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サイズ 大鎌戦役 拡張 フェンリス襲来 /Scythe: The Rise of Fenris

※フェンリス襲来はキャンペーンタイプのゲームです。どの回がどういったストーリーやギミックかは書きませんが、全体としてどういう感じのことが起こるかは書いてます。何も知らずに遊びたい方は読まないようにご注意ください。
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【ゲーム概要】

繰り返しになりますが、キャンペーンタイプのゲームです。
全X話のシナリオ回数分サイズをプレイし、各回の終了時に得点状況等をプレイヤーシートに記載していきます。
全話終了後に総合点数(毎回の得点の合計というわけではありません。最終話の点数とそれまでの得点状況をある程度反映したものの合計)で最終的な順位が決まります。

毎回、基本的にはサイズ(6個星を置くのが終了条件&民心に応じて星数、エリア数などから得点)ですが、この拡張独自要素として、
・XXのへクスに到達する等、終了条件が追加される場合がある
・星を置ける条件が変わる(戦闘で1つしか置けなくなる等内訳が変わる)場合がある
・メック&キャラクター能力を上書きする(他国の能力が使えるようになる)タイルが獲得できる
・1回だけタダで下段アクション(建物建てるとか)できたり、戦闘時に戦力を+2できたりする特殊能力タイルが獲得できる
・各話開始時に民心+2や戦闘カード+2枚などのボーナスがもらえる(買える)
などがあります。

プレイヤーが選択できる新たな勢力が2つ追加されます(勢力は固定ではなくキャンペーン中に変更できるようになります)。

【感想】

まず、サイズが面白いゲームなので、それを10回弱繰り返すのは普通に楽しかったです。

それはそれとして、(シナリオの設定という形で)終了条件や得点条件(星のおける行動)が変わるのは、ゲームの展開にバリエーションが生まれるという点で非常に良い拡張要素だと思いました。

僕は元々サイズは好きなゲームではあるのですが、他プレイヤーの行動傾向や得点状況に応じてプレイングを変えるべきなのに、結局、いつも同じことをやってる人がいたり、同じことしかできなかったりというのが正直不満でした。
正確に言えば、(最適手を考えて、計画通りに動かすのが楽しい類のゲームなので)他人を気にせずに多人数ソロゲームとして成り立つというのが不満というか、もうちょっとどうにかならんかなと思ってました。

それがこの拡張では、追加される終了条件のせいでめちゃくちゃ早く終了することがあったり、通常なら星を置ける状態になっても置けなくなったりするので、必然的にプレイングを変えないとなりませんでした。
(これは偶々ですが、うちらの集まりが勝利条件が変わるたびに勝つ人が変わったというのもまた良かったです)

このプレイングが変わる/変えさせられるというのがフェンリル襲来の拡張としての意義というか、正直、キャンペーンのシナリオはストーリーはあまり魅力的ではないので、キャンペーンで遊ばなくても、一回通しで遊んだ後でも、ランダムに今日は〇〇シナリオでやろうぜーとかやっちゃえばいいと思います。ルールブックを自分で読んでないので、そういう遊び方が公式にあるのかはわかりませんが。

メック能力を変えたり、一度限りとはいえ、下段アクションをタダでできる(序盤をちょっとスキップできる)とか、星3つ置いたくらいの時期に終了トリガーを切られるとか、キャンペーンの中で使われるだけではもったいない要素盛沢山ので、(例えとしてちょっと適当ではないですが思いつかないのでご容赦ください)テラフォーミングマーズのプレリュードみたいな感じの、ちょっとプレイ感&プレイ時間を変える拡張として使うことで、サイズといえば毎回似たような手順を毎回繰り返すだけみたいなプレイングから解放されて良いかと思うのです。

ただ、キャンペーン終了時の勝者を決める得点方法は不満が残ります。
逆転の要素を残しつつ、それまでのキャンペーンの実績も点数に考慮されている良い得点方法ではあります。
その得点バランスもちょっとどうかと思いますが、まあ、キャンペーン最終話スタート時点で勝者決まっててもつまらないですし、及第点な得点方法です。
しかし、この点数計算方法にしちゃうと、2周目以降は結局、早く終わる終了条件とかあんま関係なくならない?(プレイング変えなくね?)って思うんですよね。

せっかく、終了条件が変わってプレイングが変わる/勝つために変える良拡張だなあと思ってたところに、ええー、そうしちゃうのと脱力してしまいました。なので、(どうせストーリー性は薄いので、どこかの話のギミックだけ活かした1戦用の変則セットアップ拡張としてどうかというような話を書いてたわけです。

そんなわけで、僕は最後の最後に若干、それはどうなのよという思いは生まれてしまいましたが、キャンペーンとして遊ばなくても、十分に使える、楽しい拡張です。キャンペーンタイプというところで見ると、どうせ再販とか鈍くなりそうなので、単純に追加勢力、プレリュード的拡張としてサイズファンはさっさと買うべし!かと思います。

シティ・オブ・ザ・ビッグショルダーズ/ City of the Big Shoulders

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(4人でインスト込み5時間ほど)

【概要&ルール】

City of the Big shoulders、肩幅の広い男たちの街=労働者の街=シカゴだそうです。これはカール・サンドバーグというアメリの詩人の “Chicago”という詩で初めて使われた表現とのことです。詩“Chicago”は、ルールブックの最初のページやゲームの箱の上蓋の裏にも印刷されています。
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(箱裏の詩。カール・サンドバーグさんは500ドルのカードに描かれています)

そんなこんなでプレイヤーはシカゴの資産家のひとりになり、企業を作って、大火事にあったシカゴの街を復興していくぜーというゲームです。

ゲームの流れは、1ラウンド目の開始前にスタート会社を手番順の逆に各プレイヤー1社ずつ立ち上げます。
立ち上げ方は、以下。
・全部で10社(拡張入れると+5社)ある会社から1社を選ぶ(業種、生産数、売値などが社ごとに異なります)
・初期株価を決めて3株分株(社長株)を買って、その分のお金を会社に入れる

そのあとは、以下の5フェイズを規程ラウンド繰り返します。
・株式フェイズ:株を複数売るand/or1枚買う、ソフトパスするを全員パスするまで繰り返す。新しい会社を設立することもできます(株価決めて3株分のお金を払えばよい)。

・建物フェイズ:毎ラウンド配られたもの+前ラウンドからの持ち越しの建物タイルから1枚をメインボードに配置する。

・アクションフェイズ:自分のパートナーコマをメインボード上の建物に配置して、建物に書かれたアクションを実行する(ワーカープレイスメントします)

・運営フェイズ:アピール度の高い会社から順に資源購入→商品生産→売却を行う。売却後、儲けたお金を株主に配当すれば株主に現金が入り&株価があがり、内部留保すれば株価は下がります。会社の運営はその会社の株を一番持っているプレイヤーが行います(同数の場合は社長株を持っている方)

・リセットフェイズ:次ラウンドの準備をする

〇会社の成長&運営について
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(会社シート)

会社には↓な要素があります。アクションフェイズで会社の各要素を成長させ、儲けを大きくしたり、儲けやすくしたりします。

業種:会社シート右上のアイコン。ブタ、ミシン(服職業)、靴、穀物の4種類があります。
アピール値:右上の星アイコンが初期値。アピールトラックで管理され、アクションやマネージャーの能力で上げることができます。アピール値の高いプレイヤーから運営するのに加え、アピール値があがっていくとボーナスがもらえます(株価があがったり、パートナーもらえたり)
商品の売値:左側の袋に書かれた数字=商品1つ当たりの売値。アクションでセールスマンを雇うと基本的に+10ドルされます。
生産ライン:稼働に必要な労働者&資源、稼働時に作られる商品数、マネージャー雇用時の能力が示されています。労働者やマネージャーの雇用はアクションで行います。生産に必要な資源はアクションで手に入れたり、アセット能力で手に入れることができます。また、運営フェイズの頭で購入することもできます。
アセット=特殊能力タイル:所持可能かどうかはスパナとトンカチの枠の有無でわかります(上の画像だとアセットタイルを置いているのでそのアイコンは見えませんが)。アクションでアセット獲得アクションをすることで購入できます。アセットには即時効果と使用効果があり、即時効果は所持できない会社でも購入時に受けることができます。使用効果はアクションフェイズ、または運営フェイズ中にタップすることで受けることができます。

【プレイ内容】

ありきりさん、しゅだっちさん、さたもとさん、僕の4人で。

僕は以前ベータ版をPnPで自作して遊んだことがありますが、製品版では初プレイです。
といっても、会社の能力の調整と、プレイヤーの手番順の決め方に調整が入ったくらいで大枠は変更ないように思います。

まずは最初の会社決めです。1ラウンド目のアクションフェイズの手番順の逆に行うので、まずしゅだっちさん、ありきりさん、僕、さたもとさんの順で決めます。

業種は4つあるので、プレイヤー同士で被らないようにするのか、それとも被せていくのか。ちなみに会社は10社から選ぶのですが、ミシンだけ4社あり、他は2社ずつです。

しゅだっちさんはミシンの会社を選択。ミシンの会社はそれぞれ方向性があって面白いのですが、しゅだっちさんが選んだのは、1ラウンド目に生産ラインを2つとも動かすことのできる可能性の高い会社(生産で使う資源がランダムで供給されるので確定にはならないのですが、基本ゲームの10社の中ではほぼ確定で2ラインとも動かせるのは、この1社のみかと思います)。

会社には生産ラインが1~3あり、全ての生産ライン度を動かすことができるとアクションフェイズで使えるパートナーコマが1つ追加されるのです(1ラインの会社は拡張にしかありません)。
ワカプレの王道戦術、ワーカー数増を狙われている模様です。

続くありきりさんは穀物の会社を選択。
僕は売値も高く、そこそこ生産数も多い、マネージャー能力もよくてアセットも所持可能と、なんか強そうなブタの会社(Swift)を選択。この後、ありきりさんから、「なんかそっちの方が完全に上位互換じゃない?」と何度か言われましたw。
(感想戦やその後に何回か遊んだ感じSwiftは確かに強い会社のようです)

さたもとさんは穀物の会社を選択。ありきりさんと被った形に。靴の会社が出て来ませんでしたが、これは別卓でもそうだったようで、靴会社弱くないか?という声が上がってました。
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(この時は3卓同時にインストして遊んでました)

その後、1ラウンド目の株式フェイズで買い足しできるだけ株を買い足していよいよゲームスタートです。
(会社の初期株価はある程度プレイヤーの自由になります。3株分でできる限り自分の金がなくなるように高めに設定してもいいですし、逆に安く設定して株の枚数(保有割合)を増やしても構いません。株価があがる機会は限られている&株価は上がれば上がるほど上がり幅が大きくなるので初期株価を高めにしておいた方が最終的な株価(初期株価からの上がり幅)が高くなりますし、株価を下げて株の枚数を増やせば会社が利益を配当する際にプレイヤーに入るお金が増えます。

僕は初回プレイということもあって、よくわからん!と選択できる真ん中あたりに設定しました。ありきりさん、しゅだっちさんも僕と同額。
さたもとさんは一番安い値段にして株の枚数を増やしました。
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(はじまった辺)

そして、建物フェイズを挟んで、アクションフェイズに移ります。1ラウンド目はパートナー(ワカプレのワーカー)が2体しかいませんし、会社に大した金もないので、この後の運営フェイズに向け、労働者を雇ったりアセットを購入されたりと、最低限のことをみなさんされていましたが、さたもとさんが大胆な手を打たれます。

パートナー2体を両方とも「100ドルを臨時配当する」アクションに配置されたのです。会社の資産を100ドルずつ株主に配当するというアクションで会社とさたもとさんの持ち株は50%ずつだったので、さたもとさんはこれで50+50=100ドルを獲得。労働者を雇ってないので運営フェイズで生産はできず株価は下がりますが、臨時配当でも株価は上がるので、プラスマイナスでいえば株価はプラスです。

正直、これはやられたなーと思いましたが、株価>配当総額の場合は株価があがらないため、この手が使えるのは1ラウンド目だけでしょうし、1ラウンド目に(株価以外)会社が全く成長してないわけなので、まっとうな経営をしたうちらにもまだアドバンテージはあります。

この後、各社の運営フェイズに入ります。アピール値トップの僕は無難に1ラインだけ起動して終了。続く、ありきりさんの会社でちょっとした事件が起こります。ありきりさんは会社が生産するために必要な資源を買ったのち、次ラウンド目にも必要な資源があるとは限らないというリスクヘッジの考えから、このラウンドでは使わない分の資源も購入されました(このゲーム、資源や生産した商品等は制限なく次ラウンドに持ち越せます)。
これで困ったのがしゅだっちさん。1ラウンド目に2ラインを動かすために選んだ会社にも関わらず、資源が足らずに1ラインしか動かないという事態に。
(しゅだっちさんの取った会社は商品単価、生産数等の面では他会社にちょっと劣っている代わりに、パートナーが増やしやすい会社なので、結構な損害です)

一応、資源の補充は各会社の手番が終わった際に、資源のボックスが空になっていれば補充というルールなので、中途半端に買われると補充が入らず、こんな感じで事故ります(ボックスにはセットアップ時には3-3-3と3個ずつ資源があります。これが0-2-0とかになれば、ずれた上で補充が入って2-3-3になるのですが、1-1-1とかになると各会社の手番終了時には補充は起こりません)
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(補充させない鬼畜残しの例。この場合はまだピンクは人気のある色ですし、3つ目のボックスに資材が複数あるのでまだましではありますが)

しゅだっちさんには残念でしたが、2ラウンド目に突入。さたもとさんはスタート時に設立した会社の自社株を1枚売った上で、2社目を設立。ガンガン攻めてきます。

しかし、パートナー数(=ワーカー数)が会社の成長に直結するのがこのゲーム。2社設立してもパートナーの数は変わってないので、1社持ちのプレイヤーと比べて2社持ちでは成長率は半分になります。これがどうなるのか。

2ラウンド目ではアセットの即時ボーナスや自動化アクションを組み合わせることで僕のSwiftは2ライン目も起動させるだけの労働者を雇用できました。
アピール値トップは変わらないので、運営ラウンド開始時の資源の状況=自分の使える資源が見えているのでリスクヘッジするかどうかの判断がしやすく、作戦が立てやすいのもあって、全力で会社の成長に力を入れます。
そんなわけで、運営ラウンドでは2ラインとも稼働させることに成功。追加パートナーを獲得します。

マネージャー効果でアピール値は順調に上がっており、このままいけば次ラウンドでアピール値が規定値に達した際にもらえる追加パートナーも獲得できそうです。

そして、3ラウンド目開始。パートナーがこのラウンドのアクションフェイズで5つになるのはわかっていたので、満を持して2社目を設立します。
この2社目の設立は考えがありました。ゲーム終了時に200ドルもらうことのできるゴールタイルの条件の1つが、自分が社長の会社すべての合計アセット数トップというものだった&アセットを持てる会社はもう1つしかなかったので、その会社を設立してしまえばアセット数トップの200ドルをもらえることが確定します。そんなわけでアセットを持てる会社を設立。よっしゃよっしゃと思っていたのですが、ここで1つミスをやっちまいます。

会社の株価の初期値を高めにしたんですが、僕の所持金では30%程度しか買うことができませんでした。が、実は、ありきりさんの方が僕よりお金を持っていることが発覚。40%分を購入されると会社を乗っ取られてしまいます(自分の所持金で50%以上買える程度の金額にしておけば、より金持ちがいても乗っ取られることはありません)。

やっちまったーと思ったんですが、ありきりさんはまだパートナー数も増えていなかったからか、「大変そうだから」という理由で乗っ取らないことを選択されます。助かりました!
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(2社目たってしばらくした辺り)

しかし、会社経営は僕も結構うまくやってたと思うんですが、何故、ありきりさんの方がお金を持っていたのか?

よくよく考えてみると、理由がわかりました。

建物フェイズで建ててる建物(アクションスペース)の性能がありきりさんはどれも良く、みんなに使われており、その使用料で潤っていたのでした。なるほど!一方で僕の建てた建物は自分も含めほぼ使う人はいなかったので、収入差が生まれていたようです。
ここは完全に引き運(一応、3枚のタイルから1枚を選ぶ形ですが、強いタイルの引ける引けないはある)なので、考えても仕方なしと割り切ります。

僕の2社目(BBC)の業種はミシンでしゅだっちさんと被りましたが、BBCは生産量が少なく単価が高い(初期値も最大値も高い)という特徴の会社なので需要の取り合いになってもあまり問題なし。みなさんより2つ多い(みなさん3つ、僕5つ)パートナーを使ってガンガン強化して、すぐに売値を最大にして、生産量も増やすアクションを踏み…と、1社目も2社目も順調な売り上げを記録しました。

と、簡単に書いてますが、3ラウンド目以降はパートナーの数も3~5に増えてますし、建物(アクション)の能力も上がっているのでワーカープレイスメントでどのアクションを先に選ぶかが熱いというか、強いアクションはあっという間に埋まるので、手番順の取り合いが熱かったです。パートナー数で一歩リードしていたのでそこを有利に運べたのが大きかったように思います。
(手番がみなさんにより多いので、手番順を取るアクションにパートナーを回せたのと、ラウンド終了直前に手番を取りに行けば次のラウンド開始時にまた1番手で始められたので)。

復興からの大恐慌を再現しているので、最終ラウンド付近では需要が枯れるのですが、Swiftはブタ会社中で手番がトップなのであまり影響なし。BBCはアピール値が低く、手番が遅かったので影響を受けましたが、株価が上がる程度には稼げたのでまあ、想定通りということで問題なし。

ありきりさんが3社経営したり、10%株を買いまくるなどゴールタイルのボーナスを意識したプレイングをされ、経営もうまくいっているように見えており、脅威でしたが、僕もアセット数やセールスマン数などでゴールタイルをいくつか取り、Swiftが1社目の中で株価トップ、BBCが2社目の中で株価トップを取れたのが大きく、勝つことができました。
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(終了時)

【感想】

ベータ版で遊んだ時からかなり面白いと思っていましたが、製品版もやはり面白かったです!

以前、ベータ版の感想を書いた際には、ワーカープレイスメント用のワーカーが要は会社を成長させる資源なので、どう会社に使うかが面白いとか、書いたような覚えがあります。改めて製品版で遊んでみて、そこももちろん魅力的なんですが、そういうシステム的な話はさておいて、単純にこのゲーム、会社を成長させるのがめっちゃおもしれえ!と思いました。

会社の成長要素が多く、また、成長させる度合いも深いので、かなり力を入れて(ワーカーを注いで)成長させようとしてもなかなか『これで完成』という状態にまで達しません。その割に、ちょっと手をかけると確実に成長が実感できます(1アクションで収入が3割増し、5割増しとかになる)。
手をかけたら手をかけただけ強くなる!というのがまず楽しい。

んで、その運営がぬるいか?というと決してそうではありません。会社が商品を生産する際に必要な資源はランダムに提供される上に、大抵の会社で必要になる重要の高い資源、あまり使われない需要の低い資源が故意に作られているせいで、ナチュラルに下家を絞る/絞られる作りになっていて、どんなに会社を成長させても能力をフルに発揮できないリスクが常にあります。

なので、会社を成長させる方向性も商品の単価を高くしたり、生産数をあげたりする正統派もあれば、アクションフェイズ中に先に資源を確保しておく等のリスクヘッジをする防御的なものもありますし、はたまた、アピール値を上げて会社の手番を早くし、他プレイヤーに邪魔される前に手番を行う(あわよくば下家を絞る)という攻撃的なものもあります。

自分の好みや他人の動向を見つつ、こういった、様々な会社を成長させる方法の中から最適と思われるものを選ぶというのが、また楽しいです。

そして、(投資家としての本分かもしれませんが)株価を上昇させるために必要な収入額という具体的な目標もあるので、やり甲斐もあるんですよね。『現時点の株価以上の収入がないと株価は上がらない』、『収入が現時点の株価の2倍以上/3倍以上なら株価は2段階/3段階上がる』仕組みなので、必然的に毎ラウンド目標値は上がっていきますし。

これらの会社の成長、収入を上げようとする動きの元手になるお金がプレイヤーの金ではなく、会社の金というプレイヤーの勝ち負けに関係ない(厳密には関係ありますが少なくとも大抵の場合、表面的には関係ない)というのがまた良く、100金かけて儲けが40金上がるみたいなことは他のゲームならやりませんが、このゲームのような会社とプレイヤーのお金が別というシステムならどんどんやっちゃって構わないんですよね。
どんなにアホなプレイングでも許されます!

(すいません。言いすぎました。自分の金よりは自由が効きますが、前述の通り、資源が絞られる等して、生産できないリスクがあるので、生産に向けて若干お金に余裕は持たせておいた方が良いです)

ベースに会社運営の面白さがある上で、僕の好みにめっちゃあってるのが、プレイヤー間の強インタラクションです。

このゲーム、インタラクションとして3つの軸があります。
ワーカープレイスメントでのアクション選択、同業種の他社との需要の取り合い、他社との資源の絞り合いです。

アクションの一部にめっちゃ超強いやつせいともいえますが、アクション効果にメリハリが効いてるので手番順争い含め、ワカプレは普通に熱いです。ワーカー数が会社の成長に従って増えるシステムもあるので、どう増やすか?も頭を使えるところでなかなか面白いです。

需要の取り合いと資源の絞り合いは結局、会社の手番順(アピール値)に集約されはするのですが、会社の能力や需要量などによって、プレイヤー同士が争うように仕組まれてるのが超最高です。需要を先に取られれば売れなくなったり、販売額が半額になっちゃいますし、資源を絞られれば生産が減る、酷いときには生産できない状態にもなります。

まあ、この辺はシステムに仕込まれており、生産に必要な資源、ピンク(家畜)と青(鉄)を必要とする会社が圧倒的に多くなってます。そのため、市場にあるピンクや青は(会社の懐事情にもよりますが)ほぼ残りません。そして、下家にはピンクも青も枯れた、黒と茶色だけが残った市場が引き継がれるという辛さ。
一応、資源の2:1変換は自由にできますが、上家の鬼畜具合によって、3個しか市場にない状態を作られると、2:1変換しようにも変換元の資源がないということになります。酷いです。
しかも、複数社経営できるので、2社目の需要を確保するために2社目より先に行動する他社の生産量を絞ることを目的に1社目で資源の買い占めを行うみたなこともできます。

ここら辺の削り合い、絞り合いが嫌ならアピール値を上げて手番順を操作するか、資源を事前に確保できるアセットかアクションを事前に選んでおけという作り、僕は嫌いじゃないです(嫌いな人もいるかと思います。前述の通り、狙わなくても必要資源の色を偏らせる作りになってるので故意でなくても、絞るような形にはなりがちです)。
一応ですが、あまり他の会社で使われない資源を主に使う会社もいます。そういう会社は資源確保が気楽ではあります。

まあ、手番順が大事すぎるため、アピール値ゲームになってしまっているところは正直あります(しかも、アピール値を上げた時のボーナスもでかいので上げない理由がない)。会社の生産順と売却順はアピール値とは別要素で決まればよかったのかもしれませんが、煩雑さやプレイ時間などの関係で諦めたのかなとも思います。まあ、超重要事項がこれ!と決まってるのはシンプルではあります。

それでも、この厳しさ、辛さがあってこその会社経営の楽しさ、大金を稼いだ時の達成感!かと思います。

正直言ってめっちゃ粗いゲームです。ゲーム終了時に6000ドル前後稼ぐゲームですが、ある1アクションで300ドル以上稼ぐこともできますし、1アクションの効果が2倍くらい違うものが平気で出て来ますが、アクションスペースである建物は完全にランダムに配られるだけです(引き運のある人、ない人で建物の使用料が100ドル以上差がでることもよくあります)。そもそもこのルール意味ないだろというルールもあります。
さらに言えば、(初回プレイはともかく)勝ち負けを公平に争うのなら4人プレイ必須みたいなところもあります。

前述の通り、故意か偶然かはあれど、プレイヤーの起こした行動でガンガン下家が殴られるゲームでもあります。
何度か遊びましたが、会社の強さの差とその能力を見れば見るほど、強い会社を取ったプレイヤーを上家は業種被せて積極的に殴っていけっていう作りなんですよね。その辺の攻撃性の強さも気になる人はいるかと思います。
(もちろんアガペーに満ちたプレイングも可能ですし、それはそれで楽しいと思います)。

そういう人を選ぶ点、欠点はあっても、抜群に単純に会社運営が楽しい、他人との強インタラクションが楽しいゲームです。
複数会社を運営する際のワーカーの割り振り、どのアクションから先に実行していくか等、手をかける対象が複数になったワーカープレイスメントというあまり経験したことのないことをするのも楽しいですし、長時間ゲームに耐性があるメンツが集まるのであれば、おススメです。

スライドクエスト/ Slide Quest

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(4人で各面5分ほど)

【概要&ルール】

盤面を傾けて底にボールのついている騎士を移動させ、クエストを達成しろ! 

マップ上にスタートとゴールが決められており、その間を底に鉄球のついた騎士コマを移動させればクリアというのが基本ルールです。

各辺にひっかけた棒でマップを支えるような構造になっており、レバーを押さえるとテコの原理でマップが持ち上がります。それでマップを斜めにして騎士コマを操作します。
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(マップ剥がすとこんな感じになってます)

マップは1面単位で張り替えるようになっており、マップによっては、穴が開いていたり、邪魔するダイナマイトがおいてあったり、倒さなければならない(押して穴に落とす)敵キャラがいたりします。マップごとに定められたクエスト(ダイナマイトを倒さないようにしながら道に沿って進めとか、敵を全て対応する穴に落とせとか)を達成した上で、上記の通り、ゴールに進む必要があります。

騎士が穴に落ちたり、ダイナマイトを倒したりするとライフが減り、ライフがゼロになると失敗になります。ライフがある限りはそのマップのスタートに戻って再度挑戦できます。
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(序盤の方のマップ。マップ上のアイコンに応じてコマ置いたり障害物を配置します)

【プレイ内容】

ヒガさん、もぎさん、さくらさん、僕の4人で。

全員初プレイということで、慎重に傾けて…とスタートしたんですが、案外滑らない!ぐいーっと思いっきり傾けたり、トントントンとマップを揺すったりと結構大胆に操作するようにすぐなりました。

マップは全20面あるわけですが、最初の方のマップは余程でない限り失敗しないくらいの難易度で、道に沿ってゴールまで移動しろ!みたいな簡単なクエストになってます。
たまたま僕が全く操作しなくても問題ない(僕の側にゴールがある)マップだったので、これはチャンスとレバーから手を離して、写真とったり、動画撮ったりしてたんですが…、

みなさん:「え! ひだりさん、なんで手、離してるんですか!?(動揺)」

動揺したタイミングが悪く、そのままマップの穴に落ちる

僕:「すいません」
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(動揺して落ちた騎士)

そこからは真面目にプレイ。

徐々にマップで指定されるクエスト(基本的なルール(敵は穴に落とせ、数字がふられた穴があれば、対応する数字のついている敵をそこに落とせとか)が決まっていて、セットアップした形でわかるようになっているので、テキストでの説明とかはありません)の難易度は上がっていくわけですが、

その都度、「これ無理じゃない?」みたいなところを、無理やりこじ開け、あー、こうすればクリアできるのか、こういう手があるのか、ここまで無理できるのか!と経験値を手に入れ、レベルアップしていく我々。
一度レベルアップすると、ちょっと困ったような場面になっても「あれですね」と、手に入れたテクニック(※テクニックというほど大層なものではないことも稀にある)を駆使し、5面に出てくる最初のボス敵もあっさり撃破。

いったん難易度はちょっとリセットされて、やや簡単になりましたが、続けて、次のボスに向けてマップをクリアしていきます。

難易度が上がっていくに従って自分の方に滑らせる(自分が傾ける必要がない)場面でも、穴の直前でブレーキをかけるために、基本的にずっとレバーに手をかけてます(元々レバーから手を離して油断しまくってるような人は僕だけでしたが)。

僕:「XXさん!」
XXさん:「あ、ついとんとんやっちゃってました」

お名前は伏せますが熱くなりすぎて自分に関係ない時にも操作しちゃってるタイミングもありました。

もぎさん:「みんなが棒押すとマップが平行に上がって操作効かなくなるんですよね」

熱くなりすぎたら操作不能になる安心設計!

10面はそれまでにない種類のクエストが登場するとルールブックに書かれていたので、そこまで遊べたら良かったんですが、9面クリアしたところで時間切れ終了でした。
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(たぶん8面。穴に落ちてスタートに戻ったところなので、ダイナマイト(赤い円柱)がマップ上のアイコンからずれてます。ダイナマイト、見た目は頼りないですがこれも案外倒れません。しっかり騎士を受け止めて、進むのを邪魔をしてくれます)

【感想】

アクションゲームなので、操作が楽しいというのが一番なんですが、僕はそれ以上に、徐々にプレイヤー間で共通言語がどんどん作られていくとこと、それによって意思疎通&プレイングが上達していくという2つの過程が面白かったです。

このゲーム、全部で20面あるんですが、5面単位で使うテクニックの上昇曲線が綺麗にデザインされているので、最初はまごついたとしても、それ以降は、この状況なら、あの時のアレだなとプレイヤー個人にテクニックが身につくのに加えて、プレイヤー同士でどんどん通じ合っていきます(ちょっと話外れますが、難易度が1,2,3,4,5,2,3,4,5,6,3,4,5…って一回軽くリセットを挟むながら上がっていくのも飽きさせない良い工夫だと思いました)

さらに、「テコの要領で箱についてるレバーを操作することで、盤面を傾けてコマを滑らせる」とだけ聞くと、誰がやっても変わらないように思うんですが、人によって、全然プレイングが違うんですよね。細かくトントン、トントンと操作する人もいれば、ぐいっぐいーっと思い切りよく操作する人もいます。そのプレイヤーごとの違いを全員で飲み込んだ上で、ブレーキはこのタイミングだとか、緩やかに曲がりながら進めるとか上達していきます。

これらがすごく「チームでやってる感じ」がして良かったです。
クリアすること自体ももちろん楽しいんですが、良いチームになっていく過程があってこその面白さなので、メンバー変わったり、久しぶりに同じメンバーで遊んだりするたびに、その面白さが楽しめそうです。

あと、スライドしやすいか、しにくいかというと、案外、スライドしにくい作りです(使われているのは、普通の紙、木コマ、鉄球なんですけど)。
しっかり操作しないとスライドしませんし、多少の雑さは受け止めてくれます。この“案外滑らない”スライド具合が、遊び易さや遊んでいる実感につながっていてとてもよかったです。
すごく滑りやすい、ちょっとした操作で大きく動く作りにもできたかとは思うんですが、あえてそうしてないと思われます。滑りやすすぎる方向で難易度を上げているのではなく、滑りにくい方向である程度ミスを誘発できる作り&ある程度コントロールできる前提でマップの作りで難易度を作ってます。

滑りにくい=レバーを思いっきり操作してもミスになりにくい=ゲームにガンガン参加できる!っていう良い作りのゲームになってます。

みんなでガンガン操作しあって、チームメイトと一緒に上達していく過程と、もちろんクリアの達成感も味わえる良いゲームだと思います。

ストリーミング/ Streaming

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(4人でインスト込み1時間弱)

【概要&ルール】

あなたは動画配信サイトの社長です。ライバル会社たちとの競り合いに負けないよう、素晴らしい番組を買い付けてきて配信し、たくさんの人に見てもらいましょう。収益は政府から定額の支援金がでるので気にしなくて大丈夫です。

シンプルな競りゲームです。

既定数のラウンド、以下を繰り返します。

1.競りフェイズ:番組カード2枚ずつの組を既定数場に並べ、1組ずつ順番に競りを行います。競りは一斉公開の握り競りで最も高い金額を握っていたプレイヤーがその組の番組カードを獲得します。
獲得したカードはこんな感じで自分の前に並べます。
色が同じカードは獲得した順番に並べ(重ね)ます。

2.広告フェイズ:番組カードに1金おいて、その番組カードに書かれた数字分得点します。
1金を置ける番組カードは、色ごとに一番上(直近に競り落とした)の番組カードだけです。
(数字の大きいXXはカードの並びの下側になるので、得点化はできず、広告を打つとしたらXXになります)

3.収入フェイズ:全プレイヤーとも10金もらいます。

・特殊カードについて
各ゲーム、4枚ずつ特殊カードを使用します。カードには「○色のカードを一番多く持っているプレイヤーは大愚レイクで必ず勝利する」「〇色のカードは決算時にXXを得る」「ゲーム終了時、〇〇のプレイヤーはXX点得る」などが書かれており、特殊ルールとしてそのゲームに置いて適用されます。

・ゲーム終了時
既定ラウンド経過後、ゲームは終了します。終了時、色ごとにマジョリティを取っている(一番多くの番組カードを持っている)プレイヤーは、その色の番組カードの数字の合計分の点数をボーナスとして得ます。
その後特殊カードにゲーム終了時の点数に関するものがあればそれも得点した後、お金を点数に変換したものも加算し、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】

あっきぃらびっとさん、まーまゆさん、はるさん、僕の4人で。

全員10金持ってスタートです。

各ラウンド場、競りはプレイヤー人数+1だけ行われます。

全員同じだけ金を持っていて、プレイヤー人数+1回の競りってことは…?

6金使ったら、5金×2の人に勝てないってこと? でも、10金全部使ったら広告に回すお金なくなるから、2回競りに勝って、異なる色の番組カード4枚取るなら残りの6金でやりくりせいと? 3金ずつで2回競り勝てる気が全くしないぞ?

うむ!わからんな!

ということで、感性で欲しいカードにこれくらいかなとその場その場でお金を握ることにします(なんの方針でもない方針!)。

今回のゲームでポイントになりそうな特殊カード(特殊ルール)は以下の2枚。
・青色の番組(スポーツ)は、一番上のカードだけでなく上から順番に任意の枚数広告できる
・黄色の番組カード枚数トップのプレイヤーはタイブレイクで必ず勝つ

通常であれば、一番上のカードしか広告できないので、大きい数字のカードを取ると、その後、小さい数字のカードを競り落としにくくなります。しかし、各色で枚数のマジョリティトップを取れば最後にボーナスが入るというジレンマがあるわけですが、今回の青色番組に関しては、たくさん競り落としやすくなってると言えます。

黄色のタイブレイク必勝も、非常に少ないお金でやりくりするこのゲームではタイブレイクが起こりやすく、通常であれば、前回競り落としたプレイヤーが一番タイブレイクで弱くなるルールでバランスを取っているところに、黄色カード枚数トップであれば、最小の金額で連続競り勝ちがあり得るということです。

つまり、黄色と青色の競りが熱くなる…?

細かいことはおいといて、なんか黄色と青色は強そうだぞ!というのは、特殊カードの説明をしていた時点で全員で意識共有できました。

1,2ラウンド目が終わったところで、黄色枚数はあっきぃさんがトップ。他の色の番組カードもたくさんお持ちですが、数字は低いものが多く、点数は伸び悩んでいる模様。まーまゆさんもあっきぃさんに次ぐカード枚数をお持ちですが、点数の伸びはイマイチ。
ラウンド終了時の得点トップは、はるさん。はるさんは青色の番組の10,7をお持ちで、青色だけで17点を獲得されてました。

僕は初めに競り勝ったのが黄色の10と赤の3だったので、黄色のマジョリティを取りに行くか、それとも10点を毎ラウンド稼ぐのがいいのかで迷ってしまい、黄色の枚数はあっきぃさんに負けているのに、黄色の10は黄色の8上書きしてしまったという変な状態に。しかし、青の9を獲得したので残りの3色も高めの数字を取って、広告点を稼ぐ方向にすることにしました。

が、3ラウンド目。欲しい色の数字が低かったり、高い数字は黄色や青の小さい数字とセットだったりで取りに行けません。ここでまーまゆさん、あっきぃさんが多くのカードを獲得され、ぐんと点数を伸ばされます。

点数は獲得した番組カードに依存しますが、収入は全く関係ないので、まだ手元のお金では負けてはいません。というか、使ってない(使えてない)分、むしろ大金持ちであるともいえます。
4ラウンド目。待望の高い数字のカードが登場しました! たぶん手元のお金が2倍くらい違ってるはずなので、ちょっと過剰かなと思うほど投入して、緑と紫の高い数字カードを獲得しました。もうマジョリティを取るのは正直無理なのですが、高い数字のカードをマジョリティを取っている相手に取らせない=ボーナス点を減らすのには意味があるはず!と広告に回すつもりだったお金も使うなどして、ちょっと競りを頑張ります。

が、焼け石に水だった感もあるほど、あっきぃさんが大量のカードを競り落とされてます。広告点もそれなりに高い点を毎ラウンド取られてました。うーん。これは…と思いながらも最後のマジョリティボーナスなどを追加した結果、似たような点だった僕ら3人の2割増しくらいの点数であっきぃらびっとさんが勝利されました。

黄色枚数トップによる「タイブレイクで必ず勝利」も強かったんですが、僕が広告点重視でたいして競りに参加しなかった、まーまゆさん、はるさんは青色のカードをそれなりの枚数お持ちだったので、広告に結構なお金を使用されていて競りに回すお金がなかったと、結果から見ると、そりゃああっきぃらびっとさん勝つよねーというように周りの状況ができあがちゃってますね、これ。

【感想】

握り競りのゲームってちょっと乱暴で難しいイメージがあったんですが、驚くほど「プレイヤー間でのバランスが取れているので遊びやすく、いい勝負になる競りゲーム」です。
 
競りゲームって相場感が~とよくいわれるわけなんですが、このゲームでは考える必要がないというか、自然とあるところに落ち着くというか、ちょっとしたルールの積み重ねでセーフティネットがしっかりできています。
 
まず、収入が固定で毎ラウンド全員同じ額が手に入ることと、1ラウンドの競りの回数がプレイヤー人数+1回であること、番組カードの出方は完全にランダムであること。

要は次ラウンド以降を待つメリットが薄く、各ラウンド固定収入があるまでは使ってしまって良く(逆に言えばそこまでしか使えず)、その上、各ラウンドでは各プレイヤー平均1回程度競り勝つ機会は与えられる作りです。
(理屈の上では、2回勝ちたいプレイヤーは半額までしか握れないので、収入の半額以上を握れば基本的に1回は勝てるはず)

といっても、できる限り少額で値つければ良いし、ひとりしか欲しいプレイヤーがいないカードがでれば安く競り落とせるでしょ?というのもまた理屈なんですが、競りのシステムが『握り競り』であることが、ここらをうまくカバーしてます。
ぐるぐる手番を回しながら値上げていくタイプの競りなら、ひとりしか欲しいプレイヤーがいなければ安く落札できることもありますが、握り競りだと、他人が欲しいのかどうかが勝負がつく瞬間まで確定しないので、「たぶん、他の人はいらないだろうなー。でも、もしかしたら…」と不安に駆られて結局、ある程度の額は握ることになるんですよね。
(うまく低い値つけで落札しまくる人もいますけど)

そんなわけで、カードの相対的/絶対的な価値によらず所持金の差がつきにくく、“いい勝負”になるように思います。
特殊カードの効果や番組カードの出方によって点差はつくかもしれませんが、競りの中に閉じればみんなそれなり以上にうまく回せます。勝ち負けも僕がこれまで経験した感じだとひとりがへこむということはなく、ひとりが飛び出るか、いい勝負になるかでした。

さらにいえば、収入は同じですが、全角使う必要もないので、いくらか次ラウンドに持ち越すお金もあります。この持ち越し金がいい感じの揺らぎになっていて、握り競りの不安を煽ります。よほど強い意志がないと、金があったらあっただけ、平常時なら6金程度握るところが、7金になり、8金になり…となりがちで、これまた所持金の平坦化につながっていきます。
(中盤に差し掛かって収入プラスの余剰分のお金ができたところで相場が上がり、その相場観のまま、余剰分がなくなった終盤も高めの値つけでつっこんで痛い目にあうというゲームの流れもまた好みです)

相場が収入と競りの回数で決まっていって、カードの価値とのひも付きが浅いので、(特に数字の大きいカードの)値つけがようわからんことになりますが、それもまた楽しさの1つかなと。

シンプルすぎて大盛りあがりするというわけではないですが、良い勝負を演出してくれる良いゲームだと思います。

シンフォニー / Symphony

IMG_5164.jpg
(3人でインスト込み1時間半ほど)

【概要&ルール】

今度開かれるオーケストラの公演でうちのグループの存在感をアピールしたい!
そう、結果的にどんなことになろうとも他の派閥のやつらに負けるわけにはいかんのだ。

自分のとこの楽団員をオーケストラに送り込んで演奏で一番目立つことが目的のゲームです。
※本当は素晴らしい演奏をすることが目的とかなんですけど、やってることを素直に解釈すると↑になる。

このゲームは2つのフェイズにわかれています。

A.オーケストラフェイズ
B.シンフォニーフェイズ

Aで楽団を作って、Bで演奏するという流れになります。

A.オーケストラフェイズは、シンフォニーフェイズの準備のフェイズで以下の流れで行います。
・プレイヤーに楽器カードを既定枚数配る。
・手番順にメインボード上に楽器カード&演奏者を配置する

メインボード上に演奏者が置かれていない楽器がなくなったらフェイズ終了です。
IMG_5162.jpg
(こんな感じのボードに置いていきます)

楽器カードには、楽器の種類、ディスクを置くスペースと特殊能力、配置場所に関する半円が描かれています。

楽器の種類はフレーバー、ディスク数=この後のシンフォニーフェイズで行う演奏への影響度です。特殊能力もシンフォニーフェイズでディスクを配置する際のものなので、後述します。
ディスクスペースや特殊能力は灰色で書かれてるものがあり、これは、楽器カードが適した場所におかれる(カード上の半円がボード上の半円と一致する)ことで有効になります。

プレイヤーは楽器カード上に自分の色のディスクを置きますが、手番で自分が配置した楽器に配置しなければならないことはありません。楽器カード配置後にフェイズ開始時からボード上に置かれているものや、コンサートマスターや指揮者など、ボードにあらかじめ印刷されているものにディスクを置くこともできます。

B.シンフォニーフェイズは以下の流れで行います。

このフェイズは楽器カード上のディスクを、楽譜ボードの音符上に送り込む(配置する)フェイズです。
楽譜はA~Eのエリアにわかれており、それぞれ、オーケストラのA列にある楽器カードからディスクを送り込む場所、B列にある楽器カードからディスクを送り込む場所…と、楽器カードの列と対応しています。

該当エリアに該当列のディスクを全て送り込んだら、次のエリア、次の列に移り、どんどんディスクを送り込んでいきます。
各列では基本的にオーケストラの前列にある楽器から1つずつディスクを送り込んでいきます。ディスクを送る順は楽器の並びだけで決まり、楽器カードの並び次第ではプレイヤーが連続手番になることもあります。

・中間決算/最終決算について
楽譜は3枚のボードを組み合わせて作成されており、B、D、E終了時(各ボードにもうディスクが送り込まれなくなった時)に中間決算が行われます。
中間決算では、シャープやフラットのついている音符や、背景色の異なる部分でのマジョリティ、ボード全体のマジョリティによる点数が入ります。

最終決算では、これらに加えて楽譜の格段のマジョリティによる点数も加えられ、最終的に最も点数の高かったプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】

あらいさん、しゅだっちさん、僕の3人で。

ルール的には初回はオーケストラフェイズを省略したイージールール(ルールブックに載ってるおススメセットアップで遊ぶ)を使うことが推奨されているんですが、音符の配置だけだと味気ないでしょうと判断し、皆さんの了解を取った上で、フルゲームを遊ぶことにしました(といっても拡張ルールが4,5個入ってるのでまだまだボリュームは膨らみますが)。

そんなわけで、楽器カードを配ってオーケストラ編成のオーケストラフェイズ開始です。

楽器カードの能力が上がるので、カードに描かれた半円とボード上の半円は是非合わせていきたいところ。色も合わせる必要があるので、色を頼りにだいたいどんな配置なるのか見てみると、向かって左右に弦楽器、中央らへんに管楽器(奥が金管、手前が木管)、奥に打楽器となるようです。

まあ、そこらへんは現実のオーケストラと同じですね。適した場所に置かれるなら…!

当然みなさん半円のマッチを狙うはずなのでそこを優先しておいていきます。とはいえ、この楽器&ディスクの配置はこの後のシンフォニーフェイズの手番順や手番数になるわけなので、弦楽器ばかりに置くのが良いというわけでもありません。

なので、弦楽器を置いたら打楽器をおき〜とカードの強さと位置を考慮しながら配置していきます。すると配られたカードを半分くらい置いた時点でもう半円がマッチするカードは無くなりました。
ここからは、自分の置いたカードよりも場のカードが強ければそちらを優先してディスクを置いていきます。

どうせ自分でディスクを置かないなら半円潰しのためにカードを置くという手ももちろんあるんですが…、これしかねえええ!と勢い込んで置いたのは銅羅のカード。

オーケストラの最前列の真ん中に置いてやりましたよ、HEHEHE。

そんなオーケストラもあっていいじゃない。
(中央以外の最前列は事前にランダムにカードを置いていたので、銅羅の隣はティンパニという、なんなんだこのオーケストラという配置になりました)

みなさん、マッチする場所は優先されてたかと思うのですが、次の優先事項はなんなのか? 僕はとにかくディスク数が正義!
楽器の種類ごとに特徴があるようで、打楽器や木管楽器はディスク数が多く、金管楽器は置けるディスク数は少なめ、弦楽器や木管楽器はディスク数は中庸能力もとんがってないなどなど。
IMG_5163.jpg
(オーケストラフェイズ終了!銅羅&ティンパニのセンターもいいんですが、右列の下から二段目にいるトライアングルもいい味出してます。さらに言えば、トライアングルとティンパニに挟まれたバイオリンもなんでそこに座ろうと思ったんやみたいな感あって素敵です。右端にうつってのがルールブックに記載されているおすすめ配置です。それを使ってシンフォニーフェイズだけ遊ぶこともできます)

僕としゅだっちさんは満遍なく、というより漫然と置いたらこうなったみたいな配置に。あらいさんはめっちゃ右寄りのシフト! 終盤に追い込みをかける狙いのようです。

そんなわけで、シンフォニーフェイズ開始です。僕らのはちゃめちゃ楽団が楽譜上でマジョリティを狙ったり、他人がおいた音符上にディスクを上書きしたりしあいます。

どう考えても、おれの演奏を一番目立たせるんだ!ブー!ブー!プップクプー!って感じに思えるんですが、まあ、さておき、マジョリティ争いをやります。

まずは楽譜上のAの場所にオーケストラのA列からディスクを移していきます。
といっても、あらいさんはA列にディスクを置いてないので僕としゅだっちさんがディスクを置き切ってB列に入るまで手番はきません。

そんなわけでしゅだっちさんと置き合うわけですが、点数要素は、配置した時の素点(楽譜の上の方が高得点)、A,B終わった後のマジョリティ、シャープやフラットに置いた時のボーナス、楽譜の色が青やオレンジになってる箇所のボーナス、A〜Eまで置き終わってゲーム終了直前の各段のマジョリティです。

単純に素点の高い場所に置くか、マジョリティを取りに行くか、ボーナス点を狙うかなわけです。僕はシャープやフラットでのボーナス点重視。
楽器に能力がなくても連符だと「既に置かれている色のディスクは同じ連符上の他ディスクを上書きできる」という条件がつくので、どこからディスクを置いていくかは案外重要です。
既に上書き能力を持った楽器カード上にディスクがなければ上書きされることは基本的にはないのですが、しゅだっちさんに上書きされないよう、そこらへんも気をつけつつ。
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(Bの配置中。あらいさん(紫ディスク)はまだ登場していません。タクトでBの範囲を区切って、プレイミスをなくそうとしてくれてるんですが、コンポーネントのタクトが箸にみえるんですよね…)

前半、A〜Cの部分ではほとんど出番のなかったあらいさんでしたが、その分、後半はほぼあらいさんの楽器で独壇場です。ディスク数も多めの楽器カードが多く、いやー、これはやばいですねなどと言いはするものの、どうすることもできません。
各段のマジョリティ争いもあるのでどんどん置かれるあらいさんのディスクに気が気ではありません。これはあらいさんが勝ったかな?

と思っていたら、最後のEの列のディスクを7割ほど置いたところで楽譜上のスペースが全部埋まってしまいゲーム終了となってしまいました。

あとから楽譜を見てみるとCで置ける範囲でディスクが後ろに偏って置かれてました(シャープやらボーナスが期待できる特殊音符がたくさんあった模様)。そのせいでDやEのディスクの置ける場所が減ってしまい、今回のことのようになってしまったようです。
(楽譜上でアルファベットごとに置ける範囲は微妙にかぶってます)

そんなわけであらいさんも伸び切れず、シャープやフラットのボーナス点を多く稼げた僕が勝利しました。
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(終了時。後半はめっちゃ紫ディスクが置かれてますがこれでもまだ置ききってないディスクがあるという)

【感想】

ぶっちゃけるとマジョリティ争い部分は普通です(よく出来てるとは思いますが、目新しさはありません)。
ボーナス点エリアと普通にマジョリティを争うところ、素点高いところなど、どこに力を入れるかという選択肢も多く、上書き効果もあるので他人とのインタラクションもしっかりしてます。

と、シンフォニーフェイズ部分だけでも無難は無難な良いゲームなんですが、やはり魅力はオーケストラフェイズと組み合わさることででてきます。

今回のゲームでは笑える配置になりました。銅羅をあそこに置いたのは狙ってやったところもあるんですが、シンフォニーフェイズを経験してから考えると、ああいうオーケストラではあり得ない配置は案外起こりそうです。

なんでかってえと、各列で配置可能な場所が分割されているため、シャープやフラットなどのボーナス点がもらえるエリアでは先にそこにおける楽器を置きたいとか、どの列に力を入れた方が良いかが、自分のやろうとしている得点の取り方に応じて、時には適した場所(半円が重なる場所)に配置するより優先される場合があるからです。
(楽譜は裏表ありのモジュラーボードになってるので毎回、楽譜の作りは変わります)

適した場所に置かれない=トンチキなオーケストラになるなので、ゲーマー的な絞りあいや取り合いを意識すればするほど、楽器の配置を見てドタバタした感じになるわけです。
そうなってくると、やはりこんなテーマありなのか!?と感じた、俺の演奏の方を目立たせてやる的なものも、デザイナー狙ってやってる?という気にもなります。
真面目な箱絵からはなかなか想像しにくいですが。
IMG_5172.jpg
(真面目にオーケストラやりっぽく見える箱絵)

システム的な目新しさやすごい面白さはないですが、まっとうなエリアマジョリティがやりたく、どったんばったんのオーケストラというテーマや背景を想像しながら、笑い合いながら遊べる環境なら良いゲームかと思います。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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