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山の魔王の宮殿にて(マウンテンキング)/ In the Hall of the Mountain King

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(4人でインスト込み2時間半から3時間ほど)

【概要&ルール】

はるか昔、俺たちはノームに住処の洞窟を追いやられた。しかし、いま、洞窟は崩落し、ノームたちは逃げ出した! 今こそ住処を取り戻し、住処に残っている俺たちの神様の彫像を火口近くに捧げるのだ!

トロールたちを雇って手に入れた資源で山を掘り、通路を広げて、広間を作ったり、掘り出した彫像を火口近くまで移動させて点数を稼ぐゲームです。

終了条件を満たすまで時計回りに手番を行います。手番の流れは以下の通りです。

1. 魔法と工房を使う
 場に公開されている魔法の1つと自分の通路に接している工房1つを使用できます。
2. 坑道を掘る、またはトロールを雇う
 資源を払って自分の坑道につながるよう坑道タイルを配置するか、場にあるトロールカードを獲得して手元に置くかのどちらかを行います。
3. 大広間タイルを置いたり、自分の坑道内にある彫像を移動させる
条件をみたした場所へ大広間タイルをおいたり、手押し車を払って彫像を坑道内で移動させることができます。

・坑道を掘る
石、鉄、ハートストーンのいずれかを掘りたい坑道のマス数分払い、その大きさのタイルをメインボードに配置します。タイルは自分の門からつながるようにしか配置できません。
配置の際、ボード上に瓦礫の絵が描かれていたら、そのマス数分、ハンマーが必要になります。配置後、ボードに書かれていた資源を獲得し、ボード上に彫像がおかれていたなら、配置したタイル上に彫像を置きます(資源や彫像は坑道によって掘り出された体)。
この時、配置したタイルに穴が開いていれば、そこに台座を配置することができます。メインボードは火口からの距離に応じて色がついており、ゲーム中、色ごとに台座は1種類しか配置できません(メインボード横に配置済かどうかのリマインダー的に使える配置時のボーナス点一覧があります)。

・トロールの雇用について
場にはレベル1,2、3のトロールがピラミッド状におかれています。レベル1(最下段)のトロールは無料で獲得できますが、レベル2、レベル3は獲得した糸ロールの下にあるトロールカード上に1金ずつ払う必要があります(レベル2だと2金、レベル3だと5金が必要)。
その後、自分の個人ボード上にピラミッド状になるよう獲得したトロールカードを配置します。そして、配置したトロールカードと、その下にあるカードに示された資源をカード上に配置します。この時、既に配置済の資源はわくことはありません(資源が沸いた後、使用しないとわかない)。
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(こんな感じに並べて、生産した資源はカード上に置きます(カード上にあっても普通に使えます)。右上の赤いトロールを雇用したところです。なので左側の2枚には資源がわいてません)

・ゲーム終了について
トロールは個人ボード上で最大4段(10人)になるまで雇えます。4弾目(10人目)のトロールを雇用したプレイヤーが2人でたら、その後、規定のラウンドを行ったのち、ゲーム終了です。
その後、大広間の点数(大広間の設置点+彫像が配置されていればボーナス)と彫像の点(火口に近い位置ほど点数アップ&対応した台座上にのせていたら点数倍)を得て、最も点数の高いプレイヤーがマウンテンキングです。

【プレイ内容】

ペガさん、ウキンさん、Hさん、僕の4人で。

ゲーム開始時に持っている初期資源は初期雇用用のトロールカードで決まります。(一応並べるルールはありますが)ほぼランダムみたいなものです。

僕は4番手スタートだったので、傾斜がついて少しだけ他のみなさんより初期資源が多いですが、まあ、誤差みたいなもんです。

魔法や工房の使用は任意ですが、トロールの雇用、または坑道掘りはどちらか必ずやらないとなりません。
初期のトロールカードの引き運次第ではほぼ石や鉄など、坑道のための資源を持っていない状態になるので、そうなるとトロールの雇用が必須ですが、坑道掘りはたくさんの資源で一気に大きいタイルを置いた方が点数は高いですし、手番数でもお得な気がします。

トロール雇用と坑道掘りは、みなさんは半々という感じでプレイスタイルが出てます。

工房は工房マスに接した際に場にあるタイルから好きなものを選んで配置するので、良い効果は早い者勝ちです。
このゲーム、お金の獲得機会があまりないのでは?と睨まれたHさんは、初手で坑道掘りを選択し、鉄/ハートストーンとお金を交換する工房を他人にとられる前にと獲得されてました。

僕は石を4つ持っていたので坑道掘りを選択。そして、この時、場に出ていた魔法が「2マスの坑道を誰の坑道とも隣接しない場所に配置する(タイル配置で掘り出した資源はいずれかのプレイヤーの坑道と隣接時にそのプレイヤーが獲得)」だったので、この手番に配置予定の場所と隣接するように魔法でタイルを配置、すぐに自分で坑道を掘って資源を回収という、ちょっといいでしょ?というムーブを行いました。
(そして、これがこのゲームで僕のほぼ唯一の見せ場でした…)
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(1ラウンド目終わったあたり。各プレイヤーは門とよばれるプレイヤーごとに異なるスタート地点から坑道を広げていきます)

メインボードは中心に火口があり、そこに近いほど彫像配置時の高得点エリアになってます。ボードの外縁部は、彫像を配置しても点数は低いですが、様々な資源や彫像が埋まってます。
つまり、外縁部を掘っていた方が資源は獲得できるわ、得点源である彫像は獲得できるわでいいことがあるわけです。

しかし、エリア(ボードの背景色)ごとに配置可能な台座は1つ(3色あるので3つ)だけで、これまた早い者勝ちです。
台座に乗せた彫像は点数が2倍になるので、自分が掘り出せそうな場所にある石像は、できる限り火口近くまで運んで、対応した台座に乗せたいわけなので、早めに火口近くまで坑道を掘り進めて、台座を置くのも悪くはありません。

魔法を使うためのルーンやお金など、各自、自分の門(坑道のスタート地点)近くの必要そうなものを拾ってましたが、4回目の坑道掘りくらいから中央を目指します。
台座は坑道タイルのどこにでもおけるわけではなく、タイルの一部に空いている穴の場所だけです。坑道タイルは2~5マスの大きさのタイルがありますが、5マスのものには穴は開いておらず、4マスのものもタイルの端には穴はありません。つまり、台座は今の坑道から3マス離れた部分にしか置けません。

そんなわけで、4マスや5マスで火口に近づいていき、本当の近くに来たら台座を配置という流れかなと、僕とペガさんはでかいタイルをドンドンと置いていきます。
(絵的にはブロックスの最序盤みたいな感じです)

Hさんも火口へ向けてタイルを配置されてましたが、火口から3つ離れたエリアに台座を設置されます。僕は(たぶんペガさんも)、火口の一番近いエリアへの台座配置を目指してましたし、彫像点はゲーム終了時にはいるので、まだ中盤に入ったくらいの今の段階では急ぐ必要はないのではないかな?と思いましたが、持っている台座の色が他の方と被っていたのでそこを気にされたのかもしれません。そのまま一気に色とあっている彫像を奥に進め、台座の上に移動されていました。

魔法はカード上にルーンが3つ置かれたら(要は3回使われたら)別のカードと入れ替えられます。資源を獲得できる魔法や彫像を移動させる魔法があったので、それらをちょこちょこ使っていたのですが、ここで登場したのが「彫像1つを指定して点数を獲得する」効果の魔法。Hさん以外はまだろくな点数になる彫像を用意していないので、やべえやべえと僕も含め、みなさん口にします。
急いで場を整えても2,3手番かかるなあと思いながらも、台座を配置し、彫像を運ぶ用意を進めます。が、Hさんが3手番連続でその魔法カードを使用して、他のカードを変わってしまいました。ここまで点数は団子状態でしたが頭1つ(というかほぼ倍くらい)Hさんが飛び出します。
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(中盤。ちょうど彫像点数化魔法が3回使われた直後くらい。ウキンさんを除いて中央に向かって坑道を掘ってます)

僕はというと序盤はそこそこ上手いこと立ち回っていたのですが、レベル2やレベル3のトロールをなんとか雇えないかと四苦八苦していました(理由は後述しますが結構な悪手でした)。トロール雇用時、下段に配置されていたトロールも資源を生むため、できるだけ低い段の真ん中には高レベルのトロールを雇いたかったのです。3マスや2マスのタイルを使って、埋まっている資源を取りながら、トロール雇用せずに資源をなんとかやりくりしたり、金をちょこちょこ手に入れていきます。
結果的には石や鉄を生むレベル2トロールを2段目にふたり雇うことはでき、なおかつ、鉄と石を変換する工房も配置し、点数は低いものの大きいタイルを配置していく戦術がなんとか形にはなりました。

なったのですが、もう色々と遅く、序盤から金を重要視していたウキンさんとHさんは、2段目の中央にレベル3のトロールを雇うことに成功。それを起点に獲得した資源を使い、点数を伸ばされていました。

まあ、得点源である資源の生産量が違うので点数的においつけないのは道理なんですが、まだまだ諦めるわけにもいきません。

ウキンさんは外縁部重視というか、ハンマーを生産するトロールを雇わないという極端な戦術をとられたため、火口へ近づくようなタイルを配置できません(火口に近づくほどハンマーが必要なマスが増えます)。外縁部にもハンマーが必要なマスはあるんですが、うまいことパズルをして、ハンマーを使わないようにしながら坑道を広げていらっしゃいました。そして、広いスペースを作って、得点源である大広間を作っていました。
Hさんもハンマーの数が少ないのか、火口へはあまり近づかず、外縁部から火口までの中間くらいのエリアで坑道を広げ、大広間を配置していく戦術。

ちなみに、ウキンさん、Hさんに共通していたのはハートストーンを使った坑道を多く配置していたこと。石の坑道のほぼ倍の点数なので、石中心の僕からすればたまったものではありません(石はハートストーンに比べて手に入りやすいので、どんどんタイルを配置していかなければならなかったんですよね…)。

ウキンさん、Hさんの戦術からすると、まだ火口近くの台座配置の権利はありますし、細く長くで火口へ坑道を近づけて、彫像を配置する手はまだ残っています(大広間はユニークで先取りなので、それしかなかったともいいますが)。僕はハンマーもそこそこありますし。色指定の手押し車をどの色の彫像でも移動させられるようになる工房を獲得済です。

奥に進みつつ、外縁部に埋まっている彫像を掘り起こして…と、知恵を振り絞って、なんとか大量得点を狙いますが、ここでウキンさん、Hさんが続けてトロールピラミッドを完成。あと3手番(終了トリガーを切ったラウンド+2ラウンド。僕は最後手番だったので3手番)で、なんとかなるんか?と色々考えますが、最低限、やりたかったことはできる模様。というか、むしろ最後手番がトロール雇用しかできることがないというやってられない状況。

ふと気づくと僕の掘り出したい彫像の脇にペガさんの坑道が迫ってきてました。ペガさんは彫像どうこうというよりも、最大の大きさの4×4マスの大広間を作りたかっただけのようでしたが、まあ、かといってその大広間を作られると、坑道が接するので僕の欲しい彫像が掘り出せなくなるので…と、僕と最下位争いをしていたペガさんには申し訳ないですが、ちょっとお邪魔をさせていただきました。

必死に点は稼ぎ、最終的にはやりたいことはやれたかなというところまでいきましたが、点数的にはHさんがダントツで勝利されました!
(あの彫像得点を即時に得る魔法を3人が1回ずつ使っていたとしたらトップ3人が団子になるくらいの点だったので、プレイングとしてはそう差はなかったのかもしれません。Hさんの嗅覚というか、勘というかが素晴らしかったということのようです。
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(終了時。資源を細かく使いすぎた結果、トロールの雇用が遅くなり、僕だけトロールピラミッドが完成してません。もっと大胆に資源を使ったり、雇用したりした方が良かったようです)

【感想】

資材をどう無駄なく使うか、やりくりを考えるのが楽しいゲームです。

坑道を作る際の資材は同じ種類でないとならないので、手元の資材はそろえたいですし、坑道を置きたい場所次第では瓦礫を掘るためのハンマーもいります。魔法も強力なので、使えるようにルーンも持っておきたいです。
これらの資材はトロールを雇えばいつでも手に入れられます。ただし、手元にくるわけではなく、トロールカードの上に置かれるので、使う前に次のトロールを雇った場合、そこには資源がわきません。

つまり、無駄なく資源を使い切るプランが求められます。トロールの雇用回数には制限(最大で6回)もあるので、ゲーム終了時までの資源数を最大にしたい=使い切って次のを雇用したいとなります。

この「無駄なく使いたい」が中心になって、そのために工房の変換や魔法の効果、埋まっている資源を組み合わせながら、手元の資源をどう吐き出していくかを考える、アクションの組み合わせがパズルみたいで楽しいです。

話がずれますが、坑道タイルも形がいちいち曲がっていて、埋まっている欲しい資源と必要なハンマーの数、得点につながる彫像や大広間を手に入れるためにはどのタイルをどの向きで置けばいいんやねん!と、こねくり回すことになります。こっちのタイル、あっちのタイルととっかえひっかえしつつ、タイルをぐるぐる回して、これだ!とタイルをはめ込むこと自体も(理屈はようわかりませんが)楽しいのは間違いありません。

上記の資源の使い切りをどこまで頑張るか、またはどこで見切るかは、あくまでプレイヤーに任されているのがまたよいです。プレイヤーがこの程度でいいかと思えば、いくら資源が無駄になろうとも雇用してしまって構わないのです。
トロールの雇用回数には制限があると書きましたが、最大の6回雇用をプレイヤー2人が行った時点でゲーム終了トリガーとなるため、回数制限を気にして、細かく資源を使って手数を気にせずに遊んでいても、雇用回数的にはまだ余裕があるうちにゲームが終わってしまうという、時間制限もあるわけで、手元の資源を上手にやりくりするのも手数をかけすぎては結局意味がありません。

この時間制限部分で上手く出来ているのが、雇用したトロールはピラミッド型に配置するというところです。最初は雇用したものを含めて3体分のトロールで資源がうまれますが、6体目、ピラミッドの頂点に配置した際には10体分のトロールで資源が生まれます。つまり、後半になれば自然と生産量が増えるようになってます。
雇用するトロールは、単体では高レベルの方がたくさんの資源をうむようになっており、できればトロールのピラミッドの下段の方に高レベルのトロールを配置したいですが、低レベルでも複数回生産した方が高レベルの資源量を上回ることがありますし、雇用のためのお金の捻出を頑張っているうちに、他2人のプレイヤーが低レベルのトロールでささっとピラミッドを完成させてしまえば、ゲームは終わりです。

つまり、トロールを雇用して、どばっと資源を手に入れて、少ない手数でどばっと使って、またトロールを雇用する~というのがベストに近いわけですが、そもそも、資源を生むもとである雇用するトロールにも、レベル差による生産資源数の違いや、同じレベルでも生産資源の種類の違いなどがあり、自分の作戦にあわせたトロールをなんとか取れるよう調整するのか、とったトロールに合わせるよう作戦を変えるのかと、なかなか思うようにはいかない作りになってます。なので、工房や魔法による変換や飛び道具的な手が有効になるわけですが。
(まあ、それでも下段のトロールは元々の自分の作戦を支えていたトロールたちであるので、雇用したトロールによる変更は微修正レベルになるはずではあります)

何回か遊んだ感じでは、やはり雇用回数=生産回数なので、基本的には、細かくやるより、どばっどばっと生産と消費をするのが良いように思いますが、1人では終了トリガーが切れず、自分だけ雇用制限を使い終えて、資源を使い切っても、他のプレイヤーがゆっくりやっていれば何もできないまま手番を過ごすことになってしまうので、ある程度は周りを見る必要もあります。

工房や台座配置の早とり要素、魔法の使用回数、トロール雇用部分、プレイヤー同士で坑道を接してはならないルールなど、プレイヤーインタラクションは非常に緩いようでいて、戦術の肝だったり得点を作戦通りにとれるのかというところに実はしっかりインタラクションが効いています。

資源のやりくりはソロゲーなんですが、早どり部分が効いているのか不思議とソロゲー感は僕は薄かったです。やりたいことはほぼやれつつ、勝負は他人の手との絡みで決まるという感じでしょうか。
(トロール雇用=終了トリガーのタイミングはもちろんですが、何回か遊んだ感想として、序盤の工房の選択や魔法を有効活用できる形でしっかり使っていたかというところが勝負には一番効いている気がします)

得点要素も彫像を掘り出して、火口近くに運ぶとシンプルですが、資源をいつでもわかせることができる=プレイングを苦しくするのは自分自身ですし、坑道をどう掘るか、彫像をいかに運ぶかなど、自分でどこまで頑張るか次第のゲームなので、システムに引っ張りまわされることもなく、遊びやすいのではないかと思います。

厄介なゲストたち/ Awkward Guests

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(4人でインスト込み60分ほど)

【概要&ルール】

ウォルトン氏が死体で発見された! 氏は昨夜パーティーを開いており、招待されたゲストたちの中に犯人がいるらしい。ゲストや召使いたちに話を聞いて、犯人を導き出せ!

消去型の推理ゲームです。70枚のカードの情報を突き合せると「犯人」「動機」「凶器」が明らかになるようになっています。

・カードについて
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左上に情報力(大きいほどその情報で確定できる範囲が広い)
右上に情報の対象(情報と関連する容疑者名、もしくは場所が書かれてます)
下部にテキストで情報そのものが書かれています(「死体には争った傷はなかった」とか「俺は事件当時はキッチンにいたんだ」とか)。
背景として発言者の絵と、メモ用紙にどうメモを取ればいいかが書かれています。
※メモ用紙が機能的で基本的にはカード通りにメモしていれば大丈夫です
※テキストは何種類かの定型文なので、定型文のパターンと固有名詞(容疑者名とか)を理解していれば大丈夫です。

・事件(山札)作成について
ゲームには約250枚のカードが入っています。そこから、ルールブックまたは公式アプリ上に示されている70枚(カード裏面に番号が振られています)を選ぶことで1つの事件を作ります。

難易度は7段階あり、ルールブック上には40~50種類の組み合わせが書かれています。アプリを使えば、ランダムに事件を選ぶこともできます。

・ゲームの流れについて
ラウンド開始時に手札が規定枚数ずつ全プレイヤーに配られます。

手番は以下の流れで行います。

1.手番プレイヤーは、容疑者と部屋(ベッドルームとかガレージとか)を任意の組み合わせで2つ宣言します。「Aさんとキッチン」とか「AさんとCさん」とか。
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(こんな感じ)

2.手番以外のプレイヤーは手札の中で、宣言した要素を含むカードのうち、手番プレイヤーに渡して良いカードに書かれた情報力の合計値をトークンを使って示します。(例:手番プレイヤーの「Aさんとキッチン」宣言に対して、Aさんについて書かれたカードを3枚、キッチンについて書かれたカードを2枚持っていたので、Aさんの情報は隠すことにして、キッチンの2枚のみ提示した)

3.手番以外の全プレイヤーがトークンを提示したら、手番プレイヤーは交換したいプレイヤーに手札から情報力が同じカードを渡して、カードを交換します。

これを全プレイヤーが1度ずつ行ったらラウンド終了です。

ラウンド終了時に、推理するか、次ラウンドも捜査するかの意思表示を行います。推理を選んだプレイヤーは「犯人」「動機」「凶器」(高難易度だと共犯者についても「名前」「動機」が必要です)をメモし、解答を確認します。正解していたら勝利です。
捜査を選択したプレイヤーは任意の枚数のカードを捨て、規定数まで補充した後、次ラウンドに進みます。

【プレイ内容】

俺の名前はヒダリ。ケチなプライベート・アイだ。灰色探偵社という名のちっぽけな探偵事務所の所長ということになっている。社員は俺とたまに転がり込んでくる猫だけだが。

今日は、富豪として地元では知らない者のいないウォルトン氏の殺害事件の調査で、氏の邸宅の調査に訪れている。よほど早く解決したいのか、猫の手でも借りたいのか、たいした実績があるとも思えない俺の事務所にも依頼の電話があったからだ。

どういうことかはわからないが、俺が現場に到着してみると、3人の探偵たちが既に調査を始めているとのことだった。タロ吉探偵、ヒガ探偵、酒元探偵だ。
なるほど。金の有り余っている連中のやることはよくわからないが、どうもこいつらはライバルということらしい。情報はお互いにやり取りしながら、最初に事件の真相をつきとめるか勝負するのだ。真相を突き止めたかどうかに関係なく、金はもらえるということなので俺たちに文句はない。

●捜査初日~2日目 『探偵たち、捜査を始める』

捜査の流れはこうだ。探偵たちは各自、1日かけて聞き込みを行う。その後、探偵全員で顔を突き合わせて情報を交換したいやつは交換するということにした。

※1ラウンド=1日だと解決まで時間が経ちすぎるので、実際は1,2時間くらいのことかと思います。
※ラウンド頭に配られる手札を各自の聞き込み、その後のプレイヤー間での情報のやり取りを情報交換という体にしています。


俺は死体の発見現場である書斎で警官たちに死因について話を聞くとともに、メイドたちに事件当時怪しい人影を見なかったか聞いて回った。
結果、2日目までに凶器については半数以上が捜査対象から外れることになったし、家の中で誰も通っていない場所をいくつか特定することができた。

※手札は完全にランダムに配られるので、狙ったわけではないですが、何故か、書斎のカードと、メイドの証言カードが多めに手元に来ました。
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(めっちゃ集まる凶器についてのカード)

この調子で一気に凶器の特定を試みようと、2日目の情報交換で書斎に関する情報はないか?と尋ねてみた。

ヒガ探偵:「ないでーす」
酒元探偵:「3です」
タロ吉探偵:「6です!」

※情報交換では手番プレイヤーが場所と容疑者を任意の組み合わせで2つ指定します。手番以外のプレイヤーは手元に該当の場所/容疑者の情報があれば、交換対象として提示できます。この際、提示する情報の情報力みたいなものがカードの左肩に書かれており、その数字の合計をカードとともに提示します。
手番プレイヤーは合計が同じか上回る情報力のカードを交換対象として提示する必要があります。
この時、手番以外のプレイヤーは該当の場所/容疑者の情報を持っていたとしても、出したくないカードは提示する必要はありません。
ただし、合計の情報力が大きくなるように提示できれば、手番プレイヤーから交換として出てくる情報も情報力の大きいものになります。


思惑通り、大きい情報が手に入った。これで凶器に関してはかなり特定が進んだぞ。

しかし、問題だったのはこのあと。

タロ吉探偵:「M(モロー)とトロフィールーム」
僕:「ありません(書斎の情報しか手元にない!)」
酒元探偵:「5」
ヒガ探偵:「2」
タロ吉探偵:「では、お二人ともと交換で」

書斎の情報の代わりに俺の手持ちの情報を全て渡してしまったため、その後の探偵間の情報のやり取りに参加できなくなってしまったのだ。
タロ吉探偵のあと、ヒガ探偵、酒元探偵も書斎は指定しなかったため、苦々しい思いをしながら二日目は終わった。

●捜査3日目~4日目 『凶器特定!』

3日目の調査でまたまた俺は書斎で鑑識官から話を聞くことができた。
この情報で凶器を特定することができた。

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(凶器はベッドルームに置かれていたリボルバー銃だ!)

次に犯人と動機だ。

俺は凶器に関する情報中心に集めていたから、犯人のめぼしは全く立っていない。
しかし、凶器を特定できているので、ここから突き止めることもできそうだ。

凶器は館の中に元々あったものが使用されており、犯人は凶行の直前に凶器を手に入れ、犯行現場である書斎へ移動している。つまり、凶器が元々置かれていた場所を通っている人物のいずれかが犯人だし、逆に言えば、通っていない人物たちは犯人ではないのである。

メイドに話を聞くと、事件当夜、キッチンとベッドルームの間を行き来した容疑者は誰もいなかった等と、部屋に入っていない人物の話をしてくれた。
そういった情報を集めていけば、犯人も特定することが出来そうだ。

相変わらずタロ吉探偵の情報交換での眼力というか、ヒガ探偵、酒元探偵がどういった調査をしてきたのかを見極める目はすさまじく、多くの情報を二人から引き出していた。
俺はみなとの相性が悪いらしく、この情報が欲しいといってもほとんど情報が出てこなかった。

どこにいってもやはり大事なのは人とのコミュニケーション能力ということだろうか。

俺は、犯人の特定に向け、犯人が通った場所として確定しているベッドルームや、手元の少ない情報からバーウィック姉妹に犯人ではと考え始めていた。この姉妹の情報が欲しかった。
何故必要かは伏せつつ、3人の探偵に必要な旨を伝えると、ヒガ探偵が情報量は多くはないが…と言いつつ、1枚のカードを出してきた。

いやいや、今は少しでも情報が欲しい時なのだ、情報量の過多によらず、大変ありがたいと伝えながら、俺の手札からもカードを1枚渡し、交換でカードを受け取った。

そのカードを見た俺の手は思わず震えた。ヒガ探偵から渡された情報は、以前、俺がヒガ探偵へ渡したカードだったからだ。

やられた。見事に俺は何の価値もない情報と、自分が一日聞き込みに回って手に入れた情報を交換してしまったのだ。
全くとんだお人よしだ。

※大げさに書いてますが、まあ、よくあることです。
ラウンド中、手番が後ろだと指定して集めたカードが以前自分が渡したカードだったということにはなりがちです。また、ラウンド終了時に手札を捨てて山札から補充できるのですが、わざと交換用に他プレイヤーが知っている情報の手札にカードを残している人もいますし、逆に捨て札にして情報を埋めてしまう人もいます。


●5日目~6日目 『推理披露!その結果は…?』

俺は焦っていた。リボルバーという凶器は特定できている、そして、バーウィック姉妹が犯人なら動機はこれだという特定もできていたが、もう1歩、犯人だと確定させるにはもう1つ確かな情報が欲しかった。
バーウィック姉妹が犯行時にいたと話しているビリヤードルームからベッドルームへはトロフィールームとガレージを通れば行くことができる。
他の容疑者たちの位置と比べて移動距離も短く、可能性は高そうだ。

しかし…。トロフィールーム周辺での「誰もここを通らなかった」という情報があるのではないかという思いがどうしてもぬぐえなかった。

またはバーウィック姉妹の3つある動機のうちでまだ否定できていない残り1つに関する情報。

バーウィック姉妹以外もまだ可能性としては残っており、単に「凶器のあった部屋まで一番近い」「現時点の情報では犯人でないといえない」という消極的な理由で、犯人であると考えているだけなのだ。

やはり、凶器に絞った情報を集めすぎたのか…? タロ吉探偵が調子よく情報を集めているのも気になる。あと1日捜査をしてもう少し情報を集めるか? そろそろ他の探偵たちも真相に近づいているはずで、先に当てられては報酬を受け取ることはできない。

先に答えられるくらいなら、ギャンブルにでるか…?

※ラウンド間に回答するか、次ラウンドも捜査を続けるのかの意思表示をトークンを使って一斉に行います。表面なら回答、裏面なら操作続行です。

俺の選択は回答。バーウィック姉妹がfamily vendetta(家同士の抗争、復讐)の動機で、リボルバーを使って殺したと推理を書いたのち、解答を確認する。
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(字が汚いのはお許しください)

結果は……。不正解。凶器は正解したが、犯人が違っていた。

バーウィック姉妹でなければ、こいつだろうと睨んでいたやつが犯人だった。

残りの探偵たちは捜査を続けるが、俺はここで屋敷をあとにした。

※このあともゲームは続き、タロ吉探偵、ヒガ探偵、酒元探偵も推理を披露しましたが。結果的には全員不正解でしたw
僕と反対で犯人を当てて、凶器を外すという方もいらしたので、カードが偏っていたのかもしれません。


【感想】

消去法を使った推理ゲーム(クルードとか)の中では、情報の示され方、システム等々、含めて現時点で最高のゲームだと思います。

メモ用紙の使い勝手が良いとか、まあ、細かい話もあるんですが、僕がこのゲームを気に入った理由は、

・消去法で消された(残った)情報によって、カードに示されていない情報を推測できること
・犯人自らが話している情報は嘘であること

の2点です。

逆説的な話になりますが、クルードを代表とする普通の消去法の推理ゲームで僕が残念なところに証拠間の関連が全くないことがあります。
犯人、凶器、犯行現場が4種類ずつあるとしたら、単に4×3のマスを1つずつ塗りつぶしていくだけっちゃだけなんですよね。(なので、その塗り潰し方自体が面白かったり、ゲーム性があったりするわけですけど)

厄介なゲストたちは、犯人、動機、凶器を当てるゲームですが、誰それは犯人ではないという直接的な情報はありません。
犯人を当てるには使用人たちの、どの部屋に事件当時何人いたか、どの部屋の間を通ってないかなどの情報と、容疑者たちの事件当時は誰それと一緒にいた、とか、どこそこにいたという情報を組み合わせる必要があります。
仮に上記の情報が手に入らなかったとしても、動機や凶器を特定することによっても犯人を特定する情報の集め方もあります。

所詮はデザイナーが作った枠の中と言ってしまえばその通りなんですが、それでも、このAの情報があるということはXXか!?とか、この凶器ならBが犯人ということはないなとか実際の謎解き的に思考することになりますし、Cが犯人ならベッドルームを通っているはずなのでその場所の情報を集めようなどと情報収集の指針にもなります。
(旧来の消去法の推理ゲームは他人の情報収集のやり方から捜査状況を類推する以外、指針的なものは作りようがないものが多かったと思います)。

そして、この情報間の関連の極め付けが「犯人自身の供述は嘘」であることです。

ふむふむ。AさんはBさんと事件当時一緒にいたのか。あれ? Bさんは事件当時ひとりで図書館にいたって言ってなかったっけ?
使用人も事件当時図書館にいたゲストは1人だけだって言ってる! つまり犯人は…。

これです。

もちろん、犯人役をプレイヤーが務めるタイプの推理ゲームなら普通にあることです。しかし、これを、(指定の山札を作る必要はあるとはいえ)プレイヤー全員が探偵役を務め、かつ、繰り返し遊べるタイプの推理ゲームで実現してるのがすごいと思います。
遊んでみても嘘ついてるやつが1人いるってのは、推理が一筋縄でいかなくなり、面白さに繋がっていますし。
犯人特定の情報収集ルートのひとつになってもいます。

では、文句無しなのかと言えばそうでもありません。
情報交換ルールは、プレイヤー間の情報量を保ちながら、指定の場所や人のものが獲得できるものではありますが、正直、少人数(3人くらい)だと指定の種類の情報を持ってる人がおらず、機能しないラウンドも多々ありますし、「欲しい情報宣言→手札から探す→どれを提示するか決める→手番プレイヤーが交換材料を選ぶ」という流れがもっさりしており、人数が多すぎるとダウンタイムが長くなります。

交換材料として以前もらった情報を返すことで自分だけ情報を得るというプレイングも、やれば楽しいですし、やられた方もげらげら笑ったりもするんですが、終盤、山札がリシャッフルされてからは故意ではなくとも頻発するようになると、まあ、勘弁してくれってなります。

結局、ラウンド間での手札交換がメインの情報獲得手段で、プレイヤー間の交換はおまけ程度に考えた方が良いんかな?と思います。

あればあったで、他の消去法の推理ゲームと同じく、メタ的な他人の捜査状況を類推することもできますし、後手番のプレイヤーは前手番のプレイヤーと同じ対象を宣言すれば、一定量の情報が出てくることは出てくるんですけどね。

最後に細かい話ですが、一部の情報を除けば、カードに示されている通り専用のメモ用紙にチェックするだけで情報の整理ができるというのも、プレイアビリティにつながってますし、最初は、おおおと驚きます。

マーダーミステリーだったり、アンロックやExitなどだったりと、謎解きゲームにも色々バリエーションが増えてきて、明らかに消去法の推理ゲームって地味なんですが、証拠集めてロジカルに解ける、繰り返し遊べる、閃きや知識量の差など関係ないなど、やはり手堅い面白さがあると思います。
候補を消していってるだけでは?感の薄い、謎解いてる、捜査している感の強いゲームもこのゲームやミステリーホームズなど増えてきてますし、ちょっと面白さの種類は違いますがクリプティッドもあります。
まだまだいけるな!進化するな!という気がします。

雲の上のユニコーン:クラウドスタッキング / Unicorn Glitterluck: Cloud Stacking

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(2人でインスト込み15分ほど)

【概要&ルール】

雲の上にいるユニコーンたちと宝石を全部集めたら全員勝利になる協力ゲームです。

ボードを置き、その真ん中にお城コマをセットし、その周りを囲むように雲のタイルをぐるっと配置します。そのうちの1つに子供ユニコーンのコマを置きます。

手番がきたらサイコロを振り、子供ユニコーンを時計回りに進めます。星の目がでたら任意の雲にワープすることができます。

移動先の雲タイルに書かれたものをボード上に配置します。
宝石なら宝石置き場におきますが、それ以外のユニコーン、大きい雲、小さい雲は城の上、もしくは脇に積み重ねていきます(写真見ればわかるかと思いますが、『ワニに乗る』します)。

積んだ際に崩れたら、大きい雲、または小さい雲のタイルを裏返して脇にどけます。タイルの裏には太陽、または雷雲が書かれています(トップの写真だと脇にどけてませんが、正しくは脇にどけます)。

全部のユニコーンを積み、全部の宝石をボード上に配置出来たら勝利、その前に雷雲が3つでてしまったら負けです。

【プレイ内容】

台風の影響で子供が休みになったので家でいくつかボードゲームを遊びました。

雲の上のユニコーンも好きなので同じアートワークのこちらもどうかしらと先日購入したこのゲームも出してみました。

ちょっと!馬さんじゃないのと見た目からの反応は上々。協力ゲームという概念も以前ヒトトイロなど遊んでいたからか無事伝わりました(というか、全部のゲームで全員がゴールするまで続けるみたいな人なので、逆にこちらの方がしっくりくるのかも)。

ワニに乗るのサイコロ部分を雲タイルを使ったすごろくにしているようなものなので、プレイ感は非常に軽いです。

序盤から中盤にかけてユニコーンのマスに良くとまり、さっさとユニコーンは全部積めてしまいました。ユニコーンのコマは4色全部形が違っていて、子供もこの馬はシュッとしてるねとか、片足で立ってるからおっとっとだねとか言ってました。

残りは10個の宝石を全部メインボード上に置けば勝利です。メインボード上に置くのは単に宝石のマスにとまればいいだけなので、単に宝石マスに止まり続けるだけでよいです。
すごろくのマスであるタイルの並びはランダムなので、宝石のある場所は薄いところ、固まっているところがあります。理想的なムーブは星の目で任意のマスに移動する際、固まっている並びの一番初めに置くことですが、そこまではうちの子供には難しかったようで、馬が好きだから馬のとこにおくわ!(置ききっている場合は何も起こりません)とかやってたので、まあ、僕の手番で星が出た時だけこっそりと有利そうな場所に移動してました。

大きい雲のコマはかなりの大きさで土台になれば心強いですが、上に乗せる際には結構慎重になる必要があります。子供が置く際には何度か崩したりもしました。

崩したら雲のタイルを裏返して雷雲がでたら負けのトリガーに近づくんですが、裏返した時の当たりの絵である太陽がめっちゃにっこりしてるので、まあ、これはこれでいいかなと。子供もにっこりだね!って言ってましたし。雷雲からはちゃんと不穏な空気を感じてたみたいです。

崩さなければ負けトリガーが引かれることはないということもあって、その後、星を10個集めて勝利。

続けて遊んだ2戦目は雷雲が2つ出ましたが、こちらも勝利で終えることができました。

【感想】

難易度は低いゲームで、雲の上のユニコーンが遊べるくらい(サイコロの目が読めて、その通りコマを進められる、順番が待てる)くらいなら遊べると思います。
ワニに乗る部分というか、バランスゲーム部分ですが真ん中に置かれたお城、ユニコーン、大きい雲コマはどれもがっしりとしている上にいい具合にひっかかるようデコボコした形をしてるので、バランスゲームとしても難易度は低めかと思います。多少強引においても土台から積み上げていってれば大抵ひっかかって大丈夫です。
やってみると案外難しいワニに乗ると比べると明らかに簡単です。

とはいえ、「そっと置く」ことができる、またはそっと置くという概念は知っているくらいの子供でないとさすがに厳しいです。
(プレイ内容のとこにも書きましたが、崩すことで負けに近づいていく仕組みなので、ゲーム的には頑張ってもちょっと崩しちゃうくらいの子供の方がメインターゲットかもしれません。

でたらめに置けばOKというわけでもなく、向きをそろえて、若干滑るくらいのコマを置くという技術含めての楽しむゲームかなと。

コンポーネントはかわいいですし、宝石集めるというテーマが好かれるのは雲の上のユニコーンでも実証済、ただ、力任せではなくコマを積むことのできる(そっと置くというハイレベルな動作に耐えられる)ちょっと大きくなった子供向けかなと思います。
一応、星の目が出た時にどこに置くのが有利かは幼すぎるとちょっと難しい判断かとは思いますので、そこはフォローしてあげるか、どこでもいいじゃない、お気に入りがわかっていいじゃないくらいのおおらかさで見るのがよいかなと。
(感覚的にでも確率計算できるくらいの子にはゲームの難易度的に優しすぎると思うので)

横濱紳商伝/YOKOHAMA

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(3人でインスト込み2時間、4人でインスト込み3時間半)

【概要&ルール】

横浜カーストというのをご存知だろうか?横浜市は神奈川県全体の2割を占める巨大な市であるがゆえに都市とそうでない場所の差が激しく、また、一般的に”横浜”と聞いて思い浮かべるイメージと合致する場所は一部に集中しているため、同じ横浜市民であってもお前のところは横浜じゃないじゃん?と言われてしまうような地域があったりなかったりするらしく、とりあえず、県外の人は中区と西区が所謂横浜と思っておけばいいらしいです。

ゲームは手番に以下を行い、ゲーム終了条件を満たすまで時計回りに手番を繰り返します。
1.ボード上に部下コマを配置する。配置は部下コマは1エリアに1つずつ計3エリアまでor1エリアだけに2つのどちらかを選びます
2.社長コマを今いるエリアから部下コマのいるエリアを通って移動させる
3.移動先のエリアでアクションを行う。

エリアには、お茶や生糸などのリソースが手に入る場所や、注文書(書かれたリソースを消費すると得点)、特殊能力カードを手に入れる場所などがあります。

そしてエリアでアクションを行う際、そのエリアに置かれている部下コマの数に応じてアクションの効果があがります。リソース類であれば、基本的に部下コマ数が1増えるごとにもらえるリソースも1つずつ増え、注文書など1つしか手に入れることの出来ないものについては選択肢が増えます。

【プレイ内容】

キノさん、一味さん、僕の3人で。

キノさんは初プレイ、一味さんは何回目か、僕は人が遊んでいるのを横で見ていたことだけあります。

その横で見ていた時もそうだったのですが、このゲーム、開始時からできないことはないですし、得点手段と得点までの経路が自由多彩すぎて、初プレイ時には「え?やれることはわかったけど、じゃあ、何やればいいの?」と案外なります。

でも、まあ、リソースは所持数制限ないし、とりあえず最初に1枚もらった注文書を達成して点数もらうためにもモノを集めるとこから始めるかーとまずは適当に茶畑とその周辺に部下コマを配置してスタートしました。
注文書には、お茶、魚、生糸、銅の4種類のリソースの組み合わせが書かれています(「生糸2つ、魚3つ、銅1つ」とか)。ぱっと見た感じではリソースの種類によって得点の高低が決まっているようには思えなかったのですが、入手のし易さに関してはあからさまに差があります。魚やお茶が獲得数=アクション実行時のパワー(※)なのに、生糸はパワーマイナス1個、銅はパワーマイナス2個になっています。

※パワー:アクション実行するエリアにある社長コマ+部下コマ数+自分の建物数(商館orお店)で決まる。この強さでアクションの効果が決まります。

じゃあ、銅を手に入れやすくしといた方が当然いいなと、たまたまゲーム開始時から研究所(特殊能力カードを獲得できる)に並んでいた採掘技術(効果:銅獲得時に+1)のカードを獲得しました。

このゲーム、注文書の達成以外にも教会への寄付や税関へ交易品を持っていくことでも得点できます。
教会や税関はゲーム全体で使用回数の制限があり、ゲーム最後に使った回数の多い順に点数が入るのでこれらのエリアも使いたいところではありますが、1回のアクション効率を上げるにはできるだけ高いパワーでアクションを行う=部下コマを分散させないのが大事だろうと浮気はせずにリソースがもらえるエリア中心に部下を配置してアクションを行っていきます。

で、キノさん、一味さんはどうされていたかというと、前述の税関を使った得点を重視されようとしていたのがキノさん。

交易品は注文書の達成や高パワーでアクションした際にもらえることがあるのですが、それを積極的に税関に持ち込もうとされてました。今回のゲームでは税関はボードの隅にあり(ボードはモジュラータイプで毎回どこにどのエリアがあるのか変わります)、その隣に教会もあったので税関に通おうとされてたキノさんは必然的に教会にも部下コマを置くことになり、キノさんは税関&教会プレイに。
(手番に社長コマの移動エリア数の制限ありませんが、社長の通るエリアには部下コマが1つ以上置かれてなければなりません)
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(教会プレイのキノさん)

一味さんは手元の部下コマを増やす斡旋所とお金がもらえる銀行中心に部下コマを配置。さらに1手番に部下コマを最大4エリアにまでおけるようになる特殊能力カード(名前失念)を獲得されて、増やした部下コマを余すことなく配置して高いパワーでアクションを行われていました。

最初にもらえる部下コマ数は全員同じで、1手番における数は僕とキノさんが最大3つ、一味さんが4つ。1手番に一味さんの方が3割ちょっと多くコマを置いていることになりますが、その分手元の部下コマ切れも一味さんのほうが起こりやすく、そこに付け入る隙が…と思っていたのですが、前述の通り、部下コマを増やせる斡旋所で事前にコマを増やされていたこともあってか、「コマが足りねえ!」とはおっしゃるものの上手に立ち回られてコマ切れは(たぶん)なし。
逆に僕たちの方が、コマが足りないからこのターンに置くのは3つじゃなくて2つで…とか言い始める始末で圧倒されました。

ゲーム開始時にランダムに決められる3つの目的カード(10金集めるとか、お店を指定の場所に立てるとかの内容で達成すると得点。さらに最初に達成した人は若干点数が高くなってる)を3つとも最初に達成されてしまって、もう勝ち負けに関しては盤石。

それでも、少しでも点数を上げねばとキノさんはゲーム終了時にボーナス点が入る教会や税関のマジョリティ勝負や特殊能力カードの数字比べに注力され、僕は注文書と特殊能力カードに書かれたマークでのセットコレクションをそろえちゃるでーと頑張ってみました。
「1エリアに2つ部下コマを置いてさらに隣接するエリアに1つコマをおける」という特殊能力カードを手に入れてからは高パワーでのアクション連発で、リソースも沢山手に入れて、よし!と思ったのですが既に終盤ですぐにゲームが終わってしまい十分に活かせませんでした。
結果は数十点差がつけられてやはり一味さんがトップで終了となりました。
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(終了時点)

【感想】

(そんなに数やってるわけではないですが)僕が遊んだ国産の長時間ゲームの中では間違いなく一番面白く、完成度も高いゲームでした。国産長時間ゲームの金字塔と今後呼ばれたりするんじゃないでしょうか。

インスト後、さあゲームやるか!となった時にやれることに制限がなさすぎて、そして、目指すべき方向も多岐にわたりすぎて、何やればいいんだ?と途方にくれるのは確かなのですが、最初の1手、本当に最初の1手で部下コマを置きさえすれば、あとは前のターンに配置した部下コマを活用するように…と短期的な目標ができるため、一気にプレイしやすくなります。

じゃあ、あとは手なりにやるだけかと言われると効率よく点を取れる(ように見える)手段や金や部下コマが足りないから補充しないとなどなど数ターン先に達成したい目標に自然と目がいくので、短期、中期、長期(最終的な勝利)みたいな感じでやりたいことがつながっていき、じゃあ、それらを行うにはどうすればいい?と、するするとゲームが回り始めます。

やることが明確になったらなったで、「3つのエリアに1つずつ部下コマを置く」か、「1つのエリアに2つ部下コマを置く」かの二択か、今後のことも考えて布石をうっておくか、それとも、とりあえず目先のアクション効率のためのプレイをするのかと手番アクションの選択肢でうんうん悩めたりと、ほんと隙がありません。

これらに置きたい時におけるよう手元の部下コマがなくならないようにするには部下コマのマネジメントをうまくやらないとならないという点も加えて、「基本的にやりことはできる。やりたいのにできないのはうまいこと配置やマネジメントができなかった自分のせい」という、ゲーム中に発生するストレスがシステム(ゲーム)から与えられるものでなく、自分が原因であるというのは、ほんとうまいこと作られてるなあと思いました(特殊能力カードの出方とかシステムにぶーぶーいう時もありはしますがw)。

自分の能力以上のことを望んだり、どうすればうまくいくんだーと悩まなければ本当にストレスレスに進行するゲームだと思います(この場合のストレスは、ほぼイコール悩ましさなので楽しさでもあるんですけど)。

で、このゲームの恐ろしいところは、どういう手を打ってもその後の手につながる可能性がある作りであるにもかかわらず、結構如実にプレイの上手い下手が出てくるところで、たまにドイツゲームにあるどの手をうつか悩ましいけど超うまいこと調整してあって、どの手を打ってもなんだかんだで接戦になるというようなことがありません。上手い人下手な人でかなりの差が普通につきます。

必要な時に必要なだけ部下コマを用意していて、最後、徐々にやるべきことが絞られて、序盤、中盤ほど部下コマが必要でなくなった時に余っている部下コマは最小限というような打ち回しを目指してやりこむ人もいそうです。ボードがモジュラータイプで毎回構成が変わるので大変そうですけど(逆に言えば毎回ボード構成が変わるからこそ経験の差がまだ出にくいのかもしれません)。

あと驚いたのは同人っぽさのなさです(※良い悪いの話ではないです)。

国産(同人)ゲームの特徴といか魅力ってそのトンガリ具合というかゲームの中心となる1アイディアでぶち抜いた一点突破の作りやアートワークを含めたゲーム全体から感じるちぐはぐさだと思っているのですが、横濱紳商伝はそうでなく、部下コマの配置とそれを使ったアクションというメインシステムを中心に全体が過不足なく、1アイディアの突き抜けを活かしたまままーるくまーるく収めるよう(あまり使いたくない表現ですが)海外の老舗パブリッシャーと同じようにディベロップされているゲームでした。
おもいっきり主観的な話で恐縮なのですが、ハンスやコスモス、ペガサスなどなどのドイツパブリッシャーのゲームと同じく”優しい”ゲームだなあと思いました(あくまでプレイングの話で前述のとおり勝ち負けに関してはうまくプレイできた人とは結構残酷な差がついちゃうんですが)。

ヤードマスター/Yardmaster

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(3人でインスト込み3,40分ほど)

【概要&ルール】

おいらは操車場長。貨物をつんだ貨車を自由自在に操って機関車に連結していくぜ。

チケット・トゥ・ライドカードゲームです。

手番は、以下の3アクションを2つ行います。
1.荷物カードを引く:山札もしくは捨て札の一番上のカード1枚を引きます。
2.手札から荷物カードをプレイして貨車カードを手に入れる:取りたい貨車カードと同じ色の荷物カードを貨車カードに書かれた数字と同じ枚数捨て、場に並んだ貨車カードのうち1枚を手に入れます。(緑の3の貨車カードが取りたければ、緑の荷物カードを3枚捨てる)
3.交換マーカーを交換する:手元にある交換マーカーを他プレイヤー、または場にある交換マーカーと交換します。

貨車カードに書かれた数字が点数になり、いずれかのプレイヤーが規定点を取るまで手番を時計回りに続けます。規定点を取ったプレイヤーが勝利します。

・交換マーカーの使い方
交換マーカーの色の荷物カード2枚で任意の色の荷物カード1枚として使えます。

・貨車カードの制限について
貨車カードは1列に連結して配置していきます。事前にとったカードと同じ色か同じ数字であれば、最後尾に連結することができます。連結できないカードは自分の前においておきます。前におかれたカードは連結可能になったら即連結されます。
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(赤の1の後ろに、数字が同じなので青の1を連結してます。紫の2は青の1と数字も色も異なるので連結できません。この時の点数は1+1の2点だけです)

【プレイ内容&感想】

ねんそさん、彼葉さん、僕の3人で。

取りたいカード(得点)の色と枚数をあわせてプレイすればよいということで、チケット・トゥ・ライド感半端ないゲームです。

点数取得に必要な枚数と点数の関係がチケライほど、枚数多い際の点数が高いというわけでもないので、(それでも枚数多いほうがアクション数の効率は良いですが)とりあえず手元にあるカードでとれる点数カードを獲得してみました。
それで手札は減ってしまったのでしばらく補充に専念。

その間に彼葉さんが貯め込んでいた緑を放出して一気に規定点の4割ほどを獲得。

捨て札から取れるのと、手番と反対にまわされるヤードマスタートークン(手番のアクション回数+1)やアクションを消費しない特殊カードをうまく使えば、緑2を取るために緑の荷物カード2枚を捨て札に、それをまたドローして手札に戻して、(手番内か次手番に)また緑の2や3のカードを獲得するということができます。
なので、緑2と緑3の貨車カードが場にあったとして緑の荷物カードが5枚は手札にいらないのです。

では、1回手札にある程度ためればそれをプレイして、捨て札からドローして…でよいかというと、場に並ぶ貨車カードがランダムなため、とれば取るほど自分が集めている色のものは出てきにくくなります。そんなわけで彼葉さんも得点をいったんストップ。

今回は青と黄色の貨車カードの出が悪かったので、僕はその色を手札に集めていき、いつ場に出てくるのか…とじりじりした展開に。

場に出ている貨車カードが自分の集めていない色のもので固まっているのもあるんですが、カードの構成が、各色1が4枚、2が3枚、3が2枚、4が1枚なので、迂闊に高い数字のカードを取ると他の色にも変えにくいことがようやく気づきました。
(ある色の1なら全5色あるので同じ色の9枚、他色の1の16枚の全25枚が最大で連結できるカードなのですが、これが4になると同じ色の9枚、他色の4の4枚の全13枚が最大と約半分になってしまいます)

うーん、しばらく手札を増やすしかないか…と思っていると、ねんそさんが華麗に交換トークンを活用して得点。

これで3人ともあと1,2枚連結できれば規定点に達する状況になりました。
IMG_4931.jpg

といっても僕の手元にあったのは緑の4で、連結に必要な緑の2はもう残り1枚でしかなかったですし、あとは紫の4しかないという非常に望み薄な待ちでしたが…。緑の4は死んでもいいから黄色きてくれーと思っていたものの来ず。
彼葉さんが場にあった貨車カードを取れるだけのカードをドローしきって勝利されました。

あまり期待してなかったのですが、色々と小技の効いたゲームで楽しかったです。5人までプレイできますが、人数増えると大味になる気もします。この後2人でも遊びましたが、二人だと手札がある程度被ってないと相手の妨害がしづらいので、3人くらいが良い気がします。

貯め込んで放出が強いは強いのですが、捨て札からドローできるのでそこまで貯め込まなくても複数枚の得点カード(貨車カード)なら取れますし、高得点のカードは前後に連結しづらいという欠点もあります。2や3といった真ん中の得点カードは使いやすいですが、使いやすい分人気になりもします。
あと、最後、欲しい得点カードが出てこなかったと書きましたが、あえて不要な得点カードを取って場をリフレッシュするような動きも必要なのかなと思います。カードがなくなって連結しづらくなってくる終盤は特に。

交換トークンや捨て札からのドローを使っての華麗な打ち回しも、他プレイヤーの連結状況やドローの仕方を見て邪魔するような打ち方もできそうですし、色々あーだこーだとやりくりするのが楽しいと思います。

まあ、あくまで小技なので新鮮味や斬新さ、うならされるような革新性などはあまり感じられない、地味なゲームなんですけど…。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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