フッチカート/Futschikato

(8人でインスト込み20分ほど)
【概要&ルール】
お!お!?おおお!!? このカードで勝てるのか?
誰が勝たすかー!!強いカードくらわんかーい
プレイヤーは規定枚数の手札を持ち、各手番に1枚ずつ自分の前にプレイします。
手番が1周するまでの間にこの数字より大きい数字がでなければそのカードを捨てて、新たなカードをプレイします。
ただし、1周するまでに大きい数字がプレイされると自分の前のカードを捨てた上で新しいカードをドローしなければなりません。
(要は手札が減らない)
こうして手札を最初になくした人が勝利します。
特殊なルールとして、同じ数字はどんどん加算されていきます。プレイヤーが5人いて、4人が2のカードを続けてプレイしたなら、5人目にまわってきた時点で8になっています。この合計数より大きい数のカードがプレイされない限り(この場合9以上)、数字で負けることにはならず、同じ数字をプレイしている最初のプレイヤーの手番になった時点で全てのカードが捨てられます(同じ数字出してた人全員の手札が減る)。
【プレイ内容&感想】
一味さん、タムラさん、オオハシさん、まーさん、タナカさん、UKINさん、フジワラさん、僕の8人で。
以前、一味さんが4人で遊んだら延々と強い数字を引くまでドローし続けるゲームになったので、一度大人数でやってみたいとのことだったんですが、大人数がそろってる機会があったのでプレイしてみました。
手札には大きめの数字(カード枚数の差はありますが、2~20まで数字はあります)もきてたのですが、とりあえず様子見で低めの数字をプレイしてみたんですが…。
「7」
「3」
「3」
「お!これで6ですね!」
「8」
「ぐあー。7と3(6)は捨て札にして1枚ドローですね」
「5」
「7」
「13。8,5,7はアウトで」
「じゃあ、19」
「つええ!」
小さい数字が何枚か続いて徐々に大きくなっていくところは、おお!おおお!?となっていきます。それを無慈悲にでかい数字のカード1枚で捨てさせるところで、ぎゃはははと盛り上がるのも確かなんですが…。
ゲーム開始から何分か経って、何人かの手札が2枚前後減ってきたところで、全員が、これを残り枚数続けるの結構きついなと気づきます。
ルール上は2だろうと3だろうとみんなが続けて出せばどんどん大きい数字になっていくので、2を持っていれば2を処理するいい機会と乗ってくれるかもしれませんが、なんというか、いくら積み上げても所詮2は2で、簡単に(最大人数の8人プレイで7人続けて2をプレイしたとしても最後の1人が15以上持っていれば)アウトにできちゃうんですよね。
続けて2などの同じ数をプレイできればやったぜ!って盛り上がりそうではあるんですが、ひとりでも2を持っていなければこれまでの合計数よりも大きい数字のカードをもし持っていたら出さない理由がないですし…。
そういうわけで、小さい数字のカードは、プレイしたけどやっぱりダメだったねと笑われることにしかゲーム上の価値が無いように僕が遊んだ限りでは感じられ、結局、大きい数字を引いたモノ勝ちのゲームだとしか思えませんでした。
山札がなくなれば捨て札から補充なのでカウンティングなどの意味もなく、勝つも負けるも本当に運次第で。
運次第のゲーム、それはそれで構わないとは思ってはいます。このゲーム、必死にゲームらしくしてるけど運以外の要素ないな!ってのをぎゃははと笑いながら遊ぶこともできますし、ネタはネタとして楽しむことも出来ます。ネタとして楽しむことのできる例
少なくともこの日の面子はどんなゲームも楽しもうとし、きちんと最後まで真面目にプレイするボードゲーム紳士淑女でありました。
僕がこのゲームで嫌だったのは、他人がアウトになった/アウトにしたのを笑うところがメインの楽しさってところです。
すごい短時間のゲームだったり、笑うところ以外にもカードのやりくりやコンボに妙味があるゲームだったりすれば、「他人を笑う」というのが場の盛り上がりのアクセントになったり、気にするほどではなかったりしますが、延々と強いカードがくるまでドローし続ける、それほど強くないカードをひいたことが如何に無駄だったかを笑う。正直ちょっと辛いです…。
まあ、後半はそれ自体が楽しめるというか、徐々に乾いた笑いになっていくのが逆に面白かったのは確かなんですけど。
デザイナーがフリーゼなので、もしやこの変なプレイ感すら狙ってたのか?と変な深読みしてもらえるのもフリーゼは得なデザイナーだなあと思いますが。
ちなみに勝負はタムラさんが規定枚数を出し切って勝利されました!
キー・トゥ・ザ・シティ:ロンドン/Key to the City – London

(3人でインスト込み2時間ほど)
【概要&ルール】
君だけのロンドンの街を作っちゃおー。見た目だけでインフラつながってないんですけど…。
手元のミープルをロンドンの名所がかかれたタイルを競りおとすのに使ったり、競り落としたタイルの能力発動に使ったりして、規定ラウンド後に多くの勝利点を稼ぐのを目指します。
ルールはほぼキーフラワーなので割愛します。変更点は、緑ミープルがなくなってる、輸送の概念なくなってる、次ラウンドの手番決めが簡略化と全体的に優しくなるようになってます。
【プレイ内容】
一味さん、タムラさん、僕の3人で。
僕も一味さんもキーフラワーを遊んだのがえらい前ということで改めてタムラさんにインストしてもらってスタート。
僕:「10年くらい前に新婚旅行でロンドン行ったんですよー。で、どこだったかなー。(ゲームに同梱されているロンドンの地図とタイルの対応表を確認して)そう!この橋の上ですげえ喧嘩したんですよ。この橋は絶対に取りますから!」
一味さん&タムラさん:「そうですか。はっはっは」

(左側が思い出の橋)
1ラウンド目、自分の手元には各自の街の中心になるタイルしかないので、場に大量に並べられたタイルをみんなで競りにいきます。
タイルの種類は大きく分けて3つ。タイルに描かれた条件を満たすことで得点になるもの、タイル間をつなぐように配置するインフラ(バー状のコマ)を作るもの、コンパスなどの道具を作るものです。
タイルから得点を得る条件は、規定の色のインフラでたくさんのタイルをつないだり、1つのタイルに複数本のインフラを配置したり、タイルをアップグレードしたりなどがあるんですが、とにかくインフラや道具を手に入れる必要があります(アップグレードにインフラや道具を使います)。
そんなわけで1ラウンド目の競り対象のタイルはインフラを作るタイルや道具を作るタイルがたくさん並びます。
インフラは6色、道具は3種類あり、1枚のタイルで全部が作れるというわけではないので、どの色のインフラが作れるタイルを取るのか、どの種類の道具が作れるタイルを取るのか…って、インフラや道具を得点化するタイルはこの後のラウンドでたくさん出てくる(と思われる)ので、とりあえず自分から近いところのタイルを競り落とすべくミープル(本来の呼称はキープルですが)を置いていきます。
キーフラワーの基本ルールで、ある1つのタイルに競りだろうと、タイル能力使用だろうとある色のミープルを置くと、そのラウンド中はそのタイルに対して使えるのはそのはじめに置かれたミープルと同じ色のみという縛りがあります。
当然、競りは相手よりも多い数のミープルを配置する必要があります。自分が欲しいタイルに黄色ミープル1つを配置したとすると、他プレイヤーがそのタイルを欲しい!と競り合いに来た場合、黄色ミープルを2つ以上配置する必要があります。そうなると、更に競り上げるためには手元に黄色ミープルを最低2つ(既においたものとあわせて3つ以上になる)は残しておかないとなりません。
ミープルは毎ラウンド補充数が変わりますが、手元に10個もないことの方が多いです。
ソフトパスができるルールなので一応他プレイヤーの動向を見ることはできはしますが、お互いに「相手の衝立の裏に競り上げる分だけのミープルが残ってなければいいのに」という思いは同じなので、ソフトパスしてもあまり状況は変わらなかったりします。
1ラウンド目から競り合ったりして無駄な手番を使うことはないし、3人プレイだと残りの1人が得するだけだしと、口では平和なことをいう面々ですが一味さんもタムラさんも隙あればぶっこんでくる方々なので全く油断できません。
あー、この青ミープルを使ってしまうと競り上げられた時に何もできなくなるー。いいのか?使っちゃって良いのかー!?と勝手に心のなかで盛り上がったり、戦々恐々としつつも、表面上は3人共淡々と別々のタイルを競り落として1ラウンド目は終了。
そして、2ラウンド目。2ラウンド目もまだインフラや道具を競り落とすタイルが多く、準備するラウンドのようです(ランダムにでてくるタイルもあるので偶々かもしれませんが)。
1ラウンド目で獲得したタイルで作れない色のインフラや、獲得しタイルをアップグレードするのに必要な道具を作れるタイルに競りかけます(アップグレードすると生産系のタイルは生産数が増え、得点系のタイルは得点が増えます)。
任意の道具を任意のインフレ2本に変換してくれるウォータールー駅をタムラさんと競り合うかちょっと迷いましたが、どうも今回は平和な展開で進むようなのでちょっかいを出すのはやめて自分の街のタイルを使ったりのんびりしていると、一味さん、タムラさんと続けてパス。(ソフトパスではなく)ハードパスでラウンドから抜けた時に次ラウンドの手番順や補充のミープル数が変わるのですが、最後手番を選べば手番決めに使ってるタイルがもらえます。
僕が最初に欲しい!といっていた橋のタイルもこの手番決め時に取れるタイルで、たいして強そうな効果じゃないから大丈夫だろうとタカをくくってたら、タムラさんが獲得されましたw。
そして3ラウンド目になると競りの対象になるタイルがこれまでの半分以下に。これは競りが熱くなるぜ!と思ったんですが、自分の街の能力を発動させるのが忙しくて競りに大量にミープルをつぎ込む余裕がありません。
しかし、どれも点数になるタイルなのでいくつか獲得したいところです。
場には5つタイルがあり、一味さん、タムラさんが2つに。僕が1つにミープルを置いてます。偶然ですがどのタイルも僕の街で作れるインフラが点数になるものなのでどれも欲しい。あとはどのタイルを競り合うか。僕の手元に余裕があるミープルは青色。青色で競られているタイルが3つあります。そのどれにするかを考えたところ、タムラさんが獲得されようとしているタイルが点数化しやすそうだったのでそちらに決めてミープルを2つ配置すると間髪入れずに3つにせり上げられます。さすがに4つは払えないなあと思いつつ、タムラさんの手元の青ミープル数が減ってるだろうとその隣のタイルをせり上げます。
すると、またまた間髪入れずに3つに競り上げられます。
えー、そんなにミープルに余裕あるんですか!と驚きつつ、どちらかのタイルを4つにするか、それとも一味さんが獲得されようとしているとこにちょっかいを出すか…。
うーん、散々悩みましたが、最終4ラウンド目に競りの対象として出てくるタイルを見ると(最終ラウンドに出てくるタイルだけはゲーム開始時から公開されてます)、もう少し手元で道具を作っておけば得点にできそうなものがいくつかあったので、自分の街での生産に使うことにしました。
(後から考えると敗着の主な要因はここでしたが)
4ラウンド目には手元にある指定のミープル数×2点とか、指定の道具数×○点、道具をあるセットで持っていれば○点とかちょっと特殊な得点タイルがでてきました(というか前述の通り最初から公開されてるのでこれらが出てくるのはわかってたんですが)。
一味さん、タムラさんのおふたりは4ラウンド目のタイルを取ることで多くの点を取ることができる準備ができていないということでほぼスルー。僕はそれなりの点が取れそうなのが2,3枚あったのでそれを取るつもりです。
最終ラウンドということもあって、手元の自分の街にあるタイルは全部アップグレードしたいですし、そのために必要な道具やインフラを用意しつつ、どうすれば最大点数になるのか、うんうん言いながら考えます。
たぶんこれだろうなという手順を見つけて、それを淡々と実行していくわけですが、自分の街のタイル中心に考えてるので他人にそのタイルを使われることに戦々恐々としつつのプレイです。
本当なら邪魔するような1手をうつべきなのかもしれませんが、結局、因果応報になる気がしてしまいとりあえず、やれることをやりきって終了。
一味さんが1,2ラウンドで取った生産系のタイルと相性の良い得点タイルを複数枚獲得されたことが大きかったようで、僕とタムラさんが僅差の勝負をしてる中、頭2つくらい抜けて勝利されました。



(最後の街の様子)
僕は圧倒的に獲得したタイルが少なすぎたのがダメだったようです。ミープルをタイル獲得に割くのも、タイルの使用に割くのもあまり差はないだろうと思って、街での生産やミープル数重視のプレイをしてみたんですが、自分がタイルを取る=相手のタイル数を減らす→タイルは色々な意味で得点源なのでそこを戦わないと自分が削られてばかりになるのかな(少なくとも今回はそうなった)と。
【感想】
競りとタイル効果にどう手元のリソースを割り振っていくかというタイプのゲームなんですが、リソースが(3色あるとはいえ)ミープルという1つのものしかないので、シンプルな故に選択肢が多く、大変悩ましいです。
しかし、システムの面白さの核の部分はキーフラワーなので、システム的な面白さの話では、まあ、キーフラワーだよねとなりはします。
緑ミープルや輸送ルールがなくなっていて、ルールが簡易的になってるというシステムの差に起因してたりそうでなかったりしますが、このゲームを遊んで面白かった/興味深かったのは2点。
1つ目は、競りから生産への重点のシフトです。もうキーフラワーを遊んだのがえらい昔なので細かい話は忘れてしまってるんですが、キーフラワーだと道の連結や輸送のルールのせいで、あるタイルの価値がプレイヤー何人かの間で高くなって競りが熱くなる(そういうタイルが複数あるので複数人競りが熱くなってる)ということがあったんですが、今作ではタイル間の連結は基本的に自由ですし、街の中にあればどこにあっても効果は同じ(得点化で場所が重要になることはありますが)なため、そこまで競りが熱くなることはないように思いました。
一方で、得点化やアップグレードの条件がほんのちょっと厳しくなってるのか、それとも、下手に出来やすい作りなのでやりたくなるのかはわかりませんが、デザイナーの意図的な作りで、生産にリソースを多く注ぎ込むようなプレイングに自然となっているように思えました。
基本システムは同じなのに、競りというプレイヤーインタラクションの超強いものを中心に置いたキーフラワーと、生産からの得点化、アップグレード化というタイル効果をどうつなげるかというソロプレイ感の強いものを中心においたキートゥザ・シティ:ロンドンというプレイ感のえらく異なるゲームに仕上がってるのが面白かったです。
まあ、ソロプレイ感があるといっても、キーフラワーと同じく自分が使おうとしてるタイルを他人に先に使われる恐怖は半端なく、毎ラウンド使えるミープルの数にほとんど余裕が無いので、ここで青ミープル1つ使って道具を作って、次にその道具を使ってこのタイルを黄色ミープルでアップデートして…などと考えてるところに、赤ミープルで道具を作るタイルを使われると、えええええーー!!どうすればいいんだっけ!?となりはするんですが。
まあ、といっても同じ効果か似たような効果のタイルは他人の街にあることが多いのでそちらで代替できることも多い安心設計ではあるので、恐怖感は見た目というか仮初なのかもしれません。
2つ目は、ロンドンの名所を並べるのが面白い!!です。
前述の通り、旅行に行ったことがあるというのもあるんですが、ロンドンってあまり旅行や海外に興味のない人でも知ってるような名所が結構あるんですよね。ロンドン名物タワーブリッジ、9と4分の3番線のあるキングス・クロス駅、落ちた落ちたと落ちまくるロンドン橋とか。
そういうメジャー建物や自分らの知ってる建物を集めて並べるだけで面白いです。想像してみてほしいんですけど、例えば、日本が舞台で東京タワーとスカイツリーを競りで取って並べたり、富士山のまわりに後楽園、偕楽園、兼六園を並べたりするゲームがあったとしたら超楽しそうじゃないですか?ロンドンにそこまで思い入れがある人がどれくらいいるかはわかりませんが、ちょっとでも自分の知ってる建物がでてきて、それで遊べるというのは案外楽しいもんです(ということに気づけましたw)。
今回のプレイでも、ウォータールー駅のタイルが出てきた時に、「この駅、前はフランスからくる列車の終着駅だったんですけど、Waterlooのフランス語読みがワーテルローだからフランスから頼むから駅を変えてくれって頼まれてたらしいですよ」とか、MI6ビルが出てきた時にちょっと前の007に出てきてXXされるんですよとか、みなさん知ってる話がちょこちょこ出てきてたんですが、そういうのも楽しかったです(無論、やりすぎるとうざいと思われることもあるので空気は読む必要がありますが)。
上でちょっと例で日本を舞台にした~という話を書いてますが、キートゥザ・シティシリーズはいくつでも街を変えて作れる仕様(タイル効果変えなくてもいいじゃない)なので、是非、是非、TokyoとかJapanとか作って欲しいものです。
キングドミノ/Kingdomino

(4人でインスト込み2,30分ほど)
【概要&ルール】
うおー、俺もついに城を持てたぞー。周りにはなんもないから他の城持ちと相談して我が国の領土をもらってこよう。
2マス分のタイルを組み合わせて自分の国を作っていくゲームです。
場には、4枚のタイルが並べられ、それを手番順に欲しいタイルの上にコマをおいていきます。
そして、また新しくタイルが並べられ、手番順に欲しいタイルの上に~を繰り返します。
新しいタイルの上にコマを動かした際、それまでいたタイル(前の手番時に選んだ欲しいタイル)を自分の前におきます。

(こんな感じで前の手番に選んだタイルとこの手番に選ぶタイルが場に並びます。このラウンドでは黄色、青、ピンク、緑の順の手番になります。麦畑×2のタイルが並んでますが、タイル自体は同じでも2枚めは次々ラウンドでの手番が1つ遅れるので価値は異なります)
タイルには裏面に数字がふられており、上から下に数字順に並んでいます。数字が大きい方が高得点になりやすいタイルということで、手番順はタイルに置かれた各プレイヤーのコマの順になります(写真だと黄色が1番、以下青、ピンク、緑の順)。他プレイヤーが選んだタイルは選べないため、手番順が早いほうが次に選ぶタイルの選択肢は多くなります。
自分の前に置く際には既に置かれているタイルと1箇所は書かれた地形があうようにする必要があります。どこにもおけない場合はタイルを破棄します。
こうして規定数のタイルを獲得したら、自分の前においたタイルのくっついている地形のマス数×地形の中にある王冠の数を全ての地形で計算して、合計が一番大きいプレイヤーが勝利します。

(右側の荒れ地っぽい地形は4マス×王冠5つ=20点です。点在している黄色い麦畑は、左上の大きいかたまりは4マス×王冠1つで1点、その他の麦畑のマスは王冠がないので点数になりません。ルールの話ではないですが、タイルの絵は色々と可愛かったり細かい差分があったりします。)
【プレイ内容】
一味さん、大橋さん、タムラさん、僕の4人で。
各地形は全て価値が同じというわけではなく、麦畑や海は使われているタイルの数が多く、洞窟(鉱山かも)や荒れ地は少ないです(麦畑と洞窟だと3倍以上数が違います)。タイル数が少ない地形ほどその内訳の中の王冠数は多いので、少ない枚数で高得点がとれるようになってます。
初手で洞窟(ゲーム中に6マス分のタイルしか登場しないが王冠数は多い)の書かれたタイルが取れたので、お、じゃあ、洞窟集めるの狙おうかーと思ったものの、洞窟の書かれたタイルは容易に得点が取れるということで、書かれた数字が大きく2ラウンド目から最後手番になったのが、その後も、自分の手番が回ってきた時には一番下(数字一番大きい)のタイルしか残ってないということが3,4手番続くことに。
みなさんの既に取っているタイルと相性の良い数字の大きいタイルがようやく出てきて手番が前の方に回復したかと思えば、その次のラウンドで数字の大きい洞窟が出てきたので、また最後手番に戻ったり。
僕が最後手番にいる間も洞窟の書かれたタイルは出てきてたんですが、当然、僕に渡すわけにはいかないとみなさんカットするので洞窟は3人くらいに散らばってしまいました。
しかし、洞窟は思うようにとれなかったものの数字の大きいタイルを多くとっていたため、荒れ地が手元に集まってきました。荒れ地は洞窟の次に少ないタイルで点数が取れる地形なので、お、これはラッキーと荒れ地を集めて高得点を狙うぜ!と思ったものの、タイルは5×5の範囲に収まるように置かないとならないというルールを失念していて荒れ地を置くスペースが確保できません(洞窟とでかい草原でふたしちゃってました)。
そして、運が悪いのか地形のとり方が下手くそだったのか、海がきたら置く場所がない!という状況でまんまと候補に海×2のタイルがでてきて、また最後手番だったため、それを取ることになり、置き場所がないので破棄することに。
(いくつかオプションルールがあり、きれいに5×5を置ききればボーナス点というオプションをこのゲームでは適用していたため、それがもらえなくなっちゃいました)
結局、結構な点差で僕はへこみ。大きい森を上手に作られたタムラさんが勝利されました(一味さんだった気もしますが、とにかく僕以外の方でした!w)
その後、2戦目をやる機会があり、その時は洞窟を無視して荒れ地中心に集めたら、運良く荒れ地+麦畑のタイルで麦畑のつながり…ということもあって勝てました。

(右上の大森林もかなりの点数を稼がれてたんですが、点数効率の良いタイルを運良く集められました)
【感想】
楽しいです。これまでの経験からルールを聞いた際に期待する楽しさを軽く超えてこられたというのが正直な感想です。
こうがいいのか、それともこっちの方がいいのかとタイル配置するだけでプリミティブな楽しさがあるんですけど、
・タイルには2つの地形が書かれている(同じ地形のこともある)
・新しく接するうちの1つの地形は既存のタイルとあってないとならない
・規定の大きさに収めないとならない
という非常にゆるい縛りでも、どこに置こうかと考え、次これきたら困るなあと渋い顔をし、どうすればいいんだーと悶絶できるもんなんだなあと今更ながらしみじみ思いました。
タイル配置をメインにしたゲームだと、テトリスのブロックみたいにちょっとややこしい形をしてたり、タイルの接続にいくつか条件があったり、他人と場が共有で得点に先取り要素があったりなどと、なんというか、いかにもゲームゲームしている、デザイナーが面白さを作ってくれているようなものが多いように思いますが、タイル配置がメインではないゲームを遊んでいる時を思い返してみると、単に道をつなげるだけの選択肢はほぼなしかあっても2つ、3つというようなシンプルさであっても、タイル配置が流れ作業にならずに、案外、悩んだり楽しさを感じてたりするんですよね。
シンプルなタイル配置ゲームであっても人に楽しさは感じさせられるし、人を悩ましさで悶絶させることもできるというのが形になったようなゲームです。
タイル獲得部分のシステムも、タイル獲得と手番順が同時に決まるというシンプルながら2つの要素が一気に決まるというゲーマー受けしそうなものであるのに加え、得点方法とタイル構成がシンプルなために各タイルの価値がどの程度かというのが、ゲームの経験や複雑な計算など無しでわかりやすいので、自分が取るべきものはわかりやすいですし、ちょっと視点を変えれば残しておくと危ないタイルというのもすぐにわかります。
(自分の手元にたくさんある地形があればよし、それに王冠がついていればさらによし。1マスに書かれた王冠の数が多いタイルが既にその地形を集めているプレイヤーにいくのはやばいなどなど)
並んだタイルの価値がすぐにわかれば自分が欲しいものと他人に取らせたくないもの、どっちを取るのがいいのか?という悩みもでてきやすいです。それに次の手番順も絡んできますし。
そんなわけで、タイル配置(&得点方法)、タイル獲得の2要素がかなりシンプルながら、そのわかりやすさがプレイヤーに楽しさや悩ましさをちゃんともたらせていると思います。
うーん、まあ、ほとんど杞憂というか言いがかりみたいなもんなのですが、何分にもどシンプルでシステムに複雑さがほぼないため、悩む/考える対象が自分の数多の中にある不安だけになり、めっちゃ考えながら遊んでも全く考えずに適当に遊んでも結果は大して変わらないということが起こり得るゲームです(”シンプルな心理戦”と謳ってるゲームに稀によくあるような手がかりなしでカードを出すしか無いようなあれです)。
(どの程度点数に寄与するかはともかく)人を意識させるような作りになっていますし、タイルの絵柄など、アガる要素があるので適当に選択するような冷めたプレイにはそうそうならないとは思うんですけど。