カナルマニア

※ファーストプレイヤーは赤色を使うこととルールにありますが、華麗に黄色と緑でプレイしてます。
(初プレイ。2人でインスト込み3時間)
【概要】
18世紀後半から19世紀初頭、イギリス。
産業革命の到来とともに石炭等の資源やそれらをもとに作られた生産物を大量かつ安全、しかも安価に輸送する手段が必要となっていた。鉄道はまだ登場しておらず、馬車では要求は満たせなかった。つまり、運河の重要性が高まり、都市間をつなぐ運河が次々と作られ、利用されることとなったのだ。
プレイヤーは、議会と契約を結び、技師の腕を有効活用することで運河を建設し、イギリスの産業の振興への貢献度合いを競うのだ。
簡単に言うと、運河王に俺はなる!です。
【ルール】
運河の敷設とその運河を使った荷物の運搬で最も得点を稼いだプレイヤーが勝利。
各プレイヤーの1ターンは3フェイズで構成されます。
公式にはフェイズに名前はありませんが、経営陣のフェイズ、現場のフェイズ、運搬部のフェイズというイメージです。
まずフェイズ1こと経営陣のフェイズでは、以下の3つから1つを選択して実行します。
1-1 契約カードの取得
1-2 技師の交換
1-3 場の建築カードの交換
「1-1 契約カードの取得」は、議会に並んでいる(場に出ている)契約カードから1枚取得する行動です。運河は契約カードに書かれたルートでしか敷設することができないので、自分の引きたい運河を決める行動ともいえます。手元における契約カードは最大2枚で、基本的に1枚ずつしか取得できません。ただし、場に出ている契約カードが2枚以下で、手元に1枚も契約カードがない場合、一度の行動で2枚取得することもできます。
また、プレイヤーは契約カードを取得した時点で、カードに書かれた始点/終点の都市のいずれかに作業船を置きます。
「1-2 技師の交換」は、自分が雇っている技師を他プレイヤーまたは場の技師と交換する行動です。他プレイヤーに拒否権はないので、必要な技師は自由に交換できます。
「1-3 場の建築カードの交換」は、場に出ている建築カードを全て捨て札にし、新たに山札から5枚を場に出す行動です。
次に、フェイズ2こと現場フェイズでは、以下の2つから1つを選択して実行します。
2-1 建築カードの取得
2-2 運河の敷設
「2-1 建築カードの取得」は、場に出ている建築カードから3枚を選んで手札にいれる行動です。
場にでているカードが無くなった場合は、新たに5枚を山札から場に出し、3枚に不足している分を新たな5枚から選んで取得します。取得したカードに荷物の絵が書いてあった場合、2都市に荷物キューブを1つずつ置きます。キューブを置く都市には、都市がシティかタウンか、運河が接続されているか、荷物が既に置かれているかといった事項をもとに優先度が決まり、優先度の高い都市からキューブを置きます。優先度が同じ場合は、建築カードを取得したプレイヤーが置く都市を選択します。
「2-2 運河の敷設」は、建築カードをプレイすることで運河を引く行動です。
1ターン中にプレイする建築カードの枚数に制限はありません。引きたいだけ引くことができます。
運河は作業船に隣接するいずれかのマスに引くことができます(始点から引き始めて、途中から終点側から引くということはできないということです)。
ボード上には平地と難所が存在し、それぞれ引ける運河が異なりますし、同じ平地であっても、同じ運河を隣あわせで置くことは禁止されています。
(平地用2種、難所用2種の運河があります)
最後のフェイズ3こと運搬部フェイズでは、
「3-1 荷物キューブの運送」が実行できます。
建築カード取得時に都市に置かれた荷物を運河を使って、運送するアクションです。
運送時に使われた都市数が得点になります。(荷物が最初に置かれていた都市も含めるので、隣の都市まで運ぶだけで2点です)
無論、都市間が運河でつながっていなければ運送できませんが、運送時に使用する運河は自分の運河である必要はありません。
最終目的地として都市に運ぶ際に、自分の運河を使えばよいとなっています。
ただし、他プレイヤーの運河を使えば、その部分に関しては、他プレイヤーの得点になりますが。
また、各フェイズ独自の選択肢に加えて、
「X-X 山札の一番上の建築カードの取得」も可能です。
(つまり、フェイズ1は4つ、フェイズ2は3つ、フェイズ3は2つの選択肢があることになります)
【プレイ内容】
ボードの北側に僕が、南側に相方が座ったからというわけかは定かではありませんが、序盤は、僕が北側に、相方が南側に運河を引く流れからスタートしました。
相方が技師の交換を選択し、難所に運河を引く際に必要となるカード枚数を減らす技師を手元に入れ、素早く難所を通過すれば、僕は測量技師カード(オールマイティーの建築カード)を2枚分の建築カードに変える技師を選択することで、難所を突破します。
相方は荷物運がなく、僕の運河が接続されている都市に優先的に置かなければならない荷物ばかりが登場し、そのせいで3,4点差ではありますが、常に僕が得点をリードする展開で中盤まで進みました。
僕は北部に運河がかたまるよう契約を選択していき、マンチェスター、リーズを中心に3,4都市連結の運河網が完成しました。相方はそれに危機感を覚えたのか、南部だけでなく、北部にも進出してきました。その結果、北部は相方と僕の運河が絡み合うような形で配置され、荷物も奪い合いのような状況が生まれました。
しかし、僕はやや北寄りの中央部にあるリバプールから北部への運河を完成させ、相方の邪魔なく、長距離の荷物を運搬させるルートができあがってしまいました。
一見順調ですが、実は、場に良い契約カードが出ておらず、このまま行くと自分の作った運河の上にもう一度運河を引くことになりそうでした。
(運河の上に運河を引くことはできるが、必要となる建築カード枚数が増える)
とりあえず、手元の契約カードを1枚だけにして、問題を先延ばししましたが、手持ちの2枚のうち、1枚は達成を諦めて捨て契約にして、もう1枚の契約だけでやっていくしかないか…と思っていた矢先、相方が引き続き北部の僕の運河網に割り込む作戦をやっていたらしく、困っていた契約カードを全て取ってくれました。
新しく場に出てきたカードには、中央部と北部を更につなげる契約があったので、それを取得し、ラッキーと思っていたところ、相方が「あっ」といいます。
???と思い、見てみると、難所にひくための運河の2種類のうち、1種類がなくなってしまったようです。
これで、1,2ターンを無駄にした(建築カードを取りなおしたため)相方を一気に置き去りにして勝利しました。
【感想】
3時間やっていた割にえらい淡泊な印象が残りました。
それはおそらく、”自分の意志の入りこむ余地の少なさ”のせいだと思います。
カードの取得は基本的に場から取るため、自分で選択していることはその通りですが、契約カードは場に常に5枚あるわけではなく、場からなくなったら補充というルールのため、選択肢は4つ以下であることがほとんどです。
しかも、自分の運河を長くする(荷物の運搬での得点を増やす)ことが、有利なことがあからさまにわかるので、「自分で選択」というよりも「これしかないから選択」という感がします。
さらに、建築カードは契約カードで示されたルートに沿って効率的にひけれるようカードを取るの1択です。契約カードに運河の最大長が決められており、ほぼ最短経路をひかないとこの最大長を超えてしまうので、独自の工夫を盛り込む余裕はないので、これも自分がそう選ぶというよりも、契約カード上の記述から選択させられているに近いことになり、上記の通り、契約カードの選択肢が少ないため、やはり自分の意志の入りこむ余地はさほどありません。
と、苦言を呈していますが、プレイ感覚は決して悪くありません。
既にリプレイがしたくてしたくてたまりませんし、複数人のプレイも早くやりたいです。
ただ、このプレイ欲求は、重いゲームをプレイした時のような、ひたすら思考して、相手の動向に気を使ってという”ボードゲームをやった!”という満足感にひたるためというよりも、運河をひくことが楽しい、荷物を運ぶことが
楽しいという、もっと単純なものから来ているようです。
上記の文句はもっと思考する方向を強化しても良いのではということなのですが、それとは関係なしに十分に楽しい部分が、このゲームにはあります。
テーマの再現性ということが稀にボードゲームを語る上でのキーワードになりますが(そして、そのたびにクニツィアが槍玉にあげられますがw)、カナルマニアはそういった面ではかなりのものです。
そして何より、建設、運搬というテーマにも関わらず、お金が出てこないことは、画期的で、煩わしいこと抜きで”運河敷設ごっこ”に没頭することができる大きな要因だと思います。
無論、勝つために頭は使いますし、プレイ人数が増えることで、他プレイヤーへの邪魔がもっと有効になったり(2人だと、邪魔してる間に自分の手を進めた方が有効な場面も多いので)と展開次第では、のんきに”ごっこ遊び”などと言っている余裕はなくなるかもしれませんが、こういったシンプルな仕組みで、十分な”ごっこ遊び”を楽しめるゲームは素晴らしいと思いました。
キャメロットを覆う影や薔薇の名前とかの原作もの(または原作に近い物語があるもの)も、”ごっこ遊び”ではありますが、”ごっこ遊び”として気分を盛り上げながら遊ぶものと、遊ぶうちにいつの間にか”ごっこ遊び”が満喫できているものでは大きく異なると考えています。
カナルマニアは言うまでもなく後者です。
真面目に戦術とかを考えると、相方も言っていたことですが、契約カードの2枚取りを有効に使えるタイミングを選んだり、その際に生じる相手とのにらみ合いを特殊契約カード(開始時に各プレイヤーに配られる)を消費することで耐えるということになります。
あとは、荷物を配置する際の優先度は、シティ>タウンなので、シティにつながる運河を先にひいて、シティの荷物を優先的に運搬するとかも大事かもしれません。
まあ、戦術的なところは複数人プレイをするまでは正直何とも言えません。
2人だと色んなところがぬるいので。
エンデバー 2人プレイ その2

※建築レベル1~3の建物タイル。建てる建物次第で戦略が決まります。
(2人で1時間ほど)
本来3~4人用のゲームなんですが、テーマとゲームシステムが好みすぎるため、また相方と2人でやってみました。
【概要】
未開の海に繰り出し、航路を開拓し、都市を征服し、住民から搾取することで帝国の力を増強するのだ!
【ルール】
3人以上向けのゲームを2人でやるということで、前回は各地方への航路を短くしましたが、そうすると強力なカードがすぐに複数手に入ってしまい、ゲームが雑になってしまいました。
その反省をいかし、今回は航路は短くせずにゲーム内に登場する地方を6つから3つに減らしてみました。
他は通常ルールと同様です。
【プレイ内容】
前回の序盤は、相方が建築重視、僕が文化(つまり人)重視でプレイしたところ、相方はスタートダッシュが僕に比べて遅れてしまい、そのまま、最終的にも僕が勝つことになりました。その時に相方が最初に建築あげたのは失敗だったと言っていたので、そっちからの勝ち筋はないのかと今回は、序盤建築重視でやってみました。
1ラウンド目、僕は建築をあげる建物を選択。相方は前回、人がいないとダメだと言っていたのでてっきり文化力をあげる建物を選択するかと思いきや、カードを取得するアクションを持った建物(建物には実行可能なアクションと強化させるパラメータの2つが、両方or片方書かれている)を選択。
相方は新しい選択肢が大好きなチャレンジャーなので、予想できても良かったのですが、ちょっと度肝を抜かれました。
しかし、前回の相方の敗因はカード不足だったによるパラメータの伸び悩みだったので、よい選択だとすぐに思い直しました。
僕は、建築力を3段階目に一気に上げてしまおうと2ラウンド目も建築をあげる建物を選択。相方はここで文化を伸ばしてきます。
建築力が3段階目になれば1つの建物で一度に2アクション実施できるものがでてきます。
建物では文化をあげていませんでしたが、都市の征服によるトークンの獲得で文化をちょびちょびあげていたので、今回も相方より一歩先に人口の優位を築くことができました。
豊富な人口でどんどんアクション実施して差をひらくぜーと思ったところが、以下の理由で行き詰りました。
①収入を全く上げていなかったため、建物をあけることができない=実施アクション数が増えない
②相方と僕の2人では懸命に出航しても、なかなか航路が開拓できず、地方が開かれなかったため、ヨーロッパの都市が全て征服されてしまったため、征服アクションが実質的に実施できない。
収入レベルをあげれば、建物をあけて1ラウンドに複数アクション実施できるのですが、航路におかれたトークンで、2,3手順でとれるのは政治、建築、文化ばかり…。
カードでカバーしようにもカードを取得するアクションが実施できる建物は建てていないのでカードも取れず、どうすればいいのか本当に迷いましたが、結局、もう1段階建築力をあげれば、収入をあげる建物を建てれるので、建築トークンの取得に全力を注ぐことにしました。
出航、出航と繰り返し、建築トークンとれるぞ!→相方のターンの出航でとられる→ズコーという場面もありましたが、なんとか北米への航路を開拓し、航路開拓時にもらえるボーナスカードも含めて建築力をあげ、次ラウンドの建物で収入をあげました。
これで複数アクションが実施できるようになったーところで実は最終ラウンド。
開けた地方の都市を征服して、カード取得のアクショントークンを手に入れており、ちょうどヨーロッパのカードが栄光ポイント4点(5点だったかも)のカードだったので、ゲットだ!と思っていたら相方にとられ…ましたが、その下から栄光ポイント3点+文化3+奴隷解放のカードが!
奴隷解放をすれば奴隷カードを持っているプレイヤーは、カードを破棄し、かつ、保有枚数分マイナス点となるので、これは大きいと喜び勇んでカードを取得し、奴隷を解放します。
ここでゲーム終了となり、5点差で勝利しました。
最後にとったカードが実質的に7点(3+3+相方が持ってた奴隷カード1)の栄光ポイントになったので、そこでぎりぎり逆転した形でした。
【感想】
面白かったです!
今回僕は建築重視でいきましたが、全く不利とかはないですね。
相方はカード重視が性にあっていたようです。
とはいうものの、性が合う合わないに関係なく、早いターンでカード取得のアクションを実施可能になっておくのは必須だと思います。
前回は航路を短くしたせいでがんがんボーナスカードが手に入ってしまい、特に必要性を感じなかったのですが、ヨーロッパの都市の数が思ったほどはなく、征服アクションが頭打ちになる(=征服でのパラメータアップが見込めなくなる)こと、および、出航はプレイヤー間で協力したとしても、中盤から終盤にかからないと地方への航路は開拓できない(=ボーナスカードが手に入らない)ことから序盤から中盤で安定してパラメータをアップしていく手段として必須ですね。
奴隷カードも解放によるマイナスはありますが、パラメータを素早く上げたことによる効果の方が大きいですし、奴隷カードもどんどん取っていくべきだと思います。
そうすると、カードは山の下になればなるほど効果が大きくなるので、どちらが先に取るのかという駆け引きも生まれるのではないかと。
次回で(2人プレイではありますが)3回目のプレイになりますが、ようやくゲームの勘所がわかってきたような気がします。都市の征服や航路の開拓にはロマンがあって、つい重視してしまうのですが、概要部分にも書いたとおり、あくまで目的は「自帝国の増強」であり、効率よくパラメータをあげていく方法を考えないとならないんですよね。
(気づくの遅すぎですが)
カール大帝

(初回:2人でインスト込み1時間。2回目:2人で40分弱)
【概要】
カール大帝は強大な帝国を支配していたが、その後継者は未だ決まってはいなかった。後継者候補たちは帝国内の貴族に根回しを行い、各領土に自らの城を建て、帝国内での立場を強めることで、正統後継者としてカール大帝に認めてもらうのだ。
【ルール】
貴族への影響度を強めたり、直接騎士を送り込んだりしつつ、帝国内の領土に城を多く建てたプレイヤーの勝ち。
各ラウンドの開始時に全プレイヤーが1~5のチップのいずれかを提示し、小さい数字のチップを提示したプレイヤーから手番を行います。(他人と同じ数字は出すことができない&チップは1~5を使いきるまで手元に返ってこない)
手番は、以下の手順で行います。
①手持ちのキューブからから3つを選択し、貴族への影響度を高めるか、貴族の騎士を領土に送り込む。
②カール大帝を動かす(条件を満たしていれば城を建てる)。
③サイコロを振り、キューブを補充する。
上記手順を繰り返し行うことで、各領土に城を建て、領土を増やしていきます。城を建てる条件は、「領土内に存在する貴族の過半数の支持を得ていること」です。
貴族がどのプレイヤーを支持するかは、各プレイヤーの貴族への影響度に因ります。プレイヤーの持つボードの横に置かれたキューブの数がそのまま影響度になります。貴族は5派閥(5色)存在しており、影響度は色ごとに判定されます。
全プレイヤー中、最も影響度が高いプレイヤーが、該当する派閥(色)の貴族を味方につけていることになり、例えば、ある領土に、黄2青1とキューブが置かれている場合、手番プレイヤーが黄色貴族の支持を得ていれば、条件を満たしているので、カール大帝をその領土に移動させることができれば、城を建てることができます。
①で影響度を高めずに、騎士を送り込む方を選択した場合、より直接的なプレイになり、例えば、黄2青1の領土に青キューブを2つ騎士として送り込むと、黄2青3となり、城を建てるためには青色貴族の支持を得ている必要があります。
また、過半数は支持を得ている貴族のキューブの合計でよいので、黄2青1の領土に、緑キューブを2つ送りこんでも、青と緑の貴族の支持を得ているのであれば、支持3、不支持2となり、城を建てる条件は満たします。
さらに、隣り合った領土に城を建てた場合、領土が合体します。中間の領土に城を建てると一度に複数の領土が合体することもあります。
ただし、城を建てたとしても、それは永久ではありません。貴族の支持を奪われたり、支持を得ていない貴族の騎士を大量に送りこまれると、領土内の貴族の支持の過半数が他プレイヤーに移ってしまうことがあります。
この状態の時に、過半数を占めているプレイヤーの手番にカール大帝が、その領土に移動してくると、城の建て替えが行われます。
(つまり、もともとあった城はプレイヤーの手元に戻され、手番プレイヤーの城が建つ)
ただし、城も貴族1と同じ価値としてカウントされるため、合体して大きい領土になればなるほど、城の建て替えは起こりにくくはなります。
城を10個建てたプレイヤーか、領土が4つ未満になった際に、最も多くの城を建てていたプレイヤーが勝者となります。(4人プレイ時は2-2の協力プレイになるので、プレイヤーを陣営と読み替えた感じになります)
【プレイ内容】
序盤は、相方が3色、僕が2色の貴族の支持を得て、進んだため、相方優位の盤面となりました。しかし、相方は領土の合体をあまり考慮せず、単純にいま勝てそうな領土中心で城を建築していたため、城の数は相方、1つの領土の大きさは僕という形になりました。
カール大帝はかなり気軽に後継者候補のいうことを聞いてくれるので、大帝と言うよりも気のいいおっさんと化してました。
中盤、相方はいま優位に立っている3色のうち、2色は絶対に僕に渡さないという決意で、その2色への影響度をがんがんあげていきましたが、そのせいで僕が1色を奪うことに。
この1色が大きく、相方が城を建てている領土の乗っ取りに成功しました。
相方は、僕の領土を奪おうとしますが、色のめぐりあわせが悪く、そうもいかず、そうこうしている間に僕が全ての城を建てきって勝利しました。
相方が、序盤は楽しかったけど、中盤以降は何もできなくなって楽しくなくなったと言うので、続けてもう1プレイしました。
今度は、お互い、バランスよく影響度を伸ばしていき、手番が変わるごとに僕が3色、相方が3色ところころ貴族の支持が入れ替わります。
相方が狙ってやったのか、偶然なのか、5,6つほど、連続して相方支持の貴族が過半数を占めている領土が続いている場面があり、相方は巨大領土を完成させます。その勢いで、僕が優勢だった土地にも騎士を送り込み、2つ目の巨大領土を完成させました。
この時点で残された領土は4つで、あと1回領土の合体が起こるか、相方が最後の1つの城をどこかに建てればゲーム終了という状況になっていました。この時点で、僕は3色の貴族から支持を受けていましたが、相方の領土がどれも大きいため、騎士を一気に3キューブ送り込んだとしても、城の数による相方の優位は崩せそうにありませんでした。これは負けたかな?と思いつつ、ふと相方の影響度を見ると、なんと、相方が支持を得ている2色とも、僕がキューブを影響度をあげれば、すぐに逆転できる程の僅差になっていました。その時まで、全く気付いていませんでしたが。
これはもしやと、一気に5色の支持を得て、相方の最大の土地にカール大帝を呼びます。
相方が領土合体時に騎士を少し送り込んでいたため、城の数をキューブ数が上回り、巨大領土が僕のものとなり、大逆転勝利となりました。

中盤の写真。ここから相方が巨大領土を作り上げます。
【感想】
補充するキューブの色はサイコロ次第なため、運の要素が大きいと紹介されていることが多いですが、キューブのマネージメント(影響度か送りこむか)の選択において、相手の思惑や現在の領土状況等をいかに考慮するかという駆け引きの方が趨勢を決める際には重要な気がします。
1ラウンドに使用するキューブが3つのところに、手元には常に7つのキューブがあるので、少なくとも2ラウンド先までは、ある程度の戦略は立てれるわけですし、欲しい色のキューブがこない=負けるってことにはならんでしょう。
キューブに応じて別の作戦を立てることは可能なわけですから。
最終的に、欲しいキューブがこなかったから自分の作戦が完遂できない!のであっても、それは相手も同じですし、戦い方はどうとでもなるんじゃないかなと思います。
というわけで、サイコロで補充キューブが決まるのは気になりませんでした。
まあ、結局のところ、上記の内容はぶっちゃけ好みだと思います。
僕には許容できる、というかむしろ好感の持てるレベルの運要素でした。
説明書に「最初のうちは影響度に、終盤は送り込むことが増えるでしょう」とありましたが、実際にそうなりました。単純な話で、「送り込んだキューブ=影響度に置かれたキューブの個数差」になるので、序盤に送り込む方を選択すると長い間、相手の優位が築かれがちです。
後半までは影響度の綱引きを相手と繰り広げ、一発逆転というか、ここぞ!というタイミングに読んで、送り込む選択ができるかが1つのポイントだと思います。
現に、僕は2戦目、送り込むことで取れる領土がありましたが、そこを取ったとしても相方に城の数で追いつかなかったため、実質的な支持の変化や領土の増加は捨てて、影響度をこつこつと伸ばすラウンドが1,2回ありました。
相方は、がつんがつん送りこんででかい領土を作っていました。
その結果が、最終的な逆転につながったわけです。
しかし、逆転できたのは影響度1差で支持を得たからであり、逆に相方が、送り込む数を1減らして、影響度をあげていたら逆転はできなかったということです。
相方の送り込みタイミングは決して悪くはなかったのだと思います。
(キューブ運も含め、僕がちょっと運がよかった&相方がちょっと見逃しをしていただけです)
サイコロと言う運が絡むことで気軽にプレイでき、相手の動向を予想するところで頭も使い、逆転がゲーム中に数回登場するということで達成感も得られる、しかもプレイ時間は30分で、2人プレイも可能(というよりも2人プレイが本番)という貴重なゲームだと思います。
相方的には、コンポーネントがかわいらしいというのもポイント高いようですし。そもそも合体!という行為が楽しいので、いちいち盛り上がります。
あと、協力プレイになる4人プレイも面白そうなので、是非機会を作ってやってみたいです。