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偽エッセン会(2017年11月回)

いつもどおり偽エッセン会は中野のフローチャートでの開催だったのですが、ボードゲームのできるバーから、ボードゲームスペース寄りになって再オープンされました。そのプレオープン期間での開催でした。
メニューの変更や料金変更などは公式サイト(はまだないようなので、公式ツイッター)でご確認いただくとして、利用者として一番大きな変更は、テーブル!

テーブルがかなり大きい物に変えられました。正確には、かなり大きいサイズ、ちょっと大きめのサイズ、ボードゲームカフェでよくあるサイズという3つのテーブルに変わったんですが、一番大きいテーブルだとメインボード大き目、サプライ多め、サブボード&個人ボード付というもりもりのコンポ―ネントのゲームでも遊べるかと思います。

このテーブル良いですねなどとお宅訪問的な会話をした後、この日は軽~中量級のゲームを3つ遊びました。

・ExLibra
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クランク!やヒューズなど、佳作を早いペースで出版しているアメリカの新興メーカー、RenegadeGamesのGencon2017新作です。
図書館の主になって、最高の図書館づくりを目指します。
手札にある本棚カード(本が数冊書かれています)を手元(自分の図書館)にプレイしていって、棚の大きさ(プレイしているカード枚数)や、流行ジャンルの冊数マジョリティ、お気に入りジャンルの冊数、品揃えなどから得点します。
カードは、毎ラウンド変更されるアクションにワーカーを配置することで、手札の補充、変更、プレイを行います。

ぐんまさん、たる田さん、しのぽさん、僕の4人で。

ゲーム開始時にキャラクターを選びます。キャラクターごとに色々な能力があります。僕は手札補充か、手札プレイのどちらかを実行する基本アクション(自分の図書館のアクション)を選択した際に、両方できるヘビを選びました。
みなさんどんな能力かというと、例えば、しのぽさんは自分が選んだアクションをその前に他プレイヤーが行っていた場合、本のジャンルを指定して他プレイヤーの手札からカードを盗めたり、たる田さんは山から禁書(失点対象)をドローした場合、追加ドローできるなどなどです。

カードをプレイして自分の図書館の本棚を作っていくわけですが、
・最大3段
・左上から右下まで本がアルファベット順になるように並べる
・本棚なので、完全に宙に浮くような配置にはできない
などの配置時に守らないとならない条件があります。

本のタイトルは同じAから始まっていても、2文字目、3文字目まで見て順番が決まるので、1文字目が同じAだからといってもちゃんと並べる順は発生します(カードにもちゃんと、『A X/◯』とAが何枚あって、その中の何枚目か書いてあります。

各ラウンドに実行可能なアクションは、ランダムに出てくる施設によって決まります。
この施設がかなりの数(数えてませんが20個弱くらいありそうでした)があり、各ラウンドで1つずつは場に残りますが、それ以外は入れ替えになります。
施設ごとにアクションはかなり異なり、単純に手札を補充するものから、手札を捨てることで施設上にあるカードが手に入るもの、他人と交換するようなものなど様々です。

1ラウンド目に出てきた施設はどれも手札を捨てて、補充したりプレイしたりする類いのもの。

僕は初期手札がそこそこ良い本のあってアルファベットの並びもそう悪くなかったので、捨てたくはないなあと、基本アクションをベースにコツコツと1枚ずつプレイしたり、ドローしたり。
みなさん似たような感じの動きだったのですが、しのぽさんが、つまらないから色々やりたいとラウンド終了直前に、『不要なカードを手札から公開する。他プレイヤーがそれを獲得した場合、獲得されたカード×2を山札からドローし、さらに1枚場にプレイできる』アクションを選択したところ、しのぽさんが公開した(捨てた)カードはどれも皆さん欲しいものだったようで、全て貰われていき、その倍、かなりの数のカードがしのぽさんの手札に入りました。

基本的に1手番に1枚ドローなので、完全にしのぽさんは損して得を取ったわけで、みんな、手札が良かろうと流石に施設アクション使わないとダメかと思いつつ2ラウンド目に。

2ラウンド目は普通にカードが多めに獲得できたり、シンプルに交換できたりする施設ばかりだったので、みんな積極的に施設アクションを選択していきますが、うーん、このアルファベットのカードをここにプレイしてしまうと、次以降に置けるカードの候補が少なくなりすぎるか?とか、アルファベット的にはいいんだけど禁書が多いからもうちょっと違うカードが引きたいなと、プレイ自体には慎重な僕やぐんまさん。

一方で引きが良かったのもあるかとは思いますが、それでも、がんがんプレイしていくしのぽさん。
1ラウンド目の時点で2枚差くらいついていて、その時は、まあ、これくらいの差ならまだ許容範囲とか思ってましたが、そんなことはなく、2ラウンド目も積極的にプレイしていき、結局、3ラウンド目でしのぽさんが終了条件『12枚以上の本棚カードをプレイしている』を満たしてゲーム終了。
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(終了間際の盤面)

12枚以上プレイされたらゲーム終了トリガーが切られるゲームで、得点要素はカードに書かれたアイコンのみとくれば、プレイしたカード枚数に2枚、3枚の差があったら勝負になりませんw。アイコン数が2割くらい違うわけですし。
そんなわけでしのぽさんがほぼ独走で勝利されました。

クニツィアのロストシティみたいな感じで、カードのプレイ順に強い制限があり、このカードを置くか置かないかを強く悩むようなゲームかと思ってプレイしてしまいましたが、カード総数が結構ある中での、12枚をアルファベット順にという制限なので、実際にプレイしてみると制限としては弱めで、アクションを駆使して如何にガンガンドロー&プレイできるかというゲームでした。

プレイ済のカードを操作するアクションもあり、手札が良い悪いとか、待ちが一番増える置き方はなどと考えるよりも、この手札をできるだけ多くプレイするにはどのアクション順で行うのが良いか、スピード勝負のパズルを解くみたいな楽しさのゲームだったようです。
短めのプレイ時間の中で、手札と手元の場をアクションで自分の都合の良いように調整していく感じはちょっと独特て面白かったものの、カードやアクション用の施設は全てユニークで、絵柄も凝っているので、もうちょっと世界観にひたれるようなプレイングのゲームを期待していた分、ちょっと残念ではありました。

・ダイスエイジ
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場に並んだ獲物をダイスで獲得していくゲームです。場にはダイスの各目に対応した部分に獲物が置かれていて、手番に振ったダイスから目を1つ選んで、対応する獲物の前にその目全てを置いていきます(要はベガス)。
全員が全てのダイスを場に置いたらラウンド終了で、各獲物に最も多くのダイスを置いたプレイヤーが獲物を獲得します。同数の場合は、後から置いていたプレイヤーが勝利です。ダイスには小さいダイスと大きいダイスがあり、大きいダイスは小さいダイス1.5個分なので、ダイス自体の数が同じでも大きいダイスがあればそちらが勝ちます。
各獲物で2位になったプレイヤーのダイスは「2位プレイヤー用の獲物」の前に移動し、1~6の目の獲物の処理が終わった後に、同じようにダイス個数での判定を行います。

これを4ラウンド繰り返して、最も点数の高かったプレイヤーが勝利します。

ExLibraから引き続き、ぐんまさん、たる田さん、しのぽさん、僕の4人で。

各目で必ず勝負がつくようになったのと、獲得した獲物(得点カード)でマジョリティ勝負などが加わったのと、各ラウンドでダイスを置ききった人からボーナスカードを取れるようになったなどなど、細かい違いはありますが、ベースルールはベガスですし、複雑なルールでもないのでさくっとインスト完了してゲーム開始です。

10~40点の獲物カードには、素点とゲーム終了時に最も多くそのカードを持っていた時の点数と、カード枚数が書かれています。
んで、ゲームにはすべてのカードが登場するので、最多ボーナス取りたかったら過半数かそれに近い枚数取れよ〜ということなんでしょうが、まあ、ダイス運次第ですしマジョリティ争いに果敢に突っ込んで負けてしょぼんとするのも良くあるので、それなら最初から素点の高い代わりに最多ボーナスのないマンモス狙いだ!と、初手でダイスを置いたものの、それ以降はマンモスの目は出ずに結局、1ラウンド目は20点の鳥を2枚獲得して終了。

毎ラウンド場に並ぶ獲物カードは7枚(各目1枚、2位のとこ1枚)で、4人プレイなので2枚は及第点ではありますが、マンモスが1枚50点なので点数的には寂しいスタートとなりました。

毎ラウンド、ダイスを置き切った時に、場に並んでいるボーナスカードを選んでもらえるのですが、振り直しなどの特殊効果が1度使えるタイルがもらえる、小さいダイスをストックから追加できる、小さいダイスを大きいダイスに成長させる、特殊効果などはないがランダムに20〜40点が書かれた貝殻がもらえるなどの効果があります。

たる田さんはダイスの成長メイン、僕は貝殻とダイス追加、しのぽさんは特殊タイル、ぐんまさんは場を見てバランス良くという傾向でとってました(1ラウンド目も、それ以降も)。

2ラウンド目も鳥が場に並びました。鳥は総数が6枚なので、僕はあと1枚とれば3枚になって(トップタイでボーナスを分割する可能性はあるとはいえ)最多ボーナス取れるのは確定するので、よしよし、人が取りに来てない方を1枚確保して、他の高得点の獲物を取りに行くぞ!とラウンド開始前には思っていたものの結果的には鳥を2枚取ってラウンド終了。
流石になんでこうなった?と思わなくもないですが、負けそうなところにダイスを置くわけにもいかず、これもダイス神の思し召し。

素点は20×4枚の80点と奮いませんが最多ボーナスを含めると200点とこの時点でトップ!

よっしゃ!みなさんトップを絞りにきてくださいね!

などと言ってみたものの他の獲物も最多ボーナスを取れるだけ集めれば似たような点になるので、しょせん先に取るか後で取るかの違いですしす、獲物カードの出方はランダムなので好きにできるものでもありません。

争っていたところに、最後のダイスでその目がでて奇跡的に勝ったり負けたりで盛り上がりつつ、最後のラウンド。
ダイスを置き切った時に取るボーナスカードに「特殊タイルを残していればXX点」とか「持ってる貝殻×XX点」などの手元の状況に応じてボーナス点が入るものが出てきました(ボーナスカードはラウンドごとに山にされていて、登場するカードはある程度制御されてます。全部使われるわけでもなく、出てこないものもあります)。

僕は前述の通り貝殻メインに獲得していたので、貝殻系のボーナスカードが取りたいところです。目がばらけることが多く、なかなか置ききれずに先に人が抜けるたびにドキドキしましたが、やはり人それぞれ状況違うもので僕の欲しかったものは無事他の方には取られず、自分で獲得できました。

素点はみなさん似たような感じでしたが、最多ボーナスや、獲物の全種セットボーナス、ボーナスカード、貝殻など最後に足される点で僕が飛び抜けていて頭2つくらい飛び出て勝利となりました。

すごーくポジティブなゲームです。前に前にと思考は進み、楽しい楽しいという場が作られ、ダイスの綾で誰のせいでもなく場は盛り上がります。
とても良いゲームだと思います。

が、ゲーマー観点だと物足りなくはあります。
選択肢は自由で結果は運次第ではなく、選択肢は運次第で結果は実力でもなく、選択肢も結果も運次第なので、もっと実力で勝負させて!という感じはしますし、勝ち負けもちょっと冷めた印象になります。
毎手番、どのダイスを選ぶのか選択はありますし、うーん、どれにしようか、どうするのが良いのかと悩みはするんですが、そもそもその選択肢になったのは自分が選んだわけでもないしなあという感じです。

後置き有利、最多ボーナスや大きいダイス、ボーナスカードなどでダイス運による展開の意外性、ドラマ性をパワーアップさせている良いゲームだという素直に楽しさを享受するプレイヤーとしての思いと、豪華な人生ゲームという印象がぬぐえないクソゲーマー的な思いがあります。

すごいバランス調整とかされているように感じるのですが、ゲームの盛り上がりに貢献してるのと同時に、より冷めさせる要因にもなっていて、我ながらめんどくさいクソゲーマーだなあと感想考えてて思い知らされました。


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(終了時点の僕の獲得獲物。マジョリティが取れたのは20の鳥だけですが、全種1セットやら貝ボーナスが跳ねてかなりの点数になりました)

・汽車は進むよ

ぐんまさん、たる田さんが未プレイとのことだったので、お持ちしてサクッとプレイ。30分で終了。
フローチャートはバーなので、若干証明が暗いので、トンネル部分をしのぽさんが行き止まりと見間違えていたのが残念でしたが、楽しんでいただけたようでした。
トンネルは明るいところでやっても、これ何?っておっしゃる方いますしね…。

やはり終盤に、ぐるぐるぐるぐると思いもよらない移動経路でぐんぐん移動して、移動点が伸びると盛り上がります。
(この日ではないですが、僕が見たことあるのは移動点15点が最高です)

一応、「汽車が移動できる場所にタイルは置く」というルールはありますが、おそらく長考防止のためで、汽車が移動できない場所にタイルを先おきして、へっへっへ超長いルートを作ってやるぜーと思ってプレイしても案外伸びない(1,2歩ずつ移動しているのと結局同じ点で落ち着く)ので、長考しない面子ならどちらでもよいかなと思います。

そんな感じで、30分~1時間のゲームを3つ遊んで解散となりました。
普段は長時間ゲームを遊ぶことが多く、場所もかなり取るゲームもあるので、他のボードゲームスペースと比較してフローチャートのテーブルがでかいのは今後助かるのではないかと思います。

サイドリアル・コンフルエンス/Sidereal Confluence: Trading and Negotiation in the Elysian Quadrant

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(4人でインスト込み2時間半ほど)

【概要&ルール】

イカ型、爬虫類型、ロボットなどなど、いろんな形があっていいじゃない。だって宇宙人だもの。

宇宙人の1種族となり、他宇宙人(プレイヤー)とあらゆるものを材料に交渉し、得たものを使って新たな技術を開発し、得点を稼いでいくゲームです。
宇宙人たちにはいろいろな特徴があります。それを活かしつつ、進めることが重要になります。

1ラウンドは3つのフェイズに分かれており、既定のラウンドをこなした後、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
フェイズは以下の3つです。

1.交易フェイズ
2.生産フェイズ
3.交流フェイズ

基本的に全てのフェイズは全プレイヤー同時解決で、“自分の手番”は存在しません。

1.交易フェイズ

「他プレイヤーとの自由交渉」、「手札のプレイ」、「自カードのアップグレード」、「技術開発」の4つが行えます。フェイズ終了条件を満たすまで、4つのアクションを可能な限りなんでも実施できます。フェイズ終了条件は『1人を除いたプレイヤー全員が「フェイズ終了でよい」と言った』らです。

要は4つのアクションをプレイヤー全員がてんでばらばらに自由にがちゃがちゃと行い、終わった!終わった!と一人を除いて宣言したらフェイズ終了です。
(こう書くと、大変そう、自分以外がとっとと行動して、自分だけ何もできないとかありそうと思われるかもしれませんが、交渉は大抵ふたり以上でやるものなので、誰かと交渉している限りはフェイズが終わることはありません。後述しますが、みんな交渉はしたいのでわちゃわちゃはしますが、スピード勝負というわけでもないです)。

・他プレイヤーとの自由交渉:点数を渡すことはできませんが、それ以外なら、資源(小キューブ3種、大キューブ3種、六角柱1種)、手元のカード、宇宙船、技術、惑星などなど、自由に交渉材料に使うことができます。まとまった交渉の履行は必須です。

・手札のプレイ:種族によってはプレイ可能な手札を持っています。手札にはプレイに必要な資源が書かれており、手元の資源を必要数捨てることで自分の手元にカードをプレイできます。

・自カードのアップグレード:カードに書かれているアップグレードに必要な資源、または、場に出ているカードを捨てることで、カードをアップグレード(裏面側にする)ことができます。

・技術開発:競りや交渉、初期セットアップで手に入れていた調査カードに書かれている必要な資源を捨てることで、新たな技術(カード)を開発できます。必要資源を捨てたら、カードに書かれた点数を受け取り、その後、自分の技術デッキから該当の技術カードを探して場に出します。

2.生産フェイズ

自分の場にあるカードの白矢印を使えます。白矢印の左側に使うために必要な資源(無しの場合もあります)、右側に生産される資源が書かれています。
各カードは1回しか使えず、使える資源は生産フェイズ開始時に持っていたもののみです。このフェイズ中に生産した資源を使って矢印の効果を得ることはできません。
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(白い矢印が生産フェイズで使える変換です。紫色の矢印は交易フェイズでのみ使える変換になります(技術開発とかです))

3.交流フェイズ

交流フェイズでは、技術の共有、惑星&調査カードの競りを行います。

・技術の共有

このラウンドの交易フェイズで技術開発を行っていたプレイヤーは、技術開発を行っていた旨と開発した技術名を全プレイヤーに伝えます。それを受けて、各プレイヤーは自分の技術デッキから該当のカードを探し、手元にプレイします。技術開発を行っていたプレイヤーは共有したボーナスとしてラウンドごとに定められた共有点を得ます。

・競り

惑星と調査カードの競りを行います。競りには宇宙船をお金として握り競りを惑星→調査カードの順で行います。握っていた宇宙船数が多いプレイヤーから場に並んでいる惑星/調査カードを1枚獲得します。ただし、惑星/調査カードには最低ビッドが設定されており、それ以上の数を握っていないと獲得できません。握った数が同数の場合、既に持っている惑星/調査カードが少ない方が勝ち、これもタイなら種族(プレイヤー)ごとに決められているタイブレイクナンバーの大きい方が勝利します。

【プレイ内容】

※カードに依る変換をゲーム内でコンバーターと呼んでます。

一味さん、キノさん、しゅだっちさん、僕の4人で。

このゲーム、各プレイヤーが宇宙人の1種族を担当するのですが、種族ごとにかなり能力が違います。

僕の種族は植物で、惑星に根を張ることで惑星のコンバーターのアウトプットを2倍にします。ただし、惑星の競りでは、使った(握った)宇宙船の価値が半分になるため、惑星を手に入れにくいという種族です。
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(僕の種族「カイリーオン族」。それぞれの種族には名前と背景と能力の書かれたボードが渡されます)

今手元にあるコンバーターだと宇宙船が1ラウンドに1つしか作れないので競りに参加するなら、宇宙船の生産力をなんとかして増やすか、もしくは、資源と宇宙船のトレードを行う必要があります。生産力を増やすのは、宇宙船が作れる技術を開発すればいいんですが、技術開発は調査カード次第なので、このラウンドの最後の競りフェイズにそういう技術を開発できる調査カードがでてくるのを祈るのみです。

資源は、小キューブ3種、大キューブ3種、六角柱1種の全7種で、価値的には小キューブ3つ=大キューブ2つ=六角柱1つとなってます。
※ここでいう“価値”は要はコンバーターの変換レートです。
※緑キューブとか、黄色キューブとか書きますが、設定上では、小キューブ3種はそれぞれ、緑:食料、白:文化、茶色:工業、大キューブ3種は、黒:情報、水色:バイオテクノロジー、黄色:電力、六角柱は超技術(Ultratech)となってます。

資源を1~3個ほどコンバーターにいれると、1.2~1.4倍くらいになって出てきます(ゲームが進むと倍率があがります)。が、これはあくまで変換レート上の話で黒キューブ1つを入れて出てくるのは、茶色、白、水色が1つずつとか、大抵はインプットと違うものが、ばらばらの数でてきます。

まあ、アウトプットがばらばらでも、何かしら交渉の材料にはなりますし、手元においといても増えるわけではないのでコンバーターに使える資源の確保に向け交渉開始です。

交易フェイズでは価値をあわせるのがわかりやすいので、色の違う大キューブ同士とか、価値をあわせて交換するのですが、生産フェイズのインプットにできない余っている資源は、小キューブ2つと大キューブ1つでどう?と若干不利なレート(六角柱を基準にして、2/3と1/2での交換なので小キューブ側が出しすぎ)でも、使えない資源は使える資源の方が良いだろうと、積極的に交換を持ちかけていきます。

ここら辺の価値が序盤はなかなか掴めず、あれ?どうなんだっけ?となってしまって、こちらから持ちかけている(交換して欲しがっている)のに、小キューブ4つと大キューブ2つでどうかなどと、相手に不利な条件を提示して、いやいやおかしいでしょうという話になったりもしました。

それはともかく、生産フェイズに動かないコンバーターがあるのはもったいないとどんどん交渉を持ちかけるのですが、流石に徐々に交渉に使える(余っている)資源はなくなっていき、もう交換できないなとなったところで、交易フェイズは終了、生産フェイズは手元で変換するだけなので、あっという間に交流フェイズと移っていきます。

交流フェイズで惑星と調査カードの競りを行います。自分の能力の関係で惑星も欲しいですが、競りで使える宇宙船はそんなに数がないので、おとなしく調査カードの競りにのみ参加しました。手元には宇宙船が1つしかないので、それだけしか握れないわけですが、最小ビッドの制限があるので、自分より多く握った人が最小ビッドが1のカードを全て取ってしまったら自分はこのラウンド、調査カードは獲得できないことになります。

基本的に得点する手段は調査カードに書かれた資源を用意して技術開発するしかないので、なんとか取りたい…と思ってましたが、無事、最小ビッドが1の調査カードが残ってくれたので、無事それを獲得しました。

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(2ラウンド目だったか3ラウンド目だったかの開始時の僕の手元。緑色のカードは僕自身のカード、ちょっと前においている紫色のカードは調査カードです)

競り落とした調査カードでの技術開発に必要な資源は、黄色キューブ4つか、六角柱2つです。
六角柱は全ての資源の中で最も価値が高く、序盤には作れるような種族はいません。技術を開発して、コンバーターをアップグレードしてから手に入るようになる資源です。
そのため、黄色キューブを集めたいのですが、今回の場に限っては少々問題が。

一味さん、キノさんの種族は形は違う(一味さん:カード、キノさん:タイル)ものの種族特有のすごい技術を持っています。ただし、それを利用するには、手元の惑星を材料にして消費する必要があります。惑星は競りで手に入る物の基本的に1ラウンドに1つですし、技術利用に必要な惑星は指定されているので、競りに必要な惑星が出てこない場合もありえます。
それだけなら、僕には関係ないよ勝手にやってくれという感じですが、しゅだっちさんの種族の能力が問題で、「黄色キューブを消費することで、初期手札として持っている惑星デッキから惑星を召喚できる」能力だったりするので、一味さん、キノさんがしゅだっちさんに黄色キューブ+αを渡して、そのお返しに欲しい種類の惑星をもらうという形ができあがってしまい、完全に場の黄色キューブが枯渇してしまいました。

自分のとこで黄色キューブが2つは作れたので、交渉で手に入れるのは諦めて、コツコツ作ることにし、3ラウンド目でようやく技術開発達成、これで6点獲得できました。早いひとは1ラウンド目から技術開発して得点しているので、完全に出遅れてしまいました。
一応、手元のカードに変換後に資源と一緒に得点を作るコンバータもあるものの、それで作れるのは1点のみ、めっちゃ頑張って2点とかいうレベルなので、やはり調査カードを積極的にとって、得点化していくしかないようです。

では、競りで良さそうなのをとってこないととなるわけですが、僕の種族は宇宙船(このゲームの競りで使うお金)の生産力がとても低いです(さすが植物)。キノさんの種族は競りで強いのも特徴のようで、こちらが2,3隻しか生産できないのに6,7隻を毎ラウンド生産します。そのため、競りで苦戦はしたものの、僕が作りやすかった資源とみなさんの作りやすかった資源が被ってなかったこともあり、都合の良い調査カードを続けて競り落とすことができました。

技術開発がされると手元にその技術カードがプレイされるため、利用できるコンバーターが増え、生産力があがるのも良いのですが、それ以上に、指定の技術を捨てて既存の種族特有のコンバーター(共通技術より効果が強い)のアップデートができるのが大きく、しかも、開発された技術は毎ラウンドの交渉フェイズで共有されるため、4人でプレイしていても2~4枚程度の新しい技術が手に入り、どんどん生産力があがっていきます。

技術開発に必要な資源も、最初は大キューブ4つとかなのが、8個とかになり、最終的には18個とか要求されるので、生産力があがっても技術開発が楽になるということはなく、複数人とあれやこれやと交換してやっと揃うという感じなのですが、徐々にプレイヤーも慣れていくので、ひーひー言いながらも資源を集めて技術開発はなんとかできます。

しゅだっちさん、キノさんとは、まあ、普通にほぼ等価交換で、どうしても欲しい時にはちょっと不利なレートで交渉を進めました。一味さんの種族はちょっと変わっていて(みんな変わってるんですけど)、“感謝の印”というトークンを持っており、これを交渉時に任意に他プレイヤーに渡すことができます。そして、感謝の印を持っているプレイヤーが技術開発すると、一味さんに「交渉してくれてありがとう」と1点がストックから渡されるというよくわからない能力持ち。ストックからなので別に自分の腹が痛むわけではないですが、なんであなただけ他人の技術開発で得をするのよと、感謝の印を含む交渉を拒否されまくる一味さんw。
「頼むからもらってくれ!(ただし、資源に色をつけてくれるわけではない)」と押し付け気味に“感謝の印”が渡されるのはなんか面白かったです。

ゲームの展開は、前半、猛威をふるったしゅだっちさんを軸にした惑星トレードはしゅだっちさんの手札の惑星の枯渇により徐々に衰え、一方で、惑星を消費することでプレイされた一味さんのレリックコンバーター、キノさんのタイルのコンバーターによる高効率の変換が後半では強くなっていきました。

では、僕の種族はどうだったかというと、感想戦で色々話してわかったのですが、どうも僕の種族は競りでは弱いが、生産力は他と比べて頭ひとつ出ている種族だったようで、みんなと交渉してフェアトレードを心がけていたつもりではあったのですが、なんか普通に圧倒的な資源の力で3ラウンド目以降はコンスタントに技術開発を続け、結果、勝ってしまいました。
キノさんのタイルのコンバーターは強かったものの最後のアップグレードが未完だったようで、もう少し変換レートが最後あがりきっていなかったようですし、一味さんのレリックはデッキから完全に運任せで引かれるので良いレリックが早期に引けなかったようでした。

【感想】

2時間程度のゲーム時間の8割は他プレイヤーと、○とX交換しませんか、誰かXX欲しい人いませんかと交渉しているピュアな交渉ゲームです。長時間かつ、プレイ人数も4~9人と幅広い交渉ゲームはなかなか無いと思いますし、それだけで好きな人にはたまらないゲームかと思います。

自分一人では得点化するのにえらい手間が作るようにコンバーター(カード)の能力が作られていること、処理能力を超えて常時大量のコンバーターが各プレイヤーの前に並ぶことなどから、これって本当に得なのか/損なのかが正直ようわからんのですが、それに、同価値の複数資源を用意したりなどわかりやすい変換レートが加わって、とにかく交渉/交換しようという気持ちにさせてくれます。

周りからプレイ風景をみたことがないので、正確なことはわかりませんが、たぶんピットレベルの活発な交渉/交換が行われているんでないかと思います。

僕はこの誰が得してるんだ?的なカオスな交渉がたまらなく面白く、色んな所に持ち込んで色んな方と遊ばせてもらいました。勝ち負けに関しては種族格差が大きく、種族の組み合わせによっては初めから勝ち目のないプレイヤーもでてきますが、それでも、交渉/交換をみんなとする楽しさ、そうやって手に入れた資源を自分の手元のコンバーターで増やしていく楽しさは、理屈ではないものがあります。

このゲームで交渉を活発にしている要因としては、前述の交渉前提のカードの数や作りもありますが、他人が得点(技術開発)することによって、全プレイヤーに技術が共有され、結果的に全員の能力があがる、(結局、最後は点数で決まるというのはさておき)、他人に求められて行った交換が自分の利益になるという仕組みも大きいと思います。
手元にあるだけでは死んでる資源だけど、他人と交換することで使えるようになるとかいう、なんというか、婉曲さのある利益がメインの交渉/交換ゲームの一歩先を進む、たとえ自分に不要でも他人に資源を渡すことが自分の強化になるという、直接的な利益につながっているため、積極的にがんがん交渉/交換できるゲームです。

駆け引きの綾を楽しむゲームが主に交渉ゲームと呼ばれるんじゃないかと思いますが、サイドリアル~は、プレイを重ねた習熟度の高い面子で遊ばない限り、きわめて駆け引きの要素は低い、そこまで気を回すのが難しいゲームなので、通常の交渉ゲームが苦手な人であってもわいわいと楽しめるのではないかと思います。

交渉/交換ゲームは個々人の利益を考えれば基本的に“どちらかが損をする”ことしかありえないわけですけど、サイドリアル~は、交渉/交換による得の形が違いすぎて、直観的にはかるのが難しいため、駆け引きとか綾とか気にしても仕方ないかなと。

交渉のわちゃわちゃが面白い要因としてさらにもうひとつ、個性的な種族のことがあげられます。

今回のプレイ内容には登場していませんが、9つの種族には個性的なものが多いです。

以下、いくつか紹介します。
泥棒種族のゼス族。毎ラウンド終了時に他プレイヤーから既定の資源を盗んで盗み専用のコンバーターを使うことができます。ただし、そのラウンド中に通常の交渉/交換を行ったプレイヤーからは盗めないため、盗まれたくないプレイヤーが俺と交易してくれ、この資源どうだと群がるところと、プレイヤーが多いと盗む対象が増えるため種族としての強さがプレイヤー数依存というとこが面白いです。
次は見た目がイカのエンイーエト族。ゲーム内で唯一、インプットされた資源を単純に数を増やしてアウトプットする&変換効率も良いコンバーターを持っていますが、自分自身では使うことができず、他人に貸し出さないと使えません。高効率のコンバーターいかがっすかーと資源とコンバーターを交換するという他にはない交渉がゲームに混ざることになります。
最後にクリスタルでできているイェンギーアイ族。全9種族の中で唯一、開発した技術を“共有しない”というゲームの根本を覆す種族で、自分だけの技術を他人に貸し出す(貸してもらえるとそのプレイヤーとは技術が共有される)交渉で、資源をせびるというゲーム中最高難易度を誇ります。

元々資源同士の交渉/交換でさえそれが等価なのかわかりにくいのに、全く新しい交渉材料を持ってこられると、もうわちゃわちゃの2乗くらいになって大変楽しいゲームになります。

慣れてくると、アップグレードに使える技術を見つけて、優先的に交渉するようにしたり、1対1ではなく3人や4人での交換などもやれるのではないかと思いますが、そこまではなかなかいけませんし、いけなくても徐々に得点化や自分のコンバーターが強化されるのは楽しいです。

得点化すると資源が一気に減る(通常のコンバーターは増えるが、技術開発に使うと得点になって資源はでてこない)ので、コンバーターがどんなに強化されても得点化に向けたやりくりが厳しいのに変わりはなく、真面目にどう必要な資源を作るか、どう調達するかを考えるのも楽しいですし、単にわちゃわちゃだけでない魅力もあります。

また、別のとこで、5人戦と8人戦もやりました(9人まで遊べます)。プレイ時間は人数増えてもさほど変わらず、2時間ほどでしたが、8人戦は交渉相手が多く、めっちゃ疲れました。感想に書いたとおり、人の様子が見えたほうが交渉も面白くなるかと思うので4,5人程度が良いのではないかと思います。たくさんの種族が出てくるのは楽しくていいんですけど。
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(5人戦)
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(8人戦)

サミット/Summit

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(3人でインスト込み2時間ほど)

我々は山頂(サミット)を目指す。時には協力し、時には競いあいながら、自然の脅威に立ち向かい、その頂きを征服するのだ。

※サミットは協力ルールと競争ルールがありますが、この記事では競争ルールについて書いてます。

山登りをするゲームです。
プレイヤーは登山家の一人になり、山の頂上を目指します。ハーフキャンプ、山頂、ベースキャンプに到達した順位と山での行いに依る点を合計し、最も高いプレイヤーが勝利します。

各プレイヤーが自分の状態を表す個人ボードを持っています。所持している食料、酸素、荷物の重さ、ライフ、歩行スピードが示されます。

食料や酸素、アイテムは一定量持つと”重さ”があがり、重さが一定以上あがったり、ライフが減ってくると歩行スピードが落ちます。重さが下がる(軽くなる)、ライフが回復すると歩行スピードがあがります。
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(個人ボードです。ダンベルアイコンの上を食料や酸素を示すキューブが通過すると、そちらの方向に重さを示すキューブが移動します。重さやライフのとこにあるクツアイコンの上を通過すると歩行スピードを示すキューブが移動します。また、各パラメータお最大値や重さ/スピードの変化のしやすさは個人ボードごとに異なっています。写真の赤はパワータイプなので、重さの最大値が高く、食料などに依る変動も少ないです)

手番には、歩行スピードの数字分、ボード上にある結び目を進めます。もし、結び目がない(登山ルートが確保されていない)ところにきたら、結び目の書かれた手札をプレイして登山ルートを作って、その上を進みます。
また、進まずに手札を入れ替えることなども出来ます。

その後、天候ダイスとイベントダイスを振り、出た目の指示に従います。天候ダイスは大抵雪が降って食料を失い、イベントダイスはイベントの目がでたらろくでもないことが起こるイベントカードを引きます。

これを時計回りに、全員が死ぬか、ベースキャンプに戻るまで続けます。

・カルマカード
他人に手を貸したり、嫌がらせをしたりする特殊カードです。使用制限は特になく、使うと補充されますが妨害系のカードはカルマが下がり、手助け系のカードならカルマがあがります。

・得点
登山時に、中間キャンプ(上り)、山頂、中間キャンプ(下り)、ベースキャンプに到達した順位により点数が入ります。
また、カルマが高ければプラス、低ければマイナスの補正が入ります。

【プレイ内容】

キノさん、一味さん、僕の3人で。

キャラクターごとに個人ボードが細かく違うので、本当はどういうキャラクターがいいか考えて選んだほうが良いとは思うんですが、ランダムで選んだ結果、力は無いがライフの最大値とスピードが高めのドイツ人に。
一味さんはパワー重視、キノさんはライフが低い代わりに食料をたくさん持てるキャラです。

ゲーム開始時にアイテムカードをドラフトします。
山札から3枚引いて、1枚とって左に渡し…というやつですが、アイテムには全て重さがあり、食料や酸素を持つ量によってはほとんどアイテムを持てなかったりするため、取らないという選択肢もあります。

僕は重いアイテムばかり来たので1枚も取らずにゲームスタート。一味さんが獲得された「アイテム1つの重さを無効にする」アイテムがとても羨ましかったですが、まあ、仕方なし。

ベースキャンプや中間キャンプでは、好きなだけ酸素や食料を補給できますし、手番を消費すればアイテムも山から引けます。
アイテムは何かしら持っていた方が良いかと思うので、何回かドローしてみましたが、なんかイマイチだなあということで、ダメージを1回軽減できるヘルメットと、1手番だけ移動力をあげるロープだけ確保しました。

あまり力のあるキャラクターではないので、とりあえず中間キャンプまで行ければいいやと酸素や食料は少なめにして、歩行スピードを確保しました。
それでも手番差の関係で一味さんが先にスタート、それに僕は慌てて続く格好に。

キノさんはアイテムを集めるということでまだキャンプに残られました。

同時にスタートしていますし、お互いに最短ルートを進もうとするので、同じ登山ルート状を登ることになります。”ルート”といっても結構な厳しい山を登っているので、ロープをガッシガッシと掴んで登っているため、他人を追い抜く時、前の人に追い抜いていいかを確認するルールになってます。
許可してもらえれば普通に先に進め、許可した側はカルマがあがります。断ればカルマは下がりますが、他プレイヤーをブロックできます。

一味さんと僕はお互いに抜きあってカルマをあげながら登山です。

キノさんからずるいという声もあがりますが、まあ、そういうルールですし…とはぐらかしますが、それ以上にキノさんは荷物持ちすぎ!僕と一味さんが4歩ずつくらい登るのにキノさんは2歩しか移動力がありません。食料や酸素を捨てたらいいんじゃないかなと思いますが、競争でもあるので人のことは置いといて先に進みます。
(道中、食料、酸素、アイテムは自由に捨てられます。酸素とアイテムは捨てた場所にトークンが置かれ、後からどのプレイヤーも自由に拾えるようになってます)

もう少しで中間キャンプ!というとこで、イベントカード『滑落』を引いてしまい、ダメージとともに数マス下がることに。何気に天候ダイスで減る食料も痛く、中間キャンプにもぎりぎりたどり着くくらいの量になってしまいました。
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(滑落! 落下?とにかく落ちるイベント)

IMG_1376.jpg
(無事、中間キャンプに到達。キャンプ内では天候ダイスのダメージは受けませんし、ベースキャンプと同様に酸素も食料も好きなだけ補充できます)

中間キャンプではライフ回復もできるのでここまでの道中で受けた傷を直したり、酸素などを補給して体制を整えます。
ここからは道を譲ってくれるとは思えないので、なんとか一味さんより先に出発したいところですが…。

残念ながら一味さんが先に出発!このまま後をついていっても負けるだけだしということで、悪魔的なルートを構築。
IMG_1379.jpg
(中間キャンプを中心に環状のルートにしてしまいました!)

通常は自分が進む場所にしかルートタイルはおけないので、普通はなかなかできないのですが、自分から離れたとこにもルートタイルを置けるというカルマカードがあったので、なんとかなりました。
これでトップ争いはリセットされたというか、キノさんがトップに。とりあえず、僕と一味さんはいったん中間キャンプに戻って、中間キャンプの下にある分岐から新しい山頂へのルートを作らないとと、下山していきます。

天候ダイスでブリザードの目がでたりして、酸素や食料もちょっと減っているので中間キャンプでまた少し休憩だなと思っていると、イベントカード『災害』をドロー。中間キャンプが消え去ります。
僕と一味さんはたどり着いただけでまだ補給前だったため、少ない装備で放り出された格好になってしまいました。

これやばいんじゃないのか?と思いながらも先に進む我々に更に追い打ちで『雪崩』が発生!
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(配置してたタイルはなくなるは、ライフは減るわで大変なことに)

イベントカードはダイス目次第では引かれない手番もあるものの、5割以上はひかれるので、これは近いうちに死ぬなと判断。

急いで山頂に到達し、到達時トップを取る必要があります。

しかし、当然、それはみなさん同じ考え、僕より前にいる一味さんが抜かそうとする僕をブロックすることを選択。

キノさん:「あ、ブロックしました?ブロックできなくするカルマカードを使います。自分以外を助けたのでカルマ+2です」
一味さん:「なんだとーー」
僕:「やったぜー!!」

カルマカードは色々と妨害や手助けの効果があるのですが、キノさんが一味さんに妨害したり、手助けしたりを一気に使い、なんだこの人、情緒不安定なのかみたいなことになりつつもトータルではカルマをプラスします。

カルマカードは直にダメージを与えるものなどもあり、気心の知れた面子とは言え使用をためらっていたのですが、使われたんなら使っていいかの精神で一気にカルマカードが飛び交う場に(カルマカードは大抵他人の手番でも使えます)。
僕はブロックを解除してもらったこともあり、移動力を増やすロープを使ったり酸素や食料を捨てたりでスピードを上げ、一気に登頂!山頂到達点はトップを獲得しました。

そして、僕には奥の手がありました。
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(カルマカード『爆弾』。酸素を消費することで同じタイルにいる他プレイヤーにダメージを与える(追加酸素で追加ダメージあり)の鬼効果です)

一味さんは次手番で山頂のあるタイルにくるはずなので、そこで爆弾を爆発してやるぜ…。俺も死ぬがトップは守れる、HEHEHEと思っていたのですが、まあ、ちょっとさすがに酷すぎるなということで使用を中断!

死ぬ前に急いで下ります!

まあ、意気込み合っても無理だよねということで僕は次の手番に死亡。
IMG_1386.jpg
(ライフゼロ!)

山頂にタイルに洞窟?かまくら?を作るイベントがでたおかげでちょっとは延命したものの一味さんも続いて死亡。
最後のキノさんですが、かまくら内ではライフ回復したり、天候の影響を受けないなどなどのアイテムを持っていたため、かまくらのある山頂にいる限りはほぼ死なないという謎の現象に。
キャラクターの能力であるアイテムをドローするを使い、一気に下山できるアイテム(ジャンプスーツだったか、とにかくダメージは受けるし、めっちゃ重い代わりに一気に下山できる効果を持つ)をドローするまでひたすらアイテムの山を掘ります。
掘り続け、そろそろでるか?というところで、イベントカード『盗賊』を引いてしまい、ここまで生き延びさせてもらってきたアイテムを失い、普通にダメージを受ける身体に。

死ぬか先にドローできるか、はたして!?というところでしたが、順当に死亡。
IMG_1388.jpg

3人の登山家たちは登頂は成功したものの下山時に死亡という結果になりました。
(一応得点では僕の勝ちでしたが、まあ、どうでもいいこと)

【感想】

はちゃめちゃだけど山は何が起こるかわからないから仕方ないな!みたいなゲームですw。

協力ゲームってかなり絶望的なイベントが起こってもそれをみんなで覆すのが面白さというか、絶望的だからこそよいみたいなところがあるかと思うんですが、普通にプレイヤー間で競争してるところに協力ゲーム並みの絶望をぶっこんだらどうなるか?みたいなゲームです。結論は楽しかった!です。

妨害効果のカルマカードさえ使わなければ協力ゲームバージョンとほぼ同じ(好意的なアイテム受け渡しがないですが)なので、強烈ではあるもののイベントカード運次第という感じはせず、きちんと準備して考えて進んだ人が有利になる作りにはなっていて、わちゃわちゃとイベントでの右往左往を楽しむパーティーゲームという感じは受けませんでした。

今回あった雪崩など、イベントカードのマイナス効果は基本的に全員が受けるのでそこら辺がフェアに感じたのかもしれません。

全体から見れば登頂してベースキャンプに戻るというのは非常に難しいことを求められているかと思うのですが、中間キャンプ、山頂、下りの中間キャンプ、ベースキャンプと得点の入る目標地点が複数あるので、ゲームの展開(主にイベントの出方)に依らず、その都度、目標とする場所がプレイヤーの中で設定されたり、厳しいイベントが続けば今回みたいに実質的に山頂がゴールになったりと、どんな展開でも楽しめる、区切りの着く仕掛けになってるのも、ちゃんと競争できるという意味で大きいと思います。

持ち物やライフが重量とスピードに連携している個人ボードは非常に視覚的にわかりやすく、歩行スピードの計算など、計画を立てるのもやりやすくなってます。
ダメージを受けてライフが減ると、あからさまにスピードが落ちるキャラとかだと、これはもうあかんというのもすぐ見えてしまうのかもしれませんが。

あとは、カルマカードの効果がかなり直接攻撃よりのものが多いので、人を選ぶかもしれません。カルマが下がった分、得点も下がるので一応抑止力はあるんですが、得点機会が山頂などのチェックポイント到達時のみで、カルマによる点数補正もはっきりわかるので、相手を殺せる/瀕死にできる場合に、相打ちでも勝てるからいいやとやられると、嫌な人は嫌だとは思います。

競争ゲームでは、捨てたアイテムや酸素を後で別プレイヤーが拾えるというのはあまり機能しませんでしたが、協力ゲームでなら互いにパスしあったり、全員でちょっとずつ余分を持って、パラパラとばらまきながら登ったりと色々楽しいことにつながりそうで、是非協力ゲームバージョンも遊んでみたいです。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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