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クー/Coup全アートワーク紹介(2019年10月時点)

色々あってクー/Coupというゲームを集めており、6種類くらい集まったところで紹介記事書きたいなーと思っていたのですが、紹介記事を書こうとしたところで新しいバージョンが出るということが続いてました。発売から7年経ち、結構な数のバージョンが出たのでもう落ち着いたろうということでようやく記事にしてみました。

〇ゲームの概要

テンデイズゲームズから日本語版が発売されている(2019年10月現在、いくつかのショップで購入できます)クー/Coupというゲームがあります。イギリスのスモールパブリッシャー(家族でやってるらしい)であるLa Mame Gamesから2012年に発売されたゲームで、デザイナーはRikki Tahtaです。

ゲームの紹介記事

簡単に説明すると、お金を貯めたり、自分の持っているカードのアクションでプレイヤー同士で互いにライフを削り合って、生き残りが勝利するゲームです。特徴的なのは、自分の持っているカードのアクションを行う際、カードは伏せたままなので、持っているカードを嘘をついて、別カードのアクションを実行しても構わないところ。カードは3枚ずつしかないのに、4人プレイ、5人プレイ時に全員が同じアクションを実行する(少なくとも3人以外は嘘をついている)という状況が発生するのが面白く、また、徐々に正体が明らかになっていく中で、既に明らかになっている正体から他人の持っている本当のカードを推理する楽しさにあり、好きなゲームです。
(当然ですが、嘘をついているのが他人にばれて指摘されるとライフが減ります)

ゲームの紹介記事にも書いてますが、呼吸するように嘘をつけるようになってからが本番のゲームです

〇何故、複数版持っているのか

日本国内ではテンデイズゲームズが輸入して訳付きのものを当初販売していたのですが、アメリカでも既に人気ゲームだったレジスタンスの世界観と同じテーマに変更したものがKickstarterで資金調達し、発売されました。
好きなゲームだったのでこのプロジェクトを援助して手に入れていました。その後、ローマに栄光あれというゲームのポーランド語版を購入しようとした際にポーランド語版のクーもあることに気づき一緒に購入しました。

クーの特徴というか、クーの色んな言語版の特徴なのですが大元のLa Mame Games版のアートワークが使われず、その言語版のオリジナルアートワークが使われることが多いのです(日本語版は元版と同じ絵ですが)。

ここから、「せっかくだから全部の版(絵柄)を集めてやれ」という(結果的には)めっちゃ大変な道のりがスタートしたのです。

〇紹介する対象

2019年現在で、僕が把握しているアートワークが異なるライセンス商品は全部で13種です(ファンが好きな絵柄で作った版もBGGにめっちゃ写真が投稿されてますので、(たぶん)正規にライセンス契約しているもののみに絞って13種です)。
ラブレターだとホビット版とかバットマン版とかのようにベースルールはラブレターだけどカード効果が変わっているものもあります。クーもクー:グアテマラ1954のようにカード効果が変わっているものもあるのですが、基本的には上記13種はオリジナル版と同じ5種類のカード効果のものになります(よって、クー:グアテマラ1954は今回の記事の対象にしていません)。
また、陣営戦になる拡張が基本ゲームの箱にはじめから含まれているデラックス版というのもあります。基本的に同じアートワークなので、こちらも今回の記事の対象にはしていません。

しかし、Indie Boards & Cards版など、一部の版にはInquisitorという役職が追加されており、Ambassadorと入れ替えて遊べるようになっているものもあります。
今回の記事では基本5種+Inquisitor入りまでは対象にしています。
ちなみにInquisitorの効果は、「場の1枚と自分のカード1枚を交換する。または、他プレイヤーのカード1枚を見たうえで、場札と交換させてもよい。お金を盗む効果を防ぐ」というAmbassador+αの効果になっています。

〇クー13種紹介

La Mame Games版(イギリス) 2012年発売 10歳以上
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クーのオリジナル版です。2012年のEssen Spielに出展され、そこから、日本やその他海外に知られていくことになりました。
テンデイズゲームズとニューゲームズオーダーの日本語版も同じアートワークです。スペイン語版も同じアートワークではありますが、デラックス版のみの販売になっています。

Indie Boards & Cards版(アメリカ) 2013年発売 13歳以上
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アメリカをはじめ英語圏で主に流通している版です。Heidelberger 版も同じアートワークなのでドイツ語圏でもこの絵です。
今ではレジスタンス:アヴァロンの方が遊ばれているのかもしれませんが、だまし合い的なところが似ていると判断されたのか、レジスタンスと同じ世界観のアートワークで作成されています。
この後紹介するフランス語版(Complots)と同様にInquisitorが追加されています。混乱を防ぐためか、サマリが両面仕様でInquisitorを使う使わないで異なる面を見るようになっています。
Kickstarterの限定版だと、大量に出資が集まったのか豪華仕様になっており、流通している版と同じ仕様のカード以外に、各役職で2枚ずつ異なる絵柄のカードが入っています。
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また、Indie Boards & Cards版はこれ以外にもワンナイト人狼など、いくつかのゲームをレジスタンス世界観で作成しており、それにCoupのプロモをつけることがよくあります。プロモカードの内容は既存のカードと交換して使う、新しい効果のカードです。
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Coupスマホアプリ版(パブリッシャーはIndie Boards & Cards) 2015年発売 13歳以上
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Coupのスマホアプリの絵柄を使った版です。イベント限定だったか、アメリカ限定流通だったかで、(少なくとも僕が買った当時は)アメリカからは通販での購入はできませんでした。買えないのかーと思っていたところ、ルーマニアの限定版とかも仕入れて扱っているショップで見つけたので購入しました。
基本的にはIndie Boards & Cards版と絵柄が異なるだけですが、発売時期の関係からか拡張入りのデラックス版仕様になっています。

Ferti版(フランス) 2013年発売 8歳以上
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Ferti社のめっちゃ小さい箱のシリーズ(クニツィアのDTCとかも同シリーズです)の1つ。こちらもIndie Boards & Cards版と同じくInquisitorが入っています。BGGの書き込みを見るにこの版で初登場したみたいです。
他の版は全て3~6人用ですが、このフランス語版だけプレイ人数が3~8人用になっているのが一番の特徴です。そのため、全カード×3枚の通常構成ではなく、全カード×4枚あります。そのせいか、BGGでは別ゲームとして登録されています。
プレイ感がどこまで違うのかはようわかりません(人数によってセットアップが違うのかもしれませんが、フランス語が読めないので不明)

ヒットしたのか豪華版や続編として2が出ています。
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木箱+メタルコインの豪華版が500個限定だったかで手に入れるのにめっちゃ苦労しました(モノはすぐに見つかって譲ってもらえる話になったんですが、Japanese Dojinのファンだというので、何回かゲームマーケットにお使いに行ったw)。箱がでかくなったので通常版にはない表形式のサマリがついてます。
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2は9つの新能力のカードが追加されており、混ぜて遊べるそうです。ちゃんとルールを読んでないので、どう混ぜるのかやクー:グアテマラ1954に入っているカードとの能力の被りなどはわかりません。

FoxGames版(ポーランド) 2014年発売 10歳以上
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ローマに栄光あれも色々なアートワークで色々な言語版で出ているゲームです(過去の紹介記事)。権利があーだこーだで今元版を再版するのは難しいみたいですが。
そのローマに栄光あれのポーランド語版(アートワークはドイツ語版とかと同じですが、箱の大きさやデザインが異なる)を購入する際、送料を薄めるために何かないかなーと探していて見つけました。(クー、ポーランド語版の紹介記事
ルールはIndie Boards & Cards版と同じく、Inquisitor入りです。
写真を見ればわかる通り、箱絵がオバマとプーチンです。カードにはドイツのメルケル首相もいます。実はこれは旧版で今の版だと箱絵がトランプとプーチンに変わっています。
あと、コストの関係からかコインが入っておらず、カード上にトークンを配置して所持金を表す形になってます。

Igrato版(ロシア) 2013年発売 16歳以上
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Inquisitorなしです。絵が近世のロシア貴族という感じで、一番好きです。コインが木製+ウッドバーニングで模様が入っているというのも変わっています。
当時、日本からクレジットカードやPaypalで購入できるショップが見つけられず、代行業者に頼んで購入しました(その代行業者もなくなってしまいましたが)。経済封鎖を受けていてVisaが使えなかったんですよね。いまはロシアのショップでもPaypalが使える店もあるので気軽に買えます(そのショップ)。送料はヨーロッパから買うのと同じくらいです。
※このクーはもう販売していないので買えませんが。

これもまた送料を薄めるために、一緒にゲーム買わないかと知り合いに声をかけました。見た目やショップサイトにあるルール概要とかだけでゲームを買ってくれる人たちが知り合いにいてくれてよかったです。この時、知り合いのひとりが一緒に買った中にはナンジャモンジャ(なまえをよんで)もありました。

Kaissa Chess & Games版(ギリシャ) 2014年発売 12歳以上
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箱は小さいけどカードがでかい。Inquisitorは無し。ギリシャ語仕様です。チェコ語版ととアートワークは同じです(発売年的にギリシャのアートワークをチェコ版でも使ったようです。

FunBox Jogos版(ブラジル版) 2014年発売 14歳以上
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言語はポルトガル語。Inquisitorあり。Indie Boards & Cards版のKickstarter版のアートワーク変えたものらしく、各職、おまけで2枚ずつ絵柄が違うカードが入っています(対象年齢が1歳あがってますが)。
ブラジルのクラウドファンディングで出資を募っていた版で、お金を追加すれば色々おまけ(ポストカードやたぶん拡張のカード)がついてくるという話だったんですが、結局、ゲームが届いただけで、何度催促してもおまけは送ってくれませんでした(送ったけどロストしたって、4回もロストしないだろ!)。

どういう経緯からか、このアートワーク最高!みたいな話になり、Indie Boards & Cardsが同じアートワークで英語版を作成してました(Indie Boards & Cardsが作ったのは拡張入りで、箱も大きいデラックス版でした)。
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חברת הקובייה版(イスラエル) 2015年発売 10歳以上
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Inquisitorは無し。ヘブライ語。ちなみにパブリッシャーは英語だとThe Cube Companyみたいな名前の模様です。
箱は大きいですが、カードは小さく、箱の中も上げ底というか、紙で作った内箱で箱の8割が埋まっています。カードやプラスチック製のコインの質はちょっと悪いです。
イスラエルの公用語はヘブライ語で、右から左に書くのでサマリが左右反転してます。

ブラジル版を購入してしばらくの間はBGGをチェックしてたんですが、しばらく追加がなく、もう大丈夫かなと油断してみていない間に発売されてたひとつ。
ネットショップ自体は3,4つあったんですが、クーを売っていて、かつ、英語のメールで返事をくれたのが確か1つだった気がします。英語でやりとりしてVisaカードで購入しました。イスラエルのオリジナルゲームも売ってましたが、子供向けの単純なやつしか見つけられませんでした(イスラエル産のゲーマーズゲームも存在はしてるようですが)。

NeoTroy Games版(トルコ) 2016年発売 13歳以上
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Inquisitorは無し。

油断してる間に発売されてた版その2。売ってるショップを見つけられなかったので、パブリッシャーのサイトから購入しました。同パブリッシャーは、独自アートのフォーセールやバトルラインも売ってます。

El Dragón Azul版(アルゼンチン) 2016年発売 15歳以上
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Inquisitorは無し。何故かサイバーパンク風。

BGGのフォーラムで発売するぜ!みたいな話があり、パブリッシャーのサイトのショップでプレオーダーしようとしましたが送付先に日本を選択できない仕様だったので、Facebook経由でショップに連絡して、送ってもらいました。
去年、デラックス版仕様で再版されてます。
スペイン語なためかスペインでも流通しており、スペインのネットショップでも購入できるとことがあります。

Siam Board Games版(タイ) 2017年発売 13歳以上
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BGGだったかでタイのオリジナルアートワークのゲームの紹介をしていたか何かで気づいたような覚えがあります。タイのレジスタンスアヴァロンとか、何故、その可愛い絵にしたのか。

ここも送付先に日本が表示されず、他国から購入する場合はメールくれと書いてあったので、メールで欲しいゲームを伝えてクレジットカードで購入しました。

After 5 Games版(イラン) 2018年発売 14歳以上
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カードの隅にある紋章?はIndie Boards & Cards版と同じなんですが、Inquisitorは入っていません。
なんというか、80年代?90年代?くらいの日本のSFアニメか漫画みたいなアートワーク。言語はペルシャ語です。

BGGでイランのゲームが紹介されていたので興味を持ち、お化けキャッチ等を買おうと色々と購入手段を探している時に発売されたようで、お、あるじゃんと購入しました。
ネットショップ自体は10弱あり、英語で書かれたサイトもあったんですがメールしても返事がなく(日本からの送金が難しいようなのでそのせいかもしれません)、輸入代行業者もなく(あっても個人相手ではない)、どうしようかと思ってたところ、現地に住まれている日本人の方にお願いできることになり、その方に購入&発送をしてもらいました(旅行者の案内やプランニングなどを日本人相手に個人でされている方にお願いしてみました)。
イラン製お化けキャッチの紹介記事

各バージョン間の比較
・公爵/Duke
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・刺客/Assasin
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・大使/Ambassador
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・船長/Captain
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・女伯/Contessa
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・尋問官/Inquisitor
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・箱

〇雑感

最初にテンデイズでクーを購入してからざっくり7年経っていますが、今でも新しい版(イラン版は2018年の発売)が出ています。新しいゲームが次々に出てる中で、何故、7年前のゲームが最新作と混ざってアートワークを書き起こしてまでリメイクされるんやねんというのは正直思いますが、それだけ魅力のあるゲームなのだろうと思います。新しい版がでるたびに、どうやって手に入れるかも大変ですが、楽しいです。もう新しい版を買うこと自体が楽しいので、どんとこいという気持ちになってます。
(契約がルールだけになっていて、アートワークは各自用意しろみたいになってるのかもしれません)

Inquisitorのカードの有り無しはありますが、基本的には独自拡張やバリアント、独自ルールががつけられることもなく、オリジナル版のルールをどの国でも踏襲しています。なので、中身は同じはずなんですが、各国の受け方、各パブリッシャーの売り方が異なるためか、箱の大きさ、カードの大きさはバラバラです。カードの説明も、サマリにしか書いていない、カードに文章で書いてある、アイコンで書いてあるなど、版によって様々ですし、これは僕は見つけた時、驚いたのですが、対象年齢の表記もバラバラです。案外アイコン表記している版がないんですよね。

あと、印象的だったのは対象年齢のつけかたで、日本では「XX歳以上なら遊べる」という解釈ですが、この「対象年齢」というのも、各国でとらえ方がどうも異なるようです。
各版の横に対象年齢書きましたが、8歳~16歳とかなりひらきがあります。
一番低いのはフランス、テーマがめっちゃ政治的で高そうに見えるポーランド版は実際には10歳で、低い方です(日本と同じでテーマなど関係なく、元版と一緒にしてるくさいです)。
一番高いのは16歳のロシア。これはテーマとお国柄の相性のせいかもしれません。

一番多いのは13歳前後で、元版と同じ方がむしろ少ないです。ルールだけでなく対象年齢も含めてローカライズしてるんだなあと最初気づいた時は驚きました。

各国語版の説明と購入方法を併記しています。色んな国に色々と変わったゲームが売ってますが、大抵の国なら、英語で「XXが欲しい、日本に送れるか」程度を書けて、クレジットカードさえあれば、買うことができるということと、それが無理でも何とか方法はあるということを伝えたかったからです。
(もちろんネットショップで普通にカートに入れて購入ボタンぽちっとすれば買える国の方が多いですし、そこから買ってれば大抵は十分なんですけど)。

といっても、単純に購入可能なボードゲームの種類という点では日本が世界中で一番恵まれてる国なんですよね。
日本はゲームマーケットがあるせいか、スモールパブリッシャー(同人)のゲーム自体が多いですし、そのほとんどはネットで購入できるようになっています(ボドゲーマさんでは2100種以上のゲームが扱われています!)。多くのゲームを生産している中国から近いせいか、欧米では未発売のゲームも流通してたりします(日本語版が先に売られても欧米のマーケットに影響がないというのもあるでしょうが)。

まあ、日本だけで十分じゃないかと思いながらも、他国のショップサイトを見るだけでも楽しいですし、僕はクー(やローマに栄光あれ)がきっかけで色んな国のショップを見ることになりましたが、みなさんにも何かしら琴線に触れるものもあるかもしれませんので、気が向いたらちょっと眺めてみるのもいいんじゃないかと思います。

Gen Con 2019 Previewを眺めてみました

今年もGenConが来週末に開催されます(8/1~8/4)。エッセンシュピールで売るんだけど、宣伝兼ねてデモ出展だけされているものも多く、すぐに買えるというわけでもありませんが、まあ、ワクワクしてしまったので、BGGに作成されているリストを一通り眺めてみました。その中から、気になったものを10個ほど羅列してみます。リストには600個以上登録されているので、興味があれば見てみてください。結構楽しいです。

選定基準は
1.箱絵やタイトルで気になったもの
2.その中でプレイイメージや概要がなんか面白そうなもの
という思いっきり主観です。
ルールをちゃんと読んで気になったものとかではありませんので、見た目はいいけど、遊ぶと普通(もしくは面白くない)とかザラにあると思いますので、ご了承ください。

※画像はBGGのものを借用してます。タイトルにBGGへのリンクを貼ってます。
※上述の通り、ルールはまともに読んでないので頓珍漢なことを書いているかもしれません。
※基本的に文章の最後に「知らんけど」とついてるくらいでお願いします。

・The King's Dilemma 
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大臣クラスの家臣になって、国を悩ますいろんな問題に、あーだこーだと投票で対策を決めていく交渉ゲーム。
ゲーム開始時に目標カードが各プレイヤーに配られていて、対策がそれとあっていれば得点で、合計が大きいプレイヤーが勝利する。なので、こっちに投票しましょうよみたいなことをプレイヤー間でやっていく模様。

ポイントはレガシーゲームだってこと。たぶん各プレイヤーが自分の都合だけで国の方針を決めていくので、徐々に国がやばいことになっていくとかありそう(逆に良い方に進むこともあるだろうけど…)。
1話のプレイ時間が45~60分で、10話以上あるようなのでパンデミックレガシーくらいのボリュームみたいです。

・Abomination: The Heir of Frankenstein
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フランケンシュタイン博士の研究をついで人工生命を作り上げるのがテーマのワカプレ。個人ボード上に材料集めたり、それに命を吹き込むための機械を作るのが目的。プレイヤーごとに異なる能力+ワカプレ+個人ボード上のあれこれと、まあ、流行りっぽい感じに見えます。
テーマが原作ありきなので、終了条件が、プレイヤーたちが人工生命完成させるor原作に登場する船長に未完成の人工生命を殺されたら終わりってのがちょっと面白いです(古典とはいえ、直接的なネタバレ書くのもどうかと思ったので、船長って何?と思った方は原作のWikipediaを参照ください)。

(材料として)死体を掘り返したり、個人ボードにちょいグロな人体模型みたいな絵が書かれてたりするので、人は選ぶかもしれません。

・Aegean Sea 
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チャデクの100部限定のカードゲーム。製品版が出るかは評判次第とのこと。
システムはもうお馴染みというか、これしかないというか、個人ボードの上下左右にカードを差し込むあれ。デッキ裏面が色分けされてて山が違うところがゲーム性にどう絡んでくるか次第でちょっと面白そう。

・Q.E.
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競り+セットコレクションで、まあ、よくあるタイプのゲームなんですが、シークレットビッドでビッド内容は親にだけ見せるというのが面白いところ。相場観がわからなくて難しい?知るか! 相場がわからないところが面白いんじゃーいってゲーム(けがわさんがPnPで遊ばれた際の記録がこちら)。
僕もPnP版で遊ばせてもらったことがありますが、プレイヤー同士で相場がわからないので、えーこの金額で買えないの?とか、あいつの目標は…(各プレイヤーが目標カードみたいなの持ってます)とか、読み合ったりするのが楽しいです。

これまではキックスターターで限定数をちょこちょこ作られていたんですが、今年は結構な数を作った模様。ゲーム内容に対して豪華なコンポーネントが要求されるルールなのでちょっと高めな価格設定なのが欠点かなー。

・City of the Big Shoulders
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2年前のGenConでテストプレイされていたゲームで、プレイヤーは株主になって、会社を設立、筆頭株主なら会社の運営もやるという、18xxスタイルの会社経営します。PnPデータが公開されていたので、去年、自作して遊んだことがあります(その時の感想)。

社長としての会社経営と、投資家としての会社への投資という二重構造が面白い。投資家部分はワーカープレイスメント&ワーカー数は持っている会社数に依存しないので、複数社持ってる方が儲けは大きそうだけど、ワカプレによる会社へのテコ入れがおろそかになります。株価や会社性能による手番順決定と、それによる綾もあります。

そんなゲームが今年、キックスターターで資金を集め、Quined Gamesから発売されます。Quinedのデベロップは全く信用していませんし、PnPで遊んだ際もふわっとしたルールはあったので、正直不安もありますが、それ以上にPnP版を遊んだときの楽しさやそれよりよくなっているだろう/いて欲しいという思いが強いです。

・Foodies
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コック雇って料理作っていくみたいな料理ゲームってくらいしか情報がないんですが、CMONのフィギュア使わないゲーム(エスノスとかギズモとか)が好みな事が多いので、挙げてみました。

・Mystery House: Adventures in a Box
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ゲームマスター対その他のプレイヤーの形の脱出ゲーム。スマホアプリを使います。

実物の家の模型にシナリオに対応したカードを差し込み、アプリを起動してセットアップ完了。その後はプレイヤーは実物の模型を外側から見て(家の中は外側に設けられた窓(という名の穴)から見えるようになってる)、見えているカード(さっき差し込んだやつ)を調べる(アプリに入力) → そこに謎があるので解決 → カードを模型から外す → もっと奥が見えるようになってる…と、実物を使った調査とデジタルゲームのアドベンチャーゲームの組み合わせみたいな感じの模様。

シナリオはベースゲームに2つ付属してて、続編も作られる模様。当然、言語異存あり。
エジツィアやテラマラ(今年の新作)のデザイナーの1人なので、何かしらボードゲーム的に面白い仕組みがあればいいんですが。

・Era: Medieval Age
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・Crystal Palace
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エッガートシュピールとフォイヤーラントシュピールのエッセン新作枠。エッガートもフォイヤーラントもここ数年間はエッセン新作枠で外れはないので、まあ、無難に面白そう(デザイナーよりもパブリッシャーのデベロップを信じてます)。

エッガートのEraの方は、文明作っていくっぽいけど、マット・リーコックの1時間級でダイスも使うということで、かなり軽めぽいのがちょっと好み的な意味で心配。(見た目もかなり軽いソロゲーぽく、正直紙ペンでもいけるくらいだったりしないか?と不安です)

フォイヤーラントのCrystal Palaceは、その名から分かる通り、ロンドン万博テーマのゲーム(クリスタル・パレスのWikipedia)。

国(プレイヤー)ごとに異なる個人ボード持ってて~っていうお馴染みのあれ。うちの国の発明品見晒せやー!うちの国はすげえだろ!ってやるゲームみたい。発明品はカードで場からとってくるみたいなので、歴史的な事実とは関係なく、はちゃめちゃ展覧会になるんかな?
ルールと別にAppendixのファイルがあったので期待したんですが、発明品の説明&万博での評判とかの詳細説明冊子とかではなく残念。

ゲームシステム的にはダイスプレイスメントで、ダイス目が大きいほうが効果が大きいが、コストなどの負荷も大きいという作り。
うーん、無難ぽい。
マグナストームよりはガイアとかテラミよりな印象なので、マグナストームで期待してたのと違う!と思った層も(去年よりは)安心かな?

・Foothills
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スノウドニアのシステムをベースに二人専用にしたゲーム。
テキスト依存ばりばりのカードが場に並ぶので日本語版出てほしいけど、二人用だし、マニア受け路線だしで難しいかも。
フランス語版はとっくにリリースされてるんですが、英語版はひと月くらい前のイギリスのイベントで少数販売されたのみで、正式リリースはGenCon待ちになってるので早く発売してくれーと待つばかり。評判は上々。

・Sierra West
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ゴールドラッシュに賑わう西海岸に向けてシエラネバダ山脈を旅するゲーム。
3枚のカードを凸凹してるボードに重ねて配置 → 見えてるアイコンで云々カンヌンします。どんだけカード差すゲームが好きなのか自分。
経路となるシエラネバダ山脈のセットアップが4モードあり、それぞれ得点方法とかが変わったりする模様。

見た目から受ける印象よりもプレイ時間が短め(45~60分)で、モードを変えながら何度も遊ぼう!みたいなことがゲーム紹介に書いてるし、基本的にゲーム中の効果はシンプルなアイコンのみで、テキストはないみたいなので、ちょっと前のユーロ王道ぽい。

GenCon2017のゲームリストを見てみました

エッセンのSpielの方が毎年の話題作や代表作的なものは発表されてはいるのですが、アメリカで開催されているGenConの方が(主観的な話ですが)挑戦的でやり過ぎてるようなタイトルが多く、その割に話題作でも日本国内での流通がなかったりと、ここ数年はSpielよりも行ってみたいイベントだなーと思ってました『国内流通がないのは言語依存度が高すぎたり、まあ、一般受けしないからだろうとは思うんですが)。

行ってみたいみたいなことを話していたらhal_99さんに「では、注目作について話してみませんか」と誘われて、先日、『TGGボードゲームライブ 【Vol.27】- Gen Con50の気になるゲームをチェック』というhal_99さんのYouTubeのチャンネルでGenConで気になるゲームを話させていただいたわけですが、せっかく調べたのでブログにも書いておこうかと思います(ライブという都合上、あちらと全く同じというわけではないです)。
ルールが公開されていてもざっくり読んだだけですし、そもそも概要やボードなどの写真しか見てないものも多数です。
ゲームの内容が書いてあることと違ってもご容赦ください。あと、僕の趣味で比較的重いものに偏ってます。
(箱絵やボードの写真などあった方が良いかとは思うのですが、ライセンスの確認とか面倒だったので割愛してます。すいません)

僕がGenConにでるゲームを見たのは以下のBGGのリストです。
Gen Con 50 Preview(ゲームがずらーっと並んでるリスト、いいねや人気などでのソートが可能)
Gen Con 2017 Preview(パブリッシャーがアルファベット順にソートされているリスト)


Pandemic Legacy: Season 2
とにかくこれ。公開されているストーリーによると、疫病によって世界が滅んだ後の世界が舞台で、生き残りの人々は海上の施設で暮らしてるらしい。
大傑作と呼ばれた前作からの話題性もあるんですが、ゲーム開始時はマップには大西洋沿岸の限られた地域しかなく、海で(船で)つながっているのみというマップの見た目が激しく好みなんですよね。
心配というか気になるのは、パンデミックの基本ルール(引いたカードに書かれた都市にウイルスがおかれ、一定量たまるとアウトブレイクというやつ)とは異なるということ。パンデミックシリーズはやること違っても"パンデミックらしさ"を上手に出しているので杞憂かとは思いますが。

Founders of Gloomhaven

現在BGGランク4位のGloomhavenの数百年前の前日譚というか、Gloomhavenの町を作るゲーム。
TRPGの戦闘部分に焦点を絞った+90ものシナリオが入ってるGloomhavenとシステムは全く異なり激しくユーロより(そのせいで、酷評してる人もBGGにはいる)。
何種類かのリソースがあり、それを作る建物を建築すると、今度はそこで作れるリソースを道を使って運搬して、その先でまた新しいリソースを作る建物を建築し…とやってく。自分以外の生産建物でも道が繋がってれば建物建築用のリソースに使えるので、建築時に2種類のリソースが必要ならひとつは自分の建物から運んで、もうひとつはAさんの建物からということができる。
得点手段は得点建物に自分の建物で作ったリソースを運ぶことなんですが、この得点建物は毎ラウンド提示される候補から、プレイヤーが投票でどれを建てるか選びます。得点建物は複数のリソースが得点候補として指定されてますが、得点機会は一度のみです。なので、Aさんはレンガを運んで得点にできるでしょ?俺は宝石運んで得点にしたいから投票で協力しましょうとかやるっぽい。
投票後にまだ残ってる得点候補を作れるように生産建物を建てるか、今の生産物で得点可能なな得点建物を他の人と協力して建てるかみたいになるのだろうけど面白そう。
とはいえ、プレイヤーごとに特殊能力を持っていたりするのでガチガチのユーロってわけでもなくアメゲーより。

Sidereal Confluence: Trading and Negotiation in the Elysian Quadrant

プレイヤーはどこか宇宙人を選んで、自分の国の技術を使ってリソースを変換したり、よその宇宙人(他プレイヤー)と交換したりしてお金や勝利点を獲得していくゲーム。
概要には、リソース、(たぶんイコール輸送力である)船、技術の使用権、その他ゲーム中に手に入る植民地など、ありとあらゆるものを交渉に使って良いらしい。ゲームはほぼ全て同時解決とのことなので、プロットするのか時間決めて交渉するかみたいになると妄想。
どう想像してもわちゃわちゃした感じになると思われるんだけど、さらに4〜9人用、120〜180分、デザイナーデビュー作と心配な要素が脇を固める。この真っ当でない感じがいいっちゃいいんですが。

Riverboat
2017/8/13時点では箱絵とボードの写真しか公開されてないんですが、キースリングの超久々の単独デザイナー作ということで気になってます。個人ボードは何か作る農地みたいな感じで、そことたぶん共用の市場ボードを船がつないでる模様。船タイルは複数あって数字やアイコンが異なってそうだったり、船頭だか港の管理人だかぽいコマもあって、船(Riverboat)の扱いが肝になりそう。
ルックアウト(メイフェア)だし大外れはないんじゃないかなー。国内流通もかたいでしょうし(とはいえ、GPとホビージャパンのどちらが手を出すのか、日本語版は出るのかなどはちょっと気になります)

Agra

QuinedGamesの今年の新作。デベロップの甘いゲームがちらほらあるパブリッシャーなので出来は心配だけど見映えは良い。デザイナーはラ・グランハやソラリウスミッションを作ってた二人組のうちのひとり。
各プレイヤーは自分の領地で作った綿花やウコンをメインボード上で上位のモノに交換して偉い人に貢いでいくみたいなゲーム。ボード上に一方通行ぽい矢印があったり、交換なのか貢物自体なのかに制限があるようにみえたりで単純なルーチン作りゲームではなさそうなところに期待。


Whistle Stop
線路タイルおいて列車を走らせて株買って枠。
線路をつなげるためにタイルを置いて、その上を列車を走らせて先に進める。線路上にはリソースが書かれている場所があり、そのリソースを払うとそこまで進める。株は株が手に入る場所へ列車を進めると獲得とシンプル。タイル上の線路がぐにゃぐにゃといろんな方向に向かってるのがなんか斬新。列車もひとり4つくらい持ってそうなのも今まで遊んだことがない感じ。
BezierGamesなので国内流通もするとは思うんですが、これもA社なのかHJなのかようわからんので何かしらめんどくさいサムシングがあるのかもしれません。無事国内流通してくれればいんですが。

Werewords

インサイダーゲームがぱくられた!とちょっと前に騒がれたアレ。中身は答えを知っててみんなを正解に導くと良い天使みたいな人と、答えを知っててみんなを間違いに導く良い悪魔みたいな人をいれた状態でやるウミガメのスープ(ブラックストーリーズ)。

ウミガメのスープ自体がとても楽しい!→でも、なかなか正解に行き着かないこともある…→答えに導く役割いれたよ!→絶対勝ちたいマンは答えに導くやつをあぶり出すために話さない戦術考えた!→会話が活性化しない…→間違えさせたら勝ちって役割をいれた!話さないと負けちゃうぞ?という段階を踏んだウミガメのスープの正統進化ぽいので楽しみ。
これもBezierGamesなので国内流通の可能性は高いけど、国内パブリッシャーがパクリとか騒いだのでみんな気を使っていれてくれないかもしれないのが気になる。アプリもあるので難しいかもしれませんが空気読まない国内流通パブリッシャーがいることに期待。
(ボードゲームは類似システムを積み重ねて発達してきてると思うので、類似システムをパクリとか騒いで萎縮させる方がマイナスじゃないかと僕は思います。例えばデッキ構築とかもうドミニオンのシステムというより一般的な手法になってるけど、それでドミニオンの評価や面白さが変わることはないでしょう。面白いゲーム作ったと思ってるんならコアシステムが似た別ゲーム作られてもデーンと構えていてほしいものです。閑話休題)

Spy Club

子供たちが集まってスパイクラブを結成し、近所のミステリーを解決していくという設定だけでご飯三杯くらいいける。

協力ゲームでAP制でセットコレクションなので、どこか移動してカード手に入れてそれをどうにかして事件解決みたいなゲームぽい。キャンペーンタイプのゲームで徐々に町のいろいろな要素(隣に誰が住んでてどんな性格かとか、町のどこに何があるとか)がキャンペーンが進むにつれて登場してくるんですが、それにランダム性を持たせてるみたいで、キャンペーンを何度も遊べる作りになってるとのこと(余程気に入らないとキャンペーンを何度もやるとかないでしょうけど)

Detective: City of Angels

フィルムノワールにインスパイアされた犯罪捜査のゲーム。プレイヤーは捜査官になってロスアンゼルスで起こった事件を解決しようとする。プレイヤーのひとりは裏切り者として事件を混乱させる。
尋問か聞き込み時に選択肢があって選んだ選択肢によって展開が変わるのが特徴らしい。捜査が進むにつれ新しい証拠や容疑者がでてきて…となんかデジタルのアドベンチャーゲームみたいな感じの概要が公開されてるんですが、シナリオとか色々言語依存度高そうだけど遊ぶのは楽しそう。

Ex Libris

本の置かれた本棚が書かれたカードをドラフトして図書館の本棚の内容を充実させたり順序よく並べようぜ!みたいな概要だけ聞くとなんか地味そうなんですが、クランク!やヒューズなど最近スマッシュヒットを量産しているRenegadeGameStudiosの作品だし、カードや木コマの見た目も良いしで注目してます。

City of the Big Shoulders

実は一番気になったゲーム。ただし、2018年にキックスターターでのプロジェクト開始ということで、今年中に発売しないんならと最後にもってきました。
シカゴの大火災後の復興がテーマで、プレイヤーは(18xx的に)株を買って会社を立ち上げ、その会社を運営することでシカゴの街を復興させ、会社の株価を上げていきます。会社のアクションがワーカープレイスメントらしく(違うかも)複数会社を経営してワカプレを有利に進めたりできたりすれば最高ですが、なにぶん完成してもないし初めて作るゲームのようなのでデベロップ不足はあるだろうなーと思います。


とりあえず、僕が気になったのは以上です。
リストをずらーっと見て、箱絵やシステムなどでおっと思うものがあれば個別のページで概要見て〜というやり方でやっており、全部のゲームの概要を見てこれらを選んだわけではないのでアレヤコレヤが抜けているかもしれません。
ずらーっと見ていて思ったのは案外原作ものがあるんだなということと、協力ゲームが多い!ということ。
原作ものは完全オリジナルもあれば、テーマを既存のゲームに乗っけてるものもあり、ここら辺は日本と変わらないようです(ハリポタ、遊星からの物体X、ランボーはオリジナル、トータルリコールやドラゴンボールは他ゲームのテーマ替えなどなど)。

フィギュアと協力ゲームとシナリオ付きというのは、アメリカの今の流行の組み合わせなのかもしれません。ゲームにもしやすいんだと思います。

GenCon新作!と銘打たれていてもヨーロッパでは流通が始まっていて、既に日本国内でも流通してるものもあったり、GenCon新作といっても一般流通はエッセンSpiel終了後だったりと、GenConに参加できないならこのリスト見てもあんま意味ないんじゃないの?というものも、まあ、あるんですが、新作ゲームの情報調べたり、はっきりしないところを妄想するのはワクワクしていいですね。

(紹介)イマジナリウム3D/Имаджинариум 3D

ちょっと気になるものがあってロシアのボードゲームショップサイトを見ていた際に、売れ線のゲームとしてИмаджинариумがあがっていました。いくつかの写真を見てみると、きれいな絵の描かれた大判のカード、箱に備え付けられた得点トラック、そして、カードの下に並ぶ数字の書かれたトークン。
なんかディクシットぽいぞ?と思い、BGGで検索してみると、ディクシットの非正規版とのこと(ちゃんとしたライセンスを持つロシア語版のディクシットもあります)。BGGのページ

グレーというか、真っ黒だとは思うのですが、得点コマの位置によっては4単語制限や疑問系、ブランドに関すること、物語風など、お題に縛りができるところが「オリジナル」なところのようです。

どうも人気ゲームらしく、通常版、キッズ版、さらに拡張4種(パンドラ、キマイラ、オデッセイ、アリアドネ(なんかごつい名前ばかり))がでています。オデッセイ以外の全カードはこちらのサイトに公開されてます。
現地土産感覚でせっかくだからひとつ買ってみるかと思っていたところ、Имаджинариум 3D というのがありました。
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ん?3Dってどういうこと?

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こういうことです!箱絵にもメガネかかってますが。
(一応、ちゃんとしたプレイ風景も撮って、メガネかけてるから目線いれなくても写真公開できますねとか言っていたのですが、明らかに顔がわかってしまうのでクマに代理をお願いしました)

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カードの一部が加工されており、赤青メガネをかけると飛び出てみえます。ゲーム性には一切関係ないんですが。

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得点トラックも飛び出てきます。

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得点表示用の自コマは羽のついた象?でちょっとかわいいです。このコマは通常版でも使われているようです(キッズ版は透明でないプラスチック製のもの)。

先日のR120会であっきぃらびっとさん、いたるさん、しのぽさん、たむらさん、たる田さん、まーまゆさんが遊ばれていました。”あの”ディクシット日本選手権入賞者の方にも遊んでいただけて光栄でした。
「目が疲れる」「トークンやカードの色がわからない」ということで1枚目のカードが終わったあたりで、みなさんメガネは外されてましたがw。
まっとうに遊んでいただけて、ブログ記事にもできたので僕はもう満足です。

ちなみに、mosigraというショップから購入しました。ロシアのショップはあまり海外発送してくれないそうなのですが、このショップは直接発送もOKです。ただし、2014年9月6日現在、アメリカからロシアへの経済制裁の影響でクレジットカードが使えません。銀行振り込み(海外送金の手数料は数千円。現地の銀行の手数料もプラス)か、輸入代行(購入金額にもよりますが手数料は数千円)になるので、ちょっとハードル高めです。あと、ロシアはボードゲームの価格も欧米に比べ若干高めだと思います。

(紹介)クー ポーランド語版/Światowy Konflikt

いまテンデイズゲームズから日本語版が出ているクーは、様々な言語で様々なアートワークで発売されています。
先日のグローリィ・トゥ・ローマのポーランド語版を買う際に、短時間&ブラフかける系ではかなり好きなゲームなので、ついでとばかりにバスケットにポーランド語版のクーも買ってみました。

テーマがルネッサンス期の上流階級同士の紛争という体だった原版から、大きく変わって、現代の国際紛争がテーマになっています。タイトルも「世界の紛争」とかいう意味です。
そんなわけで、箱絵はオバマとプーチンです。箱はエンボス加工されていてしっかりした作りです。
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で、中身はルールブック、カード一式と木製のトークン、あと、左上のたくさんあるのはプレイエイドです。
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プレイエイドにはこんな感じでカードに書かれたアイコンの効果の一覧が書かれています。
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右の方の赤字はどのアイコン持ちに邪魔されるか、またはどのアイコンのアクションを邪魔できるかです。
クーはAefra!で、事件とかスキャンダルとかそんな意味の言葉になってます。プレイヤーはどうも政治家か何かのようなので、事件/スキャンダルでパイプを失うというような感じと思われます。

カードは以下の6種類になります。
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プーチン(ROSJA)はプレイヤーに300万ドルくれるいいやつです。オバマはカードにもなってないし、アクションのUSAはプレイヤーに100万ドルしかくれません(誰にも邪魔されませんが)。ポーランドとロシアは仲悪いと聞いたのですが、300万ドルくれるのはジョークだったり皮肉だったりするのでしょうか。
ONZは国連、UEはEUのことです。

原版はカードは5種類ですが、たぶん原版と日本語版以外は全て6種類で、カード交換系のアクションを持つカードはどちらをゲームで使うか選ぶようになってます。
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遊んだことがある方なら、上のコンポーネントの写真を見て、コイン足りなくないか?とお考えになったのではないかと思います。この版ではコインではなく、カード上に木製トークンを置いて所持金を示す形になってます。
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この仕様を最初に見た時は、コンポーネント代を少しでも浮かそうとしたのかな?と思いましたが、テーマが国際紛争で、お金の単位が100万ドルなので、コインはポーランド語版にはふさわしくないんですよね。ということでコインはやめたのかなと。といいつつ、色々見てみたら、コインにしたら販売価格にもろにはねただろうから~というようなレビューがありましたw。

テーマがここまで違うとプレイした時の感じもちょっと変わってくるような気がします。以前、クーを遊んだ時は公爵(3コインもらえる)が連呼されたのですが、ポーランド語版ではプーチン、プーチン、プーチンとプーチンが連呼されるのでしょうか。いつか遊ぶのが楽しみです。

また、グローリィ・トゥ・ローマもクーもここのショップで購入しました。ポーランド語はちんぷんかんぷんですが、メールアドレスと送付先登録してバスケットに好きな商品放り込んで買うというよくあるネットショップと同じなので、それほど困ることはないと思いますので、興味があれば是非。といいつつ、送料はそれなりに高いので財布とよく相談してください。
日本に入ってきてないポーランドのみで流通しているタイトルや、色んなゲームのポーランド語版とかあって面白いです。髑髏と薔薇のポーランド語版もクーと同じでテーマが全く変わって原型なくなってますし。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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