ターボチーム/Turbo Team

(インスト込み、3人で10分ほど)
【概要】
カンガルー、ブタ、ラクダにカエル。誰が動物王国の最速ランナーでしょうか。
レースに勝った動物にその名誉が与えられますが、うんこにだけは要注意。
大事なレースも中断してしまいます。
【ルール】
ダイスを使ったレースゲームです。
各プレイヤーは、4色に塗り分けられた4匹の動物を持っており、全ての動物をゴールさせることが目的です。
手番には以下のように行動します。
1.白いダイスを振る。
⇒うんこの目がでなかった場合、さらに茶色のダイスを振るか選択する。
2.茶色いダイスを2つ振る。
⇒うんこの目がでなかった場合、さらに灰色のダイスを振るか選択する。
3.灰色のダイスを3つ振る。
ダイスをさらに振るかの選択で、振らないを選択するか、灰色のダイスを振ってもうんこの目が出なかった場合は、出ている色の数だけ動物コマを進めることができます。トロフィーの目が出た場合、好きな動物を2マス進めるか、コース上に置かれたうんこをどかすことができます。

うんこが出たらバーストでそれまでに振った目はなかったことになります。バーストかコマを進めるかしたら手番交代となります。
【プレイ内容&感想】
野暮用でYに遊びに来てもらったので、野暮用終了後に軽めのボドゲを数ゲーム遊んだなかのひとつです。
このゲーム、コマがひたすらに可愛いです。カエルは少々微妙ですが…。

まあ、その可愛さで相方とYのやる気はでたようなのでOKです。
ダイスゲームは、ダイスを振りまくってなんぼ!とばかりに全員、自分の手番にはうんこがでるか灰色ダイスを振るまでは、手番をやめずにがんがん振ります。
僕とYは運がいいのか、うんこもでることはなく、逆にトロフィーがでまくってどんどん先に進みます。

一方の相方はうんこが1回でたのが運のつきだったのか、ほとんど進まないうちから足踏み状態になります。
(汚い話ですが)「うんこはあるのに、運がないなあ」、「また、うんこでますよ」等などと相方をからかっているうちに僕やYにもうんこがでるようになり、全員が仲良く立ち往生してる間に、運を取り戻した相方が逆転勝利となりました。
続けての2戦目では、さすがに全員が慎重になり、茶色のダイスでとめることも増え、じりじりとゴールに向かって進む展開になりました。
相方曰く「こんなゆっくりだと“ターボ”じゃないねえ」だそうです。
今度はYがうんこにはまって進めなくなりましたが、僕は淡々とうんこ以外の目を振って勝利しました。
本当に汚い話で恐縮ですが、子どもはうんことか好きなので喜ぶだろうなと思います。ゲーム自体も単純ですし。
ただ、大人が遊ぶとしたら他人との絡みはほぼゼロで、自分がダイスをどの程度振る度胸があって、どの程度バーストさせない運があるかだけに終始するのでゲームとしてみたら、面白味はないですね。
同じ軽めのダイスゲームとしても、イゴール(コード破り)や王への請願など、他のちゃんと考えどころや他人との絡みがあるダイスゲームを遊んだ方がゲーム的な面白さは味わえると思います。
ただ、繰り返しになりますがコマは可愛いですし、レースシーンを想像しやすく、また微笑ましいです。
そういうコンポーネントとシモの話で盛り上がるゲームです。
本当にもう少し考えどころがあれば、良かったんですが…。
CU部ボードゲーム交流会(2011.5.15)
CU部の第9回交流会に、今回は相方の予定も開いていたので、相方ともども参加させていただきました。
この日は、白楽から富士山も見えるくらいの快晴でした。

(会場の近くで寄り道した際に見つけたぜんまい。でかくなりすぎてますが)
また、相方の昔住んでいたアパートとかに寄り道していたせいで、20分ほど遅れて会場に到着すると、先日、すごろくやさんから発売されたストリームスをみなさんでプレイされていたのが終わったところで、相方と2人で一組のかたちと強引ではありましたが、うまいこと卓に混ぜて頂くことができました。
(ストリームスも興味はあったので残念でしたが。自業自得です)
・おい!それは俺の魚だぜ(Hey! That's My Fish)
(今回遊ばせて頂いたのは“Pingvinas”)

魚の書かれたタイルを取り合うゲーム。自分のペンギンコマを移動させた際に元々いた場所のタイルを入手できます。タイルが抜けた場所は通り抜けもできなくなるのでうまいこと相手のコマを孤立させたり、他人に邪魔されない場所を作るというのが大事です。
2~4人用のゲームなので、相方と僕とはチームで参加させてもらいました。
この時、遊ばせて頂いたのはプロトタイプ的なもの?で、タイルが木製であったりペンギンの顔が違ったりしてました。(なんと全世界で230個しか販売されていないそうです)
相方はお気に入りでしたが、僕が相方に勝てないため我が家では封印されています。そのせいで久しぶりのプレイになりましたが、やはり面白いですね。
2人だとガチガチに考えないと勝てないのでどうしても長考しがち&パズル的な側面もでてくるので、見た目より重いゲームという印象ですが、この日は4人だったのでいい意味でも悪い意味でも想定外の動きが多発してました。
想定外というか、単に僕の視野が狭いだけだったのかもしれませんが、みなさん、見事な一手をたびたび打たれてました。僕の気付かない良い一手を相方もうっていたので、客観的に見てやはり僕は相方に勝てそうにないです。
2戦やって2戦目は僕と相方が勝てましたが、序盤で2匹のペンギンのうち1匹が動けなくなってしまったことから他の方々から余り相手にされなくなり、棚ぼた式にもらった勝利でした。人数増えると、邪魔されなかった人が勝つというのが増えるのではないかなと思います。
あと、今回は何かにぶつかるまではペンギンをとめることができないという、このゲームでは有名なバリアントのルールではなく、通常の好きな場所で止めて良いルールでプレイしました。意図的な邪魔ができる機会が増えるので、他プレイヤーとの絡みや盛り上がりを考慮するなら通常ルールの方が面白いと思います。バリアントの方だとますますパズル的になって長考も増える気がしますし。
・髑髏と薔薇(Skull&Roses)

最近発売されたコンポーネントのデザインが素敵なブラフゲーム。他人が出したカードが髑髏か薔薇か、それを当てるだけといえばそれだけですが、バイカー達がチーム同士で争うゲームだとか、専門用語だとかの秀逸な設定のおかげかかなり盛り上がります。
ゲームはカードを出すフェイズと何枚、髑髏をめくらずに薔薇をめくることができるかを宣言するフェイズ、最大枚数を宣言したプレイヤーがカードをめくるフェイズにわかれます。自分の宣言を2回成功させたプレイヤーが勝利です。
先ほども書いた通り、「他人のカードを当てる」ゲームではあるのですが、何枚薔薇をめくれるか?というプレイヤーに宣言の成功失敗を委ねる要素もあり、単純にその場の薔薇の枚数を当てるだけではないというのが盛り上がるポイントかもしれません。
こちらも相方と僕とはチームで参加させていただいた上で、フルメンバーの6人戦となりました。
ゲーム開始時からハイテンションなノリだったので、かなりの高めの宣言をブラフとしてしたところ、ならやってみろと全員に降りられて自滅したりとグダグダしてる間に、パンサーズのパンサーさんが一気に2連勝で勝利されてました。
これは面白いと続けて2戦目は、僕も相方もかなりチキンなプレイに終始したところ、果敢に攻めてくるみなさんをことごとく失敗に追いやり(最初に自分のところのカードをめくるというルールがあるので、髑髏を出している限り自分がめくること=自滅になります。つまり、薔薇を出さないと勝ちにいくことはできないということです)、最後は、パンサーさんとうちだけがカードを残す状況になり、いい加減攻めてくるだろうと予想してくれたパンサーさんに対して、結局、まだチキンに髑髏を出したうちが勝利しました。
(他チームは失格or手札が薔薇のみという状況になったので、“BURN OUT”(場に出ている全カードをめくるという宣言を指すゲーム中の隠語)を初手から宣言すれば、他プレイヤーは何もできないのです)
このチキンプレイ、強いことは確かですが、全員がやってはゲームが成立しませんし、そもそも面白くありません。
一応、自己弁護しときますとうちも攻めようとした時はあったんですが、悉くあからさまに怪しい(髑髏出している人)がいたり、うちに周ってくる前にBURN OUT宣言されたり等して攻められなかったんですよね…。
やや繰り返しになりますが、ゲーム内容は単純ながらコンポーネント&設定次第で面白さが倍増するよい例だと思います。相方も欲しいといってましたし。
・ローマに栄光あれ(Groly to Rome)
⇒以前の記事 その1 その2 その3 その4

お昼ご飯を六角橋商店街にまで食べにいき、戻ってみるとちょうど1つ卓が立つところだったので参加させて頂きました。
5人戦で、そのうち3人が経験者でした。
前にTとやった時、余りにも拡散しすぎて評価に迷っていたので、いい機会を頂けました。
インストしてくださったPHYさんが初プレイのおふたりにゲームのコツを話しながらだったこともあり、スムーズにゲームは進みました。こういうのは見習わせて頂きたいところです。
全員が職人や労働者等をクリエンテスにしつつ、序盤は無難に進んだのですが、僕は少し変わったことをしたいなと2人目のクリエンテスに商人を選んでみました。
周りで青建物が結構建設されていたり、まだ序盤で影響力があがっておらず売却の上限も低いので微妙なのは確かですが、他人が商人を選択した際にフォローできなくておいていかれるパターンが多いように思っていたのでこういう戦略をとってみました。
そうなると、資材置き場に資材を大量に持ってきたいところなので、労働者をクリエンテスに…と思ったのですが、趣向を変えて兵士を雇ってみました。
茶だの黄だのといった、建物として完成させても効果の弱い&得られる影響力も低いものに引くカードが偏っていたこともあり、建物の効果はあてにせずに僕が進める一方で、建築家を多めに雇いつつ、「建築家アクション時には場のカードを資材として使うことができる」建物を建てる方がいたり、「アクションとして出したカードを場ではなく資材置き場に移す」建物&「資材置き場に置かれた資材に比例して得点」のコンボを作られたりと、うまいこと建物効果を使っている方もいらっしゃいました。
今回は、紫の建物が多く建てられてパトロンアクションがそれほど行われなかったせいか、アクションが爆発することがなく、ゆったりとした展開だったため、今までで初めて山札が尽きる形でのゲーム終了となりました。
完成した建物から得られた点数はわずかでしたが、後半、商人アクションを意識的に増やしたおかげで商人マーカを2、3色取ることができ、1点差で勝利することができました。
以前、Tとやった時はクリエンテスが増えすぎて、アクションがもうわけのわからない収集のつかないことになってしまい、評価を下げましたが、今回はおとなし目の展開、かつ接戦、さらに各プレイヤーがそれぞれの色を出していたとこともあって、また評価があがりました。
荒削りなところがあるのは確かですが、ゲームの展開&自分の打つ手のバリエーションの多彩さ、自分がやったことがしっかり成果として返ってくる感覚等々、やはりいいゲームです。
・花火と生け花(HANABI & IKEBANA)

今回は花火を遊ばせて頂きました。
自分の手札を見ずに、他人からヒントをもらったり、他人にヒントを与えたりしつつ、場に花火を打ち上げる(各色1~5の順番にカードを出す)ことが目的の協力ゲームです。
ドメモ風の推理ゲームという話は聞いていたのですが、協力ゲームというのがピンときていなかったので、プレイさせていただけたのは幸運でした。
文章で説明しづらい割にやってみると面白いのは、このゲームが「空気を読む」ゲームだからだと思います。
ヒントとして提示できるのは色or数字のどちらかをひとつだけ(ただし、ヒントに合致するカードが複数あれば必ず全てに対して同じヒントを出す。(緑が2枚あるのに1枚だけ指して緑とは言えない))で、そのヒントを出した意図は伝えてはいけないのですが、案外、「こういうヒントを今の状況で出すということは、こういう意図だな」とそこまで読み説けます。
場の雰囲気として、出して欲しいからヒントを出すのか、出して欲しくないからヒントを出すのか、それで意味が真逆になるのである程度、場全体でこういう時にはこういうヒントを出すというコンセンサスも必要かと思いますが、それも含めて空気を読む必要があります。
実際にあった例としては、緑が1枚もでていない状態で、
「このカードが緑です」
というヒントがあったとすると、
「(場には1から順番で出す必要があるため)この状況で緑の2以上の数字のヒントを出すのは無意味。つまり、このカードは緑の1だ!」
という理屈になります。更に言えば、他の色の1のカードが手札にある可能性は非常に高いです(「このカードは1です」というヒントでも受けた方は、「要はこのカードを出せと言うことだな」と解釈できるので)。
無論、ひとから貰ったヒントだけでなく、ドメモと同じように自分から見えている情報をもとに推理することも重要です。
例えば、5のカードは各色1枚ずつしかないので、
「このカードは5です」
というヒントをもらって、自分以外が4色の5を持っているのであれば、色が特定できます。更に、その推定に基づいて場にカードを出すと、
「色の情報をもらっていないのに、色が特定できたということは、カードを出した人以外のプレイヤーが残りの4色分の5を持っているということになる。僕から見えているのは、今場に出されたのを含めて3色しかない。つまり、僕のところに2色分の5があるということだ」
とまで、推定できるようになります。(ここまで書いて気付いたのですが、ヒントだけで特定させずに類推も含めてカードを特定させると、ヒントのアクションを行わずにヒントを発信することができますね)
手探りで互いの発言の意図を探り合うこと、自分が持っている情報からカード内容を推理することが非常に面白いです。察する意図の内容の難易度が偶然か狙ったのかはわかりませんが、複雑すぎることもないので軽い気持ちで楽しめます。
ゲーム中は気付けませんでしたが、カードは1枚1点(5は5点、4は4点とカウントしますが、4を出すには3が場に出ていないといけない、5を出すには4が場に出ていないといけないので、どのカードも増分という意味では1点)なので、全てのカードの重要度がほぼ同じというのも軽さの一因かもしれません。
まあ、蛇足かもしれませんが、自分の手札は自分だけが見えない故に起こる笑いの要素もあります。相方は、
「どれ捨てていいかわからない! これだ!」
⇒捨てたカードはもう場に出ていて既にいらないカード
⇒「やった! よかった!」
とやってましたが、周りから見てる僕たちからすれば、相方の手札のカードは全て既に不要なカードだったので、真剣に悩んでいる&喜んでいるのは、笑いを我慢するのが大変でした。(一方、僕は勘で捨てたらその時点で重要なカードだったということが何回かありましたが…)
で、肝心のプレイ内容ですが、25点満点で1戦目:19点、2戦目:20点とちょっとだけ上達が見られました。個人的には1戦目、2戦目ともにポカがあったので大反省です。
推理ゲーム好きは、望んでいる推理ゲームの形式かはおいておいても、十二分に楽しめるゲームです。
あと、協力ゲームって仕切り屋の存在や、ミスしたひとを責める傾向等の問題がありますが、このゲームでは干渉できる度合いが非常に小さいこと、1つのミスがゲームの中での影響が大抵の場合非常に小さい(上記の通り、大概は1枚1点分の価値しかないです)ことの2点で、協力ゲームとしても優秀といえると思います。
日本にはあまり数が入ってきていないのが残念ですが、カクテルゲームズ(フォトパーティ等、手のひらサイズの缶入りゲームのシリーズを作っている会社)が花火だけを、缶入りシリーズのひとつとして発売するとのことでしたので、もう少し待てば手に入りやすくなるのではないかと思います。
・近衛兵(『古代ローマの新しいゲーム』より)(Die Prätorianer)

残り15分ほどでできるゲームということで、選んで頂きました。古代ローマの新しいゲームも面白いという話だけ聞いて、実際にはなかなかプレイできるゲームではないので、これも遊べて良かったです。
カードが重複したらバースト、途中でやめればその時めくっていた数字の合計分だけ得点。これを繰り返して規定点まで先に達したプレイヤーが勝利というゲーム。
またまた相方とチームで参加して、初手、相方が30近い得点をたたき出します。あまりにもあっけなく高得点が出たので短時間で終わるゲームという話だったこともあり、この30点という点数が参加されていた方々の基準になったように思います。
そのせいで、そこからの1,2巡はバーストの連続でした。
確率計算はしていませんが、ほぼ2/5でバースト&数字は10が最高なので30点など、そうそう出るわけないわけで。
みんながバーストするのを横目に僕と相方のチームは小さく刻んでいきます。
うまいこと天の配分はできていて、徐々に後続も追いついてきて、CU部部長のみずきさんとうちとの差が一桁まで縮んだところで、ゴールは目前。
うちは後11点で勝利というところで、僕がめくったカードは10! めくってバーストしなければ勝ちですが、嫌な予感がしたので確定させて@1点のところまで進みます(その後、次の方がめくったカードは、うちがめくっていればバーストになったカードでしたので、とりあえず止めたのは正解ではあったわけですが)。
そして、みずきさんの手番。この手番で勝たないと負け確定なので、チャレンジ!チャレンジ!とめくった結果は…。
みずきさんの貫禄の勝利でした!
一度に何度も繰り返して遊ぶようなゲームではないでしょうが、同数字が出てきた時の処理などに工夫があり、これも面白いゲームでした。
最初の相方の高得点、連続バースト、みずきさんの逆転とゲームの展開が盛り上がったというのも好印象につながっているとは思いますが、そういう盛り上がるだけの懐があるという意味でゲームの実力と言ってよいのではないかと。
前回の時も書きましたが、和気あいあいとした非常に雰囲気の良いゲーム会で、相方ともども非常に楽しませて頂きました。
電車の乗り換え無しでいける場所でこのような会が開かれているのは幸運ですし、次回もまた予定があえば是非参加させていただければと思ってます。
この日は、白楽から富士山も見えるくらいの快晴でした。

(会場の近くで寄り道した際に見つけたぜんまい。でかくなりすぎてますが)
また、相方の昔住んでいたアパートとかに寄り道していたせいで、20分ほど遅れて会場に到着すると、先日、すごろくやさんから発売されたストリームスをみなさんでプレイされていたのが終わったところで、相方と2人で一組のかたちと強引ではありましたが、うまいこと卓に混ぜて頂くことができました。
(ストリームスも興味はあったので残念でしたが。自業自得です)
・おい!それは俺の魚だぜ(Hey! That's My Fish)
(今回遊ばせて頂いたのは“Pingvinas”)

魚の書かれたタイルを取り合うゲーム。自分のペンギンコマを移動させた際に元々いた場所のタイルを入手できます。タイルが抜けた場所は通り抜けもできなくなるのでうまいこと相手のコマを孤立させたり、他人に邪魔されない場所を作るというのが大事です。
2~4人用のゲームなので、相方と僕とはチームで参加させてもらいました。
この時、遊ばせて頂いたのはプロトタイプ的なもの?で、タイルが木製であったりペンギンの顔が違ったりしてました。(なんと全世界で230個しか販売されていないそうです)
相方はお気に入りでしたが、僕が相方に勝てないため我が家では封印されています。そのせいで久しぶりのプレイになりましたが、やはり面白いですね。
2人だとガチガチに考えないと勝てないのでどうしても長考しがち&パズル的な側面もでてくるので、見た目より重いゲームという印象ですが、この日は4人だったのでいい意味でも悪い意味でも想定外の動きが多発してました。
想定外というか、単に僕の視野が狭いだけだったのかもしれませんが、みなさん、見事な一手をたびたび打たれてました。僕の気付かない良い一手を相方もうっていたので、客観的に見てやはり僕は相方に勝てそうにないです。
2戦やって2戦目は僕と相方が勝てましたが、序盤で2匹のペンギンのうち1匹が動けなくなってしまったことから他の方々から余り相手にされなくなり、棚ぼた式にもらった勝利でした。人数増えると、邪魔されなかった人が勝つというのが増えるのではないかなと思います。
あと、今回は何かにぶつかるまではペンギンをとめることができないという、このゲームでは有名なバリアントのルールではなく、通常の好きな場所で止めて良いルールでプレイしました。意図的な邪魔ができる機会が増えるので、他プレイヤーとの絡みや盛り上がりを考慮するなら通常ルールの方が面白いと思います。バリアントの方だとますますパズル的になって長考も増える気がしますし。
・髑髏と薔薇(Skull&Roses)

最近発売されたコンポーネントのデザインが素敵なブラフゲーム。他人が出したカードが髑髏か薔薇か、それを当てるだけといえばそれだけですが、バイカー達がチーム同士で争うゲームだとか、専門用語だとかの秀逸な設定のおかげかかなり盛り上がります。
ゲームはカードを出すフェイズと何枚、髑髏をめくらずに薔薇をめくることができるかを宣言するフェイズ、最大枚数を宣言したプレイヤーがカードをめくるフェイズにわかれます。自分の宣言を2回成功させたプレイヤーが勝利です。
先ほども書いた通り、「他人のカードを当てる」ゲームではあるのですが、何枚薔薇をめくれるか?というプレイヤーに宣言の成功失敗を委ねる要素もあり、単純にその場の薔薇の枚数を当てるだけではないというのが盛り上がるポイントかもしれません。
こちらも相方と僕とはチームで参加させていただいた上で、フルメンバーの6人戦となりました。
ゲーム開始時からハイテンションなノリだったので、かなりの高めの宣言をブラフとしてしたところ、ならやってみろと全員に降りられて自滅したりとグダグダしてる間に、パンサーズのパンサーさんが一気に2連勝で勝利されてました。
これは面白いと続けて2戦目は、僕も相方もかなりチキンなプレイに終始したところ、果敢に攻めてくるみなさんをことごとく失敗に追いやり(最初に自分のところのカードをめくるというルールがあるので、髑髏を出している限り自分がめくること=自滅になります。つまり、薔薇を出さないと勝ちにいくことはできないということです)、最後は、パンサーさんとうちだけがカードを残す状況になり、いい加減攻めてくるだろうと予想してくれたパンサーさんに対して、結局、まだチキンに髑髏を出したうちが勝利しました。
(他チームは失格or手札が薔薇のみという状況になったので、“BURN OUT”(場に出ている全カードをめくるという宣言を指すゲーム中の隠語)を初手から宣言すれば、他プレイヤーは何もできないのです)
このチキンプレイ、強いことは確かですが、全員がやってはゲームが成立しませんし、そもそも面白くありません。
一応、自己弁護しときますとうちも攻めようとした時はあったんですが、悉くあからさまに怪しい(髑髏出している人)がいたり、うちに周ってくる前にBURN OUT宣言されたり等して攻められなかったんですよね…。
やや繰り返しになりますが、ゲーム内容は単純ながらコンポーネント&設定次第で面白さが倍増するよい例だと思います。相方も欲しいといってましたし。
・ローマに栄光あれ(Groly to Rome)
⇒以前の記事 その1 その2 その3 その4

お昼ご飯を六角橋商店街にまで食べにいき、戻ってみるとちょうど1つ卓が立つところだったので参加させて頂きました。
5人戦で、そのうち3人が経験者でした。
前にTとやった時、余りにも拡散しすぎて評価に迷っていたので、いい機会を頂けました。
インストしてくださったPHYさんが初プレイのおふたりにゲームのコツを話しながらだったこともあり、スムーズにゲームは進みました。こういうのは見習わせて頂きたいところです。
全員が職人や労働者等をクリエンテスにしつつ、序盤は無難に進んだのですが、僕は少し変わったことをしたいなと2人目のクリエンテスに商人を選んでみました。
周りで青建物が結構建設されていたり、まだ序盤で影響力があがっておらず売却の上限も低いので微妙なのは確かですが、他人が商人を選択した際にフォローできなくておいていかれるパターンが多いように思っていたのでこういう戦略をとってみました。
そうなると、資材置き場に資材を大量に持ってきたいところなので、労働者をクリエンテスに…と思ったのですが、趣向を変えて兵士を雇ってみました。
茶だの黄だのといった、建物として完成させても効果の弱い&得られる影響力も低いものに引くカードが偏っていたこともあり、建物の効果はあてにせずに僕が進める一方で、建築家を多めに雇いつつ、「建築家アクション時には場のカードを資材として使うことができる」建物を建てる方がいたり、「アクションとして出したカードを場ではなく資材置き場に移す」建物&「資材置き場に置かれた資材に比例して得点」のコンボを作られたりと、うまいこと建物効果を使っている方もいらっしゃいました。
今回は、紫の建物が多く建てられてパトロンアクションがそれほど行われなかったせいか、アクションが爆発することがなく、ゆったりとした展開だったため、今までで初めて山札が尽きる形でのゲーム終了となりました。
完成した建物から得られた点数はわずかでしたが、後半、商人アクションを意識的に増やしたおかげで商人マーカを2、3色取ることができ、1点差で勝利することができました。
以前、Tとやった時はクリエンテスが増えすぎて、アクションがもうわけのわからない収集のつかないことになってしまい、評価を下げましたが、今回はおとなし目の展開、かつ接戦、さらに各プレイヤーがそれぞれの色を出していたとこともあって、また評価があがりました。
荒削りなところがあるのは確かですが、ゲームの展開&自分の打つ手のバリエーションの多彩さ、自分がやったことがしっかり成果として返ってくる感覚等々、やはりいいゲームです。
・花火と生け花(HANABI & IKEBANA)

今回は花火を遊ばせて頂きました。
自分の手札を見ずに、他人からヒントをもらったり、他人にヒントを与えたりしつつ、場に花火を打ち上げる(各色1~5の順番にカードを出す)ことが目的の協力ゲームです。
ドメモ風の推理ゲームという話は聞いていたのですが、協力ゲームというのがピンときていなかったので、プレイさせていただけたのは幸運でした。
文章で説明しづらい割にやってみると面白いのは、このゲームが「空気を読む」ゲームだからだと思います。
ヒントとして提示できるのは色or数字のどちらかをひとつだけ(ただし、ヒントに合致するカードが複数あれば必ず全てに対して同じヒントを出す。(緑が2枚あるのに1枚だけ指して緑とは言えない))で、そのヒントを出した意図は伝えてはいけないのですが、案外、「こういうヒントを今の状況で出すということは、こういう意図だな」とそこまで読み説けます。
場の雰囲気として、出して欲しいからヒントを出すのか、出して欲しくないからヒントを出すのか、それで意味が真逆になるのである程度、場全体でこういう時にはこういうヒントを出すというコンセンサスも必要かと思いますが、それも含めて空気を読む必要があります。
実際にあった例としては、緑が1枚もでていない状態で、
「このカードが緑です」
というヒントがあったとすると、
「(場には1から順番で出す必要があるため)この状況で緑の2以上の数字のヒントを出すのは無意味。つまり、このカードは緑の1だ!」
という理屈になります。更に言えば、他の色の1のカードが手札にある可能性は非常に高いです(「このカードは1です」というヒントでも受けた方は、「要はこのカードを出せと言うことだな」と解釈できるので)。
無論、ひとから貰ったヒントだけでなく、ドメモと同じように自分から見えている情報をもとに推理することも重要です。
例えば、5のカードは各色1枚ずつしかないので、
「このカードは5です」
というヒントをもらって、自分以外が4色の5を持っているのであれば、色が特定できます。更に、その推定に基づいて場にカードを出すと、
「色の情報をもらっていないのに、色が特定できたということは、カードを出した人以外のプレイヤーが残りの4色分の5を持っているということになる。僕から見えているのは、今場に出されたのを含めて3色しかない。つまり、僕のところに2色分の5があるということだ」
とまで、推定できるようになります。(ここまで書いて気付いたのですが、ヒントだけで特定させずに類推も含めてカードを特定させると、ヒントのアクションを行わずにヒントを発信することができますね)
手探りで互いの発言の意図を探り合うこと、自分が持っている情報からカード内容を推理することが非常に面白いです。察する意図の内容の難易度が偶然か狙ったのかはわかりませんが、複雑すぎることもないので軽い気持ちで楽しめます。
ゲーム中は気付けませんでしたが、カードは1枚1点(5は5点、4は4点とカウントしますが、4を出すには3が場に出ていないといけない、5を出すには4が場に出ていないといけないので、どのカードも増分という意味では1点)なので、全てのカードの重要度がほぼ同じというのも軽さの一因かもしれません。
まあ、蛇足かもしれませんが、自分の手札は自分だけが見えない故に起こる笑いの要素もあります。相方は、
「どれ捨てていいかわからない! これだ!」
⇒捨てたカードはもう場に出ていて既にいらないカード
⇒「やった! よかった!」
とやってましたが、周りから見てる僕たちからすれば、相方の手札のカードは全て既に不要なカードだったので、真剣に悩んでいる&喜んでいるのは、笑いを我慢するのが大変でした。(一方、僕は勘で捨てたらその時点で重要なカードだったということが何回かありましたが…)
で、肝心のプレイ内容ですが、25点満点で1戦目:19点、2戦目:20点とちょっとだけ上達が見られました。個人的には1戦目、2戦目ともにポカがあったので大反省です。
推理ゲーム好きは、望んでいる推理ゲームの形式かはおいておいても、十二分に楽しめるゲームです。
あと、協力ゲームって仕切り屋の存在や、ミスしたひとを責める傾向等の問題がありますが、このゲームでは干渉できる度合いが非常に小さいこと、1つのミスがゲームの中での影響が大抵の場合非常に小さい(上記の通り、大概は1枚1点分の価値しかないです)ことの2点で、協力ゲームとしても優秀といえると思います。
日本にはあまり数が入ってきていないのが残念ですが、カクテルゲームズ(フォトパーティ等、手のひらサイズの缶入りゲームのシリーズを作っている会社)が花火だけを、缶入りシリーズのひとつとして発売するとのことでしたので、もう少し待てば手に入りやすくなるのではないかと思います。
・近衛兵(『古代ローマの新しいゲーム』より)(Die Prätorianer)

残り15分ほどでできるゲームということで、選んで頂きました。古代ローマの新しいゲームも面白いという話だけ聞いて、実際にはなかなかプレイできるゲームではないので、これも遊べて良かったです。
カードが重複したらバースト、途中でやめればその時めくっていた数字の合計分だけ得点。これを繰り返して規定点まで先に達したプレイヤーが勝利というゲーム。
またまた相方とチームで参加して、初手、相方が30近い得点をたたき出します。あまりにもあっけなく高得点が出たので短時間で終わるゲームという話だったこともあり、この30点という点数が参加されていた方々の基準になったように思います。
そのせいで、そこからの1,2巡はバーストの連続でした。
確率計算はしていませんが、ほぼ2/5でバースト&数字は10が最高なので30点など、そうそう出るわけないわけで。
みんながバーストするのを横目に僕と相方のチームは小さく刻んでいきます。
うまいこと天の配分はできていて、徐々に後続も追いついてきて、CU部部長のみずきさんとうちとの差が一桁まで縮んだところで、ゴールは目前。
うちは後11点で勝利というところで、僕がめくったカードは10! めくってバーストしなければ勝ちですが、嫌な予感がしたので確定させて@1点のところまで進みます(その後、次の方がめくったカードは、うちがめくっていればバーストになったカードでしたので、とりあえず止めたのは正解ではあったわけですが)。
そして、みずきさんの手番。この手番で勝たないと負け確定なので、チャレンジ!チャレンジ!とめくった結果は…。
みずきさんの貫禄の勝利でした!
一度に何度も繰り返して遊ぶようなゲームではないでしょうが、同数字が出てきた時の処理などに工夫があり、これも面白いゲームでした。
最初の相方の高得点、連続バースト、みずきさんの逆転とゲームの展開が盛り上がったというのも好印象につながっているとは思いますが、そういう盛り上がるだけの懐があるという意味でゲームの実力と言ってよいのではないかと。
前回の時も書きましたが、和気あいあいとした非常に雰囲気の良いゲーム会で、相方ともども非常に楽しませて頂きました。
電車の乗り換え無しでいける場所でこのような会が開かれているのは幸運ですし、次回もまた予定があえば是非参加させていただければと思ってます。
ボードゲームストリート 2011

※生産的でない愚痴というかケチくさい文句が多いので気にされる方は読まれないようお願いします。
ボード―ゲームジャンクションが面白かったので、その2011年版であるこの本も買ってみました。
Amazonで購入したのですが、届いた本を見てまず驚くのは薄さです。
GameLinkも同じくらいの薄さですし、取り扱っているテーマ(ボードゲーム)のマイナーさからすれば仕方ないのかもしれませんが、一般的に価格から想像されるような厚さではないです。ボードゲームジャンクションはそれなりのボリュームがあったので期待していたのですが、価格が3分の2になって厚さは2分の1以下になってます。

まず、ここでがっかりして、次にパラパラとページをめくって2度目のがっかりです。
文字がでかくて行間、文字間が広がっているので各ページがすかすかなんです。いや、これくらいの行間、文字間普通でしょという方もいるかとは思いますが、ボードゲームジャンクションと比べるとひどいです。デザインは同じで、そのまま文字間、行間、あと周りの余白を2倍にしたような密度です。ゲームの紹介も使われているスペースは変わらなくて、すかすか度合いがあがっているので単純に1ゲームあたりの紹介文が半分になってます。
書くことないなら出版しなくてもいいのにとも正直思います。

(左がボードーゲームジャンクション、右がボードゲームストリート2011です)
ケチくさい話で申し訳ありません。別にお金がないわけではありませんが(うなるほどあるわけでももちろんありませんが)、激しく買う気が失せます。
内容はボードゲームジャンクションと構成は同じです。その年(今回は2010年のみ)の代表作レビューがあり、リプレイがあって、ライトゲーマーのオススメ的なコラムがあって、座談会で締められています。
代表作としてあがっているものでも、僕が見ているサイトではそれほど取り上げられていないものがあったり、色ものだと思っていた「ネッシーを追え!」が今年のベストゲームの1つとしてあがっていたりなど、ボードゲームの情報書として十分価値はあります。
文章自体も客観的でちゃんと執筆者の色が出ており、素人くさいわけでもないので、読み物としても一定レベルは達していると思います(そんなに自分も文章うまくなく、偉そうなことは書きづらいですが)。
特にリプレイは、ちゃんとその場の楽しげな雰囲気が伝わってくるので、元々リプレイ風の文章が好きなこともあって、何回か読み返すほど楽しませてもらっています。
やはり一番のネックはその価格の高さ、コストパフォーマンスの低さなんですよね…。数を刷れない&売れないので単価が高くなるのはわかりますが、消費者には関係ないですから。とはいっても、自分にあった文章&構成の雑誌ということはわかったので、今後も同シリーズが発売されるのであれば購入するとは思います。また、すかすかならさすがに2、3年に1回で良いよ・・・と思うでしょうが。
ぴっぐテン/Pig10

(1ゲーム5分ほど)
【概要&ルール】
0~10までで構成されたカードを3枚手札としてもちます。手番に1枚ずつ、場に出ているカードに書かれた数字の合計を言いながら1枚ずつカードを場に出します。この時、合計値が10未満であれば何も起こりませんが、10ちょうどであればぴっぐテン!と言いそこまでに場に出ていたカード全てを受け取ります。
10を超えてしまうとバーストで、1つ前の手番のプレイヤーが場のカードを全てを受け取ります。
出した分は山札から補充しつつ、ゲームを続け、山札が尽きた時に最も多くカードを受け取っていたプレイヤーが勝利します。
今の合計値と同じ数のカード(例えば、4,5と出されている時の9とか)は、数字を足す必要はなく、今の数字のままになったり(さっきの例だと「4」、「9」、「9」となります)、5は足すだけでなく引くこともできたりと、単純ではあれど単調にはならないようになってます。
【プレイ内容&感想】
gioco del mondoさんで紹介されていたダイナマイトが非常に楽しそうで欲しかったのですが、絶版?のようだったので仕方なくノイを購入したまま、仕方なく買ったせいか、中々遊ぶ機会もなく放置していたところに、似た感じのゲームぽいぴっぐテンが発売されたので購入して、相方、Yと遊んでみました。
面白かったです! 以上!
まあ、それしか書くことがない程単純なゲームではあるのですが、単純であるが故にゲーム中に色々な喜怒哀楽が起こります。
基本的に戦略的な要素が少ないので、ほとんど運任せ=ランダムです。ランダムすなわち、ほどよく集中と分散が起こる状態ってことなので、誰かがぴっぐテンしまくったり、全員がバランスよくあがったり、ひとりだけ何故かしばらくあがれなかったりという状況が出てきます。もしくは、誰もしばらくあがれなかったり等々。
こういう全ての状況が楽しいんです。
「お前、勝ちすぎだろ」「いい勝負だね!」「さっきから仲間はずれがいるんだけど」等々、ゲームをコミュニケーションツールとしてみれば、どんな状況でも話のタネがあって、展開もスピーディなので停滞して空気が重くなることがないという意味で、ぴっぐテンはかなり優秀です。
あと、盛り上がる要素のひとつでカードの補充忘れがあります。僕はよくやります。中盤以降、手札が1枚しかなかったということもありました。
「あ、補充忘れた」というだけで、「2枚でやってね」「またですか!」となりますし、本当によいコミュニケーションツールです。(そのコミュニケーションに中身があるのかはさておき)
さすがにノリだけのゲームでは、刹那的すぎて、いい歳した大人が時間を使うものとしてどうなのよという気もしないではないですが、ぴっぐテン並みにつきぬけていればありかなあと。
以前、同人ゲームですが新刊落ちますたに対して、有効な手は大概1つなので山札ができた時点で勝敗も展開も決まっているというようなことを書きました。ぴっぐテンもそれに近いと言えば近いんです。手札3枚+達成条件(バーストさせずに10を出す)の単純さもあいまって考える余裕ないですし。
でも、こちらは面白くできたし、運の要素がでかすぎるともならない。ゲームの趣味嗜好と、プレイ前の期待(&裏切られた感の程度)とゲーム自体のさじ加減次第なんでしょうが興味深いです。
手荷物検査/HART an der GRENZE

(3人でインスト込み1時間少し)
【概要】
楽しい旅行も終わって国に帰る時がやってきた。
土産として名産品を買って帰って国で売りさばけば多少は金になるだろう。ご禁制の品ならかなりの金になるだろう。
国境には保安官がいるが、なあに、袖の下次第で見逃してくれるさ。
【ルール】
ブリキでできたカバンに品物をつめて国境を通過、持ち帰った品物を売りさばいた金額の多さを競うゲームです。
各ラウンドの流れは以下の通りです。
1.カバンに品物を詰める。
手札から規定枚数以内の好きな枚数、好きな種類の品物カードをカバンにいれます。
2.旅行者役の全プレイヤーが、保安官にカバンの中身を報告する。
保安官は、プレイヤーが持ち回りでやります。この時、報告する内容は嘘でも構いませんが、違法の品が入っていることを正直にいうことはできません。カバンの中に違法な品(テキーラ等)が入っている場合、必ず合法の品(マラカス等)が入っていると嘘を言うことになります。
3.保安官が検査するカバンを決める。
保安官は、怪しいと思ったプレイヤーのカバンを指定します。
4.検査されるカバンの持ち主と保安官が交渉する。
カバンを開けられると違法な品(テキーラや金の像等)は没収された上、違反金も支払わなければならないので、保安官プレイヤーに袖の下を渡して見逃してくれるよう頼みます。この時の袖の下の額は交渉で決めます。
5.(交渉が決裂した場合)持ち主のプレヤーはカバンを開けて違反金を払うor賠償金をもらう
交渉で袖の下の額が決めるとことができなかった場合、カバンを開けます。報告が本当だった場合、保安官は賠償金を銀行に支払います。報告が嘘だった場合、嘘をついた品物の分だけ違反金を旅行者が銀行に支払います。
6.無事国境を通ったカバンの中の品物を売却ストックに入れ、品物カードを補充する。
7.1~6を規定回数繰り返す。ラウンド終了時、品物を売却し、お金を受け取る。
最終ラウンドでは、売れる品物の数が決まっていますが、倍額で売ることができます。
要は手札から密輸したいものを選んでカバンにいれ、場合によっては保安官に袖の下を渡しながらも国に持ち帰って売りさばく。そんなゲームです。
【プレイ内容】
軽めのゲームばかりだったので、重いのでもやる?と提案したところ、相方&Yは「軽いのがいい」とのことだったので、そこまで重くはないだろうけど軽すぎるわけでもないというゲームを選んでみました。
もちろん、例え多少重かろうとコンポーネントの見た目でなんとかなるだろうという打算の上です。
最初の保安官はYがやりました。
で、僕と相方に「この中には何が入ってるんだ?」と聞いてきます。
僕:「ソンブレロが3つです」←嘘です
相方:「マラカスが2つです」
僕は普段の行いが悪いので疑われている気配が伝わってきたものの、Yは僕によく騙されているので逆に危険だと判断したようで、相方に声をかけます。
Y:「おい、君。このカバンを開けてみなさい」
相方:「え!? 私を疑ってるんですか? 私は何も怪しいことはやってませんよ。あっちの男の方が怪しいです」
Y:「いいから開けたまえ」
相方:「いやいや、ね? 旦那も少しは懐が寂しんじゃないですか」(といいつつ5ドル渡そうとする)
Y:「12ドル払いたまえ」
相方:「え!? 10ドルでどうです」
Y:「12ドルだといってるだろう」
相方:「10ドルで。カバン開けますよ? 旦那も嬉しくないんじゃないです?」(主客が逆転してるような)
Y:「では10ドルで勘弁してやろう」
このやり取りを見ていて思いました。保安官はカバンを開けてしまっては得が全くないわけです。指定したプレイヤーが損をするだけで。
荷物を売らせないために開けてでも止めることには意味がありますが、保安官が指定できる旅行者はひとりだけなので、他の、保安官が指定しなかったプレイヤーは丸儲けです。保安官と指定された旅行者のふたりだけには、このターンでお金が入ってきません。どの程度の金額相当の品物を止められるかは、(旅行者からの申告はあれど)完全に運なので、保安官の心理としては多少なりともお金がもらえたほうが嬉しい、お金をもらいたいというのが働くんじゃないでしょうか。
そういうわけで、その次にYが保安官をやった時の僕との交渉ですが、
Y:「開けたまえ」
僕:「10ドル払うんで見逃してくださいよ」
Y:「18ドルだ」
僕:「10ドル」
Y:「15ドル」
僕:「10ドル」
Y:「13ドル」
僕:「10ドル」
Y:「なんなんですか、この人w 10ドルで」
ということもありました。
1,2ラウンドではYはカードの引き運が悪かったようでほとんど合法の品(売値が安い)ばかりがきたとかで金銭的には伸び悩み、僕と相方がいい感じに違法の品を売りさばいて儲けてました。
保安官が指定できるのはひとりで、指定する根拠は旅行者役からの報告だけ、そしていくら怪しかろうが本当のことかどうかは完全に勘任せというのはもうわかっているので、少なめに報告してスルーを狙うなどは全くやらずに、みんな大概4,5枚の報告をするようになってました。
こうなると引き運次第ではありますが、Yが最終ラウンドは運に恵まれたようで最後の倍額での売却にうまいこと、1枚差、2枚差で僕や相方に勝利して一気に稼ぎます(最終ラウンドの売却は、各品でカード枚数を比較して一番多いプレイヤーから順に規定枚数に達するまで売ることができます)。

結局、僕が220ドル、Yが210ドル、相方が150ドルという結果になりました。
【感想】
ごっこ遊びを楽しむゲームとしてはブリキ製のカバンも凝ってますし、設定も保安官とお目こぼしを懇願するちゃらい旅行者という体で面白いです。
でも、勝ち負けを楽しもうとすると残念なところがあります。
何かというとカバンに入れる品数&品種についてです。
ルール上、パターンは大きく2つです。
1.合法の品を1種類任意の枚数いれて、保安官に本当のことを言う。
2.合法、違法問わずに任意の種類、任意の枚数をいれて、保安官に嘘を言う。
1の場合は保安官にカバンを開けるように言われたら、すぐさま開けて保安官プレイヤーに違約金を支払わせることができます。2の場合は保安官との交渉が決裂すれば合法、違法問わずに嘘をついていた分の品物に応じた罰金を旅行者が支払うことになります。
1の場合はなんら問題ありません。指定されても指定されなくても旅行者には全くマイナスは発生しません。
問題は2の場合です。保安官にはカバンの中身が当然ですがわかりません。壺1つ、ソンブレロ2つをカバンに入れていたプレイヤーが「ソンブレロ3つ」と報告していたのを保安官に指定されました。壺は罰金が1ドル、売値も2ドルなので、旅行者は1ドル以上支払おうとは思いません。しかし、保安官からすれば、売値が12ドルの黄金の像を密輸しようとしているかもしれないわけで、それを1ドルで見逃すわけにはいきません。袖の下の値上げを要求しますが、旅行者は壺1つにそんな額を払うことはできずに交渉決裂となり、旅行者は罰金を支払った上、壺を売ることもできません。保安官も袖の下を得る機会を逸します。
この「旅行者の嘘の大小に寄らず、保安官側すれば常に最大の嘘を想定した行動を取る必要がある」というのが致命的で、そのゲーム中の袖の下の相場によって、「どんな小さい嘘でも結局カバンを開けることになるのだから、全く嘘をつかないのが良い」か「どんな大きい嘘でも袖の下の額は少ないので、どんどん嘘をついた方が良い」のどちらかにプレイヤーの選択は偏ることになると思いますし、今回のゲームでは、どんどん嘘を言う流れになりました。
同じ額の袖の下を要求されるのであれば、大量に密輸した方が有利なのは当然なんで。手札は常に最大枚数の5枚になるように補充されることと相俟って、作戦もくそもなくガンガン密輸すればいいじゃんというのは興醒めでした。
(といっても、今回のゲームではうまいことカードに偏りがあったのでソンブレロ5枚⇒本当とかが起こってそこは盛り上がりました。)
あとは、プレイ内容の方にも書きましたが、保安官もお金が欲しいのでそこまで強気には出られない(少なくともうちの集まりでは)んで、それもガンガン密輸作戦に拍車をかけてました。
いつ嘘をつくのか、どうやって違法の品を密輸するのか、そしてそれをどう見破るのか。ドキドキする要素はたくさん盛り込まれていますが、ふと、我に返るとドキドキする必要は全くなかったことに気付きます。気付かないフリをしつつ、保安官と旅行者の寸劇を楽しくやっていればまだいいのかもしれません。
「ソンブレロ3つ」と「マラカス4つ」のどちらがより怪しいか、より見逃してはダメなのかって、判断つかないですよ。必ずしも保安官として指定することが邪魔につながるわけでもないですし。
明確なあてがあるわけではないですが、もう少しカード補充時のルールや保安官が旅行者を選定する時の情報に工夫があれば、悩みどころを悩まずにふっきったプレイができるようなゲームではなくなっていたかもしれません。
テーマややっていることは面白いだけに残念です。