ストップ・シーフ!/Stop Thief !

(3人でインスト込み1時間弱ほど)
窃盗事件が発生した!あなたは腕利きの探偵で犯人には前もって盗聴器がつけられていた。犯人の出した音を頼りに追いつめて逮捕しろ!
アプリを使ってシーフがどこを逃げているかを音で聞き、姿の見えないシーフが今どこにいるかを特定していくゲームで、1979年に発売されたゲームStop Thiefのリメイクです(新版(Restoration Games版)は!がついてます)。(旧版(Parker Brothers版)の記事はこちら)
プレイヤーは探偵になって、シーフを捕まえて賞金を獲得、目標金額までためることが目的です。
ボードには数字と空きマスが交互に移動経路として描かれています。
アプリをスタートさせるとどの建物(ボードにはショッピングモールや美術館など4つの建物があります)で犯行が起こったかがアプリに示されます。
続けて、シーフカードを1枚めくります。これで今回、盗みを働いたシーフが決まります。シーフごとに賞金額や特殊能力(逮捕時に連続手番ができたり、条件を満たすと賞金額があがったりします)が異なってます。
プレイヤーは手番には以下を行います。
1.手がかりを聞く
アプリの「GET A CLUE」ボタンを押すと、シーフが今どこにいるかの音が流れます。
屋内を歩いていれば、カッカッカッカという靴音、扉を開けたとこなら、ギィーという扉を開けた音などなどです。
2.手札から移動カードを1枚プレイする。
移動カードに書かれている数字分だけ、ボード上で自コマを移動します(数字のかかれたマスと、書かれてないマス両方で移動力は使います)。
移動カードには特殊な能力(シーフがいまいる場所をこっそり見れる、他プレイヤーコマを移動させるなど)がかかれているものがあり、その場合は能力を適用します。
「移動カードを回収する」の能力付移動カードを使うまでは、使ったカードは場に残ります。
3.逮捕を試みる(任意)
シーフの場所にあたりがついているなら、逮捕を試みることができます。
アプリの「MAKE AN ARREST」ボタンを押すとシーフがいまどの数字マスにいるかの入力画面になります。

(入力はこんな感じ)
数字を入力すると、ファンファンファンファンと警察がやってきた音がして、その後、正解なら手錠の音、失敗ならふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~~んって音が流れます。
成功したらシーフカードに示された賞金を手に入れ、失敗なら罰金を払います。
目標額を誰かが満たすまで、また新しいシーフカードをめくって、新しい犯行を起こしてゲームを続けます。
○シーフの場所の特定
シーフの移動には一定のルールがあり、それを音を頼りにシーフの場所を特定できます。
(“音”なので当たり前ではあるのですが、各プレイヤーの手番の音は全プレイヤーに聞こえてます)
・シーフはボードに書かれた足跡にそって移動する
・シーフは数字マスしか移動できない
・シーフは元いたマスに戻らない(ぐるっと回って戻ることはたぶんある)
【プレイ内容】
7年前に相方と遊んで楽しかったゲームがリメイクされたということで購入しました。
旧版との違いはだいたい以下。
・移動がサイコロでなく、個人デッキからカードをプレイする形になった。
・逮捕時、正解を入力しても逃げられることがなくなった(旧版はシーフのいるマスを正解しても、ランダムに逃げられることがあった)
UKINさんと僕の2人で。
本当は目標額を満たすまで繰り返すのですが、まあ、シーフを捕まえるたびにひと段落つくし、もうひとり来たらやめますかとゲーム会で浮いていたふたりで遊んでみました。
アプリを起動してスタートすると、
フィンフィンフィンフィンフィンフィンとサイレンの音とともに犯行のあったビルの名前がスマホの画面に表示されます。

(デパートで事件発生!)
スタートプレイヤーである僕の手番、手がかりボタンを押してみると、「ガシャーン!」と窓ガラスの割れる音が。
つまり、シーフはデパートで犯行現場(赤いとげとげの丸)の隣の窓にいます。

(デパート。いい写真なくてすいません)
って、そんな場所は一か所しかないじゃないの!
数字の大きいカードを使って急行! 数字を入力して無事逮捕成功!
簡単すぎましたが、こんなこともありますよと続けて二人目のシーフ登場。
今度は電子機器会社で事件です。

UKINさんが手がかりボタンを押すと今度は「ギィーイ」と扉の開く音が。
今度は候補がいくつかあってまだ絞り込めませんが、とにかく現場になったビルに入っていきます。
僕もデパートを出てそちらに向かいます。
手がかりは、ギィーイ、カッカッカッカ、カッカッカッカなので、扉、建物内、建物内。2,3択にはなってますが…。
ここでUKINさんが個人手がかりのカードを使用。居場所をこっそりアプリに教えてもらいます。
近くにいるならすぐに逮捕に行くはずですが逮捕に行かれないので、どうもUKINさんの近くではない模様。
そうなると、あちらかな?と思いつつ、僕の手番で手がかりを聞くと、「ギィーイ」とまた扉の音。
まだ2択です。
僕からいけそうな場所も可能性があったので、そちらに移動して逮捕を試みてみます。
ファンファンファンファンと警察のサイレンがなってから、一瞬の静寂。
正解か?と思った瞬間、ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~んと気の抜ける音が流れてどうも間違っていたようです。
これで2択だった選択肢の1つがつぶれたので、もう1つで確定です。
あとはUKINさんが移動できるカードを持っているか次第ですが、お持ちだったようで無事に逮捕されていました。
この後、僕が2人ほどシーフを捕まえたところでJOSSさんがいらっしゃりました。
やめて3人で遊べるゲームをやりますかという話にもなりましたが、あと少しでまた参加者の方がいらっしゃるという書き込みがあったため、ではJOSSさんも混ざりましょうと途中参加していただいて続行。
ことごとく2択を外しまくって延々と逃げられ、屋外を通って隣のビルにまで移動されるという、えらく長く逃げたシーフも出たりしましたが、大抵は4~6つくらいの手がかりで逮捕できてました。
最後、JOSSさんがシーフを捕まえたところで、面子がそろったので終了ということにしました。
【感想】
はっきりいって勝ち負けに関しては運ゲーです。
逮捕できるかできないかは、プレイヤーの技量が反映されるところはほぼなく、シーフの移動ルートやこれまでに使ってたカード、自コマの場所など、運がほとんどです。一応、シーフの居場所をこっそりみる特殊能力を持つ移動カードや数字の大きい移動カードの回収タイミングをうまくコントロールして、シーフを捕まえられる確率をあげることはできます。
とはいっても、居場所をこっそり見る能力の移動カードは数字が小さく設定されているので、わかっても移動範囲に正解がないことも多いですし、1巡する間に、また2択、3択の状況になることも多いです。
そんなわけで運多めのゲームです。
ではあるんですが、その運多めというゆるさと、ヒントがアプリから音で提供されて、プレイヤー全員に共有されるというシステムがうまくマッチしていて、プレイヤー全員で、まだ全然絞り込めませんねえとか、んー?これって確定してません?とか言い合いながら遊べるため楽しいです。
まだ3択だけど、こっそり居場所見たひとのコマがあっちに移動したから、たぶんあそこだなとか、前述の通り、みんなで音を聞いてこっちだあっちだと、会話したり推察したり、情報の隠匿ができたりするような下手に複雑な作りになっておらず、あからさまなのが間抜けな泥棒を追いかけているコントのような雰囲気を作り出しています。
そんななかで、とどめが逮捕失敗した時の「ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~~ん」!
コント確定です。
あと、推理ゲームやりたい!という中には、「筋道立てた考えをしたい」&「それを披露したい」というのがあり、その筋道は必ずしも推理小説のような複雑さは必要なく、簡単なパズルのようなものでも十分なんだなというのを、昨年、トリックと怪人を遊んだ時に感じていたのですが、ストップシーフのプレイ中にも、こういうので十分なんだよねと再認識しました(ストップシーフのだとちと簡単すぎるかもしれませんが)。
ヘブン&エール会
タロ吉さんにヘブン&エールを遊びませんかと誘われてホイホイと参加してきました。
・トロイカ

場に伏せれらたタイルを1枚オープンし、その後、場のオープンタイルを1枚自分の前に取るか、伏せられたタイルを手札として取るか、自分の前や手札にあるタイルを場に戻すかを行うを時計回りに繰り返しつつ、3枚ずつのセット(3枚同じ数字か、3枚の連番)を作るゲーム。
タロ吉さん、シミーズさん、僕の3人で。
時間の余裕があったこともあって、何故かほぼルール説明はなく、適当にやってみて正解なら正解、間違ってれば間違っていると教えてもらえるという禅道ライク?三戒ライク?なインストを受けつつ1戦目。
大体わかったもののやはり無理がありますと素直にインストしてもらっての2戦目。
枚数が多いという7を集めるのがタロ吉さんと僕とで被り、しかも僕は、最初に6,7と引き、手札が9だったので、理想的には777、678とか789を狙いたかったのですが、タロ吉さんが先に7を3枚取り、シミーズさんにも7を1枚カットされてしまったので、理想は諦めて777、8910になり、いやいやこれは点数低すぎると77捨てて6を探すか?とか、11、12を取ろうとかトロトロやってる間にシミーズさんがトロイカ宣言。結局タイルがめくられるまでに11までしか取れず、点数的には残念な感じで終了したところにねんそさんがいらしたのでまっとうに遊んだのは結局1回のみでした。
前に置くタイルの保有枚数制限がなかったり、タイルが全てめくられるまでラウンド自体は続いたりと優しい作りで、遊びやすいのは確か。
他人と狙いが被ったり、被ってなくてもカットされたりするので思い通りにできるとは限りませんが、できる限りプレイヤーのやりたいことをやらせてあげる作りになってます。各ゲームにおける全プレイヤーの満足度の総和を上げるような作りです。
僕はもう少しやりたいことができないことで、最初にセットが作れた(トロイカ宣言できた)人が、やった!とより思える作り、まさか逆転されるの!?と残りのプレイヤーの逆転がよりドラマチックな作りになってる方が好みではあります。とはいえ、そういうゲームはもう他にある(システムが似てるのだとクニツィアのゼロとか)ので、それが好みならそっち遊べという話なんですが。
・ヘブン&エール

お金を稼いでビールの材料を集めるゲームです(たぶん得点計算の時に、作ってます)。
手番にやることは、ぐるーっと1周のすごろく上になっているメインボード上の自コマを任意のマス数前に進めて、とまったマスにあるタイルを買うか、決算トークンを取るか、目標達成のトークンを取るかを行います(マスごとにやれることが違うので、別にどのマスにとまっても3択から選べるわけではありません)。
買ったタイルは、個人ボードの好きな位置に配置します。この時、個人ボードの右半分の日陰側に置けばタイルに書かれた金額を払い、左半分の日向側に置けばタイルに書かれた倍の金額を払います。
決算トークンを取ったら条件を満たしている決算をおこせます。決算では、決算の対象となった種類のタイルの効果を得ますが、日陰にあれば数字分のお金、日向にあれば数字分の資源を得ます(麦を決算対象にして、日陰に2,4の数字の麦タイルが、日向に3の数字の麦タイルがあった場合、6金と3麦が手に入ります)。
1周=1ラウンドで既定のラウンド数を行った後、手に入れた資源の一番少ない物の数に、醸造監督官コマの位置に応じた倍数をかけたものが点数になります。これに目標達成トークンから得た点数を加え、トップのプレイヤーが勝利します。
タロ吉さん、シミーズさん、ねんそさん、僕の4人で。
手番で自コマを進めてタイルを取っていくのが基本的な動きになるわけですが、1周した人からラウンド終了となるので、ゆっくり進むか、さっさと進むかで1ラウンド内の手番数が異なります。
僕はというとスタートプレイヤーでスタート近くにあった5の麦を獲得できたこと、トラックを1/3周くらいしたところに麦のタイルが固まっていること、資源の種類を指定して行う決算があるということから麦を固めて取って、とっとと決算してしまおうと考えて、2手目でびよーんとちょっと先まで進み、麦のタイルを3,4枚続けて取ることができました。
決算は全部で10種類あり、個人ボード上だと2つずつセットなっています。このセットになっている2種を両方決算するとボーナスカードが発動し、それなりの大金がもらえたり、醸造監督官が何マスか進むなどの効果が得られます。
麦とセットなのは水だったため、麦をある程度集めてからは水を集めました。
集めるタイルの種類はともかく、問題なのは数字は大きい方が良いのか? さらに取ったタイルを日向に置くのか、日陰に置くのかが悩み所というか、ゲームを通してどの程度お金や資源が手に入る機会があるのか、初プレイでようわからんので、勘で配置するしかありません。
僕はとりあえず、最初に大き目の数字のタイルが手に入ったので、大きい数字で固める方針にしました。さらに大き目の数字を集めるのならお金が必要だなと序盤はひたすら日陰にタイルを置くことに。
タロ吉さん、シミーズさんは醸造監督官コマを進めるのを優先するプレイ。ねんそさんは小さい数字を集めていくプレイです。
タロ吉さん、シミーズさんが醸造監督官コマを進めるのを優先するために、僧侶のトークン(決算時などに醸造監督官コマを進ませられる)を優先的に集めており、なかなか僕は僧侶を取れません。
まあ、他にも進める方法あるしなんとかなるだろう(※)と無理に僧侶を取りに行くこともせず、所持金と相談しながらこれまでと変わらずに大き目の数字のタイルを優先して獲得していきます。
※あるにはありますが、あんまりないです。醸造監督官進めたければ基本は僧侶とれ!なんですが、ちょっとルールを勘違いしてたところもあり…。
タイルからの収入は決算トークン獲得時以外にも、空き地マスの周りの6マスをタイルで囲んだ時にも発生します。この決算では、囲んだタイルの数字の合計値に応じて、収入が得られるタイル数と、醸造監督官が何歩進むかが決まります。合計数が大きければ多くのタイルを選んで収入がもらえ、小さいと醸造監督官が結構な歩数進みます。
こちらの決算をうまく使えればよかったんですが、僧侶が取れない(僧侶は数字ゼロ)ので大きくはない数字のタイル中心にとっても最も醸造監督官が進む値に調整することもできません。
うーん、ならせめて醸造官以外の資源コマをできるだけ前に進めよう、それには、こっちとこっちで決算を起こして…と考えはしましたが、多く決算したいと考えるのはみな同じで、最後の1.5周くらい分は決算トークンはあっという間に取られてしまい、思っていた決算の半分もできずにゲーム終了(決算トークンだけ取るような、すごい移動をタロ吉さん、ねんそさんがしたので、決算トークンはあまり取れませんでしたが、その分道中に残った他のタイルを集めることができ、囲んだ時の決算は思っていたよりも1,2回多くできました)。
資源コマは全部それなりのところまで進み4人の中でトップでしたが、醸造監督官が2段階目のとこまでも進んでおらず、倍率が2とかだったので、醸造官を最後のマスまですすめ、資源もバランスよく伸ばしていたシミーズさんに及ばすでした。でも、目標達成の樽は結構な数取れていたので、醸造官がもう1歩進んでいたら同点くらいにはなっていたはず。
主な得点が一番少ない資源×醸造監督官の位置に応じた倍数なので、『タイルをお金と資源(日向と日陰)でどういう順番、どういうバランスで取るかというゲーム』でももちろんあるんですが、効果発動のことを考えると『決算回数×タイル効果の四角形をどれくらい大きくできるか競うゲーム』という面があり、この四角形をどういう形にするかがわかりやすく戦術につながってます。
その仕組み自体は面白く、やりたいこと全てやれるほどお金も手番もないので、何から手をつけようか、どう効果を得ようかと色々とゲーム中や終わってからも考えてしまいます。
しかし、その考える余地、多彩さのために他プレイヤーが何を考えているかを盤面から読み取ることがとても難しいです。例えば、決算タイミングと順序が決まっていれば何が必要かはっきりしますが、このゲームではなにもかもプレイヤー任せなので、プレイヤーが今何を欲しがっているかを傍からプレイヤーの一手を予測するのがほぼ不可能です。
さらに言えば、かけ算で効果/点数を得るために各プレイヤーの状況を直感的に把握することもまた難しいつくりです。
んで、要は何かというと、他人とのインタラクションが全て結果論的なものになっていて、インタラクションを生みそうなトラックの仕組みも結局、他人の手がランダマイザにしかなってないように感じました。
(後半の決算トークンと人の状況が把握しやすい樽ボーナスはちゃんと取り合ってる感じになりますが)
試みれることの多さや、自分/他人の把握のことなどを考えると、少人数&複数回プレイが良いゲームかと思います。
・ぽんこつペイント
1人の回答者に残りのプレイヤーが絵をかいてお題を当ててもらうゲーム。
絵に使えるのは直線と正円のみで、書き終わった後、直線と正円の数をかぞえ、回答者が正解するまで、絵に使われた直線などの数が少ない人から順に回答者に絵をみせて答えを言ってもらいます。
彼葉さん、ねんそさん、タロ吉さん、僕の4人で。
正確には正解を出せた回答者とヒントを出した人に点数をつけますが残り時間が少なかったので点数は割愛して遊びました。
写真を撮り忘れてしまいましたが、「ハサミ」のお題に待ち針が交差したみたいな絵しか描けなかった彼葉さんと僕のへっぽこコンビに対し、ドーナッツ状にすることで持ち手をわかりやすくしたり、直線の交差する部分に小さく丸を書いて接合してることを示したりとタロ吉さんがナイスプレイを決めたのが、今回のベストペイントだったと思います。
そのあと、「自由の女神」のお題で人型の横にアメリカ国旗を描けばわかりやすいのではと閃いたのはいいものの、直線数などに下手に考慮した結果、なんか星が1つ書いてある、これどこの国旗だっけみたいな絵になったりもしてましたが。
『絵に使われている直線などの数』はあくまで相対的な指標ではありますが、なんとなく多くしづらいと思っちゃうんですよね。
(そして、それが例え細かく書いてもうまく描けるわけでもない僕みたいな人の免罪符になっているという)
お題を丸と直線だけでかけるようにデフォルメしようとするだけでなく、視野を広げて、お題の捉え方を変えることで描くという、良いヒントにいたるための方向性が2つあり、その普段の思考においても大事なことを(勝つために/より良いヒントを出すために)自然とやらせようとする仕組みになっているのが素晴らしいゲームだと思います。
最初のヒントだとわからないかもしれないけど、2番目、3番目なら…とわざと直線数などを増やすというゲーマー的な観点もあってちゃんとゲームしてるお絵かきゲームです。
・トロイカ

場に伏せれらたタイルを1枚オープンし、その後、場のオープンタイルを1枚自分の前に取るか、伏せられたタイルを手札として取るか、自分の前や手札にあるタイルを場に戻すかを行うを時計回りに繰り返しつつ、3枚ずつのセット(3枚同じ数字か、3枚の連番)を作るゲーム。
タロ吉さん、シミーズさん、僕の3人で。
時間の余裕があったこともあって、何故かほぼルール説明はなく、適当にやってみて正解なら正解、間違ってれば間違っていると教えてもらえるという禅道ライク?三戒ライク?なインストを受けつつ1戦目。
大体わかったもののやはり無理がありますと素直にインストしてもらっての2戦目。
枚数が多いという7を集めるのがタロ吉さんと僕とで被り、しかも僕は、最初に6,7と引き、手札が9だったので、理想的には777、678とか789を狙いたかったのですが、タロ吉さんが先に7を3枚取り、シミーズさんにも7を1枚カットされてしまったので、理想は諦めて777、8910になり、いやいやこれは点数低すぎると77捨てて6を探すか?とか、11、12を取ろうとかトロトロやってる間にシミーズさんがトロイカ宣言。結局タイルがめくられるまでに11までしか取れず、点数的には残念な感じで終了したところにねんそさんがいらしたのでまっとうに遊んだのは結局1回のみでした。
前に置くタイルの保有枚数制限がなかったり、タイルが全てめくられるまでラウンド自体は続いたりと優しい作りで、遊びやすいのは確か。
他人と狙いが被ったり、被ってなくてもカットされたりするので思い通りにできるとは限りませんが、できる限りプレイヤーのやりたいことをやらせてあげる作りになってます。各ゲームにおける全プレイヤーの満足度の総和を上げるような作りです。
僕はもう少しやりたいことができないことで、最初にセットが作れた(トロイカ宣言できた)人が、やった!とより思える作り、まさか逆転されるの!?と残りのプレイヤーの逆転がよりドラマチックな作りになってる方が好みではあります。とはいえ、そういうゲームはもう他にある(システムが似てるのだとクニツィアのゼロとか)ので、それが好みならそっち遊べという話なんですが。
・ヘブン&エール

お金を稼いでビールの材料を集めるゲームです(たぶん得点計算の時に、作ってます)。
手番にやることは、ぐるーっと1周のすごろく上になっているメインボード上の自コマを任意のマス数前に進めて、とまったマスにあるタイルを買うか、決算トークンを取るか、目標達成のトークンを取るかを行います(マスごとにやれることが違うので、別にどのマスにとまっても3択から選べるわけではありません)。
買ったタイルは、個人ボードの好きな位置に配置します。この時、個人ボードの右半分の日陰側に置けばタイルに書かれた金額を払い、左半分の日向側に置けばタイルに書かれた倍の金額を払います。
決算トークンを取ったら条件を満たしている決算をおこせます。決算では、決算の対象となった種類のタイルの効果を得ますが、日陰にあれば数字分のお金、日向にあれば数字分の資源を得ます(麦を決算対象にして、日陰に2,4の数字の麦タイルが、日向に3の数字の麦タイルがあった場合、6金と3麦が手に入ります)。
1周=1ラウンドで既定のラウンド数を行った後、手に入れた資源の一番少ない物の数に、醸造監督官コマの位置に応じた倍数をかけたものが点数になります。これに目標達成トークンから得た点数を加え、トップのプレイヤーが勝利します。
タロ吉さん、シミーズさん、ねんそさん、僕の4人で。
手番で自コマを進めてタイルを取っていくのが基本的な動きになるわけですが、1周した人からラウンド終了となるので、ゆっくり進むか、さっさと進むかで1ラウンド内の手番数が異なります。
僕はというとスタートプレイヤーでスタート近くにあった5の麦を獲得できたこと、トラックを1/3周くらいしたところに麦のタイルが固まっていること、資源の種類を指定して行う決算があるということから麦を固めて取って、とっとと決算してしまおうと考えて、2手目でびよーんとちょっと先まで進み、麦のタイルを3,4枚続けて取ることができました。
決算は全部で10種類あり、個人ボード上だと2つずつセットなっています。このセットになっている2種を両方決算するとボーナスカードが発動し、それなりの大金がもらえたり、醸造監督官が何マスか進むなどの効果が得られます。
麦とセットなのは水だったため、麦をある程度集めてからは水を集めました。
集めるタイルの種類はともかく、問題なのは数字は大きい方が良いのか? さらに取ったタイルを日向に置くのか、日陰に置くのかが悩み所というか、ゲームを通してどの程度お金や資源が手に入る機会があるのか、初プレイでようわからんので、勘で配置するしかありません。
僕はとりあえず、最初に大き目の数字のタイルが手に入ったので、大きい数字で固める方針にしました。さらに大き目の数字を集めるのならお金が必要だなと序盤はひたすら日陰にタイルを置くことに。
タロ吉さん、シミーズさんは醸造監督官コマを進めるのを優先するプレイ。ねんそさんは小さい数字を集めていくプレイです。
タロ吉さん、シミーズさんが醸造監督官コマを進めるのを優先するために、僧侶のトークン(決算時などに醸造監督官コマを進ませられる)を優先的に集めており、なかなか僕は僧侶を取れません。
まあ、他にも進める方法あるしなんとかなるだろう(※)と無理に僧侶を取りに行くこともせず、所持金と相談しながらこれまでと変わらずに大き目の数字のタイルを優先して獲得していきます。
※あるにはありますが、あんまりないです。醸造監督官進めたければ基本は僧侶とれ!なんですが、ちょっとルールを勘違いしてたところもあり…。
タイルからの収入は決算トークン獲得時以外にも、空き地マスの周りの6マスをタイルで囲んだ時にも発生します。この決算では、囲んだタイルの数字の合計値に応じて、収入が得られるタイル数と、醸造監督官が何歩進むかが決まります。合計数が大きければ多くのタイルを選んで収入がもらえ、小さいと醸造監督官が結構な歩数進みます。
こちらの決算をうまく使えればよかったんですが、僧侶が取れない(僧侶は数字ゼロ)ので大きくはない数字のタイル中心にとっても最も醸造監督官が進む値に調整することもできません。
うーん、ならせめて醸造官以外の資源コマをできるだけ前に進めよう、それには、こっちとこっちで決算を起こして…と考えはしましたが、多く決算したいと考えるのはみな同じで、最後の1.5周くらい分は決算トークンはあっという間に取られてしまい、思っていた決算の半分もできずにゲーム終了(決算トークンだけ取るような、すごい移動をタロ吉さん、ねんそさんがしたので、決算トークンはあまり取れませんでしたが、その分道中に残った他のタイルを集めることができ、囲んだ時の決算は思っていたよりも1,2回多くできました)。
資源コマは全部それなりのところまで進み4人の中でトップでしたが、醸造監督官が2段階目のとこまでも進んでおらず、倍率が2とかだったので、醸造官を最後のマスまですすめ、資源もバランスよく伸ばしていたシミーズさんに及ばすでした。でも、目標達成の樽は結構な数取れていたので、醸造官がもう1歩進んでいたら同点くらいにはなっていたはず。
主な得点が一番少ない資源×醸造監督官の位置に応じた倍数なので、『タイルをお金と資源(日向と日陰)でどういう順番、どういうバランスで取るかというゲーム』でももちろんあるんですが、効果発動のことを考えると『決算回数×タイル効果の四角形をどれくらい大きくできるか競うゲーム』という面があり、この四角形をどういう形にするかがわかりやすく戦術につながってます。
その仕組み自体は面白く、やりたいこと全てやれるほどお金も手番もないので、何から手をつけようか、どう効果を得ようかと色々とゲーム中や終わってからも考えてしまいます。
しかし、その考える余地、多彩さのために他プレイヤーが何を考えているかを盤面から読み取ることがとても難しいです。例えば、決算タイミングと順序が決まっていれば何が必要かはっきりしますが、このゲームではなにもかもプレイヤー任せなので、プレイヤーが今何を欲しがっているかを傍からプレイヤーの一手を予測するのがほぼ不可能です。
さらに言えば、かけ算で効果/点数を得るために各プレイヤーの状況を直感的に把握することもまた難しいつくりです。
んで、要は何かというと、他人とのインタラクションが全て結果論的なものになっていて、インタラクションを生みそうなトラックの仕組みも結局、他人の手がランダマイザにしかなってないように感じました。
(後半の決算トークンと人の状況が把握しやすい樽ボーナスはちゃんと取り合ってる感じになりますが)
試みれることの多さや、自分/他人の把握のことなどを考えると、少人数&複数回プレイが良いゲームかと思います。
・ぽんこつペイント
1人の回答者に残りのプレイヤーが絵をかいてお題を当ててもらうゲーム。
絵に使えるのは直線と正円のみで、書き終わった後、直線と正円の数をかぞえ、回答者が正解するまで、絵に使われた直線などの数が少ない人から順に回答者に絵をみせて答えを言ってもらいます。
彼葉さん、ねんそさん、タロ吉さん、僕の4人で。
正確には正解を出せた回答者とヒントを出した人に点数をつけますが残り時間が少なかったので点数は割愛して遊びました。
写真を撮り忘れてしまいましたが、「ハサミ」のお題に待ち針が交差したみたいな絵しか描けなかった彼葉さんと僕のへっぽこコンビに対し、ドーナッツ状にすることで持ち手をわかりやすくしたり、直線の交差する部分に小さく丸を書いて接合してることを示したりとタロ吉さんがナイスプレイを決めたのが、今回のベストペイントだったと思います。
そのあと、「自由の女神」のお題で人型の横にアメリカ国旗を描けばわかりやすいのではと閃いたのはいいものの、直線数などに下手に考慮した結果、なんか星が1つ書いてある、これどこの国旗だっけみたいな絵になったりもしてましたが。
『絵に使われている直線などの数』はあくまで相対的な指標ではありますが、なんとなく多くしづらいと思っちゃうんですよね。
(そして、それが例え細かく書いてもうまく描けるわけでもない僕みたいな人の免罪符になっているという)
お題を丸と直線だけでかけるようにデフォルメしようとするだけでなく、視野を広げて、お題の捉え方を変えることで描くという、良いヒントにいたるための方向性が2つあり、その普段の思考においても大事なことを(勝つために/より良いヒントを出すために)自然とやらせようとする仕組みになっているのが素晴らしいゲームだと思います。
最初のヒントだとわからないかもしれないけど、2番目、3番目なら…とわざと直線数などを増やすというゲーマー的な観点もあってちゃんとゲームしてるお絵かきゲームです。
キッチンラッシュ/Kitchen Rush

(4人でインスト込み3、40分ほど)
【概要&ルール】
オーダー入りました!肉と野菜足りないので買ってきます!買ってきました!って俺の買った肉も野菜も誰か使っちまってるーー。
砂時計をワーカーとして使う、リアルタイムの協力ゲームです。目標カードに規定されたお金や名誉点、注文数などをゲームを通して達成するためにプレイヤーは協力して料理を作ります。
プレイヤーはワーカー(砂時計)をアクションスペースに配置することでそのアクションの効果を直ちに得ます。
砂が落ち切ったらそのワーカーは別のアクションに移動できます。
行えるアクションは以下です。
・注文カードを場に出す/場に出ている注文カードを山札と交換する
・注文カードを手元に取って、書かれた皿を調理ボードに置く
・倉庫から任意の数の食材をとって必要な皿の上に移す
・スパイス袋から任意の数のスパイスをとって、必要な皿の上に移す
・皿1つに火を通す
・完成した注文を早期サーブする
・1金支払って1種の食材5つ、安いスパイス3つ、高いスパイス2つのいずれかを買う
・皿を洗う
・オーナーアクション(ワーカーの再雇用など)を行う
4分経過したら1ラウンド終了です。
終了時に実行中のアクションは最後まで行うことができます。
ラウンド終了時の処理として、
注文の達成確認:個人ボード上に、皿、食材、スパイス、火の通り具合が注文カードに書かれた通りのものがあれば注文達成として、注文カードに書かれたお金や名誉点を受け取ります。
賃金の支払い:このラウンドに使ったワーカーごとに3金を賃金として払います。このとき足りなければ解雇した扱いになりワーカーが減ります。
などを行い、次のラウンドに移ります。
こうして4ラウンド行い最初に選んだ目標カードにかかれた条件を満たしていれば勝利、満たしてないなら敗北です。
【プレイ内容】
一味さん、タロ吉さん、ねんそさん、僕の4人で。
僕とタロ吉さんは2回目です。
初回に難易度ノーマルでやったら半端なく無理だった(目標の6割くらいしか達成できなかった)ので、イージーでやることにしました。
ノーマルだとお金だけとか名誉点だけとかのように目標の対象が少ないこともあるんですが、イージーの場合、お金、名誉点、達成注文数の3つとも規定値を超える必要があります。とりあえず、注文数は28が目標のため、1ラウンドに各自がふたつずつ達成していけば余裕持って達成できますねと全員でノルマを確認。
そして、初回の反省として大事なのがひとつ。注文の達成や名誉点は途中のラウンドで具合が悪くてもデメリットはありませんが、お金だけは毎ラウンド賃金を払うため、ある程度以上稼がなければなりません。
賃金未払い時にはワーカーが解雇される→ワーカーが減って労働力ダウンというスパイラルがあり、初回はこれにハマり結果的に最後はワーカーが半分くらいになってました。
ゲーム中にお金をもらえるのは、以下の3つ。
・注文カードを山札から場に出した時に1金/枚
・完成した注文(料理)を早期サーブした時に1金/注文
・ラウンド終了時の処理で注文が完成していたら注文カードに書かれた金額
注文カードを場に出した際に1金ずつもらえるとはいえ、注文の達成(料理の作成)に必要な食材やスパイスの買い物でお金は使いますし、早期サーブはアクションを使うので、あくまで余裕があった時のものと考えると、やはり主な収入源は注文完成時のものです。
4ラウンドで1人7注文達成すればよいと言っても、途中のラウンドで1つしか達成できないと賃金の支払いがきつくなりそうなので、毎ラウンド2枚ずつ達成していくことになりそうです。
倉庫アクションでは1アクションでワーカーを置いた倉庫から複数の皿に必要な食材をばらまくことができるので、1つの倉庫に必要な食材が固まっている方が効率的です。では、どの注文は誰が取る?俺はこれとこれを取ります。じゃあ、僕は注文カードを場に出しますなどととラウンド序盤の動きを話し合ってスタート!
食材は倉庫に何がいくつ置かれているか何時でも見れますが、スパイスは袋の中にしまわれ、外からだと何が入っているかわかりません。
(ついでにいうと、袋が案外小さく、料理に必要なスパイスを出そうにもなかなか狙ったのがつかめなかったり、取り出せなかったりします)
なので、料理に必要なスパイスを出しながら、「赤なくなりました!」とか、足りなさそうなもの/足りなくなりそうなものを声に出して伝え、買い物いった人も「黒いれました」だの「赤2つ補充した!」と返したりして、連携をとることでスパイスを料理に使おうと袋を見たけど、中身がないというアクションの無駄をなくそうとします。
それでも、「あ!赤ない!」、「ごめん、さっき使った」ということも起こります。そんな時は、『ワーカーをスパイスや倉庫に配置している間、買い物してくればそれを直ちに使ってよい』というルールを活用して、「待って、今買う!」「ありがとう!」と、お、なんかいい感じじゃないのかと思ってると1ラウンド目終了。

(1枚の注文カードに2つ料理が描かれたのはちょっと難易度が高い注文ですが、もらえるお金もちょっといいです。そして、4皿同時に完成させると、やった…!と気持ち良いです)
無事に全員2つずつ注文達成し、全ワーカーに賃金を払ってもまだ結構な額が余ってます。
おー、これ、いい調子じゃないですか?なんだなんだ、声かけしてれば余裕か?とか、みんなで言い合いながら2ラウンド目開始。
2ラウンド目も1ラウンド目と同じ調子で進めたつもりですが、明らかにみんな混乱してるというか、うまく料理が作れていません。
ラウンド終了後、ぎりぎり賃金は支払うことができました。このラウンドうまくいかない理由を話してみると、
1.スタート時に倉庫に入っていた食材を使い終わったため、食材の買い物にアクションが取られた
2.簡単な注文中心に1ラウンド目はまわしたが、徐々に難しい注文ばかりになってきた
要は1ラウンド目は特にイージーモードだったわけで、2ラウンド目にようやく本番がやってきたということです。
ちょっとこれは気張らないとダメだぞと挑んだ3ラウンド目。
ちょっとお金の稼ぎが悪く、1人ワーカーを解雇することに。1人なら助っ人ワーカーもいるので、まあ、戦力的にはなんとかなりそうです。
最後となる4ラウンド目の開始前、タロ吉さんが達成済みの注文カードの数を数えます。ノルマまでは残り7枚ということ。
3ラウンド目に作り終わらなかったものもあり、それを完成させればいいことを考えると注文数のノルマクリアは難しくはなさそう。
名誉点もこのラウンドで目標を達成しており、やはり問題はお金です。
今現在、ほぼ無一文、食材も買ってこないと足りません。
タロ吉財務大臣が、とにかく注文カード置き場に空きができたら素早くカード並べるということ、完成した注文を早期サーブして1金儲けるのは大事なことなので必ずすることと、みなで意識を合わせます。
後はとにかく注文を失敗しないことだと、全員でうなづきあって4ラウンド目開始です。
僕、一味さん、タロ吉さんは予定していた料理は作り終わり、早期サーブも完了。ねんそさんがあとは火を通すだけになっている料理を完成に向けてアクションしていますが、時間は十分です。
これで注文数は大丈夫。しかし、お金は足りるのか?何かできることは…と余った時間で考えた結果、『完成させることはできないが注文カードを獲得して注文カード置き場に空きを作る。そして、そこに注文カードを出すことで1金稼ぐ』をやっとくことにしました。未完成の注文は名誉点をひかれますが、ひかれても目標は達成できているので問題ないはずという判断です。
そして、4ラウンド目が終了し、賃金の支払いです。全ワーカー分の賃金を引いて残ったお金はぎりぎり目標値!
達成した注文カードも慎重に数え直し、名誉点ともどもイージークリアに必要な数であることを確認し、なんとか全目標達成、イージークリアとなりました。

(プレイ中は写真を撮る余裕がないので全て終わった後)
【感想】
リアルタイムの協力ゲームということで、かなりわちゃわちゃした展開になりますが、目標値の高さなどかなりガチなゲームです。プレイ内容に書いたように声を掛け合ったり、ちゃんと作戦を立てたりして挑まないとイージーですらクリアが危ういです。とりあえずやってみっかーで遊ぶと100%クリアできないと思います(計算してみるとアクション数は足りるようなので、食材調達の失敗ややりたいアクションの被りなどわちゃわちゃが発生するとダメぽいです)。
その声の掛け合い、協力しているのが大変楽しいです。目標値達成はすごく難しいのは確かですが、うまく協力できた!というだけでかなりの面白さがあります。
ただ、1ゲームが1ラウンド4分の4ラウンドとはいえ、ずーっと動きっぱなし、自分のやることやりつつ、他プレイヤーのことを気にしつつ、時間に追われつつなので、はっきりいってめちゃくちゃ疲労します。
楽しいゲームなので続けてやりたい気持ちはあっても、「いや、僕はいいです。疲れたので…」と断ってしまうくらいに疲れます。
時間が足りなくて皿の上にスパイスしか置けていないとか、ちゃんと作ったと思ってたけど皿を間違えていたとか、リアルタイムでやっているからこその失敗はもちろんあって、それで笑いが起こることはあるんですが、そういった、うわー時間がないよーと慌ててプレイするせいで起こる失敗やトラブルを笑いあうよりも勝利のために!と連携する体育会系なゲームです。
砂時計が落ち切るまでの時間(約30秒)は、それなりに長いですし、砂時計をおいた瞬間にアクションは行える(砂が落ちるのを待たなくてよい)のが良いところで、やりたいアクションをやる→次にやることを考える→砂時計の砂が落ちてる→次のアクションへという流れでプレイできはします。
といっても、砂時計の落ちる時間以上に時間のかかるアクションがいくつかあるんで常に落ち着いてというわけではないというか、むしろ、落ち着いてない時間の方が長いんですが。
例えば、料理に火を通したり、早期サーブするアクションはプレイヤーのやることは一瞬で終わります。しかし、料理に必要な食材やスパイスを皿に盛りつけるアクションは(何皿に盛りつけるのかにもよりますが)、案外時間がかかり、30秒以内に終わらないことも結構あります。
そんなわけで、砂時計の落ちる時間よりもプレイヤーが管理しないとならないのは、おそらく、どのアクションにリアルにどの程度の時間がかかるかではないかと思います。
そこまで気にするレベルにまだ僕は達していませんが、難易度ノーマルでもとんでもない枚数の注文を達成しないとならないので、おそらくリアルにかかる時間を踏まえた効率的なアクションの順番というのが大事なのではないかと。
ワーカープレイスメントゲーム的にアクションごとにワーカーの置ける場所の数が制限されていますが、イージーくらいなら、そこまで気にしなくても大丈夫でした。ここ埋まってるなら別にやることあるしくらいな感じです。
しかし、1ラウンドに行えるアクション数や1アクションに必要なリアル時間から、目標を達成するにはどんな順番でアクションをやればいいのかをきっちり作戦を立ててプレイするようなセッションも1度はやってみたいもんです。
ダイナソー・アイランド/Dinosaur Island

(4人でショートゲームインスト込み2時間半、ロングゲームインスト込み3時間半ほど)
【概要&ルール】
ジュラシックパークを作って金儲けだ!逃げ出した恐竜に客が食われた?入園料はもらい済だから問題ない問題ないよ。
恐竜の製造ができるようになった近未来、作った恐竜を目玉にしたテーマパークを運営してお金を稼ぎつつ、恐竜テーマパークで1番の名声を得ることを目指します。
1ラウンドは4つのフェイズから成り、終了条件を満たすまで繰り返しラウンドを続けます。
1.遺伝子獲得フェイズ
フェイズ開始時にスタートプレイヤーが10個くらいのダイスを振ります。プレイヤーは手番順に1から3の数字の書かれた科学者コマを1つずつ配置して、ダイスの出目の遺伝子を獲得したり、恐竜の作成レシピ&檻を獲得したり、遺伝子の保有数をあげたりします。数字はアクション数に等しく、青の遺伝子が2つ書かれたダイスを2の書かれた科学者で獲得すれば、2×2で青の遺伝子を4つ得ますし、遺伝子保有数アップの場所に3の科学者を配置すれば任意の遺伝子の保有上限を1×3で3つあげることができます。ただし、恐竜の作成レシピはアクション回数ではなく草食恐竜は1以上の科学者、大型肉食恐竜は3以上の科学者と、回数ではなく取るものに応じた数字の科学者が必要になります。
2.買い物フェイズ
スタートプレイヤーから順に場に並んだスペシャリスト、ラボ、アトラクションを示されている価格で購入するのを2回行います。
3.アクションフェイズ
各プレイヤー、自分のボード上のアクションにワーカーを置いて起動し、効果を得ます。恐竜の製造や、檻の拡張、セキュリティレベルアップ、ベンチャーへの投資(小金稼ぎ)などができます。
4.集客フェイズ
恐竜を製造すると、テーマパークの興奮レベルがあがります(草食恐竜より肉食恐竜の方がより上がりますが製造に必要な遺伝子が多いです)。
集客フェイズでは興奮レベルと等しい数のお客コマを袋からひき、パーク内の施設(恐竜の檻の前や乗り物や飲食店などのアトラクション)に配置します。お客コマにはパトロン(黄色)とフーリガン(ピンク)の2種類があり、パトロンは引いた時点で入場料を払いますが、フーリガンは入場料を払いません。しかし、フーリガンは優先的に施設に配置しなければなりません(お客数>施設数だとパーク前にお客が並んだまま残ります)。
その後、パークのセキュリティレベルと脅威レベルを比べ、脅威レベルが上回っていた場合、恐竜を制御できなかったとして、上回っていた数と同じ分だけパトロンが食べられ、失点します。その後、施設にいる生き残ったパトロン数分点数が入ります。
脅威レベルは恐竜製造時に恐竜の種類に応じて上昇し、また、ラウンドごとに遺伝子ダイスの目に応じてプラス補正が入ります。
(

食べられるイメージ)
・ゲームの終了
ゲームごとにランダムに目標カードが引かれ、そのうち既定枚数の目標が達成されるとゲーム終了です。目標を達成したプレイヤーは達成トークンを配置でき、ゲーム終了時にボーナス点がもらえますが、1つの目標は同じラウンド内で達成したプレイヤーしか達成になりません(遅れて達成してもトークンは置けません)
それまでに得た点数に、パークに配置した恐竜のレシピごとの素点×頭数、達成した目標、アトラクションについてる点数などを合計し、最も高いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
・ショートゲーム編
UKINさん、如月さん、タロ吉さん、僕の4人で。
僕とタロ吉さんが初めてなこと、如月さんの遊べる時間などの関係でとりあえずショートゲームで遊ぶことに。
セキュリティレベルは大事ですよと経験者のお二人に聞いており、また、セキュリティレベルをあげずにパトロンが食べられれば、失点+得点機会の損失と2倍の損なのはインストを聞いただけでもわかったので、うちのパークは安全第一だ!と方針を決めます。
序盤の購入フェイズで『無料でセキュリティレベルをあげられる』アクションを獲得することもでき、これはセキュリティ重視路線でいくしかないなという流れ。
最初は興奮レベルも低いのでそもそもあまりお客さんが来ないっちゃ来ないんですが、それでも毎ラウンド数点ずつ着実に稼ぐ僕と、ひとりふたり食べられてしまい失点と得点で±ゼロ前後に落ち着くみなさんで、少しずつ差がでてきます。
が、このゲーム手番順=点数の低い順なのでセキュリティを優先的に上げ始めてからずーっと最後手番です。最後手番だと遺伝子獲得フェイズと購入フェイズで欲しいもの=効果の良い物が取れないのが痛すぎます。購入フェイズはちょっとお金はかかるようにはなりますが、単純に人数分良いものがでてくれれば僕までまわってくるので、まだましなのですが、致命的なのは遺伝子獲得の方。恐竜の作成レシピは、草食1、小型肉食1、大型肉食1の3つしか各ラウンドに登場しないので、4番手だと前手番の3人の誰かが取らなかった場合しかレシピを取れません。
それでいて、「初期レシピを除く、2種類以上の恐竜をパークに配置する」とかいう目標があるので辛いです。
大型肉食恐竜は必要な遺伝子は一番多いものの、あがる興奮レベル、素点が一番高いうえに上がる脅威レベルに対する点数効率も良いので、1つはレシピが欲しいです。しかし、それはみなさん同じなので、僕の手番まで残りません。
残らない残らない…と思い続けて4ラウンド目だったか5ラウンド目。ようやく大型肉食恐竜のレシピを獲得できました。
セキュリティレベルも上げておいたし、勝負はこれからだ!と思い、大型肉食恐竜を何頭か作ったところで、既定数の目標が達成されて終了。
目標達成時の得点が大型肉食恐竜1頭の点数よりも高いので、1つも目標達成できてない僕は勝負に絡めるわけもなく、目標到達にまっしぐらだった経験者の如月さん、UKINさんに2倍近い点差をつけられてしまいました。
セキュリティレベル高いのいいですねーとか言われてましたが、序盤の数点を大事にしても手番順を遅くするだけで高セキュリティを活かしたパーク運営が十分にできる前に終了してしまい残念無念でした。

(これからだ!というところで終わるパーク運営)
・ロングゲーム編
ショートゲームだとあっという間でパーク運営してる感が出る前にさっさと目標達成して終わらせるのが強すぎるので、どんなに時間がかかってもいいからロングゲームをやりたいです!と如月さんに懇願して、年末に時間が取れる時にロングゲームを遊ばせてもらいました。
如月さん、一味さん、タロ吉さん、僕の4人で、一味さんだけ未経験者です。
ショートゲーム時の感じや手番順が重要なこと、特に恐竜のレシピに関しては取れるうちに取っとかないとたぶんダメですという話をしてから一味さんをスタートプレイヤーにしてスタート。
経験者チームで大型肉食いいよーいいよーと話してましたし、上昇する脅威レベルに対する1頭あたりの点数が効率よいのはすぐわかるので、一味さんは大型肉食恐竜をいの一番に獲得。で、2番手の僕です。恐竜4種作るという目標がありますし、レシピは取れる時に取っておいた方が良いのは分かっていたので取らないという選択肢はありません。小型肉食恐竜にするか草食にするかと迷いましたが、大型肉食と脅威レベルは同じだけあがるのに点数は約半分という小型肉食はどうも非効率的に見えてしまい草食にしました(草食と小型肉食との比較なら上級遺伝子1追加で脅威レベル、興奮レベル、点数、全て2倍なので、悪い選択肢ではないと思います)。
今回はワーカーを増やすスペシャリストが多く出ていたので手番の早い人は序盤からワーカーを増やす流れに。各ゲームで2つずつランダムに選ばれる追加ルールに「雇えるスペシャリストの上限+1」が出ていたのでスペシャリストを雇いやすかったというのもありますが、一味さんは1ラウンド目にワーカー+2のスペシャリストを獲得したこともあって、2ラウンド目終了時に一味さんはワーカー+3、僕はワーカー+2になってました。
(初期ワーカーは4つなので、2つ増えるだけでかなり違います)
如月さんはワーカー取るのが良いんですかねえと言いつつ、飲食店のアトラクションを獲得し収入面を固められてました(飲食店は配置したパトロンから得るものを点数かお金か選択できるので、通常であれば来援したお客さん数=興奮レベルが収入になるところに、+飲食店に置いたパトロンとなり、収入を底上げできる)。序盤は収入は数金なので、置いたパトロン数×2金もらえる飲食店は確かに強そうで、納得の選択です。
その後、タロ吉さんは獲得時にセキュリティレベル+1、ワーカーを置いている限りさらに+1のラボを複数個取り、なおかつ、積極的にセキュリティレベルを上げて安全経営を目指す構え。小型肉食メインのパークなので興奮レベルはそこまで高くなくお客さんの数は他のプレイヤーより少ないものの、恐竜に食われることによるマイナス点がないので点数はトップ。さらにラボを5つ配置する目標をさっさと達成されます。
しかし、点数がトップということは手番は最後ということ。大型肉食のレシピが取れず恐竜1頭あたりの点数をあげられません。
一味さんは遺伝子が多く必要な大型肉食中心なため遺伝子が1足りないなどで恐竜が作れないラウンドもありましたが豊富なワーカーを駆使して複数頭を1ラウンドに作ったりしてガンガンパークを栄えさせます。恐竜を作れなかったラウンドが結果的にしゃがむような効果になり手番が常に前の方なため、好きなことができていたようです。
後半はフーリガンを引いたら、袋に戻して引き直せる効果も手に入れ、お金&点数も加速されてました。
僕はセキュリティは軽視してとにかく恐竜を最大限作るプレイ。大型肉食のレシピを手に入れてからは、遺伝子を交換するラボを活用して毎ラウンド大型肉食を作り、興奮レベルをどんどん上げていきます。結果、お客さんも多く来園しますし、スペシャリストで手に入れた宣伝マンの効果「追加で3人客を引いて、全体から2人袋に戻す」でフーリガンを引いても2人までなら復路に戻せるため、とにかく多くのお金を手に入れてました。本来なら来園するお客さん数が点数になりますが、セキュリティを上げてないので、毎ラウンド結構な人数が食べられてしまい点数的にはそれほど伸びません。
しかし、金ならあるのでセキュリティレベルを上げるよう努めて、マイナス点を減らします。
如月さんは僕より早くセキュリティレベル上げに着手され、中盤以降、客数ではうちに劣るものの得点は上という状態。
終了トリガーである目標の規定数達成を一味さんが引くか!?というラウンドもありましたが、場に出てきたアトラクションの種類の関係で引けず、結果、僕と一味さん、如月さんが同時に「恐竜から10点得る」を達成して規定数を満たして終了。ラウンド中の得点はタロ吉さんがトップ、如月さんが続くという形でしたが、目標達成で僕と一味さんが追いつき、恐竜点で僕が逆転という結果になりました(大型肉食中心に作っている僕と、大型肉食のレシピが取れなかったタロ吉さんとでは、恐竜点が1.5倍くらい違いました)。

(ロングゲームだとこれくらい賑やかになります)
【感想】
昔ながらの手番順のコントロールをメインに、パーク経営が楽しい!それに尽きるゲームです。
俺んとこにはサウロファガナクス!うちはティラノ!ステゴサウルスも欲しい!とか盛り上がるのももちろんありますが、パーク経営の楽しさは、案外カツカツのお金のやりくり&上限と入手数が厳しい遺伝子のやりくりが楽しさのメインどころです。
お金も遺伝子もスペシャリストやラボ、アトラクション、それぞれに獲得するモノがあるので、購入対象として何が登場するか次第でやりくりの仕方が変わり、毎ゲーム違った形で楽しめるかと思います。
また、かなり手番順のコントロールが重要なゲームです。プレイのとこにも書きましたが、恐竜のレシピは先手番でないと欲しいのはまず取れませんし、スペシャリストなどの購入対象の選択肢も全然違います。
手番順は点数の低い順なので、後々有利になるためにしゃがみプレイをするというのは、かなり好みのゲームではあります。
点数のコントロールに関しては細やかな部分があり、毎ラウンド恐竜を作るのと遺伝子だけためておいてまとめて作るのでは、興奮レベル、脅威レベルの上がりが異なるため、セキュリティレベルとの兼ね合いで結果がそれなりに違ってきます。
セキュリティレベルが上がってないのに大型肉食恐竜を作っても、上がる興奮レベル+ゲーム終了時の恐竜点よりも上がった脅威レベルにより食べられるお客さんのマイナス点の方が大きくなる場合もあります。
興奮レベルに対してセキュリティレベルが十分上がってなければ、あとでまとめて恐竜を作るのも有効ではないかと思うわけです。そうすると収入は減るわけですが。
残念なのは、ショートゲームではパーク運営の楽しさも手番順コントロールの綾もほぼ楽しめないという点です。目標達成時の点数が占める割合が大きくなるため、提示された目標の達成しやすいものに真っしぐらで遊んであっという間に終了し、多く目標達成した人が勝つという(これはこれでありとはいえ)味気ないものになってしまいます。
できればロングゲームで遊んで欲しいゲームです。
2017年に遊んだひと言書いておきたいゲーム
あけましておめでとうございます。本年もマイペースでブログを書いていきたいと思います。
2017年遊んで面白かったゲーム10選は2017年末の記事に書いたんですが、このゲーム、ブログ書きたいなーと思いながらも書けなかったゲームがいくつかあるので、いつものようには書けないんですがまとめて書いてみます。
・タバルア/Tavarua

サーフィンがテーマのゲーム。ロングボード2回、ショートボードで2回の計4回分、波に乗って合計点を競います。
毎ラウンド公開されるカードに設定された目標値以内の数字を手札からだせれば波乗り成功、失敗すればボードから落ちて岸まで戻るという、システム的には運試しを延々とやるだけなんですが、テーマの乗せ方がうまくて、数字の書いてあるカードをプレイしているだけなのに、うまく波に乗ってる感がありますw。
サーフィンのことなんてロクに知らないんですが、カードに書かれた絵と技の名前から、数字が大きい方がすごい技だとなんとなーくわかるので、小さい数字で安全策を取ってからの、大技!みたいなのが味わえます。サーフィンの先に立って両足の指でボードをつかむ『ハングテン』という技があり、このゲームでも目標値ぴったりだとハングテン!が決まってボーナスがもらえるのですが、これもまた気持ちいいです。
波の大きさはダイスで決まります。沖に出て大きい波を待っている時など気分は(気分だけは)最高にサーファーしてます。

(ボードに腹ばいになって沖に向かう3人と、同じ波に乗って競いあう2人!この臨場感!)

(波を読んで、3人がハングテン!)

(ロングボードの部、ショートボードの部、総合の部、それぞれの1位にトロフィーが送られます。このトロフィーはゲームの終了後、勝者が決まったら勝者に送られます(ゲーム中は使いません。ボードも10種類もついてきていてコンポーネントも気分を盛り上げます)
大変盛り上がるゲームだと思うのですが、残念なのは内容に対してプレイ時間が長いこと。ロングボード2本、ショートボード2本と計4本分の点数を記録する必要があるので仕方ないとは言え、運試しを2時間弱というのはちょっと長かったです。
(盛り上がって無駄に写真撮ってる時間も含んではいますが)
・パンデミックレガシー シーズン1/Pandemic: Legacy Season 1

BGG1位になってたりもしましたが、ゲームとしての面白さは正直普通で、色々趣向はこらされるもののパンデミックはパンデミックだなあという感じでした。普通のパンデミックと同じようにどのカードをどのように使うのかを、エピデミックやアウトブレイクに怯えながらやるのは楽しいですし、手札が全て公開なのでよりそういったやり取りは面白くなってはいます。
とはいえ、主に面白かったのは12ヶ月分続けることによる話の盛り上がりやキャラクターの中に生まれるドラマの方です。レガシーシステムあるなし関係なく、同じゲームは何回も遊んだ方がやっぱいいですね。
何故か、よくウイルスがたまる都市や、中継地点としてよく使って愛着のわく都市など、仲間うちで盛り上がれる話が蓄積されていくのもよいかなと。
レガシー2ももう始めてますし、今年はレガシー以外にもキャンペーンゲームをやっていきたいです。
写真は1月開始時点のもので、ウイルスを積むか、積まないかという話になった時に撮ったものです。
僕が一番遊んだ2008年発売の初版だとウイルスが大きめの木製キューブ、かつ、都市間が狭かったので、縦に積んでたんですが、2013年に出た2版(副題に新たなる試練てついてる方)だと若干丸みのあるプラスチックキューブになったり、都市間も広がったりで、縦に積むメリットないんですね。
・18TK/18tk

関東が舞台になった18XX。馴染みのある地名なので、つい普段使っている路線の株を買ったり、線路を敷きたくなります。
18XXとして評判もよく、実際ゲームとしての面白さは十分あるのでおいといて、よく知ってる地域だからこその思い込みのせいもあるかと思いますが、案外、都市が成長するタイルが少なく、のんびりしてると他所に使われて、あと1枚しか無い/なくなったとかになって、えええーとなるのも面白かったです。
僕は東急の社長プレイヤーで、現実だと副都心線と接続したことで列車の遅延が増えたり、渋谷駅のホームが地上2階から地下5階まで降ろされたりと良い印象がなかったため、絶対に渋谷から先には行かない!横浜-渋谷間でやりくりします!と社長株購入時に宣言したものの、前述のタイルが少ない問題にひっかかり、横浜が発展しなかったため東急は渋谷から新宿、最終的に八王子を通る路線になってました。
すいません!東横線ユーザーのみなさん!本当にすいません!
・客家円楼/Round House

円状の家の中を時計回りに移動しつつ、各部屋に設定されたアクションを行うワーカープレイスメントゲーム。
色々工夫のあるゲームで楽しいのですが、特に良かったのはアクションの絞り合いのところ。
3人、または4人プレイだと各プレイヤーがワーカーを2つずつ持って手番には好きな方を進めることができます(5人だとワーカーは1つずつ)。自分の他人の問わずワーカーが既にある部屋にはワーカーを置けずそのアクションが実行できないので、他人のワーカーが通り過ぎるのを待ってから自分のワーカーを移動、後ろから来た自分のもう1つのワーカーで再度踏んで他人に特定のアクションをさせないということができます。
得点要素は複数要素あって、各要素に複数手段で絡めるのですが、そのメインどころを自分のワーカー1つ潰して封殺、使えるワーカーが1つしかないので自分も選択肢減って苦しい苦しいとやってると、他人を苦しめてるんだか自分を苦しめてるんだかわからないところが最高でした。
他人のワーカーを押し出す手段がないのでそれまで伸ばしてきてた得点手段につながるアクションを抑えられると、ちょっとーー!となるので喧嘩にならない仲の人相手にするのが良いと思います。
・アーグラ/Agra

ワーカーおいてアクション選択する資源とって変換して上納するゲーム。他人にワーカーを押し出されるとたまるパワーや、押し出されてないワーカーを倒してためるパワー、カレー食べると使えるパワーとかでワーカー配置のアクションにありとあらゆるフリーアクションを追加してひたすら手を前に前に進めます。
フリーアクションがめっちゃ多彩な上、後半はパワーも溜まりやすくてめっちゃたくさんフリーアクションできるので、出来ないことなどないんじゃないのかと思ってしまうくらいフリーアクションでなんとかできます。今やりたいことを実現するにはどうフリーアクション+メインアクションを組み合わせるのがいいのかをあーだこーだと考えるのは楽しいだろう?好きだろう?というゲームで、いや実際楽しいのだけど、いくらなんでも自由すぎるので好み的にはもう少ししめるところしめて欲しかったです(楽しいのは否定しませんが)。
このゲームですげえと思ったのはインタラクションがあるようでいて、その実、まったくないんじゃないのかというところ。主な得点要素のギルドや王様への納品は明らかに他人と絡まない方が点数効率が良く、しかも最大4人プレイで選択肢は4つあるのでみんな別の選択肢を選ぶだろうし、他人に追い出されるとフリーアクションで使えるパワー貯まる(追い出すとパワーを与えてしまう)という仕掛けも追い出されてないワーカーからも別のパワー湧くからと、追い出しても追い出さなくても(別物とは言え)結局パワーたまるのか!とびっくりするしで、ハンスとかのデベロップされてるなあビシッとまとまってるなあという優等生ゲームと比べると超奔放。2017年の奔放ゲーム大賞。
このゲームの出版社であるQuinedGamesやWhiteGoblinGamesなどは、その野放図さ、自由奔放さが魅力なのかもしれませんが、好みとしてはこの面白さをこの仕組みで届けるという狙いをはっきりさせているものの方が好きです。
・タイムライン(各種)/Timeline

色々な出来事(ある国の歴史だったり、雑学だったり)のかかれたカードを起きた年順に並べるゲーム。
どうせクイズゲームでしょくらいに思ってたんですが、(実際その要素もありますが)それ以上に各国テーマのタイムラインだと、どの出来事が選ばれているのか、そもそも何故、そのテーマでタイムラインが作られているのかなど色々興味深いですし、遊ぶ時も、知らない出来事でも知っている知識と絵柄から推察するのが楽しく、2017年にメタ的にハマったゲームだと思います。
各国版のタイムラインで一番古い(その国の歴史の始まり)はどういった出来事なのか(アメリカやケベックだと入植からスタート)、文化的な出来事の割合はどの程度なのか(そもそもアメリカは歴史と文化が別ゲームでわかれてたり、ロシアはバランス良く混ざってたり、逆に韓国はひとつも文化的な出来事が入ってなかったりなどなど)、というかアメリカ・ロシア・フランスと国別で作られているのに何故ケベックは1都市で作られているのかとか、色んな観点でなんでだろが楽しいゲームです。
徐々にカードが増えていくとより正しい年を推察しなければならなくなって配置の難易度があがるので、よくわからないものは早く出すとか、補充カードは見えているので難しそうなものに挑戦して失敗してもわかりやすいカードを新しい引くなど、案外、戦術的な部分もあってちゃんとゲームしてます。
・インディアン・サマー/Indian Summer

ウヴェ様のパッチワーク、コテージ・ガーデンに続く、色んな形のタイルをうまく配置しましょうシリーズの3作目。
パッチワークは相手プレイヤーの手を縛る手なども含めてとにかくパズル性が高いゲームで、コテージガーデンはタイル獲得の選択肢を広めたり、手元のボードを2つにするなどパズル性は若干緩くはなったもののパッチワークを多人数で楽しめる形にしてたゲームでした。
それに対して、インディアンサマーはスピード勝負! とにかくプレイヤーの中で一番早く手元のボードをタイルで埋めた人が勝利です。しかも、うまくタイルを配置した時にもらえるトークンで、タイル2個同時配置や、フリーアクションで1マス分のタイル配置ができるなど、なんというか本当にパズルよりもアドリブ力の高さや思い切り重視のチューニングで全然ゲーム性が違って驚きました(面子的に手が早い人ばかりでちゃっちゃっちゃと進んだせいもあるかもしれません。1手1手みんなの手を確認しあいながら遊ぶような場だとまた違うかと思います)。
見た目は似てるんですが、ゲーム性は3作全部違っていてそりゃあ同じものなら作る必要ないんだろうけど、売れてるゲームをちょちょっと変えただけの拡張やカードゲーム版とかで手堅く稼ぐ出版社/デザイナーも多いなかでずいぶん思い切るなあと思わされました。
・イクアズ/Iquazu

(たぶん)大人HABAの2017年新作。驚くほどピュアピュアしたユーロで手札を出して自コマを置き、マジョリティ争いを延々と繰り返すゲーム。
手札から1枚カードをプレイして、カードと同じ色の場所に自分のコマを配置、縦列が1列埋まったらマジョリティ勝負して上位が得点という超シンプルな仕組み。面白いのは縦列が5列先まで公開されていてカードを複数枚同時にプレイするとその枚数分先の列にコマを置けるところで、縦列の決算時に横列も決算が起こり、最多数ならボーナストークンがもらえます。得点の決算は縦列の1回のみですが、先に置いて置けば横列の決算に複数回の絡めてボーナストークン分得をします。
カード運はあるものの基本的に手番の配置をどう効率的に使えたかのみで、何故かずいぶん先の列で熱い戦いを繰り広げてることもあれば、あっさり縦列トップを取れたりとうまいこと他人と争わないようにマジョリティを取るにはどこを狙うか?とシンプルな面白さがあります。
最新ゲームは複雑さを増しつつ、しかしそれを感じさせないスマートな作りというのが流行りではありますが、こういう今やクラシックになったシンプルな面白さのゲーム遊ぶとユーロやった!って感じがすごくします。
余談ですが、滝の上をドラゴン(だったか)が移動していて、ドラゴンの下は水がこないので滝の裏が見えるというのを表すギミックがあり、ラウンドごとにプラスチックの棒を右から抜いて左に移すという作業をやるんですが、僕が遊んだ時はインストしてくださった方が、何故か妙なテンションで壊れたエレクトリカルパレードの曲みたいなを口ずさんでその作業を最初にやったため、それ以降も毎ラウンドみんなで合唱してました。こういう妙なノリの良い方々と卓を囲めるのは幸せなことです。
2017年遊んで面白かったゲーム10選は2017年末の記事に書いたんですが、このゲーム、ブログ書きたいなーと思いながらも書けなかったゲームがいくつかあるので、いつものようには書けないんですがまとめて書いてみます。
・タバルア/Tavarua

サーフィンがテーマのゲーム。ロングボード2回、ショートボードで2回の計4回分、波に乗って合計点を競います。
毎ラウンド公開されるカードに設定された目標値以内の数字を手札からだせれば波乗り成功、失敗すればボードから落ちて岸まで戻るという、システム的には運試しを延々とやるだけなんですが、テーマの乗せ方がうまくて、数字の書いてあるカードをプレイしているだけなのに、うまく波に乗ってる感がありますw。
サーフィンのことなんてロクに知らないんですが、カードに書かれた絵と技の名前から、数字が大きい方がすごい技だとなんとなーくわかるので、小さい数字で安全策を取ってからの、大技!みたいなのが味わえます。サーフィンの先に立って両足の指でボードをつかむ『ハングテン』という技があり、このゲームでも目標値ぴったりだとハングテン!が決まってボーナスがもらえるのですが、これもまた気持ちいいです。
波の大きさはダイスで決まります。沖に出て大きい波を待っている時など気分は(気分だけは)最高にサーファーしてます。

(ボードに腹ばいになって沖に向かう3人と、同じ波に乗って競いあう2人!この臨場感!)

(波を読んで、3人がハングテン!)

(ロングボードの部、ショートボードの部、総合の部、それぞれの1位にトロフィーが送られます。このトロフィーはゲームの終了後、勝者が決まったら勝者に送られます(ゲーム中は使いません。ボードも10種類もついてきていてコンポーネントも気分を盛り上げます)
大変盛り上がるゲームだと思うのですが、残念なのは内容に対してプレイ時間が長いこと。ロングボード2本、ショートボード2本と計4本分の点数を記録する必要があるので仕方ないとは言え、運試しを2時間弱というのはちょっと長かったです。
(盛り上がって無駄に写真撮ってる時間も含んではいますが)
・パンデミックレガシー シーズン1/Pandemic: Legacy Season 1

BGG1位になってたりもしましたが、ゲームとしての面白さは正直普通で、色々趣向はこらされるもののパンデミックはパンデミックだなあという感じでした。普通のパンデミックと同じようにどのカードをどのように使うのかを、エピデミックやアウトブレイクに怯えながらやるのは楽しいですし、手札が全て公開なのでよりそういったやり取りは面白くなってはいます。
とはいえ、主に面白かったのは12ヶ月分続けることによる話の盛り上がりやキャラクターの中に生まれるドラマの方です。レガシーシステムあるなし関係なく、同じゲームは何回も遊んだ方がやっぱいいですね。
何故か、よくウイルスがたまる都市や、中継地点としてよく使って愛着のわく都市など、仲間うちで盛り上がれる話が蓄積されていくのもよいかなと。
レガシー2ももう始めてますし、今年はレガシー以外にもキャンペーンゲームをやっていきたいです。
写真は1月開始時点のもので、ウイルスを積むか、積まないかという話になった時に撮ったものです。
パンデミックの病原体コマ、積みますか?平置きしますか?
— ひだり@ 12/3,16,1/6,20 (@h_idari) 2017年8月23日
(アンケート機能使ってます
僕が一番遊んだ2008年発売の初版だとウイルスが大きめの木製キューブ、かつ、都市間が狭かったので、縦に積んでたんですが、2013年に出た2版(副題に新たなる試練てついてる方)だと若干丸みのあるプラスチックキューブになったり、都市間も広がったりで、縦に積むメリットないんですね。
・18TK/18tk

関東が舞台になった18XX。馴染みのある地名なので、つい普段使っている路線の株を買ったり、線路を敷きたくなります。
18XXとして評判もよく、実際ゲームとしての面白さは十分あるのでおいといて、よく知ってる地域だからこその思い込みのせいもあるかと思いますが、案外、都市が成長するタイルが少なく、のんびりしてると他所に使われて、あと1枚しか無い/なくなったとかになって、えええーとなるのも面白かったです。
僕は東急の社長プレイヤーで、現実だと副都心線と接続したことで列車の遅延が増えたり、渋谷駅のホームが地上2階から地下5階まで降ろされたりと良い印象がなかったため、絶対に渋谷から先には行かない!横浜-渋谷間でやりくりします!と社長株購入時に宣言したものの、前述のタイルが少ない問題にひっかかり、横浜が発展しなかったため東急は渋谷から新宿、最終的に八王子を通る路線になってました。
すいません!東横線ユーザーのみなさん!本当にすいません!
・客家円楼/Round House

円状の家の中を時計回りに移動しつつ、各部屋に設定されたアクションを行うワーカープレイスメントゲーム。
色々工夫のあるゲームで楽しいのですが、特に良かったのはアクションの絞り合いのところ。
3人、または4人プレイだと各プレイヤーがワーカーを2つずつ持って手番には好きな方を進めることができます(5人だとワーカーは1つずつ)。自分の他人の問わずワーカーが既にある部屋にはワーカーを置けずそのアクションが実行できないので、他人のワーカーが通り過ぎるのを待ってから自分のワーカーを移動、後ろから来た自分のもう1つのワーカーで再度踏んで他人に特定のアクションをさせないということができます。
得点要素は複数要素あって、各要素に複数手段で絡めるのですが、そのメインどころを自分のワーカー1つ潰して封殺、使えるワーカーが1つしかないので自分も選択肢減って苦しい苦しいとやってると、他人を苦しめてるんだか自分を苦しめてるんだかわからないところが最高でした。
他人のワーカーを押し出す手段がないのでそれまで伸ばしてきてた得点手段につながるアクションを抑えられると、ちょっとーー!となるので喧嘩にならない仲の人相手にするのが良いと思います。
・アーグラ/Agra

ワーカーおいてアクション選択する資源とって変換して上納するゲーム。他人にワーカーを押し出されるとたまるパワーや、押し出されてないワーカーを倒してためるパワー、カレー食べると使えるパワーとかでワーカー配置のアクションにありとあらゆるフリーアクションを追加してひたすら手を前に前に進めます。
フリーアクションがめっちゃ多彩な上、後半はパワーも溜まりやすくてめっちゃたくさんフリーアクションできるので、出来ないことなどないんじゃないのかと思ってしまうくらいフリーアクションでなんとかできます。今やりたいことを実現するにはどうフリーアクション+メインアクションを組み合わせるのがいいのかをあーだこーだと考えるのは楽しいだろう?好きだろう?というゲームで、いや実際楽しいのだけど、いくらなんでも自由すぎるので好み的にはもう少ししめるところしめて欲しかったです(楽しいのは否定しませんが)。
このゲームですげえと思ったのはインタラクションがあるようでいて、その実、まったくないんじゃないのかというところ。主な得点要素のギルドや王様への納品は明らかに他人と絡まない方が点数効率が良く、しかも最大4人プレイで選択肢は4つあるのでみんな別の選択肢を選ぶだろうし、他人に追い出されるとフリーアクションで使えるパワー貯まる(追い出すとパワーを与えてしまう)という仕掛けも追い出されてないワーカーからも別のパワー湧くからと、追い出しても追い出さなくても(別物とは言え)結局パワーたまるのか!とびっくりするしで、ハンスとかのデベロップされてるなあビシッとまとまってるなあという優等生ゲームと比べると超奔放。2017年の奔放ゲーム大賞。
このゲームの出版社であるQuinedGamesやWhiteGoblinGamesなどは、その野放図さ、自由奔放さが魅力なのかもしれませんが、好みとしてはこの面白さをこの仕組みで届けるという狙いをはっきりさせているものの方が好きです。
・タイムライン(各種)/Timeline

色々な出来事(ある国の歴史だったり、雑学だったり)のかかれたカードを起きた年順に並べるゲーム。
どうせクイズゲームでしょくらいに思ってたんですが、(実際その要素もありますが)それ以上に各国テーマのタイムラインだと、どの出来事が選ばれているのか、そもそも何故、そのテーマでタイムラインが作られているのかなど色々興味深いですし、遊ぶ時も、知らない出来事でも知っている知識と絵柄から推察するのが楽しく、2017年にメタ的にハマったゲームだと思います。
各国版のタイムラインで一番古い(その国の歴史の始まり)はどういった出来事なのか(アメリカやケベックだと入植からスタート)、文化的な出来事の割合はどの程度なのか(そもそもアメリカは歴史と文化が別ゲームでわかれてたり、ロシアはバランス良く混ざってたり、逆に韓国はひとつも文化的な出来事が入ってなかったりなどなど)、というかアメリカ・ロシア・フランスと国別で作られているのに何故ケベックは1都市で作られているのかとか、色んな観点でなんでだろが楽しいゲームです。
徐々にカードが増えていくとより正しい年を推察しなければならなくなって配置の難易度があがるので、よくわからないものは早く出すとか、補充カードは見えているので難しそうなものに挑戦して失敗してもわかりやすいカードを新しい引くなど、案外、戦術的な部分もあってちゃんとゲームしてます。
・インディアン・サマー/Indian Summer

ウヴェ様のパッチワーク、コテージ・ガーデンに続く、色んな形のタイルをうまく配置しましょうシリーズの3作目。
パッチワークは相手プレイヤーの手を縛る手なども含めてとにかくパズル性が高いゲームで、コテージガーデンはタイル獲得の選択肢を広めたり、手元のボードを2つにするなどパズル性は若干緩くはなったもののパッチワークを多人数で楽しめる形にしてたゲームでした。
それに対して、インディアンサマーはスピード勝負! とにかくプレイヤーの中で一番早く手元のボードをタイルで埋めた人が勝利です。しかも、うまくタイルを配置した時にもらえるトークンで、タイル2個同時配置や、フリーアクションで1マス分のタイル配置ができるなど、なんというか本当にパズルよりもアドリブ力の高さや思い切り重視のチューニングで全然ゲーム性が違って驚きました(面子的に手が早い人ばかりでちゃっちゃっちゃと進んだせいもあるかもしれません。1手1手みんなの手を確認しあいながら遊ぶような場だとまた違うかと思います)。
見た目は似てるんですが、ゲーム性は3作全部違っていてそりゃあ同じものなら作る必要ないんだろうけど、売れてるゲームをちょちょっと変えただけの拡張やカードゲーム版とかで手堅く稼ぐ出版社/デザイナーも多いなかでずいぶん思い切るなあと思わされました。
・イクアズ/Iquazu

(たぶん)大人HABAの2017年新作。驚くほどピュアピュアしたユーロで手札を出して自コマを置き、マジョリティ争いを延々と繰り返すゲーム。
手札から1枚カードをプレイして、カードと同じ色の場所に自分のコマを配置、縦列が1列埋まったらマジョリティ勝負して上位が得点という超シンプルな仕組み。面白いのは縦列が5列先まで公開されていてカードを複数枚同時にプレイするとその枚数分先の列にコマを置けるところで、縦列の決算時に横列も決算が起こり、最多数ならボーナストークンがもらえます。得点の決算は縦列の1回のみですが、先に置いて置けば横列の決算に複数回の絡めてボーナストークン分得をします。
カード運はあるものの基本的に手番の配置をどう効率的に使えたかのみで、何故かずいぶん先の列で熱い戦いを繰り広げてることもあれば、あっさり縦列トップを取れたりとうまいこと他人と争わないようにマジョリティを取るにはどこを狙うか?とシンプルな面白さがあります。
最新ゲームは複雑さを増しつつ、しかしそれを感じさせないスマートな作りというのが流行りではありますが、こういう今やクラシックになったシンプルな面白さのゲーム遊ぶとユーロやった!って感じがすごくします。
余談ですが、滝の上をドラゴン(だったか)が移動していて、ドラゴンの下は水がこないので滝の裏が見えるというのを表すギミックがあり、ラウンドごとにプラスチックの棒を右から抜いて左に移すという作業をやるんですが、僕が遊んだ時はインストしてくださった方が、何故か妙なテンションで壊れたエレクトリカルパレードの曲みたいなを口ずさんでその作業を最初にやったため、それ以降も毎ラウンドみんなで合唱してました。こういう妙なノリの良い方々と卓を囲めるのは幸せなことです。