ドブル・チャレンジ / Dobble Challenge

(4人でインスト込み10分ほど)
【概要】
ドブルのカードが見えにくくなるように半透明のプラ板重ねたら面白くなるんじゃないかな?
いやいや、そんな子供だましな…。
ドブルの絵柄を見づらくするために薄いプラスチックの板を重ねてドブルをする。
それだけのゲームです。

(でかい箱にドブルとディスク型のプラスチックの板9枚がはいってるだけです。ドブルは何年か前に販売されていた会社ロゴドブルです。)
【プレイ内容】
新発売されたドラえもんドブルを遊んだ勢いで、そういえば、こんなアイテムがあるんですよと出してみました。
プラ板重ねるだけって、別にドブルの面白さが変わるわけでもないだろうし、9枚しか入ってないので、(あつあつポテトのように1ゲームに数枚しか使わないものならともかく)1ゲームにほぼ影響ないだろうしと、買ったのはよいもののずっと遊んでいなかったアイテムです
僕:「こんなのさあ、子供だましですよね。重ねたからって何が変わるわけでも…。まあ、やってみますか」
あつあつポテトルールで、「せーの」っと表返してスタートしたところ…、
全員:「わっかんねーw」
変な模様が書かれておらず、色が変わるだけのプラスチック板もあるんですが、色が変わると同じ形でも案外気づけません。
全員:「全然わからんね」
某氏:「俺の目だとほんと区別つかない」
模様が9種とは言えバリエーションがあるので、負けた人が好きな模様配るようにしてみます?と数回やってみましたが、
「結局、相手と自分のをみないとダメだから一方が見やすくても変わらん!」
と、ぐだぐだとやってましたが、最後、2枚重ねてやってみて、本当にわからん!で終了しました。
【感想】
遊ぶ前はプラスチックの板を挟むとか、別に創造性が高いわけでもなく、ゲーム性が変わるわけでもないでしょ? なにこれ?くらいに思っていたのですが、いざ遊んでみたら案外難易度が上がっていたり、遊んでる感じが違っていて驚きました。
同じ模様を探す際に想像以上に色情報を使っていたんだなと思い知らされましたし、形だけあっている、色だけあってるとかで高難易度ドブル作れそうです。
まあ、1戦ごとに重なったカードの中からプラスチック板だけ回収するのでテンポは若干悪くはなります。
普通のドブル遊んだことのある人が、こういうのもあるんだなと遊ぶのが良いかと。
ドブルチャレンジ自体は少なくとも国内流通はしていませんし、ちょっと古いので海外のショップでも売っているかはちょっと怪しいのですが、暗記用の赤や緑のシートを使えば疑似体験はできるので、興味ある方は試してみてください。
ラスト・バスティアン/ Last Bastion

(3人でインスト込み1戦60分ほど)
※2008年に発売されたゴーストスートーリー/Ghost Storiesのリメイクです。
【概要&ルール】
魔物の軍勢の勢いは日に日に増してきている、ついにこの砦も襲撃されたが、英雄たちの働きによって、撃退できると信じている! え?聖騎士来てないの?戦士は?うーん、面子がちょっと不安だなあ。
最後に出てくるボスを倒すまで要塞のまわりにわき続ける敵をひたすら倒し、要塞を守る協力ゲームです。
スタート時、能力の異なる英雄たちから各プレイヤーがひとりずつ誰を使うか決めます。
ゲームスタートしたら、敵の山札の下の方に入っているボスが登場&撃破するまで、手番をぐるぐると行います。
手番の流れは以下の通りです。
1. 自分の個人ボードに接している敵ボード上の敵カードを解決する
2. 自分の個人ボードに接している敵ボードの効果を解決する。
3. 自分のキャラクターの移動とアクションを任意の順番で解決する
●プレイヤー側のアクションについて
プレイヤーはアクションとして、以下のいずれかを実行できます。
・自キャラクターのフィギュアが置かれている要塞タイルの効果を使用する
要塞タイルのアクションは、武器トークンを獲得する、ライフを回復させる、ドクロフィギュアを除去する罠を配置するなど、タイルごとにユニークに設定されています。
・自キャラクターのフィギュアが置かれている要塞タイルに隣接する敵カードを攻撃する。
攻撃の解決はダイスで、敵のライフ数以上、敵カードの色の目がでたら勝利です。

(こんな感じで、要塞の中から外の隣接している敵カードを攻撃します。敵のライフは黄色の3、出目は黄色が2つなので倒せていませんが)
●ゲーム終了条件
ボスカードを倒せばプレイヤーの勝利ですが、それまでに、ドクロフィギュアが3つ要塞内に配置される、敵カードのデッキが切れる、プレイヤーが全員死亡するのいずれかの状態になったらプレイヤー側の敗北です。
●ゴーストストーリーとの違い
・手番アクション:移動とアクションの順番が任意になりました(ゴーストストーリーでは必ず移動が先)。また、罠/仏像の設置がタイルのアクションになり、プレイヤーが持つことはなくなりました。
・タイル効果:一部似た効果のタイルが統合されたり、新しい効果のタイルが追加されています。加えて、ゴーストストーリーにあった「タイル効果を受けた後に敵を1体追加」という効果は軒並みなくなっています。
・ヒーロー能力:一部効果が削除/追加されています。また、ゴーストストーリーでは、両面で異なる能力×4人だったのが、片面×8人に変更され、組み合わせの自由度が増しました。
・コンポーネント:全体的にプレイアビリティが上がる方向に良くなっています。例えば、ゴーストストーリーではタイルを裏返していたのが、フィギュアを配置することで表現するようになったので、プレイが中断されないとか。
その他、こまごまとした違いがいくつかあるようです。
【プレイ内容】
Aさん、Uさん、僕の3人で。
このおふたりはボザの協力ゲームとかはきっと趣味ではないと思うのですが、付き合ってくださいました。
テーマ付きの協力ゲームによくあるようにこのゲームでもキャラクターに固有能力がついているので、誰がいいですかねと話した結果、「どれも見た目が好みではない」ということでランダムに決めました。
僕のキャラクターはドワーフの戦士で、戦闘時にダイスが1つ増えます(通常3個のところが4個になる)。
Aさんはエルフのクロスボウ使い、クロスボウを2つ持っている絵だからか、自分のいる場所に関係なく2つの敵カードと戦闘できます。
Uさんは魔法使いでダイスの振り直しができます。
んで、ゲーム開始です。
スタート直後は敵もいないので、まずは体制を整えますかということで、装備トークンをもらったり、旗を立てたりしてました(説明は後述)。
まあ、貯まる前にぼちぼち戦いますかと近くにいた敵を選んで戦闘開始です。
戦闘では、敵のライフ数以上の出目を出せば倒せます。例えば、青い敵でライフが2なら、青の目を2つ出せばよいわけです(正確にはワイルドの目があるので、それが混ざっても良いです)。装備トークンは色が指定されており、その色の出目1つとして使用できます。
旗も4色あり、アクションを行うことで旗の色を変えることができます。ボード上に出ている旗の色の敵はライフが1つ減っているものとして扱います。
初期セットアップで装備トークンはいくつか配られていることや(たまたま)ライフの低い敵がでてきていたこともあり、正直楽勝ペースで進みました。まあ、こんなのファミリーゲームですよてなもんです。
が、徐々に厳しい状態になっていきます。
まあ、これは当たり前で、各プレイヤーの手番の頭にある、敵ボードのアクションが「ボード上の3スペースが埋まっていなければ敵カードをめくって配置する」(or埋まっていたら敵ボード記載の特殊効果が発動する)なので、毎手番に敵は1体は必ずわくわけです。
それに対してこちらのアクションは移動に加えて、要塞タイルの効果を使う、もしくは、敵と戦闘する、なので要塞タイルの効果を使って敵を倒さなかった場合、その手番の頭にわいた敵は残ったままになります。
さらにいえば、敵が登場した時の効果や敵側のアクションで、追加で敵を登場させる効果があるので、運が悪いと1手番に3体くらい敵がわき、そのまま倒すこともできずに、次の手番に移るということもあります。
場に残っている敵はヒーローのライフを減らしたり、敵を召喚したり、ドクロフィギュアを要塞やヒーローへ配置する特殊なアクションをしてきます。
ドクロが置かれた要塞やヒーローはその能力が使えなくなります。(要塞タイルの能力や敵撃破の効果で除去できます)
敵を召喚する敵が1番やばい(敵の攻撃が増える&処理が追い付かない)ので、召喚能力のある敵を第一に殴ることにしながら、次にドクロを配置する敵…と優先順位をつけてはみますが、戦闘を有利に進めるために要塞タイルの効果を使えば、その手番では敵は倒せないので、敵がたまってまた苦しくなるという悪循環です。
一応、敵のアクションは手番のプレイヤーの前の敵しか行わないので、あの敵のアクションはやばいけども、Aさんの前に置かれているから、まだ次のUさんの手番で処理すれば間に合うななどということも考えられはします。
しかし、ドクロの優先度を下げていたため、敵が優勢になってくると僕とUさんにはドクロが置かれて能力はあっという間に使えなくなりました。
何とか敵の数を減らさないとなりませんが、そこで使うことになるのが敵2体への同時攻撃です。
要塞は3×3にタイルが並べられており、ヒーローたちはその中しか移動できません。敵はその外側に配置され、ヒーローは自分のいるタイルに接している敵しか攻撃できません(Aさんのヒーローは別ですが)。基本的には敵一体への攻撃しかできないのですが、要塞の角にいるヒーローは2体の敵と接するため、1アクションで2体を攻撃することができます。
とはいえ、戦闘のルール自体は普通の戦闘と変わらず、1つのダイスを2体ともに適用することはできないので、結局、ダイス3つしか振ってないのにどうやってライフ3の時とか倒すんじゃ!となります。
2体同時攻撃も、赤ライフ3の敵と緑ライフ2の敵を同時攻撃!運が良ければどちらか死ぬだろうなどという、同時に倒すことは端から諦めて、どちらか1体だけでも倒せればラッキー、2体同時に殴れば倒せる確率は2倍だ!みたいなやけばちな使い方しかできませんでした。
前述の旗や装備トークンを活用すれば1体ずつは倒せそうなんですが、Aさん以外は敵と隣接しないとならない→使いたい要塞タイルから離れてしまっているということも多く、タイル効果を使った方が…と思っても、移動可能範囲にあるタイルは、今使っても有効そうでない→運任せで殴るというよくないプレイングになってしまってました。
それでも、なんとか倒せる敵は倒していましたが、次第に、それぞれの前の敵ボードのスペースが埋まっていき、ドクロも排除できるような数ではなくなり、結局、要塞タイル全てがドクロで埋まって敗北終了となりました。

(全部のタイルが髑髏フィギュアで埋まるという、完璧に敵の手に落ちた要塞)
実はドクロの処理を間違っており、実際には3つが要塞タイルに置かれた時点で敗北だったので、9つも置かれた我々は本当に完膚なきまでに叩きのめされたわけです。(条件だけでなく配置ルールも若干間違っていたので、実際にはボロ負けが普通の負けくらいだったかもしれませんが)
さすがにちょっと悔しいので、もう一度やらせてくださいとAさんUさんにお願いして2戦目。
今度は自分たちのキャラクターをちゃんと能力を見て決めることにしました。
1戦目はろくに能力を見ずに決めたわけですが、まともに見てみると、これ強すぎだろうというキャラが何人かいます。
が、あまり強いキャラでのプレイに魅力を感じられない面子なのか、進んでそのキャラを取る方がいません。しかし、前回のボロ負けの記憶があるので、今回はそこらへんのポリシーは忘れてとにかく勝てるパーティ構成にしましょうと話した結果、Uさんは聖騎士、Aさんは前回と同じく二刀流のクロスボウ使い、僕は人間の戦士を選択しました。
Uさんのキャラは1手番内に戦闘と要塞タイルの両方の効果を使える、僕のキャラは手番時に任意の装備トークンを1つ獲得できる能力です。
単独で見てもUさんのキャラは他キャラと比べて行動力2倍の反則みたいな能力ですし、僕のキャラもこの手番に攻撃する敵と同じ色の装備トークンをもらえば、実質的に必要な目のダイスが1つ追加されているようなものです。しかも、自力でダイス目を出せば、次手番以降にも持ち越せます。
Aさんのキャラや、前回のゲームの僕やUさんのキャラは戦闘時やダイスロール時に使用機会が限定されていましたが、この聖騎士や人間の戦士は場の状況に左右されず、必ず使えるのも強いです。
要塞タイルの並びはランダムなんですが、今回は3×3の中央に「ライフを1つ回復させた上で1歩移動する」効果のタイルがあり、これもキャラクター能力に有利に働きました。Uさんの聖騎士は、中央に移動する→タイル効果を使用してライフ回復+1歩移動で敵の目の前に移動→戦闘というヒット&アウェイが使えるようになり、基本的にライフは常に3や4ある状態に(初期値が3です)。
さらにライフが余っているので、要塞タイルの効果「ライフを1消費して、古代の王にお願いして敵を1体消滅させる(ただし、倒した際の効果は±問わず適用できない)」でライフが多かったり、やばい効果を持っている(装備トークン使用不可や戦闘ダイスを1つ使用不可にする等)敵は戦闘すらせずに除去することもできるようになりました。
1戦目ではほぼ使う機会がなかったのですが、同じタイル上にいるヒーローは戦闘時に装備トークンを共有することができるというルールがあります。なにぶん、敵と隣接しないと戦闘できませんし、移動力も1歩しか基本はないですし、そもそも共有して有利なほど装備トークンの余裕がない等々の理由で、1戦目は使えなったルールですが、今度は僕のキャラクターは必ず1つは手番に獲得できることもあるせいか、装備トークンを大量に持っているため、敵がどこにいても攻撃可能なAさんのクロスボウ使いと同じタイルに移動し、Aさんのダイス結果に僕の装備トークンを追加して、ばったばったと敵を倒すことができました。
上手く回り始めると余裕もできるので、要塞タイルの効果である「罠を仕掛ける」も活用することができました。罠は敵カードの配置スペースにあらかじめおいておき、そこに敵がわいたら罠とともに直ちに除去するという効果です(登場時効果や、撃破時効果は発動しません)。
基本的に敵カードの配置は、敵カードの色である程度は指定されるのですが、指定されていないカードも稀にあり、それはプレイヤーが選んだ任意の場所に配置することができます。大抵はそういうカードはやばい効果を持っているので、登場した?じゃあ罠で除去しましょうという流れで危機に陥るきっかけすら作らないプレイング。

(要塞タイルの並びのはまり具合&優れた能力で、ちょっと記念写真を撮るほど余裕があるヒーローたち)
やはり余裕のあるプレイングをしていると流れも来るのか、まったく振るわなかった1戦目と違い、ダイスも走ります。

(トークンを使うまでもなくダイス3つ振って、3つとも黄色の目を出して敵を撃破!)
敵カードが登場した時の効果で、新しい敵を召喚する効果が連続して出たり、ヒーロー側のトークンを使用禁止にする敵が罠の仕掛けていないタイミングで沸くなどしてそれなりに盛り上がるポイントはありましたが、それでも余裕のあるライフ&トークン類を潤沢に使って危なげなく敵カードを処理していき、いよいよボスが登場しました(セットアップ時にデッキの下の方にいれておきます)。
ここからは敵カードのデッキが切れるまでにボスを倒さなければ敗北です。が、ボスの行動まで余裕があったので、旗をボスと同じ色にそろえた上に、(戦力的には2人で足りているので不要なのに)3人集合して、トークンを共有する状態にして殴って勝利!

(赤カードのボスは単純にライフが多いだけみたいな能力ですが、他の色だと体力は少ないけれどダイス1つ封印とかからめ手の能力持ってるやつもいます)

(いやー、勝った勝った!って再度記念撮影。戦士がめっちゃ後衛にいますね)
2戦目はボス戦も含めて収支余裕がありました。しかし、1戦目のメンバーで正しいルールで遊んで勝てるかと言われると勝てる気しませんがw。
【感想】
2019年によく遊んだゲームベスト10を集めてみたみたいな海外サイトでよく名前があがっていたので購入したのですが、デザイナーがボザ、パブリッシャーがレポス(七不思議とかのとこ)、そして、ファンタージの協力ゲームと、まあ、これが、日本語版でる麻雀なら役満確定みたいなゲームなんですがリメイクだからか、まだ発表されていません。
ゲームの出来はよいです(リメイク前のゴーストストーリーの評判も良かったですし)。適度に危機が演出され、危機の種類も敵が強かったり、一気に敵の数がわいたり、自分たちの傷が深くなったりとバリエーションがあります。
戦闘解決もダイスなので単純ながらドラマ的で盛り上がります(いい意味でも悪い意味でも、まさか!?が起こりえるので、盛り上がりやすいです)。もちろん、ダイス運の偏りも当然起こりえますが、協力ゲームなので、良いも悪いもプレイヤー内で共有して、盛り上がりに変わります。
協力ゲームと結果が極端(成功か失敗かのどちらかみたいな)強力な運要素というのは相性が良いのかもしれません。
正直、システム自体は優等生で、とんがったところはなく、良くできてるな程度の感想なんですが、このゲームですげえな!と思ったのが、キャラクターの能力差です。
一応、デッキに入れるボスカードの枚数などで難易度調整できるようにはなっていますが、それは、はっきりいっておまけというか、他ゲームの単なる踏襲で、実質的な難易度調整が使用キャラクターでするようになっています。
パンデミックなどではどれも強そうにみえるけども実際に遊んでみると、この能力だけではまだ足りないというか、強すぎるということはないんですが、このラスト・バスティアンは、明らかに能力の強い弱いの差が大きい作りになっていて、楽にプレイしたいならこのキャラをいれた方がいいという作りです。聖騎士は毎ラウンドのアクション回数が常時2倍、戦士は任意の装備トークン1つもらえる=敵に必中のダイス追加(ダイスだけで勝てばトークンは持ち越せるので、ダイスよりも使い勝手は良い)と、明らかに強いです。
(とはいえ、ドワーフのダイス数+1や、エルフの振り直しも、能力だけ見ると弱そうには見えないのですが)
このキャラクター能力の差で難易度調整というか、場合によっては簡単すぎる状態にもなりえるバランスにしているのが、思い切っているなと思うと同時に、うまいなと思います。
ストレスが面白さにつながるという面もありますが、同時にさくさくクリアできた方が楽しいという面ももちろんあるわけで。
好みに合ったプレイング、気分にあわせたプレイングができるってのは良いなと。
(欲を言えば、ルールブックに難易度の下がるキャラクターの組み合わせや要塞タイル配置が載っていても良かったように思います)
敵が毎手番わいてくる(ので、毎手番敵を倒すか、二体同時に倒さないと基本的には増える一方)という、ちょっと厳しめのシステム+ダイス運や敵カードの引き運によるドラマの約束された世界のなかを、どうプレイしたいか(ハードモードか、ほぼハッピーエンドが約束されたプレイか)が選べるというのは、今風だなあと思った次第です。
※ゴーストストーリーは鬼難易度のゲームとして有名でしたが、ルールの細かい変更やキャラクターやタイル能力の変更で全体的に難易度は下げられています。それも今風だと思います。
もちろんカードバランス等で難易度調整をする方法もありますが、システム対プレイヤーの場合は、“敵が弱い”と単調さや退屈を感じてしまう(のでそれを感じさせない程度に協力ゲームは高難易度になっていると思ってます)ので、システムによる敵の登場数などは激しさを保ったまま、“自分が強い”で難易度調整している(強すぎるなと思えば弱いキャラクターを選べばよい)のは、プレイヤーの好みにあわせてうまく楽しさを担保しているなと感じました。
協力ゲームってざっくり分けて、システム的にはシンプルで、協力/連携できさえすればクリアできるが、協力/連携するための制約がきついゲーム(花火とかザ・マインドとか)と、システム的に複雑度が高く、協力/連携の制約は(特に盤外で)ゆるいが、十分に協力/連携してもクリアが難しいゲーム(パンデミックとか、アンドールの伝説とか)になると思います。
後者はその場の状況でプレイヤーたちにできることの中から最適解を見つけていくパズル的なゲーム(運要素が減るとほぼパズル)なわけですが、そういうパズル的なものと、このキャラクター能力に強弱をつけることで難易度調整をする形は相性が良さそうです。
システムから提供される難易度は変わらないが、できることが減るので難しくなるという方がなんとなく理不尽さを少なく感じるので。
まあ、ラスト・バスティアンで言えば、苦しい中でぼちぼちの能力を駆使してひいひいいいながら、運が良かった!ぎりぎりで勝った!というのもいいでしょうけど、俺たちヒーローだ!とばったばったと敵を倒して敵は猛攻を仕掛けてきたけど跳ね返してやったわ!も爽快感があってなかなかよかったですw。