女子高制服百科かるた

(5人で1時間ほど)
【概要&ルール】
『日本全国のかわいい制服がかるたになりました』
(商品の煽りより)
商品名のまま、全国の有名女子高の制服の書かれた札を取り合うカルタです。
【プレイ内容】
国道かるた、ダムかるたと変わったかるたを続けて遊んだ時期があったのですが、この制服かるたもダムかるたを遊んだ際にいらしてた方が持ってきてくださったかるたです。
ダムかるたをやった流れでやってみましょうということになりました。
彼葉さん、キノさん、Blueroseさん、一味さん、僕の5人で。
まあ、いかがわしさ満点の品なので、ちょっと遊んだところで、、もう十分だよねとすぐに片づけられてしまうだろうと思っていたのですが、Blueroseさんが女性かつ都内にずっと住まれているということもあり、「これは○○でしょ?」とわかるものがあったり、読み札が具体的で襟の白の4本ラインだの、袖口にあるXXだの、(もう忘れてしまいましたが)デザイン上の特徴を示すファッション用語がつかわれていたりで、普通にかるたとして盛り上がりましたw。
あと、面子の中に教育関係の仕事をされている方がおり、
「あー、ここの学校は入りやすいんだけど、(有名大学への)進学率いいんだよね」
「最近聞かないけど、ちょっと前まで人気校で倍率すごかった」
などなど、誰かが取り札を獲得した後で、その学校が首都圏の有名校であれば、学校薀蓄がはさまれるという、なんかようわからんが素敵な進行に。
特に途中でやめましょうという声もあがらず、結局、最後までやり終えてしまいました。
誰が勝ったかは忘れましたが、確かBlueroseさんだったんじゃないかと。
【感想】
当たり前なことではあるんですが、ゲームは遊べてなんぼというのを再認識できました。
読み札から得れる情報が答えを知らない限りノーヒントにほぼ近い国道かるた、ダムかるたも遊べば楽しいですし、盛り上がりはしましたが、結局、読み札から取り札の絵に関する適度なヒントが提示され、事前の知識量に関係なく、読み札を読み進めるに従ってある程度絞り込みができる、そして、それで正解にたどり着くことができるというのがやっぱ遊んで面白いですし、ヒントから答えを推察する行為が楽しいです。
この制服かるた、作った人がうまいのか、単にたまたまそうなったのかはわかりませんが、大抵、
1.その学校の一番大きな特徴が読まれる → 学校と制服が紐づくような知識がある人が取れる
2.制服の特徴(夏服、冬服、襟のライン数など)が徐々に読まれる → 一般的な情報なので誰でも候補が絞り込める
3.その他の読まれた特徴(ミッション系とか伝統校とか地域(北とか南とか)とか)や、情報(有名デザイナーのデザインとか、最近新デザインにしたとか)からの類推でさらに絞り込む
(南なら暑い地域だろうから涼しげな見た目だろうとか、伝統校ならちょっと古っぽい見た目だろうとか)
というような、絞り込むのに必要なプロセスが踏めるだけの情報量が読み札にありますし、それでも単に読み札だけからだと3択や4択になるので、先手を取るか、確率あがってから後手でよいかという、ちょっとしたゲーム性も加わるという“普通にゲームとして面白いゲーム”になってます。
制服のビジュアルを伝えようとしている結果なのかもしれませんが。
百人一首的な、参加者が事前に(ある程度以上)答えを知っていることが前提であるゲームという作りも当然あって、それはそれで盛り上がりはするのもわかりますし、国道かるたのようにその分野に詳しくない層をぶった切ることで可能になるデザイン(道路標識の見た目まんま)もあるので、どう作るかは『目的次第』ではあります。
例えば、ボードゲームかるたがあるとして、
2010年の金のルド賞&オランダゲーム賞受賞作。
元々はクレヨンを使ったルート構築ゲーム。
オークションとネットワーク構築、材料購入のどこにお金を使うのか、1金単位の計算がしびれる!
とかいうのと、
フリードマン・フリーゼの代表作
作者の奇抜な髪の毛の色と同じ色がベースの大箱と
同じイニシャルから始まるタイトルが特徴的。
とかいうのなら、前者は中身の話なので中身を知っている人にだけ答えて欲しい版、後者であれば詳しくない人でも答えて欲しい版となります。
後者は万人に楽しめる内容ではありますが、題材をボードゲームにした意味は薄くなります。
やはり好きな人たちで集まれるなら前者、危険物ぽいのネタとしてなら後者であって欲しい感じでしょうか。
チェッカード・コンボス(支離滅裂)/Checkered Combos(Krass Kariert)

(4人でインスト込み1時間ほど(5ディールくらいやってます))
【概要&ルール】
手札の並び替えができない大富豪系のゲームです
親がプレイした役よりも強い役を手札からプレイするか、何もプレイせずにパスするかを手番では行います。
親の右隣のプレイヤーまで手番を行ったら、最も強い役を出していたプレイヤーが次の親になり、自由に役をプレイします。
こうして、手札をなくしたプレイヤーから抜けていき、最後に残ったプレイヤーはライフを支払います。いずれかのプレイヤーのライフがゼロになるまで続けます。
・役の強さ
役の強さは、カード1枚が最弱で、2枚の連番、2枚の同数、3枚の連番、3枚の同数の順に強くなります。4枚以上の役はなく、3枚が同時だしの上限になってます。
役が同じ場合は、数字の大きい方が強くなります。例えば4人プレイで
プレイヤーA:3を1枚 → プレイヤーB:2、3の2枚の連番 → プレイヤーC:5,6の2枚の連番 → プレイヤーD:1,1の2枚の同数
とプレイした場合、プレイヤーDの役が一番強いので、次の親はプレイヤーDとなります。
・カードのプレイ制限について
開始時に配られたカードを手札とし持ちますが、この手札は並び替えることができず、手番にプレイするカードも隣り合っているものしかプレイできません。
手札の並びが、5,2,4,3,8,5だった場合、5,5の2枚の同数だしはできず、複数枚出せるのは、2,4,3(2,3,4)の3枚の連番のみとなります。5,5でプレイしたければ、2,4,3 → 8 → (これで隣り合うので)5,5という流れを踏む必要があります。
・パスについて
強い役をだせない/出したくない時は、パスを選択します。手札と一緒に2枚ずつ補充用のカードが各プレイヤーの前に配られており、2回まではパスした際に補充用カードを1枚とって手札の任意の場所に差し込みます。補充用カードがなくなってからパス(1ディールで3回目のパス)すると、ライフが1減ってそのディールからは抜けます。
・特殊カード
数字カード以外に、特殊カードとしてオールマイティーのカード、大富豪の8切れのようになるストップカード、一番強い役を出したプレイヤーに山からカードを3枚補充させるカードがあります。
【プレイ内容】
さくらさん、UKINさん、ハラペコさん、一味さん、僕の5人で。
(5人ではあったんですが、僕と一味さんはチームになって4人戦で遊んでます)
↓は3ディール目くらいの僕の手札です。

画像見れない方がいた時のために一応書きますが、左から順に11,STOP,2,2,2,11,7,8,5,3で並んでます。
とりあえず、2の3枚と、78は隣り合っているので、そのまま役として出せそうです。
3枚同数は数字で上回れない限り役としては一番強いですし、STOPカードは大富豪でいう8切れと同じ効果(このゲームでは前のプレイヤーがプレイした枚数の縛りなどもなくいつでも出せます)なので、222とSTOPをさくっと出して、11を隣り合わせの位置まで持っていって、11の2枚同時出しができる形にはすぐできそうです。
1ディール中に3回パスするか、最後の1人に残らなければ良いので、急いでカードを出す必要もなく、カードを出しやすい強さ&出し切る早さで負けない程度の固まりにまとめるのを優先して考えます。
あとは残りの3と5は、STOPや222で親を取れば、プレイできるしでなんとなりそうです。
補充用の2枚に4があれば、わざとパスして3と5の間に補充するという手もできますが、今回は補充に4はきていません。
弱い役があまりないので出し切ることは容易っぽいです。ゲームの序盤ならさくっとプレイしていたことでしょう。
しかし、ここまでの何ディールかで、卓についている全員があることを学んでいます。それは「あまり早く手札を減らすと3枚ドローの特殊カードをぶちこまれる」ことです。3枚ドローのカードはそのままの効果でその回に勝ったプレイヤーに山札から3枚カードを引かせます。
3枚ドローのカードは役の強さ的には最弱(でも、前プレイヤーの役の強さに関係なくいつでも出せる)なので、大富豪のように、最後に大きい数字のカード複数出しで、はい勝ったー、はい上がりーというのはできません。3枚ドローをぶち込まれて上がりを阻止されます。
どんなに順調に手札を減らしてるように見えても、結局、デッキの中に2枚ある3枚ドローが出切るまでは上がれません。
最後に弱いカードを残しても、4人戦だとほぼ配りきりなので、きっと3枚ドローをぶちこんでくれると、持ってないプレイヤーは役を更新せずにパスしやがるはずです。
(セオリー的にも正しいとは思うんですが)1枚だしで浮いたカードを処理しつつ、3枚ドローが出てくるのを待ちます。
今回は真っ先に残り3枚まで減らしたハラペコさんとその次に上がりそうになったUKINさんに3枚ドローがぶち込まれ、それを見たさくらさんと僕が一気に強い役を放出してあがり→ハラペコさん、UKINさんの一騎打ち→ハラペコさん出し切ってUKINさんの負けという流れになりました。
その後、ギャンブル的に3枚ドローすることで手札を整える手もあるのではないかなどとどうプレイするのが良いかの話もしつつ2ゲームを続け、最終的にはハラペコさんがライフを全て失い負けてしまいました。
【感想】
カードは3枚までしか同時にプレイできませんし、親から一巡すれば仕切り直しとゲーム進行自体は淡白ですし、ゲームの妙味である隣接したカードでないと同時出しできないので連番もしくは同数字を隣接させようとやり繰りするのもめっちゃくちゃ面白いというわけではありません。
しかし、しかし、1、2回だと、ふーん悪くないかもねくらいのが、数を重ねると、お?案外いいんじゃない?となり、誰かのライフがゼロになる頃には、これいいね!って感じに僕はなりました。
何回かに一回、すごいアハ体験というか、うおー、こうくっつくのか!みたいな手札&展開があるのも一因ではありますが、このゲームのセールスポイントでありながら、単体だと単純すぎるようにみえる手札を隣接させるためのやり繰りを最大限に活かす作りなっているというのが大きいと思います。
遊んで見て僕がそう思ったのは以下の3点。
一巡&カードの整理が必要なため弱くても複数枚になりさえすれば意外とカードをプレイできる点(手札運の悪さやカードをプレイできないことによるストレスがあまりありません)。
誰かが上がったら終わりというわけではなく最後の1人までやるので、手札のやり繰りが基本的に必ず活きる点(負け決めは正直どうかと思いましたが、遊んでみると勝ち負けを決めるというよりも手札のやり繰りを楽しむという方が強く、プレイ感が軽いためひとり勝ってすぱっと終わるより長く続く負け決めの方が良いなと思いました)。
プレイ内容の方にも書きましたが、3枚ドローというストッパーがあるので初期手札が良かった人がすごい有利というわけでもないし、さっさと終わってしまうこともなくやり繰りする時間が与えられる点(さらにその「取りたくない/有利な人に取らせたい」と思わせるペナルティ的なカードも、手札が強くなることもあるので、必ずしも“罰”ではない上に、ドローしたカードを手札のどこに入れるかで、良いカードを引いたか引いてないかのおおよそが周りからもわかるのも良いとこかと)
やり繰りやり繰りと書いてますが、んじゃ他人気にしなくていいのかというと、前述の通り、3枚ドローのこともありますし、そもそもの勝ち方が手札を出し切るだけでなく、他人をパスさせてライフを削るという筋もありますし、しっかり他人と勝負することになるゲームしてます。
(全体的に軽いは軽いですが)
公称のプレイ人数は5人が最大となっていますが、4人までだと10枚配られる手札が5人だと7枚にまで減ります。3人戦、4人戦、5人戦とひと通り遊んだ感じ、初期手札の良し悪しや場の流れなどに関係なく、カードのやりくりの楽しさが減るために5人戦だと明らかに面白さが一段落ちます。お気をつけくださいませ。
偽エッセン会(ヌースフィヨルド)
なんか大雪降った日だとか台風きてる日だとか、色々と今日開催しちゃって大丈夫なのという日によくあたるゲーム会ではあるものの今回は雪の日に当たることなく、落ち着いた頃の日程に無事開催できました。
会場に使わせてもらっているフローチャートは、ボードゲームが遊べるバーからボードゲームスペース(カフェ?バー?)に形態を変えられた際に、テーブルを追加されているのですが、このテーブルがでかい!

(写真を撮らせてもらったのが12月なのでツリーが写ってますw)
一番でかいのだと、8人座っても遊べそうな大きさでめっちゃスペースを取るので、普通のボードゲームカフェでは遊びにくいみたいなのも、普通に遊べそうです。
・ヌースフィヨルド

プレイヤーは漁村の網元になって、魚を取り、取れた魚でふるまったり、船作ったり、建物作ったりします。
ワーカープレイスメントゲームではありますが、一部のアクションは2,3人実行出来て縛りがゆるかったり、逆に一部のアクションではボード上の条件を満たしていないとワーカーを置けなかったりします。
ラウンドは以下の流れで行います。
1.漁獲
各プレイヤーの漁獲高に応じた魚を手に入れ、個人ボード上の長老カード上、他プレイヤーのとこにある自分の公開株、手元にある自分の公開株に分配してきます。これで余ったら個人ボード上のリザーブに置きます。リザーブ上限を超えてしまった分は捨てます。
手元にある他人の公開株、自分の公開株上の魚はすぐに使用可能なストックに移します。
2.アクション
スタートプレイヤーから順にワーカーをアクションスペース、もしくは、自分の個人ボード上の長老カードの上に配置して、アクションを行います。
全プレイヤーが全てのワーカーを使い切ったらラウンド終了で、スタートプレイヤーマーカーを右隣のプレイヤーに渡して、次ラウンドを始めます。
既定ラウンド数繰り返し、最も点数の高いプレイヤーが勝利です。
いつものこの会のメンツであるたる田さん、しのぽさん、ぐんまさん、僕の4人で。
長老カードは獲得することで、通常アクションを組み合わせてたり、ちょっとおまけがついたりするアクションが実施できる自分だけのアクションスペースになるので、いいのがあればできれば序盤に取りたいなと言いつつ、みんなで効果をひと通り確認。
そのあと、スタートプレイヤーのたる田さんから順に長老カードを取るアクションを実行。
ワーカープレイスメント要素はありますが、制限はゆるめで長老カードを取るアクション自体はワーカーの上限が2つなので、誰かがワーカーをおいても、まだ1人はワーカー配置できます。さらに(最近のウヴェ・ローゼンベルグのゲームにはよく使われるらしいですが)「いずれかのアクションの内容をコピーする」というアクションスペースもあるので、1ラウンドに最大3人が長老カードを取ることができます。
ただし、長老カードを取るには、宴会ボード?(皿が並んでいるボード)の皿の上に魚が置かれている必要があり、また、獲得後に長老カードを使うためにも同様に魚がそこに置かれている必要があります。
セットアップ時に3皿分の魚が置かれているので、まあ、取れるならとっときますかと、スタートプレイヤーから3人連続で長老カードを獲得し、4番手のぐんまさんだけ取れない展開に。獲得した僕たちも皿に魚がないので長老カードは今は使えないですし、まあ、そんな単純なゲームではなかろうと船や建物を建てるのに使う木を集め始めるぐんまさん。
その後、みんなワーカーを使い切って1ラウンド目が終了し、2ラウンド目開始。このゲームでは、スタートプレイヤーマーカーは手番順と逆にまわされるので、4番手のプレイヤーはラウンド跨りで連続手番が行えます。
ここでこのゲームの特徴の1つである「株」に関するやり取りが行われました。
プレイヤーは全員既定数の株を持っており、スタート時は2つが公開された状態で自分の前にあり、残りは未公開状態で手元にあります。公開株は、ラウンド開始時に取ってきた魚を1株につき1尾分配されます。分配されなければリザーブに入ってしまい、取り出すアクションが必要になりますし、他人の公開株を取れれば他人の取った魚をもらえることにもなります。
では、公開株はどうすれば手に入るのか?というと、「株を公開する」アクションを選択し、手元からメインボード上に株を1つ売り出します。このメインボード上に公開株がある場合に「株を購入する」アクションを選択することでメインボード上にある全ての株を購入します。
ちなみに手元にある未公開株はマイナス1点、売りだし時にストックからもらえるお金は2金(=2点)、手元にある公開株は1点なので、株の公開アクション自体3点(マイナス1点が消えて2金もらえる)アクションとなります。
通常であれば(特に序盤は)株を公開したらすぐ下家に買われそうですが、ぐんまさんは連続手番ということで1ラウンドの最終手番に株の公開を選択。2ラウンド目、初手で買われるかとも思ったのですが、みなにお金がないことを見てさらにもう1株を公開、その後、たる田さんもお金を取るために株を公開されたので、一気に3株を購入されてました。
これでぐんまさんの魚の収入(即使えるストックに入る分)はスタート時(つまり今時点の他のみんな)から倍増したことになります。
その後、ぐんまさんの上家だった僕も似たような手で公開株を5つに増やすとに成功します。購入時にお金が必要なので、所持金を確認して、公開する枚数を調整することで他人に買われなくする/自分だけ買うというのがある程度できるようです。

(公開株をうまいこと買ったぞ!とこのゲームで僕が最も輝いていた瞬間)
即使える魚は増えたとはいえ、純粋な魚の収穫量を左右するのは漁獲量です。漁獲量は船を作って増やす必要がありますが、大、中、小とある船はそれぞれ4隻ずつしかなく、必要な資材量がそれなりに異なるので買おうとしてた船を買い逃すと結構ダメージがでかいです。
1隻目はみなさん順調に作られていたのですが、ここら辺から個性がでます。
スタート時から船建造時に資材がもらえる/ディスカウントされる系の能力を持った建物ばかり建てていらしたたる田さんは、中規模の船をタダで獲得できるようにいつの間にかなっており、アクションスペースを占めて締め出さないとあっという間に船がなくなりそうです。といってもその後、船建造もできる長老カードを取られてましたが。
魚の入手は主に漁からなので船がなくなったらやばい!と中盤ではみなさん船を作りに走ります。
僕は手元にある魚に余裕があった一方でお金は株購入でなくなっていたので、作るのにお金が必要な中規模の船は諦めて大規模の船を作りました。船建造時にリザーブに木がもらえる能力の建物や、リザーブからストックに資材を移す際に木がもらえる長老カードのアクションなどでぱぱっと必要資材を集めて、最後に残ってた大規模の船の2隻目をなんとか作れました。
たる田さんは前述の船建造時の能力を活かして船を4隻獲得し、漁獲量はマックス、僕とぐんまさんはそれには若干劣るものの船を3隻獲得して続きます。しのぽさんは船は小規模のものが2隻しかありませんでしたが、建物や長老カードのシナジーが素晴らしく、森の植林と伐採で資材がどんどんたまる上に、木をお金に変換する建物も建てており、漁獲量以外はうまくまわっている模様。
僕は株もだいたいうまくとれたし、船も狙ってたのが作れたしと、だいたいやりたいことが出来てはいるものの、なんか上手いこと回っている感じがしません。
リソースをうまいこと点数化できていない感じがめっちゃします。といっても、こつこつやるしかないかと、個人ボード上の空きスペースを埋めるべく建築のための資材を集めます。
(個人ボード上の空きスペースは建物1つ分につきゲーム終了時にマイナス1点になります。埋める方法は建物を建てる以外にノーコストで2スペース分を埋める森タイルを配置するということもできます)
しかし、しかし、一部の建物を除いてえらい点数効率が悪いというか、支払う資材量の割に点数が低く、建物についてる効果を含めても空きスペース分の1点のために建築しているみたいな感じになります。
うーん、これ、建築してちゃダメなのか?と思いながらも集めたリソースと建築に向けて回し始めたワーカーたちは止まらず、というか、案外手番はないのでしっくりこないまま終了。
個人ボードのほぼ全スペースを建物で埋めたたる田さんが勝ったかな?と思ってましたが、ふたを開けてみれば僕がビリのたる田さんがブービー、「なかなかうまく回りませんね」「後手を踏んでるなあ」と途中こぼされていたぐんまさんが勝利されました。
結果からすれば、魚を皿に盛るアクション大事でそれを細かくされていたのがぐんまさんの勝因のようでした。
オーソドックスなワーカープレイスメントで資源集めて建物建てる系のゲームの中に、異種である皿アクションと公開株。その2つを一番うまく扱ったぐんまさんの勝利は当然と言えば当然です(ちょっと強めの建物を建てていらしたというのもありますが、株はイマイチでも皿アクションを2番目に使っていたしのぽさんが2位でした)。
ちょっとしたゲーマーズゲームだと、初回はある程度、得点要素を決め打ちして、今回は君と心中だみたいなプレイングになることがままあるんですが、今回はそうなってしまったというか、明らかにこのゲーム独自要素の皿を軽視して、普通に建築してる場合じゃなかったってもんです。
(点数効率の良い建物は他の人に取られてしまったというのもあるんですが)
前述の通り、ワーカープレイスメントの縛りとしてはたいしてきつくなく、複数ワーカー置けるとかコピーとか、アクションによっては長老カードで同じ/似たような事できたりと、アクション選択に関してはゆるいゲームです。ワーカープレイスメント制のゲームにつきもののワーカー数増加もないため、そこで取り合いやワーカー数で優位に立ったプレイヤーがどうこうということも発生せず、ゲームに登場する資源も3種類とシンプルな方です。
そんなわけでプレイしやすい…のですが、このゲーム、所々にえらい強烈なインタラクションがあり、しかも、それが恒常的にではなく、状況に応じて発生する仕組みになってます。
メリハリの利いたプレイ感で所々のきつさが際立つため、鋭いな!ってなります。
んじゃ、きついのがどこかというと、株のやり取りのところ、皿の上に魚をおく/使うところ、たまに出てくる妙に得点効率の高い建物あたりです。
それ以外の行動の点数効率が低いというか地道感があることはあれど、上記に関わる行動だけは、うん、みんなの状況見たけど、XXだから今やっても大丈夫だなとか、できるかどうか資源の計算するから少し考えさせてとか、急にゲーマーズゲームの顔がひょっこり顔を出します。
ちょっとプレイ時間の長い資源を点数化する系のゲームって、得点手段にまでたどり着く過程をどう行動すれば効率的なのかだとかいう、ルート構築/ルーチン構築を自分の思い通りに作ることが面白さのメインにあって、その面白さを重視しようとするのが行き過ぎて「多人数ソロゲーム」というような、自分の思い通りにプレイするための他人とのインタラクションが排除/軽視されるゲームが出来上がってきてたんだと思ってます(んで、その先鋒のひとりがウヴェだったという認識です)。
でも、ヌースフィヨルドは、そのこれまで面白さのメインにしてたところの得点効率をあまり高くしないで、他人とのインタラクションが強い部分に得点効率の高い部分を設けています。
ゲームに登場する資源が一定量以上ため込むことができず、捨てなければならなかったり、即使える場所と引き出さないと使えない保管場所という自分のストックの2種あったりなどなど、「資源を効率的&計画的に使うアクション」をした方がよさそうだなと、既にウヴェ達に条件付けさせられたゲーマー達は自然と効率的な動きを考え始め、実行してしまいます(まあ、それが実際楽しいんですが)。
ここで木材が○本たまるから、あふれないようにX回目のアクションで回収して、その頃には、こっちの建物効果で魚が増えてるはずだから、建物建てて、このタイミングで引き出してきて…とかやるのが楽しいのはどうにもならんです。
面白さをリソースコントロール&箱庭作りで担保しつつ、その上に部分的に強インタラクションの箇所を作り、得点競争はそちらメインに据えることでプレイングの幅や新しいプレイ感を提供させつつもそう長くないプレイ時間でソロゲーム的箱庭作りと強インタラクションによるプレイヤー間の駆け引き的な面白さをプレイヤーに十分味合わせる。
良いゲームだと思いましたし、ウヴェはとんでもねえなとも思いました。
(ただ、短時間に色々な面白さが一定量以上詰め込んだゲームとかまで出ちゃうと、どんどんなんというか刺激物に慣れていってしまいそうで若干怖くはあります)
会場に使わせてもらっているフローチャートは、ボードゲームが遊べるバーからボードゲームスペース(カフェ?バー?)に形態を変えられた際に、テーブルを追加されているのですが、このテーブルがでかい!

(写真を撮らせてもらったのが12月なのでツリーが写ってますw)
一番でかいのだと、8人座っても遊べそうな大きさでめっちゃスペースを取るので、普通のボードゲームカフェでは遊びにくいみたいなのも、普通に遊べそうです。
・ヌースフィヨルド

プレイヤーは漁村の網元になって、魚を取り、取れた魚でふるまったり、船作ったり、建物作ったりします。
ワーカープレイスメントゲームではありますが、一部のアクションは2,3人実行出来て縛りがゆるかったり、逆に一部のアクションではボード上の条件を満たしていないとワーカーを置けなかったりします。
ラウンドは以下の流れで行います。
1.漁獲
各プレイヤーの漁獲高に応じた魚を手に入れ、個人ボード上の長老カード上、他プレイヤーのとこにある自分の公開株、手元にある自分の公開株に分配してきます。これで余ったら個人ボード上のリザーブに置きます。リザーブ上限を超えてしまった分は捨てます。
手元にある他人の公開株、自分の公開株上の魚はすぐに使用可能なストックに移します。
2.アクション
スタートプレイヤーから順にワーカーをアクションスペース、もしくは、自分の個人ボード上の長老カードの上に配置して、アクションを行います。
全プレイヤーが全てのワーカーを使い切ったらラウンド終了で、スタートプレイヤーマーカーを右隣のプレイヤーに渡して、次ラウンドを始めます。
既定ラウンド数繰り返し、最も点数の高いプレイヤーが勝利です。
いつものこの会のメンツであるたる田さん、しのぽさん、ぐんまさん、僕の4人で。
長老カードは獲得することで、通常アクションを組み合わせてたり、ちょっとおまけがついたりするアクションが実施できる自分だけのアクションスペースになるので、いいのがあればできれば序盤に取りたいなと言いつつ、みんなで効果をひと通り確認。
そのあと、スタートプレイヤーのたる田さんから順に長老カードを取るアクションを実行。
ワーカープレイスメント要素はありますが、制限はゆるめで長老カードを取るアクション自体はワーカーの上限が2つなので、誰かがワーカーをおいても、まだ1人はワーカー配置できます。さらに(最近のウヴェ・ローゼンベルグのゲームにはよく使われるらしいですが)「いずれかのアクションの内容をコピーする」というアクションスペースもあるので、1ラウンドに最大3人が長老カードを取ることができます。
ただし、長老カードを取るには、宴会ボード?(皿が並んでいるボード)の皿の上に魚が置かれている必要があり、また、獲得後に長老カードを使うためにも同様に魚がそこに置かれている必要があります。
セットアップ時に3皿分の魚が置かれているので、まあ、取れるならとっときますかと、スタートプレイヤーから3人連続で長老カードを獲得し、4番手のぐんまさんだけ取れない展開に。獲得した僕たちも皿に魚がないので長老カードは今は使えないですし、まあ、そんな単純なゲームではなかろうと船や建物を建てるのに使う木を集め始めるぐんまさん。
その後、みんなワーカーを使い切って1ラウンド目が終了し、2ラウンド目開始。このゲームでは、スタートプレイヤーマーカーは手番順と逆にまわされるので、4番手のプレイヤーはラウンド跨りで連続手番が行えます。
ここでこのゲームの特徴の1つである「株」に関するやり取りが行われました。
プレイヤーは全員既定数の株を持っており、スタート時は2つが公開された状態で自分の前にあり、残りは未公開状態で手元にあります。公開株は、ラウンド開始時に取ってきた魚を1株につき1尾分配されます。分配されなければリザーブに入ってしまい、取り出すアクションが必要になりますし、他人の公開株を取れれば他人の取った魚をもらえることにもなります。
では、公開株はどうすれば手に入るのか?というと、「株を公開する」アクションを選択し、手元からメインボード上に株を1つ売り出します。このメインボード上に公開株がある場合に「株を購入する」アクションを選択することでメインボード上にある全ての株を購入します。
ちなみに手元にある未公開株はマイナス1点、売りだし時にストックからもらえるお金は2金(=2点)、手元にある公開株は1点なので、株の公開アクション自体3点(マイナス1点が消えて2金もらえる)アクションとなります。
通常であれば(特に序盤は)株を公開したらすぐ下家に買われそうですが、ぐんまさんは連続手番ということで1ラウンドの最終手番に株の公開を選択。2ラウンド目、初手で買われるかとも思ったのですが、みなにお金がないことを見てさらにもう1株を公開、その後、たる田さんもお金を取るために株を公開されたので、一気に3株を購入されてました。
これでぐんまさんの魚の収入(即使えるストックに入る分)はスタート時(つまり今時点の他のみんな)から倍増したことになります。
その後、ぐんまさんの上家だった僕も似たような手で公開株を5つに増やすとに成功します。購入時にお金が必要なので、所持金を確認して、公開する枚数を調整することで他人に買われなくする/自分だけ買うというのがある程度できるようです。

(公開株をうまいこと買ったぞ!とこのゲームで僕が最も輝いていた瞬間)
即使える魚は増えたとはいえ、純粋な魚の収穫量を左右するのは漁獲量です。漁獲量は船を作って増やす必要がありますが、大、中、小とある船はそれぞれ4隻ずつしかなく、必要な資材量がそれなりに異なるので買おうとしてた船を買い逃すと結構ダメージがでかいです。
1隻目はみなさん順調に作られていたのですが、ここら辺から個性がでます。
スタート時から船建造時に資材がもらえる/ディスカウントされる系の能力を持った建物ばかり建てていらしたたる田さんは、中規模の船をタダで獲得できるようにいつの間にかなっており、アクションスペースを占めて締め出さないとあっという間に船がなくなりそうです。といってもその後、船建造もできる長老カードを取られてましたが。
魚の入手は主に漁からなので船がなくなったらやばい!と中盤ではみなさん船を作りに走ります。
僕は手元にある魚に余裕があった一方でお金は株購入でなくなっていたので、作るのにお金が必要な中規模の船は諦めて大規模の船を作りました。船建造時にリザーブに木がもらえる能力の建物や、リザーブからストックに資材を移す際に木がもらえる長老カードのアクションなどでぱぱっと必要資材を集めて、最後に残ってた大規模の船の2隻目をなんとか作れました。
たる田さんは前述の船建造時の能力を活かして船を4隻獲得し、漁獲量はマックス、僕とぐんまさんはそれには若干劣るものの船を3隻獲得して続きます。しのぽさんは船は小規模のものが2隻しかありませんでしたが、建物や長老カードのシナジーが素晴らしく、森の植林と伐採で資材がどんどんたまる上に、木をお金に変換する建物も建てており、漁獲量以外はうまくまわっている模様。
僕は株もだいたいうまくとれたし、船も狙ってたのが作れたしと、だいたいやりたいことが出来てはいるものの、なんか上手いこと回っている感じがしません。
リソースをうまいこと点数化できていない感じがめっちゃします。といっても、こつこつやるしかないかと、個人ボード上の空きスペースを埋めるべく建築のための資材を集めます。
(個人ボード上の空きスペースは建物1つ分につきゲーム終了時にマイナス1点になります。埋める方法は建物を建てる以外にノーコストで2スペース分を埋める森タイルを配置するということもできます)
しかし、しかし、一部の建物を除いてえらい点数効率が悪いというか、支払う資材量の割に点数が低く、建物についてる効果を含めても空きスペース分の1点のために建築しているみたいな感じになります。
うーん、これ、建築してちゃダメなのか?と思いながらも集めたリソースと建築に向けて回し始めたワーカーたちは止まらず、というか、案外手番はないのでしっくりこないまま終了。
個人ボードのほぼ全スペースを建物で埋めたたる田さんが勝ったかな?と思ってましたが、ふたを開けてみれば僕がビリのたる田さんがブービー、「なかなかうまく回りませんね」「後手を踏んでるなあ」と途中こぼされていたぐんまさんが勝利されました。
結果からすれば、魚を皿に盛るアクション大事でそれを細かくされていたのがぐんまさんの勝因のようでした。
オーソドックスなワーカープレイスメントで資源集めて建物建てる系のゲームの中に、異種である皿アクションと公開株。その2つを一番うまく扱ったぐんまさんの勝利は当然と言えば当然です(ちょっと強めの建物を建てていらしたというのもありますが、株はイマイチでも皿アクションを2番目に使っていたしのぽさんが2位でした)。
ちょっとしたゲーマーズゲームだと、初回はある程度、得点要素を決め打ちして、今回は君と心中だみたいなプレイングになることがままあるんですが、今回はそうなってしまったというか、明らかにこのゲーム独自要素の皿を軽視して、普通に建築してる場合じゃなかったってもんです。
(点数効率の良い建物は他の人に取られてしまったというのもあるんですが)
前述の通り、ワーカープレイスメントの縛りとしてはたいしてきつくなく、複数ワーカー置けるとかコピーとか、アクションによっては長老カードで同じ/似たような事できたりと、アクション選択に関してはゆるいゲームです。ワーカープレイスメント制のゲームにつきもののワーカー数増加もないため、そこで取り合いやワーカー数で優位に立ったプレイヤーがどうこうということも発生せず、ゲームに登場する資源も3種類とシンプルな方です。
そんなわけでプレイしやすい…のですが、このゲーム、所々にえらい強烈なインタラクションがあり、しかも、それが恒常的にではなく、状況に応じて発生する仕組みになってます。
メリハリの利いたプレイ感で所々のきつさが際立つため、鋭いな!ってなります。
んじゃ、きついのがどこかというと、株のやり取りのところ、皿の上に魚をおく/使うところ、たまに出てくる妙に得点効率の高い建物あたりです。
それ以外の行動の点数効率が低いというか地道感があることはあれど、上記に関わる行動だけは、うん、みんなの状況見たけど、XXだから今やっても大丈夫だなとか、できるかどうか資源の計算するから少し考えさせてとか、急にゲーマーズゲームの顔がひょっこり顔を出します。
ちょっとプレイ時間の長い資源を点数化する系のゲームって、得点手段にまでたどり着く過程をどう行動すれば効率的なのかだとかいう、ルート構築/ルーチン構築を自分の思い通りに作ることが面白さのメインにあって、その面白さを重視しようとするのが行き過ぎて「多人数ソロゲーム」というような、自分の思い通りにプレイするための他人とのインタラクションが排除/軽視されるゲームが出来上がってきてたんだと思ってます(んで、その先鋒のひとりがウヴェだったという認識です)。
でも、ヌースフィヨルドは、そのこれまで面白さのメインにしてたところの得点効率をあまり高くしないで、他人とのインタラクションが強い部分に得点効率の高い部分を設けています。
ゲームに登場する資源が一定量以上ため込むことができず、捨てなければならなかったり、即使える場所と引き出さないと使えない保管場所という自分のストックの2種あったりなどなど、「資源を効率的&計画的に使うアクション」をした方がよさそうだなと、既にウヴェ達に条件付けさせられたゲーマー達は自然と効率的な動きを考え始め、実行してしまいます(まあ、それが実際楽しいんですが)。
ここで木材が○本たまるから、あふれないようにX回目のアクションで回収して、その頃には、こっちの建物効果で魚が増えてるはずだから、建物建てて、このタイミングで引き出してきて…とかやるのが楽しいのはどうにもならんです。
面白さをリソースコントロール&箱庭作りで担保しつつ、その上に部分的に強インタラクションの箇所を作り、得点競争はそちらメインに据えることでプレイングの幅や新しいプレイ感を提供させつつもそう長くないプレイ時間でソロゲーム的箱庭作りと強インタラクションによるプレイヤー間の駆け引き的な面白さをプレイヤーに十分味合わせる。
良いゲームだと思いましたし、ウヴェはとんでもねえなとも思いました。
(ただ、短時間に色々な面白さが一定量以上詰め込んだゲームとかまで出ちゃうと、どんどんなんというか刺激物に慣れていってしまいそうで若干怖くはあります)
リバーボート/Riverboat

(インスト込み3人で1時間半ほど)
【概要&ルール】
ミシシッピ川を行き来するリバーボートでうちの農園でできた野菜を街に出荷して大儲けだ!ニューオリンズの街に事務所も作ったし、オラのとこの農園が一番になってみせるっぺな
自分の農園に人を配置して農作物を作り、一気に出荷して船に乗せたり、街に人を派遣して点数を稼ぐゲームです。
ゲームは既定数ラウンド経過で終了し、各ラウンドは5つのフェイズで構成されています。
5つのフェイズが始まる前に、各フェイズのスタートプレイヤー(親)が誰になるかをドラフトで決めます。
具体的には、そのラウンドのスタートプレイヤーから順に、どのフェイズの親になりたいかを宣言していきます。いったん宣言したら覆す方法はなく、フェイズは5つあるので、プレイ人数によってはスタートプレイヤー+αが複数のフェイズの親になります。
各フェイズは以下のとおりで、フェイズについている数字の順に行います。実行順に誰が親かは関係ありません。
1.耕作フェイズ
親がめくるカードに示されている記号の場所に従業員コマを配置していくフェイズです。例えば、☆のカードがめくられたら各プレイヤーの個人ボード上の☆の書かれた空きマスのいずれかに各プレイヤーのストックから従業員コマをおきます。この時、コインを支払うとカードに示された記号に関係なく、任意の場所にコマが置けます。
(個人ボードの記号の並びは全プレイヤー異なっています)
2.植えつけフェイズ
親から時計回りにメインボード上に並んだ野菜タイルを取って、個人ボード上の従業員コマの下に配置していきます。野菜タイルは3マス分のもの、2マス分のもの、1マス分のものの3種類があり、まだ野菜タイルを下に置いていない従業員コマの並びとタイルの形があっていれば、任意のマス数のものが配置できます。コインを使うと1マス分、もしくは2マス分のタイルを山から好きなものを選んで獲得できます。
全ての従業員コマの下に野菜タイルが置かれるまで続けます。
3.収穫、出荷フェイズ
親から時計回りに、個人ボード上の同種の野菜タイル上から従業員コマを取り除き、取り除いた数と価値が等しいボートを獲得します(ボートの価値=積載量で収穫した野菜を積んでる)。
ボートには即時効果として、得点、コインもらう、個人ボード上の桟橋の管理人を○マス進める、農場に家を置く、井戸を置く、決算コマを獲得する、街に人を送り込むなどの効果がついてます。
ボートは各種1つずつしか各ラウンド登場しませんが、コインを払うことで既に誰かが獲得してなくなったボートをストックから獲得できます。
4.チャンスカードフェイズ
メインボード上に並べられたチャンスカードを親から1枚ずつ獲得します。チャンスカードには獲得時ボーナスがついており、カードと一緒にそれがもらえます。コインを払うとチャンスカードを山から取ることができますが、この時、ボーナスはもらえません。
5.決算フェイズ
親から時計回りに、これまでに獲得したチャンスカード、家、井戸のいずれかに決算コマを配置して決算を行うことができます。
チャンスカードは書かれた記述通り(自分の農場の収穫済みの指定の作物タイル数分得点、○点もらって街に人を送る、所持コイン×○点などなど)得点し、家は配置場所のまわりの1作物タイル数×2点、井戸は配置した作物タイルと連なる同種の作物数得点です。
決算フェイズ終了時に、これまでに使用した決算コマ数+街に送り込んでいる人数分得点します。

(チャンスカードが並んでるところと、街に送り込んだ人のとこ)
○最終得点
ゲーム中に得た点数に以下からの点を追加して、最も多くの点数のプレイヤーが勝利します。
・コイン、未決算の決算コマや家、井戸
・自分の農場のある記号のマスが全て埋まっているボーナス
・桟橋の管理人が達している場所までの船の価値の合計(一番桟橋の管理人が進んでいるプレイヤー以外は価値の1/2)
・街に送り込んだ人の数のマジョリティ争い
【プレイ内容】
※ボートの購入の時に、同種の野菜を規定数収穫する必要があるのですが、その野菜タイルが隣接している必要があるのか、飛び地でもよいのかの部分の記述が曖昧だったため(面子がゲーマーだったため)、隣接してないとダメというルールでやってます。この後、英語ルールをよく確認しました。明確に書かれているわけではないですが飛び地でも良いように思います。
しゅだっちさん、ねんそさん、僕の3人で。
僕は2回目、おふたりは初回です。
このゲーム、3フェイズ目にあるボートの購入でどんな船を購入するかがポイントの1つです。ボートの価値がゲーム終了時の点数になるというのもあるのですが、それ以上に、購入したボートごとについてくるおまけが異なり、そのおまけが各プレイヤーの戦術の方向性に大きく関係するからです。
例えば、価値の低いボートは桟橋の管理人を多く進ませ、逆に価値の高いボートは街へ人を送り込めるようなおまけになっているなどです。
ボートを購入する際には、収穫量=購入可能な価値であり、では、収穫量はどう決まるかというと、各ラウンドの頭の2フェイズ、従業員コマを配置するフェイズとそのコマを配置した場所に野菜タイルを配置するフェイズで決まります。この2フェイズでうまいこと従業員コマを隣接するように並べた上でそこにうまいこと同種の野菜タイルを敷き詰める必要があります。
とはいうものの、従業員コマをどこに配置できるかは山札から引かれるカード次第ですし、どんな野菜タイルが候補になるかもセットアップの運と他プレイヤーが何を取るか次第です。
しかし、プレイヤーには“コイン”という金の力で解決できるツールがあります。
従業員コマ配置のフェイズで使えば引かれたカードの記号を無視して好きな場所にコマが置け、野菜タイルを配置するフェイズで使えばメインボード上に並べられた候補を無視して好きなタイルを山から選んで引けるという効果があります。
そんなわけで、どこまで許容できるのか、どこでコインを使うのか、スタート時にもらう3金を握りしめつつ、従業員配置フェイズで親がめくるカードのおいます。
別にこのラウンドで従業員コマや野菜タイルを全部きれいに並べて、ボート購入フェイズで全部収穫する必要はなく、このラウンドでは理想形になってなくても次ラウンド以降に間を埋めるなど理想形に近づければいいだけというのを念頭に、このラウンドでやりたいこと、最低限満たしていたいところと、めくり運を天秤にかけます。
結果、2マス分飛び地ができてしまったもののコインは1つ使ってまずまずかなーという形にできて、続く野菜タイル配置フェイズ。
できれば価値の高いボートを取るためにも同じ種類の野菜を配置したいのでメインボード上に並んだ野菜タイルの中で一番数のある小麦を優先することにしてタイルを取ったところ、数の少な目の野菜の書かれたタイルをしゅだっちさんが選択、上家のねんそさんがまだ多そうと小麦のかかれたタイルを選択。
そりゃあそうか!同じ種類にしたいのはみんな同じなのでパッと見で数があっても人と被るだけでした。
そんなわけで小麦を集めるのが厳しくなってきました。
野菜タイルの配置はいま従業員コマだけが置かれているマス、全てに野菜タイルが置かれるまで続く上に、野菜タイルの置き換えというものはこのゲームにないため、従業員コマの配置と違ってこのラウンドのこのフェイズで妥協して後で整えるということはできません。
この配置ルールが実際のところ、そこまできつい制約なのかというと実はそんなことはありません。
(隣接してなくてもあわせて収穫できるというルール解釈で遊ぶならなおさら)
例えば、小麦を6つ並べたいとして
小麦小麦
小麦小麦
小麦小麦
と並べたいのを、このラウンドは
小麦小麦
カブカブ
かぼちゃかぼちゃ
として、次ラウンドに
小麦小麦小麦小麦小麦小麦
カブカブ
かぼちゃかぼちゃ
と横にくっつけてもいいわけです。「6つ並べたい」だけなのなら。
しかし、家という得点要素を狙い始めると話が変わります。
家で決算した際の得点は、家に接する野菜タイルのうち1種を選んで、そのタイル数×2点なので、1マスがヘクス型になってるリバーボートでは最大6マス×2=12点となり、1マス妥協するごとに2点減ってくわけで、既にこの後家を置くことを想定して1マス空けた周りを囲むように従業員を配置してしまった僕はできればこの家フォーメーションの従業員は全て同種(この時は小麦)にしたいんです!
しかし、メインボード上に欲しい分の小麦がないのは確かなわけで…。ということで、また金で解決(コイン使用)します。
まだメインボード上に小麦の描かれたタイルはありましたが、取られるよりはましとコインを使ってゲーム中に1枚しかない小麦が2マス分くっついたタイルを山から取って配置。さらにもう1枚コインを使うことで、なんとか家を置く予定地の周り、今回従業員コマを置いていた5マス分は小麦にすることができました。

(金の力で作った小麦地帯(写真は2ラウンド目が始まってからのものなので、従業員コマが新しく空きマスに配置されちゃってます))
これでもうコインはなくなったので少なくともこのラウンドはなるようになるプレイしかできません。
んで、この後のボート購入で家がおまけでついてくるボートを購入し、無事、家フォーメーションのところに置くことができました。
ボートは2隻買えるので、もう1隻は価値1のボートにしました。価値1といっても桟橋の管理人を3マスも進めることができる(他は2マスや1マス進めるもののみ)のでかなり優秀だったりコインが付いていて取りやすいため、前回のゲームでも案外さくっとゲーム序盤になくなっちゃったということもあって、早めにとっておきました。
そして、2ラウンド目。今度は僕がスタートプレイヤーなので、全てのフェイズからどこの親になるのか選ぶことができます。
従業員コマを追加で1つ受け取って、個人ボード上の好きな場所に置くことのできる従業員コマ配置フェイズの親か、それとも、コインを1つもらえた上に野菜タイルを最初に取ることのできる野菜タイル配置フェイズの親か、どちらにするか迷いましたが、今回、僕が従業員コマを絶対に配置したい場所は1つのみで、あとはどこが出てもなんとかなりそうだったのと、その1ヶ所にどうしても置きたかった小麦の野菜タイルの数がメインボード上に少なかったので、野菜タイル配置フェイズの親を選択しました。
コインがないので従業員コマ配置は完全にめくられる運次第。置きたい場所の記号のカードがめくられるか…。4枚、5枚とめくられますがまだ出ません。出ないのか…?と不安に思い始めた6枚目にようやく出てくれたので喜び勇んで、絶対おきたかった場所、家フォーメーションの最後に空いていたマスに従業員コマを配置しました。

(さっきと同じ写真ですいません。個人ボード中央あたりの小麦がぐるっと置かれている場所、ここの左下の空きマスに従業員コマが置きたいんじゃー!)
その後、家フォーメーションの場所に小麦をおき、よかったよかったと安堵しつつ、再度、自分の盤面を確認します。とりあえず小麦はひと段落、できれば右下の今かぼちゃが置いてあるところもかぼちゃでつなげたいな…と思いながら、しゅだっちさん、ねんそさんの盤面を見るとしゅだっちさんがかぼちゃを集めている模様。
うーん、これは…とコインを使って、かぼちゃが2マスくっついたタイルを山から獲得して配置。
「あー、次の手番でそれ取ろうと思ってたのにーー」としゅだっちさん。すいませんw
んで、このゲームで大きく得点する手段はだいたい3つ。決算コマを使う方法、桟橋の管理人を一番進めてボートの価値分の点を満額もらう方法、そして、街に送り込んだ人の数でマジョリティを取る方法です。
さらに、街に送り込んだ人はその人数だけ毎ラウンド5フェイズ目に点数が入るので、マジョリティ狙うのなら早めに多く送り込むのも手なのですが、街に送り込む人コマと従業員コマは共用なため、街に人を送り込むと野菜タイルを配置するために使える従業員コマ数が減ってしまいます。
さらに言えば、従業員コマ配置フェイズでカードは8枚めくられ、自分のストックにありさえすれば毎ラウンド8つずつ従業員コマを自分のボードに配置できますが、そのためには、その前のラウンドで8つ以上、自分のストックに残るように収穫しないとなりません。従業員コマはゲーム開始時に13個ずつ配られ、その後は、従業員配置フェイズで親にならないと増えることはないので、仮に街に5つコマを送り込んでしまうと、その後のラウンドでは個人ボードから全て収穫して回収しないと、次の従業員配置フェイズで配置できないカードが発生します。
なので、いつ、何コマ街に送り込むか悩ましいところなのですが、今回、しゅだっちさんは従業員コマ配置フェイズの親を優先的に獲得して、従業員コマを補充しつつ、ちょっと優先的に街に送り込むというプレイをされていました。
前述の通り、街に送り込んだ人は毎ラウンド得点要素になるので、何気に得点リソースとして優秀なのではないかと思います。
僕も真似したいのは山々ですが、個人ボード上に家コマ配置&それで決算という方法をメインの得点方法として狙っていたため、毎ラウンドそれなりの数の従業員コマを確保&配置する必要があり、街に送り込む余裕がありません。
そうなると、街に送り込む人の代わりになる得点要素が欲しいとこで、同じタイミングで点数になる決算コマをどんどん早め早めにおいていくことにしました。
決算コマは初期に2つずつ配られ、もらえるタイミングは価値5以上のボート購入時のおまけ、チャンスカード獲得時のおまけ、個人ボード上で同種の作物9タイル分を収穫した時のボーナスです。チャンスカードについてくるおまけはどれも優秀なので、決算コマを取るために決算しても点数が低いカードを取るのも微妙とくると、ボート購入と9マス収穫のボーナスでとっていきます。
価値5以上のボートを積極的に狙うなら、ますます従業員コマの配置と野菜タイルの配置が重要になります。
もっと色んな記号が出ても対応できるように配置すればよかったんですが、左側に偏るように配置してしまってたので仕方ねえ!と神頼みです。
(しゅだっちさんは横長のタイル配置で待ちを広く取られていたように見えましたので、やればできはするはずです…。)
その結果…。

(従業員コマ配置フェイズの親のしゅだっちさんが神引きしてくださって、見事に左側の欲しかったところに配置できました)
この3ラウンド目の奇跡的な引きでコインを温存することができたこともあり、最終4ラウンド目でもきっちり欲しいところに従業員コマを置くことができ、そのまま波に乗って勝つことが出来ました。
従業員コマを狙い通りのとこにおいた時点で気を抜いてしまい、迂闊な野菜タイル配置をしてしまったため、本来最終ラウンドでは3隻購入できるボートを1隻しか購入できなかったり、そのせいで、桟橋の管理人の進み具合をねんそさんに逆転されてしまうなどのポカもやりましたが、決算コマを多めに取っていたのが効いて逃げ切れました。
でかい得点要素である、桟橋管理人トップをねんそさん、街に送り込んだ人数トップをしゅだっちさん、決算の回数トップを僕と3人できれいに分け合う結果になり、いい勝負になりました。
特にしゅだっちさんとは1点差で、3人プレイだと1ラウンド目の最終手番プレイヤーが親の回数が1回少なくなることから、実質的にはしゅだっちさんトップじゃないですか?とかいう話になりましたw。

(最終盤面。隣接してないとあわせて収穫できないルール解釈で遊んだので、1マスになった野菜タイルの上の従業員コマが収穫できずにいくつか死んでます)
【感想】
従業員コマをどう配置するか? その従業員コマの場所にどう野菜タイルを配置するか?の2段階のパズルをベースに得点へのアクセスを複数用意したというようなゲームで、複数の得点要素というと今風な感じもしますが、基本的には「運やインタラクションによって作られる揺らぎの中をどうプレイヤーはうまく対応していくか」を楽しみ、また、必要以上に競技性を高めないような仕組みになっているという古き良きユーロ寄りなゲームです。
従業員コマ配置フェイズのカードのめくり運は(全てのベースになるくせに)基本的に神に祈るしかないですし、野菜タイル配置フェイズの他人とのインタラクションは、一手差や他人との少しの被りが大きく影響するというかなりのものだと思います。
それでも、やはりあくまで古き良き”寄り”で、古臭い面白さではなく、近年のゲームと同種の面白さを不思議と味わせてもらえるゲームです。その要因は『コイン』の効果だと思います。
コインは要は運要素の軽減の仕組みですが、一般的なユーロゲームではこのような仕組みはあくまで“軽減”されるだけ(山からカードを数枚見て選べる、臨時に場のリフレッシュを行う、ダイスの振り直しができるようになる等)で基本的に運要素のものは運要素のままであることがほとんどですが、リバーボートのコインは運要素を全く無くしてしまい、プレイヤーは運要素を無視したり、山の中をみれたりして、思い通りの結果にすることができます。
この「プレイヤーの思い通りにプレイできる」面白さ、楽しさがどの程度のものかは、近年の流行りである、いわゆる『多人数ソロゲーム』で散々僕らが思い知らされている通りです。
リバーボートは欲張りにも古き良きユーロの「運やインタラクションで思い通りにいくとは限らない中でうまくやりくりする/やりきる面白さ」と、近年の多人数ソロゲームの「思い通りにできることでやりたいことを実現する面白さ」のふたつを1つのゲームの中で見事に実現しています。
それは、畑をうまく作るというベースシステムが、コマ配置とタイル配置という2段階がボート購入というひとつに収束していくことで、運の中でうまくやりくりした、思い通りにやりきったが混ざった状態で(場合によっては一方しかうまくいってなかったとしても)、望んでいた結果にたどり着けたというひとつの成功体験につながる仕組みだからかと思うのですが、まあ、うまいことバランス取ったなあとざっくりまとめてしまっても良いかもしれません。
まあ、思い通りになるとことならないとこがあるというとそんなの大抵のゲームでそうではあるんですが、かなり強めのインタラクションと運の上に成立させているところがリバーボートのうまいところで、僕がこのゲームを大好きになったところなのかなと。
直接リバーボートの話ではなく、コインの効果の思い切りの良さを反芻してるだけなんですが、他ゲームだと、その運要素軽減の仕組み(例えば山引きではなく山札の上3枚から選べるようになるとか)を使ってもあくまで軽減だよ、全く運要素がゼロになるわけではないから、使うリスク(メリットのなさ)は享受してねという、運要素軽減の仕組みを使うこと自体に悩ましさを持たせていたことと、それを(下手するとそれこそを)面白さだと認識していたのに、いや別に好きにさせればいいじゃんと割り切った(そして、実際しっかりとした面白さにつながってる)のはすげえなあと思ってしまいます。
すっかり忘れてましたが、ここまでの感想は積極的にコインを使った場合の話です。コイン使わずに運要素に揺られながら、できる限りの思い通りを実現していくという古き良きユーロ的な面白さを満喫するようなプレイもできますし、それもこのゲームの側面のひとつではあると思います。ただ、コインがそれほど残した際の得点が高くなかったり、カード構成上、運に揺られてるだけでは死んでしまう得点要素があることに気づくと、これコイン使いまくるの奨励されてないか?という思考にはなるんじゃないかと思います。
そのベースがしっかりしてるからこそのある程度以上の面白さがありつつ、プレイングの許容範囲が広いってのもこのゲームの魅力じゃないかと。
あと、プレイ内容のとこにも書きましたが、桟橋管理人、街に送り込んだ人、決算コマの全てをひとりでトップを取るのは大変難しく、その上で全てがひとつの流れ(うまく畑作って収穫する)の中にあって、他人にとられていたかもしれないがうまくオレはトップを取ったを演出しているところなども見事だと思います。
(桟橋管理人がトップでなければボートからの点数が半分になるというのも、半分に理由がなく、三分の一でもゼロでもいいじゃんというざっくりしたバランス調整かと思いますが結果良ければ全てよしということで)