ブライアン・ボル/ Brian Boru: High King of Ireland

(5人でインスト込み2時間弱)
【概要&ルール】
俺はイングランドの豪族の長! 海賊と戦ったり、婚姻結んだり、宗教活動に励んだり。もちろん、土地を支配して、この国の王になるのが目的だぞっと。
規程ラウンド分、以下の流れを繰り返します。
・カードドラフト:規定枚数のアクションカードをプレイヤーに配り、2枚とって、隣に回すを繰り返します。
・カードプレイ:スタートプレイヤーがマップ上のマス1つを指定した後に、手札から1枚ずつアクションカードをプレイしていきます(スタートプレイヤーは指定したマスの色(またはワイルド)のカードをプレイしないといけません)。全プレイヤーがカードをプレイしたら、カードに書かれた数字の小さいプレイヤーから順に、アクションを実施します。
全員がアクションを実施したら、直前のカードプレイで勝ったプレイヤーからカードを1枚ずつプレイして~と、手札が1枚になるまで繰り返したらラウンド終了です。
・ラウンド終了時:バイキングとの戦い、結婚、宗教と3つの要素の解決をします。
●アクションについて
アクションカードには、カードの色、数字、3つのアクションが書かれています。カードを1枚ずつプレイするのは、要はカードの色と数字で、メイフォローのトリックテイキングを行っています。
スタートプレイヤーがプレイしたカードの色のうち、もっとも大きな数字のカードをプレイしたプレイヤーが、その時の勝者になり、アクションカードに書かれた3つのアクションのうちの勝ったプレイヤーのみが実施できるアクションを実施できるようになります(トリテで勝ったらそのアクションしかできません)。
負けたプレイヤーはアクションカードに書かれた3つのうち、負けたプレイヤーのみが選択できる2つのうちの1つを実施できます。
アクションは、勝った負けた関係なく、数字の小さいプレイヤーから実施します。
・トリテ勝った人だけできるアクション:スタートプレイヤーはカードをプレイする際に、メインボード上のカードの色と対応した1つのマスを指定しています。トリテに勝つと、このマスにコマを置くことアクションが実施できます。この際のアクションコストはプレイしたカードの数字に比例しており、数字が大きければ支払いが多く、数字が小さければ支払いはなく、逆にお金がもらえます。
・負けた人だけが実施できるアクション:大きく4つあります。お金をもらう、バイキングとの戦いトークンを手に入れる、結婚トラックを進める、宗教スペースに自コマを配置する、お金を払ってメインボード上の任意の自コマから道がつながっているエリアにコマを配置する。
これらのアクション時、2金払うと追加でトークンもらったり、トラック進めたりできます。
●ラウンド終了時の処理
バイキングとの戦い、結婚、宗教の処理を行います。
バイキングとの戦いはトークンを最も持っているプレイヤーが得点し、最も少ないプレイヤーはメインボード上の自コマの上にバイキングトークンが置かれます(バイキングトークンの残り具合で処理が少し変わります)。
結婚は、結婚スペース上で一番進んでいるプレイヤーがそのラウンドの結婚相手カードを獲得します。
宗教は最も多くコマを置いているプレイヤーが次ラウンドのスタートプレイヤーの権利と、メインボード上の自コマを2つ分として数えるようになるリングを得ます。
戦い、宗教、結婚とも、トップ以外のプレイヤーは次ラウンドにトークンやトラックの状況は持ち越しになります。
●ゲーム終了時の処理
メインボード上の各エリア(複数マスの集まりで構成されていて、いくつかのエリアにマップが分かれています)でマジョリティ争いをして、トップのプレイヤーにエリアの大きさに応じた点が入ります。
この時、各エリアの半分以上のマスにコマが置かれていないエリアはマジョリティ点の対象外になります。
ゲーム中の得点と足して、もっとも点数の高いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
あすまーさん、一味さん、キノさん、酒元さん、僕の5人で。
トリテでアクション決めるってどういうこと?となりながら、ゲーム開始です。
UKINさん:「(ゲーマーなら)絶対にカード構成見ておいた方がいい!」
とインストしてくださったUKINさんからの助言を得て、開始前にカードを見てみます。
……わからんというか覚えられん!
今ならどこを見ればよかったかわかるんですが、この時は、UKINさんの助言の意図が汲み取れずなダメプレイヤーでした。
カードの数字は1から25なので、とりあえず20以上は強い数字やなというふわっとした理解で開始した1ラウンド目。
とりあえずカード1枚目。スタートプレイヤーがプレイしたカードの色のカードは持っていますが、数字で負けてるので、プレイする意味はなさそうです。それなりに大きい数字だし、ワンチャンあとに残しておけば勝てるかも?ということで残すことにして、色も違うし、数字も小さいカードをプレイして、負けた時の効果を適用しました。
そして、2枚目。続けて同じ色が指定されました。(UKINさんがさっき見せてくれてはいたものの)カード構成覚えてないので、勝てるかな?と淡い期待を持ってさっき温存したカードをプレイします。が、下家のあすまーさんだったかキノさんが、白い、ワイルドカラーのカードをプレイされました。
(ボード上のマスの色は、赤青黄の3色ですが、カードはそれに白を加えた4色あります)
んで、このラウンドを終えてようやくわかったんですが、数字の高いカードが赤青黄1枚ずつあり、その下に白色のカードが3枚。その下にまた赤青黄の数字カードが並ぶ(8くらいに白カードが1枚あり)という構成になっているので、23以上の色カードか、その下の白カードを持っていないと狙って勝つのは無理ということです。
1ラウンド4枚しかカードをプレイしないので、全部赤い色のマスが指定されたとしても、24の赤カード、22から20までの白カードの勝ちは決まっていて、例えば、16とかの数字で狙って勝てるタイミングはないんです。
ただし、狙って勝つのが、です。
2ラウンド目くらいから、お金がないぞと、高い数字のカードで勝ってもお金の支払いが厳しい(支払うお金がない状態で勝つとアクションが無効になるので勝つ意味がない)ことに徐々に気づいていきます。
なので、23以上のその色では最強の数字を持つカードを、あえて他の色でリードされた際にプレイして負けた時の効果で使ったり、ラウンド終了時、使わずに捨てる1枚に残したり。
勝たないとメインボードのマップ上にコマが置けないんですが、逆に言えば、マップにコマを置く以外のことは勝たずに全部できますし、結婚狙いとかの時に勝っても仕方ないんですよね。
そうなるとドラフトも意味が深まってきます。他人との狙いの外し合いが、ドラフトでまず1回、次にカードプレイでまた1回という感じです。
僕は1ラウンド目は、ほとんどみなさん結婚にこなかったこともあり、カード1枚の効果でトップ、バイキングの戦いは運よくビリにはならなかったのでトークン持ち越しかつ、マイナスもなしという戦績。
2ラウンド目は結婚に行かずに戦いを少し重視して戦いでトップ獲得して加点と、なかなか狙い通りに得点できてました。
しかも、このラウンドの最後のカード、小さい数字のカードしかなかったので、それをプレイしたところ、みんなの別にそこのマスいらないわと、他のことをやりたい、その色のカードないの気持ちが1つになった結果、コマをマップに置きつつ、お金ももらってしまうという大変うまい勝利をとることができました。
(あまりに得に見えたようで、これ以降、小さい数字がするするっと勝つことはなくなりました)
マップ上への配置も各ラウンド1コマは置きつつ、結婚で手に入れたカードの効果で追加のコマも配置できて、初期配置のコマも含めて、そこそこのエリアでマジョリティをとれそうでいい感じです。
(ただ、コマからつながる道の先のマスをキノさんや酒元さんに抑えられていて、拡大が難しいのでこの後はちょっと心配、というか、抑えられているプレイヤーが道の先にコマをおくと、マジョリティ取られちゃうという非常に危うい状況でしたが)

(なんかうまいこといってそうなだけど、暗雲立ち込めてるあたり)
自分が置きたいマスに自コマを置くためには、スタートプレイヤーを取るか、ラウンド中に2連勝するかしかありません。スタートプレイヤーは宗教でトップになれば取れるのですが、なんか酒元さんたちが重要視し始めてる気配を感じたので、なかなか行けず。
(スタートプレイヤーが取れるのも大きいんですが、コマ2つ分に数えられるようになるリングの効果がでかいんで、狙いにいってたんだと思います)
そうなると、結婚と戦い(とマップ上のマジョリティ)にいくしかありません。
インスト時に、最終ラウンドで結婚トラックで勝利すると獲得できるカードの効果「マップ上に出ているバイキングコマを全部自分のものとして扱う(バイキングのお姫様なので)」がマジョリティ争いでは強いですよと聞いていた(聞いてなくてもそりゃ強いわとすぐ気づける強さ)ので、最終ラウンド1つ手前で結婚トラック2位になり、戦いも(トップになれそうにはなかったので)2位の状態で最終ラウンドを迎えるぞと場を整えます。
マップ上にコマを置くのも1つはこのラウンドでもやりたいな…と思いはするものの、なかなか勝てるトリックが回ってきません。
この頃になるとマップ上の各エリアでほぼ誰がマジョリティを取れるのか趨勢が決まっていますし、いま、この色でそこを選ぶのやめて!というタイミングで僕がマジョリティ取れそうだったエリアのマスを選ばれることもありだったりで、先ほど、マジョリティ取れそうと書いていたエリアもいつの間にか2位(点がもらえるのは1位、または1位タイ)になってるエリアばかりです。まだ1位が確定していないエリアはあるものの余程うまくやらないと今から取りに行ったとしても、当然、先に1つ、2つコマを置いているプレイヤーが有利なわけで、勝つのは難しそうです。
しかし、なんだかんだでマジョリティ点はでかそうなので、取らないとな……と若干焦っているところに、だだっ広すぎて、まだコマが1つも置かれていなかったエリアを指定されました。流石にこのエリアはいらないわ……とみなさん負けカードをプレイしていく中、迷いましたが、勝ってみることにしました。
そして、続けて、そのエリアを指定。前述の通り、宗教や戦争でいい感じになっておきたかったこともあり、負けたかったので、小さい数字のカードをプレイして負けます。
ところが、みんな考えることは同じようで、もうすでに結婚トラックがめっちゃ混んでます。
このゲーム、トラック上の同じスペースにコマを配置することはできず、移動可能な次のスペース(3マス進める時に3マス先が埋まってたら2マス先)までしか進めないというルールです。
まさに3マス先にコマがあったので、2マス先に進もう……かと思いきや、3人がコマを中途半端に進めた状態で次ラウンドを狙っているため、2,3,4マス目が埋まっていて、1マスしか進めない状態。
カード効果としてせっかく3マス進めるのに? 1マスなの?と憤りかけましたが、ここで2金払うと先に進めるルールを思い出しました。
最終ラウンドの結婚カードの効果が強いとはいえ、流石に4人もライバルがいては獲得するのは難しそうです。
いま4金払えばこのラウンドの結婚カードは取ることができます。しかし、4金か……とめっちゃ悩みましたが、もういいや!と思い切って4金払って結婚カードを獲得しました。
まあ、結構な金額を払うことになりましたが、戦いでは狙い通りに2位につけています。次ラウンドで戦いトークン獲得のアクションを2回やれば戦いで勝てます。
マップ上のマジョリティ争いは非常に厳しそうですが、戦い勝てば結婚カードなどから得ている点でそれなりに点数稼げるんじゃない?
ということで迎えた最終ラウンド。配られた5枚のカードに赤いカード(戦いトークン取れるアクションがついてる)はなし!
まあ、ドラフトだから回ってくることもあるだろうと思い、もう僕には不要な黄色いカード(結婚トラックを進めるアクションがある)を左のあすまーさんにまわします。
が、ここで気づきます。戦いトークン数はビリになるとマップ上のコマ1つにバイキングトークンを被せられて、コマを失ったのと同じ効果になるため、少なくともみんなビリにはなりたくないはず。戦いトークンが枯れたら、戦いに勝ったことになり、その処理は行われないとはいえ、どうせみんなトークン取ってくれるだろーとかいう能天気な思考をする人はここには1人もいないのは確信を持って言えます。
というわけで、赤いカードが流れてくることはもうなさそうです。
そんなわけで、前ラウンドに考えていたこと、仕込んでいたことは見事に霧散してしまいました。
うーん、ここから点数の延びる方法か……。
結婚アクションのカードはあすまーさんに流してしまいましたし、数字のでかいカードも手札にはないので、マップ上へのコマ配置もなかなか難しそうです。
そもそもどこもほぼ誰がマジョリティを取るか、または取れるかはほぼ決まっていて、これから新しく絡んで、僕が1位をとれそうなエリアがないです。唯一、前ラウンドでコマを1つ置いただだっ広いエリアは僕と一味さんが1つずつしかコマを置いていないので、1位が取れる可能性があります。
といっても、そのエリアの過半数のマスにコマが置かれないとマジョリティ点がもらえるようにならないんで、あと3つ(合計5つ)置かれる必要があります。
いや、いまさら無理だろ……と思いはしますが、とりあえず、やれることをと、道を通ってコマを置くアクションに必要なお金を集めに行きます。
そんな場面、スタートプレイヤーである一味さん。どうも手札があまりよろしくないらしく、どこのマスを指定しても他人が得することになりそうで、なかなかこのプレイに勝った人がコマをおけるマスを決めることができません。
一味さん:「わからん!ここでいいか!」
と、誰もマジョリティを取れそうにない、例のだだっ広いエリアのマスを指定されました。自分の得にもならないけれど、誰の得にもならないなら、まだマシの精神です。
このトリックは酒元さんが獲得して、そのエリアに3コマ目が置かれます。これで僕と一味さんと酒元さんが1つずつコマを置きました。
ここで結婚トラックを進めるアクション付きのカードで負けたあすまーさん。数字が小さいカードだったので、最初に結婚トラックを進めます。後続のキノさんたちも結婚アクション可能なカードをプレイしていたのを見ると、「あとから抜かれるのも癪だなあ」と、手元にあった10金くらいをじゃらじゃらと払って、一気にトラックの最後のマスへ!
これでこのラウンドの結婚カード=バイキングのお姫さんの獲得は確定です。
(後続のキノさん達がえー、やることなくなったわと困ってました(笑)。結婚トラック自体は最後まで進めなくても盤面にコマが置けたりといい効果はあるんですが)
そんな劇的な結婚の裏で僕も実はめっちゃ興奮してました。
先ほどの酒元さんのコマが置かれたことで、あと2つエリアにコマが置かれたらマジョリティ点がもらえる条件を満たします!
そして、僕はこのラウンドで2つまでコマを道を通って隣に配置するアクションが実施できるだけのお金があります(このあと貯まります)。
つまり!誰にも邪魔されなけばこのエリアのマジョリティ点は僕が取ることができます!
一味さん、酒元さんがトップタイを狙ってくる可能性ももちろんあったんですが、そういったこともなく(酒元さんは他にマジョリティを確定させたいエリアがあったみたいですし)、見事、そのエリアのマジョリティ点(だだっ広いエリアなので、点数は最多の7点!)を獲得し、結果的にマジョリティは取れていなかったもののマップの色んな所に置かれていたコマの点(5エリア配置で3点)もあり、勝利することができました!

(ゲーム終了時)

(勝利を祝う、うちに結婚できてくれた婿殿達 ※結婚相手は男女両方います!)
【感想】
これのここが面白い!というポイントがなかなかはっきり(僕には)言えませんが、良いゲームでした。
面白さのポイントは、アクションを邪魔されることがない(基本的に思い通りに行える)&工夫のし甲斐があるというところかと思います。
手番のアクションは手札プレイからのトリックテイキングで、何ができるか決まるんですが、勝っても負けても、大抵の場合、“狙って”そのアクションを行ってます。カード構成も勝ち負けの決め方もシンプルなので、『勝てるはずなのに負けた』ということはほぼなく、このアクションがやりたいからこのカードをプレイするということになります。
(これ、騙されてるみたいな話なんですが)勝負に負けても自分の好きなアクションが実行できる、という事実がふつーに気持ちいいです。これは、普段負けたら何も手に入らないか、一段下のアクションをつかまされるという経験ばかり積んでいるのに、ブライアン・ボルでは負けてもアクションが劣化しないどころか、負けないと実行できないアクションばかりなので、自分が選んでるんだぞと、いう思いがあるのが大きいかと思います。
さらに言えば、勝った時のアクションが結構厳しい。マップ上にコマが置けるというのはもちろん点数的に強いのですが、それなりに大きい数字で勝つとコストも大きいので、強いアクションを実行してるのにあまり得に感じられないんですよね(負けた時のアクションは道を移動してコマを置くアクション以外はノーコストです)。
他人とアクションがバッティングして、実効不可になるということもないですし、自分はこのアクションをするんだという意思が阻害されずに実行できるというのは大きいのではないかと。もちろん、負けるつもりだったのにもかかわらず勝ってしまうこともありますが、それは、大抵の場合は得なので、それはそれで当然嬉しい(現金)です。
この邪魔されない、狙ったことが行えるアクションが、シンプルなだけにぎりぎりと厳しいマジョリティ争いの上に立っているという、優しさと厳しさのバランスが良いのだと思います。
次に工夫のし甲斐という点ですが、シンプルなマジョリティ争いにも関わらず、色んなことが用意されています。
プレイ内容にも書いた通りでマップ上のコマ以外の3要素はトップに立ったプレイヤーのトークンやコマの進みはリセットされ、その他のプレイヤーはそのまま残ります。これのおかげで、「負けても次のラウンドで」という考え方をすることができますし、むしろ、圧倒的に独走して取るトップは無駄(なので圧倒的に負けても悔しくない(実際は悔しいけども))だったりもします。
「独走は無駄」があるので「2金でカード効果を+1できる」も効いてきます。
(使わない手札があるとはいえ、基本的にはカードが配られた時点で、どのアクションに対してどの強さのカードがあるかは確定するのでラウンド終了時の勝ち負けは実質決まってるんですが、ここら辺のルールのおかけでそれを感じさせないようになってるのがうまい、んですよね)
道でつながっているマスにコストを払えばコマが置けるというルールにしてもそうです。道の先にコマを置いても、他人のコマを塞ぐようにコマを新たに置いても、してやった感がありますし、こうすれば、ああすればの工夫がポイントかなと。
「アクションの邪魔をされない」、「狙ったアクションができる」からこそ、虎視眈々とアクション外のところで、出し抜いてやろう、次のラウンド、ゲーム終了時までには、こうしてやろうを考える余地も生まれ、地味なゲームなんだけど、楽しいという面白さにつながっているように思います。
トリックテイキングというだけで、忌避するような人もいるので、あまりトリックテイキングという言葉を使ってこのゲームを紹介したくなかったんですが、まあ、トリテだから仕方ないです。
欠点というかは、上記の通り、トリテとして紹介されがちなところと、アクションの計画や選択、どの程度の強さで実行できるのか、これからどう工夫してやろうかみたいな面白さが、全て手札起因ということもあってか、自分自身の中に閉じていて他人と共感したり共有する楽しさがないところです。
そういう閉じている点が『地味』に感じるのかもしれません。
ビトク(美徳) / Bitoku

(3人でインスト込み3時間ほど)
【概要&ルール】
偉大なる精霊の王の後継となるために、精霊の住むこの森の仕事を果たしていくゲーム。
ルール中にVirtueって出てくるので、タイトルのBitokuは美徳を指しているようです。
ルール上は春夏秋冬の4フェイズとなっていますが、春:収入、夏:アクション、秋冬:次ラウンド準備って感じです。
4ラウンド繰り返し、点数が最も高いプレイヤーが次のグレートスピリットことシシ神様になります。
・春フェイズ:山札から引いたカードから、このラウンドに使う手札3枚を選びます。その後、個人ボード上に収入の水晶があれば収入を受け取ります。
・夏フェイズ:アクションを行うフェイズです。行えることは以下の4つ。
1. 個人ボードにカードをプレイする:プレイした脇のダイスが利用可能になり、カード効果、カードプレイ時の収入を得ます。
2.ダイスをメインボードに配置する:利用可能なダイスをメインボードの任意のスペースに置きます。この時、そのスペースが含まれるエリア内にダイス目がより大きいダイスがなければ、おまけで森アクションを実施できます。さらに、建物があり、ダイス目条件を満たしていれば建物アクションも実施できます。
3.川を超える:メインボード配置済のダイスを盤上に描かれた川の向こうに移動して、そこにに描かれた効果を適用します。この時、ダイス目を規定数減らします。
4.パス:残りの手番アクションを実施しません。ただし、カード3枚のプレイとダイス3つの配置は必須です。
・秋冬フェイズ:このラウンドにプレイしたカードのうちから1枚を得点化する。手番順の変更等、次ラウンドの準備をする。

(個人ボードです。ダイス目酷いですが、カードプレイすることで利用可能(上のスペースに移動)になります)
●森アクション、建物アクションについて
森アクションは、エリアごとに「建物建築/水晶購入」、「リソース獲得」、「移動力獲得」、「トンボ/御霊購入」、「手番順変更」と特徴があり、配置したダイスのダイス目が大きいほど効果が強くなります。例えば、資源獲得の森アクションでは、ダイス目が3だと1つしか資源が貰えませんが、6なら3つ資源が獲得できますし、トンボ/御霊購入もダイス目が2だとどちらかを定価で購入するアクションですが、ダイス目が6ならどちらも購入でき、かつ、資源1つを払わなくてよいです。
建物アクションは、ダイスを配置したエリアにある建物タイル1つの効果が発動できます。建物タイルには使用するために必要なダイス目の閾値と、使用者が得られる効果、そして、建てたプレイヤーが得る効果が描かれています。
建物は森アクションやカードに描かれた建築アクションによって、場に出ているタイルから選んで建築できます。
●移動ポイントについて
森アクションや建物アクション、カード効果などにより、移動ポイント(MP)を得ることができます。MPは、以下の3種類に対して任意に割り振ることができます。
・美徳カード上の移動:プレイヤーが獲得済の美徳カードに示された道を自コマを移動させ、美徳カードの効果を得ます。
・賢者の道に修験者をわかす:個人ボード上にある利用可能な修験者コマを、メインボード上部の賢者の道の鳥居に隣接するマスに配置します。
・賢者の道を移動する:修験者コマを賢者の道に沿って移動させます。移動終了した場所によっては、勝利点などを得ます。
●ゲーム終了時得点
4ラウンド経過後にゲームは終了します。この時、以下の点数が入ります。
・磐座:妖怪カードや建物、御霊の種類が指定されており、持っている分の点数がはいります。ただし、ゲーム中に隣接する場所に修験者コマを配置しておく必要があります(配置済の修験者コマ1つごとに隣接する磐座から点が入る)
・美徳カード:何種類持っているかで点が入ります。移動している必要はありません。
・夢カード:ゲーム中に獲得した夢カードのうち、条件(建物持ってるか、資源X個持っているか等)を満たしているものは得点、満たしていないものは失点になります。
・個人ボード上の得点:建物を建築したり、水晶を配置したりすることで個人ボード上に記された点数が入ります。
・各エリアの木霊:木霊の進み具合に応じて各エリアで点が入ります。
など。
とんぼとか御霊とか、スタートプレイヤーを決める部分とか書いてないことも多いですが、省略!
【プレイ内容】
如月さん、しゅだっちさん、僕の3人で。
要素が多い上に、アクション間の相関が薄い感じで、何から手を付けてもよさそうだけど、まあ、なにやっていいかわからんなというところからスタートです。
初期に配られた磐座(Iwakura Rock)が特定の2種の建物が得点になるというものだったので、とりあえず、建物建てていくかなということと、あと、美徳カードのセットコレクションを積極的にとっていこうとざっくりですが方針を決めました。
美徳カードは盤面に毎ラウンド並べられるものももちろんとれるんですが、今回のセットアップだと、修験者を賢者の道を進めてもそういう効果のものがあるようです。
このゲーム、あまり成長要素的なものはないんですが、賢者の道だけは、先に進んで、鳥居までたどり着けば、その鳥居の場所から修験者を沸かすことができるようになります。先述の美徳カードを獲得する効果の場所は結構賢者の道を進んだ先なので、ひとまず鳥居を目指すことになりそうです。
よし、だいたいの方針は決めたし、んでは建築するかと、思ったわけですが、建築するにしても、
・手札から妖怪カードを個人ボードにプレイした際、妖怪カードの効果で建築する
・妖怪カードプレイ後にアンロックされるダイスを建築効果の森アクションのあるスペースに配置する
の大きく2つあります。
前者はダイスを使わないですむし、手が早いので他プレイヤーにとられるより早く建物タイルを取れます。後者はダイス使うし、アンロックしてからになるので、若干手が遅れますが、ダイス目によっては支払うための資源をディスカウントできます。
もうこの時点で「どっちの方法で建築すればいいの?」とひと通り悩みます。悩むというより、結局、他人のやりたいことと、自分のやりたいことがどの程度被っているのか?なので、どう思いきるかだけで、悩む意味はそれほどないというのは理屈ではわかるんですが、他プレイヤーの思いがわからないからこそ、どうする!?どうすりゃいいの!?ってなります。
とりあえず、カード効果の方で建築することにして、僕の磐座のボーナスにあっている建物(建物は4種類あり、磐座には2種類ずつ指定されています)を建築。3以上の目で使用可能で、使用者には3点はいります。建物の持ち主(=建築主)である僕には1点か+1のお守りがもらえます。
※建物には、建築時効果、使用したプレイヤーへの効果、使用されたことによる持ち主への効果の3つの効果があります。使用するためには、ダイスを配置した際に、建物がその配置エリアにあり、かつ、建物の使用条件の出目以上のダイスを配置する必要があります。
とりあえず、条件にあっていたので選んだのですが、如月さんが建てた「1以上の目で発動して、任意の資源を1つ獲得できる」建物の方を(少なくとも序盤は)確実に選んで使うよなあと。即時に点数がもらえる効果も良いは良いけど、使われるとしても後半ですよね。磐座の対象にこだわらずに素直に便利っぽいやつを建てればよかったなあと思いはしますが、済んだ話なので、仕方なし。
その後、ダイスをアンロックした際に発動して+1のお守りがもらえる水晶を獲得した後は、ひたすら賢者の道を歩くことにします。
賢者の道を歩くために必要なMP(杖のアイコン)は、カッパの妖怪カードの効果か、森アクションの効果、または建物アクションの効果です。
カッパは初期の手札だと1MPしかもらえませんし、建物アクションはそういう効果の建物タイルがでてきて、かつ、それを建築しないとならないので、森アクションが主な方法になります。
主な、といってもMPがもらえるダイスの配置場所は3人プレイだと2つしかなく、如月さんも歩くのをある程度重視されているようです(しゅだっちさんは、磐座からの点を重要視されているようでした)。
森アクションの実施条件は、そのエリア内で配置したダイスの目よりも大きな目のダイスが置かれていないこと(既に置かれているダイスの目以上のダイスを配置すること)なので、他人とやりたいことが被っているとあまりよろしくありません(常時競り合っているようなことになるので)。
ゲーム開始時に持っているダイスは3つで、ダイス目は、3,2,1の状態です。森アクションはダイス目が1だと全然効果が違う(木霊というトークンを進める効果になります)ので、できれば2以上で配置したいところですが、前述の通り、お守りがないとダイス目は増やすことができません。
他人を邪魔する意図で、被りそうな場所に配置するダイスは目を大きくしてもいいんですが、一方がダイス目を大きくすれば、他プレイヤーも大きくするのは目に見えてますし、お守りが序盤は基調ということもあって、ここはゆるやかな談合状態でそこそこの目でプレイしていくことにします。
そして、手札をプレイしてあらかたのダイスをアンロックし、ダイスも配置し終えてきたところで、配置後に川を越えさせるかで、またひと悩みします。
妖怪カード、美徳カードは川を越えた先で行うアクションで獲得するのが主な方法で、どちらもそれなりの得点源になりますし、妖怪カードについていえば、初期カードよりもはるかに効果が大きいので、是非手に入れたくはあります。美徳カードも賢者の道を進める条件になっている個所もあるので、とっていきたいです。
なんですが、川を越えるとダイス目がさがるんですよね……。通常は1しか下がらないので、手に入るカードなどの効果と比べれば全然安いもんなんですが、下手に下げると次ラウンド、(他人よりもダイス目が小さくなるため)森アクションができなくなるのでは?という不安があり、迷います。
特にスタート時のダイス目は3,2,1ですし、スタート時にお守りを1つ持ってますが、既に1のダイスに使って、3,2,2にしちゃってるので、全部のダイスで川を越えると、次ラウンドは2,1,1になります。
前述の通り、1の目だと森アクションが木霊を進める効果になりますし、1だと川が越えられないんですよね……。
このラウンドは川を越えず2のままにして、次ラウンド、森アクションで欲しいもの(建築したり、御霊獲得したり)をとって、川を越えた方が得なのでは?という考えもよぎりますが、お守り獲得ができる水晶もとってるし、なんとかなるわ!と全部川を越えさせることにしました。
(如月さん、しゅだっちさんは1つずつくらい川を越えるのを見合わせていました)
ちなみにプレイ時にカード効果でMPがもらえるカッパの妖怪カードを如月さんは獲得されていました。
やはり、MP重視プレイで被ってるかと思いつつ、2ラウンドに進みます。
前述の通り、僕のダイス目は2,1,1ととてもひどい状態です。カードプレイ時に+1のお守りが貰える効果はあるので、2,2,1にはできますが、1のダイス目をどう使うか。
などと書いてみましたが、実はダイス目が全く関係ない、ダイス配置エリアが1つあります。
ボード中央にあるエリアでこのエリアは川を越えることはできませんが、配置した場所に応じて森アクションは必ず発動し、並び順に応じて次のラウンドの手番順が決まります。森アクションは必ず発動すると書きましたが、手番順が後ろになるほど、森アクションの効果はよくなっています(ただし、配置しなかったプレイヤーは後手番にずれるので、1人しか配置しなければこのエリアで一番よい効果を得つつ、スタートプレイヤーをとることもできます)。
手番順はできれば3番手は避けたいけど、1の目のダイスは個々に配置するのは確定です。
しかも、ここに配置すれば、+1~+2のお守りがもらえるので、2,2,1をもう少しマシにできます。
場所によってはMPももらえるので一石二鳥や!と思ってたらその場所は案の定如月さんに取られてしまいましたが。
それでも、とにかくMPとって移動じゃーいと、ダイス配置による森アクションとか、御霊の効果で修験者を移動させていきます。賢者の道は多くの分岐があり、分岐側に移動すると点数が入るようになってます。
この時、進んだ距離のわりに点数効率の良い場所と、点数効率は少し落ちるが何からのおまけが貰えた上に修験者のリスタート地点にすることもできる『鳥居』があります。
鳥居までとにかく進めれば、先に進むのが有利になりますし、今回の鳥居効果の1つは美徳カードの獲得なので、とにかくそこまでは進めます。
もちろん移動に集中したいのですが、如月さんとやりたいことが被ってますし、そもそも、MPがもらえるエリアにはダイスは2つしか配置可能な場所がありません(厳密には違うんですが)。
なので、必然的に他アクションも行うことになります。
森アクションは大きく分けて、トンボ/御霊獲得、MP獲得、資源獲得、建築/水晶獲得、手番順決めの5種類(5エリア)です。
トンボ、御霊はいわば追加アクションや追加資源の獲得です。様々な種類があり、毎ラウンドランダムに場に出てくるので、必ずしも獲得できるわけではないですが、トンボは低コスト(場合によっては資源がおまけでもらえることすらある)でアクション(トンボもらったり、建築したり、MPもらったり)できますし、御霊はもらえる資源自体は安い(1資源とか+1お守りとか)ですが、払ったコストに応じた点数が入ります。
ただし! トンボも御霊も個人ボード上には1つしか置くことができないため、続けて2つは取ることができません。トンボを持っている状態で御霊を取る、またはその逆でとることで、トンボと御霊がくっついて、トンボの効果発動&個人ボードが空くという仕組みになってます(御霊は獲得時に即発動です)。
資源はこのゲーム正直かつかつ、というわけではないんですが、選択肢が増えるのであればあったで便利ですし、もちろん、建築や木霊獲得には必要なので、まずは資源をとってから~ということも多いです。
獲得量はダイス目に応じるので、自分ことだけ考えれば2とか3でもいいんだけど、他人が先に置くと、それ以上の目でないと効果が発動しないので、困る……という場面がままありますし、資源以外の全てのタイル類(水晶、建物、トンボ、御霊)はラウンド中は場に補充がないので、先取りがめっちゃ熱いです。
さらに言えば、ダイス配置後、川を越えて、美徳カードや妖怪カードを獲得するのも当然早取りなので、そのエリアの森アクションなどの効果は後回しでいいけど、川の向こうの美徳カードは必ず取りたいから、まずはそこに配置しないとならないということもあります。

(たぶん3ラウンド目おわったあたりの様子)
難しいなあと思いながらも進めていた3ラウンド目で、状況がちょっと変わってきます。
前述の通り、僕の初期の磐座は指定の建物を建てていれば点数というものだったので、ちょこちょこ建築してたんですが、「3の目以上で発動する夢カードを獲得できる」効果の建物と、「3の目以上で発動する3点もらえる」効果の建物が、ゲーム後半になり、みんなに使われ始めたのです。
この建物を使ってもらうと、+1お守りか1点がもらえます。要は+1お守りが余るくらいにもらえ始めたのです(一応木霊や美徳カードなどの効果でお守りがもらえる効果を重要視していたというのもありますが)。
トンボ/御霊獲得、建築/水晶獲得は、ダイス目が5以下だと、どちらかを獲得する効果なんですが、6だと両方獲得することができます(もちろんリソースを払うことができれば)。ダイス目6だと川を越えた際に、一気に3まで減るので、厳しいところもあるんですが、それでも6の目が強いだろ!と強い効果を得つつ、あまり始めたお守りパワーで、森アクションできないようにしてやれと如月さん、しゅだっちさんをじわじわとせめます。
といっても、僕が川を越えるまで待っていれば、森アクションを発動させることができない、というようなことは避けられるんですが。
夢カードをそれなりに獲得していたので、マイナス点にならないよう、求められている条件(建物とかトンボとか)を満たすように色んなものをとっていきます。
そして、迎えた最終4ラウンド目。
如月さんはお守りでのダイス目競争を華麗にかわすように、スタートプレイヤーを3ラウンド目で獲得していました。
確かにスタートプレイヤーでダイスを置いてしまえば、他プレイヤーが手元にどんな目のダイスを持っていても関係ないですし、前述の美徳カードや妖怪カードの獲得も他プレイヤーより一手先に動けるので有利です。
美徳カードはセットコレクションの点があるので、他人より早く動きたいのもわかります。
が! 4ラウンド目に盤面に出てきた美徳カードは全て(といっても偏って2種類しかでなかったんですが)如月さん、しゅだっちさんとも持っている種類のもの。僕は両方とも持っていません。
えええーーとお二人から声が上がりますが、これも非情な勝負の綾。
もう全てのダイスを6にすることができるくらい持っていたお守りパワーで、場を荒らしながら未獲得だった美徳カード2種類を獲得し、さらに、ラウンド終了時に埋めることで「歩き済の美徳カード×2点」の妖怪カードも獲得し、うはうはでゲーム終了。
水晶をほぼとらず(とれず)に修験者があまり増やすことができず、なおかつ、3ラウンド目にどうしても欲しかった妖怪カードのために、修験者コマを捨ててダイスをアンロックするという強引にダイス配置の手番を早くする手をとったことなどが影響して、磐座に修験者を送り込めず、結局、序盤に建築は頑張ったものの磐座点はさみしい感じになりましたが、美徳カードのセットコレクションで少しおふたりより優位に立ったこと、夢カードがたまたま自分の戦術とあってる条件(鳥居に移動していること等)のものをよく引いたことなどで、逃げ切って勝利することができました。


(建物以外、見栄え変わらないんですがゲーム終了時。個人ボードは右側に見切れてますが、6枚くらい美徳カードが並んでます。左上に並んでいるカードは夢カードで、条件満たしているかのチェックのために並べてます)
【感想】
正直な話、勝ち負けに関しては運要素は大きいですが、毎手番、毎手番何を優先すべきかが悩ましいゲームです。
トンボ、御霊、建物、水晶、美徳カード、妖怪カードとランダムに場に出て来ますが、(特に建物と水晶は)結構どころではなく効果に幅があること、プレイ内容のところにも書きましたが、ダイス配置スペースやラウンド中に出てくるタイル数の関係から1つのことを極めるのではなく、色んな要素に手を出さざるを得ない作りになっていることなどから、変なこだわりを持たずに、いま、盤面と自分の状況での最善手は何か?を基本的に常に考えるようなゲームになってます。
しかも、トンボ、御霊、建物、水晶はプレイする妖怪カードや美徳カード、トンボや建物などの効果でも獲得できるので、本当に、あっという間にタイルがなくなります。トンボなどを獲得できる森アクションはダイス目で他プレイヤーがプレイしづらいようにしばっているから…などと考えていても正直無駄で、あ、そこに獲得効果ありましたかという様にさくさくっと取られていきます。
そして、何かしらを獲得できますよという効果の付いているカードやタイルがあれば、それを空うちしたくないのがゲーマーで、戦術的に、〇〇をやりたい。でも、〇〇を進めると、XXの効果が発動するから、XXもとれるような状態にしておきたい…などという、「もったいないから、こちらもやっておこう」がゲームのあらゆるところに出て来ます。
セットコレクション目的や賢者の道を進める条件クリア目的で獲得した美徳カードにトンボ獲得の効果がついていた。トンボだけもらっても効果は発動しないので、なんとかして御霊とれないかなみたいな感じです。
このゲーム要素の繋がりを無駄なくこなそう/こなしたいという、思いが必要以上にゲームを複雑にしているのも確かです(「どこから手を付ける?」って久しぶりに固まりましたw)。
そういう理由で、ゲームを進めているうちに、もしくはスタート時点から何かしらの方針が立って、それに沿って、プレイしていく、ということが、ビトクではできない、または非常に難しいです。
メインでやりたいことが1つあり、そのついでに色々できる、と考えればいいんですが、その「ついでの色々」も全部うまいことやってやろうという気になってしまい、え?どこから手を付ければいいの!?と正直なってしまいます。
(もちろん、これができればいいやと諦めたり、とりあえず、ここから手を付けようということにはなるんですが)
色々とおまけがついているのは優しいゲームだと思う点ではありますが、同時にややこしいゲームになっている要因にもなっています。
しかも、需要に対して供給が少ないので本当にタイルがあっという間になくなるんです(俺におまけのアクションをやらせてくれ!ってなります。タイルもうないので空うちでどうぞ、または高コストのやつをどうぞってなります)。
ワカプレベースの先取りのゲームって、要はスタートプレイヤーの取り合いだったり、どこまで妥協するのか、どの程度周りと狙いをずらすかというのがポイントになりますが、ビトクは圧倒的に、取り合いに重点をおいたゲームになってると思います。
(プレイ内容に書いたのは3人戦ですが、4人戦だと、『4番手つらいわー』と4番手の人が常に言ってました(実際には全然点差ついてなかったんで気のせいではあったんですが、取り合いが辛い/熱いゲームということだと思います)
これがいやらしいのが、手札についているアクションで色んな事ができてしまうんですよね。他人の手札は当然見えないので、もう初手は疑心暗鬼ですよ。いっそのこと、ダイスのアンロックはカードプレイでのみ可能とカにしてくれればいいのに、修験者コマの破棄やカード効果などでアンロックできてしまうので、他人の飛び道具(手元のカード効果で欲しいタイルが取られる)前に、修験者破棄してでも先取りしちまうか!?とか考えてしまうんですよね。
こういう悩んでも仕方なく、自分がコストを払ってでも手に入れたいのかどうかだけというのは質が悪い悩ましさだと思いますが、それもまた楽しいんですよね。
しかし、ではうまく先取りできた人が勝つのか?というと、僕はそうは思ってなくて、正直運ゲーだなと思ってますw。ゲーム終了時の得点源である夢カード、磐座、美徳カード、全部引き運/場に出てくる運がかなりでかいので。
いやいや、精一杯悩んで、毎手番最善手を模索して、結局運なの?というのは、賛否両論あるかと思いますが、気軽にできてよいのかなと思いますし、当然、最後は運ではありますが、途中のプレイングで競い合ってこそ、最後の決め手が運というだけなので、プレイングの勝負要素はもちろんあります。
強化や得意分野が出来ていく楽しさはほぼないですが、他人と早取りに苦しみ、どれを優先すればいいのか?を常に悩める、良いゲームだと思います。
(プレイスタイルによると思いますが、4人だとダウンタイムが必要以上に長くなることがあるので、そこまでプレイ感の変わらない3人の方をお勧めします)
【感想・紹介】プラハ / Praga Caput Regni
明日からのゲームマーケットでプラハの日本語版が販売されるとのことなので、普段の形とは違いますが、感想を交えつつ紹介を書いてみます。文章だけだと寂しいので写真もはさんでますが、文章との関係はあんまないです。
プラハの概要は数寄ゲームズさんのサイトにあります(このサイト見れば僕の文章要らないんじゃないのとも思うのですが、僕が好きなところを書きたいんじゃい!ということで)。

プラハはプレイ時間が公称で120分(1人あたり30分ということなので4人プレイ時ですね)、初プレイだと3時間前後かかることもある長時間ゲーム、重ゲーと呼ばれる種類のゲームです。
見た目の特徴は、歯車を使ったアクション選択システムですが、ゲーム的な魅力は、全体的なプレイヤーへの優しさ、停滞感などのマイナスの感情を受けにくいところかと思います。
〇制限の度合いはプレイヤーが自身決める
プラハはアクションを重ねて実施することで得点を伸ばしていくタイプのゲームです。具体的にいえば、キングスロードを進むというアクションがありますが、アクションをこなすほど、先に進めば進むほど点数が伸びます。他のアクションも基本的には同じアクションを重ねた方が点が伸びます。
じゃあ、同じアクションばかり続ければいいんですが、そこは制限があります。といっても、この制限、単にアクションコストがあがるだけだったり、後から実行した方がより効率が良かったりするだけで、プレイヤー本人がやろうと思えば、まず大抵のアクションは実行できます。〇〇な理由でいまはやりたくない!とプレイヤー自身が判断して、実施しないだけです。
(まあ、その結果、他人にやりたかったアクションや取りたかったタイルを取られるわけですが)
やりたいことをいつでも選択できる(心情的にはやりたくない状態にされることもあるが)なので、ゲーム終盤に他人にあのアクションを先にとられたせいで、ここまで育ててきたのに最後の最後だけアクションできなかった……ということがありません(払えないほどコストがかかれば別ですが)。
〇アクションのてっぺんが近い!
プラハでは6種類のアクションがあり、それぞれが別の得点ルートにつながっています。前述の通り、同じアクションを繰り返した方が獲得できる点数は伸びるのですが、どの要素も4、5回程度で上限です(前述のキングスロードも5歩進んだら終点です)。各得点ルートをどうすれば極めることができるか?よりも、どのように得点ルートを極めていくかが焦点になっています。
僕が好きなのは、この上限までの達しやすさが、新たな選択肢の作りやすさつながってるところです。
やりたいアクションのコストが高くて実施できない時に、低コストで選べるアクションはどれも自分がこれまで選んでこなかったものばかり。仕方なく選んだアクションをいざ実行してみると、あれ?このアクションからの得点ルートも次から選択肢にすればいいんじゃない? 結構すぐに使える得点源になるみたいだぞ?と。
いかにやりたいアクションを極めるべく、ロデオチックに振り落とされないようリソース管理、アクション管理をしていく、そんなゲームも良いですが、プラハはそういうゲームではありません。最初からたくさんの選択肢の中で迷う必要はありませんが、やりたいアクションを選択することが難しい時にも十分有効性の高い選択肢がきっと他にあります。
優しいです。
〇いちいち貰えるおまけ

歯車からタイルを取るアクション選択にしても、アクションの実行にしてもその行動本来の目的に追加で、何らかのリソースや(条件を満たすことでの)追加点というおまけが貰えます。
これもまた、人間は都合よく解釈する生き物なので、自分のやりたいことができたのであれば、やりたいことやっておまけまでもらえるなんて!とも思いますし、む!あのおまけのリソースを貰うことで次のアクションが有利になる!アクション自体の優先度は低いけど、わざわざリソースを貰うためのアクションを実施しなくて済む!って思う時もありますし、アクションは予定通り実施できるけど、今のままだと条件を満たさないからおまけが貰えない……。むぐぐぐ、1手番予定を遅らせて条件を満たせるようにするか?とか、おまけが枷になる時もあります。
しかも、あくまでおまけなので、貰うのを諦めても、まあ、仕方ないかで済むってのもいいです。
毎回同じものが貰えるわけではなく、あくまで今そのアクションをやるなら的なもので計画に強く組み込めるものではないってのも気楽で良いかなと。
〇全体的な優しさ、気楽感があるけど、しっかりゲーマーズゲーム
上記の3要素が絡み合って、少しでも効率よくやりたい、他人に得させたくないというようなゲーマー層には今できる選択肢の中からの最適、最善を問うてくるような作りであり、そこまでは望まないけど、重ゲーも好き!という層には、きつくない選択肢や都度都度のおまけを提供することで、遊びやすさを感じさせつつ、思いもよらなかった素敵な1段階上のプレイングをひらめかせるきっかけをもたらしてくれる作りでもあります。
(まあ、この辺は主観なんで、うまくやりたいのに全然できない!くそ!って感じる人もいるでしょうが)
アクション選択の縛りは緩めですが、タイルのめくり運や、他人のアクションの選択によって、より良いアクションの実施タイミングが確実にあるので、コントロールは難しいにしても、悩んで選択した甲斐はある。うまくやった感を感じられる作りです。
(この決断が、”やらなかった”方を選んでもうまくやった感を得られることがあるのが良いと思ってます)
〇無駄なデッドロックによるストレスがない
アクション選択にせよ、タイル選択にせよ、色んなものが二択になっています。この二択が、プレイヤー個人にどちらを選ぶか突きつけるものではなく、自分には不要なものでも、他人には必要なものを作るためのものです。
場から何かを選ぶゲームで、よくあるのが誰も欲しいものがないから、場が停滞してしまうことです。もちろん、その停滞具合を楽しむゲームもありますが、プラハでは、別方向の要素をアクションや城などのタイルに持たせることで、欲しくなる人を増やして、場の回転を良くしています。
細かいことですが、自分の欲しいアレがないから手が止まった!だの、欲しくないタイルを取らないと欲しいタイルがでてきてくれない!とか、まあ、正直無駄なことに悩まされることなく、場がまわっていく、ストレスレスな場を提供してくれています。
もちろん、自分の欲しいタイルを全く別のことをやってる人が欲しがるということにもつながるので、いつ取るかという悩ましさも提供してくれてるわけですが。
〇では欠点は?

プレイヤーの意思次第でどんな選択もできるゲームですし、他人の動きによって、自分のアクションコストが驚くほど変わってきますし、タイルのめくり運もあります。
僕は気楽さにつながると書きましたが、自分でコントロールできる範囲が限られているということでもあります。今回のセッションは他人よりもうまくプレイできたので勝ったは、あるかと思いますが、繰り返し遊んだり、勘所をつかんだから上達したというようなことは感じにくいゲームだと思います。
あとは上家とやりたいことが被るともろに影響を受けるので、やりたいことよりも、勝てることを選ぶ必要があります。これが嫌という人はいるかと思います。僕は初回プレイ時、あまりにうまくいかなかったので、人が手を出してない得点手段に中盤くらいで切り替えたらめっちゃ点が伸びた、ということがありました(そして、序盤のこだわりを最後の最後に引きずって追い付かずにっ負けるという)。
良くも悪くも、他人とのセッションの中で、どう動くか、動いたかを楽しむゲームなので、何度も繰り返し遊んで、毎回、違いがあるとか、上達を楽しむとかそういう類ではないんで、なんか毎回同じだなあと感じる人はいると思います。
他人とのセッションを楽しめる人向けでないかと。
そんな感じで以上です!
(結局買った方がいいの?悪いの?て話は知らん! 財布と遊ぶ機会と面子に相談してください。ただ、良いゲームというのは確実に言えます)
プラハの概要は数寄ゲームズさんのサイトにあります(このサイト見れば僕の文章要らないんじゃないのとも思うのですが、僕が好きなところを書きたいんじゃい!ということで)。

プラハはプレイ時間が公称で120分(1人あたり30分ということなので4人プレイ時ですね)、初プレイだと3時間前後かかることもある長時間ゲーム、重ゲーと呼ばれる種類のゲームです。
見た目の特徴は、歯車を使ったアクション選択システムですが、ゲーム的な魅力は、全体的なプレイヤーへの優しさ、停滞感などのマイナスの感情を受けにくいところかと思います。
〇制限の度合いはプレイヤーが自身決める
プラハはアクションを重ねて実施することで得点を伸ばしていくタイプのゲームです。具体的にいえば、キングスロードを進むというアクションがありますが、アクションをこなすほど、先に進めば進むほど点数が伸びます。他のアクションも基本的には同じアクションを重ねた方が点が伸びます。
じゃあ、同じアクションばかり続ければいいんですが、そこは制限があります。といっても、この制限、単にアクションコストがあがるだけだったり、後から実行した方がより効率が良かったりするだけで、プレイヤー本人がやろうと思えば、まず大抵のアクションは実行できます。〇〇な理由でいまはやりたくない!とプレイヤー自身が判断して、実施しないだけです。
(まあ、その結果、他人にやりたかったアクションや取りたかったタイルを取られるわけですが)
やりたいことをいつでも選択できる(心情的にはやりたくない状態にされることもあるが)なので、ゲーム終盤に他人にあのアクションを先にとられたせいで、ここまで育ててきたのに最後の最後だけアクションできなかった……ということがありません(払えないほどコストがかかれば別ですが)。
〇アクションのてっぺんが近い!
プラハでは6種類のアクションがあり、それぞれが別の得点ルートにつながっています。前述の通り、同じアクションを繰り返した方が獲得できる点数は伸びるのですが、どの要素も4、5回程度で上限です(前述のキングスロードも5歩進んだら終点です)。各得点ルートをどうすれば極めることができるか?よりも、どのように得点ルートを極めていくかが焦点になっています。
僕が好きなのは、この上限までの達しやすさが、新たな選択肢の作りやすさつながってるところです。
やりたいアクションのコストが高くて実施できない時に、低コストで選べるアクションはどれも自分がこれまで選んでこなかったものばかり。仕方なく選んだアクションをいざ実行してみると、あれ?このアクションからの得点ルートも次から選択肢にすればいいんじゃない? 結構すぐに使える得点源になるみたいだぞ?と。
いかにやりたいアクションを極めるべく、ロデオチックに振り落とされないようリソース管理、アクション管理をしていく、そんなゲームも良いですが、プラハはそういうゲームではありません。最初からたくさんの選択肢の中で迷う必要はありませんが、やりたいアクションを選択することが難しい時にも十分有効性の高い選択肢がきっと他にあります。
優しいです。
〇いちいち貰えるおまけ

歯車からタイルを取るアクション選択にしても、アクションの実行にしてもその行動本来の目的に追加で、何らかのリソースや(条件を満たすことでの)追加点というおまけが貰えます。
これもまた、人間は都合よく解釈する生き物なので、自分のやりたいことができたのであれば、やりたいことやっておまけまでもらえるなんて!とも思いますし、む!あのおまけのリソースを貰うことで次のアクションが有利になる!アクション自体の優先度は低いけど、わざわざリソースを貰うためのアクションを実施しなくて済む!って思う時もありますし、アクションは予定通り実施できるけど、今のままだと条件を満たさないからおまけが貰えない……。むぐぐぐ、1手番予定を遅らせて条件を満たせるようにするか?とか、おまけが枷になる時もあります。
しかも、あくまでおまけなので、貰うのを諦めても、まあ、仕方ないかで済むってのもいいです。
毎回同じものが貰えるわけではなく、あくまで今そのアクションをやるなら的なもので計画に強く組み込めるものではないってのも気楽で良いかなと。
〇全体的な優しさ、気楽感があるけど、しっかりゲーマーズゲーム
上記の3要素が絡み合って、少しでも効率よくやりたい、他人に得させたくないというようなゲーマー層には今できる選択肢の中からの最適、最善を問うてくるような作りであり、そこまでは望まないけど、重ゲーも好き!という層には、きつくない選択肢や都度都度のおまけを提供することで、遊びやすさを感じさせつつ、思いもよらなかった素敵な1段階上のプレイングをひらめかせるきっかけをもたらしてくれる作りでもあります。
(まあ、この辺は主観なんで、うまくやりたいのに全然できない!くそ!って感じる人もいるでしょうが)
アクション選択の縛りは緩めですが、タイルのめくり運や、他人のアクションの選択によって、より良いアクションの実施タイミングが確実にあるので、コントロールは難しいにしても、悩んで選択した甲斐はある。うまくやった感を感じられる作りです。
(この決断が、”やらなかった”方を選んでもうまくやった感を得られることがあるのが良いと思ってます)
〇無駄なデッドロックによるストレスがない
アクション選択にせよ、タイル選択にせよ、色んなものが二択になっています。この二択が、プレイヤー個人にどちらを選ぶか突きつけるものではなく、自分には不要なものでも、他人には必要なものを作るためのものです。
場から何かを選ぶゲームで、よくあるのが誰も欲しいものがないから、場が停滞してしまうことです。もちろん、その停滞具合を楽しむゲームもありますが、プラハでは、別方向の要素をアクションや城などのタイルに持たせることで、欲しくなる人を増やして、場の回転を良くしています。
細かいことですが、自分の欲しいアレがないから手が止まった!だの、欲しくないタイルを取らないと欲しいタイルがでてきてくれない!とか、まあ、正直無駄なことに悩まされることなく、場がまわっていく、ストレスレスな場を提供してくれています。
もちろん、自分の欲しいタイルを全く別のことをやってる人が欲しがるということにもつながるので、いつ取るかという悩ましさも提供してくれてるわけですが。
〇では欠点は?

プレイヤーの意思次第でどんな選択もできるゲームですし、他人の動きによって、自分のアクションコストが驚くほど変わってきますし、タイルのめくり運もあります。
僕は気楽さにつながると書きましたが、自分でコントロールできる範囲が限られているということでもあります。今回のセッションは他人よりもうまくプレイできたので勝ったは、あるかと思いますが、繰り返し遊んだり、勘所をつかんだから上達したというようなことは感じにくいゲームだと思います。
あとは上家とやりたいことが被るともろに影響を受けるので、やりたいことよりも、勝てることを選ぶ必要があります。これが嫌という人はいるかと思います。僕は初回プレイ時、あまりにうまくいかなかったので、人が手を出してない得点手段に中盤くらいで切り替えたらめっちゃ点が伸びた、ということがありました(そして、序盤のこだわりを最後の最後に引きずって追い付かずにっ負けるという)。
良くも悪くも、他人とのセッションの中で、どう動くか、動いたかを楽しむゲームなので、何度も繰り返し遊んで、毎回、違いがあるとか、上達を楽しむとかそういう類ではないんで、なんか毎回同じだなあと感じる人はいると思います。
他人とのセッションを楽しめる人向けでないかと。
そんな感じで以上です!
(結局買った方がいいの?悪いの?て話は知らん! 財布と遊ぶ機会と面子に相談してください。ただ、良いゲームというのは確実に言えます)
ブラッドボーン:ボードゲーム / Bloodborne: The Board Game
※最初の話のチャプター1とチャプター2のネタバレを含みます。

(インスト込み1チャプター90分前後)
【概要&ルール】
ゲームは章仕立てになっていて、導入ストーリーが読まれた後、そのチャプターの目的が公開され、プレイヤーはその目的を達成するために街(だったり街でなかったり)を探索していく、という作りです。
プレイヤーは全員ハンターと呼ばれる、デジタルゲーム版のプレイヤーキャラ側で、デジタルゲームと同じくビーストと呼ばれる敵を倒していくことになります。
基本的には、プレイヤー全員が手札上限まで手札を補充した後に、プレイヤーAの手番→敵の手番→プレイヤーBの手番→敵の手番…と繰り返していき、全プレイヤーが手番を終えたら、時間マーカー的なものが進み、一定時間が経過するまでにミッションを達成すればチャプタークリア、アイテムなどはそのまま次のチャプターへ進むという流れです。
プレイヤーは手番に手札を消費して、以下のアクションを実施します。戦闘など、手札効果を発揮できるアクションに手札を使用すれば効果が発揮されますが、それ以外では、単にアクションコストとして手札は消費されます。
・移動:最大2スペース移動します。タイルから出る場合には新しいタイルを引いて配置します
・攻撃:同じスペースにいる敵1体を攻撃します。この時、プレイヤーの武器ボードにある攻撃スロットにカードを配置して、どの攻撃を選んだかも示します。
・調査:タイル内を調べます。宝箱があれば消耗品を獲得、その他タイルによってはそのタイルの効果を得ます。
・武器のリフレッシュ:武器ボード上に配置されているカードを捨て札にした上で、武器ボードを裏返します(詳しくは後述します)
・銃器のリフレッシュ:使用済の銃器を再利用可能にします
・狩人の夢への移動:プレイヤーのコマをマップからどかし、狩人の夢へ移動させます。敵を倒した際にもらえる血の遺志を消費して手札デッキにいれるカードの購入ができるほか、武器や銃器のリフレッシュ、ライフを全快できます。ただし、時間が1つ進みます。
●武器について
プレイヤーの分身であるハンターは持っている武器に応じて複数種類が用意されており、ゲーム開始時に選びます(基本セットに4種類、拡張に5種類くらい)。
武器はスピードと威力の異なる武器スロットが2~3設定されており、武器種類によって、さまざまです(例えば、斧ならスピードは遅いが、高威力の攻撃が多く、小剣ならスピードは速いが低威力が多い等)。さらに、デジタルゲーム時の特徴として、ハンターが持つ武器は“仕掛け武器”になっていて変形していたのがゲームでも表現されており、武器のリフレッシュで変形(武器ボードの表裏)させることができ、威力や攻撃スピード、武器についている特殊効果が変わります。
(威力はないが攻撃スピードは速い武器が、高威力の代わりにスピードがない武器に変わったり、範囲ダメージが付与されたりとがらっと性能が変わります)
●戦闘について
敵からの戦闘は、プレイヤーは武器ボードのスロット上にカードをプレイすることで、敵は敵用の戦闘デッキからカード1枚をめくることで行います。
敵の戦闘カードには、通常攻撃、アビリティ、スペシャルのいずれかが書かれており、敵の種類と戦闘カードの種類によって、スピードと威力が決まり、プレイヤーのスピードを比べて、早い方から解決します。同じ場合は同時解決です。
(チャプター内に登場する敵はカードで示されており、それぞれに、攻撃の種類と効果が書かれています)
攻撃には色々特殊効果がのることがありますが、主なものに、Stagger(よろめかせ)と回避があります。
相手を上回るスピードで当てた攻撃にStagger効果があれば、相手の攻撃はキャンセルされます。回避は攻撃用の戦闘カードとは別に、スピードが敵の攻撃と等しいか上回る武器ボードのスロットにプレイすることで敵の攻撃を避けることができます。
一部のボス敵には専用の攻撃デッキがあり、戦闘にはそれを用います。
●ミッションについて
メインミッションとそれ以外のミッションがあり、いずれもクリア時に報酬として、カレル文字やアイテムなどがもらえるほか、カードに示された条件を満たすことによって、次のカードが指定され、ストーリーが進むようになっています。メインミッションでチャプタークリアが指示されたなら、そのチャプターはクリアとなり、次の章/チャプターへ購入済のカードや手に入れたアイテム類はそのままで進みます。
【プレイ内容】
※めっちゃ1章のチャプター1とチャプター2のネタバレを含みます。
毎年、如月さんや一味さんに声をかけて年始にゲーム会をやっており、今年もお声がけしたところ改題して頂けたため、やることができました。
同名のデジタルゲームのボードゲーム版です。CMONなのでというか、ゲームらしさを表現するためというかでフィギュアもりもりのゲームです(如月さん大荷物持ち込んでくださって感謝です)。
そんなわけで、如月さん、一味さん、僕の3人で。
協力ゲームなので、キャラクター決めのところから話し合いをしましたが、結局見た目で決める我々。
拡張も如月さんはお持ちでしたが今回は基本セットのキャラクターを使うことにしました。
僕が選んだのは、斧使い。片手斧と両手持ちの斧とに変形します。

(自キャラ。戦闘時にはキャラクターの絵の右側にあるスペースにカードを配置して、その上に書かれたダメージや攻撃スピードを適用します)
あまり脳筋キャラ使わないからという理由で選んだんですが、以前、如月さんにマッシヴダークネスを遊ばせてもらった時も、なんかでっかい両手剣振り回すキャラだった気が…(あちらは肉盾のキャラだったはずなのでセーフ!)。
ヤーカムの町にビーストたちを倒しに行こうぜ!ということでスタートします(本当は如月さんがちゃんとカードに書かれたプロローグを読んでくださったのですが忘れたので)。
まずはミッションカードに指定されている場所まで移動しないとならないようです。
スタート時は1枚のタイルしかないのですが、移動でタイル外に進んでいけば、その時点で新しいタイルが置かれます。そうして、町を探索していきます。

(このチャプターにでてくる敵は上に並んだ3種類になります)
僕がスタートプレイヤーだったので、手前側に移動したところ、敵と宝箱があるタイルがでてきました。
敵は僕の手番終了時に移動&(可能なら)攻撃してくるので、とりあえず、宝箱を取って手番を終え、殴りかかってきたのを殴り返す作戦で行きます。
各プレイヤーの手札は基本的に1ラウンドに3枚です。僕はこの手番は移動で1枚、宝箱獲得で1枚を使いました。敵は同じタイル上ではありますが、隣のスペース(1タイルは2,3スペースに区切られています)だったので、残り1枚は使わずに手番を終えています。
手札を消費してアクションを行いますが、必ず自分の手番の終了時に敵のターンがあり、隣接1タイル内にいる敵が自分めがけて1スペース移動してきて、同じスペースに入ったら殴りかかってきます(手番を終えたばかりのプレイヤーだけが標的になります)。この時に、反撃をしたり、回避をしたりができるんですが、反撃も回避も手札が必要なため、自分の手番内で全ての手札を使い切るのはなかなかリスキーで、攻撃してきそうな敵がいるなら手札は残して手番を終えることがよさそうです(今回のゲームではほとんどそうしてました)。
敵ターンの攻撃に対して、攻撃力+1のカードで殴り返します。
敵の攻撃種類をカードをめくって決めると…、スペシャルがでたのでスピード1の攻撃で、威力4、スタン効果もついてます。こちらはスピード2で威力は2(カード効果で+1)なので、先に殴って3ダメージを与えます。敵の体力は4だったので、倒すことはできず、スペシャル攻撃を受けます。
威力4で、4ダメージくらって、さらにスタン効果で手札1枚を捨てる…なんですが、手札はもうないので追加で1ダメージ受けます。
これで戦闘終了ですが、プレイヤー側のライフは基本的に6で、回復手段はほぼありません(いくつかありますが、少なくともゲーム開始の初期状態では持っていません)。
もう死にそうですし、僕のキャラはスピードが遅いキャラなので大抵の場合、先に殴られるかよくて同時に殴りあうので、この先活躍する未来がなかなか見えません。
如月さん:「狩人の夢にいけば、ライフは全快しますよ。ただ、時間も進みます」
なるほど! しかも、狩人の夢に行けば手札を強化するための買い物もできます。まあ、買い物に必要な血の遺志(お金)は敵を倒さないと手に入らないんですがね。
これ大丈夫なんか?と思いながらも手番を進めます。
僕が削っていた敵を如月さんが撃破し、一味さんもStagger効果をうまく使いノーダメージで敵を倒します。
如月さん、一味さんともスピード3のスロットがあり、そこをうまく使って、如月さんは避けながら攻撃、一味さんは敵をStagger(よろめかせ)してから攻撃と、上手にプレイされています。
僕は…、あと1ダメージで死ぬしなあ、どうしようかなあと思っていたのですが、サブウェポンで片手銃を装備しているのを忘れていました。1回使うと、カードを指定の枚数捨てるか、狩人の夢にいかないと再使用できませんが、初期の銃は、「敵からの攻撃がベーシックだった時に発動し、敵をStagger状態にする」という効果です。
なので、敵からの攻撃がベーシックならよろめかせてノーダメージで攻撃できます。
敵からの攻撃は敵からの攻撃判定用のデッキを使うので、山の中にベーシックが何枚あるかはカウンティング可能です。
さらに言えば、今回のチャプターの敵は、種類によってはアビリティ攻撃の効果が次回の攻撃を強化するというものだったりします。つまり、まだやりようはあるということです!
僕がなんとか希望を取り戻していたころ、如月さんが移動した先のタイルでイベント戦闘が発生! そのタイルに閉じ込められた上、プレイヤー人数+1回倒さないとならないというイベントです。
が、所詮は雑魚敵なので何事もなく倒し切り、ここでお金が貯まったので、個人個人で狩人の夢に移動します。
(ちなみに僕は武器のスロットの1つがラリーストライクという、ダメージ分ライフ回復効果がついていたので、それを使って延命してました)
買い物できるカードは場に並んでいる4枚から1つを選び、獲得する都度、補充されるというよくあるあれです。
一味さんは攻撃スピードも速く、かつ、Stagger攻撃時にダメージ+1という武器だったので、Stagger効果のあるカード中心に購入。僕はスピードが遅いので、Staggerや回避効果のカードは取らずに、殴り時に手札ドローやダメージ追加効果のあるカードを購入。如月さんもその速さを活かして、回避時に敵にダメージを与えるカードをなどを購入されていました。
これで強くなったんじゃない!?といっても、手札12枚のうちの3枚が入れ替わっただけなので、まだまだ油断はできません。
次のミッションはいなくなった子供を助けてくれというもの。一味さんが探索中に見つけ、助けに行きますが、子供と同じスペースに敵が2体います。
(これは死ぬんじゃないかな)と思ってみていましたが、Stagger効果を使うのがめっちゃうまい!
敵にスピード3の効果が出なかったのも大きかったと思いますが、敵を撃破して子供のところに向かいます。
これでクリアですかねえとか言ってると、おびえた子供が逃げるというストーリー展開。
敵は時間がある程度たつとリスポーンする仕組みなので、倒しても倒してもきりがないですし、話が進むと場に出ているタイルが増える=リスポーンする敵も増えているなので、そろそろ終わってくれないと死にそうです。
まあ、既に常に死にそうな感じをなんとか運や実力で切り抜けている状態なんですが。

(チャプター1終盤の方。余裕がないので、今度こそ最後の戦闘であってくれーと願いながら戦ってます)
逃げた子供のとこには次手番の僕が移動して、助けます。これで終わりか?と思いながら、如月さんが読むストーリーに耳を傾けます。
如月さん:「子供を助けるか、殺すかみたいな選択肢です。手番プレイヤーが決めるんですけど、どうします?」
僕:「え!? いや子供ですよね、助けますよ」
如月さん、一味さん:「これ、子供が汚染されてて、敵になって襲ってくるパターンじゃないの?」
僕:「確かに、それもありますね…」
どう選択したかは伏せますが、この後、ラストバトルが発生! またプレイヤー人数+1回倒せ系だったでしたが、誰も死ぬことなく切り抜けて、今度こそチャプター終了。
僕:「敵の一撃が痛いからめっちゃ大変」
徐々に強くもなって、ゲームシステムも呑み込めてきたところなので、このままチャプター2に進みましょうということで、続けてチャプター2をプレイすることに。

(特に見た目が変わるわけではないですが、色々アイテム手に入れて強くなった感があります)
で、チャプター開始前に狩人の夢いくことができ、そこでカード購入もできるので、チャプター1最後の戦闘でひろったお金分またパワーアップ。
武器をどの面にするかは選んでよいとのことで、体力回復ができるラリーストライクも便利だったのですが、あえてそちらではない面(武器)で開始しました。
今度のチャプターは前の続きで、さらに調査を進めるために町の奥に向かった〜みたいな話です。
スタート時からいくつかのタイルが配置され、敵も合わせて配置されてます。

(タイル1枚くらいめくりましたが、今度のチャプターは最初からこれくらいの広さがみえてます)
最初のミッションは、宝箱などから手に入る消耗品を捨てることで湧く敵を4体倒せ!です(なんか研究材料にするとかの話があったような気もしますが失念)。
前のチャプターで手に入れたやつでも良さそうとのことだったので、最初の手番でスタート時にわいてた敵1体を倒した勢いで、消耗品を捨て、湧いた敵を反撃で倒します。
前のチャプターでは一撃食らったらもう瀕死。しかも攻撃スピードがないから、回避もよろめかせもできないと嘆いていましたが、このチャプターではイケイケです。
何故なら!今回の開始時に選んだ武器は、スピードは1と最も遅いながら、威力が3あり、手札デッキの半分をダメージ+1のカードで固めてるので、4ダメージが確定ではいり、ほとんどの雑魚は一撃で倒せるからです!
さらに、前のチャプターのボス戦でトドメを刺した報酬で、武器スロットに配置することで武器威力を1上げるカード(カレル文字という恒久効果の強化アイテム)を獲得しており、脳筋仕様として仕上がってます。
(被ダメージは減ってるわけではないので、銃器によるよろめかせとかのおかげです)
如月さん、一味さんも1体ずつ倒して僕も4体目を撃破して、ミッションクリア。次に進みます。

(ミッションはこんな感じで、ストーリーとクリア条件などがカードで示されます。クリア後に読むカードはゲームブック的に番号で指定されます)
いくつかイベントの起こる場所が指定されており、そのタイルがめくられるまでひたすら探索です。
そこまで苦労することなく次のイベントが起こるタイルを引き当て、またシナリオが進みます。
が、結局やることは戦闘!
これまではチャプタ-1開始時に指定されていた3種類の敵だけしか出てきていませんでしたが、今度は新しい敵がこの戦闘だけに登場です。
チャプター1で戦った敵には状態異常攻撃がほぼなかったので、チャプター2では出そうだなと思っていましたが、予想通り、毒を持っています。
しかも、返り血?で攻撃後にこちらに反撃してくるアビリティも持っています。

(布被っててその下を想像すると怖い。純粋に敵としても強いです)
しかも、こいつ攻撃スピードが2か3なので、僕とは相性が悪いです。ということで、如月さん、一味さんのスピード早い勢が活躍します。僕も銃器のリロードが終わっていて、敵の攻撃がベーシックならノーダメージで殴れるので銃器のリロードはこまめに行います。
如月さんは前のチャプターで手に入れた新しい銃に装備を変えており、敵が如月さんのスペースに入ってきたら自動的に攻撃するという効果です。敵はプレイヤーの移動についてくるので、わざと移動で誘って銃でダメージを与えるとかトリッキーなことをやってました。
スピードj速い勢が使う回避のカードは、「回避後に捨て札にする」という効果のついているものもあり、要は武器ボードのスピード3スロットを開けたままで回避→攻撃→敵からの反撃もスロットが空いているのでまた回避/攻撃とか、銃で敵の動きをとめておきつつ武器で攻撃とか、デジタルゲームの動きを再現してるんでしょうが、スマートな攻撃風景が目に浮かびます。
ちなみに、武器ボードのスロット上に置いたカードは、基本置きっぱなしで、アクションとして武器ボードを裏返さないとしないと利用できるようになりません。たぶん、これは連続攻撃後の隙とかそういうのを表現しているんじゃないかと。
この後、敵を目的タイルまで誘導してから倒せなどのミッションをクリアし、チャプターのシナリオが進みました。
(さっきの如月さんの銃の効果のとこにも書きましたが、敵はプレイヤーを追いかけてるように移動してくるので、それを利用して誘導します。チャプター前半の探索でそれなりに敵がわくようになっており、下手に移動すると2,3体敵がかかってきちゃうので、うまいことやらないとダメですが)

(しれっと書いてますが、大量の敵にいっきに襲われたり、実際はめっちゃ大変でした)
そして、ここでクレリックビーストが登場!
プレイヤーフィギュアはもちろん、敵のフィギュアと比べても倍くらいでかいフィギュアの敵です。

(でかい)
単にでかいだけでなく、専用のデッキを持っており、戦闘時にはそのデッキを1枚ずつめくって、書かれた効果を適用します。
さらに、
如月さん:「えーっと、プレイヤーが3人だからライフは20ですね」
これまでの雑魚敵は4や5だったので、めっちゃライフ多いです。しかも、クレリックビーストのカードの上には”フェイズ1”と書いてあります。
どうもライフを削りきることでフェイズが進むらしいです。
如月さん:「たぶん、フェイズ1のライフ削ったらイベント発生して、逃げるか、イベントで倒されたりするんじゃないですかね」
おお、なるほど。デジタルゲームの序盤にでてくる強敵の動きっぽい!
敵のデッキ内容(攻撃内容)はわかりませんが、如月さんが回避カードを手元に残した上で、攻撃します。
めくったカードに書かれたダメージ値は5! しかも、同じスペースにいるすべてのプレイヤーにダメージを与えます。
いやいやいや、これ敵わないでしょ。
手札を万全にして、回避しつつ削ったり、ダメージ受けたら狩人の夢に避難してとか、やりようは浮かぶのですが、問題は既に残り時間が2,3ラウンド分しかないところ。
死のうが任意だろうが、狩人の夢に行けば1つ時間が進み、時間が赤いマス(時間切れの最後のマスも赤)にはいれば敵の体力は全快するので、実質的に狩人の夢は封じられています。
しかし、よくよくカードに書かれたテキストを読んでみると、銃器が撃てる状態なら、消費状態にしてクレリックビーストに”啓蒙”トークンを乗せることができ、トークン分、ダメージを軽減できるとのことです。啓蒙トークンがリフレッシュされる効果の攻撃があるのでは?という疑念はありますが、攻撃を回避しつつ、銃器をリロードして当てまくれば被ダメージが減ってなんとか耐えることができそうです。
ガンガン銃で攻撃しつつ、回避して近接武器で削りまくるとかめっちゃスタイリッシュ(別ゲーム)じゃないですか!
一味さんも回避しつつの銃器、僕は被弾しながらの銃器で啓蒙をのせながら滅多打ちです(といっても、僕はダメージ2をブロックするというカードを持っていたので被ダメージはほぼゼロでした)。
とにかく削りきればこのチャプター終わるはず!という思いでノーガードで殴ります。

(動きのないフィギュアですが、実際はバンバン銃で撃ちながら敵の攻撃を回避しながら…という激しい攻防が繰り広げられています、はず!)
このラウンドで倒さないとライフ全快かつ如月さんが残り1ダメージで死ぬという瀕死状態ですが、敵のライフは残り4! 僕の手番です。
ダメージ+1のカレル文字と、ダメージ+1の手札。これで攻撃すれば倒せるはず。如月さんは範囲攻撃の巻き添えで死ぬからやめてーといってますが、敵の攻撃時のテキスト効果を無効にする消耗品を持っているので大丈夫!
というタイミングで敵がダメージを2減らすカードを引いてしまい、カッコよくは倒せませんでしたが、その後の敵からの攻撃の反撃で無事ライフを削り切り、勝利!
と思ったのですが、シナリオを読むと「街中で戦闘をすると周りに被害が出るので町の外れまで敵を誘導しろ!」というミッションが開始。
まだ続くんかーい!
敵の全快は、初期登場場所に戻るのとセットなので、残り如月さんと一味さんの手番で何とか誘導しないと負けます。
というか、これまでは霧トークンがおかれて雑魚敵がはいってこれないタイル上で戦っていたのですが、それも解除されたので、のんびりしてると寄ってきた雑魚的に殴り殺されます。
ここからは、敵の移動ルールを調べて、あーだこーだとパズルです。どうやら、如月さんが狩人の夢に移動して、わざと初期位置にリスポーンさせればなんとかなりそうだということになり、最後は一味さんが町の外れまで駆け抜けたところでミッションクリアのフラグがたち、今度こそチャプタークリア。
1つの章が3つのチャプターから構成されているので、次チャプターでひと段落ですねというところで、今回は終了。
ラストチャプターは次の機会となりました。
【感想】
全体的に地味と苦しさの積み重ねみたいなゲームで、その地味さと苦しさをシステムをうまく使った工夫や、細かい強化で切り抜けていくのが楽しいゲームです。
プレイヤーが強烈な強化ができるわけでなく、常に苦しい、工夫で切り抜けるというのは、原作であるデジタルゲームの再現という部分が大きいかと思いますが、マッシブダークネスのような楽しさ派手さに振られたゲーム性を期待しているとちょっと裏切られます。
苦しさや工夫しがいの基になっているのは、主に2つでそのうちの1つが時間制限です。
チャプター全体の時間制限がさらに4マスごとに区切られており、その都度、今戦っている敵の状態リセットと、全ての敵の復活が行われます。時間は全プレイヤーが手番を行うか、狩人の夢にいく(敵に倒されるor強化のためにいく)かで1マス進み、この4マスごとのリセットが非常に苦しいです。
全体の時間制限があるので早くミッション、イベントを進めないとならないが、下手に進めると敵のダメージだけがリセットされて、戦いが無駄になる…という焦りがつきまといます。
しかも、これ、初回だと、次に何が起こるか、いくつ戦闘をこなせばクリアになるのかがわからないんですよね。とにかく前に前にと思いつつ、でも、慎重にが要求され、かなりマゾいです。
そして、時間制限の厳しさが2つ目である手札管理にもつながっています。
手札をプレイすることでアクションを行うゲーム、というとよくある感じですが、ラウンド中は補充もなく、自分の手番終了後におこる敵からの攻撃などへの対応も含めてラウンド全体で3枚で処理しないとなりません。
敵から攻撃されのを見越して、カードを残しておくのもいんですが、ノーダメージで敵を殴ろうとすれば、特殊なカードでない限り、回避分と攻撃分の2枚を残さないとなりません。そうすると手番内で使えるカードは1枚=1アクションしかできないことになります。
流石にそれは辛過ぎます。辛過ぎますが3枚でなんとかせねばならないので、手番に最大効率を出しつつ、敵からの反撃への対処も考えないとなりません。
先制攻撃で常に敵を潰していき、反撃がないようにするができている間はまだマシですが、シナリオが進んでマップが開けていくに従って周りの敵の数は増えていきますし、敵を殴ってる場合じゃなく目的を果たさないと時間切れということもありえます。
ほんとに辛いんですが、全体の時間を考えつつ、いまの自分の手番で何をすれば良いのか、どうカードを消費すれば良いのか考えるのが悩ましく、楽しいです。
手札自体は狩人の夢で若干強化でき、基本的には初期手札にちょっとした追加効果(ダメージ軽減や、毒などからの回復、追加ダメージなど)がつきます。
ただ、カード単体で見ても"若干"の強化ですし、デッキ全体から見ると本当にわずかな強化なので、ある程度カードを強化しても手札コントロールを考えるのはゲームを通してずっと付き纏います。
こういうプレイヤーでチーム組んで敵を倒していく系のゲームってダイス判定がありがちなんですが、ダイスは登場せず、デッキからのめくり運はあっても、計算しやすい作りになってるのも、「とりあえず突っ込むか」はおこらず、しっかり考えてから行動するゲームです(「めくり運にかけて突っ込む」しかない場面もあるんですが)。
ひとつの話は3つのチャプターで構成されていて、強化はその間は持ち越せるつくりですが、今回の僕らは2つのチャプターをクリアしたところで、強化はもうほぼ頭打ちになってるという印象を全員が受けてます。チャプター2ですらかなり辛かった(実はルールミスがなければクリアできていなかった)にも関わらず、チャプター3がはたしてクリアできるのか?
ゲームの方向性として、強化とダイス運でガンガン突き進んでいくタイプではなく、強化で手に入れた選択肢を考慮しつつ、プレイヤー側のキャラ、敵の能力、デッキの残りカード確率などから、最善手を考えてプレイするというパズル的な作りです。
CMONでフィギュアでファンタジーテーマっぽい協力ゲームって、マッシブオブダークネスの印象が強くて、似た感じなのかなあと思っていたのですが、良い意味で裏切られました。
爽快感や自キャラの強化(ハクスラ感)を楽しむゲームではないですが、あーだこーだと高難易度を工夫で切り抜けるのが好きな人向けのゲームだと思います。

(インスト込み1チャプター90分前後)
【概要&ルール】
ゲームは章仕立てになっていて、導入ストーリーが読まれた後、そのチャプターの目的が公開され、プレイヤーはその目的を達成するために街(だったり街でなかったり)を探索していく、という作りです。
プレイヤーは全員ハンターと呼ばれる、デジタルゲーム版のプレイヤーキャラ側で、デジタルゲームと同じくビーストと呼ばれる敵を倒していくことになります。
基本的には、プレイヤー全員が手札上限まで手札を補充した後に、プレイヤーAの手番→敵の手番→プレイヤーBの手番→敵の手番…と繰り返していき、全プレイヤーが手番を終えたら、時間マーカー的なものが進み、一定時間が経過するまでにミッションを達成すればチャプタークリア、アイテムなどはそのまま次のチャプターへ進むという流れです。
プレイヤーは手番に手札を消費して、以下のアクションを実施します。戦闘など、手札効果を発揮できるアクションに手札を使用すれば効果が発揮されますが、それ以外では、単にアクションコストとして手札は消費されます。
・移動:最大2スペース移動します。タイルから出る場合には新しいタイルを引いて配置します
・攻撃:同じスペースにいる敵1体を攻撃します。この時、プレイヤーの武器ボードにある攻撃スロットにカードを配置して、どの攻撃を選んだかも示します。
・調査:タイル内を調べます。宝箱があれば消耗品を獲得、その他タイルによってはそのタイルの効果を得ます。
・武器のリフレッシュ:武器ボード上に配置されているカードを捨て札にした上で、武器ボードを裏返します(詳しくは後述します)
・銃器のリフレッシュ:使用済の銃器を再利用可能にします
・狩人の夢への移動:プレイヤーのコマをマップからどかし、狩人の夢へ移動させます。敵を倒した際にもらえる血の遺志を消費して手札デッキにいれるカードの購入ができるほか、武器や銃器のリフレッシュ、ライフを全快できます。ただし、時間が1つ進みます。
●武器について
プレイヤーの分身であるハンターは持っている武器に応じて複数種類が用意されており、ゲーム開始時に選びます(基本セットに4種類、拡張に5種類くらい)。
武器はスピードと威力の異なる武器スロットが2~3設定されており、武器種類によって、さまざまです(例えば、斧ならスピードは遅いが、高威力の攻撃が多く、小剣ならスピードは速いが低威力が多い等)。さらに、デジタルゲーム時の特徴として、ハンターが持つ武器は“仕掛け武器”になっていて変形していたのがゲームでも表現されており、武器のリフレッシュで変形(武器ボードの表裏)させることができ、威力や攻撃スピード、武器についている特殊効果が変わります。
(威力はないが攻撃スピードは速い武器が、高威力の代わりにスピードがない武器に変わったり、範囲ダメージが付与されたりとがらっと性能が変わります)
●戦闘について
敵からの戦闘は、プレイヤーは武器ボードのスロット上にカードをプレイすることで、敵は敵用の戦闘デッキからカード1枚をめくることで行います。
敵の戦闘カードには、通常攻撃、アビリティ、スペシャルのいずれかが書かれており、敵の種類と戦闘カードの種類によって、スピードと威力が決まり、プレイヤーのスピードを比べて、早い方から解決します。同じ場合は同時解決です。
(チャプター内に登場する敵はカードで示されており、それぞれに、攻撃の種類と効果が書かれています)
攻撃には色々特殊効果がのることがありますが、主なものに、Stagger(よろめかせ)と回避があります。
相手を上回るスピードで当てた攻撃にStagger効果があれば、相手の攻撃はキャンセルされます。回避は攻撃用の戦闘カードとは別に、スピードが敵の攻撃と等しいか上回る武器ボードのスロットにプレイすることで敵の攻撃を避けることができます。
一部のボス敵には専用の攻撃デッキがあり、戦闘にはそれを用います。
●ミッションについて
メインミッションとそれ以外のミッションがあり、いずれもクリア時に報酬として、カレル文字やアイテムなどがもらえるほか、カードに示された条件を満たすことによって、次のカードが指定され、ストーリーが進むようになっています。メインミッションでチャプタークリアが指示されたなら、そのチャプターはクリアとなり、次の章/チャプターへ購入済のカードや手に入れたアイテム類はそのままで進みます。
【プレイ内容】
※めっちゃ1章のチャプター1とチャプター2のネタバレを含みます。
毎年、如月さんや一味さんに声をかけて年始にゲーム会をやっており、今年もお声がけしたところ改題して頂けたため、やることができました。
同名のデジタルゲームのボードゲーム版です。CMONなのでというか、ゲームらしさを表現するためというかでフィギュアもりもりのゲームです(如月さん大荷物持ち込んでくださって感謝です)。
そんなわけで、如月さん、一味さん、僕の3人で。
協力ゲームなので、キャラクター決めのところから話し合いをしましたが、結局見た目で決める我々。
拡張も如月さんはお持ちでしたが今回は基本セットのキャラクターを使うことにしました。
僕が選んだのは、斧使い。片手斧と両手持ちの斧とに変形します。

(自キャラ。戦闘時にはキャラクターの絵の右側にあるスペースにカードを配置して、その上に書かれたダメージや攻撃スピードを適用します)
あまり脳筋キャラ使わないからという理由で選んだんですが、以前、如月さんにマッシヴダークネスを遊ばせてもらった時も、なんかでっかい両手剣振り回すキャラだった気が…(あちらは肉盾のキャラだったはずなのでセーフ!)。
ヤーカムの町にビーストたちを倒しに行こうぜ!ということでスタートします(本当は如月さんがちゃんとカードに書かれたプロローグを読んでくださったのですが忘れたので)。
まずはミッションカードに指定されている場所まで移動しないとならないようです。
スタート時は1枚のタイルしかないのですが、移動でタイル外に進んでいけば、その時点で新しいタイルが置かれます。そうして、町を探索していきます。

(このチャプターにでてくる敵は上に並んだ3種類になります)
僕がスタートプレイヤーだったので、手前側に移動したところ、敵と宝箱があるタイルがでてきました。
敵は僕の手番終了時に移動&(可能なら)攻撃してくるので、とりあえず、宝箱を取って手番を終え、殴りかかってきたのを殴り返す作戦で行きます。
各プレイヤーの手札は基本的に1ラウンドに3枚です。僕はこの手番は移動で1枚、宝箱獲得で1枚を使いました。敵は同じタイル上ではありますが、隣のスペース(1タイルは2,3スペースに区切られています)だったので、残り1枚は使わずに手番を終えています。
手札を消費してアクションを行いますが、必ず自分の手番の終了時に敵のターンがあり、隣接1タイル内にいる敵が自分めがけて1スペース移動してきて、同じスペースに入ったら殴りかかってきます(手番を終えたばかりのプレイヤーだけが標的になります)。この時に、反撃をしたり、回避をしたりができるんですが、反撃も回避も手札が必要なため、自分の手番内で全ての手札を使い切るのはなかなかリスキーで、攻撃してきそうな敵がいるなら手札は残して手番を終えることがよさそうです(今回のゲームではほとんどそうしてました)。
敵ターンの攻撃に対して、攻撃力+1のカードで殴り返します。
敵の攻撃種類をカードをめくって決めると…、スペシャルがでたのでスピード1の攻撃で、威力4、スタン効果もついてます。こちらはスピード2で威力は2(カード効果で+1)なので、先に殴って3ダメージを与えます。敵の体力は4だったので、倒すことはできず、スペシャル攻撃を受けます。
威力4で、4ダメージくらって、さらにスタン効果で手札1枚を捨てる…なんですが、手札はもうないので追加で1ダメージ受けます。
これで戦闘終了ですが、プレイヤー側のライフは基本的に6で、回復手段はほぼありません(いくつかありますが、少なくともゲーム開始の初期状態では持っていません)。
もう死にそうですし、僕のキャラはスピードが遅いキャラなので大抵の場合、先に殴られるかよくて同時に殴りあうので、この先活躍する未来がなかなか見えません。
如月さん:「狩人の夢にいけば、ライフは全快しますよ。ただ、時間も進みます」
なるほど! しかも、狩人の夢に行けば手札を強化するための買い物もできます。まあ、買い物に必要な血の遺志(お金)は敵を倒さないと手に入らないんですがね。
これ大丈夫なんか?と思いながらも手番を進めます。
僕が削っていた敵を如月さんが撃破し、一味さんもStagger効果をうまく使いノーダメージで敵を倒します。
如月さん、一味さんともスピード3のスロットがあり、そこをうまく使って、如月さんは避けながら攻撃、一味さんは敵をStagger(よろめかせ)してから攻撃と、上手にプレイされています。
僕は…、あと1ダメージで死ぬしなあ、どうしようかなあと思っていたのですが、サブウェポンで片手銃を装備しているのを忘れていました。1回使うと、カードを指定の枚数捨てるか、狩人の夢にいかないと再使用できませんが、初期の銃は、「敵からの攻撃がベーシックだった時に発動し、敵をStagger状態にする」という効果です。
なので、敵からの攻撃がベーシックならよろめかせてノーダメージで攻撃できます。
敵からの攻撃は敵からの攻撃判定用のデッキを使うので、山の中にベーシックが何枚あるかはカウンティング可能です。
さらに言えば、今回のチャプターの敵は、種類によってはアビリティ攻撃の効果が次回の攻撃を強化するというものだったりします。つまり、まだやりようはあるということです!
僕がなんとか希望を取り戻していたころ、如月さんが移動した先のタイルでイベント戦闘が発生! そのタイルに閉じ込められた上、プレイヤー人数+1回倒さないとならないというイベントです。
が、所詮は雑魚敵なので何事もなく倒し切り、ここでお金が貯まったので、個人個人で狩人の夢に移動します。
(ちなみに僕は武器のスロットの1つがラリーストライクという、ダメージ分ライフ回復効果がついていたので、それを使って延命してました)
買い物できるカードは場に並んでいる4枚から1つを選び、獲得する都度、補充されるというよくあるあれです。
一味さんは攻撃スピードも速く、かつ、Stagger攻撃時にダメージ+1という武器だったので、Stagger効果のあるカード中心に購入。僕はスピードが遅いので、Staggerや回避効果のカードは取らずに、殴り時に手札ドローやダメージ追加効果のあるカードを購入。如月さんもその速さを活かして、回避時に敵にダメージを与えるカードをなどを購入されていました。
これで強くなったんじゃない!?といっても、手札12枚のうちの3枚が入れ替わっただけなので、まだまだ油断はできません。
次のミッションはいなくなった子供を助けてくれというもの。一味さんが探索中に見つけ、助けに行きますが、子供と同じスペースに敵が2体います。
(これは死ぬんじゃないかな)と思ってみていましたが、Stagger効果を使うのがめっちゃうまい!
敵にスピード3の効果が出なかったのも大きかったと思いますが、敵を撃破して子供のところに向かいます。
これでクリアですかねえとか言ってると、おびえた子供が逃げるというストーリー展開。
敵は時間がある程度たつとリスポーンする仕組みなので、倒しても倒してもきりがないですし、話が進むと場に出ているタイルが増える=リスポーンする敵も増えているなので、そろそろ終わってくれないと死にそうです。
まあ、既に常に死にそうな感じをなんとか運や実力で切り抜けている状態なんですが。

(チャプター1終盤の方。余裕がないので、今度こそ最後の戦闘であってくれーと願いながら戦ってます)
逃げた子供のとこには次手番の僕が移動して、助けます。これで終わりか?と思いながら、如月さんが読むストーリーに耳を傾けます。
如月さん:「子供を助けるか、殺すかみたいな選択肢です。手番プレイヤーが決めるんですけど、どうします?」
僕:「え!? いや子供ですよね、助けますよ」
如月さん、一味さん:「これ、子供が汚染されてて、敵になって襲ってくるパターンじゃないの?」
僕:「確かに、それもありますね…」
どう選択したかは伏せますが、この後、ラストバトルが発生! またプレイヤー人数+1回倒せ系だったでしたが、誰も死ぬことなく切り抜けて、今度こそチャプター終了。
僕:「敵の一撃が痛いからめっちゃ大変」
徐々に強くもなって、ゲームシステムも呑み込めてきたところなので、このままチャプター2に進みましょうということで、続けてチャプター2をプレイすることに。

(特に見た目が変わるわけではないですが、色々アイテム手に入れて強くなった感があります)
で、チャプター開始前に狩人の夢いくことができ、そこでカード購入もできるので、チャプター1最後の戦闘でひろったお金分またパワーアップ。
武器をどの面にするかは選んでよいとのことで、体力回復ができるラリーストライクも便利だったのですが、あえてそちらではない面(武器)で開始しました。
今度のチャプターは前の続きで、さらに調査を進めるために町の奥に向かった〜みたいな話です。
スタート時からいくつかのタイルが配置され、敵も合わせて配置されてます。

(タイル1枚くらいめくりましたが、今度のチャプターは最初からこれくらいの広さがみえてます)
最初のミッションは、宝箱などから手に入る消耗品を捨てることで湧く敵を4体倒せ!です(なんか研究材料にするとかの話があったような気もしますが失念)。
前のチャプターで手に入れたやつでも良さそうとのことだったので、最初の手番でスタート時にわいてた敵1体を倒した勢いで、消耗品を捨て、湧いた敵を反撃で倒します。
前のチャプターでは一撃食らったらもう瀕死。しかも攻撃スピードがないから、回避もよろめかせもできないと嘆いていましたが、このチャプターではイケイケです。
何故なら!今回の開始時に選んだ武器は、スピードは1と最も遅いながら、威力が3あり、手札デッキの半分をダメージ+1のカードで固めてるので、4ダメージが確定ではいり、ほとんどの雑魚は一撃で倒せるからです!
さらに、前のチャプターのボス戦でトドメを刺した報酬で、武器スロットに配置することで武器威力を1上げるカード(カレル文字という恒久効果の強化アイテム)を獲得しており、脳筋仕様として仕上がってます。
(被ダメージは減ってるわけではないので、銃器によるよろめかせとかのおかげです)
如月さん、一味さんも1体ずつ倒して僕も4体目を撃破して、ミッションクリア。次に進みます。

(ミッションはこんな感じで、ストーリーとクリア条件などがカードで示されます。クリア後に読むカードはゲームブック的に番号で指定されます)
いくつかイベントの起こる場所が指定されており、そのタイルがめくられるまでひたすら探索です。
そこまで苦労することなく次のイベントが起こるタイルを引き当て、またシナリオが進みます。
が、結局やることは戦闘!
これまではチャプタ-1開始時に指定されていた3種類の敵だけしか出てきていませんでしたが、今度は新しい敵がこの戦闘だけに登場です。
チャプター1で戦った敵には状態異常攻撃がほぼなかったので、チャプター2では出そうだなと思っていましたが、予想通り、毒を持っています。
しかも、返り血?で攻撃後にこちらに反撃してくるアビリティも持っています。

(布被っててその下を想像すると怖い。純粋に敵としても強いです)
しかも、こいつ攻撃スピードが2か3なので、僕とは相性が悪いです。ということで、如月さん、一味さんのスピード早い勢が活躍します。僕も銃器のリロードが終わっていて、敵の攻撃がベーシックならノーダメージで殴れるので銃器のリロードはこまめに行います。
如月さんは前のチャプターで手に入れた新しい銃に装備を変えており、敵が如月さんのスペースに入ってきたら自動的に攻撃するという効果です。敵はプレイヤーの移動についてくるので、わざと移動で誘って銃でダメージを与えるとかトリッキーなことをやってました。
スピードj速い勢が使う回避のカードは、「回避後に捨て札にする」という効果のついているものもあり、要は武器ボードのスピード3スロットを開けたままで回避→攻撃→敵からの反撃もスロットが空いているのでまた回避/攻撃とか、銃で敵の動きをとめておきつつ武器で攻撃とか、デジタルゲームの動きを再現してるんでしょうが、スマートな攻撃風景が目に浮かびます。
ちなみに、武器ボードのスロット上に置いたカードは、基本置きっぱなしで、アクションとして武器ボードを裏返さないとしないと利用できるようになりません。たぶん、これは連続攻撃後の隙とかそういうのを表現しているんじゃないかと。
この後、敵を目的タイルまで誘導してから倒せなどのミッションをクリアし、チャプターのシナリオが進みました。
(さっきの如月さんの銃の効果のとこにも書きましたが、敵はプレイヤーを追いかけてるように移動してくるので、それを利用して誘導します。チャプター前半の探索でそれなりに敵がわくようになっており、下手に移動すると2,3体敵がかかってきちゃうので、うまいことやらないとダメですが)

(しれっと書いてますが、大量の敵にいっきに襲われたり、実際はめっちゃ大変でした)
そして、ここでクレリックビーストが登場!
プレイヤーフィギュアはもちろん、敵のフィギュアと比べても倍くらいでかいフィギュアの敵です。

(でかい)
単にでかいだけでなく、専用のデッキを持っており、戦闘時にはそのデッキを1枚ずつめくって、書かれた効果を適用します。
さらに、
如月さん:「えーっと、プレイヤーが3人だからライフは20ですね」
これまでの雑魚敵は4や5だったので、めっちゃライフ多いです。しかも、クレリックビーストのカードの上には”フェイズ1”と書いてあります。
どうもライフを削りきることでフェイズが進むらしいです。
如月さん:「たぶん、フェイズ1のライフ削ったらイベント発生して、逃げるか、イベントで倒されたりするんじゃないですかね」
おお、なるほど。デジタルゲームの序盤にでてくる強敵の動きっぽい!
敵のデッキ内容(攻撃内容)はわかりませんが、如月さんが回避カードを手元に残した上で、攻撃します。
めくったカードに書かれたダメージ値は5! しかも、同じスペースにいるすべてのプレイヤーにダメージを与えます。
いやいやいや、これ敵わないでしょ。
手札を万全にして、回避しつつ削ったり、ダメージ受けたら狩人の夢に避難してとか、やりようは浮かぶのですが、問題は既に残り時間が2,3ラウンド分しかないところ。
死のうが任意だろうが、狩人の夢に行けば1つ時間が進み、時間が赤いマス(時間切れの最後のマスも赤)にはいれば敵の体力は全快するので、実質的に狩人の夢は封じられています。
しかし、よくよくカードに書かれたテキストを読んでみると、銃器が撃てる状態なら、消費状態にしてクレリックビーストに”啓蒙”トークンを乗せることができ、トークン分、ダメージを軽減できるとのことです。啓蒙トークンがリフレッシュされる効果の攻撃があるのでは?という疑念はありますが、攻撃を回避しつつ、銃器をリロードして当てまくれば被ダメージが減ってなんとか耐えることができそうです。
ガンガン銃で攻撃しつつ、回避して近接武器で削りまくるとかめっちゃスタイリッシュ(別ゲーム)じゃないですか!
一味さんも回避しつつの銃器、僕は被弾しながらの銃器で啓蒙をのせながら滅多打ちです(といっても、僕はダメージ2をブロックするというカードを持っていたので被ダメージはほぼゼロでした)。
とにかく削りきればこのチャプター終わるはず!という思いでノーガードで殴ります。

(動きのないフィギュアですが、実際はバンバン銃で撃ちながら敵の攻撃を回避しながら…という激しい攻防が繰り広げられています、はず!)
このラウンドで倒さないとライフ全快かつ如月さんが残り1ダメージで死ぬという瀕死状態ですが、敵のライフは残り4! 僕の手番です。
ダメージ+1のカレル文字と、ダメージ+1の手札。これで攻撃すれば倒せるはず。如月さんは範囲攻撃の巻き添えで死ぬからやめてーといってますが、敵の攻撃時のテキスト効果を無効にする消耗品を持っているので大丈夫!
というタイミングで敵がダメージを2減らすカードを引いてしまい、カッコよくは倒せませんでしたが、その後の敵からの攻撃の反撃で無事ライフを削り切り、勝利!
と思ったのですが、シナリオを読むと「街中で戦闘をすると周りに被害が出るので町の外れまで敵を誘導しろ!」というミッションが開始。
まだ続くんかーい!
敵の全快は、初期登場場所に戻るのとセットなので、残り如月さんと一味さんの手番で何とか誘導しないと負けます。
というか、これまでは霧トークンがおかれて雑魚敵がはいってこれないタイル上で戦っていたのですが、それも解除されたので、のんびりしてると寄ってきた雑魚的に殴り殺されます。
ここからは、敵の移動ルールを調べて、あーだこーだとパズルです。どうやら、如月さんが狩人の夢に移動して、わざと初期位置にリスポーンさせればなんとかなりそうだということになり、最後は一味さんが町の外れまで駆け抜けたところでミッションクリアのフラグがたち、今度こそチャプタークリア。
1つの章が3つのチャプターから構成されているので、次チャプターでひと段落ですねというところで、今回は終了。
ラストチャプターは次の機会となりました。
【感想】
全体的に地味と苦しさの積み重ねみたいなゲームで、その地味さと苦しさをシステムをうまく使った工夫や、細かい強化で切り抜けていくのが楽しいゲームです。
プレイヤーが強烈な強化ができるわけでなく、常に苦しい、工夫で切り抜けるというのは、原作であるデジタルゲームの再現という部分が大きいかと思いますが、マッシブダークネスのような楽しさ派手さに振られたゲーム性を期待しているとちょっと裏切られます。
苦しさや工夫しがいの基になっているのは、主に2つでそのうちの1つが時間制限です。
チャプター全体の時間制限がさらに4マスごとに区切られており、その都度、今戦っている敵の状態リセットと、全ての敵の復活が行われます。時間は全プレイヤーが手番を行うか、狩人の夢にいく(敵に倒されるor強化のためにいく)かで1マス進み、この4マスごとのリセットが非常に苦しいです。
全体の時間制限があるので早くミッション、イベントを進めないとならないが、下手に進めると敵のダメージだけがリセットされて、戦いが無駄になる…という焦りがつきまといます。
しかも、これ、初回だと、次に何が起こるか、いくつ戦闘をこなせばクリアになるのかがわからないんですよね。とにかく前に前にと思いつつ、でも、慎重にが要求され、かなりマゾいです。
そして、時間制限の厳しさが2つ目である手札管理にもつながっています。
手札をプレイすることでアクションを行うゲーム、というとよくある感じですが、ラウンド中は補充もなく、自分の手番終了後におこる敵からの攻撃などへの対応も含めてラウンド全体で3枚で処理しないとなりません。
敵から攻撃されのを見越して、カードを残しておくのもいんですが、ノーダメージで敵を殴ろうとすれば、特殊なカードでない限り、回避分と攻撃分の2枚を残さないとなりません。そうすると手番内で使えるカードは1枚=1アクションしかできないことになります。
流石にそれは辛過ぎます。辛過ぎますが3枚でなんとかせねばならないので、手番に最大効率を出しつつ、敵からの反撃への対処も考えないとなりません。
先制攻撃で常に敵を潰していき、反撃がないようにするができている間はまだマシですが、シナリオが進んでマップが開けていくに従って周りの敵の数は増えていきますし、敵を殴ってる場合じゃなく目的を果たさないと時間切れということもありえます。
ほんとに辛いんですが、全体の時間を考えつつ、いまの自分の手番で何をすれば良いのか、どうカードを消費すれば良いのか考えるのが悩ましく、楽しいです。
手札自体は狩人の夢で若干強化でき、基本的には初期手札にちょっとした追加効果(ダメージ軽減や、毒などからの回復、追加ダメージなど)がつきます。
ただ、カード単体で見ても"若干"の強化ですし、デッキ全体から見ると本当にわずかな強化なので、ある程度カードを強化しても手札コントロールを考えるのはゲームを通してずっと付き纏います。
こういうプレイヤーでチーム組んで敵を倒していく系のゲームってダイス判定がありがちなんですが、ダイスは登場せず、デッキからのめくり運はあっても、計算しやすい作りになってるのも、「とりあえず突っ込むか」はおこらず、しっかり考えてから行動するゲームです(「めくり運にかけて突っ込む」しかない場面もあるんですが)。
ひとつの話は3つのチャプターで構成されていて、強化はその間は持ち越せるつくりですが、今回の僕らは2つのチャプターをクリアしたところで、強化はもうほぼ頭打ちになってるという印象を全員が受けてます。チャプター2ですらかなり辛かった(実はルールミスがなければクリアできていなかった)にも関わらず、チャプター3がはたしてクリアできるのか?
ゲームの方向性として、強化とダイス運でガンガン突き進んでいくタイプではなく、強化で手に入れた選択肢を考慮しつつ、プレイヤー側のキャラ、敵の能力、デッキの残りカード確率などから、最善手を考えてプレイするというパズル的な作りです。
CMONでフィギュアでファンタジーテーマっぽい協力ゲームって、マッシブオブダークネスの印象が強くて、似た感じなのかなあと思っていたのですが、良い意味で裏切られました。
爽快感や自キャラの強化(ハクスラ感)を楽しむゲームではないですが、あーだこーだと高難易度を工夫で切り抜けるのが好きな人向けのゲームだと思います。
パシフィックレイルズインク / Pacific Rails Inc

(4人でインスト込み2時間程度)
【概要&ルール】
平野を切り開き、トンネルを掘り、鉄橋を渡し、金持ちに金を渡してアメリカ大陸の東海岸から西海岸まで鉄道を通せ!
どんどんどんとアクションが連鎖していくワーカープレイスメントゲームです。
終了条件を満たすまで、手番に1つのワーカーをボード上に配置するか、ボード上から除去してアクションを行います。
メインボード上に3×3のアクションが配置されており、プレイヤーはそのアクション間にワーカーが1つおけるスペースが描かれています。そのスペースにワーカーを配置する、または配置済のワーカーを手元に戻すことで、スペースに隣接するアクションのどちかを実行できます。

(こんな感じでワーカーを配置します)
アクションは、大きく以下の4種類があります。
・資源を獲得する:鉄、木材、火薬、コインのいずれかの資源を獲得します(資源ごとにアクションスペースが異なります)。資源獲得時、個人ボードの状況に応じて追加で資源がもらえます。資源獲得後、資源の種類に応じてボーナスアクションが実行できます(獲得資源が鉄なら木材を消費して資源獲得のアクションスペースに小屋を建てる等)。
・スペシャリストの能力を使う:エンジニア等、4種類のスペシャリストのいずれかの能力を使います(スペシャリストごとにアクションスペースが異なります)。アクション内容は、鉄、火薬、木材を消費して、平野の線路、トンネル線路、鉄橋線路を獲得するか、コインを消費して資本家アクションを実行するかです。
この後、自分の手元にあるスペシャリストも発動します。
・スペシャリストを雇う:ボードに示された資源を払ってスペシャリストを雇用し、手元の車両の空きスペースに配置します。
・線路を配置する:メインボード上の自分の機関車コマを新しい町に移動させるよう手元からタイルを盤面に配置します。新しい町に到達したら、手元から小屋(駅舎)か電信を配置します。配置したタイル数に応じて得点します。
こうして、いずれかのプレイヤーによってボードの左右(アメリカ大陸の東海岸、西海岸)が線路でつながったらゲーム終了です(線路は全プレイヤー共有なので、誰かが途中までつなげた線路を別の誰かがくっつけたとかで終わります)。
この時、終了トリガーをきったプレイヤーにはボーナス点が入ります。
●終了時の得点
メインボード上に配置した小屋(駅舎)+電信の数に応じたボーナス点と、ゲーム開始時にランダムに選ばれる目標(一番木材を持っている等)からの点、余った線路タイルに応じた点を得て、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
●アクション実行時の特殊な状況について
アクションを行う際、選択したアクションに自コマが隣接していた場合、“重複”として、ボーナスアクション(基本的にアクション+1回)が行えます。
また、行いたいアクションに隣接するアクションスペースが全く空いていない場合、アクションそのものにワーカーを配置して、アクションを行うことができます。この時、周りに置かれていた全てのワーカーは持ち主のプレイヤーの手元に戻され、また、カウボーイハット(アクション実行時に支払うと“重複”と同じ効果)を得ます。
【プレイ内容】
あすまーさん、あらいさん、しゅだっちさん、僕の4人で。
僕は2人プレイを1度遊んだことがあり、2回目です。初回プレイ時は「お、長い線路作れるぞ」と適当に線路を延ばしたら、その次の相手手番で「いいのかなーと思ってみてました」と、3タイルくらいで東西結ぶ線路を引かれてボーナス点(かなり大きい)は取られて、大差で負けたので、うっかりに気を付けて!とインストしました。
まあ、当然、そうなるゲームだと思ってましたみたいな反応で、「あ、そそそそうですか」な感じでしたが。
基本的なゲームの流れは以下の3段階です。
資源を獲得する
→資源を線路タイルに変換する
→線路を敷いて機関車を進める(得点行動)
線路タイルはメインボード上の地形(平地、山、川)に応じて3種類(普通の線路、トンネル、鉄橋)あり、それぞれ変換元の資源が異なります。
機関車を進めるには、次の町までの間にある地形とあわせて線路タイルを手に入れておかないとならない(町までの間に、平地、平地、山と地形があるなら、普通の線路×2、トンネル1ともっていないとダメ。町と町の間で止まることはできません)
スタート地点の町は全プレイヤー異なっており、次の町までの地形も異なっているはずなんですが、迷わず普通の線路に必要になる鉄を取りに行く皆さん。
皆さんが鉄を取りに行ったのは必要な線路以外に理由があります。
このゲーム、ほぼ全てのアクションに“おまけ”がつきます。
鉄を取りに行くアクションなら、木材を支払うことで小屋をいずれかの資源獲得アクションスペースに建てることができます。小屋の効果は建てたアクションに対応したもらえる資源+1、さらに小屋を個人ボードからメインボードに移すのですがこの時にどかした場所に対応した資源の獲得アクションで資源+1になります。つまり、資源+2です(別々の資源にしても良いので、+1&+1でもあります)。さらにさらにゲーム終了時の建築済の建物数のカウント対象なので、序盤にはかなり良い“おまけ”です。
他の資源(木材、火薬、コイン)がもらえるアクションにも“おまけ”はついてるんですが、線路が到達済の町に駅舎や電信を配置したり、車両にアップグレードタイルを置いたりと、スタート時点では発動自体しないものしかありません。
資源獲得のスペースはメインボードの4隅にあるので、鉄獲得のアクションができるスペースは2カ所しかなく、1番手、2番手で埋まったので、3番手のあらいさん、4番手の僕は異なる手を打つ必要があります(一応、アクションスペース自体にワーカーを配置するという手はあります。ありますが、アクション数+1効果のカウボーイハットを序盤にあげてしまうのもなあということで別の手を模索します。

(始まってひと通りワーカーおいたあたり)
僕の選択は、スタート時点の資源を使って、さっさと次の町に線路をつなぐこと。
線路タイルの獲得(資源からの変換)や資産家などスペシャリストを使うアクションを選ぶと、おまけで、車両に乗っている自分のスペシャリストも起動します。この『車両』の獲得条件が、「新しい町に線路をつなぐこと」なのです(3つ目の町まで車両は獲得でき、全部で3両手に入ります)。
通常ならスペシャリストは雇用するためのアクションが必要ですが、1両目の時だけおまけでついてきます。
僕の選んだスペシャリストは資産家です。資源を線路に変換するスペシャリストでもよかったのですが、資産家はコインを消費して、その他の資源を2つ獲得する能力を持っているので、この資産家の後で線路変換のスペシャリストを雇った方がよいと判断しました。
さらに、この車両にコインを1つ獲得するアップグレードをつけます。
“アップグレード”という名ですが、実質的には各車両の1人目のスペシャリストを起動する前に指定された資源をもらえる効果です(1両目は1つ、2両目は資源2種を1つずつ、3両目は全資源を1つずつもらえる効果になってます)。
これで、ボード上のスペシャリスト効果のアクションを行えば、コインを獲得して、そのコインを使うことで資産家アクションを起動するというつながりができました。
が、この時に軽くポカもしていました。前述の通り、新しい町に線路をつなげば車両が獲得できます。2両目、3両目を獲得するには2つめ、3つめの町に線路をつなげて機関車を進めないとならなかったので、そこに進むための線路タイルが必要で、僕は平野用とトンネルの2種が必要でした。そのために初期資源の火薬はトンネル線路に変換しないとなと思っていたにもかかわらず、うっかりアップグレード獲得に使ってしまってたのです。
お、ちょうど都合よく火薬があるぞ!とか思って、深く考えずにプレイしてしまいました。
そんなわけで、火薬獲得→火薬をトンネル線路に変換するスペシャリストのアクションを実施する必要がある…んですが、火薬獲得のアクションのためのスペースが空きません。わざわざ人をどかしてまでやらんでもなあ…と、スペースの空いている鉄をとって、平野用の線路に変えてかやってました。これは、鉄獲得のアクションの“おまけ”の小屋建設がしたかったからでもあるんですが、今やらなくてもよかったですね…。
その間にみなさん線路敷設ラッシュ。1つ目だけでなく2つ目、3つ目とどんどん線路を延ばし、機関車を進めます。
このゲーム、線路は共有なので自分の機関車が遅れていても他人の線路を使って、最後にちょこっと線路を敷いて東西接続達成!とやることはできます。できるんですが、その間に通った他人の建物分、そのプレイヤーに点数が入ります。
なので、できるだけ他人より前に前に線路を敷いて、町に建物を置いておくのは重要です。
とはいえ、トンネルがなければ僕は進めないので、みなさんが先に進むのを指をくわえて見守ります。
ようやく火薬を手に入れて、トンネルに変換するスペシャリストのアクションを実施! この時も資産家は起動するので、資源を手に入れて、次にまたスペシャリストのアクションを選択できるようにします。なんか回り始めました!
2つめ、3つ目の町に線路をつなぎ、駅ではなく電信を建てます。駅を建てるのも個人ボードから小屋タイルをどかすことになるので、選択した資源の生産量が増えるのですが、この頃には、自分が優先しようとした資源の生産量は初期の1から、3とか4になっていたので、清泉寮増やすのはもういいかなと。電信は即点です。1つめなら1点、2つめ2点、…で、7つ目まで建てられます。
先ほど資産家でもらった資源もありますし、生産量も増えているので、資源獲得アクションを行えば一気に資源を獲得できます(上限はありますが)。
が、資源を線路に変換するためのアクション数が足りません。これは、車両にスペシャリストを配置することで解決します。2両目にいるスペシャリストは資源があるなら最高2回起動、3両目なら3回起動です。各車両には2人ずつ配置できるので、最大で12資源を一気に線路タイルに変換できるわけです。
まあ、それは夢物語としても何にせよ線路への変換力が足りません。そんなわけで、しゃがんで資源→線路ではなく、資源→スペシャリストの雇用にあてます。
もちろんこのしゃがんでいる間に、他のプレイヤーが線路を進めてしまうという危惧もあったんですが、線路敷設のアクションに隣接する4つのアクションスペースは僕としゅだっちさんのワーカーががっちりブロック。他のことをされてはいかがかしらとなってます。

(僕としゅだっちさんの緑と黄色のワーカーで中央にある線路敷設のアクションをがっつりブロック!)
しかし、手が止まるわけではないので、みなさん、小屋を建てて資源獲得量を増やしたり、次に備えて資源を貯めたり、僕と同じようにスペシャリストを雇用されたりしてました。
もちろんアクションそのものにワーカーを置いてアクションを行うことはできますが、
・他人にカウボーイハット(アクション+1効果)を与えてしまう
・アクションスペースに置かれているわけではないので、“重複”の対象にならない
など、まあ、あまりやりたくありません。
それでも、
あすまーさん:「火薬欲しいんだけどスペース埋まってるじゃん!」
埋めてる僕としゅだっちさん:「(アクションそのものに置いて)ワーカーふっとばせばいいのでは?」
あらいさん:「(火薬が欲しい&あすまーさんの下家なので、あすまーさんがワーカーをふっとばせば自分がおける)いいですね」
あすまーさん:「やだよ!」
(1周手番が回っても、スペースが空く気配がなかったので、結局、ふっとばされてました)
などと、ワカプレらしい絞り合いと、それに起因するすったもんだもありつつ。
そんなうちに僕はスペシャリストの雇用も終わり、資源を獲得→スペシャリスト起動で線路に変換です。
といっても僕は実は2両目にも資産家を配置していて、変換系のスペシャリストはそこまででもなかったんですが。
それでも、資産家アクションは色んな事ができるので便利で、資源を獲得したり、小屋を建てたり、ボード上に電信を配置したりと、状況に応じて有利にゲームを進めることができました。

(うちの列車。スペシャリストはまだ乗せられますが、たぶんこれでアクション数は十分と判断しました)
資産家アクションをしすぎると、“資産家アクションのリセット”のアクションで、使用された資産家アクション数×1点を取られてしまうので、まあ、良し悪しではあったんですが(資産家しまくった後で、自分でリセットアクションもやっちまおうと思っていた)。
しゅだっちさん、あすまーさんも資産家を車両に配置して、コインの生産量を増やして…と、資産家アクションライバルになりそうだったんですが、コインの生産量増加がやや遅れていらっしゃる様子。
僕は線路を4つ目、5つ目の町につないで、さらに電信を配置。
この時点で、一番町への接続がおおく、かつ、電信の配置数も一番です。

(かなり線路が互いに近づいてきてます)
こりゃあ、ひだりさん勝ってるでしょ。でも止められるわけでもないから終わらせるねと、僕が西から進めた町まで東から機関車をあすまーさんが持ってきて、さくっと終了。電信の配置数が効いて勝つことができました。

(真ん中がつながってゲーム終了!)
実は電信を配置し始めた時から意識していたのですが、このゲーム、資源の獲得量もぐんぐん増えますし、スペシャリストの起動回数が2回、3回と増えるため、中盤から一気に終わります。
2回目なのでゲームの終了までのスピードがわかっていた分、めっちゃ有利だったんで、勝てたのはそのせいかなと。
【感想】
拡大度合いがどんどんどーんとでかく、スペシャリストや“重複”、“おまけ”のおかげで手番のアクション数がどんどん増えていく、加速度のでかいゲームです。
そこももちろん気持ちよいのですが、僕が思う面白さのベースは、諸々のゆるさからくる遊びやすさと、そのゆるさをどこまで締めるか、制御できるかという部分のコントロールです。
メインのワカプレ部分もワーカーをアクションに配置するのではなく、隣接するスペースに配置するため、1アクションに対して2~4のワーカーが配置できますし、さらに配置済のワーカーを手元に戻す際にもアクションが実施できるので、普通のワカプレよりも他人と被ったとしてもアクションは実施しやすいです。最終手段として、アクション自体に配置するという手もあります。
このゆるさが、単に1アクションへ複数配置できるということではなく、隣接するスペースに配置するというやり方で実現されているので、意図せずに(もちろん意図しても)隣のアクションも占有するというゆるやかな締め付けが発生します。
ラウンド制のゲームによくある“ワーカーのリセット”がないので、おきっぱなしにもできてしまい、これが
・いつでも戻すことによるアクション発動ができるので、配置済の人にとって見れば計画が立てやすい
・配置してない人からすれば、ずっとそのアクションが埋まっている(ブロックできている)
・ブロック解除したくないけど、ワーカーが足りないので戻さないとならない
というゆるさと厳しさ、さらに(自分勝手な)ジレンマなどの効果を生んでいます。
この1つのことで何個も意味が発生する仕組みはすごくゲーマー受けする気がします。
このゲームのゆるさをいえば、獲得資源の増加量が過剰!各アクションにおまけがついてくる!などあるんですが、どちらも、結局、持てあますことなく使いこなせるのか?につながります。
このゲーム、全てのアクションにおまけがついてくるものの、おまけでも資源が必要、かつ、資源獲得アクションのおまけ及びそこに隣接するアクションは、そこで手に入る資源ではない、他の資源が必要だったりします。
要は、このアクションのおまけを使うために、こちらの資源を用意しないとダメ、ただ、その資源を手に入れるアクションのおまけに必要な資源は、あちら…ときりがありません。
んじゃ、これはどうすればうまくこなせるの?というと、以前、獲得した資源の余剰分を残しておけば良い、ということです。が、まあ、そんなうまくできるわけないので、どこで諦めるかというゲームでもあります。
拡大度合いが大きいと書きましたが、そう!大きくないと過剰な資源の受け皿としても成り立たないんで、むしろ、こんなに資源もらってるんだから、早く拡大しないと!ってなることの方が多いです(資源獲得量の方が伸ばしやすいので)。そして、当然、アクション増やしすぎて資源が…ってなるわけですが。
この辺は資源とアクション量のバランスをコントロールできた方がよさそうというだけで、むしろ過剰な量が供給されることによる遊びやすさのメリットの方がでかいと思ってます(余程線路置きが遅れない限り資源の所持数上限には余裕があるはずです)。
そして、資源とアクションのコントロールもすべては結局、必要な線路を効率よく用意して配置できるのかにつながっています。必要な線路は意地が悪く、何かしらの種類に特化していては、全然先まで進めません。
目先に必要になる線路を細かく用意してもいいんですが、多少の余剰がうまれようと大雑把にトンネルが2ついる?資源とアクション増やしながら獲得したら5つ手に入ったわ!みたいな豪快さで拡大と複数種類を用意する(=複数の種類のアクションを行う)ことを並列させるところにこのゲームの苦しさと楽しさがあります。
ゲームの終了トリガーである大陸横断鉄道の完成は、本当に唐突に訪れます。町を細かくつないでいたつもりが、あ、5,6マスで東西つながるわみたいなことがぽっと訪れます。
拡大させつつ、複数種類のアクションを行いつつ、突然終わるゲームにちょうどいいところまでしか行わない。
過剰さの中でちゃんと終わりどころを見極めて進むのが大事、かつ、面白いゲームでした。
下手に資源がたくさん手に入るので、アクション数を強化する前に少しずつ資源を使うようなプレイングをしちゃう、逆にアクション数が過剰になる等、アクションと獲得資源間のバランスを意識しないと取れないかもしれません。
たぶん、そのバランス取りの手助けのために、1種のアクションで複数の効果が得られる資産家アクションがあるんだとは思うものの、ちょっと便利すぎる気はします。前述の通り、ワーカーでしぼれる作りなので、どこか1つのアクションが強い、弱いというのは微妙かなあと。とはいえ、全部同じようなアクションばかり並んでいても淡白すぎたかもしれないので、資産家便利ですよというプレイヤー間で認識をあわせて遊ぶようにすればいいんでしょうが。