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ペロポネソス/Peloponnes

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(ひとりで20分、2人でインスト込み45分ほど)

【概要】

紀元前1000年ごろにペルポネソス半島にあった文明の1つとして、発展させ、人口を増やし、資源を生産し、他の文明よりも優れた文明を築き上げましょう。

【ルール】

最初に各プレイヤーの属する文明を決め、文明タイルを受け取った後、それに応じた資源、収入、人口を得ます。
その後、8ラウンドを行い、最終的に最も勝利点が高いプレイヤーが勝利します。

1ラウンドは以下の流れで行います。

1.タイルの競り
2.タイルの配置
3.人口・資材の生産量の更新
4.収入
5.災害トークンの処理

1.タイルの競り

1ラウンドに5枚のタイルが開けられ、各プレイヤー1枚ずつ手に入れることができます。
タイルには最低落札額が決められており、プレイヤーは手番順に、欲しいタイル1枚に最低落札額を上回るお金を各タイルの上においていきます。
この時、欲しいタイルが被っていた場合、先に置かれているお金を上回る額のお金をタイルの上に置くのであれば、先においていたプレイヤーを追い出すことができます。追い出されたプレイヤーはお金を追加することなく、最低落札額を満たす他のタイルにお金を(希望タイルを)移動させます。もしどのタイルにも置くことができなければ、このラウンドではタイルの購入はできず、1金のみ受け取ります。
(最初から競りに参加しなければ3金受け取ります)

なお、プレイ人数が4人以下の場合、疑似的に競り?を行うために規定数のタイルは最低落札額が+3金されます。

開けた5枚のタイルに供給のマークがあった場合、供給(後述)を行います。

2.タイルの配置

競りで購入したタイルを配置します。
タイルには土地と建物の2種類があり、土地タイルは文明タイルの右側に、建物タイルは左側に配置します。
土地タイルは隣接する土地タイルと算出する資源が1つ以上被っている必要があります。
建物タイルは配置に制限はありませんが、効果を得るためには資源を消費して建築する必要があります。購入したラウンドで建てる必要はありませんが、購入してから供給終了までの間に建てることができなければ廃棄されます。

3.人口・資材の生産量の更新

このラウンドに配置(建築)した土地、建物タイルに書かれた人口、収入をプレイヤーボードに反映します。タイルによっては生産量ではなく、すぐに資源を得るものもあります。

4.収入

人口に応じてお金と、生産量に応じて資源(木・石・食糧)を得ます。木・石・食糧を一定数以上生産した場合、それぞれの資源に代わって贅沢品を入手できます。(贅沢品には所持数の上限はありません)
お金や資源が足りない場合に限り、贅沢品2つを各品1つとして代用できます(例えば、競りの時にお金が足りない、建物タイルを建てる時に木が足りない等)。
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(見づらいですが、写真上の小さいタイルの右下に書かれた資源が生産量になり、この場合、食料1、木材3、石5を得ます。ただし、既に木材と石は最大数を持っているのでかわりに贅沢品を受け取ります。また、この時の人口は7なのでお金は3金もらえます)

5.災害トークンの処理

災害トークンを2つ表に向けます。災害は5種類あり、その災害のトークン3つが表になると災害が発生します。

※ 供給

人口に応じて食料を消費します。食糧が足りなければ贅沢品2つで食糧1つとして代用できます。食糧(贅沢品を含む)が人口に対して不足する場合、足りない分の人口が減少します(餓死します)。
もし、タイル購入時に建築していなかった建物があれば資源を消費して建築するか、タイルを破棄します。

●勝利点の計算

8ラウンド終了後、得点計算を行います。得点は名声点と人口点があり、それぞれ以下のように計算します。
名声点:自分が配置(建築)したタイルに書かれた得点+お金の1/3
人口点:人口×3点

名声点と人口点で低い方の得点が自分の最終的な得点となり、この点数が一番高いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】

普段ボードゲームをやらない(けど、ボードゲームは好き)という人たちのために、短時間で出来て、やりがいのある拡大再生産がないかと思っていた時に、「プレイ時間:15分×人数」というのが目を引いて購入しました。

事前にプレイしてインストをスムーズにできるようになっておかないといけまいと、相方を誘ってみると「いいよ。やろう」とのお言葉だったので、いそいそと準備をしていると、

相方:「あれ、これってひとりでもできるの?」
僕:「できるよ」
相方:「じゃあ、いきなりやるんじゃなくて、一回通しで見せて」

とのことで、2人いるのにソロプレイということに。

まあ、くじけていても仕方ないのでソロプレイで。

ソロプレイは、説明書に徐々に難易度があがっていくようなシナリオ(というか制限)が設けられていて、本来は同じ文明を使わずに全シナリオをクリアする必要があります。しかしながら、全てのシナリオクリアを目指すつもりもなく、どの文明が有利かというのもよくわからんので、とりあえずランダムで文明を1つ決めてはじめました。

僕が選んだ文明は始めから木材を産出する能力があります。そして、1ラウンド目にめくられたタイルにも木材を多く生産する能力の土地タイルがあります。
贅沢品の汎用性が高いので、木材を作りまくって、贅沢品でなんとかするかと方向性を決めます。
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なお、ソロプレイでは5人プレイ時と同様に全てのタイルが通常の最低落札価格で購入できます(+3金されるタイルはありません)。

そして、2ラウンド目でも木材を生産する土地を購入した結果、あっという間に木材のストックがいっぱいになり、贅沢品をつくりはじめました。

競りがないので、基本的にお金の減りは少ないです。とはいえ、最終的には得点になりますし、あっても困るものではないので、人口も積極的に増やします。
(14人以上になるとお金だけでなく贅沢品ももらえるようになりますし)

大木材王国もいいのですが、人口点のために食料も増やさないとと思ったものの、土地タイル配置の制限(隣接する土地は生産する資源が1つ以上被っていなければならない)があって、タイル運次第では食糧を増やすのもままなりません。これはまずいかも?と思ったところに供給発生です!

明らかに食料が足りんという状況だったので、人口が大きく減りました。そして、国民をまかなえていないということは、食糧だけでなく贅沢品も尽きたということで、いま資源を減らすような災害が発生すると、木材に偏って生産していたうちの文明は支払いができません。

次の供給は次ラウンドか、次々ラウンドにはやってくるので、それにも備えなければならず(タイルはAの山、Bの山、Cの山の順にひらかれていき、供給の起こるタイルはBの山とCの山に1つずつ入っています。既にBの山はなくなり、Cの山は2ラウンド分しかないので、もうすぐ起こるということはわかります)

とにもかくにも食糧だ!と食料を増やしたところで、災害“地震”の発生です。建物タイル数分の木と石がなくなります。さっきの供給後に少しだけ増えていた木と石の代わりの贅沢品をもっていかれました。
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Cの山になると得点の高い建物も結構出てきますが、どれも石が必要で、僕の文明は木材主体と言うか石がないので、選択肢があまりありません。なんとか災害“大嵐”を防ぐ建物を建てたところでゲーム終了となり、2回目の供給で人口を減らしたものの大嵐を防ぐことができたおかげもあって、人口点がぎりぎり名声点を上回り、32点での終了となりました。
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(終了時、さっきよりも人口が減っています)

後日、相方と2人プレイをやりました。

今度は僕の文明は石、相方の文明は食料が初期生産品だったことから、ふたりともその資源を増やす方向に進みました。
僕は前回の反省から早めに食料も徐々に増やしましたが、まあ、また何人か人口を減らしてしまい、結局人口が思ったよりも伸びずに終了したこともあり、人口点である21点、相方は人口は(僕よりは)多く、食料も潤沢だったものの、むしろ食料に注力しすぎたのか名声点があまり伸びず、23点どまりでした。もちっと食料にみあう人口を確保して、お金の収入を増やせば良かったのかも知れません。
見ていて思ったのですが、食料多いと供給でも誰も死なないので、精神衛生上、楽そうでした。
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(終了時の文明。赤が僕で緑が相方)

【感想】

良いバランスのゲームだと思います。プレイ前は、建物の効果に派手なものはないし、建築コストも基本的には石と木だけという地味さなので、正直な話、あまり期待していませんでした(派手なゲームが好みなので)。
しかし、やってみると必要な要素は十分にあり、えらいわかりやすいシステムの中に、色々な楽しさがきちんと包含されています。

自分の文明を育てる楽しさもありますし、人口を減らさないようにどう食料(+贅沢品)をマネジメントするか計算する楽しさもあります。それぞれに特化しても勝てるのであれば、物足りなかったかもしれませんが、得点の計算方法が、名声点と人口点の低い方を取る形式なので両方を意識せざるを得ず、プレイ時間の短さ、要素の少なさの割に(僕にとっては)十分な満足感がプレイ後に得られたのではないかと思います。

この、要素の少なさに起因するわかりやすさと、満足感のバランス、そして展開のスピーディーさが素晴らしいです。見た目から想像されるような、シンプルすぎて物足りないということはありませんでした。

シンプルにすぎると、有効な手が限定されることがありますが、災害や供給の発生タイミングが一定ではないこと、自分の文明という一定の方向性がゲーム開始時に毎回異なる形で提示されること等が、展開や思考パターンが単純化されることをうまく妨げています。
面白いゲームを作るのに、複雑な要素は別にいらないんだなと今更ながらに気付かされました。

また、今回はソロプレイと2人プレイと言うことで競りが全く機能していなかったので、まだまだこのゲームの楽しさ(またはマイナス要素)を知ることはできていません。ソロプレイだと競りがありませんし、2人プレイだと競りはあることはありますが、最低落札額が+3金されるタイルが多い(通常:2枚、+3金:3枚)ので、競りうんぬんというよりも、単に高いタイルを買うか、買わないかというだけになるんですよね(初期文明が似た感じにならない限り、そうそう2人で欲しいタイルが被ることはないと思われますし、実際に今回は被らなかったので)。

ただ、やはり地味は地味ですし、相方にどうだったと尋ねたら「面白いけど、計算しないといけないのがダメかなあ」と言っていました。

名声点と人口点のバランスを考えるところが面白さにつながってると思っていますが、逆にいえば、そのバランスをきちんと考えないと面白くない(しかも、えらい地味)ということでもあります。相方やYのようにイケイケで遊ぶのが好きというひとには向いていないのかもしれません。
(でも、そういうひとにきっちりと派手さも備え持っている、拡大再生産系のゲームをやってもらうと、「面白いけど、長い。疲れる」ともいわれるわけで、何にせよ一長一短あります)

あと、僕がこのゲームを気にいった原因を考えてみたのですが、悪手や運によるトップ争いからの脱落ということがあまりないということもあるのではないかと思います。
オリジナルの食糧・木材・石があったり、人口が多い方が有利ではあるのですが、贅沢品というえらく使い勝手の良いリソースがあるおかげでどんな発展の方向性になったとしても、ある程度はカバーされます(決定的な脱落の要因になりえません)。場面場面での有利不利はあれど、とりあえず、ある程度以上の形になるというのを、ぬるさと捉えるひともゲーマーには多いでしょうが、プレイヤー全員がゲーム中に諦めることなく最後まで遊べるというのは、僕は利点だと考えます(贅沢品はあくまで代替品レベルですし)。

このある程度のぬるさ、バランスの良さを持ちながら、自分の計画性が得点にきちんと反映される。しかも、展開のバリエーションもある。
当初の目的である『「普段ボードゲームをやらない(けど、ボードゲームは好き)という人たちのために、短時間で出来て、やりがいのある拡大再生産のゲーム』を十分に満たしていると思います。今度、実際に普段はボードゲームをやらない人たちと遊ぶのがの楽しみですし、その時に一緒にゲームに参加しているゲーマーのひとからどんな感想をもらうのか興味深いです。

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(箱の左下にかかれている名も無きおっさん。一度気になると妙な存在感が・・・)

ウォー オブ ワンダーズ/War of Wanders

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(インスト込み2人で40分ほど)

【概要】
第二次世界大戦中、通常の人間が通常の兵器で戦っている裏で、メタヒューマンたちによる戦いもまた行われていた!
枢軸/連合のメタヒューマンをあやつり、大戦を勝利に導くのだ!

【ルール】

2人専用のデッキ対戦ゲーム。構築要素はなしで、固定のデッキを使い枢軸側と連合側に分かれて戦います。

勝利点が20点に到達した方が勝利です。

手番は以下の流れで行います。

ミッションフェイズ:
3種類のミッション(知性、妨害、戦闘)について、それぞれでミッションの達成判定を行い、成功していればミッションカードに書かれた勝利点等が得られます。達成可否は、該当ミッションの自陣側に置かれたメタヒューマンの攻撃力の合計値が、敵陣側に置かれたメタヒューマンの防御力とミッションの難易度の合計値以上になれば成功です。

アクションフェイズ:
メタヒューマンのミッションへの派遣、施設の建設、基地の改造、ミッションの難易度アップに関わるアクションと、施設、基地によるアクションを行います。アクションには、アクションポイント(AP)を使用するものとしないものがあり、アクションポイントを使い切ったらフェイズ終了です。

施設の建設、基地の改造は共に施設カード、基地カードにAPカウンターを配置することで行います。
基地がグレードアップすると建設可能な施設数が増えるなどの効果があります。
施設には、手札を増やしたり、改造人間系のメタヒューマン作成に関わる開発ポイントを増加させたり等、全て異なる効果を持っており、効果によってはAPを消費して発動させる必要があります。

メタヒューマンは大きく3種類に分けられ、種類ごとに派遣(召喚)するための方法が異なります。

改造人間系:建設済の施設の開発ポイントの合計数が派遣に必要なポイント以下であれば派遣できます。
天才系:基地や施設から得られるリサーチポイントというのがあり、それを一定数消費することで派遣できます。
魔法使い系:手札からカードを捨てることで派遣できます。

メタヒューマンの持つ効果は、派遣時またはミッション達成時に発動します。

また、ミッションにAPを費やすことで難易度をあげることができます。難易度が上がったミッションは達成時の勝利点が増やえる他、派遣可能なメタヒューマンの上限があがる等の恩恵があります。

カード補充フェイズ:
カードを2枚、山札から引きます。

その後、相手の手番になり、どちらかが勝利条件を満たすまで続けます。

【プレイ内容】

イタリア語版のローマに栄光あれを買う際に、何か2人でできて30分以内で終わるものがないか物色していた時に見つけたゲームです。

ストレートなデッキ対戦のゲームは持っていなかったので、プレイ時間的にも探していた短時間ゲームということで購入&遊んでみました。

スタートすると早速、相方がターン終了時の補充枚数って何枚だっけと聞いてきます(無論、インストで説明はしていましたが)。
基地カードにAPとカードの補充数は書かれているので、これを見れば良いよと話していると、僕の陣営である枢軸の基地カードには、補充カードが1枚しか書かれていません。
ルールと異なるので、あれ?と思いながら相方の基地カードを確認すると、連合側はルールと同様に補充カードの枚数は2枚になってます。枢軸側も裏面(グレードアップ後)は2枚になっているので、これは多分、枢軸側は強いカードが多いとかの理由でハンデがついているのであろうと解釈しました。

カードの補充枚数が少ないというのは結構なハンデだと判断して、APを消費しなくても手札を捨てるだけで召喚できる魔法使い系のメタヒューマンを1体召喚した後は、APを基地のグレードアップに注ぎ込みます。

相方は手札に天才系のメタヒューマンが多かったらしく、リサーチポイントを基地の能力で補充していました。

次の手番で僕は無事に基地をグレードアップさせて、これでようやくカードの補充枚数で相方と同等になりました。さて、次はと考えたところ、相方はまだリサーチポイントを貯めているところなので、まだ召喚はされなさそうですし、僕の最初に召喚したメタヒューマンはそこそこ強いキャラだったので、そうそう負ける(ミッションが失敗するくらいの防御力をもつメタヒューマンが召喚される)こともなさそうです。
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(下に敷いているのは公式サイトからDLできるプレイマットです)

そう判断して、ミッションの難易度をあげます。高難易度のミッションがクリアできれば多くの勝利点やボーナスがあります。妨害のミッションなら成功時にカード補充ができ、最高難易度であれば相手の手札を1枚奪えますし、戦闘のミッションなら相手のメタヒューマンにダメージを与えることができます。

僕が最初に召喚したメタヒューマンは妨害ミッションのキャラ(メタヒューマンはそれぞれ派遣できるミッションの種類が決まっています)だったので、難易度をあげることでカード補充(&相方の手札減らし)に余裕ができ、さらにそのカードで戦闘ミッション用の魔法使い系メタヒューマンを召喚して、ミッション難易度をあげることで、相方が召喚していたメタヒューマンにダメージを与えることもできるようになりました。

こうなると、相方は手札は奪われるわ、召喚してもダメージ受けて倒されるわ(メタヒューマンの体力は大概1か2で、ダメージの防御、回復の手段はほとんどありません)と、どうしようもなくなり、結構な大差で1戦目は僕が勝ちました。
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相方:「何がどうなったのかわからない」

と、まあ、それはそうだろうということで、1戦、相談しつつやってルールと大体の戦術を理解してもらってからの3戦目。

リサーチポイントは貯めるのに結構なアクションポイントを使うにも関わらず使い捨てなので、使い勝手はかなり悪いということは2人とももうわかっており、主にカードを捨てて召喚する魔法使い系を先に召喚しつつ、こつこつ施設を建てて、改造人間系のメタヒューマンを安定供給させる形にもっていこうとします。

僕は手札のめぐりが悪く、相方のメタヒューマンの攻撃を防御できるような能力を持つカードがなかなかきません。その間に相方は、知性、妨害、戦闘の全ミッションにメタヒューマンを召喚して、細かく勝利点を稼ぎます。
手元には防御に特化したメタヒューマンがいたので、相方が難易度をひとつでもあげてくれれば、そのミッションだけでも邪魔できる…と思ってはいたのですが、相方に読まれていたらしく、こつこつと1ターンに1勝利点×3か所を稼いで相方が勝利しました。
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【感想】

非常に無難な面白さのゲームでした。

面白い!もう一回!というわけでもなく、つまらなかった…というわけでもなく、30分ドンパチやって先に殴り切った方が勝ち、難しいことはいいんだよ!という感じです。
バランス?何回か繰り返せば、うまいこと収束していくから!1戦1戦のことなんて気にすんな!と、いわんばかりで、序盤につまずくと、途中で逆転することはなかなか難しいです。優位な方が色々と有利なボーナスがつきますし、一気に点差を逆転するような要素もないので。

ルール(or僕の訳)の不備なのかもしれませんが、天才系のメタヒューマンが召喚までの手間がかかりすぎて使えなかったり、魔法使い系はともかく、天才系、改造人間系の強いキャラ(召喚に高コストが要求されるキャラ)は、召喚するころにはゲーム終わってるんじゃないかというくらい、召喚が大変だったりと、使えるキャラ、使えないキャラははっきりしています。

ちなみに、プレイ内容で「ハンデか」と判断したカード補充枚数の違いですが、公式ページのQ&Aによると、“誤植”とのことで陣営が違っても同条件なのが正しいようです。

ゲームの最大の魅力は、このアメコミ調のメタヒューマン達なんでしょうが、僕も相方もそれほど思い入れもアメコミへの造詣もないので、イマイチ世界観に浸れませんでした。どうもProject H.O.P.E. Role playingというのがあるらしく、そのキャラ達のようです。
絵柄がえらく濃いのでダメなひとはダメ、好きな人は好きでしょう。
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カウンター類が添付されてない割に大量のカウンターやら○○ポイントというのが出てくるので、別途用意する必要もあります。

個々のゲーム内のバランスは良くはないですし、アラも色々あるとは思いますが、派手でわかりやすいので僕は好きなゲームです(相方は「(ゲームとは言え)殴り合いは疲れる」といってましたが)。
色々なことができて、勝ち筋も一本調子にならなくて新しい発見が毎回あるという、繰り返しプレイに向いているゲームだと思います。まあ、展開が大味なので、その発見を次に活かせるほど洗練されているゲームでもないんですけど。

ボニー&クライド

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(インスト込み2人で40分くらい)

【概要】

悪名高いボニー&クライドを追う捜査官となり、犯行現場をめぐります。
犯罪の証拠を集めて、ボニー&クライドを逮捕しましょう。

【ルール】

カードをプレイするタイミングで得点が変わるラミーです。

各ラウンドのはじめに、ボニー、クライドの各カードを含めたカードをボード上の1~9の場所に1枚ずつ犯行カードとして伏せて並べます。これらは各プレイヤーの行動によって、見たり、手札に入れたりします。ボード上の1の位置に捜査車両を置きます。

プレイヤーは手番に、以下を行います。
1.山札から1枚補充する
2.手札からカードをプレイする(任意)
3.捨て札の山に1枚捨てる

いずれかのプレイヤーの手札がなくなるか、山札が尽きたらそのラウンドは終了です。得点計算を行い、先に100点を超えたプレイヤーが勝利します。

手札からカードをプレイするには以下の3つの方法があります。
A.捜査官カードを使う
B.メルドを作る
C.レイオフを作る

A.捜査官カードを使う
 捜査官カードを捨てることで、「山札から2枚補充する」「捨て札の山から1枚手札に入れる」「犯行カード1枚を見て、手札に加える(加えなくても良い)※」のうち、いずれかの行動を行います。

B.メルドを作る
 同じ数字のカード3枚以上を組にして場に出します。ボード上の組にしたものと同じ数字の場所におかれた犯行カード(があれば)を見て、手札に加えます(加えなくても良い)※。その後、捜査車両を1つ次の数字の場所に移動させます。

C.レイオフを作る
 既にいずれかのプレイヤーがメルドを作った数字のカード1枚を、場にだします。ボード上の出したカードと同じ数字の場所におかれた犯行カード(があれば)を見て、手札に加えます(加えなくても良い)※。その後、捜査車両を1マス、前/後ろに移動させます。

※ 犯行カードを見た祭に、その手段がメルド/レイオフであり、そのカードがボニーorクライドであり、かつ、捜査車両がその場所に置かれていた場合、ボニー、クライドのカードを獲得することができます。それ以外の場合であれば、ボニー。クライドのカードは見るだけで手に入れることはできません。

・得点計算について
ラウンド終了時に、場に出したメルド、レイオフのカード枚数、ボニー、クライドカードに応じて得点を得ます。
メルド/レイオフは場に出した際に、その数字に捜査車両がとまっていれば得点があがります、また、ボニー、クライドカードは1枚10点、ひとりのプレイヤーが2枚とも獲得した場合、その他のプレイヤーの得点は0点になります。

【プレイ内容】

推理小説風の推理ゲームを考えていた際に、情報・手掛かりを組み合わせて役を作るような形で、推理って表現できないかなーと思った時に、それってラミー?というか、ミステリラミーのシリーズと同じなんじゃと気づいて、いつか遊びたいなと思っていました。

シリーズが4,5作あるのでどれが良いかと迷っていたのですが、ボードゲームジャンクションで紹介されていたこともあり、ボニー&クライドを購入しました。
その後、「ああ、BGGの評価比べても良かった」と気づいて見てみたら、ボニー&クライドはミステリラミーシリーズの作品と比べると評価良くないとか、そもそも系譜ではあるけど、タイトルにミステリラミーってついてない(切り裂きジャック、ジキルとハイドとかはタイトルに「Mystery Rummy」と入っている)とか、ボードゲームジャンクションどういうことなら!と理不尽な思いを抱いたりもしました(まあ、面白い、面白くないは主観なんで、意見が違っていても仕方ないところですが)。

(手番中、メルド、レイオフは好きなだけ出来るので)ラミィキューブのように、最初は手札をお互いにかかえる展開になるかなと思いましたが、数字だけが合えば良いのと、捜査車両がとまっている場所の数字は得点があがるということで、2,3ターン目には1のメルドができた相方がいきなり場に出してくれました。

実は僕は2と3のメルドができる状態だったので、相方のメルドによって2の場所にやってきていた捜査車両を見るや、2のメルド、また捜査車両が進んで3のメルドとうまいことできました。
しかもクライドのカードを獲得します。

ここまではいい感じでしたが、1,2,3しかメルドができていない状態でお互いに手札が減ってしまったので、レイオフもできず、しばらくは手札を補充→余計なカードを捨てるという地味な展開に。

そんな中で相方が場に出したメルドに便乗できたのを活かして捜査車両を移動、移動と動かして、移動させた先でメルド! しかもボニーカードゲット!
この時点で僕が手札をなくしたので、得点計算なわけですが、僕がボニーとクライドカードの両方を獲得したので、相方はこのラウンド0点となり、一方の僕はボニー&クライドカードの高得点もあって、一気に60点前後 対 0点という状況に。
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相方はかなりやる気がなくなってしまったように見えたので、どうする?とも聞きましたが、最後までやるとのことなので、2ラウンド目に。

今度は、なかなか小さい数字のメルドができなかったので、とりあえず手札を減らす意味で得点は低くはなりますが、捜査車両のいないところのメルドをお互いに作っていきます。
そして、途中からはまたカード待ちの地味な展開になってしばらく経過しましたが、相方が捨てたカードがまさに欲しかったカードだったので、それを拾ってメルド→手札なくなって終了でした。

今回も僕はボニーのカードを手に入れており、それだけで10点あるわけで。
楽に100点突破で勝利しました。

【感想】

もともとラミィキューブは僕も相方も好きということもありますが、サクサク進んで、収束性も良いので、非常に楽しめました。カードゲームとはいえ、テーマをちゃんと感じることもできましたし。

僕の経験が浅いからだとは思うのですが、ラミィキューブはどの程度なら手に持っておいて、どの程度になったら場に出していくのかタイミングがよくわかりませんでした。このゲームでは、捜査車両という得点が二倍になる要素があるので、それに合わせれば基本的にはよかろうというのが明らかなので出すタイミングに困ることはないです。

手番の最後にカードを一枚捨てること、自分以外のメルドにもレイオフができることから、「あー、いいカードこないー。どんどん手札たまっていくー」と、いたずらにプレイ時間がのびることもありません。
数ゲームやって合計点を競うゲームなので、こういうサクサク感は十分ありですね。

やっていることは番号をそろえて場に出すというだけなのですが、テーマとやってることは関係ないなあという気はそれほどしません。
かといって、捜査している気分になるかといわれると、それも微妙ですが。

捜査している感じが全くしないわけではないというのは、捜査車両の存在が大きいかと思います。捜査車両、捜査車両とゲーム中に呼んでいるからこそ、なんとなーく、やってること(カードを場にだすこと)が事件の捜査だという気になったのではないかと。

あとは、カードのデザインが全部違っていて、その場所でどういうことが起こったのかが、絵柄からだけでわかるというのも少しは関係しているかもしれません。
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(こんな感じでコマ送りみたいになってます)

残念だったのは、二点で、まずひとつがどこでメルドが既にできているのがわかりにくいことです。
カード上の数字は小さめなので他プレイヤーの手元に置かれたメルドを確認するのが、ちと大変です。犯行カードの有無とメルドのされたされてないはイコールでもないので、僕らはメルドした時にマーカーをボード上におくようにしてました。
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二つ目は、まあ、それが目的のゲームだからと言われればその通りなんですが、ボニーとクライドの両方をとった時のボーナスがでかすぎます。もともと各カード10点と高得点なので、それに加えて他プレイヤーは0点はやり過ぎではないかと。100点まで繰り返すゲームなので、各ゲーム内にはそういった逆転要素があっても良いかと思いますが、逆に100点まで繰り返すことが苦痛になるというか、やる気をなくさせる点差がつくのはどうかなんかと。

とはいえ、このサクサク感と雰囲気はとても良いので今度は大人数でやってみたいと思います。

高円寺盤遊会(2012.1.29開催)

ずっと日程が合わず参加できなかったのですが、半年ぶりくらいに高円寺盤遊会に参加させていただくことができました。

午後イチから夕方(といっても7時前)までで以下の3ゲームをプレイしました。

・キングダムビルダー
・遺言
・シティタイクーン

んで、以下、それぞれの感想を。

キングダムビルダー
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手札1枚を持ち、手番にそのカードに書かれた地形(草原や砂漠など)に自コマを配置していき、誰かの持ちコマがなくなった時点で得点計算、最も多くの得点を手に入れた人が勝利します。
ゲーム開始時に目的カードが用意され、その目的を満たすのが主な得点源です。(山に面しているコマ1つにつき1点等)
また、オアシスや厩などに隣接してコマをおくと追加アクションを行えるタイルを入手できます。

コマは地形があっていればどこにでも置けるというわけではなく、既にボード上におかれたコマに隣接した場所にできる限りおかなければなりません。(つまり、好き勝手にこっちの草原、あっちの草原と置くことはできない)

基本的にあっちにもこっちにもおけた方が有利です(追加アクションのタイルをとるにも、目的カードの条件を達成するにも)。そのためには、できる限り他の地形に接しないようにコマをおくとか、既にコマが置かれた地形をとっとと全て埋めてしまうとか、盤上に縛りが発生しないようにしていく必要があります。

手札が1枚ということもあって、考えることは盤面にどうコマを配置するかだけに絞られている割に、考えなければならないことは多く、考えがはまって得点を稼げると気持ちが良いです。コマが配置できる地形はカードの引き運ではありますが、そのあとのコマの配置、タイルによる追加アクションの実施等は、確実に経験や思考力が反映される良いゲームでした。

ゲーム自体は追加でコマを置けるアクションタイルを多く獲得した方々がまず、盤面においたコマ数だけでも大きくリードしたことに加え、「コマ数が最低のエリアにおかれたコマ数×3点」の条件をうまく満たした月斎さんが勝利。
僕は、元々の実力が~と言う話もありますが、うまいこと4つめのエリアにコマを飛ばすことができなかったことも大きく響いて最下位でした。どなたかがおっしゃっていましたが、最初の1,2ターン目にどの追加アクションタイルをどの程度取れるかが大きいです。ただ、上記のとおり、それだけのゲームではないというのはわかりますし、面白かったです。

遺言
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金の使い方を知らずに他界した叔父の遺言で、最もお金を上手く使った(最も早く浪費して所持金をゼロにした)プレイヤーが勝利するという設定がかなりイケているゲーム。全体的に上品なアートデザインもハイソな世界観にあっています。
帽子のかたちをした木製の従者コマもかわいらしいです。
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遺産を使う方法は、家を買う&修繕、使用人を雇う、食事や旅行で金を使う等があります。
カードの補充枚数、従者の人数、アクションポイント数、手番順は、毎ラウンド、各プレイヤーが早いもの勝ちで決めます。基本的に手番順が早ければアクションポイントもカードの補充枚数も少なく、手番順が遅ければアクションポイント等が増えます。

まず、いつもは金がない金がないと言ってるのに~とひと盛り上がりできるだけで、かなりいいです。ゲーム自体も手順決めでの戦術の幅だし(アクションポイント重視や手番順重視等)がありますし、お金を使うのも不動産売買、不動産の修繕、使用人の給料、食事等々バリエーション豊富です。あと、この時のゲームではどの戦術もそれなりに勝負に絡めていたので、しっかり考えて方針立ててプレイすれば良い(特化して強いものがない)ように思えました。
カードの引き運はありますが、自分で補充枚数をコントールできるので、気にするほどでもない気がします。

この時のゲームでは、スタートプレイヤーになった僕が、いきなりアクションポイント+1の使用人をとれたこともあり、かなり有利にゲームを進めることができました。コック達を雇ってからの屋敷の修繕で金を使い、屋敷を売ってからはアクションで~と調子よく金も減っていき、勝てたかも?と思ったものの、馬車関連のカード5枚で毎ラウンド16万ユーロも浪費できる態勢になっていた方にまくられて2位でした。

キングダムビルダーとは異なり、経験はほとんど反映されない(有効な手がわかりやすい)のですが、テーマ、ゲームの派手さがかなり好みにあってました。一番よかったのは、どんなプレイも笑える(飯にXX万もつかっちまった!だの、金が使いきれない!だの)のは、プレイしていて気持ち良いですし、雰囲気も良かったです。

シティタイクーン
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過去の記事

多人数で遊びたいなと持ち込んだところ、興味を持っていただけたのでMAXの5人プレイで。

また別記事で書くかもしれませんが、少人数と多人数ではかなりプレイ感覚が違いました。まず、単純にプレイ時間が増える(この時はインスト10分ちょい、ゲーム2時間半でした)というのもあります。今まで遊んだ二人プレイだと自分のタイルを全て使うにはどう資源を用意して使っていけばよいかという点が大きいように思っていたのが、5人だと資源の絶対数が足りず、自分の施設が全て使えるわけではないので、どの施設を優先的に使うかという点が大きくなっていたように思います。
資源が十分でないせいで前半で作った商品を強い効果の施設がでてくる後半まで保持しておく、というのも有効な戦術になっていました。

勝負自体は、まあ、持ち主にも関わらず最下位でlol
卓を囲んだみなさんにも好評だったのは嬉しかったですし、上記以外にも色々と気づかせてもらえましたしで良いことづくしでした。

少人数でも多人数でも面白いということはわかりましたが、多人数の方がゲーマー向きかなあという気はします。逆に軽めのゲームを好むひととなら少人数で、ですね。

久しぶりの参加ではありましたが、ゲーム巧者の方達とゲームができて良かったです。次回以降の日程もあわなそうではあるのですが、機会を見つけてまた参加させていただきたいと思います。

んで、やや関係ない話を。
たまたま、前日、海外のボードゲームショップを見ている時に気になっていたフロレンツァ/Florenzaというゲームを持ちこまれていた方&プレイされたことのある方がいたので、話が聞けたのも良かったです。2010年のエッセンでそれなりに良い評価(スカウトアクションの結果は9位)を得ており、BGGの点数もそれなりに良く、テーマも含めてコンポーネントも良い感じなのですが、国内にははいってこなかったようで、ちょっと調べたぐらいだと日本語で書かれたレビュー等は全く見つからないというゲームです。
伺った内容だと、面白い、かなり長時間(インスト込みで多分3~4時間)、最初に取り合う人物(だったような)で飛びぬけて性能が良いひとが2人、やや劣るひとがひとりという構成なので、多人数でプレイすると4人目以降のひとは、優秀なひとをとったプレイヤーをまくるのがかなり大変、だから2人がベスト、3人でもなんとかいうゲームとのことでした。
僕のように調べたけどようわからん!という方のためにメモで。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
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