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マンハッタンプロジェクト/The Manhattan Project

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(インスト込み、2人で1時間15分)

【概要】

核という革新的な技術が発見され、多くの国で研究が開始されました。あなたの国はその技術を使った兵器開発競争に勝ち抜き、他の国々より有利な立場に立つことができるでしょうか。

【ルール】

いずれかのプレイヤーが目標の点数を達成するまで以下のどちらかを各プレイヤーが手番ごとに行います。

1.ワーカーの配置
2.ワーカーの回収

1.ワーカーの配置

ワーカーを配置することで様々なアクションを行います。ワーカーの配置は以下の2段階で行います。

Step1:ボード上にワーカーを配置する。
Step2:自分の建物カード上にワーカーを配置する。

1手番に、ボード上のアクションは1つのみ、建物カードを使うアクションは未使用のワーカーと建物がある限り繰り返し行うことができます。

ボード上にあるアクションは以下です。

建物の建築:スペースに並んだ建物カードを購入し、自分のボードに配置します。建物カードは常に7枚公開され、並びが左から右に行くほど価格があがります(2,3,5,7,10…のように)。購入されることで空いたスペースは右のカードをスライドさせ、一番右のスペースに新しいカードをめくっておきます。
攻撃:自国の戦闘機と爆撃機で任意のプレイヤーひとりの国を攻撃します。戦闘機は戦闘機or爆撃機を破壊、爆撃機は建物を破損させて使用不可にすることができます。
修復:爆撃機によって破損した自国の建物を修復します。お金を払うことで手番以外のプレイヤーも修復可能です。
工場:戦闘機や爆撃機、お金を入手します。
鉱山:イエローケーキ(ウラン鉱石)を入手します。
大学:科学者や技術者などの追加ワーカーを入手します。
原子炉:プレイヤーは、プルトニウムや濃縮ウランを入手します。
爆弾の設計:爆弾の設計図を入手します。
スパイ:スパイを雇います。その手番中のみスパイの人数分他国の建物にワーカーを配置し建物を使用できます。

建物カードでは、「鉱山」「工場」「大学」「原子炉」があり、それぞれのアクションを行うことができます。

ボードの配置場所、建物カードではアクションに必要なワーカーの数/種類、お金、イエローケーキ等が異なり、基本的にアクションに必要なものが増えるほど、入手できる数は増えます。

2.ワーカーの回収

・配置された場所に関わらず自国の全てのワーカーを回収します。
・自国の建物カード上にある他国のワーカーを持ち主のプレイヤーに戻します。
・ボード上、自国の建物カード上、手番プレイヤーの手元にある契約人材をストックに戻します。
※契約人材:上記のとおり自国には戻ってきませんが、大学にて入手し、一度のみ自国のワーカーと同様に使用可能なワーカー
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(右下に投げやりに置かれているのが契約人材です)

・爆弾アクション

ワーカーの配置を選択した場合、手番中の任意のタイミングで爆弾アクションを行うことができます。
爆弾アクションは、以下の3種類です。

製造…手元にある設計図に示されたワーカー、濃縮ウラン等を配置・消費することで爆弾を製造します。製造した爆弾はそのまま得点になります。プルトニウム爆弾は爆縮試験カウンターの有無で得点がことなります。

試験…手元のプルトニウム爆弾を1つ失うことで爆縮試験を行い、爆縮試験カウンターを得ます。

搭載…爆弾カードに書かれたお金と爆撃機を1機消費して、爆弾を爆撃機に搭載します。搭載カウンターを爆弾カードに乗せます。

※爆弾カード、爆縮試験カウンター、搭載カウンターには得点が書かれており、プレイヤーはそのままの得点を入手し、目標点を達成したら直ちにゲームは終了します。
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※初期建物:建物カードには、初期建物と呼ばれる6つのカードがあります。BGGの作者の書き込みによると、本来は裏面が通常の建物と異なるのですが、初版はミスプリントのため、初期建物と書かれているのは4枚しかありません。通常の建物から2枚、大学を初期建物として扱うとのことです。
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(これら6枚のカードが初期建物です)

【プレイ内容】

3人以上でやるゲームだろうと思いつつも、ルールの確認等も兼ねて相方と2人で遊んでみました。

ワーカーを増やすのは定石だろうと、相方は初手、ボード上の大学で技術者を得ます。建物カードによるアクションはボード上のアクションに追加で行うため、ボード上のアクションよりは、建物カードの効果で同じことをやった方が良いだろうと、僕は建物の建築で大学を購入&建築し、すぐに科学者を手に入れます(技術者を手に入れる大学は価格が高かったので買えず)。

とりあえずワーカー増やせばいいだろーくらいしか考えてなかったのですが、科学者は主に原子炉での濃縮ウラン作成や爆弾作成で活躍するワーカーで、建物の建築や工場では技術者の方が圧倒的に便利なことに、すぐ気付きます。建物の建築では、安い建物(2金&3金)の建物は技術者ならばタダで建築できますし、お金や戦闘機などを多く得る工場は技術者でないと動きません。

これは失敗したと思いつつ、仕方ないので工場を購入して、とりあえずお金を…などとやっていると、僕が建物を購入したせいで、技術者を入手できる大学が安くなり、相方がさくっと購入します。
このまま相方と技術者数で差がつくのはうまくないというところで、相方がワーカーを回収してくれたので、スパイアクション発動です。相方の大学を使って自分の技術者を増やしつつ、相方の技術者増加を止めます。

一方で相方は、爆弾を作らないと点数が入らないのであればと、鉱山を2つ購入し、イエローケーキをどんどん貯め込んでいました。
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(中盤くらいの相方の国。イエローケーキの生産力はすごいですが工場はそれほどありません)

僕は相方より科学者数で上回っているので、ウランの濃縮や爆弾製造を有利に進めるといきたいところでしたが、あまり効率的でない鉱山しかもっていなかったこともあり、イエローケーキが貯まらず、しかも、ボード上の原子炉は相方のワーカーに使われ、建物でも原子炉が中々出てこず、ひたすら工場を稼働させて戦闘機と爆撃機を作りつつ、お金を手に入れることしかできませでした(場に出ている爆弾も濃縮ウランを使うものばかりで、ただでさえ少ないイエローケーキをプルトニウム作成に使うのに思いきれませんでした)。

このまま離されるのも嫌だったので、豊富な戦闘機と爆撃機で相方国に攻め込んだりもしました。既に十分なイエローケーキもワーカーも持っており、かつ、お金を手に入れるための工場がほとんどない相方国には、正直あまり有効な手ではなかったですが…。

そんな時、ついに原子炉の建物が出てきました! これは是非とも手に入れなければ…とお金を貯めつつ、機会を待ちます。相方はお金になる工場をあまり持っておらず、かつ、濃縮ウランの作成にお金を使っていたので、お金だけは僕の方が確実に持っています。
相方もお金が欲しくなったのか工場を買ってくれたおかげで価格の下がった原子炉を10金で購入し、ついに濃縮ウランの作成に乗り出します。

ここからは、お互いに相手の残りのワーカーを良く見つつ、タイミングを見ては回収、すぐに濃縮ウランを作成という作業に入りました。

爆弾を先に作ったのは僕でしたが、相方もすぐに1つ爆弾を完成させます。そんなこんなで、お互いにあと1つ爆弾を作れば目標点に達するという状況に。僕はあと1つ濃縮ウランがあれば爆弾が作れます。
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(僕の爆弾完成&搭載完了)

自分の原子炉でもボード上の原子炉でもいいやーと気が緩んだ隙に相方にスパイで僕の原子炉は使われます。相方はそのまま爆弾を作成、さらに搭載で5点手に入るので負けた?と思いきや、相方は搭載に必要なお金が足りず、あと2点ほど目標点に足りていません。

ラッキーではありますが、相方が1金でも手に入れれば終わる状況です。何か手はないか…と見るに相方国は戦闘機も爆撃機も数が少ないです。搭載に必要な爆撃機を破壊すれば!と爆撃機を全て破壊しました。これで相方はお金と爆撃機の2つが必要で、どう考えても2ターンはかかります。
よし!勝った!と濃縮ウランを作成し、爆弾を製造…としたものの、技術者ワーカーが1つ足りません…。
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(終了直前の僕の国。原子炉におかれた相方のスパイが勝敗をわけることに)

どう足掻いてもこのターンで技術者を手に入れることはできず、結局、相方が爆弾を搭載させてしまい目標点突破、勝利となりました。

【感想】

テーマがテーマだけにアホなゲームかと思っていましたが、そんなことは全くなく、しごく真っ当なゲームでした。あと、相方もテーマが不謹慎ではないのかと気にしていましたが、爆弾はあくまで抑止力として作るだけですし、イエローケーキ、濃縮ウラン、プルトニウムの扱われ方は妙なデフォルメはされておらず、真面目で、ふざけてはいないので、実際にプレイした時には、テーマを聞いた時に危惧するような、嫌悪感、不謹慎さは感じませんでした。

ゲームは、ワーカーが結構なスピードで増えていく(ひとりのワーカーを3人に増やす大学とかあります)のと、1手番に使える建物の数に制限がないことから、かなりのスピードでサクサクと進みます。

ワーカーを回収した直後の手番では、今回の僕の例だと中盤以降、建物の効果で、戦闘機を3、爆撃機を5機、お金を7金、イエローケーキを1つ、濃縮ウランを2つ、技術者ワーカーを3つ等々を一気に手に入れることができる状態になっていました。
だいたい濃縮ウラン4つ、技術者・科学者3人で作る爆弾で15点前後、さらに搭載で5点追加を獲得できるので、おおよそ目標点(プレイ人数で変化)の半分から1/3相当を1手番で生産出来ていたことになります。
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(ほぼ終盤の僕の国。緑のワーカーは相方のスパイです)

序盤から中盤にかけてあっという間にワーカーが増えて、生産力がどんどん増えていくのは、とても気持ちが良いです。
ただ、爆弾の製造は、濃縮ウランやプルトニウムをコツコツと(といってもアクションとしては爆弾1つにつき2,3回)作る必要があるので、サクサクの反動で同じことの繰り返しが、面倒とはいかないですがちょっと気になりました。
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(原子炉カード。多くても3つくらいしかプルトニウム、濃縮ウランは作れません)

さらにワーカーをボード上のアクションや建物カード上に配置してアクションを実施しはしますが、ボード上のアクションスペースは効率は違えど同様のアクションが複数スペース用意されていますし、建物カードも同種類のカードは10枚もある(微妙に効果は異なる)ので、自分のやりたいことが全くできないという状況にはそうそう陥りません。

とはいっても、プレイ人数次第ではスペースは別の誰かに占有されがちになりますし、原子炉や修復アクション等はボード上に1ヵ所ずつしかスペースはありません。さらに、スパイアクションであったり、建物カードを先に購入されたりであったりで、プレイ内容部分にも書きましたが、ワーカーの回収のタイミングを読み合ったり、他プレイヤーのアクションを邪魔したりは十分に熱いです。
スパイで他国の建物を使う時にも契約人材を使うと嫌らしさが増すケースもあったりします。

爆弾や建物カードの出方次第で展開も変わるので、一本調子になることはないとも思うのですが、逆に、爆弾やカードの巡りあわせで、非常に苦しい展開になるプレイヤーも出てくるような気もします。プレイ人数が少ないと建物カードや爆弾の回転が悪いので。
例えば、濃縮ウランを作る施設を持っているのに、プルトニウム爆弾ばかり出てきたりなどです。スパイアクション等で余程の状況でない限りなんとかなるような気もしますが。

また、コンポーネントはよくあるサイズからふたまわりほど小さいです。個人ボードがあるタイプのゲームですが、かなり省スペースのゲームです。
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(比較対象はマンマミーヤのカードで。)

テーマで敬遠されることもあるかもしれませんが、それだけでプレイしないのはもったいない非常に手軽・快適なワーカープレイスメントゲームだと思います。直接攻撃のアクションもあるので多人数で遊んだ方が盛り上がりそうであり、その時が楽しみです。

大相撲八百長札

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(3人でインスト込み40分ほど)

【概要&ルール】

相撲で勝つには普段からの稽古が大事ですが、それだけでは十分な勝利は望めません。星を買うことも大事です。
稽古と星の買い取りで大横綱を目指しましょう。

各プレイヤーに手札として、1~10まで数字が書かれた10枚のカードが配られます。
そのうち、任意の4枚を場にオープンにして出します。残りの6枚は他プレイヤーに見えないようにして持ちます。

稽古札と買取札をプレイ人数に応じて用意して、それぞれをシャッフルした後、稽古札をプレイヤー人数分だけ場に出します。買取札ははじめは場に出しません。
これを場札と呼びます。残りは補充用の山札としますが、次に場札になる、山札の一番上の札は表向きにします。

準備が終わったら、スタートプレイヤーから、時計回りに1枚ずつ手札を出して場札を取っていきます。
この時、手持ちのカードと場にオープンにしているカード、どちらの手札を使うかは任意です。出した手札に書かれた数字以下の価値の場札をとります。稽古札、買取札のうち、好きなカードを取ることができます。取った札に関係なく、出したカードが手持ちのものなら、稽古札の山から場札を補充し、オープンにしている手札から出したなら買取札の山から場札を補充します。

全員が場札を取ることができなくなったならばラウンド終了です。
まず、取った買取札の価値を合計し、合計値がプレイヤー内で上位のプレイヤーは稽古札の価値を2倍にできます。下位のプレイヤーは稽古札の価値そのままが得点です。
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(この場合、買取札の合計値が上位なら、70×2で140点。下位なら70点です)

※(ルールの間違いについて2012.3.22に修正)けがわさん、ご指摘ありがとうございました!

【プレイ内容&感想】

※以下のプレイではセットアップ&得点計算でルール間違いをしています。

ボードゲームにはまり始めたころ、とあるブログで記事を読んで気になっていた「政治献金ゲーム」を有志の方が、当時賑わっていた相撲と八百長をテーマに同人ゲームとして復刻されたゲームになります。

まさか、買う機会があるとは思っていなかったので、このゲームが販売されたゲームマーケット2010春XXでは、マッハで買いにいったわけですが、そういうゲームほど得てして、なかなかプレイしないもので…。先日、ようやく機会を作って僕、F、Sの3人で遊ぶことができました。

このゲーム、稽古札と買取札で取るために必要なコストと得点の効率が異なります。例えば、稽古札は10の札で30点がとれますが、買取札は10の札で取れるのは最大25点です。
全員持っている手札の種類は同じなので、できる限り小さい数字で高い点数を取りつつ、最終的に得点が倍になる買取札をどこまで取っていくかが1つ目の肝になります。

2つ目の肝は、手持ちから札を出すか、オープンにしている手札から出すかです。次に場に出てくる札は見えているので、次に場に出てくる札を考えても自分が取った方が得か、自分が損しても相手に取らせない方が得かというわけです。

3人なので3ラウンドやったわけですが、1ラウンド目は、なんだかよくわからないという感じで、2ラウンド目からようやくそこらへんのジレンマがわかってきました。

僕はとりあえず合計値が1位か2位に入らないとと、得点効率の良い稽古札重視で取っていき、2ラウンド目終了時点ではトップでした。2位はSで、Fは手番運が悪かったり、8、9、10と高い数字の手札を残しておいたにも関わらず山札から高得点の札が出てこず、低い得点の札を高い数字の札で取る羽目になったりとついてなく3位で。

そして迎えた3ラウンド目。今度は僕の手番運が悪く、どうしようもないので低い点の札を取る→場に高得点の札が出てくる→FとSが取る→また低得点の札しかない状態で手番がくる…という悪いスパイラルにはまりました…。

ひたすら稽古札を重視して、最終得点は伸びないまでもFかSの買取札の価値を倍にはさせないとかの戦術も取れたはずなのですが、中途半端に買取札を取りに行ったりした結果、最終得点でSに逆転されて終了となりました。

以前、ボツワナの感想で、なんのためにジレンマで悩んでいるのかよくわからんという話を書きましたが、この大相撲八百長札は、ジレンマの内容とそれがもたらす結果が非常にわかりやすいです。自分の得点的にも他プレイヤーとの絡み的にもです。
長期スパンで終了して初めて自分の取った戦術が有効かどうかわかるというようなボードゲームも、もちろん楽しいですが、このゲームは自分が取った行動、悩んだジレンマに対する結果がわかりやすい形ですぐにフィードバックされるので、短いスパンでジレンマという解くべき課題に対して、計画、行動、評価、行動への反映(いわゆるPDCA)をまわせるのが、気持ち良いです。

稽古札を取り過ぎないよう、稽古札の合計値では1位を目指さずちょっと下の順位につけて、その分多く取っていた買取札の価値を倍にして総得点では勝てるように振る舞うという、一筋縄でいかない変わった得点方法も好みです。
コンポーネントやシステムがシンプルすぎるというのは、マイナスではなくて、必要十分って感じですし、悪い点というのがゲームだけに限れば正直、思いつかないです。

とはいえ、入手機会が限られている(というか、ほぼない)という点が非常に残念というか、どうしようもない点ではあるのですが…。

ピザ・セオリー/Pizza Theory

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(2人でインスト込み30分)

【概要】

よう! 俺はトマト! ピザの具を全部トマトにしてやるのが夢なんだ。
マッシュルームやブロッコリーのやつらになんか、ピザの具の主役は渡さないぜ!

【ルール】

赤(トマト、ベーコン、サラミ、パプリカ)、緑(ピーマン?、ブロッコリー、ローリエ?、ねぎ?)、白(チーズ、マッシュルーム、ニンニク、玉ねぎ)のうちの1つの色を担当し、ピザの上で陣取りをします。
手元の具材を最もピザに乗せたプレイヤーが勝利します。

1ラウンドは以下の手順で行います。

1.具を置く

各プレイヤーが1つピザの上に具を置きます。この時、自分の色の具に接しないように置く必要があります。

2.カットするラインを決める

各プレイヤーとも、ピザのどこを切るのかを決めて、その場所の番号を手元のダイスで表示します。目の前からまっすぐにしか切ることはできません。ダイスの目は手で隠しておき、一斉にオープンします。
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(こんな感じで隠します)

3.具の入れ替え

ラインによってピザはいくつかのカットに切り分けられています。各カットで最多数でない具は全て、最多数の具と入れ替えられます。
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(左側ののカットの緑の具は赤の具に替えられます。上部のカットは、赤、白、緑ともに3つで同数なので入れ替えはありません)

最多数の具が2種類ある場合、残り1つの具が取り除かれます。3種類が同数であればなにも起こりません。

4.ピザをまわす

ピザを120度まわします(ピザに1st、2ndと書かれているので要は手番順が変わります)。

いずれかのプレイヤーの手元から具がなくなったらゲーム終了です。最もピザの上に具が乗っているプレイヤーが勝利します。

2人プレイ用ルール

2人プレイ時には、カットするラインを決める前に、交代で一方のプレイヤーが使われていない色のダイスを振り、出た目のラインに接するようにその使われていない色の具を1つ置きます。そのラインは残したまま、プレイヤーはカットするラインを決めます。具の入れ替えの処理は3人時と同様です。

【プレイ内容&感想】

3人の方が良いのだろうなと思いつつ、相方と2人で2戦ほど遊んでみました。

1戦目。ラインでカットしてエリアが区切られるとはいえ、ある程度固まっていた方が有利だろうと、近くに近くに置くようにしました。一方で、バンバンこちらの色が多いところにも相方の緑の具軍は飛び込んでくるので、これは良い餌食だと各個撃破していたら、最後は相方が戦意喪失してしまうほど陣地に差ができてしまい、僕の勝ち。

2戦目。かたまらせた方が良い旨を伝えて、プレイしたところ、こちらのカットで僕が2つ取れば、あちらのカットで相方が2つ取るような一進一退の攻防が続く、良い勝負に。

僕も相方も出来る限り、自分の具がまわりにあるところに新しく置く具も配置したいのですが、数ターン経過するとさすがに場所がなくなってきて、徐々にそうも言っていられない感じに盤上(ピザ上)がなってきます。

一気に大量に入れ替わる時も近いのか…?と緊張が高まってきたところで、僕と相方に使われていない白の具用のダイスを僕が振ると、相方の大半の具を占め出すような位置にラインが引かれてしまいました。
そこから漏れた緑をおいしくいただいて、一気に勝利となりました。
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(赤勝利の図。白のラインで緑の具のほとんどが勝負に絡めていません)

2人プレイだったこともあって最後はダイス運で決まってしまいましたが、適度に自分の考えと相手の考えが絡まりつつ、短時間で収束していく良いゲームだと思います。
2人プレイ時の使われていない色の扱いはともかく、基本的に運は全く絡まないので、ルールを読むだけだと結構重めのプレイ感になるかもと思っていました。実際に、カットを決めるのが相手の思惑を読み合う形になりましたが、なんというか、「ここをカットするのはあり得ないだろう」という手もあるので、実は選択肢はそんなに多くなく、そのおかげかプレイ感は軽いです。

逆に言えば、思いもよらない手というのはそんなにない(はず)なので、ミスをした方が負けるという地味なゲームなのかもしれません。3人だと白は赤を狙っているから、その隙をついて…というのもできるかもしれませんが、やってみんとどうともいえません。少なくとも2人ではミスをした方orダイス運に見放された方が負けるという気がしました。

しかし、ダイス運による突然死のようなことがあり得る状況でやって面白いゲームかは正直微妙なので、3人そろった時にやってみたいところです。

また、陣取り、多数派が勝つという性質上、具の彩りが結構偏ります。見た目での陣のわかりやすさのために仕方なかったのでしょうが、ピザ上で色が偏るというのは見た目的に美しくないのが残念です。(概要の文は僕が適当に書いただけで実際には特にストーリーめいたものはありません)
(2012.4.13追記)説明書には記載はありませんが箱の裏に、ピザの具ってみんな持論があるよね的な話が書いてありました。

このゲーム、コンポーネントが結構凝っています。箱は配達ピザの容器を模していますし、ピザや具もただの紙ではなく、コーティングされていてテッカテカです。ダイスもよく使われているサイズよりふたまわりくらい大きいです。
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具がずれないようにピザには穴が少し開いていて、はめ込まれたピザの具は少々のことでは動きません。70度くらいなら傾けても平気です。
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箱もちょっと上げ底になってはいますが、全てのコンポーネントがぴたっと収まるなかなかの収納性です。
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ピザを折りたくないとか、箱をピザを模したいとか事情はあったのでしょうが、正直なところ、こんなに大きくなくても良かったんじゃとも思うので難しいところです(中箱と呼ばれている、ドミニオンサイズの箱です)。

僕はKickstarterで購入しましたが、出版はグリフォンゲームズなので、たぶん国内のショップにも入ってくるのではないかなーと思います。とはいえ、本当か?と言われればわかりませんというのが正直なところですが…。

ラッタス/Rattus

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(3人でインスト込み70分ほど)

【概要】
1347年、ヨーロッパはペストの炎につつまれた。

ヨーロッパの有力者の力を借りて、自分の一族を出来るだけ多く生き残らせましょう。

【ルール】

ペストでどういった人たちが死ぬかが書かれたネズミトークンが大量にあり、それが全てボード上におかれるまで、プレイヤーは時計回りに手番を移しつつ、以下を繰り返します。

1.階級カードをとる

様々な能力を持った国王、小作農、騎士等が書かれた階級カードを1枚、手元にとります。
このアクションは任意で、取らなくても構いません。階級カードは場にあるもの、他プレイヤーの持っているもの、どれでも取ることができます。ただし、取った階級カードを自分の意思で手元からどけることはできません(他プレイヤーに取られるまで手元に残る)。

なお、手元にある階級カードの能力は手番中、いつでも、何枚でも使用できます(1手番、1能力は1回のみ使用可)

2.コマを配置する

自分の色の人コマを任意のエリア1つを選んで配置します。この時、選んだエリアにおかれたネズミトークンの数より多くのコマは置くことができません(前ラウンドにおかれたコマとの合計数がネズミトークン以上になることは構いません)。

3.疫病コマの移動

手番プレイヤーが疫病コマを任意の隣のエリアに移動させます。移動した先のエリアにおかれたネズミトークン数に応じて、隣接するエリアにネズミトークンを新たに配置します。
この時、疫病コマが移動した先に人コマが1つ以上ある場合、人コマかネズミトークンがなくなるまでネズミトークンを表返します。

ネズミトークンには、そのエリアに何人以上いた場合にペストが発症するかの条件と、発症した場合に死亡する対象が書かれています。

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(このトークンの場合、左側は4人以上で発症、エリア内で最も多い色のコマが1つ死亡(Mの効果)、エリア内にある全ての色のコマが1つ死亡する(Aの効果)のトークン、右側は騎士、商人、小作農の階級カードをもつプレイヤーの色のコマが死亡するトークンです(ひとりのプレイヤーが3枚ともカードを持っていれば3つコマが死にます))

ネズミトークンが全て置かれたら、最後に全てのネズミトークンを表返してその効果を適用した上で、生き残った人コマの数を数え、最も多くの人コマが残っていたプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容&感想】

以前、Sにリクエストを受けていたものの、その時は遊ぶことができなかったので、良い機会と僕、F、Sの3人で遊びました。

インストして受けた印象は、正直なところ、僕も含めて、「何がどうなるのかようわからん」、「人コマがある限りネズミトークンめくるって、人、死にまくるんじゃ」という感じでした。とはいえ、ルールは簡単なので、とりあえずやってみることに。
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(序盤。ネズミトークンが大量にヨーロッパを覆います)

階級カード取って、人コマを置いて、ネズミトークン置いて、できるだけ自分に被害のないエリアに疫病コマを移動させて…を繰り返していくと、次第に「面白い!」となっていきました。

ネズミトークンの発症条件が案外ゆるい(多くの人数が必要)なので、意外と人が死なないです。案外、死なないねえと油断しているとネズミトークンの数は少なくても、死亡対象がうまいこと被って一気に全滅したりと、緊張と緩和のバランスがちょうど良い感じです。
テーマがテーマだけに笑いながらやるのは不謹慎なゲームかもしれませんが、逆に神妙な感じでプレイしても、それはそれでどうなのかと思いますので、死ななかった → また、死ななかった(ドキドキ) → 一気に死んだw または、死にすぎだろ!(泣)を素直に楽しむのが良いかなと。

今回のゲームでも楽しめ始めたのは、どうすれば生き残らせることができるかだけでなく、どうすれば他プレイヤーのコマを殺すことができるのかをみんなが考え始めてからだったようにも思いますし。

ゲームの展開は、国王(自分の人コマ1つを宮殿(ペストが発生しない安全地帯)に逃がす)や小作農(人コマの配置数を+1)でボード上の人コマ数を増やしていこうとするFやSに対して、騎士(疫病コマの移動力+1、ペストの発症条件を-2)や修道士(ネズミトークンを1枚、隣接するエリアに移動させる)を使って他プレイヤーの人コマを殺そうとする僕と言う感じでスタートし、Fは基本的にずっと同じ戦略、Sは後半騎士を使って攻撃的に、逆に僕は後半国王を使って着実に、というように戦術は変わっていきました。

ヨーロッパ中でペストが猛威を奮い、次々に人が死んでいきましたが、ついに流行も収束し、ネズミトークンのストックがなくなりました。最後に全てのネズミトークンを表返します。
もう多くの人は死んでいたのであまり人数の変動はなかったですが、1ヶ所、Sの人コマだけがあった場所で、発症条件に必要な人の数も少なく、大量に人が死ぬようなやっかいなネズミトークンがあり、そのエリアにいたSの人コマは全滅しました。
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(Sのコマが全滅)

結果、この時の死亡でSは一歩後退し、宮殿に多数のひとを非難させたことに加え、疫病コマをうまくかわせていたFが勝利しました。
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(終了図)

実際にコマを動かしてみて初めて面白さがわかるゲームだと思います。サクサク進みますし、他プレイヤーを直接攻撃はしますが、結局、運次第なのであまり攻撃している感はしません。
選択には悩みますが、階級カードの獲得に制限がなく、やりたいことをすぐやれる、他人のアクションが羨ましければ真似できるというのも手軽なプレイ感にひと役買っています。

ネズミトークンで人が死ぬ時も、基本的には「自分がコマを大量に置いたから」「自分がこの階級カードを取ったから」とトークンを置いたのが、他人であっても死ぬ理由が自己責任に帰結するので、気分が悪くならず遊べると思います。

1点、階級カードの能力を使うことが、実際に勝負にどの程度絡んでいるのか?というのが、わかりにくく、楽しいは楽しいがシステムをこなしているだけという気も少ししてしまうのが、マイナスかなと。

チョーボリ/Chor Voli

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(4人でインスト込み40分程度)

【概要&ルール】

トランプ1組でやる4人専用の100枚ポーカーです。

こちらのページの紹介記事を見て、プレイしたので詳細なルール等はリンク先をご覧ください。

52枚のトランプを4人に13枚ずつ配ります。各プレイヤーは配られたカードを3-3-3-3-1に分けて、各組同士で強さを競います。(つまり、プレイヤー間で5回勝負を行う)

3枚の組はスリーカード、ストレートフラッシュ、ストレート、フラッシュ、アンリレイテッド、役なしの順、最後の1枚は単純に数字の大きさで強さが決まります。アンリレイテッドは、スートも数字もばらばらの役です。同じ役であれば数字の大きい方が強いです。

3-3-3-3-1の組を作り、強い順に並べたならば、勝負の前に親から時計回りに、各組にコインを賭けます。全ての組に賭ける必要はありません。全員が賭け終わったら、追加のコイン1枚をいずれかの組に賭けても良いです。

各勝負の勝者が賭けられた全てのコインを手に入れ、追加で自分が賭けていたコイン+1枚を全員から受け取ります。

これを任意のラウンド繰り返します(今回は4ラウンド行いました)。


【プレイ内容&感想】

F,S,Hさんが遊びに来るとなった時に、全員が福本伸行が好きそうだったので、興味を持ってもらえるだろうと遊んでみました。

ひと通りルールを説明すると「100枚ポーカーぽいですね」と、言ってもらえたので、もうこの時点でほぼ目的は達成です。

※100枚ポーカー…福本伸行のマンガ『賭博覇王伝 零』に出てくる1対1で行うゲーム。52枚のトランプを使い、10組のポーカーの役を作って10回勝負を行う。

ルール聞くだけで大体想像はつきますが、役を作る際に平均的な強さの役にするか、できる限り強い役をつくるかというのがポイントです。あくまでギャンブルなのでどこか1つでも確実に勝てるところがあれば、そこに重点的に賭ければいいわけで、その状況がどの程度作れるかというので、ほぼ勝負は決まります。

役は強い順に並べなければならないので、何戦目にはどの役でなら勝てるというのもおおよそわかります。
例えば、1戦目であればスリーカード、悪くてストレートフラッシュ。2戦目にスリーカードが来ることはほぼないので、ストレートフラッシュで勝てる。4戦目はフラッシュでもたぶん勝てる等々。

そういう、役の相場観を参加者全員がつかめてからでないと、どの程度強気に勝負していいかを計りかねるので、そうなってからが本番です。

スリーカードは作れるけど、数字は7と弱めだから、あえてスリーカードは崩して3戦目にストレートフラッシュを作れるようにしようとか、カードが全体的に悪いから、下手にストレートフラッシュとか作らずに、なんとか4戦目で勝てるような役作りができないかなとか。
ちなみに、候補になるのが13枚ですし、役は3枚で作るため、そこまで考え込まないとダメなものではありません。

この役作りだけでも、結構面白いのですが、役を作った後のベットが、またゲームを面白くしています。ベットの強気さ=その勝負に対する自信なので、ベットから相手の役が透けて見えます。自信の勝負が被った時に、それに対して真っ向勝負を挑むか、するっとかわすか。
降りることができないのでベットを素直に信じればよく、深みはないですが、これはこれで熱いです。裏の読み合いばかりだと疲れますしw。

今回は、勝ちたい勝負があまり他プレイヤーと被らなかった僕が、好きなようにコインを増やすことができ、結構な大差で勝つことができました。想定通りに大きくはったところで勝つのも嬉しいですが、他プレイヤーが強気のベットをしている勝負でしれっと勝つのがめっちゃ気持ち良いです。

ギャンブルゲームなので一気に大量のコインを稼ぐ爽快感もありつつ、単なる運だけでなく自分の実力が結果に反映されるのでやりごたえもありました。
ルール上は4人固定ではありますが、面白いゲームなので、数字の2,3,4を使わないとかちょっと無理をして3人でも遊べないかと考えてたりします。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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