使ったカードは返ってくるので、手元にカードがたまり、また大量の財宝を積んで帰ってきた船を2回ほど競り勝っただけで、ゲームにも勝ってしまいました。
【感想】
サイコロの目が偏ったと書きましたが、どうも大味なゲームになるのは避けられないように思います。
カードの補充回数&種類がランダムなので、「ここで耐えておけば次は勝てる」とは限らないですし、次に勝てたとしても、財宝の数は少ないかもしれないです。
ではどうすれば良いのかというと、淡々と財宝の数に適したビッドをすればよいんでしょうが、カードの補充状況によっては次回、同じ色の船が戻ってくるまでに相手のほうがその色の補充を多く受けているかもしれず、最適なビッドをしたとしても報われないことがあるので、どうにもモチベーションがあがりません。
考えが無駄になるかもしれないなら、もうふっきって遊ぶ方が楽しいです。が、それだと大味になりすぎます。基本的に全てがランダムに決まって、全く戦略めいたことを考える余地がないので。
船の戻ってくるタイミングや財宝の追加をサイコロで決めるのは、正直、悪くないと思うのですが、カードの補充についてはタイミングはともかく、種類は選べるようにした方が良かったのではないかと思います。
例えば、ワイルドを混ぜ込みつつ色事にわけた3つの山から選べるようにする、とか。これなら、自分の考えが当たって大量の財宝をゲットできた!のようなことが起こりえるので。
Yがまた付き合ってくれるかはわかりませんが、次に遊ぶときには試してみたいです。
我が街、シカゴ

(2人でインスト込み10分ほど)
【概要】
街の資産を奪い合うギャング同士の激しい抗争。
そんな中にもルールはある。1つの資産について、どちらのものか一度決まったらもう文句は言わねえ。
金に女に、銃、どんな勝負になっても良いようにモノを運び込んでおけばいいだけだからな。
【ルール】
ギャングになって街の資産を取り合うゲーム。資産を示すカードなどに勝利点が書かれており、最終的に多くの勝利点を得たプレイヤーが勝利します。
ゲームは以下の流れで行います。
1.影響カードのプレイ
2.勝負方法の決定(資産カードの入手)
3.勝利点計算
1.影響カードのプレイ
影響カードは、山札の上から2枚が常に表になっています。
手番プレイヤーはその内容を見て、「自分が影響カードをプレイする」か「相手に影響カードをプレイさせるか」を選択します。
影響カードをプレイしなかったプレイヤーが次の手番プレイヤーです(つまり、次回も手番プレイヤー(自分と相手のどちらに影響カードをプレイさせるかの選択者)になりたければ、相手に影響カードをプレイさせます。
影響カードの山札(12枚)がなくなるまで続けます。
2.勝負方法の決定(資産カードの入手)
手番プレイヤーは、「勝負方法を決める(女、銃、金のいずれで勝負するか決める)」か「相手に勝負方法を決めさせる」かを選びます。
資産カードと影響カードには女、銃、金の3種類のシンボルが任意の種類、任意の数描かれています(たまに何も描かれていないのがあります)。
勝負方法に選ばれたシンボルの数を、自分側の影響カード置き場に置かれた影響カードと資産カードの合計数でプレイヤー間で比べ、数が多い方が勝負に勝ったとして、資産カードを得ます。
全ての資産カードで勝負方法を決めるまで続けます。
3.勝利点計算
自分が得た資産カードに描かれた数字と自分側の影響カード置き場に置かれた影響カードに見えている(一番上に置かれている影響カードに描かれている)数字の合計が大きい方が勝利です。
影響カードに描かれた数字は、その場所での勝負の勝敗に関係なく、描かれた数字が勝利点としてプレイヤーに入ります。
【プレイ内容】
そろそろゲームマーケットで販売されたゲームがお店で買えるようになってきたので、会社帰りにテンデイズゲームズに立ち寄り、ゲームを物色してきました。
案内メールでの「我が街、シカゴ」の紹介にあった“ゲーム中に使われるのは12枚のカード”という言葉が気になっていたので、説明して頂くと、変わったゲームながらもプレイヤー間の駆け引きもある、カードを12枚プレイすれば1ゲーム終了と短時間ゲームでもあるということだったので購入しました。

(テンデイズゲームズの通販はあまり使わないので、通販で似たような仕組みがあるかはわかりませんが、実店舗で買うとポイントがもらえます。ポイントもらえるようなお店はそんなにないので、会社から近いこともありよく行きます)
やることは単純なのでさっくりと相方にルールを説明して、とりあえず1ゲームやってみました。
資産カードの点数は4枚と3,4点と似たような数字だったので、影響カードに点数が書かれたやつが出てきたら、それをどうするかで勝負が決まるなとは思ったものの、だからといって、何をしていいのかわかりません。
こちらが圧倒的に負けそうであっても、1種類のシンボルだけでも勝っていれば自分が勝負方法を選ぶ限りは負けないので、積極的に影響カードを置こうとも思えません。
とりあえず、描かれたシンボルが多そうな影響カードは自分で置くようにしてやってみました。相方もきっと大した根拠はないまま、僕に置かせたり自分で置いたりしていました。と、点数の描かれた影響カードが出てきました。これは取らねばと自分側に置き、相方に影響カードを重ねられないように祈ります。
祈りが天に届いたのか、重ねられることもなく影響カードは置ききれました。そして、勝負は案の定、僕と相方とで資産カードを2枚ずつ分け合うことになり、最終的には影響カードに描かれた点数分僕が勝ちました。

相方いわく「なにをどうしたらいいかわかんない」
ということで、続けて2戦目。
今度は5点とずば抜けた点数の資産カードが1枚あり、これを取れるかどうか次第で勝負は決まりそうです。
影響カードも点数が描かれたものが5,6枚と1戦目よりもかなり多く出てきました。マイナス点のついたものは相手側におきつつ、プラス点のものは自分のところに。相手のプラス点の影響カードは上にカードを重ねてプラスをなくし、自分のマイナス点にもカードを重ねてマイナスをなくす…とやってる間に影響カードの山札がなくなってきたので、少々の失点や不利は無視して手番をキープ。
見事5点の資産カードを手に入れ、勝負に勝つことができました。
【感想】
うーん。面白い…んだと思います。要素は多くないのでゲーム全体の見通しはよいはずなんですが、ゲームが面白いのかそれともつかみどころのないプレイ感覚から「きっと面白いはずだ」と勝手に思ってしまっているのか、正直、数回のプレイではよくわかりません。
ベターな手がわかりやすい場合とわかりにくい場合の差が大きいのが、この妙な感覚の原因なのかもしれません。例えば自分の側にマイナスの点数が置かれれば、上にカードを重ねてマイナス点を隠すのが、ぱっと思いつく手です。ところが、下の写真のようなケースでは、どこに置けばよいのか全くとっつきどころがありません。

既に優勢なシンボルを更に数を増やすのか、いま負けているシンボルを増強するのがよいのか、何をやっても結局は相手の出方次第のようにも思えて、判断がつきません。とはいえ、ここでの行動が結局相手の行動に左右されるからといっても全く意味がないと思っているわけではないので、こういう悩みどころも混みで面白い点だとは思ってます。
カードは「女王の身代金」と同じ、安っぽいテカテカしてるやつで、開封時はカード同士がくっついていてペリペリ剥がすところから始めました。あと、基本的にややひわってますゆがんでます(ひわるは方言だったんですね…)。
そういや、女王の身代金も良い2人用ゲームだと思いますが、あちらは数回のプレイで定石めいたものがわかるんです。お互いに相手の手を読める段階になってからの面白さも良いものですが、ともすると、ゲームの仕組みは違っていても、相手の思考を読むという楽しみに集約されてしまうところはあるかと思います。というか、2人プレイのゲームって突き詰めれば、結局、相手の思考の読み合いではありますね。3人以上になれば思惑次第で変わる部分もあるでしょうが、2人プレイは思惑もくそもなく、倒す相手はひとりですから。
ところが、我が街、シカゴは自分が何をすれば良いかがまだわかっていないので、相手が何故そうするのか、何をしようとしているのかがさっぱりわからんですw。これは僕と相方の勘の悪さのせいだけではないと思いたいですが、これからプレイを繰り返して行くうちにどう変わって行くのか、楽しみです。

(どうでもいいですが、頭にナイフ刺さってるのかと思ったら羽付き帽子でした)
わぎゃんしりとり その3

(3人でインスト込み30分ほど)
【概要&ルール】
省略!
⇒以前の記事 その1 その2
【プレイ内容&感想】
ゲームはえらい単純でなので、もう既に書くことはほとんどないのですが、大変楽しいゲームなので記事にしてみます。
同人ゲームなので手に入り難いというのはありますが、絵の書いてあるカード(ディクシットでも何かTCGのカードでもカルタでも)なら一応代用可能なので。カルタとか案外いいような。
ゲーム連投にもそれほど疲れていなかった僕、F、Sの3人で何か軽いものをということで遊びました。
軽いものなら他にもありますが、Sはファミコン時代からのゲーマーなので興味あるかなと思いだしてみると、案の定「わぎゃんしりとり」と言うだけで、破顔&ルールまでわかってもらえました。ワギャンの愛され具合と、カードゲーム化した人はえらいです。
ゲーム自体はこれまで通り盛り上がり、中々言葉が出てこない時には全員出てこないようになりということもありつつ、楽しく終わりました。
とりあえず今回のファインプレイは、「見事な姿勢」⇒「意外と男前」の流れです。

カードには、写真カードと絵カードがあり、写真カードは写っているものなら何でも、しりとりに使って良いと言うことになっていて非常に便利ですが、カードに写っている(書かれている)ものをそのまま使うと言うのは、絵を読み解く行為からの逃げだと思うのか、僕や相方を始め、これまで遊んだ人たちはあまり積極的には使っていませんでした。それをあえて、写真でうまいことをいう!を試みてみたのですが、まあ、結果は…。
熟語トランプやワードバスケットのような、持ち運びがし易くて、かつ、ルールもわかりやすく盛り上がりやすいと三拍子そろった重宝するゲームだね!と相方が言ってましたが、その通りやと思います。