R120 (2017/12/3) その3
その1 その2の続きです。
・ねずみ海賊ラッタニア

プレイヤーはねずみの海賊になって船を襲い、荷物を奪って上納することで次の海賊王に俺はなるチュウ!的なゲーム。
場には、1~10の場所を示すカードが並んでおり、その下に襲うべき商船や上納船、味方として雇える船員候補などがランダムに並べられます。どの数字の場所で行動したいかを秘密裏にプロットして一斉公開→条件を満たせば数字の場所でアクションというのを繰り返します。
条件はいくつかあるのですが、このゲームの肝で、一番メインの条件というのが、『アクションしたい場所までコマがつながっているか?』です。

(拡大しないとみづらいと思いますが、2まではコマがおかれてつながっているためアクションできますが、3の場所にコマが1つも置かれていないので、4以降の場所に置かれたコマはアクションできません)
他の条件は商戦に戦闘マークがついていた場合、それを上回る戦力があるか?のチェックもあります。
アクション自体はシンプルで、1の日雇い職場はお金を1金得る、2の酒場はお金を払って船員を雇う、3~8の海原では商船カードを獲得する、9の貿易港では商船カードを得点化する、10の宝の島では部下を1つ送り込んで宝(点数)を得るというものです。
同じ場所に複数プレイヤーのコマが置かれた場合は、毎ラウンド時計回りにまわすリーダー(親)に近いプレイヤーから1回ずつアクションをします。
(例えば、商船カードが3枚ある海原に2人のプレイヤーがコマを置いた場合、リーダーに近いプレイヤーAが1枚取り、プレイヤーBが1枚取り、またプレイヤーAが1枚取るという流れになります)
商船カードや船員が補充できなくなったらゲーム終了でもっとも得点の高いプレイヤーが勝利します。
たる田さん、しのぽさん、一味さん、如月さん、僕の5人で。
1ラウンド目、酒場に剣豪がでてきました。雇うために4金とちょっと多めのお金が必要なものの、戦闘力が2あり、商船の戦闘力をほぼ気にしなくてよくなります(全部の商船に戦闘マークがついているわけでもなく、1つの場所に並ぶ商船カードは4枚がマックスのため、大抵の場所で戦闘力はゼロ、大きくて2という感じです)。
同じ場所を複数プレイヤーが選択した際に、リーダートークンを基準にアクション順を決めますが、リーダーは陸リーダーと海リーダーの2つあり、酒場や日雇い職場は陸リーダー基準、海原は海リーダー基準です。
じゃんけんで勝っていた僕は陸リーダーのスタートプレイヤーだったため、酒場を選べば最初に欲しい船員を選ぶことができます。しかし、初期のお金は2金なのでこのままだとお金が足りません。なので、日雇い職場でもアクションをしてお金をもらうことにします。
日雇い職場にあるお金は5金。5人で分ける時は全員1金になり、剣豪を雇う分の4金に足りませんが、日雇い職場を選択するプレイヤーが4人以下なら、2金獲得できるので剣豪を雇えます(3人選んだとして、A、B、C、A、Bという順に1金ずつ得ます。陸リーダーである僕がAなので2金獲得できるという理屈です)。
※自分のコマはアクションのできる普通のコマと、アクションはできないがつながりの判定や戦闘に使える部下コマの2種類があります。普通のコマはゲームを通して2つ(なので、毎ラウンド2アクション出来ます)、部下コマはスタート時には1つですが、酒場で1つずつ買う(雇う)ことができます。
無事、剣豪を雇うことに成功し、もう戦闘マークつきの商船も怖くありません。むしろ他プレイヤーは避けるはずなので積極的に狙っていくべき対象になりました。
リーダーでなくても他人と被らなければ問題ない!と強気に陸地からの距離(数字の大きさ)は気にせずに戦闘マークつきの商船がいるところにプロットします。他プレイヤーが、どうせひだりの剣豪が戦闘は勝つから戦闘マーク付の商船のとこプロットしちゃえと考える可能性もあるのが、気にはなりましたが、そこは考えても仕方ないの精神で(あとで聞いたら、僕が戦闘マークつきのとこに100%プロットするという確証がないから、リスク取らずに戦闘マークのついてないところにプロットすることが多かったそうです)。
全員のプロットを公開して、お!8の海原にも届いてる!やったぜ!案外遠くまで届くもんですねえなどと話し始めていたら、「いやいや、1の日雇い職場に誰もおいてないから、最初からつながってませんよ」と冷静な指摘が。そんな小さい数字で切れるのかーいと思いながら、全員のアクションコマは農場へ送られます(つながっておらず、アクション出来なかったコマは農場で1金もらってきます)。
そして、次のラウンドでは今度は3のところで切れてしまい、また大量に農場に送られました…。
このゲームによく似たシステム(自分や人の選択がつながっているかの判定がゲームのメインシステム)の僕や如月さんは遊んだことがあり、さくっと切れてしまうことも確かにあるが、案外思う以上につながるということを知っているので、まあ、こんなこともあるだろうくらいに思っていたのですが、なんとなく場に、このゲーム大丈夫なのか?という空気がちょっと広がります。
さすがに最初の方でつながりが切れると、ちょっと最初の方に重めにコマを置いておこうかなという意識が出てくるだろうと考えて、あまり場所の数字の大きさは考慮せずに戦闘マークつきの商船がある2ヵ所にプロットしたところ、見事つながり、しかも、他の方々と全く被っていなかったため、商船カードを大量に獲得することに成功します。そして、みなさんも、おー、つながるんだなという感じに。
僕はこの後も剣豪能力を活かして商船を襲っていったのですが、さすがに中盤に入ると戦闘力付のカード(砲術師とか)を持ってるプレイヤーも増え、戦闘マークがついていても、僕が独占という状況はなくなってきました。
まあ、それは最初がおいしすぎただけなのでいいとして、困ったことが2つ。
1つ目は手元にある商船カードは、上納船から上納して点数化しないとならないのですが、手元のコーヒーと宝石を上納できる船がなかなか登場せず、得点化できないこと。上納船は誰かが1つでも上納すれば流れるため、自分が上納する前に流れたんだっけ?いや。それはなかったはず…と不安になります。
2つ目はたる田さん、一味さんが雇ったスリとこそ泥(うろ覚え)。スリは同じ場所にいる他プレイヤーから1金盗み、こそ泥は海リーダーを無視して最初に商船カードを手に入れることができます。酒場に雇うだけのぎりぎりのお金で入って一味さんと一緒になると1金盗まれて雇いたかった船員を雇うことができませんし、何故か海原でも一味さんと被ることが多く、トータルで10金弱は盗まれたと思います。一味さんはもともと日雇い職場に入り浸ってお金もちではあったのですが、さらに加速し、しかも、何故か使われないので、なんか手持ちのお金がストックみたいになってました。
たる田さんのこそ泥はもっと悪質で(ルール解釈はたぶん間違ってないと思うのですが)海原で海リーダーを無視して一番初めに商船を獲得+通常の海リーダーからの順番で獲得ができるため、リーダーとの順番関係なく、人と被ろうがとにかく最低2枚は獲得できるという鬼のような能力です。こちらはなぜかしのぽさんがよくたる田さんと同じところにいって泣かれてました。
中盤になると部下コマが増えるのでつながりやすくはなるものの、それでも大きい数字の場所はさすがに切れることもありながら終盤に突入。
海に出ればこそ泥たる田さんが驚異だったものの、戦闘力がないため、僕と被ることは少なく、一味さん、如月さんと被りはするもののちゃんと真っ当に商船を分け合います。しかし、上納船が…と思っているとようやく僕が欲しかったコーヒーの上納船が登場。ようやく点数化できる!と喜び勇んでプロットし、公開すると、なんとしのぽさんが一番数字の大きい宝の島に到達! 如月さんは3回目のプレイだそうですが、宝の島に誰か到達したのは初めてだそうです。

おー、すげーと盛り上がりつつ、商船カードの山がきれ、最後にもう1度しのぽさんが宝の島に到達しつつ終了。
商船カードを他の人より多く手に入れ、ほぼ全て点数化できていた僕とたる田さんが頭ひとつ分くらい飛び出る感じでした。
ゲーム開始時のプレイヤーの状況がみんな同じなので、他人がどこを狙うか読みにくい=つながりにくいということになってるのかな?とちらっと思いましたが、プレイヤーの狙いが明確になることとつながるのかは、別問題なようにいまは思います。うまいこと分散しているというわけでもないですし、人と被せた方が得な人、被せない方が得な人、考え方の傾向など、そう単純な話ではないからです。
単純な話ではないからこそ、手堅くプレイする人、思い切ってプレイする人という色んなプレイヤーの色んな思惑が絡み合って、適度に戦術的、適度にパーティーゲームになっています。
好みの問題ですが、これまでOKAZU BRANDさんの軽量級ゲームは他人の考えを読む基準が薄い、ガチよりパーティーよりのチューニングがされている、最終的にはギャンブルか!?というところが、ゲーム自体は面白いとは思いながらも好みではない部分ではあったのですが、ラッタニアは自分の力でどうにかできる部分を大きくとるプレイングもできるので、好みにあわないとか言うことなく、ゲームの面白さを堪能できました。
ギャンブルというか、これ、他人がどうするか次第だから自分だけではどうしようもなくない?みたいな状況を、自分はこういう準備をしてきたから、たしかにギャンブルではあるけど、この選択肢をとるんだ!と、無闇に実力だけでなく、運だけでもないゲームは大好きで。ラッタニアもそういうゲームでした。
最高に理想的な盤面は、『自分のアクションコマ2つが置かれたところに他プレイヤーのアクションコマがなく、しかも、そこまでに他プレイヤーのコマがない(つながっていない)部分に部下コマを配置していた』という状況かと思います。
つまり、他プレイヤーの行かない場所に自分だけ行く(自分の行きたい場所に他人がこないはゲームの仕組み上無理なので)ゲームなんですが、アクションコマは他人と被ってもアクション自体はする(リーダーの権利を活かせれば他人より美味しい思いもできる)&部下コマはアクションしないので、他人がどこにいくかの予想が完全に当たらなくても別に構わない、むしろアクションできないという状況がそこそこ起こり得るので、アクションできただけで上等、うまくいった!と楽しくなるんですよね。
ここで面白いのは、間を埋めるように配置したはずの部下コマですが、実際に他プレイヤーの居ない場所に置かれていたのか、間を埋められたのかはほぼ顧みられないという点で、単に「アクション実行できた。うまくやった」という感覚だけが残ります。部下コマは間を埋めてようが埋めてなかろうが、処理自体は変わらないので当たり前なんですけど。
このうまくやったという感覚がパーティーゲームだとすごく重要だと思うわけで、バッティングゲームだと点と点で当てにいかないとならないのに、ラッタニアは線の上で、ほぼ効果のないコマも使って、「うまくやれるか」を楽しめる作りになってるわけでうまくできてるなあと思わされました。
こちらはよくある仕組みかもしれませんが、つながらなければ、アクションコマは1金もらって帰ってきて、この1金というのは部下コマの代金と等しいわけで、つながらない序盤を行うことで、部下コマが増えてつながりやすくなる後半という盛り上がり曲線もお見事かなと。
・人生ゲーム 島耕作

先日、マクドナルドのハッピーセットの人生ゲームを遊んだ際に、「島耕作の人生ゲーム持ってるんですよ」という話をしていたところ、JOSSさんが是非遊びたいということだったので、持参しました。原作を読んだことがあるという理由でUKINさんも卓に入ってもらい3人でプレイしました。
※GM(General manager)のゲームだから!とGM新作が持ち込まれた今回の会に紛れ込ませましたが、この時点で島耕作は会長だったのでGMではなくChairmanでした。謹んでお詫び申し上げます。
面白い、面白いゲームなんですが、なんつうか島耕作知らないと普通の人生ゲームなのでどう記事書くか難しいですんですが…。
各マスに書かれているのは島耕作の原作に登場したイベントで、時系列に沿って並んでいます。

(色々エピソードがあるんですが、原作知らないと、まあ、寂しい感じです)
そもそも島耕作が真面目な話なんだけど、これ冗談だろうというかツッコミどころがあるというか、現実の事件や背景をベースにしながら不真面目に楽しむ類の漫画(いや、島耕作こそビジネスマンのバイブルだ!みたいな人もいるのかもしれませんけど)なので、人生ゲームと相性が良いようです。
ちなみに島耕作は課長、部長、常務、専務、取締役、社長、会長と漫画の中でステップアップするだけでなく、過去編というか、新入社員、主任、係長と会社員時代も書かれて、今ではサラリーマン時代の全てが網羅されています。さらに学生時代、就職活動も描かれ島耕作の人生すべてが漫画化されています(2017年12月現在、連載中なのは就職活動編と会長編&課長時代に巻き込まれた殺人事件について描かれた『事件簿』)。
んで、ゲームの話ですけど、たぶん最近の人生ゲームから持ってきてるんでしょうけど、宝物カードを拾ったり会社を設立したり、その会社を奪い合ったりと色々と要素があり、ルーレット回してマス目の指示でお金の増減があるだけという昔の人生ゲームではないです(マクドナルドのはほぼルーレット回してお金の増減だけという昔ながらのでしたが)。
一番の肝は、超充実しているレディースカードで、島耕作の連載にでてきた女性がほぼ全員登場します。島耕作って連載開始当初は結婚してはいるものの、色々ロマンスがあったり(それでトラブルが解決したりトラブルになったり)、たくさんの女性陣が登場するんですが、ほぼ網羅されているようです。
このレディースカードもマスの指示によって手に入れたり、争奪戦コマがあったりします。
ボードは両面仕様になっており、表面はファーストステージで入社から取締役まで、裏面がセカンドステージで取締役以降になってます。お金の単位も表面は千ドル単位ですが、裏面は1千万ドル単位になります。
「レディースに樫村含まれるのか!?」、「いますよ!」というお約束的な話から始まり、知ってるエピソードのコマになると、「そうそう、XXだったんだよね」などと、ここ以外で役に立たない薀蓄をみなさん垂れ流しながら大変楽しくプレイしました。
ゲームのバランスは厳しめで(我々の出目が悪かったのかもしれませんが言いますが)、全員、借金先行です。給料が1万ドルとかなのに数千ドルや1万ドル以上の金がどんどん飛んでいきます。
しかも、目の前にレディースがもらえるマスが大量にあるみたいな時にもことごとくレディースマスを外して進む我々。
JOSS島耕作が何枚かレディースカードを手に入れたますが、女っ気のない、ひだり島耕作とUKIN島耕作。

(JOSSさんのところのレディース達)
しかし、部長時代になったあたりでちょっと風向きが変わります。
UKINさんのところに次々とレディースが集まり、大町久美子(作中のヒロイン)も獲得し女性に関しては無双状態、僕は昇進&お金がもらえるマスに続けて止まり、お金面では順調になります(人生ゲーム的にはいい展開)。
さらにファーストステージ終了直前に、借金を持っているプレイヤーはレディースを全て破棄してアルバイト小屋にとばされます。これでUKIN島耕作は大町久美子を手放すことに。その直後に「4以上の目がでたら場にある任意のレディースを獲得できる」という救済マスに停まった僕が「よっしゃ!」と大町久美子を奪取します!
大町久美子を獲得し、役職も部長(みなさんはまだ平社員や係長です)、お金もそれなりに持っている状態でファーストステージを終え、セカンドステージに突入します。

セカンドステージでは会社の設立が新しくできるようになります、僕はファーストステ^ジで稼いだお金で2つ会社を設立し、順風満帆かのように思えたのですが、そうはいかないのが人生ゲーム(運ゲー)。マイナスのマスに続けてとまるわ、JOSS島耕作に争奪戦を挑まれて大町久美子を奪い取られるわで結局3位で終了。
JOSS島耕作が、お金トップ、大町久美子保有と文句なしのトップで終了しました。

(終わったところ。ってまあ、すごろくですから普通にすごろくの写真になってます)
ファーストステージ、セカンドステージあわせて2時間かかりましたが、3人の島耕作は全員大変満足しました!
このゲームは”人生ゲーム”というフォーマットで、お金をもらっただのレディース獲得しただのと、「得する結果」で盛り上がるのは確かなんですが、楽しさの根底は「プレイヤー同士で同じネタで会話を盛り上げるツール」です。
別に島耕作版に限らず、人生ゲームって本来そういうものなんじゃないかと思うわけで、ちょっと現実離れしてるとはいえある種ステレオタイプなイベントばかりだからこそプレイヤー全員でワイワイ盛り上がれるみたいな。なので、参加プレイヤーにとって共有しづらい(ステレオタイプでない)イベントだったり、他プレイヤーにとってそのイベントは果たしてステレオタイプと言えるイベントなのかがわからない/踏み込めない状況で同じ感覚が共有できなかったりすると、まあ、盛り上がりにくくなるというか、苦行的なゲームになります。
(マクドナルドクルー人生ゲームも、イベントに共感できないので基本的には、ゲーム自体をいじって盛り上げる方向のゲームになってたと思います)
好きなものを同好の士と思う存分語れるツール、ネタ提供のフォーマットとして人生ゲーム、いいんじゃないでしょうか。B'z人生ゲームとかも来年発売されるみたいですし。
・ねずみ海賊ラッタニア

プレイヤーはねずみの海賊になって船を襲い、荷物を奪って上納することで次の海賊王に俺はなるチュウ!的なゲーム。
場には、1~10の場所を示すカードが並んでおり、その下に襲うべき商船や上納船、味方として雇える船員候補などがランダムに並べられます。どの数字の場所で行動したいかを秘密裏にプロットして一斉公開→条件を満たせば数字の場所でアクションというのを繰り返します。
条件はいくつかあるのですが、このゲームの肝で、一番メインの条件というのが、『アクションしたい場所までコマがつながっているか?』です。

(拡大しないとみづらいと思いますが、2まではコマがおかれてつながっているためアクションできますが、3の場所にコマが1つも置かれていないので、4以降の場所に置かれたコマはアクションできません)
他の条件は商戦に戦闘マークがついていた場合、それを上回る戦力があるか?のチェックもあります。
アクション自体はシンプルで、1の日雇い職場はお金を1金得る、2の酒場はお金を払って船員を雇う、3~8の海原では商船カードを獲得する、9の貿易港では商船カードを得点化する、10の宝の島では部下を1つ送り込んで宝(点数)を得るというものです。
同じ場所に複数プレイヤーのコマが置かれた場合は、毎ラウンド時計回りにまわすリーダー(親)に近いプレイヤーから1回ずつアクションをします。
(例えば、商船カードが3枚ある海原に2人のプレイヤーがコマを置いた場合、リーダーに近いプレイヤーAが1枚取り、プレイヤーBが1枚取り、またプレイヤーAが1枚取るという流れになります)
商船カードや船員が補充できなくなったらゲーム終了でもっとも得点の高いプレイヤーが勝利します。
たる田さん、しのぽさん、一味さん、如月さん、僕の5人で。
1ラウンド目、酒場に剣豪がでてきました。雇うために4金とちょっと多めのお金が必要なものの、戦闘力が2あり、商船の戦闘力をほぼ気にしなくてよくなります(全部の商船に戦闘マークがついているわけでもなく、1つの場所に並ぶ商船カードは4枚がマックスのため、大抵の場所で戦闘力はゼロ、大きくて2という感じです)。
同じ場所を複数プレイヤーが選択した際に、リーダートークンを基準にアクション順を決めますが、リーダーは陸リーダーと海リーダーの2つあり、酒場や日雇い職場は陸リーダー基準、海原は海リーダー基準です。
じゃんけんで勝っていた僕は陸リーダーのスタートプレイヤーだったため、酒場を選べば最初に欲しい船員を選ぶことができます。しかし、初期のお金は2金なのでこのままだとお金が足りません。なので、日雇い職場でもアクションをしてお金をもらうことにします。
日雇い職場にあるお金は5金。5人で分ける時は全員1金になり、剣豪を雇う分の4金に足りませんが、日雇い職場を選択するプレイヤーが4人以下なら、2金獲得できるので剣豪を雇えます(3人選んだとして、A、B、C、A、Bという順に1金ずつ得ます。陸リーダーである僕がAなので2金獲得できるという理屈です)。
※自分のコマはアクションのできる普通のコマと、アクションはできないがつながりの判定や戦闘に使える部下コマの2種類があります。普通のコマはゲームを通して2つ(なので、毎ラウンド2アクション出来ます)、部下コマはスタート時には1つですが、酒場で1つずつ買う(雇う)ことができます。
無事、剣豪を雇うことに成功し、もう戦闘マークつきの商船も怖くありません。むしろ他プレイヤーは避けるはずなので積極的に狙っていくべき対象になりました。
リーダーでなくても他人と被らなければ問題ない!と強気に陸地からの距離(数字の大きさ)は気にせずに戦闘マークつきの商船がいるところにプロットします。他プレイヤーが、どうせひだりの剣豪が戦闘は勝つから戦闘マーク付の商船のとこプロットしちゃえと考える可能性もあるのが、気にはなりましたが、そこは考えても仕方ないの精神で(あとで聞いたら、僕が戦闘マークつきのとこに100%プロットするという確証がないから、リスク取らずに戦闘マークのついてないところにプロットすることが多かったそうです)。
全員のプロットを公開して、お!8の海原にも届いてる!やったぜ!案外遠くまで届くもんですねえなどと話し始めていたら、「いやいや、1の日雇い職場に誰もおいてないから、最初からつながってませんよ」と冷静な指摘が。そんな小さい数字で切れるのかーいと思いながら、全員のアクションコマは農場へ送られます(つながっておらず、アクション出来なかったコマは農場で1金もらってきます)。
そして、次のラウンドでは今度は3のところで切れてしまい、また大量に農場に送られました…。
このゲームによく似たシステム(自分や人の選択がつながっているかの判定がゲームのメインシステム)の僕や如月さんは遊んだことがあり、さくっと切れてしまうことも確かにあるが、案外思う以上につながるということを知っているので、まあ、こんなこともあるだろうくらいに思っていたのですが、なんとなく場に、このゲーム大丈夫なのか?という空気がちょっと広がります。
さすがに最初の方でつながりが切れると、ちょっと最初の方に重めにコマを置いておこうかなという意識が出てくるだろうと考えて、あまり場所の数字の大きさは考慮せずに戦闘マークつきの商船がある2ヵ所にプロットしたところ、見事つながり、しかも、他の方々と全く被っていなかったため、商船カードを大量に獲得することに成功します。そして、みなさんも、おー、つながるんだなという感じに。
僕はこの後も剣豪能力を活かして商船を襲っていったのですが、さすがに中盤に入ると戦闘力付のカード(砲術師とか)を持ってるプレイヤーも増え、戦闘マークがついていても、僕が独占という状況はなくなってきました。
まあ、それは最初がおいしすぎただけなのでいいとして、困ったことが2つ。
1つ目は手元にある商船カードは、上納船から上納して点数化しないとならないのですが、手元のコーヒーと宝石を上納できる船がなかなか登場せず、得点化できないこと。上納船は誰かが1つでも上納すれば流れるため、自分が上納する前に流れたんだっけ?いや。それはなかったはず…と不安になります。
2つ目はたる田さん、一味さんが雇ったスリとこそ泥(うろ覚え)。スリは同じ場所にいる他プレイヤーから1金盗み、こそ泥は海リーダーを無視して最初に商船カードを手に入れることができます。酒場に雇うだけのぎりぎりのお金で入って一味さんと一緒になると1金盗まれて雇いたかった船員を雇うことができませんし、何故か海原でも一味さんと被ることが多く、トータルで10金弱は盗まれたと思います。一味さんはもともと日雇い職場に入り浸ってお金もちではあったのですが、さらに加速し、しかも、何故か使われないので、なんか手持ちのお金がストックみたいになってました。
たる田さんのこそ泥はもっと悪質で(ルール解釈はたぶん間違ってないと思うのですが)海原で海リーダーを無視して一番初めに商船を獲得+通常の海リーダーからの順番で獲得ができるため、リーダーとの順番関係なく、人と被ろうがとにかく最低2枚は獲得できるという鬼のような能力です。こちらはなぜかしのぽさんがよくたる田さんと同じところにいって泣かれてました。
中盤になると部下コマが増えるのでつながりやすくはなるものの、それでも大きい数字の場所はさすがに切れることもありながら終盤に突入。
海に出ればこそ泥たる田さんが驚異だったものの、戦闘力がないため、僕と被ることは少なく、一味さん、如月さんと被りはするもののちゃんと真っ当に商船を分け合います。しかし、上納船が…と思っているとようやく僕が欲しかったコーヒーの上納船が登場。ようやく点数化できる!と喜び勇んでプロットし、公開すると、なんとしのぽさんが一番数字の大きい宝の島に到達! 如月さんは3回目のプレイだそうですが、宝の島に誰か到達したのは初めてだそうです。

おー、すげーと盛り上がりつつ、商船カードの山がきれ、最後にもう1度しのぽさんが宝の島に到達しつつ終了。
商船カードを他の人より多く手に入れ、ほぼ全て点数化できていた僕とたる田さんが頭ひとつ分くらい飛び出る感じでした。
ゲーム開始時のプレイヤーの状況がみんな同じなので、他人がどこを狙うか読みにくい=つながりにくいということになってるのかな?とちらっと思いましたが、プレイヤーの狙いが明確になることとつながるのかは、別問題なようにいまは思います。うまいこと分散しているというわけでもないですし、人と被せた方が得な人、被せない方が得な人、考え方の傾向など、そう単純な話ではないからです。
単純な話ではないからこそ、手堅くプレイする人、思い切ってプレイする人という色んなプレイヤーの色んな思惑が絡み合って、適度に戦術的、適度にパーティーゲームになっています。
好みの問題ですが、これまでOKAZU BRANDさんの軽量級ゲームは他人の考えを読む基準が薄い、ガチよりパーティーよりのチューニングがされている、最終的にはギャンブルか!?というところが、ゲーム自体は面白いとは思いながらも好みではない部分ではあったのですが、ラッタニアは自分の力でどうにかできる部分を大きくとるプレイングもできるので、好みにあわないとか言うことなく、ゲームの面白さを堪能できました。
ギャンブルというか、これ、他人がどうするか次第だから自分だけではどうしようもなくない?みたいな状況を、自分はこういう準備をしてきたから、たしかにギャンブルではあるけど、この選択肢をとるんだ!と、無闇に実力だけでなく、運だけでもないゲームは大好きで。ラッタニアもそういうゲームでした。
最高に理想的な盤面は、『自分のアクションコマ2つが置かれたところに他プレイヤーのアクションコマがなく、しかも、そこまでに他プレイヤーのコマがない(つながっていない)部分に部下コマを配置していた』という状況かと思います。
つまり、他プレイヤーの行かない場所に自分だけ行く(自分の行きたい場所に他人がこないはゲームの仕組み上無理なので)ゲームなんですが、アクションコマは他人と被ってもアクション自体はする(リーダーの権利を活かせれば他人より美味しい思いもできる)&部下コマはアクションしないので、他人がどこにいくかの予想が完全に当たらなくても別に構わない、むしろアクションできないという状況がそこそこ起こり得るので、アクションできただけで上等、うまくいった!と楽しくなるんですよね。
ここで面白いのは、間を埋めるように配置したはずの部下コマですが、実際に他プレイヤーの居ない場所に置かれていたのか、間を埋められたのかはほぼ顧みられないという点で、単に「アクション実行できた。うまくやった」という感覚だけが残ります。部下コマは間を埋めてようが埋めてなかろうが、処理自体は変わらないので当たり前なんですけど。
このうまくやったという感覚がパーティーゲームだとすごく重要だと思うわけで、バッティングゲームだと点と点で当てにいかないとならないのに、ラッタニアは線の上で、ほぼ効果のないコマも使って、「うまくやれるか」を楽しめる作りになってるわけでうまくできてるなあと思わされました。
こちらはよくある仕組みかもしれませんが、つながらなければ、アクションコマは1金もらって帰ってきて、この1金というのは部下コマの代金と等しいわけで、つながらない序盤を行うことで、部下コマが増えてつながりやすくなる後半という盛り上がり曲線もお見事かなと。
・人生ゲーム 島耕作

先日、マクドナルドのハッピーセットの人生ゲームを遊んだ際に、「島耕作の人生ゲーム持ってるんですよ」という話をしていたところ、JOSSさんが是非遊びたいということだったので、持参しました。原作を読んだことがあるという理由でUKINさんも卓に入ってもらい3人でプレイしました。
※GM(General manager)のゲームだから!とGM新作が持ち込まれた今回の会に紛れ込ませましたが、この時点で島耕作は会長だったのでGMではなくChairmanでした。謹んでお詫び申し上げます。
面白い、面白いゲームなんですが、なんつうか島耕作知らないと普通の人生ゲームなのでどう記事書くか難しいですんですが…。
各マスに書かれているのは島耕作の原作に登場したイベントで、時系列に沿って並んでいます。

(色々エピソードがあるんですが、原作知らないと、まあ、寂しい感じです)
そもそも島耕作が真面目な話なんだけど、これ冗談だろうというかツッコミどころがあるというか、現実の事件や背景をベースにしながら不真面目に楽しむ類の漫画(いや、島耕作こそビジネスマンのバイブルだ!みたいな人もいるのかもしれませんけど)なので、人生ゲームと相性が良いようです。
ちなみに島耕作は課長、部長、常務、専務、取締役、社長、会長と漫画の中でステップアップするだけでなく、過去編というか、新入社員、主任、係長と会社員時代も書かれて、今ではサラリーマン時代の全てが網羅されています。さらに学生時代、就職活動も描かれ島耕作の人生すべてが漫画化されています(2017年12月現在、連載中なのは就職活動編と会長編&課長時代に巻き込まれた殺人事件について描かれた『事件簿』)。
んで、ゲームの話ですけど、たぶん最近の人生ゲームから持ってきてるんでしょうけど、宝物カードを拾ったり会社を設立したり、その会社を奪い合ったりと色々と要素があり、ルーレット回してマス目の指示でお金の増減があるだけという昔の人生ゲームではないです(マクドナルドのはほぼルーレット回してお金の増減だけという昔ながらのでしたが)。
一番の肝は、超充実しているレディースカードで、島耕作の連載にでてきた女性がほぼ全員登場します。島耕作って連載開始当初は結婚してはいるものの、色々ロマンスがあったり(それでトラブルが解決したりトラブルになったり)、たくさんの女性陣が登場するんですが、ほぼ網羅されているようです。
このレディースカードもマスの指示によって手に入れたり、争奪戦コマがあったりします。
ボードは両面仕様になっており、表面はファーストステージで入社から取締役まで、裏面がセカンドステージで取締役以降になってます。お金の単位も表面は千ドル単位ですが、裏面は1千万ドル単位になります。
「レディースに樫村含まれるのか!?」、「いますよ!」というお約束的な話から始まり、知ってるエピソードのコマになると、「そうそう、XXだったんだよね」などと、ここ以外で役に立たない薀蓄をみなさん垂れ流しながら大変楽しくプレイしました。
ゲームのバランスは厳しめで(我々の出目が悪かったのかもしれませんが言いますが)、全員、借金先行です。給料が1万ドルとかなのに数千ドルや1万ドル以上の金がどんどん飛んでいきます。
しかも、目の前にレディースがもらえるマスが大量にあるみたいな時にもことごとくレディースマスを外して進む我々。
JOSS島耕作が何枚かレディースカードを手に入れたますが、女っ気のない、ひだり島耕作とUKIN島耕作。

(JOSSさんのところのレディース達)
しかし、部長時代になったあたりでちょっと風向きが変わります。
UKINさんのところに次々とレディースが集まり、大町久美子(作中のヒロイン)も獲得し女性に関しては無双状態、僕は昇進&お金がもらえるマスに続けて止まり、お金面では順調になります(人生ゲーム的にはいい展開)。
さらにファーストステージ終了直前に、借金を持っているプレイヤーはレディースを全て破棄してアルバイト小屋にとばされます。これでUKIN島耕作は大町久美子を手放すことに。その直後に「4以上の目がでたら場にある任意のレディースを獲得できる」という救済マスに停まった僕が「よっしゃ!」と大町久美子を奪取します!
大町久美子を獲得し、役職も部長(みなさんはまだ平社員や係長です)、お金もそれなりに持っている状態でファーストステージを終え、セカンドステージに突入します。

セカンドステージでは会社の設立が新しくできるようになります、僕はファーストステ^ジで稼いだお金で2つ会社を設立し、順風満帆かのように思えたのですが、そうはいかないのが人生ゲーム(運ゲー)。マイナスのマスに続けてとまるわ、JOSS島耕作に争奪戦を挑まれて大町久美子を奪い取られるわで結局3位で終了。
JOSS島耕作が、お金トップ、大町久美子保有と文句なしのトップで終了しました。

(終わったところ。ってまあ、すごろくですから普通にすごろくの写真になってます)
ファーストステージ、セカンドステージあわせて2時間かかりましたが、3人の島耕作は全員大変満足しました!
このゲームは”人生ゲーム”というフォーマットで、お金をもらっただのレディース獲得しただのと、「得する結果」で盛り上がるのは確かなんですが、楽しさの根底は「プレイヤー同士で同じネタで会話を盛り上げるツール」です。
別に島耕作版に限らず、人生ゲームって本来そういうものなんじゃないかと思うわけで、ちょっと現実離れしてるとはいえある種ステレオタイプなイベントばかりだからこそプレイヤー全員でワイワイ盛り上がれるみたいな。なので、参加プレイヤーにとって共有しづらい(ステレオタイプでない)イベントだったり、他プレイヤーにとってそのイベントは果たしてステレオタイプと言えるイベントなのかがわからない/踏み込めない状況で同じ感覚が共有できなかったりすると、まあ、盛り上がりにくくなるというか、苦行的なゲームになります。
(マクドナルドクルー人生ゲームも、イベントに共感できないので基本的には、ゲーム自体をいじって盛り上げる方向のゲームになってたと思います)
好きなものを同好の士と思う存分語れるツール、ネタ提供のフォーマットとして人生ゲーム、いいんじゃないでしょうか。B'z人生ゲームとかも来年発売されるみたいですし。
R120 (2017/12/3) その2
その1の続きです。
・Improvement of the POLIS

古代の都市国家の1つになりもっとも勝利点を獲得することを目指します。全プレイヤーが1~6の数字が振られたアクションカードを持っており、各ラウンド、自分のやりたいカードをプレイし、数字順に解決していきます(初期はプレイできるのは2枚)
ただし、プレイヤーはカードのプレイ前にプレイ可能なカード(初期は2枚)と同数のダイスを振り、出目以下の数字のカードしかプレイできません。

(こんな感じで、ダイスとあわせてアクションカードをプレイします)
アクションはお金を手に入れたり、特殊カードを手札として獲得したり、特殊カードをプレイしたり、軍事行動として兵力を増やして中立国(他プレイヤーではない)を攻めたり、自国の能力をあげるなどができます。
既定ラウンド終了後、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
しゅだっちさん、ねんそさん、たる田さん、僕の4人で。
最初に自分の担当する国を決めます。
国には固有の能力があり、進歩アクション(数字は6)を実行するたびに新たな能力が開放されていきます。能力開放には、一定の知識トークン(軍事行動などで手に入ります)やお金の支払いが条件になってたりしてます。
スタート時は初期能力しか解放されていませんが、まだ使えない能力を含めて、ゲームをどう進めるのか方向性にはなります。
僕の国は、「オリンピア」で、初期能力は“ゲーム開始時の税収+1”です。ゲームマーケットで試遊されたしゅだっちさんがおっしゃるには「お金が大事なのに最初は定期収入がないので、すごく羨ましい」能力だそうです。その下の能力も、文化アクション(文化レベル分得点)時におまけがもらえる、文化レベルを無料で2段階あげる、文化アクションを即座に3回実施と、文化に特化した文明のようです。
そういう国ごとの特徴を踏まえた上で、特殊能力カードのドラフトからスタートしました。
特殊能力カードはゲーム中にも手に入れることはできますが、アクションを使うので、最初にいいカードが引けているに越したことはありません。
軍事特化の国にこれを渡すわけにはいかないなあなど考えながら、(自分は文化特化の国みたいですし)軍事ではないように見えるカードを多めにピックしました。
スタート!というところで、しゅだっちさんの目はいきなり1ゾロ! 振り直しましょうよという話はでたものの、このままで大丈夫と仰り、そのまま続行です。やりたいことによるとはいえ、基本的に目は大きい方が強そうなアクションになります。
特殊能力カードをプレイするのも国の進歩と同じく、知識トークンによる条件があるものがあるのでまずは知識トークンを集める必要があります。
(特殊能力カードをプレイする政治アクション(うろ覚え)の数字は5です)
知識トークンは他国(他プレイヤーではない)から取ってくるしかありません。軍拡アクション(数字は4)で、軍事レベル分兵力をあげ、その後、兵力以下の国(そういうボード上で管理されています)を指定の兵力を減らしながら殴ることで、知識トークンやら勝利点などがもらえます。
軍事レベルが最初は1なので、兵力がこのままだと1ずつしか増えません。それは流石に非効率すぎるので1ラウンド目終了時に軍事レベルを2にあげました。これで軍拡アクション時に兵力が2ずつ増えるようになったので知識トークンを手に入れやすくなるはずです。
が、経済レベル+1のお金をもらうだけだと思い込んでいた交易アクション(数字は3)に、お金を払って知識トークンを手に入れるという一文があることに序盤が終わりかけてから気づきます(インストで説明は受けてましたが、すっかり忘れてました)。
経済レベルは交易アクション時のもらえる金額だけにしか影響がなく、1ラウンドに2つしか選べないアクションの1つを使ってまでお金を手に入れるなんて、そうそうないだろうと思い込んでいたのですが、税収(毎ラウンドの頭にもらえるお金)が0金とか1金とかなのに、毎ラウンド必要なお金は3金、4金、5金、6金とどんどん増えていくため、実際のところ交易アクションを使ってでもお金を手に入れないと全然まわりません。
(『まわりません』と書きましたが、お金は、文化・経済・軍事レベルをあげる、国の進歩、特殊カードのプレイ条件といった国の成長に使うので、お金がなくても初期状態と同じでよければ普通にアクションは実施できます。国が成長しないので勝負には絡めなくはなります)
軍拡で攻める国によってはお金や勝利点がもらえることもありますが、なにせこちとら軍事レベルが2しかないので、兵力が2以上減る国を攻めてしまうと次ターン以降、軍拡アクションを実施した際に、兵力を上げるだけ、国を攻めて知識トークンを手に入れるところができずに終わってしまって、ちょっとアクション的にもったいです。なので、0または1しか減らない、またはそれ以上減っても残りの国の中で次ラウンド以降攻める国があるというのを慎重に選別しながら進めました。
ねんそさんは軍拡はほぼ行わず、経済レベルをあげて交流メインで進められていましたが、たる田さん、しゅだっちさんは軍事レベルをあげて軍拡を積極的に行われており、僕の攻めたい国を先にとられやしないか冷や冷やしながらのプレイです。
まあ、そんな冷や冷やは1,2ラウンドあったかなかったかで、あっという間に軍事レベルをおふたりともあげていったため、僕がひいひい言いながら攻めてるような弱い&報酬が少ない国は相手にせず、1回で兵力が6や7減るような国を攻められていました。
しゅだっちさんがゲームマーケットで遊ばれていたので2回目のプレイとはいうものの、とても上手いうち回しで、(能力が使いにくい国だったようですが)、5つ用意されているマイルストーン(経済レベルがXになる、兵力がXになるなど)のうち、3つか4つを最初に達成し、マイルストーン達成ボーナスで税収などのパラメータをあげて、どんどん国力を強化していきます。
ねんそさんは経済レベルあげてからの交易でお金を潤沢に手に入れつつ、特殊能力カードを多くプレイしてその能力のコンボで伸ばすプレイ。たる田さんは国の進歩に必要な条件が厳しく、序盤は苦労されていましたが、進歩で手に入れた能力が強く、軍拡軍拡でどんどん国を攻めていってました(たる田さんの国の名前はスパルタ!)。
僕は序盤にお金を手に入れる手段の確保に失敗し、中盤で少し伸び悩みましたが、1ラウンドしゃがんで文化レベルを4にまで上げることに成功。これで1ラウンドに3つのアクションができるようになりました。
2つのアクションが3つになったら、アクション数1.5倍です!
僕がやりたい文化アクションは数字が2ですし、文化アクション実行時に哲学カードがもらえるという能力を進歩で手に入れているため、哲学カードの能力で毎ラウンド市民が3つもらえるのと同じです。市民を減らせばダイス目が足りなくてもアクションが実行できるんですが、その市民が毎ラウンドダイス目2のアクションで3つ手に入るんで、ほぼやりたい行動が制限なくできるようになりました。
文化レベルを最大の7にまであげたので、文化アクションで7点手に入りますし、最後ラウンドに最終段階まで進歩して即座に文化アクションを3回実行して21点獲得!
よっしゃー!といい感じに終わりましたが、結果はたる田さんにぼろ負けでしたw。

(最終盤面。たる田さんが100点超え、僕が60点くらいで2位、少し離れてしゅだっちさん、ねんそさんです)
パラメータの上昇する幅をあげる序盤、上昇したパラメータを使って得点行動をする後半という、ボードゲーム3大それだけで面白いことの1つ、パラメータ操作のゲームです(あとの2つはタイル配置とカードめくりです ※適当いってます)。
序盤の苦しさと成長の大変さと、それを抜けてからの国ごとの特徴を活かした得点行動のイケイケ感はまさに自分が国を成長させた!という感じがして面白いです。
このゲームでは、スタートから終わりまで何ができるか(アクションの選択肢とその内容)は変わりません。文化、経済、軍事という自国のレベルをあげることで、単に効果が増える(1金もらえたのがX金になる)というだけです。
しかし、1レベルの違い、効果のちょっとした違いが実感できる部分、実感できない部分のバランスが良くできていて、基礎を作る下積みの序盤と、その下積みの力で壁を抜けて一気に得点行動に突っ走る後半のメリハリというか、爽快感がありました。
国ごとにある特徴もはっきりしていて、うまくプレイごと(国ごと)にプレイの方向性の指針をプレイヤーに提示していて、ゲームの面白さを色んな手段で引き出す作りになっていました。こういう作りだと、点数以上に、自分がその国を使いこなせたうまくやれたという感覚が味わえると思います。
ダイス目によるアクション制限については、その制限を市民というパラメータを使って補えるわけですが、アクションは単純に数字が大きければ上位互換のアクションというわけではないですし、大きい目のアクションは実行に知識トークンなどの条件がいることが多いため序盤は用はありません。その上、序盤、特に1,2ラウンド目でやりたくなる政治カード獲得アクションである立法におまけで市民3がついていたり、市民が序盤にたまりやすいような作りになっているので、ダイス目によるアクション制限を事前にためておいた市民でうまくコントロールして自分がやりたい時に、やりたいアクションができているとプレイヤーに感じさせるような、うまい演出がされています。
この演出によるプレイヤーのうまくやってやったぜ感は、とても気持ち良いものなのであった方が良いと思う反面、前述の通り、数字の大きいアクションが強いというわけでもなく、アクションの実施頻度の移行のバランスがうまく取れているので、ダイスは不要かとも思います。市民でコントロールできないのは本当に序盤だけですし。
ダイス目で勝ち負けを左右されるような要素がいるゲームとは思えないんですが。
最後にちょっと気になるのは国ごとの強さのバランスが取れているのか?ということです。今回の100点超えはプレイングがお上手だったこともあると思いますが、それはさておきスパルタをとめる国があるように思えないんですよね。スパルタだけが強いならそれを抜けばいいんですが、果たしてその他の国の強さは同じなのか?
特定のアクションが強いなど、バランス的な問題があってもプレイヤー間で調整可能なゲームとは違い、国の特徴で方針が示され、その方向に向かってプレイするのが一番気持ちいい/楽しいというゲームで、面白さが基本的に自国のパラメータ操作というほぼ完全にソロゲームなので、勝ち負けどうこうを議論できるゲームなのか、プレイングは楽しいもののちょっと気になりました。
手元のパラメータ操作がメインでそこからダイナミックな展開などないため、こじんまりとはしていますが、よくまとまった佳作だと思います。
(インタラクション弱いので好み的な話はさておき)
(ゲーム1つ分しかその2に書いてませんがその3に続きます)
・Improvement of the POLIS

古代の都市国家の1つになりもっとも勝利点を獲得することを目指します。全プレイヤーが1~6の数字が振られたアクションカードを持っており、各ラウンド、自分のやりたいカードをプレイし、数字順に解決していきます(初期はプレイできるのは2枚)
ただし、プレイヤーはカードのプレイ前にプレイ可能なカード(初期は2枚)と同数のダイスを振り、出目以下の数字のカードしかプレイできません。

(こんな感じで、ダイスとあわせてアクションカードをプレイします)
アクションはお金を手に入れたり、特殊カードを手札として獲得したり、特殊カードをプレイしたり、軍事行動として兵力を増やして中立国(他プレイヤーではない)を攻めたり、自国の能力をあげるなどができます。
既定ラウンド終了後、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
しゅだっちさん、ねんそさん、たる田さん、僕の4人で。
最初に自分の担当する国を決めます。
国には固有の能力があり、進歩アクション(数字は6)を実行するたびに新たな能力が開放されていきます。能力開放には、一定の知識トークン(軍事行動などで手に入ります)やお金の支払いが条件になってたりしてます。
スタート時は初期能力しか解放されていませんが、まだ使えない能力を含めて、ゲームをどう進めるのか方向性にはなります。
僕の国は、「オリンピア」で、初期能力は“ゲーム開始時の税収+1”です。ゲームマーケットで試遊されたしゅだっちさんがおっしゃるには「お金が大事なのに最初は定期収入がないので、すごく羨ましい」能力だそうです。その下の能力も、文化アクション(文化レベル分得点)時におまけがもらえる、文化レベルを無料で2段階あげる、文化アクションを即座に3回実施と、文化に特化した文明のようです。
そういう国ごとの特徴を踏まえた上で、特殊能力カードのドラフトからスタートしました。
特殊能力カードはゲーム中にも手に入れることはできますが、アクションを使うので、最初にいいカードが引けているに越したことはありません。
軍事特化の国にこれを渡すわけにはいかないなあなど考えながら、(自分は文化特化の国みたいですし)軍事ではないように見えるカードを多めにピックしました。
スタート!というところで、しゅだっちさんの目はいきなり1ゾロ! 振り直しましょうよという話はでたものの、このままで大丈夫と仰り、そのまま続行です。やりたいことによるとはいえ、基本的に目は大きい方が強そうなアクションになります。
特殊能力カードをプレイするのも国の進歩と同じく、知識トークンによる条件があるものがあるのでまずは知識トークンを集める必要があります。
(特殊能力カードをプレイする政治アクション(うろ覚え)の数字は5です)
知識トークンは他国(他プレイヤーではない)から取ってくるしかありません。軍拡アクション(数字は4)で、軍事レベル分兵力をあげ、その後、兵力以下の国(そういうボード上で管理されています)を指定の兵力を減らしながら殴ることで、知識トークンやら勝利点などがもらえます。
軍事レベルが最初は1なので、兵力がこのままだと1ずつしか増えません。それは流石に非効率すぎるので1ラウンド目終了時に軍事レベルを2にあげました。これで軍拡アクション時に兵力が2ずつ増えるようになったので知識トークンを手に入れやすくなるはずです。
が、経済レベル+1のお金をもらうだけだと思い込んでいた交易アクション(数字は3)に、お金を払って知識トークンを手に入れるという一文があることに序盤が終わりかけてから気づきます(インストで説明は受けてましたが、すっかり忘れてました)。
経済レベルは交易アクション時のもらえる金額だけにしか影響がなく、1ラウンドに2つしか選べないアクションの1つを使ってまでお金を手に入れるなんて、そうそうないだろうと思い込んでいたのですが、税収(毎ラウンドの頭にもらえるお金)が0金とか1金とかなのに、毎ラウンド必要なお金は3金、4金、5金、6金とどんどん増えていくため、実際のところ交易アクションを使ってでもお金を手に入れないと全然まわりません。
(『まわりません』と書きましたが、お金は、文化・経済・軍事レベルをあげる、国の進歩、特殊カードのプレイ条件といった国の成長に使うので、お金がなくても初期状態と同じでよければ普通にアクションは実施できます。国が成長しないので勝負には絡めなくはなります)
軍拡で攻める国によってはお金や勝利点がもらえることもありますが、なにせこちとら軍事レベルが2しかないので、兵力が2以上減る国を攻めてしまうと次ターン以降、軍拡アクションを実施した際に、兵力を上げるだけ、国を攻めて知識トークンを手に入れるところができずに終わってしまって、ちょっとアクション的にもったいです。なので、0または1しか減らない、またはそれ以上減っても残りの国の中で次ラウンド以降攻める国があるというのを慎重に選別しながら進めました。
ねんそさんは軍拡はほぼ行わず、経済レベルをあげて交流メインで進められていましたが、たる田さん、しゅだっちさんは軍事レベルをあげて軍拡を積極的に行われており、僕の攻めたい国を先にとられやしないか冷や冷やしながらのプレイです。
まあ、そんな冷や冷やは1,2ラウンドあったかなかったかで、あっという間に軍事レベルをおふたりともあげていったため、僕がひいひい言いながら攻めてるような弱い&報酬が少ない国は相手にせず、1回で兵力が6や7減るような国を攻められていました。
しゅだっちさんがゲームマーケットで遊ばれていたので2回目のプレイとはいうものの、とても上手いうち回しで、(能力が使いにくい国だったようですが)、5つ用意されているマイルストーン(経済レベルがXになる、兵力がXになるなど)のうち、3つか4つを最初に達成し、マイルストーン達成ボーナスで税収などのパラメータをあげて、どんどん国力を強化していきます。
ねんそさんは経済レベルあげてからの交易でお金を潤沢に手に入れつつ、特殊能力カードを多くプレイしてその能力のコンボで伸ばすプレイ。たる田さんは国の進歩に必要な条件が厳しく、序盤は苦労されていましたが、進歩で手に入れた能力が強く、軍拡軍拡でどんどん国を攻めていってました(たる田さんの国の名前はスパルタ!)。
僕は序盤にお金を手に入れる手段の確保に失敗し、中盤で少し伸び悩みましたが、1ラウンドしゃがんで文化レベルを4にまで上げることに成功。これで1ラウンドに3つのアクションができるようになりました。
2つのアクションが3つになったら、アクション数1.5倍です!
僕がやりたい文化アクションは数字が2ですし、文化アクション実行時に哲学カードがもらえるという能力を進歩で手に入れているため、哲学カードの能力で毎ラウンド市民が3つもらえるのと同じです。市民を減らせばダイス目が足りなくてもアクションが実行できるんですが、その市民が毎ラウンドダイス目2のアクションで3つ手に入るんで、ほぼやりたい行動が制限なくできるようになりました。
文化レベルを最大の7にまであげたので、文化アクションで7点手に入りますし、最後ラウンドに最終段階まで進歩して即座に文化アクションを3回実行して21点獲得!
よっしゃー!といい感じに終わりましたが、結果はたる田さんにぼろ負けでしたw。

(最終盤面。たる田さんが100点超え、僕が60点くらいで2位、少し離れてしゅだっちさん、ねんそさんです)
パラメータの上昇する幅をあげる序盤、上昇したパラメータを使って得点行動をする後半という、ボードゲーム3大それだけで面白いことの1つ、パラメータ操作のゲームです(あとの2つはタイル配置とカードめくりです ※適当いってます)。
序盤の苦しさと成長の大変さと、それを抜けてからの国ごとの特徴を活かした得点行動のイケイケ感はまさに自分が国を成長させた!という感じがして面白いです。
このゲームでは、スタートから終わりまで何ができるか(アクションの選択肢とその内容)は変わりません。文化、経済、軍事という自国のレベルをあげることで、単に効果が増える(1金もらえたのがX金になる)というだけです。
しかし、1レベルの違い、効果のちょっとした違いが実感できる部分、実感できない部分のバランスが良くできていて、基礎を作る下積みの序盤と、その下積みの力で壁を抜けて一気に得点行動に突っ走る後半のメリハリというか、爽快感がありました。
国ごとにある特徴もはっきりしていて、うまくプレイごと(国ごと)にプレイの方向性の指針をプレイヤーに提示していて、ゲームの面白さを色んな手段で引き出す作りになっていました。こういう作りだと、点数以上に、自分がその国を使いこなせたうまくやれたという感覚が味わえると思います。
ダイス目によるアクション制限については、その制限を市民というパラメータを使って補えるわけですが、アクションは単純に数字が大きければ上位互換のアクションというわけではないですし、大きい目のアクションは実行に知識トークンなどの条件がいることが多いため序盤は用はありません。その上、序盤、特に1,2ラウンド目でやりたくなる政治カード獲得アクションである立法におまけで市民3がついていたり、市民が序盤にたまりやすいような作りになっているので、ダイス目によるアクション制限を事前にためておいた市民でうまくコントロールして自分がやりたい時に、やりたいアクションができているとプレイヤーに感じさせるような、うまい演出がされています。
この演出によるプレイヤーのうまくやってやったぜ感は、とても気持ち良いものなのであった方が良いと思う反面、前述の通り、数字の大きいアクションが強いというわけでもなく、アクションの実施頻度の移行のバランスがうまく取れているので、ダイスは不要かとも思います。市民でコントロールできないのは本当に序盤だけですし。
ダイス目で勝ち負けを左右されるような要素がいるゲームとは思えないんですが。
最後にちょっと気になるのは国ごとの強さのバランスが取れているのか?ということです。今回の100点超えはプレイングがお上手だったこともあると思いますが、それはさておきスパルタをとめる国があるように思えないんですよね。スパルタだけが強いならそれを抜けばいいんですが、果たしてその他の国の強さは同じなのか?
特定のアクションが強いなど、バランス的な問題があってもプレイヤー間で調整可能なゲームとは違い、国の特徴で方針が示され、その方向に向かってプレイするのが一番気持ちいい/楽しいというゲームで、面白さが基本的に自国のパラメータ操作というほぼ完全にソロゲームなので、勝ち負けどうこうを議論できるゲームなのか、プレイングは楽しいもののちょっと気になりました。
手元のパラメータ操作がメインでそこからダイナミックな展開などないため、こじんまりとはしていますが、よくまとまった佳作だと思います。
(インタラクション弱いので好み的な話はさておき)
(ゲーム1つ分しかその2に書いてませんがその3に続きます)
R120 (2017/12/3) その1
GM翌日(というか2日目)の開催ということでゲームマーケットの新作が沢山持ち込まれました。
それは開催前からわかっていたのですが、いらしたかたがみなさん「昨日の疲れがとれない」「疲れた」と、来て早々に言ってらしたのが印象的でした。
・シャーク・ロワイヤル

UKINさん、一味さん、如月さん、僕の4人で。
箱には、「シャーク・ロワイヤル シャーク・ロワイヤル2 コンプリート・セット」と書いてあるんですが、ゲームマーケットの紹介ページではシャーク・ロワイヤルとだけなので、たぶんシャーク・ロワイヤルというタイトル。

ルールのあらすじに「タコ!竜巻!ゾンビ!超巨大! ~ 勝手に戦え!」って書いてありますが、そういうゲームです。勝手に戦え!はエイリアンVSアバターのキャッチコピーだそうです。
プレイヤーは各種族(タコ、ゾンビ、竜巻、超巨大)のいずれかになり、サメカードと種族カードを1枚ずつプレイしてカードに書かれた数字の強さで競います。
場に得点カードがランダムで並べられており、強さ1位の人が1番目の得点カードを、2位の人が2番めの得点カードを…と取れます。
得点カードにはビキニのお姉ちゃん、医者、兵士などが書かれており、点数が異なったり、獲得すると逆にこちらが殺されてプレイした種族カードを破棄するハメになるカードもあります。
得点カードの並び順と得点は関係なく、ランダムなので、3点のビキニを取るには2位を取らねば…とか、3位の兵士と4位のチェーンソーを取ったら死ぬから1位か2位のどちらか取るのが必須だなとか考えてプレイするんですが、一桁の数字が書いてあるサメカードに対して、種族カードには、100や1000という単純にでかい数字や、×6あたりから始まり×666とか、×999とかとんでもない倍率が書いてあるので、何枚か破棄させられた後半はともかく、前半は何が起こるかそりゃもう大変で、今回のプレイでも大変盛り上がりましたw。
7点先取のところ、3点のビキニのお姉ちゃんを偶然2回ゲットしたUKINさんがダントツで勝利されました。
僕が担当したゾンビだと、他種族を全滅させて勝つという特殊勝利もあったのですが、うまいこと活かせず。
サメ映画かよ!ととりあえずネタで盛り上がって、なんだよこの倍率!とまた盛り上がりながら遊べる、ある種の人たちにとっては非常にキャッチーなゲームです。
ゲームとして面白いか?といわれると答えに給します。1回さらっと遊んだだけだと出オチ感満載なゲームなんですが、数字は大雑把なようでいて(大雑把なゆえ逆に)起こり得るパターンはそこまでないように思うので、何回か遊んで、こういう状況も起こり得るのか!やこれもやれるね!を一通り経験してからでないと、1枚表で2枚目裏でプレイするというルールが活きてこず、面白いゲームだと言うのはちょっとむずかしいです。テーマが好きな面子でやれば、よっしゃもう一回となるかと思うので、やはりテーマで興味を持ってもらえる人向けのゲームかと思います。
・Boys, be ambitious 北海道開拓使

北海道を開拓するゲームです。ノーマルモードと偉人伝モードがあり、今回は偉人伝モードで。使用キャラクターごとに能力が異なる、都市に同じ建物を建設できない、キャラクターごとの特殊建物(クラーク博士なら学校とか)が追加されるなどの違いがあります。
ゲームはアクション場所の選択に場所の制限(自分がアクションを行った場所と隣接した場所でしか基本的にアクションが行えない)がある以外は、オーソドックスなアクション制のゲームです。資源集めて、売ってお金にしてお金で建物を作るor資源をそのまま得点カードに変換します。
資源を集めて~ではありますが、『生産』みたいなアクションはありません。
手番開始時にアクションする都市を選ぶと、都市に書かれた基本資源+都市に建設されている建物の生産する資源(牧場だと肉とか)を手に入れます。建物はキャラクターごとの特殊建物以外は、誰が建ててようと関係なく資源がもらえます。
その後、資源の売買、都市にいる熊やオオカミの駆除、建設のいずれかを行って手番終了です。都市以外に、アイヌコタンという場所の制限なく使える場所があり、そこに公開されているカードに示された資源と交換でカード(最後に得点になる)を獲得するという選択肢もあります。
得点は駆除やキャラクター能力などでゲーム中にちょびちょびはいるもの、都市の建物数でのマジョリティ、建物を作った都市の種類数×民心です。
民心がこのゲームのポイントで、建物を建てるなど開拓行動をとると開拓側に、アイヌコタンで資源を渡すとアイヌ側に民心が移動します。面白いのが下がるのは無制限にダウンポイント分下がるんですが、あがる時は何段階か設けられた閾値を超えるのはラウンド中1回のみとなってます。
UKINさん、一味さん、JOSSさん、僕の4人で。
僕のキャラクターはエドウィン・ダンさん。固有の特殊建物はダイスを振って出た目分のお金がもらえるという賭け事な建物です(後で調べたら現在の日本競馬の基礎を作った男だそうです。ルールブックにはちゃんと各キャラクターの設定が書いてあります)。
一味さんがクラーク博士(少年よ大志を抱けのひと)、JOSSさんはルイス・ベーマー(リンゴ果樹園など、北海道の農業近代化に貢献した人)、UKINさんはアイヌの女の子です。

(僕のキャラクター、エドウィン・ダン)
毎ラウンド、前ラウンドにアクションを行った都市から1つ、起点となる都市をプレイヤーごとに選ぶのですが、1ラウンド目は全員札幌からスタートします。建物の建築コストは都市の大きさ(建築可能場所数)に建てる建物固有のコストを加えたものから、手番開始時に既にそこにあったポーン数(アクションをした都市を示すのにポーンを置きます)を引いたものなので、札幌は基本コストが7と大きいものの今置かれているプレイヤー全員分ポーン数である4金のディスカウントがあります。
※ただし、他人のポーンをディスカウント用に使う時は、他人に協力ありがとうということで点数が入ります。
札幌開拓するなら今じゃない?という話をみんなでしましたが、後手番になればなるほど建築コストが安くなる(建築のために札幌にポーンを置いていくので)ってことは後の方が数金得するってことじゃねえか!と、先手番のお二人が建ててくれなかったのを、いや、一番でかい都市なんだからマジョリティ取りやすい先手に置くのがいいんじゃない?と建設を選択する僕。
ケースバイケースなんでしょうが、ゲームを通して僕は人がいるとか安くなるとか関係ねえ! 先置きでマジョリティとったるわ!の精神でやってました。

(盛り上がり、急速に都市化する札幌)
建築をすると、建築コストであるお金が減り、民心が開拓側に移動し、建築場所の都市や既に建設済みの建物から資材が手に入ります。さらに都市トークンがもらえます。この都市トークンをゲーム開始時&ラウンド終了時にもらえる発展カード上や個人ボード上に配置することで、特殊能力が開放されます。
さくっと能力を開放して各種アクションを強化してからプレイするのが、まあ、定石ですし、一味さん、JOSSさんが最初に開放しようとしていたアクション数追加(ポーンをストックから1つもらえる)には、4つも都市トークンが必要だったので、おふたりはまずは建設に力を入れるようでした。
僕はゲーム開始時に獲得した「1ラウンドに1回毛皮を任意の資源2つに変換し、民心がアイヌ側に1移動+1勝利点」という発展カードの能力をまず開放しました。
できるだけ毎ラウンド使った方が良かろうと思って、毛皮を手に入れる方法ってなんだっけと見てみると、熊やオオカミを駆除するか、アイヌコタンでアクションをするかのどちらかです。
そうとなればアイヌコタンでアクションをするまでです。
建築先行の方々は基本的に都市で建築アクション→資源ゲット→売買アクションの繰り返し、僕はひたすらアイヌコタン参りです。
通常は都市いって資源ゲットを挟む必要があるんですが、僕は前述の毛皮→資源変換があるため、資源ゲット→アイヌコタン→アイヌコタンでちょっとだけ効率よくアイヌコタンを繰り返せました。
民心がアイヌ側にある状態でアイヌコタンにいくと、追加で毛皮1枚と勝利点がもらえることもあり、民心のバランスをとることは諦めて、プレイヤーの中で唯一の親アイヌ派プレイです。

(建築先行のみなさんとカムイ先行の黄色プレイヤーの僕(この後、僕は最下段まで落ちました))
しかし、アイヌコタンでもらえるカードは6枚以上もらっても点数は伸びないので、6枚獲得してからは親アイヌ派プレイとは決別し、開拓プレイに走ります。

(カムイとの交流の証が6枚たまったのでさらばアイヌです)
この時の民心は完全にアイヌよりでここから民心を最高の状態にあげるには、3回閾値を突破する必要があります。残りはちょうど3ラウンドなので、毎ラウンド1回ずつ閾値を突破すればなんとかなります。
流石に良い場所は埋まっているかと思ったんですが、僕以外の建築重視のみなさん(UKINさんはアイヌのキャラクターだったんですが、完全に都会っ子仕様で、JOSSさん、一味さんと同じく建築アイヌはおいといて建築から始められていました)は、アイヌコタンのアクションと建築を並走して行っていましたし、アクション実行場所の制限(既にアクションした都市と隣接した都市でないと基本的にアクション出来ない)の関係で、まだマジョリティ点が高めの都市は残っていました。
マジョリティ点高めの都市を優先しつつ、民心からの点数が都市トークンの種類数×民心なのでできるだけ多くの都市に建設していきます。
そして、ちょうど手元の建物を全て建てきり、民心も中央に戻したところでゲーム終了。
建物は建てきって、それなりの都市でマジョリティを取り、アイヌとの交流でもらえるカードも最大まで集めて、いい感じだったんですが、中盤以降、ずっと自キャラクターであるクラーク博士の固有建物の”学校”に通いまくった一味さんが勝利されました。

(最終盤面。一味さんの緑がぶっちぎってます)
やるべきことが明確、かつ、ストレスなく遊べるゲームで面白かったです。
ただ、好みの話ですが、やりたいことがもう少し出来ないほうが好みではあります(あー、まだこれからなのに!あれやりたいこれやりたい手番が足りない!くらいのほうが好きです)。
緩めではありますが、都市での建築が得点ルーチンというか、生産ルーチンをプレイヤー全員で作る形になっていて興味深かったです。今回の偉人伝ルールでは1つの都市に同種の建物は建てられませんでしたが、基本ルールだと制限なしとのことなので、もっと都市ごとの色が出来たり、アクションの場所の制限がうまく機能して高効率アクションができる都市へのアクセスが~と今回のプレイではなかった楽しみも出てきそうですし、偉人伝ルールでも都市でもらえる基本資源と重ねることで特定の資源に有利な都市を作ってたのはゲーム展開に結構影響を与えていたように思います。
他プレイヤーのポーンや、雪、狼、熊といった「邪魔者」がいると建物に使用制限がかかるため、ラウンドの中で早い時期か遅い時期か、どちらでその都市に行くのが良いのか?と、考えるのも楽しかったです。
あと、うまく出来てるなと思ったのが民心で、ゲームをプレイして点数を伸ばすことと、民心をうまいことゲーム終了時に真ん中(一番いいとこ)に持っていくようにプレイするのがほぼイコールになっていて、民心をコントロールしようとプレイしていれば、真っ当なプレイからほぼ外れることはないという、プレイの指針を極めて視覚的に明示しているのがこの手のゲームとしては新しかったです。
逆に、民心を極端に振り切ったプレイで勝つ目はほぼないですし、あえて点数を伸ばさないようにでもしない限りは民心を中央に寄せるようプレイすることになると思われるので、結局、民心はほぼ全てのプレイヤーが中心に調整することになります(今回も4人共ゲーム終了時は真ん中でした)。民心はプレイ指標としては優秀ですが、得点要素としてはほぼ死んでるようにも感じました。
最後に残念だったのは、ゲームのベースになっていると思われる開拓とアイヌ、2つの要素をバランス良くプレイするという点を無視したプレイが明らかにプレイングとして強い点です。
民心が得点要素として死んでいる(全員民心をうまいこと調整する)前提では、建築やアイヌコタンという主な得点要素よりクラーク博士の学校を起点に資源獲得時に1点系の能力をつけて、学校で得点を重ねた方が得点効率がいいんですよね(そのプレイングを始められた時点で、あ、これ勝ち目ないわとプレイヤー全員が思うくらいに)。
計算ミスや思わぬ事故も起こりようがないですし。学校ほどではないですが、ある種のキャラクター能力や発展カードの能力を開放した後はどのプレイヤーにも同じことが言えるように思います。ちょっとバランス調整失敗しちゃったのかなあと残念でした。
※学校やキャラクター固有能力が登場する偉人伝ルールは選択ルールです!クラーク博士も使わずに最大人数の4人で遊べるゲームです!
が、(一味さんはどうだったか知りませんが)目当てのアクションのついでに資源をどう手に入れ、どう民心を調整するのが効率的なのかとか、北海道がどんどん開拓されていくところなど楽しいゲームではありました。
プレイ時間が2時間ほどと、プレイングの軽さに対して若干長いようにも思いますが、全体的に軽いので今風ですし。
(その2に続きます)
それは開催前からわかっていたのですが、いらしたかたがみなさん「昨日の疲れがとれない」「疲れた」と、来て早々に言ってらしたのが印象的でした。
・シャーク・ロワイヤル

UKINさん、一味さん、如月さん、僕の4人で。
箱には、「シャーク・ロワイヤル シャーク・ロワイヤル2 コンプリート・セット」と書いてあるんですが、ゲームマーケットの紹介ページではシャーク・ロワイヤルとだけなので、たぶんシャーク・ロワイヤルというタイトル。

ルールのあらすじに「タコ!竜巻!ゾンビ!超巨大! ~ 勝手に戦え!」って書いてありますが、そういうゲームです。勝手に戦え!はエイリアンVSアバターのキャッチコピーだそうです。
プレイヤーは各種族(タコ、ゾンビ、竜巻、超巨大)のいずれかになり、サメカードと種族カードを1枚ずつプレイしてカードに書かれた数字の強さで競います。
場に得点カードがランダムで並べられており、強さ1位の人が1番目の得点カードを、2位の人が2番めの得点カードを…と取れます。
得点カードにはビキニのお姉ちゃん、医者、兵士などが書かれており、点数が異なったり、獲得すると逆にこちらが殺されてプレイした種族カードを破棄するハメになるカードもあります。
得点カードの並び順と得点は関係なく、ランダムなので、3点のビキニを取るには2位を取らねば…とか、3位の兵士と4位のチェーンソーを取ったら死ぬから1位か2位のどちらか取るのが必須だなとか考えてプレイするんですが、一桁の数字が書いてあるサメカードに対して、種族カードには、100や1000という単純にでかい数字や、×6あたりから始まり×666とか、×999とかとんでもない倍率が書いてあるので、何枚か破棄させられた後半はともかく、前半は何が起こるかそりゃもう大変で、今回のプレイでも大変盛り上がりましたw。
7点先取のところ、3点のビキニのお姉ちゃんを偶然2回ゲットしたUKINさんがダントツで勝利されました。
僕が担当したゾンビだと、他種族を全滅させて勝つという特殊勝利もあったのですが、うまいこと活かせず。
サメ映画かよ!ととりあえずネタで盛り上がって、なんだよこの倍率!とまた盛り上がりながら遊べる、ある種の人たちにとっては非常にキャッチーなゲームです。
ゲームとして面白いか?といわれると答えに給します。1回さらっと遊んだだけだと出オチ感満載なゲームなんですが、数字は大雑把なようでいて(大雑把なゆえ逆に)起こり得るパターンはそこまでないように思うので、何回か遊んで、こういう状況も起こり得るのか!やこれもやれるね!を一通り経験してからでないと、1枚表で2枚目裏でプレイするというルールが活きてこず、面白いゲームだと言うのはちょっとむずかしいです。テーマが好きな面子でやれば、よっしゃもう一回となるかと思うので、やはりテーマで興味を持ってもらえる人向けのゲームかと思います。
・Boys, be ambitious 北海道開拓使

北海道を開拓するゲームです。ノーマルモードと偉人伝モードがあり、今回は偉人伝モードで。使用キャラクターごとに能力が異なる、都市に同じ建物を建設できない、キャラクターごとの特殊建物(クラーク博士なら学校とか)が追加されるなどの違いがあります。
ゲームはアクション場所の選択に場所の制限(自分がアクションを行った場所と隣接した場所でしか基本的にアクションが行えない)がある以外は、オーソドックスなアクション制のゲームです。資源集めて、売ってお金にしてお金で建物を作るor資源をそのまま得点カードに変換します。
資源を集めて~ではありますが、『生産』みたいなアクションはありません。
手番開始時にアクションする都市を選ぶと、都市に書かれた基本資源+都市に建設されている建物の生産する資源(牧場だと肉とか)を手に入れます。建物はキャラクターごとの特殊建物以外は、誰が建ててようと関係なく資源がもらえます。
その後、資源の売買、都市にいる熊やオオカミの駆除、建設のいずれかを行って手番終了です。都市以外に、アイヌコタンという場所の制限なく使える場所があり、そこに公開されているカードに示された資源と交換でカード(最後に得点になる)を獲得するという選択肢もあります。
得点は駆除やキャラクター能力などでゲーム中にちょびちょびはいるもの、都市の建物数でのマジョリティ、建物を作った都市の種類数×民心です。
民心がこのゲームのポイントで、建物を建てるなど開拓行動をとると開拓側に、アイヌコタンで資源を渡すとアイヌ側に民心が移動します。面白いのが下がるのは無制限にダウンポイント分下がるんですが、あがる時は何段階か設けられた閾値を超えるのはラウンド中1回のみとなってます。
UKINさん、一味さん、JOSSさん、僕の4人で。
僕のキャラクターはエドウィン・ダンさん。固有の特殊建物はダイスを振って出た目分のお金がもらえるという賭け事な建物です(後で調べたら現在の日本競馬の基礎を作った男だそうです。ルールブックにはちゃんと各キャラクターの設定が書いてあります)。
一味さんがクラーク博士(少年よ大志を抱けのひと)、JOSSさんはルイス・ベーマー(リンゴ果樹園など、北海道の農業近代化に貢献した人)、UKINさんはアイヌの女の子です。

(僕のキャラクター、エドウィン・ダン)
毎ラウンド、前ラウンドにアクションを行った都市から1つ、起点となる都市をプレイヤーごとに選ぶのですが、1ラウンド目は全員札幌からスタートします。建物の建築コストは都市の大きさ(建築可能場所数)に建てる建物固有のコストを加えたものから、手番開始時に既にそこにあったポーン数(アクションをした都市を示すのにポーンを置きます)を引いたものなので、札幌は基本コストが7と大きいものの今置かれているプレイヤー全員分ポーン数である4金のディスカウントがあります。
※ただし、他人のポーンをディスカウント用に使う時は、他人に協力ありがとうということで点数が入ります。
札幌開拓するなら今じゃない?という話をみんなでしましたが、後手番になればなるほど建築コストが安くなる(建築のために札幌にポーンを置いていくので)ってことは後の方が数金得するってことじゃねえか!と、先手番のお二人が建ててくれなかったのを、いや、一番でかい都市なんだからマジョリティ取りやすい先手に置くのがいいんじゃない?と建設を選択する僕。
ケースバイケースなんでしょうが、ゲームを通して僕は人がいるとか安くなるとか関係ねえ! 先置きでマジョリティとったるわ!の精神でやってました。

(盛り上がり、急速に都市化する札幌)
建築をすると、建築コストであるお金が減り、民心が開拓側に移動し、建築場所の都市や既に建設済みの建物から資材が手に入ります。さらに都市トークンがもらえます。この都市トークンをゲーム開始時&ラウンド終了時にもらえる発展カード上や個人ボード上に配置することで、特殊能力が開放されます。
さくっと能力を開放して各種アクションを強化してからプレイするのが、まあ、定石ですし、一味さん、JOSSさんが最初に開放しようとしていたアクション数追加(ポーンをストックから1つもらえる)には、4つも都市トークンが必要だったので、おふたりはまずは建設に力を入れるようでした。
僕はゲーム開始時に獲得した「1ラウンドに1回毛皮を任意の資源2つに変換し、民心がアイヌ側に1移動+1勝利点」という発展カードの能力をまず開放しました。
できるだけ毎ラウンド使った方が良かろうと思って、毛皮を手に入れる方法ってなんだっけと見てみると、熊やオオカミを駆除するか、アイヌコタンでアクションをするかのどちらかです。
そうとなればアイヌコタンでアクションをするまでです。
建築先行の方々は基本的に都市で建築アクション→資源ゲット→売買アクションの繰り返し、僕はひたすらアイヌコタン参りです。
通常は都市いって資源ゲットを挟む必要があるんですが、僕は前述の毛皮→資源変換があるため、資源ゲット→アイヌコタン→アイヌコタンでちょっとだけ効率よくアイヌコタンを繰り返せました。
民心がアイヌ側にある状態でアイヌコタンにいくと、追加で毛皮1枚と勝利点がもらえることもあり、民心のバランスをとることは諦めて、プレイヤーの中で唯一の親アイヌ派プレイです。

(建築先行のみなさんとカムイ先行の黄色プレイヤーの僕(この後、僕は最下段まで落ちました))
しかし、アイヌコタンでもらえるカードは6枚以上もらっても点数は伸びないので、6枚獲得してからは親アイヌ派プレイとは決別し、開拓プレイに走ります。

(カムイとの交流の証が6枚たまったのでさらばアイヌです)
この時の民心は完全にアイヌよりでここから民心を最高の状態にあげるには、3回閾値を突破する必要があります。残りはちょうど3ラウンドなので、毎ラウンド1回ずつ閾値を突破すればなんとかなります。
流石に良い場所は埋まっているかと思ったんですが、僕以外の建築重視のみなさん(UKINさんはアイヌのキャラクターだったんですが、完全に都会っ子仕様で、JOSSさん、一味さんと同じく建築アイヌはおいといて建築から始められていました)は、アイヌコタンのアクションと建築を並走して行っていましたし、アクション実行場所の制限(既にアクションした都市と隣接した都市でないと基本的にアクション出来ない)の関係で、まだマジョリティ点が高めの都市は残っていました。
マジョリティ点高めの都市を優先しつつ、民心からの点数が都市トークンの種類数×民心なのでできるだけ多くの都市に建設していきます。
そして、ちょうど手元の建物を全て建てきり、民心も中央に戻したところでゲーム終了。
建物は建てきって、それなりの都市でマジョリティを取り、アイヌとの交流でもらえるカードも最大まで集めて、いい感じだったんですが、中盤以降、ずっと自キャラクターであるクラーク博士の固有建物の”学校”に通いまくった一味さんが勝利されました。

(最終盤面。一味さんの緑がぶっちぎってます)
やるべきことが明確、かつ、ストレスなく遊べるゲームで面白かったです。
ただ、好みの話ですが、やりたいことがもう少し出来ないほうが好みではあります(あー、まだこれからなのに!あれやりたいこれやりたい手番が足りない!くらいのほうが好きです)。
緩めではありますが、都市での建築が得点ルーチンというか、生産ルーチンをプレイヤー全員で作る形になっていて興味深かったです。今回の偉人伝ルールでは1つの都市に同種の建物は建てられませんでしたが、基本ルールだと制限なしとのことなので、もっと都市ごとの色が出来たり、アクションの場所の制限がうまく機能して高効率アクションができる都市へのアクセスが~と今回のプレイではなかった楽しみも出てきそうですし、偉人伝ルールでも都市でもらえる基本資源と重ねることで特定の資源に有利な都市を作ってたのはゲーム展開に結構影響を与えていたように思います。
他プレイヤーのポーンや、雪、狼、熊といった「邪魔者」がいると建物に使用制限がかかるため、ラウンドの中で早い時期か遅い時期か、どちらでその都市に行くのが良いのか?と、考えるのも楽しかったです。
あと、うまく出来てるなと思ったのが民心で、ゲームをプレイして点数を伸ばすことと、民心をうまいことゲーム終了時に真ん中(一番いいとこ)に持っていくようにプレイするのがほぼイコールになっていて、民心をコントロールしようとプレイしていれば、真っ当なプレイからほぼ外れることはないという、プレイの指針を極めて視覚的に明示しているのがこの手のゲームとしては新しかったです。
逆に、民心を極端に振り切ったプレイで勝つ目はほぼないですし、あえて点数を伸ばさないようにでもしない限りは民心を中央に寄せるようプレイすることになると思われるので、結局、民心はほぼ全てのプレイヤーが中心に調整することになります(今回も4人共ゲーム終了時は真ん中でした)。民心はプレイ指標としては優秀ですが、得点要素としてはほぼ死んでるようにも感じました。
最後に残念だったのは、ゲームのベースになっていると思われる開拓とアイヌ、2つの要素をバランス良くプレイするという点を無視したプレイが明らかにプレイングとして強い点です。
民心が得点要素として死んでいる(全員民心をうまいこと調整する)前提では、建築やアイヌコタンという主な得点要素よりクラーク博士の学校を起点に資源獲得時に1点系の能力をつけて、学校で得点を重ねた方が得点効率がいいんですよね(そのプレイングを始められた時点で、あ、これ勝ち目ないわとプレイヤー全員が思うくらいに)。
計算ミスや思わぬ事故も起こりようがないですし。学校ほどではないですが、ある種のキャラクター能力や発展カードの能力を開放した後はどのプレイヤーにも同じことが言えるように思います。ちょっとバランス調整失敗しちゃったのかなあと残念でした。
※学校やキャラクター固有能力が登場する偉人伝ルールは選択ルールです!クラーク博士も使わずに最大人数の4人で遊べるゲームです!
が、(一味さんはどうだったか知りませんが)目当てのアクションのついでに資源をどう手に入れ、どう民心を調整するのが効率的なのかとか、北海道がどんどん開拓されていくところなど楽しいゲームではありました。
プレイ時間が2時間ほどと、プレイングの軽さに対して若干長いようにも思いますが、全体的に軽いので今風ですし。
(その2に続きます)