テーベの東

(3人でインスト込み1時間半ほど)
【概要&ルール】
ひとりの考古学者になって遺物の発掘、学会、発掘品の展示などで名声を高めて、世界一の考古学者になりましょう。というゲーム。
ゲームには時間の概念があり、自分がいま、何年目の何週目にいるかをボード外周のトラックで示されています。一番、時間の進んでいないプレイヤーが手番を行います。
プレイヤーは手番になったら、以下のいずれかの行動を行います。
・ボード上に出ているカードを1つ選択して獲得する。
・遺跡に移動して発掘を行う。
・ワルシャワで場のカードを全て新しくする。
・ボード上に出ているカードを1つ選択して獲得する。
カードには、都市名と消費する時間がかかれており、カードを取得するために都市までの移動時間+カードにかかれた時間分、外周トラック上のコマを進めます。
カードには、過去の文明の知識、学会、発掘品の展示会、自動車などの移動手段等々の種類があります。
・遺跡に移動して発掘を行う。
エジプト、クレタ等の文明のあった地域で発掘を行うことができます。
発掘は各文明にわけられた袋から、トークンを取り出すことで行います。取り出せるトークン数は、自分の知識と発掘を行う期間によって増えます。知識が多ければ多いほど、期間をかければかけるほど、取り出せるトークン数は増えます。
トークンには、得点が書かれた発掘品と、何も書かれていない土くれがあり、土くれは、発掘後、また袋に戻します。
・ワルシャワで場のカードを全て新しくする。
ワルシャワに移動して、1週間を消費することで場のカードを全て新しくすることができます。
任意の期間終了後、各遺跡の最高知識所有者はボーナス得点を得ます。
ボーナス得点を含めて、発掘品、学会、展示会に書かれた点数の合計が最も高いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
僕、S、Kさんの3人で。
テーベの東と言えば、知識や助手など、発掘のための準備を積み上げに積み上げても、得点は結局運次第というシステムですが、このゲームを買った時から、強運の持ち主がプレイするとどうなるのか?は気になっていました。
そこで、僕の知り合いの中でも強運と周りから思われているKさんとは、是非、一度遊びたいと思っており、今回、遊ぶことができました。
とりあえず、Kさんがいるので、運に依存しないプレイの方がいいかなと考え、学会、展示会を重要視することにしました。
小さい展示会は各遺跡とも1,2個もあれば十分に開けるので、遺跡に行くだけでもらえる価値1の品は展示会のことだけを考えれば大きいです。
とはいえ、発掘は各遺跡年1回しかできないので、せっかく行くのなら…と知識を増やしていたところ、Kさんに先を越されました。
Kさんの初発掘ですが、果たして現実に強運の持ち主はゲームではどうなのか?
僕、S、横からゲームを見ていた相方が固唾を飲んで見守ります。
結果は、ほとんど土くれで…。むむ?と思いつつも、これはこういうゲームだからと僕、Sがフォローします。
くじけずに次にまわってきた手番で、Kさんは隣の遺跡の発掘を行ったのですが、またもや土くれ+1点のような結果で、Kさんのやる気がかなりダウンしているのが傍から見ていてもわかります。

(Kさん惨敗の図)
リアルラックはゲームでは発揮されないのかーと思っていると、続けてエジプトに行ったSが8割くらいの確率で遺物を発掘します。これで、ますますKさんのやる気がダウンしたのがわかりましたが、まあ、こういうゲームだからしゃあないと割り切って続けます。

(Sはその後も強運を続け、3回の発掘でこんな状況になってました)
Sにそこらへんの発掘物をかっさわれそうだったので、僕も一路発掘に向かい、掘ってみたところ、なかなかの当たりを引きます。
最後までヨーロッパにいたこともあり、共通知識をはじめ、SやKさんと比べてそれなりの知識を持っていたので、なんとかSに離されはしなかったなと思いつつ、隣の遺跡、また隣の遺跡とどんどん掘りすすみます。5割くらいとなかなかの高確率で宝を発掘したことに加え、各遺跡に1つずつある全遺跡共通の知識も掘りあて、ますます知識が強化されました。

(最終的な共通知識)
展示会を重要視するのであれば、Sががんがん発掘を行い、おいしいものがなくなってきているエジプトも掘らねばなりません。
そこで挑戦してみたところ、6点と高得点であるツタンカーメン王の仮面をひくなど、僕もゴッドハンドぷりを発揮します。その後、別の遺跡でも高得点の品を発掘し、僕とSのゴッドハン対決のような感じに。
2年目が終わった時点で、めぼしい宝は僕とSが既に取ってしまっており、2年目の後半くらいから遺跡にはほとんど魅力がなくなっていました。展示会をやるために必要な1つ2つを1点でいいから、悪い確率のなかでなんとか引くためだけに発掘を行うという感じです。
そうなると、各遺跡の知識が最も高いプレイヤーにもらえる5点、展示会でもらえる4or5点を確実に自分が取り、相手に得点させないようにしないといかんなと、時間のかかるアクションは僕とSは行わなくなりました。
ワルシャワで1週間を費やせば場に出ているカードの全交換ができます。自分に有利なカードを取りたければ、全交換すれば良いのですが、交換してすぐの手番が自分以外のプレイヤーであれば、自分が交換に使った時間が無駄になり、相手に得させてしまいます。
僕もSも時間をかけないようなアクションをして、全交換のタイミングをはかっていましたが、場のカード運の関係でSが3週間程度の隙をみせたので、そのチャンスにカード全交換⇒展示会実施を行い、結局、この最後の展示会の得点のおかげで僕が勝ちました。

(ゲーム終了時)
Kさんは序盤のへこみの割には、かなり後半巻き返して、(僕が思っていたほどの)差はついていませんでしたが、とりあえず「こつこつ頑張っても、結局運次第ってのはゲームとしてダメだと思う!」と言っていました。(ネットゲームのガチャポンは肯定派だったような気もしますが…)
【感想】
こつこつ頑張っても、運次第で無駄にもなるし、頑張っていない奴が得をするというのは、発掘テーマのゲームだし別に構わないと思いますし、そのギャンブル性の高さがこのゲームの面白さだと思っています(自分が勝てたのも関係ないとは言いませんが)。
しかし、今回は、僕とSがそれなりのゴッドハンドを発揮して、序盤からガンガン発掘物を取ってしまったのでゲームの後半が非常に間延びしてしまい、後半30分間くらいは正直苦痛でした。
遺跡の高得点発掘物が後半に全く残らず、運よく土くれ以外が引けても1、2点、奇跡的な引きでも3点という状況では、積極的に発掘をやるわけなく、全員でにらみ合いながらじっと得点につながるカードが出てくるのを待つだけというのは、なかなかつまらなかったです。
ゲームの勝ち負けに、こつこつ積み上げたものが与える影響が小さく、運が大きいというバランスは個人的には全く構わないのですが、その大きな割合を占める運が良い方に爆発した場合の対処がなんら取られていないというのは、どうなんかなあと思います。
ゲームの収束性を良くする仕組みか、序盤から中盤で発掘に魅力がなくならないような後半に逆転性を残すような仕組みが欲しいです(各遺跡の最高得点品が全て引かれたら終了とか、途中で最高得点の品は追加するとか)。
テーマも好きで、ギャンブル性が高いのも好きではあるんですが、無駄に長いゲームは好きではないこともあり、再戦をためらってしまうような、大きな欠陥だと僕は思ってます。運の要素が高いこともあり、どちらかというとパーティーゲームよりな認識だったのですが、じりじりにらみ合うような展開もあり得るパーティーゲームって、出す場が限定されすぎます…。
運がめっちゃ良い人が遊んだらどうなるんだろ?というのが気になり、遊んでみたわけですが、「やることがなくなって、当人も周りもつまらなくなる」という、残念な結果になってしまいました。
カーニバル/Carnival

(2人でインスト込み30分ほど)
【概要&ルール】
楽しい楽しい遊園地。
ローラーコースターにゴーカートに観覧車。
ライバルに負けないように早く遊園地を完成させましょう。
遊園地を完成させるテーマはあまりゲームと関係なく、単にカードの種類が乗り物と、そのパーツになっている程度です。
それはさておき、ローラーコースターやバンパーカー等、5種類の乗り物を4種類以上、先に完成させたプレイヤーが勝利です。乗り物は広告、部品、照明、座席の4つのパーツをそろえることで完成します。
プレイヤーは、誰かが勝利条件を満たすまで、時計回りに手番を行います。
各手番は、以下の流れで構成されます。
1.山札、手札の確認
2.アクションの選択
3.カードの配置
4.手札補充
※2,3ではチケットを使った特殊アクションが存在しています。
1.山札、手札の確認
捨て札の山のカードがなくなっていれば、山札から補充します。手札が7枚以上の場合、6枚以下になるようにカードを捨てます。
2.アクションの選択
以下のいずれかを行います。
・任意の枚数の手札を捨て、捨てた枚数と同枚数を山札から補充します。
・3つのダイスを振り、出た目のうち2つを選択し、目に応じたアクションを実施します。3つともゾロメなら同アクションを3回行います。

(ボード上に各目とアクションの対応表が書かれています。1:山札から1枚補充、2:捨て札から1枚補充、3:他プレイヤーの手札を1枚奪う、4:他プレイヤーと手札を1枚交換、5:作成中の乗り物カードを他プレイヤーと1枚交換、6:他プレイヤーの作成中の乗り物カード1枚を奪い、自分の手札を1枚捨てる)
3.カードの配置
手札から任意の枚数のカードを場に出します。各乗り物とも最初はパーツが2つ以上になるようにプレイする必要がありますが、その後の追加は何枚配置しても構いません。各乗り物とも既に場に出ているパーツを配置することはできません。全種類のパーツカードとして使うことができるワイルドカードもあります。ワイルドカードは、あとで正規のパーツカードと入れ替えることは可能です。
4.手札補充
手札が3枚未満であれば3枚になるまで山札から補充します。
●チケットについて
チケットは3種類の使い方があります。
・ダイスを振りなおす。
・ダイスの目を±1変更する。
・他プレイヤーのダイスによるアクションを妨害する。
チケットは使うとなくなりますが、ワイルドカードを使わずに乗り物を完成させれば、1枚もらえます。
ざっくり訳
【プレイ内容】
Kickstarterで見つけて
基本的に相方と2人で遊ぶことが多いので、「2人で」「何度も遊べて」「長時間(1時間半以上)ではない」ゲームを常に探しているのですが、カーニバルもその条件に一致しているかも?と思い購入したゲームの1つです。
おまけの特殊カードはいれずに、通常のルールだけでプレイです。
ダイスのアクションによっては場に出した札を相手に持っていかれるので、手札から出せるカードがある時は常に場に出すのが良いのか、それともある程度は手札においておいた方が良いのか迷いますが、手番終了時に3枚以下でないと補充がないので、とりあえず出せるカードは出して、毎手番補充はするようにしました。

(序盤です)
序盤は僕も相方も特にとまることなく、順調に進めていきます。
手札に必要なカードがなくても、一斉交換があるので、大概、なにかしら場に出せるカードは手札に入ってきてました。
しかし、順調に進めていくばかりでもつまらない!と、中盤以降は手札が場に出せないカードばかりであっても積極的にダイスアクションを選択するようにしたところ、適度に相手を邪魔できるようになり、淡々と進んできていたゲームが、ようやく面白くなりました。

(相方のリーチ! 3種類の乗り物が完成しています)
そんなこんなで相方がリーチしたので、相手の場から奪う目がでないかなーとダイスを振ってみたところ見事出たので、相方からカードを奪い、その次のターンに逆に僕が勝利しました。
30分かからず、それなりに盛り上がったのですぐにもう1戦やりました。今度は相方が勝ち、1勝1敗でちょうどよかろうと終了しました。
【感想】
なんというか、特に書くことがないというか、無難、極まれりという感じです。
遊んでいたときは盛り上がったのですが、その盛り上がりはダイスの出目で、「おー、いい目!」「邪魔しないで!」のような盛り上がり方でした。
カードを場に出して乗り物を作っていくというゲームの肝の部分は、非常に淡々としています。
それは、特にコンボができるというわけでもなく、場に出すときの作戦がなにかしらあるというわけでもなく、カード補充等を考えるとできる限りカードは場に出した方が良い(はず)という、あれば出す、なければ出さない(出せない)だけという仕組みのせいだと思います。
と、否定から入ってますが悪いゲームではないです。振り返ってみると、あれ?という気持ちにはなりましたが、遊んでいる間は、「ボードゲームを遊んでいる感覚」は十分ありました。
たぶんカードプレイ、ダイスロールとゲームとしての要素が最低限あり、それなりに複雑さがあるからかと思います。
これは考えようですが、カードのプレイに幅がないのは、迷わずにどんどん進んでいく楽しさだけを抽出できているとも言えますし、アクションがダイス運に依存するのも、6種類もあるアクションを自動的に選択してくれ、遊びやすくしているともいえます(6種類のアクションはどれも同じくらいの便利さです。終盤は相手の場を崩す目が強いと言えば強いですが)。
他プレイヤーとの絡みもダイスアクションで直接攻撃できるので、十分ありますし、チケットを使えば妨害をやめさせることもできるので、そこまで嫌らしくないのも平和的で良いです。
2人で遊んだが故のあっさりさかもしれないので、今度友人がきたら3人プレイもやってみたいと思います。他プレイヤーを邪魔する要素があるゲームはある程度人数が増えてからが楽しいかなと思いますので。
あと、前にサンティアーゴ・デ・クーバの記事でも書きましたが、ある程度派手さがあった方が僕の好みではあるようです。
シティタイクーン/CityTycoon

(インスト込み2人で1時間半ほど)
【概要】
魅力的な未来都市を計画する人材候補に選ばれました。
手元にある20ドル(本来は2000万ドル!)を初期資金として未来都市を作りましょう。
【ルール】
タイルを配置して街を作り、タイルに書かれた施設の効果でお金や勝利点などを得て、そのお金でタイルを…というゲームです。
ゲームは以下の流れを1ラウンドとして、4ラウンド行います。
1.手番順の決定
2.タイルの獲得
3.タイルの配置
4.資源の供給
5.キューブの除去&再配置
1.手番順の決定
1ラウンド目は任意の方法で、2ラウンド目以降は所持金の少なさでプレイ順を決めます。
2.タイルの獲得
各ラウンドの数字が書かれたタイルを6枚、各プレイヤーに配ります。
プレイヤーはその中から1枚をとり、残りを隣のプレイヤーに渡し、受け取ったプレイヤーはその中から1枚をとって、残りを隣のプレイヤーに渡し…と、各プレイヤーが6枚のタイルを獲得するまでドラフトを繰り返します。
3.タイルの配置
全てのプレイヤーが獲得した全てのタイルを使い切りまで時計回りに手番を行います。各プレイヤーは自手番に以下の1つを選択します。
・タイルに書かれた金額を支払って、既に場に出ているタイルに面するように1枚配置する。
・タイルを1枚捨て、発電プラント、または、浄水プラントを購入し、既に場に出ているタイルに面するように1枚配置する。
・タイル1枚を売り、5ドルを得る。
発電プラント、浄水プラントを含む、自分が配置した全てのタイルには自分のマーカーを置き、自分の施設だとわかるようにします。
4.資源の供給
各施設の効果を発動させます。
施設の効果を発動させるためには、基本的に電気、水、商品のいずれかの資源が必要で、資源を供給することで、お金、勝利点、商品を得ることができます。
効果を発動させたい施設を1つ選び、そこに発動のために必要な資源を運びいれます。この際、他プレイヤー、または、共用の発電プラント、浄水プラントにある電気、水を使用するためには、資源1つにつき2ドルが必要で、かつ、資源を運ぶ際に他プレイヤーのマーカーが置かれた施設(タイル)上を通過する際には2ドル/タイル必要になります。
連携について:施設には連携のアイコンを持つものがあり、条件の合う隣接する施設が効果を発動した際に自動的に効果を受けることができます。
5.資源の除去&再配置
施設に供給した資源(電気、水、商品)を除去し、リサイクルマークを持つ発電プラント、浄水プラントに資源を配置します。
その後、次ラウンドに進み、ラウンド4が終了するまで1~5の手順を繰り返します。
4ラウンド終了時に、勝利点が最も多いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
テンデイズゲームズで最初にゲームマーケット向けの入荷ゲームとして紹介された時から、その近未来的なボックスアート、タイルの華やかさ、街が広がっていく感じにがつーんとやられてしまい、いつ取り扱われるか心待ちにしていたタイトルです。
2011年末にテンデイズゲームズに入荷されたのを即買いにうかがい、よし、即遊ぶぞ!と思ってはいたものの、相方の体調不良等があり、なかなか準備ができず(型からタイルやコインを抜くのを僕がやると怒られるので)、結局、年を越してしまい、2012年の初ゲームとなりました。
相方もタイルを抜く時から、デザインを気に入ってくれていたようで、やる気が高めです。
1ラウンド目、僕に配られたタイルには紫の連携アイコンのある施設がありました。効果は1勝利点ではありますが、こういうゲームだとコツコツ積み重ねていくのが強そうだと判断して、紫のタイルを2つと変換効率のよさそうな緑のタイル(2ドルで建てれて電気1つで7ドルもらえる等)を取ります。
じゃあ、建てようかと交互に建てていくと、かなりかつかつで、6つ獲得したタイルのうち2つは売ってしまいました(1つは発電プラントに変えて建設)。
結構、お金厳しいねえと相方と話していて、ようやく気付きます。1ラウンド開始時点では20ドル超の資金を2人とも持っていたにも関わらず、いまはふたりともほぼスカンピンの状態です。
これから施設に電力等を供給することでお金がもらえるとはいえ、とても1ラウンド開始当初と同じくらいの金が稼げるとは思えません(というか建てた施設的に無理です)。
ふたりの計画性のなさが原因とは言え、いまさらながらに2人とも実感します。
「これ、結構どころじゃなく、お金が全然足りんわ…」と。

2ラウンド目は僕も相方もまずはタイルを売りまくってお金を作った後、お金の変換効率の良い緑のタイルを多めに建てました。
別に仲が良いからというわけではなく、メリットが見えないので相手の陣地に飛び込むようなことはせず、淡々と自分の区画を伸ばします。
相方も自分の発電プラントを購入し、自区画の奥の方に建てました。
自分のプラントを相手に使わせた方が、金銭的にダメージがでかいので、このラウンドから、電気/水不足を起こさせようとして、共有のプラントからの電気、水をとっとと使い、相手に使わせないようになっていきます。
すると、自然とタイルの配置で金を少なくとも数ドルは残しておかないと…となり、無計画な我々に計画性がうまれました。

3ラウンド目では2ラウンド目よりも計画的にお金を作っていたので、それなりに楽にタイルを配置することもでき、かつ、かなり変換効率の良い施設がでてきているので、ここら辺に来てようやく楽に金を貯めることができるようになります。
しかし、そんな僕と相方をあざ笑うかのように配置のためのコストもあがり、結局、最終ラウンドもお金がないお金がないといいながら、3つ程度のタイルを配置するにとどまりました。
最後の資源供給も特に波乱が起こることなく終わり、序盤から連携アイコン付きの施設でコツコツ稼いでいた僕が、逃げ切って勝利となりました。

浄水プラントは次第に性能が良く、価格も高いものが出てきますが、発電プラントは1,3,5個で性能があがり、2,4,6個目は性能は変わらず価格が高いという特徴があります。今回は僕が先に発電プラントを作ったこともあり、常に同性能・安価の方の発電プラントを作れていたので、相方よりも資金の余裕が少しあり、それが勝ちにつながったのではないかと思います。


(発電/浄水プラントはタイル左下の数字順に登場します。リバーシブルになっていて、表面はリサイクル(毎ラウンド資源を生産)し、裏面は使い切ったら補充なし、その代わり裏面の方が安く、かつ、初期の資源数が多くなってます)
後日、Sと2人で遊ぶ機会がありました。
Sは僕と相方のように勢いだけで遊ぶようなひとではないので、2回目の僕に負けないくらい計画的に施設を作っていたのですが、連携アイコン付きのタイルを押さえた僕が勝利しました。
あとは、発電プラントが1個目をとるか2個目をとるかってのがやはり大きいように思います。この時も僕が1,3個目の発電プラントをとり、若干お金で有利に立つことができました。
4ラウンド目で突如Sが発電プラント、浄水プラントを次々に作り始めたので、プラント数×3点とかの施設を作ってくるのか!?と戦々恐々でしたが、Sは単に電気と水を押さえることで僕の施設の効果発動をとめようという狙いだったようです。まあ、その時点では僕は十分に電気、水は足りていたので、Sは大量に資源を余らせて終わるということになってしまったのですが…。

(ゲーム終了時)
【感想】
ドラフト&タイル配置では「このタイルがなんとなく性能がよさそう」という程度の行き当たりばったりで案外なんとかなる寛容さを持ちつつ、資源の供給部分ではしっかりとした戦略性を持っているというのが素晴らしいゲームです。
もちろん、ドラフト&タイル配置からきっちりやった方がゲーム全体の戦略性は高まりますし、ドラフト&タイル配置では基本的にお金はでていくだけで、計算もそこまでややこしくはないので計画は立てやすいと思います。
2回目からはもっと面白くなるが、初回も十分面白い、くらいでしょうか。
タイルのイラストやピック&デリバリーと言うことでキューブを大量に使うことによる、見栄えの良さもあるので、ゲーム開始前のつかみの良さもかなりのものと思います。現に相方は、「こないだタイルを抜いた、あのゲームいつやるの?」と気にしてくれてましたし(なんか、ドラムロールと言い、シティタイクーンと言い、見た目で判断しすぎな気もしますが、プレイしてくれれば万事問題なしです)。
ラウンド間で施設の効果の差があるので、資材の運搬先の優先度付けについて、自分のプラントだけを考えて計画する分には結構楽です(新しく建てた施設を優先すれば基本的には得)。資源が足りるか足りないかは、よく計算間違えて、あれ?ってなりますが。
「共有プラントの電気/水を先に使って相手を邪魔しよう」、ここまでもそう難しくはありません。使われた方が不利になるだけなので。
しかし、「相手プラントの電気/水を使って邪魔をしよう」は、僕は頭がパンクしそうになりましたねw。基本的にやったらやり返されるので、運搬コストと施設から得られる恩恵が相手と自分とでどちらが高いのかを考えるだけといえばだけなんですが、自分が使う資源と相手が使う資源が必ずしもイコールではなく、損得勘定と資源の過不足を考えるのがややこしいです。
タイルのドラフトは2人程度ではあってもなくてもほとんど変わらないというか、大抵の場合、自分の欲しいタイルを取ることができます。2人の間をいったりきたりするだけなので、これがなくなるだろうな、やっぱりなくなったというのが数回繰り返されるだけです。
しかし、プレイ人数が多い方が良いかと言うとそれも微妙です。何故なら、世界の7不思議とは異なり、お金の関係上、1ラウンドに配置できるタイルは3,4枚といったところです。つまり、1ラウンドで手に入る6枚のタイルのうち半分は売るかプラント用に捨てることになります。
そのため、ドラフトも後半は「どれを取ってもどうせ売るので関係ない」という状態になります。
これを踏まえると、どれを残すのか?というドラフトの面白さを見出せるのは3人が限界だと思いますし、下家に有利なタイルを渡さないようにカットすると単に自分にまずいタイルしか残らなくなる可能性もあって、そもそもドラフト自体には正直、それほど面白味は見いだせないかもしれません。
あとは、プレイ中でも感想戦でも話にでたこととして、「相手が建てた発電/浄水プラントに隣接するように自分の建物を建てるのは得策なのか?」があります。
相方とのゲームもSとのゲームも、互いに相手側がタイルを広げている側には飛び込まず、プレイヤー同士で別々の方向に開発を進めていました。僕は、どうにも相手側に飛び込んで邪魔することにメリットが見えなかったからですが、後で聞くと相方もSも同じ考えだったようです。
これは2人で遊んでいたからで、やったらやり返されて終わるだけというのが不毛と、僕、相方、Sは考えたわけですが、3人以上のゲームであれば、複数人で攻められた側は報復しきれず、邪魔する側はきっちり邪魔できますね。
そんなわけで、平和にまったりゲームするだけなら2人でも楽しく、他プレイヤーへの攻撃も含めて、きっちりできることはやるというスタイルなら3人以上いないと面白さは出てこないと思います(個人的にはタイルのドラフトを楽しむなら3人くらいが良いのではと思ってます)。
ただ、最初に書いたようにそれは頭を使いますし、タイルで街を広げて(広がって)いくのをみるのも楽しいゲームなので、邪魔しあうことで、お金の消費が増えて施設の建設数が減るのは、個人的には遠慮したいかなと思います。余裕ある時にはガチゲームもいいんですが。
(紹介)ローマに栄光あれ イタリア語版/Glory to Rome(uplay.it)

同じゲームをいくつも持っててどうするんだと思いつつ、またローマに栄光あれの版違いを購入してしまいました。
⇒英語版(Cambridge games版)とドイツ語版(Lookout games版)との比較記事
KickstarterでやっていたBlackbox Editionも昨年中に発売される予定だったので、それも買ってればいま4種類が家にあったわけですが、プリント開始してっていうの忘れてただの、中国の旧正月の休みがあけるまでプリントできないとか、冗談みたいな理由で発売が延びてます。
というわけで、まだ3種類です。
ドイツ語版(フランス語、ポーランド語、スペイン語、ハンガリー語版もコンポーネントは同じでカードテキストだけ異なっているはず)では、以下の一部ルールが異なっていました。
・同色のカード2枚でジャック(Jack/Senator)として扱うことができる(英語版は3枚)
・円形曲馬場とフォーラムの効果が違う
発売時期的にドイツ語版と同じルールかなと思っていたら、イタリア語版は英語版ルールと同じでした。(つまり、同色カード3枚でジャックの効果、フォーラムはクリエンテスだけそろえれば勝利 等)
コンポーネントは、とにかく大きいです!箱もカードも。カードは7不思議と同サイズ、ボードもひと回り(ドイツ語版と比べるとふた回り)でかいです。

(左からイタリア語版、ドイツ語版、英語版。手触りは、伊:ザラザラ、独:普通の紙、英:ツルツルです)

(見づらいですが、個人ボードを重ねています。これは、独<英<伊です)
では、コンポーネントを一気に。カードの絵柄は一番一般ウケがするのではないでしょうか。色合いがはっきりしていて可愛らしいです。






(円形のトークンは、商人のボーナスチップです)


(元老院議員のカードは、6枚すべての絵柄が違っています(独・英は2種類が3組で6枚です))
元老院議員のカードをはじめコンポーネントはイタリア語版が一番凝っています。
例えば、個人ボードも全て色が違っていたり。(裏面は絵柄自体の色が塗り分けられています)

カードの右上にアイコンがついていて、多少なりはテキストを読まなくても効果や関連するアクションがわかったり。左のカードは赤い剣のマークが兵士のカードのアイコンなので、それにスラッシュで兵士アクションの妨害効果という意味になります。右のカードは、袋が商人、槌が職人、柱が建築家のアイコンなので、職人、建築家に関係している商人カードとなります。
もっとも、効果の種類が多い&複雑なので、実際の建物の効果はテキスト読まないとわからないですが。ちなみにテキストでは、アクションやボード上の名称を表す単語は頭文字が大文字になっていたりして、慣れればだいたいの意味はわかります(正しいかは結局、訳見て確認するんですけど)。

街の外の現場の基礎を使う場合には、職人または建築家が2アクション必要です。このことについても、イタリア語版では、基礎カードの表は職人/建築家のアイコンが1つ、裏にはアイコンが2つ描かれており、見た目でわかりやすいです。

商人のボーナスチップも、独、英版では何点分なのかは覚えておくかルールブックを確認する必要がありましたが、イタリア語版では裏面にコインが3枚かかれており得点がわかりやすいです。

と、細かいプレイアビリティは向上しています。Blackbox Editionは見た目がおしゃれなだけで、アイコンがついていたりというのはないようです(あくまで今公開されているカードを見る限りですが)。
褒めたりけなしたり忙しいですが、でかい箱ということで、例に漏れずすっかすかです。

しかし、このすっかすか具合のおかげで3種類を1つの箱にしまうことができます! ドイツ語版で赤文字カード(英語版ルールで遊ぶためのカード)を使えば、このひと箱持ち歩いているだけで15人対戦できますね。

⇒全て購入いただけました。ありがとうございました。
なお、この店で2011年11月頃に29.9ユーロで購入してます。
サンドイッチ その2

(4人でインスト込み30分ほど)
【概要&ルール】
省略!
⇒以前の記事
【プレイ内容&感想】
僕、S、Kさん、Aさんの4人で。
以前のプレイの反省を活かして、全部の食材の内容を確認するところからはじめました。
肉系は多少想定しているものが違っていても、肉であることには変わりないので必ずしも全員が同じ認識でいる必要はないですが、チコリー、シュークルートあたりは、白菜? お好み焼き?となるんで確認しておいた方が良いかと思います。確認してもチーズ系とかは、このチーズはなんだ? なぜクリームチーズがない?などとなりますが。

(
よし、では食材の意識合わせも終わったから始めようとすると、Aさんから
「パンは何なの?」と予想外の質問が。
テンデイズゲームズさんの和訳にはバリアントとして「ピザを作る」というのがあるので、食材の組み合わせだけでなく、そのベースが何かも大事なんでしょうが、あまりこだわりのない(というかサンドイッチもそれほど食べない)僕からすれば青天の霹靂というか、まったくの予想外の質問でした。
僕の正直何でもええやんという気配を察したのか、脇で見ていた相方が助け船を出してくれました。
相方:「じゃあ、超熟で」
Aさん:「超熟はまずいからヤダ! バゲットがいい。メゾンカイザーのやつね」
OMG!って感じです。まあ、酒はいってたんでしゃあないです。
毎ラウンド、このラウンドのパンは?という話になったのですが、徐々にどうでも良くなっていったのか、3ラウンド目は超熟でお許しがいただけました。
そういうところも含めて楽しんでもよいゲームだとは思いますが、パンの種類を聞かれるとか、僕からすれば、本当に“まさか”の話でした。まあ、しかし、バゲットで作ったサンドイッチの方がヤマ○キの食パンとかで作ったのよりもおいしいのは確かではあるんですよねー。個人的にサンドイッチのベストは、ヴィロンのチーズとハムだけのやつです。とまあ、閑話休題。
勝負自体は例によって女性陣が強く、Aさん、Kさんが同点で勝利、僕とSが同点で負けました。

(意外と調味料が使えないというか、食材と別枠で欲しいです! 調味料入ると具が寂しくなります。これとか、よく見る組み合わせでバランスはよさそうに見えますが、通常3つ食材のところがこのサンドイッチはソーセージだけとか寂しすぎます!)
このゲーム中でちょっと気付いたことがありました。
1つ目は、ゲーム前半の食材集めのフェーズが意外とゲームの仕組み的に面白さに寄与しているということです。
これは1ラウンド目、AさんはSが出した食材ばかりを取っていたのを見て気付きました。Sが出した食材ばかりを取るということは、最初にランダムに配ったままということですが、意外とそつなくというか、それほどまずそうでないサンドイッチをAさんは作ってたんです。これはどういうことかいうと。
食材はプレイヤー全員で一斉に取り合うので選んでいる暇はありませんし、(僕らが遊ぶ時には)どんどんかけ声をかけて食材集めを進めてしまうので、いま何が必要かを確認することもできません。
だいたい、野菜が欲しい、肉が欲しいくらいの感覚で場に出た食材を確認して、色が緑だ、形が野菜っぽい程度の認識でとりにいきます。
すると、野菜ばかりになってしまっただの、間違ってチョコレートをとってしまったから挽回するために甘めの食材を選んでとっていたら取りすぎた等々、ランダムに配っただけでは起こり得ない、まずいサンドイッチを作る布石が発生することになります(しかもそのまずい食材を集めてきたのは自分自身と言う言い訳できない状況)。
「サーーーンドイーーッチ!」とアホなかけ声をだしつつ、行っていた行為にゲーム的に深い意味があったとは驚きでした(たぶん深読みしすぎなんでしょうがw)。
2点目は、意外と真面目に勝ちに行くのもありかなと。このゲーム本来の楽しみ方とはずれているとは思いますが、例えば100枚ポーカー的な遊び方もあるということです。
要は、他人の作ったサンドイッチよりもまし(美味しい、ではなく)と思ってもらえれば点数になるんで、面子的に軽んじられそうなひとに、いつもなら出来の悪いのを渡すところをあえてそこまで悪くないのを渡すということなんですが。
3組のサンドイッチを作るだけとはいえ、いらない食材も入ってくるので、バランス良く微妙にイケてないサンドイッチを作るか、最高のサンドイッチ、まあまあのサンドイッチ、残り物のサンドイッチと偏らせて作るかという選択は、どうしても起こりえます(まれに全部うまいサンドイッチが作れることもありますが)。
そして、悲しいことですが良いサンドイッチが渡されるひと、これ全部外れじゃない?的なサンドイッチを渡されるひとに別れることがあります。簡単な例だと男性には肉まみれのサンドイッチを渡して、BLT的なバランスの良いものは女性にいくというような。
そこに、ちょっとマシなサンドイッチが渡されたら、この中じゃあ、これかなあと消極的ではありつつ一番に選んでくれるはずです。毎ラウンド続けたら、あれ?もしかして好かれてるんじゃね?と恋がはじまるかもしれません。
まあ、そこで、俺、肉まみれ好きだしとか言われて、姑息な手を使ったのに選んでもらえないのがこのゲームの面白さなんでしょうが。

(1番まずいサンドイッチで選ばれた面々。手前のはおいしそうに見えるかと思いますが、きゅうりが全くダメなひとが選んでいるので、ダントツまずいということに)