主計総監/Quartermaster General

(6人でインスト込み1時間半ほど)
【概要&ルール】
二次大戦の枢軸側と連合側にわかれ、カード効果で殴りあうゲームです。
プレイヤーは、枢軸側のドイツ、イタリア、日本、連合側のアメリカ、イギリス、ロシアのいずれかの国を担当します(プレイ人数が6人未満の場合、ひとりで複数国を担当)。各国、1ラウンドに1枚カードをプレイし、その効果を適用します。その後、点数計算や手札の補充を行い、次の国に手番が移ります。
こうして規定点以上の差をつけるか、規定ラウンド経過して点数で上回っていた陣営が勝利します。
カードの効果は、陸軍コマを作る、海軍コマを作る、隣接する陸上を攻撃する、隣接する海上を攻撃するといった単純なものと、イベントを起こしたり、永続効果を発動したり様々なカードテキストの効果を適用するものがあります。
【プレイ内容】
一味さん、たる田さん、しのぽさん、フォルテさん、まーまゆさん、僕の6人で。
最初に適当に買うk時が国を選んだ結果、
連合側:たる田アメリカ、フォルテイギリス、しのぽソ連
枢軸側:一味イタリア、まーまゆ日本、ひだりドイツ
ということに。
カードのデッキ内容は各国異なっているらしく、国によってはない種類のカードがあったり、イベントカードがたくさん入ってたり色々と特色があるようで、自分の割当の国のカードをひと通り確認する段階からみなさんの口から悲鳴が。僕の担当するドイツは攻撃や生産などの単純な効果とテキストたくさんの特殊カードがバランスよくあるようでした。
山札から引いた規定数のカードから何枚か捨てたものが初期手札になります。ちょっと特殊効果付きのカードが多めで、どれも強力な効果に見えるので手元に残したいところでしたが、強そうだからといって手札を偏らせてしまうと陸軍コマを作ったり、移動させたり、隣のマスを攻めたりという普通の行動ができずににっちもさっちもいかなくなることを経験則として知っていたので、あえて特殊効果付きのカードを捨てて、手元に陸軍コマの生産や陸上を攻撃するカードを多めに残しました。
自由にアクションが選べずに手札にあるカードに書かれたアクションしか行えないタイプのゲームで、ついつい特殊効果付きのカードを多く残して何も出来ずに、うがーとなったことが何回かあったので…。
みなさんも悩みながら初期手札を厳選してゲームスタート。
手番は必ずドイツ、イギリス、日本、ソ連、イタリア、アメリカの順です。各手番はアクション(カードプレイ)、カード補充&得点で構成されていて、点数はボード上にある星印付きの土地に自分の陸軍コマがあれば2点、仲間の陸軍コマがあれば1点です。
各国の本拠地にも星印があるのでゲーム開始時かあ4点は入ります。
そして、ドイツ、イタリア、ソ連、アメリカは本拠地に隣接するエリアにも星印があるので最初はそれを取りに行くことになります。枢軸側は一味イタリアとひだりドイツの2国とも陸軍コマ生産のカードを持っていたので隣接する星印付きエリアに進出。連合側はたる田アメリカが初期手札が事故っていたらしく、星印エリアへの進出はソ連のみ。これで数点とはいえ毎手番の得点で枢軸側が連合側を上回ることになりました。
いいぞいいぞと枢軸側で盛り上がっていると、たる田アメリカがプレイしたカードの効果でバルト海にいきなりイギリスの海軍コマがおかれます。バルト海とドイツは隣接しているのでフォルテイギリスが陸上攻撃カードを持っていればひだりドイツは本国を攻撃されてしまいます。
このゲーム、防御とか打ち合いという概念はなく、攻撃カードを出せば問答無用で防御側のコマを除去できます。レスポンスカードの効果で反撃できる場合もありますが、ドイツはレスポンスカードを持っていません。
うげええ、やべええと思いながらもアメリカの手版の後はすぐにドイツの手番なので、1枚だけ手札にあった海上攻撃カードでイギリスの海軍コマを撃破します(戦車の形したコマで軍艦を落とせます)。危ない危ないと思っていると、イギリスが次手番で再度海軍コマをバルト海に生産w。
僕の手札にもう海上攻撃カードはないのでイギリスの次手番でドイツ本国が落とされる!?
大丈夫。イギリスの後は日本、ソ連を挟んでイタリアの手番なのでイタリアがきっとイギリス軍艦を落としてくれる…と期待していたのですが、
一味イタリア:「海上攻撃できるカード持ってない!」
ひだりドイツ:「ええええ、やべえ!」
と盛り上がるへっぽこ独伊。

(黄色のフォルテイギリスにいきなり肉薄される)
こうなれば、日本になんとかしてもらうしかありません。日本は一度大陸に上陸できさえすれば中国やインドといった星印付きエリアを他国に妨害されることなくとることができます。
しかし、まーまゆ日本も手札に都合の良いカードがなく、なかなか中国に上陸できないようでした。
枢軸側が、うまくいかないと悩んでいる頃、連合側ががんがんきたのかというとそうでもなく、しのぽソ連は点数になるウクライナに進出してからは進軍をやめて永続効果の特殊カードをプレイして自軍の強化に勤しむ構え。たる田アメリカは太平洋と大西洋に挟まれているため、枢軸諸国と接敵するのにしばらくかかりそう。そして、我がドイツを射程におさめていたフォルテイギリスも陸上攻撃のカードが手札になかなかこないようで、バルト海を橋頭堡にスカンジナビア半島、東ヨーロッパとドイツ近辺に陸軍、海軍のコマを配置するものの攻撃はしてきませんでした。

(攻撃はされないものの徐々に包囲されていく独伊)
しかし、フォルテイギリスのカードの特殊効果でのオーストリアへの進出やたる田アメリカの西アメリカへの進出(ともに星印あり)を受け、得点は徐々に徐々に差を詰められるようになってしまいました。
この状況でさらにドイツやイタリアが攻撃を受けると大変やばいため、イギリスとドイツ、イタリアのどこが先に相手を攻撃できるカードを引けるか、大変ドキドキしましたがイタリア一味さんが無事に海上攻撃カードを引いて北海にいたイギリスコマを除去。
このゲーム、補給という概念があり、補給地から連続してエリアに自コマが置かれていない状態(要は飛び地がある)で手番を終えると補給がとどかないエリアのコマは破棄されます。バルト海にいたイギリスの海軍コマは北海のコマがなくなったことで補給を絶たれたことになりあっという間に展開していた陸軍、海軍が死亡。フォルテイギリスは本国を残すのみとなりました。
本国に攻め込めるほど枢軸側に余裕があるわけではないですがイギリスは再度コマの展開が必要になったのは確かです。

一方、その頃地球の裏側では中国上陸がなかなか出来なかったまーまゆ日本に対して、たる田アメリカが特殊効果カードを有効に使って一気に攻めこもうとしていました。
まーまゆさん。頼むから早く中国上陸してくださいー。頼みますー。とヨーロッパからドイツ・イタリアが念を送っていましたが、そんなのが効果あるわけなく、たる田アメリカが1ターンに複数コマを展開するなどして中国に向かおうとしてる日本の背後に襲いかかります。
日本海にある日本の海軍コマを除去されたら本当にやばいーと思ったところに日本のレスポンスカード発動!
日本または日本海にある自コマを無敵にする効果!

(これが今回のゲームのキーカード)
これで耐え忍んで次ターンでたる田さんの海軍コマを撃破。さらにそこから続けて陸軍コマ生産のカードや陸軍コマを生む特殊効果カードの使用でそこからの数ラウンドで一気に中国、インドと星印エリアをまーまゆ日本が獲得。
その前、中国に上陸できないーとやってる間に日本はレスポンスカードを何枚か伏せていたため、何が起こるかわからない相手を攻められないと判断されたのかたる田さんの矛先はヨーロッパに。
徐々に大西洋を渡ってくるたる田アメリカは海を攻撃するカードが手元にないひだりドイツ&一味イタリアにはかなりの脅威でしたが、それ以上に問題だったのが、手札切れに向けてのカウントダウン。イギリスに喉元を抑えられていた際に海を攻撃するカードをドローするために大量にカードを捨てて、その分ドロー枚数を増やすというのを僕も一味さんもやっていたのですが、一味さんの方がより激しくカードを捨てていたため(元々山札枚数が少なかったかもしれません)、ゲーム終了である20ラウンドまではもちそうにない枚数しか残ってません。
日本が星印付きエリアを3つも抑えてくれてるので毎ラウンドの得点は枢軸側のほうが大きく、序盤のリードもあって、勝てそうではあるのですが、逃げきれるか手札切れ負けになるか微妙なところ。
どうなるのか!?と枢軸側はかなりドキドキしましたが、なんとか手札切れ前に規定点以上の差をつけて枢軸側が勝利出来ました。

【感想】
一味さんがインスト前に「パーティーゲーです」と仰っていましたが、まさしくその通りで誰の手元からどんなカードが飛び出すか、待ち望んでるあのカードを果たしてドローできてるのかで一喜一憂するかなり楽しいパーティーゲームでした。
今回、枢軸側が勝てたのもまーまゆさんが事前に今のラウンド無敵というカードをドローしてプレイされていたからですし、さらにその後、今回ゲームに登場しなかったような超強力な特殊効果カードが使われていたらどうなっていたのかわかりません。
(たぶん各国のカードの特殊効果を確認すれば、この国はここを抑えておいたほうがよいというのもきっとあるのでしょうが、他人の手札を確認できないという時点でプレイ感はそう変わらないと思います)
6人でやると連携も戦術もくそもなく、ひたすら手札運に翻弄されるだけではありましたが、2人で連合、枢軸の全ての国を操りながらプレイしたら、国間の連携が激しくなるのでまたそれはそれで面白いゲームになるのは間違いなさそうです。
といっても、カードドリブンをはじめとするカードの特殊効果をばんばん打ち合うゲームは、どうも大雑把すぎる印象を受けてしまってそう好きではありません(楽しい楽しくないと、好きかそうでないかは別物)。ゲーム展開がどーんどーんと派手だからというよりも、プレイする際にどの手がよいかの見積もりがしにくいほど強い効果ばかりなのに、通常アクションというインフレ具合に頭がついていけないからからなので、自分が悪いといえば悪いんですけど。
バルーンチャレンジ/Ballon Challenge

(3人でインスト込み20分ほど)
【概要&ルール】
手札を1枚ずつ場に捨てていき、どこで捨てるのをやめるかギャンブルするゲームです。
0~9の数字がふられたカードを規定枚数ずつプレイヤーに配って開始します。
各プレイヤーは手番に1枚カードを場に捨てるか、それとも、パスしてゲームから抜けるかのどちらかを行います。早くパスして抜けるとはや抜けボーナス点がもらえます。
全員がパスしたら、場に捨てられたカードが何枚か数え、その枚数と、各プレイヤーの手札に残っているカードに書かれた数字の合計を比べます。この時、数字の合計のほうが少なければ合計の数字分得点できます。もしイコールならボーナス点がもらえます。
これを規定ラウンド繰り返して合計点を競います。
【プレイ内容】
如月さん、一味さん、僕の3人で。
このゲーム、何回か繰り返し遊ぶタイプのゲームなのですが、徐々に手札が増えていきます。1ラウンド目は手札が少なく、3手番くらいで、あれ?もう1枚捨てたら捨てすぎになっちゃうんじゃない?ってなるので慌てて大きい数字のカードを捨てますw。
3人プレイで全員が3手番やれば、場には9枚のカードが出ていて、全プレイヤー残り手札は3枚になります。3枚で9以下、なんかぎりぎりあり得そうな数字です。仮にもう1手番ずつカードを全員が捨てれば場札12枚の全プレイヤーの残り手札2枚。0~9のいずれかの数字が書かれている2枚のカードの数字の合計が12以下ってかなり楽そうです。2枚だとむしろ数字合計が一桁になることも多そうです。残り手札の数字合計=このラウンドの点数なので残すカードの合計数字は大きい方が当然いいわけで、そうなると、残り3枚で勝負に出た方がいいな!と判断して、パスしました。
実はこの時の手札3枚の合計は11で、この後、如月さん、一味さんがパスしてしまうと、僕はバーストになってしまうわけですが、まあ、勝負に出てなんぼだろ!と思い切ってみました。
僕は如月さん、一味さんがまだパスせずに1枚ずつ捨ててくれるという可能性に賭けたわけですが、もう自分以外にはひとりしかいないという状況になったため、おふたりは僕のようなギャンブルが打ちにくくなったはずです。
どうなるか…?と思っていると、如月さんも一味さんも1枚ずつプレイされたあとでパス。そんなわけで僕は先抜けボーナスに加えてぴったりボーナスも獲得。特にぴったりボーナスが大きく、ほぼダブルスコアに。
なんかカード運なのか、リズムがあったのか、続く2ラウンド目も先抜けボーナス&ぴったりボーナスを獲得してなんかダントツの点に。
お、これはなんかついてると3ラウンド目。なんかこれまでと比べて微妙な違和感が。
配られる手札は1ラウンド目と比べて2枚しか増えていないのですが、3人で計6枚増えているため、案外捨てられるカード枚数が増えるのか?と気づいた時には既に遅し。大きい数字のカードを早めに捨ててしまっていたため、捨てられたカード枚数と残す手札の数字の合計をあわせるのが難しい状況になってしまってました(手札にあるカードの数字が小さすぎて合計が大きくならない)。
さらに、カードは5色あり黒を除いた4色については場に3枚めを捨てた時にボーナス点がもらえるのですが、3人だと1,2ラウンド目は最終的に場に捨てられるカードの枚数が少なく、この3枚目ボーナスが発生しなかったのですが、3ラウンド目までくると発生するように。
この微妙な変化に気づかなかったこともあって、このラウンドは若干へこみ。一味さんがぴったりボーナスを獲得されて点数でおいついてきます。
1,2ラウンド目はどう手札の合計数をあわせるかだけを考えていれば良かったのですが、3枚目ボーナスが発生するようになってくると、自分が2枚目を出すと他プレイヤーに3枚目ボーナスを取られてしまう可能性がでてきてしまうので、捨てるカードの数字だけでなく色にも気をつけるようになりました。
当然、都合の良い数字&色のカードが手札にあるとは限らないので他人にトスしてしまうか、それとも自分の都合をある程度諦めるかでぐぐぐぐぐとなりながら4,5ラウンドはプレイすることに。如月さんも4ラウンド目にぴったりボーナスを獲得され、どうなる!?と最終5ラウンド目も盛り上がりましたが、最初のリードのおかげで逃げ切って勝つことが出来ました。
【感想】
如月さんがインスト時に「ゲーム中に気づきのあるゲームだと紹介されていた」と仰っていたのですが、そのとおりで、ゲーム中に色々を気づくことがあり、そのおかげで取れる点数が高くなっていく=結果に反映されていくというのが楽しいゲームでした。
ルールを聞いた時は他人がどの程度の枚数を捨てて、どれくらいの合計になるように調整してくるのかの見当がつくのかというのが不安だったのですが、遊んでみるとそういうこともなく、案外わかりやすかったです。
というか、他人がどうするかはあまり自分のアクションには関係なく、場札の枚数の増えるスピードと、自分の手札の数字の合計を減らすスピードをどうあわせていくかを自分の中だけでちゃんと調整できれば、あまり大失敗にはならないです。ただ、高得点を取るにはぴったりボーナスだとか早抜けボーナスを取りたいので、ある程度他プレイヤーがあと何枚くらい捨てるのかを勘でえいやっと決めて、ギャンブルに出る必要があるというのが、ゲーム展開に盛り上がりどころを加えていてうまくできているゲームだと思いました。
で、気になったのは2点で、まず1点目は、後半、3枚目ボーナスを誰が取るのか/取らせるのかが熱く、捨てるカードの選択に悩ましさが加わっているとは思うのですが3点目ボーナスが多く出ると、配られるボーナスチップが共有であるぴったりボーナスでのボーナス点が減ってしまう=後半のラウンドでぴったりで上がっても思ったより点が伸びない→前半でぴったりボーナスを取った方が最終得点的に有利なのではないか?という点です。
ボーナス点が得られるチップを全ボーナス点共有にしたのが少なくとも今回のプレイではうまく働いているようには思えませんでした。
次に2点目は、点数を記載するメモ用紙的なものをつけるべきだったと強く思いました。今回のプレイでは如月さんが点数を記録するボードをお持ちになっていたのでそれを使わせていただきましたが、複数ラウンド遊ぶことで、どんどん面白さがあがってくる&徐々にプレイの仕方、展開が変わってくるゲームなので複数ラウンド遊ばせる仕掛けが欲しかったです。小箱のカードゲームで、人数分繰り返し遊ぶことがルール上明記されていても、1回しか遊ばないということはよくあると思います。たとえ同じことを繰り返すにしても、ボードがあってラウンドマーカーがあれば最終ラウンドまで遊ぼういうことになりますし、バルーンチャレンジは点数が細かくなりやすくもあるので、1ラウンド目○点、2ラウンド目X点と書けるものがついていればよかったなあと。ラウンド表示と得点トラックだけの小さいボードでもいいっちゃいいですが、ホワイトボードマーカーとラミネート加工した得点ボード1枚とか安価でありつつ、ちゃんとラウンドを規定回数こなさせる小道具はつけられたんじゃないかなと。
2点目はゲームが悪いわけでなく、遊ぶ側の問題ではあるんですが、良いゲームなのだからそれを積極的に遊ばせる仕掛けをパブリッシャー側が仕掛けても良いのになという話でした。
オリエント急行殺人事件ゲーム/ Orient Express

(4人でインスト込み1時間ほど)
【概要&ルール】
あなたは探偵です。たまたま乗り合わせたオリエント急行内で殺人事件が発生したことを知ったあなたは解決に乗り出しました!これまたたまたま乗り合わせた他の探偵よりも早く事件を解決してみせましょう。
謎解き系の推理ゲームです。オリエント急行内の様々な場所に移動して、関係者への聞きこみや場所の調査を行い、殺人事件の犯人を当てるのが目的です。
プレイヤーは手番にサイコロを振り、出た目の数だけ移動します。そして移動した先の部屋、もしくは部屋にいる人に関する情報ペーパーを見ることが出来ます。この時、情報ペーパーは参加者全員に公開されます。
ただし、サイコロの目、1~6のうち、1と6では移動できず、その場にとどまります。この場合にも、その場所に関連する情報ペーパーを見ることが出来ますが、この場合のみ、自分一人で見ることになります。
こうして情報を集めて答えがわかったなら、その旨を宣言してゲームから抜けます。規定ラウンド経過して列車がイスタンブールに到着するか、プレイヤー全員がゲームから抜けたなら解答を確認し、正解者の中で最も早くゲームから抜けていたプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
このゲーム、前々から気にはなっていたのですが、訳してしまうとその当人は遊べなくなる類のゲームなのでちょっと手を出せずにいたところ、キノさんが日本語版を手に入れたとのことで、遊ばせてもらいました。

(1985年発売のゲームで、発売後1987年くらいにかけて各国語版が作られたようです。日本語版はBGGには登録されていませんが、同じ頃に製造販売されたものと思われます。箱は英語版で内容物(ルールブックと情報ペーパー)が日本語化されています)
この日集まったのは、キノ探偵、一味探偵、彼葉探偵、そして、ひだり探偵の4人。原作小説を持ってきたり、探偵っぽいハンチング帽を被ってきたりと形から入る名探偵たち。

※ゲーム自体は舞台が同じというだけで、アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』とは事件内容も犯人も違います。というか、ゲームには10のシナリオが入っています。(どのシナリオを遊んだかはふせます)
キノ探偵:「ルールブックのヒントによると、最初に医者のところに行けとありますね。医者からどこでどんな事件が起きたか教えてもらえと」
このゲーム、シナリオが別冊でついていたりはしないので、どこで誰が死んだかもよくわからないが、とにかく殺人が起きたぽいのでちょっと自分の名探偵ぶりを見せつけてやろうというよくわからない設定になっています。なのでプレイヤーたちはどこに調べに行くのが良いのか最初は全く指針がありません。
とりあえず、僕が初手番だったので医者に行こうかと思ったのですが、出たダイスの目が大きく、医者のところにいくと目があまりそうだったので、そちらは他の探偵さんに任せますといきなり客車にいる容疑者たちに聞き込みに行きました。
その次手番のキノ探偵も医者はスルー。そして、彼葉探偵がようやく医者のところに移動しましたが、
彼葉探偵:「情報は見ずに手番を終えます」
他探偵:「情報独り占めするつもりか!?」
彼葉探偵:「え?だってそりゃあそうするでしょ?」
移動してきてすぐに情報ペーパーを確認すれば、全員に公開されますが、移動した次手番以降に1か6の目を出して、その場にとどまれば自分だけが情報の内容を見ることが出来ます。
そう、我々は協力して事件を解く仲間ではなく、競争しあう間柄で、しかも、ゲーマーでもあるので、まあ、そりゃあ仕方ないとゲームを先に進めます。
しかし、その後、2,3ターンの間、1、6が出ずに医者の部屋に彼葉探偵は居座り続け、結局、諦めて別の部屋に調査に向かわれたのですが。
始まって5ラウンドもすれば、大体の事件の背景と犯人を特定するためにどういう情報を集めればいいかわかってきました。
わかってきたのですが、(原文からそうなのかもしれませんが)情報に書かれている日本語があいまいで何を言っているのかよくわかりませんw。情報をうまい順番で公開していけばまた話は違うのでしょうが、唐突に「さっき探偵に調べろと言われたXXを調べてきた」とか、「僕のAは○○だよ」とかの話が出てきて、え?いつそういう話になったの?と、とっさに何を言っているのかわからない話も出てきます。
しかし、ほとんどの情報は全員に公開されているので、全員がちゃんと理解しながら進めていては事件を解くタイミングが同じになってしまいます。そんなわけで、読む暇、考える暇もないくらいに手番の早回しが行われました。「いや、まだこの話わかってない…。こいつ何言ってんだーー?」「とにかくサイコロ振って下さい」というような。
詳しくはネタバレになるので書けませんが、「背の高い黄色い帽子を被った男の子の祖父」って背が高いのは誰なんだとか、そういう類のわからなさを落ち着いて解釈していく作業を各探偵行った結果、キノ探偵がまずわかったとゲームから離脱、その次ラウンドに彼葉探偵が離脱。僕と一味探偵は最後の最後、イスタンブールに着くまでわからんわからんと言っていましたが、僕はわからないなりに回答を書いて離脱。一味探偵はヒントもご覧になったようですが、それでもようわからんと回答を書かずにゲームから脱落。
そして、解答を見たわけですが、全員不正解。なんでだ?と解説を読むと…、
全員:「何言ってるかわからんw」
少しずつ噛み砕くように解読した結果、あー、なるほどと納得できましたが、事件の難しさというよりも日本語表現にやられた感じとなりました。
【感想】
移動はサイコロですし、(今回のシナリオに限れば)謎解きというよりも、「AはBの隣にはいない」「BはCの真正面」とかいう、いくつもの証言を組み合わせるだけで解答にたどり着くものだったので、ゲームとして面白かったかと言われると正直、NOです。
でも、楽しかったかと言われると、YES!なんですよね。オリエント急行という設定、徐々に明らかになっていく情報、規定の駅に止まると協力者から電報が届いて徐々に容疑者たちの正体が明らかになっていく展開、諸々トータルの雰囲気は素敵で、遊ぶ前の盛り上がった気持ちそのままで楽しく遊べました。
以前、一般的に推理ゲーム呼ばれる/名乗るゲームの条件は何か?というのをちょこっと考えたことがあります。
このオリエント急行殺人事件や先日遊んだワトソン&ホームズのような謎解き系のものや、クルーのように消去法で答えを導くパズルっぽいものなど、”推理ゲーム”と呼ばれるものには様々な形態のものがありますが、僕の結論としては、別にゲーム中に占める”推理”の度合いとかどうでもよくて、小説や映画、2時間ドラマといった推理(ミステリー)ものの雰囲気やテーマがそのゲームにあるかどうかで、”推理ゲーム”と呼ばれる/名乗るんじゃないのかと思ってます。
(もっとも、”推理”するゲームだから、そういうテーマを被せてることが多いってだけなのかもしれませんし、とある推理ゲームへのBGGでのコメントで「これは推理じゃなくてパズル。4点」というのも見たことあるんですけど)
そういう点で、オリエント急行殺人事件ゲームは(謎の出来はともかく)最高に近い楽しさの推理ゲームでした。
ワトソン&ホームズ 221Bの日記より/Watson & Holmes: From the Diaries of 221B

(インスト込み1時間ほど)
【概要&ルール】
今日もベーカー街221Bに事件の依頼人が訪れた。あなたはワトソンとホームズの事件調査に同行し、見聞きした情報をもとに事件の謎を解き明かすのだ!
シャーロック・ホームズ 10の怪事件と同じように文章を読んで謎を解くタイプのゲームです。ボードゲームの推理ゲームというと消去法で真相を当てるようなものが多いですが、そうでなくて、文章中にある証言や状況から真相を当てていく謎解きゲーム的なものです(同様のゲームとして最近だとT.I.M.E Storiesとか話題になってます)。
もちろん一度解いてしまえば終わりなんですが、ワトソン&ホームズは13の事件が入っているので13回は遊べます。
ゲームはまず挑戦する事件を決め、その事件のイントロダクションをプレイヤーの中で一番いい声の持ち主が読み上げます。
イントロダクションの最後に設問がいくつか書かれており、それを当てることが目的になります。
ゲームは移動フェイズと調査フェイズにわかれており、誰かが設問全てに正解する、もしくは全員が脱落するまで2つのフェイズを繰り返します。
・移動フェイズ
事件に対応するカード10数枚と停車場カードが卓上に伏せて並べられており、移動フェイズでは、どのカードを読みに行くかを決めて、時計回りに各プレイヤーが自分のポーンを配置していきます。この時、馬車トークンをあわせて置くことができます。もしポーンを置きたいカード上に既にポーンが置かれていたら、あわせて置かれている馬車トークンを上回る数の馬車トークンを置くことで置かれていたポーンをどかし、自分のポーンをおけるようになります。
どかされたプレイヤーはあわせて置いていた馬車トークン1枚を捨て、それ以外はポーンとともに手元に戻します。また手番が回ってきたら任意のカードの上にポーンを置きます(馬車トークンさえ上回れるならさっきどかされたカードに置きに行っても構いません)
こうして全員が別のカードの上にポーンをおくまで手番を回します(手元にポーンが無いプレイヤーは手番をとばします)。
※要はところてん競りで調査に行くカードを取り合います。
・調査フェイズ
移動フェイズでポーンを置いたカードを取り、表面の文章を読み、必要があればメモを取ります。
●事件解決
調査フェイズで十分に情報を集め、設問を全て正解できると思ったら移動フェイズでベーカー街221Bのカードへ移動します。このカード上には何個でも同時にポーンを置けます。221Bにポーンを置いたプレイヤーは設問への回答をメモしたあとで、221Bのカードの内容を見て、正解かどうかを確認します。正解ならゲームに勝利します。イントロダクションの続きに書かれたエピローグを確認し、ゲーム終了です。
1問でも間違ったプレイヤーはゲームから脱落します。
・ワトソン&ホームズ
移動フェイズの手番中に馬車トークンを規定数支払うことでワトソンやホームズのアクションを行えます。
ワトソンはワトソンカードを獲得でき、これを調査フェイズに使うことで指名したプレイヤーは調査するカードの内容を読み上げないとならなくなります。
ホームズは1人以上事件に不正解したプレイヤーがいる場合に実行でき、不正解プレイヤーの回答メモを見るか、自分の回答メモを正解かどうかを確認してもらえます。
・キャラクターカード
ゲーム開始時に、キャラクター(レストレード警部やアイリーン・アドラーとか)のカードを1枚ずつ配られます。ゲーム中に使用することで様々な特殊効果(メアリー(ワトソンの奥さん)ならワトソンカードをタダで取れるとか)を得られます。
【プレイ内容】
事件の早解きを競う都合上、一度内容を知ってしまうとプレイ不可能なため訳しちゃうと遊べなくなるんですが、英語直読みで遊んでもらえるような環境もなく(そもそも自分もスラスラ読めるわけではないですし)、買ったからには遊んでもらいたいとルールとシナリオを訳していたところ、時間かかってもいいからやりましょう!と一味さんに言っていただけたので、じゃあ、やってみるか!とまだ訳していないシナリオで一味さんと遊んでみました。
※ネタバレになるのでカードに書かれた文章は見せられませんが、大半のカードには小説1ページ分くらいの結構な文章量が書かれてます。
今回の事件はAn Unanticipated Concert(予期せぬコンサート)。レストレード警部がホームズたちの部屋を訪ねてくるところから始まります。昨夜、ポーターフィールドという男が自宅に有名なピアニストを招き、パーティーを開いたところ、夜中に主人がいないことに気づき、残っていた客全員で探すことになった。そして明け方近くに家の隣のパビリオン(仮説の建物)で主人の死体が見つかったということ(他にも色々イントロダクションには書いてあるんですが割愛)。

今回の事件の設問は、犯人、凶器、動機の3つ。非常にベーシックな設問ながら盛り上がります。
先手は僕だったので、とりあえず死体発見現場の調査をせねばと、パビリオンのカード上にポーンを置きます。
一味さん:「お、そこはぜひとも調べたい!」
と、馬車トークンを持ち、こちらを追い出す構えです。
僕:「いやいやいや。カードは14枚もあるんですから別のとこ調べればいんじゃないですか?」
一味さん:「うーん、封鎖しないんだったら追い出しに行かないですよ」
僕:「しないしない。封鎖しませんよ!」
各プレイヤーには警官トークンというのがゲーム開始時に1つずつ渡されます。警官トークンは調査フェイズでカードを読み終えた後、卓上にカードを戻す際に警官トークンをカード上に置けます。警官トークンを置かれたカードは移動不可になり、調査できなくなります。コールオフトークンや鍵トークンを使うことで調査可能になりますが、どこかのカードで該当するトークンを手に入れる必要があります。
必死で訴えたおかげか、一味さんは現場ではなく、被害者の親族が泊まっているというホテルを調べに行かれました。
で、現場のカードに何が書いてあったかは伏せますが、約束通り封鎖はせず。
その後は被害者が親族と経営していた会社や病院などを僕はまわり、一味さんは僕の後からパビリオンを調べた後は、コンサートが開かれたピアノルームを調べたり、ピアニストが活動してるホールなどを調査されてました。
お互いに、カードに書かれた英語がスラスラ読めるわけではないので、カードを取ってからしばらくは携帯の辞書で単語を調べながらカードを読むのですが、この「じっくり読んでいる感」が調査している感じがして非常に良かったです。
そして、カードを読んでいる時に「え?これ誰?」だとか、「あ、あー、これもしかして」などとついつい口から思っていることが出てしまうのが、逆に、え?そこ大事な情報あるの?次そこ行かないとダメなんじゃない?それとも、気にさせてるだけなの?と超気になります。
そうこうしていると、一味さんが調査終了後に警官トークンをカード上に配置。僕がまだ調べてない、あるカードが封鎖されました。
その後、スコットランドヤードで警官トークンを除去できるトークンを手に入れたのですが、警官トークンが置かれたこと自体がブラフなような気もして、そこを調べに行くことに思い切れません。
僕は序盤のうちにとあるカードで、3つの設問のうち、2問については見当がついたのですが最後に残った1つに関する情報をなかなか見つけられません。僕も一味さんも相手がまだ調査していないカード中心に調査していたため、数ラウンドで全カードは2人のうちどちらかが見たことになりました。
一味さんもまだ221Bには行かないので解けているわけではないようですが、僕が答えに見当をつけた「あのカード」を見られるとたぶん正解されます。
どこにいけばいいんだろと思っていると、このラウンド先手の一味さんが「あのカード」の上にポーンを置かれました。
これは、やばーい。しかし、どこにいけばいいか全くわからないので、ずっと行けてなかった警官トークンが置かれたカードを調べに。
これがずばりわからなかった最後の1問の答えに関するカードで見事3問とも答えがわかりました。当然、一味さんもわかったようで次ラウンドはふたりともベーカー街221B、ホームズの部屋に移動します。

(ベーカー街へ急げ!)
複数プレイヤーが同時に221Bを訪れた際の処理は「手持ちの馬車トークンが多い人から先に解答を確認できる」です。偶然、馬車トークンを途中手に入れていた僕が先に解答を見る権利を得て、メモに書いていた回答も見事正解!
一味さんもやはり正解されていたようなので僅差での勝利となりました。
【感想】
推理ゲームだったり、謎解き系のゲームが好きというのももちろんあるんですが、カードに断片的に書かれた情報をメモを取ってつなぎ合わせるというのが面白いゲームでした。
カードに書かれた情報もそのままが書いてあるわけではなく、例えば、
・死因はなにか刃物で切られたことらしい
・死体は川沿いの家で発見された
・被害者の恋人は料理自慢の娘だったが手を怪我したとかで最近家で料理してない
・ホームレスの男が川でいい包丁を拾ったと話していた
・村にひとりしかない医者は最近怪我人も病人もいなくて釣りばかりしてる
とかのように、あれー?これってつまりこういうことなんじゃない?とちょっと頭を働かせる必要があるというのが良かったです。
これだけだと、10の怪事件などとそう変わらないのですが、これまでの多くの謎解きゲームと異なって、ワトソン&ホームズは一番に解いた人ひとりだけが勝者というゲームなので早解きが重要ですし、極端な話、勘で正解しても勝ちは勝ち。問題ないわけです。
上の例だと包丁拾ったって話がわざわざ出てきてるんだから、凶器は包丁だろう。包丁使うのは女性だろうし、イントロダクションに被害者の恋人出てきてたからそいつが犯人だろう。恋人が犯人だとしたら動機は浮気だろうな!と、「ホームレスの男が川でいい包丁を拾ったと話していた」という情報のみから推測しまくって回答を導いたとしても、正解しちゃえば勝ちなわけです。
(もちろん、被害者が数日前に毒薬を買っていたとか、死因がわからないと凶器かもしれないなと思わせるような情報は別のカードに書かれてるので、凶器っぽいのが出てきたらそれが正解という単純に決めきれる作りにはなってません)
そもそも情報を手に入れるにも、ところてん式の競りで勝たないとなりませんし、そういう謎解きとは別の「(ボード)ゲーム的な」仕組みの中でまっとうな謎解きをするというのが新鮮でした。
今回、片付ける前に全部のカードを確認しましたが、僕らが事件に関係ないと思っていたことが、実は別カードと組み合わせることでミスリードする内容になるものだったり、逆に、僕らが想像で補った部分をちゃんと論理建てて正解に導いてくれる内容になるものだったりしてました。
今回遊んだのは序盤のシナリオで単純なものだった(シナリオに難易度が書かれてます)のですが、それでもカードを見る順番によっては惑わされたり、調査すればするほど正確な回答ができるようになってたりと、かなり凝った作りになっているのはわかりました(ちなみに、エピローグを読むと、これは本当に関係ないだろと思ってたようなカードの記述をきっかけにホームズが事件を解いてたりして、さすがホームズ半端ないな!と思わされます)。
訳してしまって自分が遊べなくなるのは勿体無いので、これはまた好きそうな人を見つけて機会を是非作ってみないとダメそうです。できれば、本当にできればなんですが、ちゃんとところてん競りが成り立つくらいの人数(2~7人用のゲームです)で遊んでみたいところです。
ドメモ(けがわさんバリアント)/Domemo

(3人でインスト込み10分ほど)
【ルール】
各プレイヤーが自分以外のプレイヤーのタイル(牌?)の内容から、自分の持っているタイルの内容を当てるゲームです。
タイルは、1が1枚、2が2枚、…、7が7枚とあり、手番には自分のところにありそうな数字を宣言します。当たっていれば正解ということで他プレイヤーが該当タイルを倒してくれます。宣言した数字がなければ「外れ」とだけ言われます。
こうして自分の前にあるタイル全てを一番先に当てた人が勝利します。
というのがドメモ本来のルールなのですが、Play:gameでけがわさんが書かれていたバリアントが面白そうだったので遊んでみました。
バリアントの内容は簡単で「手番に数字を1種類宣言するだけでなく、自分のとこにある全てのタイルの内容を一気に宣言する(1,3,3,5!とかのように)こともできる」というだけです。
一気に宣言して見事全て当てた場合は勝利しますが、外れた場合はゲームから脱落です。
【プレイ内容】
いつきさん、一味さん、僕の3人で。
(2016.02.05追記)※ドメモは2〜3人プレイ時には「外れるまで連続手番」というルールが元々あるのであまりバリアントルールでやる意味は薄いのですが、バリアントを試してみたかったので連続手番はなしでやってます(2〜3人時はルール違うんでない?とご指摘してくださったみなさん、感謝です)
ドメモは面白いのは確かなんですが、地味というか、ゲーム展開が単調というかで数年前買った当初は何回か遊んだのですが、めっきり遊ばなくなってました。あまり、「お!ドメモ!?遊ぼう遊ぼう」というようなタイトルでないのは、このゲーム会にいらしてた方のほとんどもそのようで「何故にいまドメモ?」という視線を感じながらも、まあ、とにかくやってみようぜとスタート。
(ドメモ持って行ってたんですが、幻冬舎版のドメモのタイルは案外バランスが悪いということで、これでもできますと七七牌というのをお借りして遊びました。ゲームマーケット行かなくなって同人にすっかり疎くなったのですが、ごい牌とか作られてるところのの新製品?のようです)
3人だと自分のタイル以外に場にも伏せられたタイルが7枚もあるので、結構手探り感が強いです。
それでもお二方の持っている数字を元に多く残ってそうな数字を宣言して当てることで、徐々に徐々に自分の前の当てなければならないタイル減らしていきます。
すげえ淡々と進んでいたのですが、残り3,4枚になってくると、もうちょっとで全部わかるんだけどな…という空気に。初手のいつきさんがもうあがりそうだ…という時に、一味さんが「全部言ってみるわ」と!
一味さん:「3,5,6!」
これが、見事正解!
それを見たいつきさんも僕も、残りはXとXとXじゃない?とか次々と自分の残りのタイルを全部当てして、いやー、わかってたんだけどなー、次手番着てたら勝ってたわーとアピールw。
全部当てるのは気持ちよさそうだし、当てられると悔しいしでもう1回だ!と続けて2回目を遊びました。
この回も淡々と進み、全員残りのタイルは3枚に。そこで僕の手番に。これは手番まわすと一気に当てられて負けそうだ!と、1つのタイルがまだ確定はしてなかったのですが、ギャンブルにでてみました。
が、結果はその1つのタイルを外して脱落。続くいつきさんも全部あてにいったのですが、僕と同様に1つ外して脱落。残った一味さんの勝利となりました。
【感想】
ドメモって他人の持っている数字を見たり、宣言を聞いたりして自分の数字を消去法で絞り込んでいく過程が適度に楽しかったり、どうかなー?と思ってる数字を見事当てた時には気持ちよさがそこそこあって面白いんですが、1手番に1つしかタイルを当てることはできないので逆転ができず、終盤はもうみんなわかってる数字を言っていくだけという消化試合感があったり、駆け引きをしようとしてブラフ的な宣言をすることはできてもそれが勝ちに結びつくことはまずない(すぐにブラフだとわかる&ブラフの宣言をした一手損で自分も勝てない)とかで、はっきりいって繰り返し遊ぶには素直すぎるゲームです。
(一度遊べば十分というような面白く無いゲームというわけではないんですが)
それが一気当てできるようにしたこのバリアントで、ギャンブルに出れば逆転もできますし、手番の宣言が自分のとこにある数字を当てに行ってるのか、それとも、ない数字を当てにいってるのかが他プレイヤーからはわからないので、手番損なしにちょっとしたブラフを仕掛けられるようなところもあって、派手な面白さ(というか楽しさというか)が加えられたように思います。
とにかく一発で当てるのが気持ちいいですし、他人がやってるのを見ると、自分も当てたい!となることは間違いないです。
3人だと見えてるタイルが少ないので数が減ってこないと一気に当てるのは難しいですが、伏せられたタイルが減れば
今売ってるのかなと思ったら、ちょうど来月(2016年3月)に新板がでるようです。
(まあ、こんな記事書いてるくらいですし)自分はバリアントやらハウスルールやらで遊ぶのは全然抵抗ない人です。極端にいえば、ちっちゃい子がドブルでフリスビー始めたり、アグリコラでままごとやってもいいじゃないくらいのゆるさです(コンポーネント壊されたら困りますが)。
このバリアントが面白いんですよ!といっても個々人の求める面白さが同じってわけでもないですし、そもそもデザイナーが意図した面白さではないってのがめんどくさいところではあるんですが、このドメモのバリアントに関して言えば、上記の通り、爽快さやドラマ性という面は増しているかと思いますので興味がある方は是非試してみてください。ドメモ好きな人ならきっといける!と思います。