主計総監1914/Quartermaster General: 1914

(5人でインスト込み2時間半ほど)
【概要&ルール】
俺のターン!ランドアタックでドイツを攻撃!
伏せカードオープン!攻撃を防御してさらに反撃。
こちらも伏せカードオープン!反撃を防御してさらに追撃だ!
まだまだ伏せカードオープン!追撃も防御して反撃!さらにカウンターアタックだ!
ぐああ、やられたー。
第二次大戦をテーマにした主計総監(クォーターマスタージェネラル)というゲームがあるのですが、そのゲームの基本システムを踏襲しつつ、第一次大戦に舞台を移したのがこの主計総監1914です。
一次大戦当時のヨーロッパを舞台に、協商陣営と中欧陣営にわかれて戦います。協商陣営は英米、フランス、ロシアの3つの勢力のチーム、中欧陣営はドイツとオーストリア=ハンガリー・オスマンの2つの勢力があり、5人プレイ時にはそれぞれ1勢力を担当します。4人プレイだと中欧陣営がひとりになりますなどなど、要は2つの陣営にわかれた5勢力をプレイ人数で分担して戦います。
手番順の変更などはなく、常に同じ順番で勢力ごとに手番を行い、既定ラウンドを経過すると得点計算が行われます。
手番はだいたい以下の流れで行います。
1.カードプレイ:手札から1枚カードをプレイして効果を解決します。カードには陸軍コマを配置する、敵の陸軍コマを殴るなどの効果が単純なものと、ユニークの特殊な能力を持ったカードがあり、さらに特殊能力カードは効果がその時使い切りのものと、プレイ後ずっと場に残る継続効果のものがあります。
2.カードを伏せる:手札から1枚選んで伏せることができます。カードにはカードプレイ時の効果とともに、伏せカードとして使用した際の効果がアイコンで書かれており、アイコンに応じて使い方や使える場面が変わります。
3.手札上限まで補充:各プレイヤー固有の山札から手札を補充します。
・戦闘について
手番プレイヤーが陸上攻撃、または海上攻撃のカードをプレイするか、同効果を持つイベントカードをプレイすると、隣接する対応地形にいる敵陣営のユニットと戦闘することができます。この際、基本的に攻撃力1で殴りかかったということになります。攻撃された側は、防御アイコンを持った伏せカードを任意の枚数オープンできます。それを受けて、攻撃した側(手番プレイヤー)は、伏せカードをオープンして出された防御アイコン数と同数かそれ以上の数の攻撃アイコンを示し…と、必要数のアイコンが出せなかった方が負け。
防御側が負けた場合、そのエリアにいたユニットを除外し、攻撃してきたユニットを置く。攻撃側が負けた場合、攻撃してきたユニットを除外します。
・得点および勝敗
基本的には既定ラウンドが得点ラウンドになっており、その時点で各陣営がおさえている得点エリア(星が書かれている/置かれている)エリアの数分得点する。その他、カードの特殊効果でプレイ時や条件を満たした際に得点します。
こうして既定ラウンド経過後に点数が上回っていた陣営、または、規定以上の点差をつけた陣営が勝利します。
【プレイ内容】
ウキンさん、一味さん、しゅだっちさん、ねんそさん、僕の5人で。
協商陣営は、ウキンさん(英米)、一味さん(露)、僕(仏伊)、中欧陣営がねんそさん(独)、しゅだっちさん(オーストリア・トルコ)というチーム分けでスタート。
初期配置では攻撃できるような位置にお互いユニットはいません。なので、ユニットを生産して徐々に陣営間のエリアを埋めていくことになります(ユニット移動という行動はこのゲームにはありません。隣のエリアにユニットを置くのは、敵のいるエリアに攻撃するか、だれもいないエリアにユニットを生産するかです)。
僕の陣営は仏伊なので、イベントカードはもちろんユニット生産や攻撃という基本的なアクションのカードもフランス用、イタリア用とわかれています。手札上限や補充は国ごとにわかれているわけではなく、『仏伊』というくくりなので、イタリアを動かしたいのにフランス用のカードしかこない!ということもあります。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、2国担当のプレイヤーは手番ごとに動かせる国はどちらか1つだけ、動かしたい国のカードが手札になければ動かせないということになります。
一味さんやねんそさんは担当勢力が1国のみなのでそういったことはありません。
一応初期手札は「手札上限以上のカードを引き、そこから手札上限内に納める」という手札事故を起こりにくくするようにして決まるので、とりあえず、スタート時点ではバランスよく持つことにしました。
そして、最初の手番。まだ参戦していなかった(ボード上にユニットがいなかった)イタリア軍をイベントカード「5月の晴れた日のように」で参戦させます(イタリアが一次大戦に参戦した時の新聞の見出しで、オペラだったか演劇だったかのセリフからの引用らしいです。こういったちょっと調べないとわからないイベントまで調べて日本語化されているウキンさん、すごいです)。

(イタリア参戦!)
フランスもイタリアも周りに空いているエリアがいくつかあり、接敵していないので、そこを徐々に埋めていきつつ、カードを伏せていきます。伏せカードの効果はざっくりいうと、攻める時の追撃か、守る時の防御です(他にもいくつかあるんですが割合的に主な効果は前述の2つです)。攻めるべきなのか、守るべきなのか? フランスとドイツの境(ベルギーとかあたり)のエリアは得点エリアなのでささっと進軍して守りを固めたいところですが、それはドイツも同じで、進軍してきてついにエリアが接しました。
攻めるか守るかの話もあるんですが、それよりも僕が悩んでいたのが、どの手札を普通にプレイして、どれを伏せるのか、そして、その順番は?でした。イベントカードは基本的にどれも強い効果ですし、それをとっとと使うのが正しいと思いきや、普通に兵士ユニットを配置した方が状況的によさそうということもあります。攻撃にも防御にも関係ないが、得点は増えるみたいな支援効果のカードは強いんでしょうが、1ターンそれに費やすことで中欧陣営に余裕を与えてしまうかもしれないと考えると、、チキンの僕にはなかなか支援効果のイベントカードはプレイするタイミングがありません。
伏せカードとして使うのももちろんカーごとに効果が違うので、これはイベント強そうだからイベントとして使って、こっちのカードはイベントも強そうだけど伏せて防御に使えるカードが手元にはこれしかないからイベントとしては使わずに伏せる方に回して、プレイする順番はこれとこれで…と考えてはいるものの、こんがらがってしまい、イベント発動した後で、あれ?これって伏せるんじゃなかったっけ?あれ?こっちでいいんだっけ?とひとりでわちゃわちゃやってました。
そんな状態でしたが、イベントカードの効果はともかくユニット配置は思った通りに進み、フランス、イタリアともに中欧陣営とエリアが接し、睨み合ってるような形に。いつ攻め込まれても/攻め込んでも不思議ではない状況です。
で、わが協商陣営の他の国はどうしていたかというと、一味ロシアはマップの端っこからえっちらおっちらとドイツ方面に進行しているところ。ウキン米英はどうも序盤に手札が事故ったとのことで、米英ともに参戦が遅れている状況。とはいえ、ウキンさんは自分で全部のカードを訳しているので、あのイベントがプレイされるとやばいので、イベントの条件をつぶすように配置しないと…と初回プレイなのに数回目プレイのように動かれていたようです。
中欧陣営はしゅだっちオーストリア・トルコは、イタリアとロシアと接しているものの、どうもユニットをばらまくのを優先されているよう。ねんそドイツは、1ラウンドに2枚伏せられるようになる継続効果のカードをプレイして、どんどん伏せていく(つまり攻撃も防御も戦争が強くなってる)ので、さすがドイツ!と言いながらも協商陣営からすれば恐怖以外の何物でもありません。
しかも、ウキンさんの動きが鈍かったのをいいことに、北海方面に海軍を展開&イベントカードで得点ラウンドに追加で2点得る効果(得点エリア1つ確保して1点なので、2点はかなりでかい点数です)やら、アイルランドが空いてたら1点得る効果やらをプレイされて、着実に点を伸ばしていきます。
エリアからの点数は同じくらいながら、ドイツのイベントカードの差でじりじりと離されていきます。既定点離されたらサドンデス負けなのでちょっと焦る協商陣営。
(たぶんよくないんですが)もうちょっとイベントカードやら伏せカードで戦力を増強してから攻め込みたいんだよな…と思ってる間、ドイツは野放しになってしまってます。オーストリア・トルコも淡々と占有エリアを広げており不気味な感じです…。
と、ここで協商陣営に動きが!ロシアがドイツに攻め込んだのです。
ウキンさん&僕:「おお!ロシア、一発かましてやってください」
一味さん:「いや、あんまりかませない」
良く見てみるとロシアの伏せカードは2枚のみ。これ大丈夫なのか…?
一味ロシアが攻撃カードをプレイ→ねんそドイツが防御アイコンのついている伏せカードをオープン。
ここでロシアが攻撃アイコン付の伏せカードをオープンして攻撃継続だ!と思ってみていると、
一味さん:「おしまい」
おしまいなんですかーいと思わず突っ込む協商陣営、なごむ場。
これはもしかしたら伏せカードは全て防御アイコン付だからな(だから攻撃継続しなかった/できなかった)と言うことなのか。さすが一味さん…?
なんてこともありつつ、ようやくイギリスがヨーロッパに上陸したり、フランスが占領しているエリアに星を置いて得点エリア化するイベントカードをプレイしたりと、協商陣営も形になってきました。イギリスがイベントカードでドイツの1ラウンド2枚伏せのカードも破棄させて、追い風です。
しかし、オーストリア・トルコが、「XXエリアを得点エリア化する」イベントカードを毎ラウンドプレイし始め、中欧陣営の得点がどんどんあがってきます。
前回の戦いから数ラウンド後、またロシアがドイツを攻め込みます。今度こそか!と思ったものの、また1度殴っただけでドイツの防御をみてすぐに退却。
攻めるのは仏伊、米英にまかせてカードを削ってくれてるのか、とにかく、波状攻撃しないと効果が薄いのは確か。
僕は「特定のエリアから攻め込むと1点」というカードをプレイし、よし、これで攻め込む準備は整った!フランスは攻め込むマシンになりますよ!と思っていると、逆にドイツから攻め込まれました。

(がんがんに強化されたフランス)
おいおい、伊達に何ラウンドも延々とカードを伏せてないぜ?と、しれっと防御
↓
ドイツもさすがに伏せカードが大量にあるので順当に追撃。
↓
いくら攻めてきても無駄だと思い知らせてやろう防御アイコン2つ付のカードをオープン。
↓
ねんそさん、うーんと唸りながらも追撃アイコン2つ付のカードをオープン
↓
えー、まだあるのー?これが最後の1枚の防御…!
↓
まだ追撃残ってるんですよね
ええええー。結構な枚数伏せてたのにフランス敗北。
しかし!しかし! もともと攻める予定だったので、反攻開始。うちの防御カードはなくなりましたが、逆に言えば、ドイツも伏せカードから追撃はほぼなくなっているはず。そして、防御カードも一味さんの攻撃でちょっとずつ削れているはず。
フランスはまだ追撃カードあるぜーと攻め込んでみたところ、ドイツは防御せずにすんなり勝利。
あれ?もしかして、ドイツはもう防御カードなし?と次ラウンドも攻撃。そして勝利。
何故、こんなにすんなり連勝できているかというと、ドイツは山札もなく、残りの手札で戦うしかない状況になっていたからです。もう攻撃や防御しようにも手札がないわけです。これは、前半、ドイツが1ラウンドに2枚ずつカードを伏せていたため手札が減るスピードが他陣営と比べて早かったことや、中盤以降、英米が執拗に手札や山札のカードを捨てさせるイベントをドイツを標的に起こしていたことが原因で、このゲーム、自陣営のカードは完全に使い切りで山札と手札がなくなってしまうと延々とパスするしかできなくなります。
もうドイツは死に体で英米、仏伊に領地を削り取られるだけの状態です。協商陣営もロシアは手札が切れかかってはいましたが、隣接するオーストリア・トルコもほぼ同様の状況で攻められまくるということもなさそうです。
淡々とドイツを攻撃するだけのラウンドが何回か続き、逆転、さらに突き放して協商陣営の勝利でゲームは終了しました。

(そしてドイツ軍はマップ上から姿を消した…。(ドイツのエリアに居るのはフランス軍です))

(ゲーム終了時)
【感想】
(イベントかそうでないかの差はあれど)手札にアクションが書かれており、それをプレイして解決するだけのゲームなので、手札の出方次第、かなり展開が変わるというか、有利不利もでてきそうではあるのですが、カード効果をどっかんどっかんと打ち合うのが楽しいです。本当は大戦末期の出来事が、カードの引き次第で序盤に出てきたりするのも(一概にそういうイベントが強いというわけでもないですが)、ある程度、第一次大戦のことを知っている人からすれば、はちゃめちゃで楽しいかと思います。
伏せカードを使った攻防もドキドキはするものの基本的には運の良し悪し(何が伏せてあるか+何が引けてたか)で決まりますし、少なくとも初回は全体的に雑な楽しさのゲームだと感じました。
たぶんイベント何があるかや、各国の序盤の定石的な動きがわかってる面子で遊べると、定石があるが故に手が読めるようになり、駆け引きが生まれると思いますが。
では、初回プレイの感想は?と言われると、運要素やどっかんどっかん要素、さらに互いに協力したり、思いもよらない連携が決まったり、イマイチわかってなかった仲間の意図が突然わかったりするチーム戦要素があるので、殴り合いという物騒なゲームでありながら、初回プレイであってもゲームを通してパーティーゲームに盛り上がりました。
まあ、そんなわけでシステムがーとかいう類のゲームではないんですが、僕が今回遊んで一番面白かったとこは、得点構造というか、どうプレイするのが勝ち負けにつながるかのとこです。
以前、一味さんやウキンさんといったウォーゲームも遊ばれる方に、現実にあった戦争を題材にしたウォーゲームってどうやって勝ち負け決めるんですか?と聞いたことがあります。ユーロゲームはプレイヤー間でバランスが取れていたり、バランスを取るように動くことが求められたりで、基本的には同じ条件で同じ勝利条件を目指すのに対して、ウォーゲームって例えば太平洋戦争みたいに明らかに一方が不利、勝ちようがないという設定のものがあり、しかも、それを同等の条件にすることは“再現”の観点から見ればありえないんじゃないかなと。
そんな中でどうやって勝ち負けを決めるのかと思ったわけです。
その時に教えてもらった内容では、「史実と比べてどうかで点数が入る」というようなお話でした。要は史実で侵攻したよりも先の都市まで攻め込んでる、史実ではXX年に奪われた街を奪われずにずっと守っているなどなど、歴史的な事実よりも司令官として優秀だったかどうかが評価されるということでした(もちろん、それだけではないんですが)。
で、今回の1914ですがウォーゲームなのか、ユーロなのかはさておき、(僕は全部のカードを見ているわけではないんですが、プレイ内容から見て)イベントの内容、各国が持っているカードの効果ごとの枚数の割合などは、史実ベースであるように思えました。つまり、ドイツはフランス方面に侵攻するのに有利なイベントや早期に攻め込むことのできるイベントがあり、一方で協商陣営は攻め返したり、ドイツの継戦能力を削ぐようなイベントがあるわけです。
今回のドイツはどちらかと言えば守りに入っていましたが、中央陣営が勝とうとするなら、史実通り+アルファになるようフランスは全滅させるくらいの勢いで序盤から攻め込むのが良かったのだろうと思いますし、そこから攻め返されることは前提に、先の先までエリアを広げておく必要があったように思います。後半、ドイツが失速したのは予定調和と言うか、ゲーム的に仕込まれていたんでないかと。
こういう”歴史”にプレイングの方向を示唆してもらっているゲームと言うのは、僕には新鮮で、所謂、IFの展開を楽しむというか、勝つために歴史を踏まえつつ、その上をいく、IFの展開をむしろ起こしていく、そういう遊び方をすると、また今回味わえなかった面白さを味わえたのではないかと思いますし、ええええー、そうなるの!?ときっと楽しいことになると思うので、ちゃんと歴史を踏まえた上で、そういうゲームだと全員が認識した上でまた遊んでみたいです。
脱出ゲーム系ボードゲームクロスレビュー(Exit、Escape room、Unlock!)
リアル脱出を意識した脱出ゲーム的なボードゲームが昨年のエッセン以降いくつか発売されました。自分含め、知り合いにそういうのが好きな方が多いので、Exit、Escape room、Unlockの全部を遊び済の方、何人かに声をかけて感想を聞きました。
んで、せっかくなので点数も付けてクロスレビュー形式でまとめてみました。
点数は絶対評価が難しいと判断したので、EXITを基準として5点にしてもらい、それと比較する形でEscapeとUnlock!は、みなさんに点数をつけてもらっています。

(クリックすると大きくなります)
一部、抜粋の方もいらっしゃるので、以下、ゲームごとにコメント全文です。
EXIT:The Game
脱出マシンH1号:5点、謎解きパズル集である。ひらめきを必要とするものと情報を照らし合わせて作業を行うものがあるが、どれもパッとしないクオリティで、謎解きに連続性がないところも大いに不満。回答用の歯車の出来は素晴らしい。
脱出マシンH2号:5点、一つ一つお題をクリアしていく感じ。良いんじゃないでしょうか。
脱出マシンH3号:5点、何故、“(リアル)脱出ゲーム”と呼ばれているのかあまり理解されていないような作り。具体的には閉じ込められた経緯、謎を解く必然性といった背景、ストーリー性が脱出ゲームとしては大変薄い。唐突に暗号やパズルが出題され、それを解くと理屈はわからんが扉が開くというような「理屈はわからんが、とにかくそういう奴の家に捕まっちゃったから」という理不尽だけどしょうがないよね、だってそういう奴の仕業だからという大変便利な設定にパズル集をのっけただけ。みんなでパズルを解くのは楽しいという点のみがゲームしている。だされる謎(パズル)にもストーリー性などなく、別のものに変わっても何ら問題はない雑さ。
ヒントは数段階にわかれて謎ごとにカードが用意されている形式。ストーリーがないため、突拍子もなく感じて若干解きにくさのある謎ではあるが、個々の謎に対するヒントがそれなりに充実しているのでヒントを見れば解けない謎はないと思われる。解答も入っているので、ヒントを見てもどうしても解けない場合は、解答を見て次に進むこともできる。そのため、ちゃんと最後までいけるのは好印象。
田中さん(仮):5点 「Exitを5点にしてそれを基準にする」といわれたので5点。リアル脱出としての評価は0点
Escape room:The Game
脱出マシンH1号:6点、脱出することとは実際は関係のないクロスワードを主とするスクラップ式脱出ゲームとは違った切り口で、実際の脱出/事件解決の手順をデフォルメして謎解きにしているというのがいいところ。ただそれ故に謎解きに対するとっかかりがなく遊びづらいし、謎を探すこと自体もゲームに含まれているため、投げっぱなし感が強い。目玉である脱出ゲーム機械がちゃちいのと、この機械ならではの面白さに繋がっていなかったのも残念。制限時間があることと時間経過でヒントが出るシステムは良い。
脱出マシンH2号:5点、変な箱で色々やります。良いんじゃないでしょうか。
脱出マシンH3号:7点、ギミックというか、“モノ”にこだわっているのはリアル脱出を意識しているのか非常に良い。ただ、“リアル”にするためにモノが入っていることもあれば、使うと解きやすいから入れてみましたや、なんでこれ入ってるの?みたいなものまであって、加点要素ではあるものの大半は正直微妙。あくまで大半であって、もちろん一部の“モノ”を使う謎解きは楽しいし、活かされている。
入っている4シナリオのどれにも見取り図?というか部屋の様子が書かれた大判の紙が必ずあり、その中から謎解きに必要な情報を探したり、見取り図上でちょっとした作業をして謎解きしたりするのもリアル脱出の楽しさとは何か?を意識した作りで実際に遊んでいて楽しくはある。
モノや見取り図と、全体的にテーブル上に擬似的に脱出空間を作ろうとしている感じでリアル志向といえ、そこは高評価。
ただ、コンポーネントのリアル志向に対して、謎はこじつけ感のあるものが多く、ストーリーとの関連性が薄く、理不尽さを感じるものがあるのが残念。あと、各シナリオとも制限時間は1時間ではあるが、作業量が均一でない(一部シナリオはマジで間に合うのかこれ)のもどうかなと思う。ヒントが経過時間に従って出てくる(用意されているヒントカードを見ても良いと言われる)形式で、プレイヤーが見たいヒントを見れないのはいかがなものかと思う。時間経過による形式にしたせいでせいぜい1時間の間に出せるヒントは10枚という枚数の制限がうまれており、十分なヒントが用意されてるかは少々疑問。といっても、解答も同梱されているので解けなくても解き方を知ることはできる。
田中さん(仮):6点 Exitより多少はマシ。リアル脱出を目指してリアル脱出になれなかった悲しい存在
Unlock!
脱出マシンH1号:8点、カードとカードを組み合わせるというのがアンロック式。例えば、缶と缶切りを組み合わせることで、缶が開くのような感じ。このシステムによって、実際にその場にいた際にとる行動をシミュレートでき、クリエイティブな謎解きが可能になっている。謎のクオリティもただの情報整理というのはほとんどなく、閃きが必要だったり注意力が必要だったりと脱出ゲームの醍醐味を味わうことができる。アプリによる時間制限やヒントの出し方も秀逸。多少無茶な謎もあるけれど総合的な満足度は高い。
脱出マシンH2号:6点、ヒントが豊富で詰まったときにストレスが少なくて良い。おすすめです。
脱出マシンH3号:9点、モノにせよ見取り図にせよ全てをカードにしてしまい、数字やアルファベットで間接的に示せるという形式にしていること、2つのモノを組み合わせる際にはカードの番号を足し合わせる、アプリを使うというこのゲームなりの3点がゲームを面白くさせる、プレイアビリティをあげることに寄与していて、高評価。
リアル脱出ゲームをテーブル上に納めるというコンセプトは他の脱出ゲーム系ボードゲームと同じものの、あくまでボードゲーム(カードゲーム)の枠組みの中で実現させようという全然違うアプローチなのが興味深く、また、実際にボードゲーム(カードゲーム)としての面白さが加味されている。
基本的にはカードの組み合わせで謎を解くというフォーマットのため、謎の難易度は全体的に高くはない(僕が理不尽さを感じたものは1つのみ)。ヒントも、アプリから出されるため更新ができるという強みがある(発売後に何個かのヒントは改善されている模様)上に、全てのカード単位にヒントが設定されているため、1つの謎につき最低2つはヒントがでるなど、かなりヒント周りは充実している。ただ、「解答を見る」という選択肢はないため、アプリにパスコードを入れる部分で詰まるとクリアが不可能になるのは欠点(カードの組み合わせがわからなければ残りのまだ公開されていないカードを全て見るという禁じ手もとれはする)。
1シナリオ60枚ほどのカードのみというコンポーネントのため、拡張性が高いのも良い。
田中さん(仮):7点 リアル脱出ゲームとは別物。昔のコマンド選択式アドベンチャーゲームぽい。楽しくはある
【総括というか雑感】
※僕もレビュアーの誰かひとりではあるんですが、3つ遊んでみて思ったことをつらつらと。
何人か集まってみんなで謎を解くという行為自体が楽しい&協力し合うこと自体が楽しいので、基本的には3つとも僕は楽しめましたし、謎解きや協力という行為自体が嫌いな方以外はどれも楽しめると思います。
ただ、今回の4人とも理由の差や得点差はあっても、アンロックを一番面白いと言っていることは間違いないですし、やはり謎の出来、遊びやすさなどの面で、リアル脱出系ボードゲーム黎明期の作品といえど、出来栄えの差はあります。
リアル脱出系のゲームを遊ぶ際に面白さに直結するほど重要なのは、“如何に解かせるか”だと思っています。簡単すぎればやり応えがなくなり、それはそれでダメではあるのですが、難しすぎるよりは遥かに良いです。容易に解けない難易度の謎を作り、その問題が解けないまま何分も経たせると、どんどんゲームに対する不満がたまっていきます。解くためには基本的には解き方をひらめくしかないのですが、悩む時間と解き方をひらめく確率が比例するかというとそんなわけはなく、一定時間以上ははっきりいって無駄な時間です。悩んだ時間が長いほど解いた時のカタルシスは半端ないという考えもあるでしょうが、何人か集まってゲームとしている中で、ひとりのカタルシスのために残りのメンバーに不満を感じさせるのは良いこととは思えません。
そんなわけで、ヒントの出し方、使い方が脱出ゲーム系ボードゲーム自体のポイントであり、遊ぶ際のポイントでもあると思ってます。脱出:ザ・ゲーム、アンロックと日本語版も予定されていて、多くの方が遊ばれるでしょうが、さくっと見てしまおうぜとか、何分詰まったら見ようとかといった、ヒントの使い方は事前に軽くでも話しておいてもいいかと思います。繰り返しになりますが、ヒントを見ないで延々と悩むのは何人かでボードゲームを楽しむという観点からみれば大いに間違っていると僕は考えます。解答が添付されているゲームなら、さくっと解答を確認することすら僕はおススメします。
これらはあくまでボードゲームの一種であり、ボードゲームであるからには参加した面子が、等しく楽しい時間を過ごせることが理想かと思いますので。
んで、せっかくなので点数も付けてクロスレビュー形式でまとめてみました。
点数は絶対評価が難しいと判断したので、EXITを基準として5点にしてもらい、それと比較する形でEscapeとUnlock!は、みなさんに点数をつけてもらっています。

(クリックすると大きくなります)
一部、抜粋の方もいらっしゃるので、以下、ゲームごとにコメント全文です。
EXIT:The Game
脱出マシンH1号:5点、謎解きパズル集である。ひらめきを必要とするものと情報を照らし合わせて作業を行うものがあるが、どれもパッとしないクオリティで、謎解きに連続性がないところも大いに不満。回答用の歯車の出来は素晴らしい。
脱出マシンH2号:5点、一つ一つお題をクリアしていく感じ。良いんじゃないでしょうか。
脱出マシンH3号:5点、何故、“(リアル)脱出ゲーム”と呼ばれているのかあまり理解されていないような作り。具体的には閉じ込められた経緯、謎を解く必然性といった背景、ストーリー性が脱出ゲームとしては大変薄い。唐突に暗号やパズルが出題され、それを解くと理屈はわからんが扉が開くというような「理屈はわからんが、とにかくそういう奴の家に捕まっちゃったから」という理不尽だけどしょうがないよね、だってそういう奴の仕業だからという大変便利な設定にパズル集をのっけただけ。みんなでパズルを解くのは楽しいという点のみがゲームしている。だされる謎(パズル)にもストーリー性などなく、別のものに変わっても何ら問題はない雑さ。
ヒントは数段階にわかれて謎ごとにカードが用意されている形式。ストーリーがないため、突拍子もなく感じて若干解きにくさのある謎ではあるが、個々の謎に対するヒントがそれなりに充実しているのでヒントを見れば解けない謎はないと思われる。解答も入っているので、ヒントを見てもどうしても解けない場合は、解答を見て次に進むこともできる。そのため、ちゃんと最後までいけるのは好印象。
田中さん(仮):5点 「Exitを5点にしてそれを基準にする」といわれたので5点。リアル脱出としての評価は0点
Escape room:The Game
脱出マシンH1号:6点、脱出することとは実際は関係のないクロスワードを主とするスクラップ式脱出ゲームとは違った切り口で、実際の脱出/事件解決の手順をデフォルメして謎解きにしているというのがいいところ。ただそれ故に謎解きに対するとっかかりがなく遊びづらいし、謎を探すこと自体もゲームに含まれているため、投げっぱなし感が強い。目玉である脱出ゲーム機械がちゃちいのと、この機械ならではの面白さに繋がっていなかったのも残念。制限時間があることと時間経過でヒントが出るシステムは良い。
脱出マシンH2号:5点、変な箱で色々やります。良いんじゃないでしょうか。
脱出マシンH3号:7点、ギミックというか、“モノ”にこだわっているのはリアル脱出を意識しているのか非常に良い。ただ、“リアル”にするためにモノが入っていることもあれば、使うと解きやすいから入れてみましたや、なんでこれ入ってるの?みたいなものまであって、加点要素ではあるものの大半は正直微妙。あくまで大半であって、もちろん一部の“モノ”を使う謎解きは楽しいし、活かされている。
入っている4シナリオのどれにも見取り図?というか部屋の様子が書かれた大判の紙が必ずあり、その中から謎解きに必要な情報を探したり、見取り図上でちょっとした作業をして謎解きしたりするのもリアル脱出の楽しさとは何か?を意識した作りで実際に遊んでいて楽しくはある。
モノや見取り図と、全体的にテーブル上に擬似的に脱出空間を作ろうとしている感じでリアル志向といえ、そこは高評価。
ただ、コンポーネントのリアル志向に対して、謎はこじつけ感のあるものが多く、ストーリーとの関連性が薄く、理不尽さを感じるものがあるのが残念。あと、各シナリオとも制限時間は1時間ではあるが、作業量が均一でない(一部シナリオはマジで間に合うのかこれ)のもどうかなと思う。ヒントが経過時間に従って出てくる(用意されているヒントカードを見ても良いと言われる)形式で、プレイヤーが見たいヒントを見れないのはいかがなものかと思う。時間経過による形式にしたせいでせいぜい1時間の間に出せるヒントは10枚という枚数の制限がうまれており、十分なヒントが用意されてるかは少々疑問。といっても、解答も同梱されているので解けなくても解き方を知ることはできる。
田中さん(仮):6点 Exitより多少はマシ。リアル脱出を目指してリアル脱出になれなかった悲しい存在
Unlock!
脱出マシンH1号:8点、カードとカードを組み合わせるというのがアンロック式。例えば、缶と缶切りを組み合わせることで、缶が開くのような感じ。このシステムによって、実際にその場にいた際にとる行動をシミュレートでき、クリエイティブな謎解きが可能になっている。謎のクオリティもただの情報整理というのはほとんどなく、閃きが必要だったり注意力が必要だったりと脱出ゲームの醍醐味を味わうことができる。アプリによる時間制限やヒントの出し方も秀逸。多少無茶な謎もあるけれど総合的な満足度は高い。
脱出マシンH2号:6点、ヒントが豊富で詰まったときにストレスが少なくて良い。おすすめです。
脱出マシンH3号:9点、モノにせよ見取り図にせよ全てをカードにしてしまい、数字やアルファベットで間接的に示せるという形式にしていること、2つのモノを組み合わせる際にはカードの番号を足し合わせる、アプリを使うというこのゲームなりの3点がゲームを面白くさせる、プレイアビリティをあげることに寄与していて、高評価。
リアル脱出ゲームをテーブル上に納めるというコンセプトは他の脱出ゲーム系ボードゲームと同じものの、あくまでボードゲーム(カードゲーム)の枠組みの中で実現させようという全然違うアプローチなのが興味深く、また、実際にボードゲーム(カードゲーム)としての面白さが加味されている。
基本的にはカードの組み合わせで謎を解くというフォーマットのため、謎の難易度は全体的に高くはない(僕が理不尽さを感じたものは1つのみ)。ヒントも、アプリから出されるため更新ができるという強みがある(発売後に何個かのヒントは改善されている模様)上に、全てのカード単位にヒントが設定されているため、1つの謎につき最低2つはヒントがでるなど、かなりヒント周りは充実している。ただ、「解答を見る」という選択肢はないため、アプリにパスコードを入れる部分で詰まるとクリアが不可能になるのは欠点(カードの組み合わせがわからなければ残りのまだ公開されていないカードを全て見るという禁じ手もとれはする)。
1シナリオ60枚ほどのカードのみというコンポーネントのため、拡張性が高いのも良い。
田中さん(仮):7点 リアル脱出ゲームとは別物。昔のコマンド選択式アドベンチャーゲームぽい。楽しくはある
【総括というか雑感】
※僕もレビュアーの誰かひとりではあるんですが、3つ遊んでみて思ったことをつらつらと。
何人か集まってみんなで謎を解くという行為自体が楽しい&協力し合うこと自体が楽しいので、基本的には3つとも僕は楽しめましたし、謎解きや協力という行為自体が嫌いな方以外はどれも楽しめると思います。
ただ、今回の4人とも理由の差や得点差はあっても、アンロックを一番面白いと言っていることは間違いないですし、やはり謎の出来、遊びやすさなどの面で、リアル脱出系ボードゲーム黎明期の作品といえど、出来栄えの差はあります。
リアル脱出系のゲームを遊ぶ際に面白さに直結するほど重要なのは、“如何に解かせるか”だと思っています。簡単すぎればやり応えがなくなり、それはそれでダメではあるのですが、難しすぎるよりは遥かに良いです。容易に解けない難易度の謎を作り、その問題が解けないまま何分も経たせると、どんどんゲームに対する不満がたまっていきます。解くためには基本的には解き方をひらめくしかないのですが、悩む時間と解き方をひらめく確率が比例するかというとそんなわけはなく、一定時間以上ははっきりいって無駄な時間です。悩んだ時間が長いほど解いた時のカタルシスは半端ないという考えもあるでしょうが、何人か集まってゲームとしている中で、ひとりのカタルシスのために残りのメンバーに不満を感じさせるのは良いこととは思えません。
そんなわけで、ヒントの出し方、使い方が脱出ゲーム系ボードゲーム自体のポイントであり、遊ぶ際のポイントでもあると思ってます。脱出:ザ・ゲーム、アンロックと日本語版も予定されていて、多くの方が遊ばれるでしょうが、さくっと見てしまおうぜとか、何分詰まったら見ようとかといった、ヒントの使い方は事前に軽くでも話しておいてもいいかと思います。繰り返しになりますが、ヒントを見ないで延々と悩むのは何人かでボードゲームを楽しむという観点からみれば大いに間違っていると僕は考えます。解答が添付されているゲームなら、さくっと解答を確認することすら僕はおススメします。
これらはあくまでボードゲームの一種であり、ボードゲームであるからには参加した面子が、等しく楽しい時間を過ごせることが理想かと思いますので。
ゲームマーケット2017春に参加してきました
先日開催されたゲームマーケット2017春にブース参加してきました。
といっても、タロ吉さんが主催される浅草ボードゲームフリーマーケットの宣伝目的で中古販売のブースを取られたののお手伝いというか、うちのゲームを売らせてください!とお願いしてブースに参加させてもらいました。
真っ当に売り買いする身として参加するのはビッグサイトで開催するようになってから初めてです。
リスト作って~、事前に情報流して~と思っていたものの、色々あった結果、リストどころか値付けも当日になってしまいましたが、11時整理券配布開始、12時販売開始と10時の開場後に色々できる時間の余裕がありそうだったので、まあ、なんとかなるだろうと国際展示場駅に9時集合、ブースに到着したのが9時20分前後とのんびり目なスタートとなりました。
ブース主はもちろんタロ吉さん、それに手伝いでキノさんと僕の3人です。
タロ吉さんに「(当然ですけど)リストあります?」と聞かれて、「ありません!」と答えた時に若干、(このやろう…)というような顔をされたように見えたのですが、「じゃあ、僕の分はリストあるのでひだりさんの分をまず前に並べましょう」などとてきぱきと指示を出していただき、さくっとブース設営完了(といってもゲームを縦に積んだだけですが)。

(設営完了!の図。まだタロ吉さんの持ちこまれたゲームや置ききれなかった僕のゲームもあるので、全体でたぶん70から80個くらいありました。手前の箱の中のは500円均一です)
値付けも僕の分は「下から千円、三千円、千円、千円、二千円」のようにサクサクっとつけてしまいました(詳しくは後述します)。
10時販売開始だと、人が一気に来て大変なことになる可能性がありそうだったので、販売開始を12時とやや遅めにし、整理券も配布して、人の波を少しでもコントロールしようとしたのですが、そうなると、10時から11時の販売してない時間は案外暇で、タロ吉さん、キノさん、僕は交代で予約しているゲームを回収しにいったりしてました。
が、お隣の牛猫のまるさんは同じく中古ブースだったのですが開場から販売されており、あっという間に結構な列ができていました。タロ吉さんの話では、何度か中古ブースとして出展されているサークルさんということで、お客さんのさばきが大変上手で、ほうほう、こうすればいいのかと勉強させていただきました。
細かい誘導術とかも、大変参考になったのですが、一番ためになったのは、“とにかくブース前に人をためない!”こと。ブース位置が壁際&角ということもあったのですが、ブース前には列の先頭の人だけを通して、残りは全部列にまわす、どんなゲームがあるかな?と覗きに来てる人も、「見るだけでも列に並んでください」と、とにかく人をためないようにされてました。
サークル参加しているとブース前に人がたまってくれるのは、ある程度はありがたいというか、たまっている人を見て、また新しい人がブースを見に来てくれるというのがあるんですが、確かに中古ブースだと売り物に同じものがないので、横入りなど購入時の不正的なものを減らすのが通常のブースと比べてより重要ですし、ブース前を騒がしくして、人を呼ぶのが良いことでもないんですよね。
ここらへんは、品物の数と購入希望者数に依るとは思いますが、少なくともゲームマーケットの中古ブースでは列整理&人をためないをきっちりやるのが重要そうに思えました。
「販売開始は12時、整理券配布は11時からでーす。青い値札と黄色い値札は別ブースでーす(たまたまうちは青色、お隣は黄色のポストイットで値札を作ってました)」と約1時間声出ししていたのですが、なんか徐々にブース前に人が集まってきました。おお、11時の整理券配布待ちの人たちか!と気付きはしましたが、ここで列作っちゃうと実質的に11時前から整理券を配布しちゃうことになるので、うーん、なんとかみなさんどけてもらえないか?と通行の邪魔になりますので~と声出してみると少しは後ろにずれてくれるものの、まあ、かたまりははけないので無駄でした。
11時になって整理券配布の列を作った時、その前からいた場所次第で早い遅いができてしまった(ちゃんとどけてた人が後ろになってしまい、損をした)ので、大変申し訳なかったです。うまいことやるようちゃんと考えてないとダメですね。想定が甘かったです。冗談で整理券の番号は渡した順と関係なくランダムにしようとか話してたのですが、人をたむろさせないという意味ではそちらの方がよかったかもしれません。
販売自体は整理券配っていたこともあって比較的スムーズにいきました。整理券を配ってたという事実を知らない人がスススッといつの間にか最前列にいるということもありましたが、販売時に整理券を受け取るようにしてたので、販売時はフェアにさばけたかと思います。
整理券は約50枚配りましたが、実際に並ばれていたのは30人ほど。ひとり3個までという制限つけてはいましたが、後ろの方の番号だと整理券あっても欲しいゲームなくなっちゃいますしね。
目玉っぽいゲームは整理券持ちの方々ではけてしまい、あとは完全に消化試合というか、10人きてひとつ売れるかどうかの感じが列がなくなった13時過ぎからずーっと続きました。
閉会時間もせまってきたので、もう畳んでよかろうと15:30くらいから片付けに入り16時過ぎに撤収しました。
久々に参加したゲームマーケットでしたが、中古ブースという端っこの隔離スペースにいたこともあってあまり人が増えたとか、熱気!とかは感じることはなかったですが、イベントブースが近くにあったライトニングトーク、TRPG、LARPはすごい盛況のようでした。ライトニングトークは、音声が客席に絞って聞こえるよう音響をうまいことされていて、客席が埋まっているのは見えるものの何も聞こえないので隣だけどもほぼ関係ないという状態だったのですが、途中1度だけ拍手の音がすさまじい時があり、なんだなんだと見てみるとボウザが講演を終えて出てくる時でした。講演内容もよかったらしいですが、やはり普通の参加者とは人気が全然違いますね。
LARP(Live Action Role Playingの略で実際に服装なども着替えて出来る限り忠実にやるRPGで…と、うまく説明できないので興味持たれた方は検索してください)の体験は、甲冑をきて、ロングソードなどを使って斬り合うようなものをされており、これも面白そうだったのですが、そうそうに整理券がなくなってしまったらしく、見ただけでした(が、ブースにLARPの方がいらした時にでかい剣を持たせてもらえましたw)。

(知り合いからいただけた写真。剣は木刀とかよりは痛くなさそうですが、スポーツチャンバラで使うものよりもしっかりした作りで、これで斬り合うの少し怖いなという感じでした)
トイレ行ったり、知り合いのブースに挨拶にいったくらいしか会場を見てませんし、全く買い物をする目線でみてないので、事実と異なるかもしれませんが、印象だけでいうと、来てる人増えてるけど買ってもらうのは大変そうだなーでした。
会場が広くなって、通路も広くなってるのはいいことなんですが、なんか試遊卓と一部の人気サークル以外は、全体的に疎な感じでした。浅草の時は通路はそこまで広くないですし、そもそもブース数自体が少ないので、余程のことがない限り自然と目に入ってましたが、こんだけ広いと何かしら目を留める工夫がないと気づいてもらえないんじゃないでしょうか。
元々、ボードゲームって箱やコンポーネントを見ただけでは何なのかようわからんものなので、単に箱などを出していても、目が滑るんですよね。つらつらとブースを眺めて歩いたはずなんですが、見事に売られていたものの記憶がありません。
キャッチーな見た目や値段など、ぱっと見でわかる情報に工夫するしかないのかなと思いました。面白いゲームですって言われても、みんな言ってますしね。
で、売るという意味では中古とは言え僕も今回は売る側の参加だったので、他人事ではないわけなんですが、そもそも、今回の僕が売った中古ゲームの値付けは全体的に安めにしてました。浅草ボードゲームフリーマーケットの宣伝目的であるということや、もう減価償却済などなど、要因は色々とあったんですが、ぶっちゃけ、それなりの値付けをすると売れないだろうと思ってたんですよね。なので、本当にごく一部を除いて全体的に安めかな?と思うような値付けにしてました。
中古メインのイベントならともかく、同人・商業問わず新作を買いに来てるイベント、しかも、大抵のゲームが2000円以下なんてイベントで(ゲームの定価から考えれば安くはなっているだろうとはいえ)、それなりの価格では売れないと判断しました。だいたい、持ち込んだゲームを欲しがっている人がたまたまうちのブースを覗いてくれて、かつ、その人の財布の中身がまだ残っており、他の同人ゲームなどよりも優先して買ってもらえないとならないって結構ハードル高いんじゃないでしょうか。
そもそも、僕の持ち込んだゲームの多くがホビージャパンが取り扱ってる人気作とか、過去の人気作でプレミア価格で取引されているとかでなく、マイナーなものが多かったというのが悪いんですが。転売とかの心配はほぼする必要なかったですがw。
最後に。
ブースに挨拶にきてくださったり、手の空いている時間、手伝ってくださったみなさん、ありがとうございました。キノさんも最初は手伝いは少しだけで、基本的にタロ吉さんとふたりでまわしますよーとか言ってたのに最後まで手伝ってくださってありがとうございました。タロ吉さんもブースに参加させてくださり、ありがとうございました。
そして、お客さんとしてブースに訪れてくださったみなさん。興味を持ってくださりありがとうございました。
浅草ボードゲームフリーマーケットは7月2日に、浅草の都立産業貿易センター台東館で開催予定です。ちょっと参加形式が変わっていますので、是非、一度公式サイトをご覧ください。
といっても、タロ吉さんが主催される浅草ボードゲームフリーマーケットの宣伝目的で中古販売のブースを取られたののお手伝いというか、うちのゲームを売らせてください!とお願いしてブースに参加させてもらいました。
真っ当に売り買いする身として参加するのはビッグサイトで開催するようになってから初めてです。
リスト作って~、事前に情報流して~と思っていたものの、色々あった結果、リストどころか値付けも当日になってしまいましたが、11時整理券配布開始、12時販売開始と10時の開場後に色々できる時間の余裕がありそうだったので、まあ、なんとかなるだろうと国際展示場駅に9時集合、ブースに到着したのが9時20分前後とのんびり目なスタートとなりました。
ブース主はもちろんタロ吉さん、それに手伝いでキノさんと僕の3人です。
タロ吉さんに「(当然ですけど)リストあります?」と聞かれて、「ありません!」と答えた時に若干、(このやろう…)というような顔をされたように見えたのですが、「じゃあ、僕の分はリストあるのでひだりさんの分をまず前に並べましょう」などとてきぱきと指示を出していただき、さくっとブース設営完了(といってもゲームを縦に積んだだけですが)。

(設営完了!の図。まだタロ吉さんの持ちこまれたゲームや置ききれなかった僕のゲームもあるので、全体でたぶん70から80個くらいありました。手前の箱の中のは500円均一です)
値付けも僕の分は「下から千円、三千円、千円、千円、二千円」のようにサクサクっとつけてしまいました(詳しくは後述します)。
10時販売開始だと、人が一気に来て大変なことになる可能性がありそうだったので、販売開始を12時とやや遅めにし、整理券も配布して、人の波を少しでもコントロールしようとしたのですが、そうなると、10時から11時の販売してない時間は案外暇で、タロ吉さん、キノさん、僕は交代で予約しているゲームを回収しにいったりしてました。
が、お隣の牛猫のまるさんは同じく中古ブースだったのですが開場から販売されており、あっという間に結構な列ができていました。タロ吉さんの話では、何度か中古ブースとして出展されているサークルさんということで、お客さんのさばきが大変上手で、ほうほう、こうすればいいのかと勉強させていただきました。
細かい誘導術とかも、大変参考になったのですが、一番ためになったのは、“とにかくブース前に人をためない!”こと。ブース位置が壁際&角ということもあったのですが、ブース前には列の先頭の人だけを通して、残りは全部列にまわす、どんなゲームがあるかな?と覗きに来てる人も、「見るだけでも列に並んでください」と、とにかく人をためないようにされてました。
サークル参加しているとブース前に人がたまってくれるのは、ある程度はありがたいというか、たまっている人を見て、また新しい人がブースを見に来てくれるというのがあるんですが、確かに中古ブースだと売り物に同じものがないので、横入りなど購入時の不正的なものを減らすのが通常のブースと比べてより重要ですし、ブース前を騒がしくして、人を呼ぶのが良いことでもないんですよね。
ここらへんは、品物の数と購入希望者数に依るとは思いますが、少なくともゲームマーケットの中古ブースでは列整理&人をためないをきっちりやるのが重要そうに思えました。
「販売開始は12時、整理券配布は11時からでーす。青い値札と黄色い値札は別ブースでーす(たまたまうちは青色、お隣は黄色のポストイットで値札を作ってました)」と約1時間声出ししていたのですが、なんか徐々にブース前に人が集まってきました。おお、11時の整理券配布待ちの人たちか!と気付きはしましたが、ここで列作っちゃうと実質的に11時前から整理券を配布しちゃうことになるので、うーん、なんとかみなさんどけてもらえないか?と通行の邪魔になりますので~と声出してみると少しは後ろにずれてくれるものの、まあ、かたまりははけないので無駄でした。
11時になって整理券配布の列を作った時、その前からいた場所次第で早い遅いができてしまった(ちゃんとどけてた人が後ろになってしまい、損をした)ので、大変申し訳なかったです。うまいことやるようちゃんと考えてないとダメですね。想定が甘かったです。冗談で整理券の番号は渡した順と関係なくランダムにしようとか話してたのですが、人をたむろさせないという意味ではそちらの方がよかったかもしれません。
販売自体は整理券配っていたこともあって比較的スムーズにいきました。整理券を配ってたという事実を知らない人がスススッといつの間にか最前列にいるということもありましたが、販売時に整理券を受け取るようにしてたので、販売時はフェアにさばけたかと思います。
整理券は約50枚配りましたが、実際に並ばれていたのは30人ほど。ひとり3個までという制限つけてはいましたが、後ろの方の番号だと整理券あっても欲しいゲームなくなっちゃいますしね。
目玉っぽいゲームは整理券持ちの方々ではけてしまい、あとは完全に消化試合というか、10人きてひとつ売れるかどうかの感じが列がなくなった13時過ぎからずーっと続きました。
閉会時間もせまってきたので、もう畳んでよかろうと15:30くらいから片付けに入り16時過ぎに撤収しました。
久々に参加したゲームマーケットでしたが、中古ブースという端っこの隔離スペースにいたこともあってあまり人が増えたとか、熱気!とかは感じることはなかったですが、イベントブースが近くにあったライトニングトーク、TRPG、LARPはすごい盛況のようでした。ライトニングトークは、音声が客席に絞って聞こえるよう音響をうまいことされていて、客席が埋まっているのは見えるものの何も聞こえないので隣だけどもほぼ関係ないという状態だったのですが、途中1度だけ拍手の音がすさまじい時があり、なんだなんだと見てみるとボウザが講演を終えて出てくる時でした。講演内容もよかったらしいですが、やはり普通の参加者とは人気が全然違いますね。
LARP(Live Action Role Playingの略で実際に服装なども着替えて出来る限り忠実にやるRPGで…と、うまく説明できないので興味持たれた方は検索してください)の体験は、甲冑をきて、ロングソードなどを使って斬り合うようなものをされており、これも面白そうだったのですが、そうそうに整理券がなくなってしまったらしく、見ただけでした(が、ブースにLARPの方がいらした時にでかい剣を持たせてもらえましたw)。

(知り合いからいただけた写真。剣は木刀とかよりは痛くなさそうですが、スポーツチャンバラで使うものよりもしっかりした作りで、これで斬り合うの少し怖いなという感じでした)
トイレ行ったり、知り合いのブースに挨拶にいったくらいしか会場を見てませんし、全く買い物をする目線でみてないので、事実と異なるかもしれませんが、印象だけでいうと、来てる人増えてるけど買ってもらうのは大変そうだなーでした。
会場が広くなって、通路も広くなってるのはいいことなんですが、なんか試遊卓と一部の人気サークル以外は、全体的に疎な感じでした。浅草の時は通路はそこまで広くないですし、そもそもブース数自体が少ないので、余程のことがない限り自然と目に入ってましたが、こんだけ広いと何かしら目を留める工夫がないと気づいてもらえないんじゃないでしょうか。
元々、ボードゲームって箱やコンポーネントを見ただけでは何なのかようわからんものなので、単に箱などを出していても、目が滑るんですよね。つらつらとブースを眺めて歩いたはずなんですが、見事に売られていたものの記憶がありません。
キャッチーな見た目や値段など、ぱっと見でわかる情報に工夫するしかないのかなと思いました。面白いゲームですって言われても、みんな言ってますしね。
で、売るという意味では中古とは言え僕も今回は売る側の参加だったので、他人事ではないわけなんですが、そもそも、今回の僕が売った中古ゲームの値付けは全体的に安めにしてました。浅草ボードゲームフリーマーケットの宣伝目的であるということや、もう減価償却済などなど、要因は色々とあったんですが、ぶっちゃけ、それなりの値付けをすると売れないだろうと思ってたんですよね。なので、本当にごく一部を除いて全体的に安めかな?と思うような値付けにしてました。
中古メインのイベントならともかく、同人・商業問わず新作を買いに来てるイベント、しかも、大抵のゲームが2000円以下なんてイベントで(ゲームの定価から考えれば安くはなっているだろうとはいえ)、それなりの価格では売れないと判断しました。だいたい、持ち込んだゲームを欲しがっている人がたまたまうちのブースを覗いてくれて、かつ、その人の財布の中身がまだ残っており、他の同人ゲームなどよりも優先して買ってもらえないとならないって結構ハードル高いんじゃないでしょうか。
そもそも、僕の持ち込んだゲームの多くがホビージャパンが取り扱ってる人気作とか、過去の人気作でプレミア価格で取引されているとかでなく、マイナーなものが多かったというのが悪いんですが。転売とかの心配はほぼする必要なかったですがw。
最後に。
ブースに挨拶にきてくださったり、手の空いている時間、手伝ってくださったみなさん、ありがとうございました。キノさんも最初は手伝いは少しだけで、基本的にタロ吉さんとふたりでまわしますよーとか言ってたのに最後まで手伝ってくださってありがとうございました。タロ吉さんもブースに参加させてくださり、ありがとうございました。
そして、お客さんとしてブースに訪れてくださったみなさん。興味を持ってくださりありがとうございました。
浅草ボードゲームフリーマーケットは7月2日に、浅草の都立産業貿易センター台東館で開催予定です。ちょっと参加形式が変わっていますので、是非、一度公式サイトをご覧ください。