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第30回偽エッセン会

毎月毎月、みなさん忙しいようなのですがやはり年度末は忙しさも格別のようで、いつも中旬から下旬にかけて開かれることの多い偽エッセン会ですが、3月は月初めに開催されました。

われはスパイ/ I,SPY
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第一次大戦直前のヨーロッパでプレイヤーはある国に味方するスパイになります。自分が味方する国の影響力を最も高くすることが目的です。

正体隠匿しつつ、自分のアクションによって味方する国の影響力をあげていくフェルトの薔薇の名前みたいなゲームです。

プレイヤーが手番にできることは、手札から2枚カードをプレイし、そこに書かれたアクションと、首都アクションor検索アクションを行います。

手札は全プレイヤー共通のデッキとなっており、効果は単純に移動したり、他人からお金を盗んだり、ある国の影響力を大幅に落としたりなど、様々です。
首都アクションはボード上の各国の首都に自コマを移動することで行えるアクションで、政治家を味方にしたり、首にしたり、手下を雇ったり、お金を得たりできます。
検索アクションは前手番にプレイしていたカードから1枚を手札に戻せます。

数ラウンド置きに決算が起こり、その時の影響力に応じて各国に点数が入ります。
規定回数の決算後、各プレイヤーが味方していた国を明かし、自分の味方していた国が一番点数をとっていたプレイヤーが勝利します。

ぐんまさん、たる田さん、しのぽさん、僕の4人で。

最初にどの国の味方をするのか、トークンが配られます。それをこっそり見ると、僕の国はイギリス。

イギリスの影響力をこっそりあげていけばいいわけではありますが、まあ、ようわからんですw。

単純に「ある国の影響力をあげる」というアクションはなく、以下の3つの方法であげる必要があります。

1.決算時、それまでに全プレイヤーがプイしていたカードに付いているマーク数分、各国の影響力があがる。
 飛行船で移動するカードがあるのですが、このカードをプレイしていると、決算時にイタリアの影響力があがります。
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(カードには影響力のあがる国とカード効果が書かれています)

2.首都アクションを行うと、アクションに付随してある国の影響力が規定数あがる。
 ロシアで首都アクションを行うと、イギリスの影響力があがります。 

3.政治家の効果であがる
 各決算時、対応した政治家タイルがめくられ、そこに書かれた効果が適用されます。特殊なものもありますが、ほとんどはある国の影響力があがる/さがるものです。
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(各決算で3,4枚の政治家タイルがめくられます。旗の数だけ影響力アップです)

毎手番、アクション用のカードは必ず2枚は使わなくてはいけないので、カードによる影響力アップは絶対に起こります。しかし、カードは各国2枚ずつの12枚で、全てカードの効果は異なるので特定の国だけの影響力をあげたり、逆に特定の国だけを避けるというのも、使いたいカード効果次第では難しいです。
じゃあ、なんも考えなくていいのでは?と序盤は影響力は気にせずにお金を集めることにしました。

お金はゲーム中、使い道は1つしかなく、部下というか味方というか、特殊能力を持ったアセットカードを購入するためだけにしか使いません。
んですが、アセットカードが高い!初期2金しかなく、1手に2金も稼げれば十分なのにも関わらず9金のとかあります。しかも、アセットカードは伏せて置かれているので運が悪く高いのにあたると所持金が足りないこともあります。
でも、毎手番追加移動できたり色々便利な能力のものが多いので、金集めに走ります。

ここらへんはみなさん同じで、1,2ラウンドはスパイ活動そっちのけでお金集め。ただし、たる田さんはなけなしの2金をしのぽさんに盗まれて、もうアセットカードいらないやとなってましたがw。

お金収集のために便利な4歩移動のカードについているのは、オーストリアの影響力+3(カードについてる影響力+は1~3で、大抵1か2です)。それをみんなで使ったのであっという間にあがるドイツの影響力。これが大きく、初回の決算ではドイツがトップ。
ちょっとドイツに影響力あげすぎじゃないですか?ということで、ドイツに影響力上げるを抑える同盟が急遽発足しました。が、そんな同盟なんのそのでドイツの影響力をあげるぐんまさん。

僕:「ぐんまさん、めっちゃドイツっぽいんですけど!」
ぐんまさん:「どうですかねw」

うーん、真面目なぐんまさんがはぐらかすような返事しかしてくれない。そういうゲームとはいえ、ぐんまさんはドイツでほぼ確定じゃないのかなーと、しのぽさん達とは意見が一致。

反対に影響力が全く上がらないのがロシア。2回目の決算が終わっても0点のままで、さすがにロシアに味方してるプレイヤーいたらやばいでしょとは言っていたのですが、それでもロシアの影響力は上がらなかったので、もう誰でもないということにしてしまいました。

そんなわけで残るは、イギリス、オーストリア、イタリア、フランスの4国のみ。自分自身の国もあるので僕、しのぽさん、たる田さんはお互いに3択状態になったわけです。
しかも、たる田さんは、開始早々にフランスに対してサボタージュのアクション(首都で行うことで、その国の影響力をごそっと下げるアクション)を実施済み。どの程度影響力をあげるのに労力が必要かわかる前にサボタージュされていたので、ブラフというのも考えにくく、イタリアかオーストリアの2択です。

アセットを手に入れることも終わり(何枚も買えはしますが、お金を手に入れる手間を考えるとそんなに何枚も買っていてはゲームが終わります)、中盤からは首都アクションで政治家を味方につけて、能力を確認し、自分に有利になるように政治家の場所を変えたり、首に(ゲームから除外)したりがメインに。
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(政治家タイルは普段は裏向きです。穴があいており、そこにトークンをはめこんだプレイヤーだけが、「政治家を味方にした」ということで政治家の能力を見ることができたり、どの決算で能力を使わせるか選べるようになります)

政治家を味方につける首都アクションを行うと、イギリスの影響力があがるようになっていたこともあって、あげたくないのにイギリスの影響力がダントツに。
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(これがイギリスの影響力タワー! でかいキューブは影響力5個分なので、このタワーは20影響力です。1アクションで1~3しか影響力あがらないので20は結構な数です)

やべえ…。

たる田さん:「これはイギリス、サボらないとダメでしょ」
しのぽさん:「そうだよねー」
たる田さん:「ひだりさん、いまイギリスの首都にいるんだから、サボってよ」
僕:(やべえええ)「なんで僕がやらんとおえんのです? 他にやりたいことあるんで移動しますよ」
たる田さん、しのぽさん:「ふーん、なら俺らロンドンいってサボるね」
僕:「お願いします」

どうせサボタージュされるなら、疑われないために自分でやっておけば良かったなあと思うも後の祭り。イギリスの影響力はおふたりのサボタージュによって一気に減少。

うーん、政治家による影響力の増減は続けるとして、それ以外にどうやって目立たずにわがイギリスの影響力をあげればいいのか。イギリスの影響力があがるアクションカードは、ちょっと弱めの移動と、タグを外すアクションの2つです。

タグは他プレイヤーからつけられ、いったんついてしまうとタグの付いてる人から金を盗むアクション、タグを外してあげる代わりに首都アクションを首都にいなくても実施できるアクション、タグが規定数ついてるプレイヤーに正体を明かさせるアクションと好き放題されます。
よし、これを利用してタグつけて外させてイギリスうはうは作戦だ!

そんなわけでタグをつけまくりましたが、僕がタグをつけても誰も外してくれないというか、首都アクションの実施に使われてしまって外すまでもないというかでイギリスの影響力は思ったほどあがらず。そして、僕には誰もタグをつけてくれませんw。

これは政治家にかけるしかないかと政治家の入れ替えや首など頑張りましたが、みんなが同じことをやるので全く制御できませんw。
やっぱ政治家はあてにならんからアクションカードや首都アクションで影響力あげないとダメかと気づいた時には遅く、思ったように影響力をあげられずに結局、最後の政治家の効果にかけるしかない状況になり、イギリスの影響力を下げる政治家が残っていたこともあって僕は最下位。

しのぽさんのフランスの勝利で終わりました。
ぐんまさんはやはりドイツで、ロシアも担当プレイヤーはいませんでした。たる田さんはオーストリアだったのですが、

終盤にかかったくらいで僕としのぽさんとで、

僕:「しのぽさんはオーストリアっぽいですよねー」
しのぽさん:「いやいや、ひだりさんこそ、オーストリアっぽい~」

などとふたりともブラフなしで、おめーがオーストリアだろが、ああ?と話していたのですが、この時のたる田さんの心情はいかがなものだったのでしょうかw。
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(終了時点。すごい量の紫のキューブは担当いないだろうとみんなに思われていたロシア。決算時の得点は最終決算が一番大きいこともあり、この決算で一番キューブ持ってた国が勝つことになってしまいましたが…)

自分の担当国がどこかわからないようにアクションが複雑に絡み合っており、正直とっつきは悪いです。インストでこうこうこういうことができますと説明することは簡単なのですが、勝つにはどうプレイすればいいのかはようわかりません。
それでも、やってる間に、ある国の影響力をあげるアクションに偏ったり、サボタージュや影響力を下げる政治家の配置などでなんとなーく、他プレイヤーの国がわかったような気になっていくのも、自分の国の影響力をあげる方法を自分なりに見つけたりで面白いです。

どれが誰のコマかわからないまま、得点競争をやるゲームというと、僕はアンダーカバーや薔薇の名前が浮かぶのですが、(特にアンダーカバーは)人のプレイから正体を探るって言っても無理がない?と思ってます。あるコマの点数を伸ばすプレイが本当なのか嘘なのか推理したとして、当たったら運が良かった、外れたら運が悪かっただけでない?じゃあ、適当にプレイしても変わらんのでない?とか。本当にサイコロを振るようにランダムにコマを動かす人もおりますし。
(勝ち負けはおいといて、こうじゃない?あーじゃない?と色々煽りあいながら遊ぶのは楽しいのは確かなんですが)

そもそも、勝つために自分の点数を素直に上げてはいけないというのが、僕は苦手だったりします。ちょっとブラフいれていかないと邪魔されて勝てなくなりますし、ばれてもいいやーとやるとゲームが壊れることがあるので。

しかし、I,SPYは同じ効果を持つ別アクションが複数あったり、アクションが連携していてそれぞれのアクションであげられる国が異なっていたりなどなど、自分の担当の点数(影響力)を素直に上げてもばれにくく、その上、俺上手に隠してる!ような気になれましたw。
要素が多く、アクションが複雑なおかげで、この手番にはこれして、次はこれを…と、僕がこれまでに遊んだアンダーカバー的なゲームにはない(ちょっと)長期的な戦術を考えるのも楽しめました。

簡単に正体がわからないようにゲームの作りをシンプルにして(他人にわかるはずのない)心理面に特化したような正体隠匿ゲームが多いのもわかるのですが、ゲームの作りを複雑にしてやることを複雑にすることでもやりたいことやっても案外正体ってばれないもんなんだなあと思いましたw。バランス取るのが大変なのかもしれませんが。

偽エッセン会は、毎回、各人がこれどうですかと候補を挙げて、みなさんの希望が上位のものを遊ぶのですが、国内で全くといっていいほど知られていないゲームが案外選ばれたりします。そんな、たる田さん、ぐんまさんのチャレンジスピリットには敬服します。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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