fc2ブログ

コーヒートレーダー / Coffee Traders

IMG_5649.jpg
(インスト込み5人で5時間ほど(3人で初回2時間半ほどなので5人戦時のプレイ時間は面子の具合もありそうです))

【概要&ルール】

俺たちはコーヒー買い付けの商社マン。コーヒーの産地に投資して畑を作りもするがコーヒー豆を卸して売って、儲ける仕事とは直接関係はないぜ。

ゲームは大きく6つのフェイズに分かれており、6フェイズ×3ラウンドを行い、最も勝利点を稼いだプレイヤーが勝利します。

1ラウンドの流れは以下。
・ワークフェイズ:コーヒー産地にプランテーション(畑)を作る、畑にワーカーをばらまく、ロバを雇って配置する、ジャコウネコをスマトラに派遣する等の中から手番に1つずつアクションを選択します。

・ワーカーフェイズ:空いている畑に手元からワーカーを配置できます。ワーカー未配置の畑が残った場合、ペナルティを受けます。

・トレーダー&建設者フェイズ:商社マンを畑に派遣するか、もしくは個人ボード上で建築に使用するか等を選びます(詳細後述)。

・収穫フェイズ:畑に派遣した商社マンに豆を分配します。

・契約フェイズ:手番と反対順に、各プレイヤーが所持する豆を使って、手元にある契約カード達成、もしくはコーヒーバーに売却などを行います。

・リフレッシュフェイズ:次ラウンドの準備をします。

〇トレーダー&建設者フェイズ
手元にある商社マンコマを使ってアクションをするフェイズです。選択肢は3つあり、2金払って畑に派遣して収穫フェイズで豆を分配してもらえるようにする、2金払って任意の建築コマを建築可能場所のうちの好きな場所に置く、商社マンをゲームから除外してアラビカトラックを2段階上げるのいずれかです。
畑に派遣した場合、おまけでクレーントークンがもらえます(リフレッシュフェイズで豆を生産してくれたり、複数捨てることでフリーで建築できたりします)。

この時、他プレイヤーは相乗りをすることができます。畑への派遣の場合、無料で同じ畑に商社マンを派遣することができます。この時、1人のみ派遣しなかったならば1金を貰うことができます。建築の場合も無料で建築できますが、建築するエリアは手番プレイヤーが建築したのと同じエリアだけに縛られます。
商社マンを除外するアクションは相乗り不可です。

〇豆の分配
そのエリアにあるワーカーが置かれた畑×2つ(3人プレイだと3つ)の豆を生産します。
その後、フェアトレードセンターを建築していたプレイヤーに1つ、商社マンを先頭に配置していた(要はトレーダー~フェイズでお金を払って派遣した)プレイヤー1つが優先して配られ、残った豆を配置順に分配します。
優先して配った後、残った8つの豆を3人で分配する際には3-3-2になります。

〇アラビカトラック
各エリアの中段、もしくは上段に畑を配置した時や、契約達成時にトークンを獲得した際などに、対応するアラビカトラックを進めることができます。アラビカトラックを進めることで追加のワーカーがもらえたり、ロバ(畑を上段に配置する際に必要)を獲得できます。

〇特殊なサプライについて
ワークフェイズで使えるアクションコマ、商社マン、3金のうち、2種を毎ラウンド使うことができ、ラウンド終了時に特殊サプライ置き場に返却します。お金は消耗品のため、返せない場合がありますが、その時はマイナス点トークンを受け取ります。

〇ゲーム終了時
3ラウンド目終了時に、得点計算をします。主な得点は、各エリアのマジョリティからの点(畑や建物の数でマジョリティ争いをします)、達成済の契約からの点、建築済の建物からの点、売却したコーヒーバーに応じた点などを合計し、最も勝利点の多いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】
※細かいルールミスがいくつかあったので写真みると、あれ?ってのがちらほら見つかるかもしれませんがご容赦ください。

しゅだっちさん、カヤさん、ありきりさん、さくらさん、一味さん、僕の6人で。

といっても5人までしか遊べないゲームなので僕と一味さんはチームということで、5人プレイで遊びました(昨日、僕と一味さんは別の方と3人プレイで遊んでいたということもあります)。

ゲーム開始時、各エリアには平等に畑コマが初期配置される仕組みになっています。豆がとれるエリアは全部で5つあり、5人プレイなので、いい感じにばらけてます(仕方ないことですが3人プレイなどで一部偏りができることがあります)。

ワークフェイズでできることは、畑コマを置く、畑に共有サプライからワーカーをばらまく、ジャコウネコをスマトラに派遣する、2金得る、ロバを獲得して直ちに配置するの5種類です。ワークフェイズ用のアクションコマとして黒いキューブを使いますが、ロバ獲得&配置アクションのみ2キューブが必要になります(アクション機会が減ります)。

畑にはワーカーを置かないとペナルティを食らうので、畑配置→ワーカーを置くという流れになります。
(ワーカーというのはワカプレで配置するアクションコマではなく、畑で豆を作る条件を満たしたことを示す目印的な労働者コマです)

しかし、以下の条件があるため、あとでまとめてはできませんし、初手でワーカーばらまきをする意味はあります。
・畑は初期配置されている(ワーカーは未配置状態)
・1度のワーカーばらまきアクションでワーカーを置けるのは、各エリア、各プレイヤーの畑1つずつのみ(※)

※あるエリアに赤プレイヤーの畑2つ、青プレイヤーの畑1つ、緑プレイヤーの畑1つがワーカー未配置状態である場合に、ワーカーばらまきアクションを実施すると、赤、青、緑のプレイヤーの畑1つにワーカーが配置されます。これは共用プールにワーカーがある限りは必須で、緑がトップだから配置しないとかはできません。ただし、他人の畑1つ以上にワーカーを配置するとアラビカトラックを上げることができます。

そんなわけで、ファーストプレイヤーのカヤさんはあるエリアを選んでワーカーばらまきを選択されました。

様子見的な手のようでしたがアラビカトラックをあげるのも十分ありな手だと思います。

さくらさん:「うわー、信じられん。これだからゲーマーは! 酷い手を打つなあ」

どうもカヤさんがワーカーをばらまいたエリアへ畑を配置するのを考えていらした模様で、さくらさんが畑を配置したあとで、ばらまきを選んでくれれば、さくらさんの畑にもワーカーが配置されたので、気持ちはわかります(が、ショック受けすぎでちょっと面白かったです)。

初期配置のされていないエリアへ畑を配置するには、手元からワーカーを支払う必要があり、正直な話ワーカーはそれなりにレアな資源なため、僕ら(一味さんと僕がチームなので、この後も僕ら表記にします)は、新しいエリアへの進出は見送りましたが、一部のエリアは5人とも畑を持つような状態になっていました。

※念のため、書いておきますが、ワーカー(とロバ)は、あまり手に入れる機会がないことはインスト時に説明済です。

このへんは、畑の配置と豆の獲得は直接はリンクしてないというのが、初プレイだとわかりにくいということもあったかもしれませんが、畑を置けば豆の生産量が増えるのも確かなので、そのエリアの生産量を増やしたかったのだと思われます。

エリアの中の畑の配置場所は、下段、中段、上段の3段に分かれており、ペンギンパーティー的に中段以上に畑を置くためにはその下の段に自分の畑がないとなりません。かつ、ロバコマを畑と畑の間に置かないと中段以上には配置できません。中段に配置するには、ロバコマは1つでいいですが、上段に配置するには中段と上段にあいだに2つのロバコマが必要です(中段の畑から横に配置もできなかったり、畑の配置は結構制限が多いです)。

また、畑コマも全部同じではなく、1,2,3と3つのレベルに分かれています。下段には1しか置けず、中段には1か2、上段には2か3しか置けませんし、ゲーム終了時のマジョリティ比べで3の畑は1の畑3つ分に数えるとか、配置時にお金がかかるとか、これまた色々ありますが、細かいので割愛します。

中段に1の畑をおけば、早くに上段にアクセスできる可能性がでてきますが、マジョリティ争いでは不利ですし、下段には1しか置けないので、1を中段に使うと新しいエリアや新しい下段に配置できなくなりはします。

まあ、考えようと思えばいくらでも考えられますが、細かいことはおいといて、中段に置けばアラビカトラックが進められるため、アラビカトラック重視!とさっさと中段に配置してしまいました。マジョリティ争いをあまり複数個所で競い合うのは、競り負ける危険性があるので危ういと考えたこともあります。

あとは僕らは無難にワーカーをばらまいて終了。ロバがいないからとか、コスト払えないからとか色々積極的ではない理由があるにせよ、ワーカーばらまきをすると、他人からペナルティ回避できたと感謝され、自分たちもアラビカトラックが進むのでおいしいという、妙なWin-Winの関係が築けるのはちょっと面白いです。

ワーカーフェイズという名の手元からワーカーを配置したり、未配置のペナルティの処理をするだけのフェイズを終えて、トレーダー&建築者フェイズに入ります。

5人プレイだとこの時に使える商社マンのコマは初期は3つしか持っていません。特殊サプライから借りてくれば4つにはなりますが。
そして、このフェイズで重要なのは相乗りです。重要というか「自発でアクションを行う際には2金かかる。(初期資金は3金です)」ので相乗らないとどうしようもないんですが。

自発すると豆の買い付けなら、自分の好きなエリアが選べる+クレーンのトークンがもらえます。これはそのエリアの豆がラウンド終了時に1つもらえたり、次の契約フェイズで3つ捨てることで倉庫が建てられたりと、色々なお得があります。
そんなわけで自発したいのですが、エリアは全部で5つあり、商社マンは前述の通り3つ(4つ)しかありません。

僕らは最後手番なので、手番がくるまでに僕らが欲しい豆のエリアへの買い付けアクションを行われると、相乗るしかなく(他人が選択済のエリアを後から選ぶことはできません)、手番がまわってくるまでに商社マンを使い切っている可能性があります。

いやー、ここはすごい緊張感ありました。まあ、自発しない分お金が残るはずで、お金と豆の変換もできるので自発せずに他人に相乗るだけというのももちろんありなんでしょうけど、特殊サプライで商社マンを選んだこともあり、自発で狙ってたエリアに豆の買い付けを行うことができました。
IMG_5639_202109130234591b9.jpg
(クレーンのトークン獲得。地味に使えるやつです)

ここでどこに買い付け行くかを考えているもとになっているのは、ゲーム開始時に配られている契約書です。

契約書はA~Fの6種類が配られ、AとBが初級、CとDが中級、EとFが上級って感じで必要な豆の数と達成時の報酬が上がっていきます。
別にA→F→C→Bみたいな順番で達成しても構わないですし、上級の契約は達成時にもらえるものがトラックとか病院建設権とか、いいものなので、先に達成するのもアリとは思います。
が、同じ難易度の契約を達成すると、商社マン、アラビカカウンター(アラビカトラックを進めます)などのうちから1つをもらえるので、商社マンのコマを増やした方が次ラウンドから有利であろうということで、僕らはABの契約達成をラウンド開始当初から目標にしていました。

幸い僕らはABともに必要な豆の種類は変わらなかったので、3種類の豆を手に入れさえすればよく、あとは数だけが問題だったんですが、商社マンの数が少ないのは全プレイヤー共通だったため、そこまで買い付ける豆が被ることもなく、必要な種類の豆を必要な数そろえることができました。
IMG_5638_20210913023457980.jpg
(個人ボードの契約と豆カウンターの部分。たぶん豆の分配中の写真なので、AとB両方の達成には豆が足りませんが、このあと増えてます(か、支払い途中です))

契約フェイズは手番順の反対なので、これまで最後手番だった僕らから始まるので、特に問題なく契約を達成して、追加の商社マンを獲得しました。
(契約は他人に邪魔されることはありませんが、契約フェイズに選択肢としてある「コーヒーバーへの販売」は思いっきり先取りです。誰かが販売した箇所にはもう販売することはできません。そんなわけで先手は重要です)

特に問題ないと書きましたが、契約達成時にボーナスでもらえるアラビカカウンターが既に手に入れていたものと被っていたのは若干痛かったです。同じものだとアラビカトラックは進みませんし、ゲーム終了時に獲得したアラビカカウンターから点数がもらえるところでも、カウント対象外になるのです(重複分もカウントするようになる条件もあるのですが、割愛します。普通はカウント対象外になります。BGGに説明用のファイルがあります)。

更にこの時はセットアップを誤っており、通常なら5人分用意されるアラビカカウンターが3人分しか用意されていなかったり、契約達成ルールへの誤解もあり、手番順が4番手、5番手になるカヤさん、さくらさんは契約達成ではなくコーヒーバーを優先するなどの選択をされていました(あとから、アラビカカウンターもらえなくても商社マンもらっておけばよかった的な発言はされていましたが)。

※ルールブックには“ボードに記載された数を配置する”とだけあり、ボードの配置個所には3人時のセットアップ枚数が書かれています。んで、その右上に4人時、5人時は枚数足してねって書いてあるんですが、セットアップをした際に右上の記述を見逃していました。
IMG_5640.jpg
(1ラウンド目終了したあたり。ボード上の5つのエリアにいろんな色の畑(四角いコマ)が置かれているのがわかるかと思います)

僕らとしゅだっちさん、ありきりさんがABの契約を達成し、みなさんが適度にコーヒーバーに豆を販売して2ラウンド目開始です。

1ラウンド目はとりあえず畑を置くということも多かったですが、2ラウンド目からはマジョリティ争いをにらんだ嫌らしい配置がでてきます。前述の通り、ペンギンパーティーのようにというか、ピラミッド型なので、先に中段、上段に配置することで簡単に他プレイヤーをブロックできます。中段、上段にはマジョリティ争いで有利になる2や3の畑が置けるので、ライバルになりそうな人の頭を押さえるわけです。
初期配置の畑がエリアの真ん中から始まっていればまず確実に上段まで配置できますが、端のプレイヤーはちょっと急がないと簡単に頭を押さえられてしまいます。

という理屈は今はわかるのですが、僕らチームは2ラウンド目はCDの契約を達成したいですねえという話をしており、CDの契約で数が必要な豆の生産数を増やしますかという基準で自分たちの畑を置く場所を決めた結果、初期配置で端に畑をおいていたエリアでありきりさんに頭を押さえられることに。
IMG_5644_202109130235016c6.jpg
(真ん中のエリアで紫の畑の上を塞ぐように赤いロバが置かれています)

軽く書いてますが、単に2の畑、3の畑をおけないというだけでなく、配置時にもらえるボーナスももらえなくなるので、狙っていた中段や上段に置けないのはちょっと深刻だったりします(ちょっとした遅れ程度ではあるんですが、何分、資源が少ない中やりくりしようとしているので)

みんなマジョリティの件もあるし、畑は置いてくれるでしょう(生産量増えるでしょう)と思っていたら、うちらが欲しかった種類の豆を生産するエリアはあまり畑がおかれなかったり、まあ、狙い通りにはいかないです。
しかも、豆の買い付けでは、その畑が増えなかったエリアにたくさん商社マンがやってきて分け前が減ることになったため、「いやいや、みなさん豆欲しいなら畑作ってくださいよ」と(僕らもそのエリアに畑作ってないんですが)思わず言ってしまったり。

僕らは前のラウンドに商社マンを1つ手に入れているので、トレーダー&建築者フェイズで若干余裕があります。豆の買い付けは必要な種類のところに派遣するだけですが、建築は畑と併せてそのエリアのマジョリティ争いに関わってくるので他人の動向が重要になってきます。
僕らはこのラウンドもCとDの2つの契約達成を目標にしており、今回も上手いこと必要な豆が被っていたため、若干建築に回せるコマに余裕があったので、建築を自発された方への相乗りも適度にして、マジョリティ争いから脱落しないよう目を光らせていきます。

しかし、今回は必要な豆の畑に相乗って来た方が多かったこともあり、必要な数の豆がそろわず、CとDの両方達成はちょっとできないですねえ……と一味さんと話しながら、Dの契約達成時のボーナスをふと見ると、無料で1回建築orジャコウネコ&1金です。ん?と思い、効果を確認してみましたが、建築で生産所を作ると作ったエリアの豆が2つもらえます。んじゃ、先にDの契約を達成して生産所作ればCも達成できるのでは?と気づきました。

もちろん、契約達成は諦めてコーヒーバーに売ることで点数を稼ぐこともできますが、せっかく達成できるのならばと生産所作ってCを達成することに。
建築は、効果が地味ではあるものの地味なりに便利です。

そして、いよいよ最終ラウンドに。

5人戦ということもあり、各エリアの建築可能場所や畑のおける場所がかなり埋まってきており、もうここはマジョリティ逆転無理やろとか、危ういけど残りの空き場所的に大丈夫ぽいなどの計算もできるようになってます。

そんなわけで、絞られた逆転可能な場所で争いが勃発する!かと思いきや、談合を持ちかけてタイを狙う方もいらしたり。
(タイの時は1位と2位の点数を足して割るあれです)。
IMG_5651.jpg
(黄色と青で争いが始まると思ってたんですが、残念ながらこの後談合が成立してしまいました)

僕らは3エリアにしか畑を置いてないですし、そのうちのひとつは頭を押さえられてしまって最上段に畑を置けなかったこともありマジョリティ争いからは脱落してます。当然、残り2つはトップを取りに行きます。

ひとつはしゅだっちさん、さくらさんと争っていたんですが、僕らとしゅだっちさんは上段に3の畑を配置した際に個人ボードからボーナスで小屋を追加で配置できたこともあって、ここの争いは僕らorしゅだっちさんに絞られ、この後のトレーダー&建築者フェイズで僕らの方が先手番なので、最後に残った建築可能スペースを僕らが埋めてしまえるのは確定しました。余程の無理をしない限りタイにもされないはずです。
IMG_5650.jpg
(緑のしゅだっちさんと紫の僕らで争いが勃発しているエリア。黄色も上段まで置いていますが、建物を緑と紫が先に1,2つ置いている関係で、(普通にやってたら)追い付けません。基本的に建物建設アクションを選ぶと、相乗られる=ライバルも建てるので追い付けないです)

もう1エリアも前の2ラウンドで僕ら以外はほとんど畑を置いておらず、競合になりそうなありきりさん、さくらさんはロバがないので追加の畑が置かれることもなさそうです。
よしよしと思っていたのですが、ここからさくらさんの追い込みがすごかった。
(さっきの談合で注力すべきエリアがひとつになったのもあり)畑が置けないなら建築だー!と執拗に建物を置いてきます。色んなとこのボーナスもかき集めてタイに追い付かれてしまいました。

これまでは契約フェイズはそれぞれがそれぞれの契約を達成して、余った豆でコーヒーバーでお金もらうみたい感じでしたが、さすがに最終ラウンドはコーヒーバーでのマジョリティ争いもありますし、6個売却時のアラビカカウンター獲得の争いもあって、本当に一巡が長いというか、一巡の間に誰が何をするのか全く油断ができません。
うーん、やりたいことができない、豆が足りない…と悩んでる人に、お金で豆は買えますよとか、(次ラウンドのこと考えなくてよい)最終ラウンドだからこそ使えるルールをリマインドしたり、悔いのないようなプレイングを。

結果はアラビカトラックを積極的にあげていたありきりさんが、アラビカトラックの点と、トラック上げに取っていたカウンターからの点数で差をつけて勝利されました。
僕らはカウンターが被った分の点数で2位と、良い負け方だったと思います。
IMG_5652.jpg
(ゲーム終了時ではないですが、アラビカトラック。あげると商社マンのコマがもらえたり、ロバもらえたりするのが嬉しいですが、最終的にもらえる得点もかなり大きいので、重要度高いです)

IMG_5660_2021091302345498a.jpg
IMG_5661.jpg
(ゲーム終了時の盤面)

【感想】



僕は面白くて好きなゲームですが、他人の手の影響や自分だけではどうしようもないとこがそれなりにあるので、これがやりたい、こうしたいが明確な人ほどあわないゲームかもしれません。

ゲームの中心になってるのはメインボード上のマジョリティ争いとそのためのやりくりです。
マジョリティを争うためのコマを配置するためのリソースが手に入りにくく、リソース獲得獲得のための上手なやりくりがゲームの中心のひとつになっています。

マジョリティ争いのために畑を配置するにはロバやワーカーなどのリソースが必要、ロバやワーカーは建築や契約達成時などのおまけで手に入る、建築や契約達成にはお金や豆が必要、お金は豆をコーヒーバーに売るか契約達成でもらえる、豆は畑を配置すれば生産量が増えて多く手に入るようになる……とつながっています。

どこから手を付ければいいのか?ともなりますが、獲得コストも手段も様々なので手に入りやすいところかは手をつけることにはなります。
ここで、徐々に獲得難易度が上がっていく一部のリソース類をどうすれば手に入れられるのか?我慢するしかないか? あ!建物効果を使えばとれる! 他人が○○なら、2手先にとれるとか、短期的な目標が色々提示されてそのためにどうすればいいのかを考える余地があるのが魅力だと思います。

徐々に獲得難易度が上がっていくと書きはしましたが、高いコスト(といってもゲームからは脱落しない程度)を払って手に入れる方法は常に用意されていますし、毎ラウンド3種から任意の2種を借りることのできる特殊なリソースもあり、やりくり下手でも十分をやりようはある、楽しめるゲームになっています。

やりくりどうこうというゲームではあるんですが、実際のリソース獲得には(このゲームの大きな魅力であり、欠点でもあるんですが)、他人の行動がゆらぎとしてかなり強めに絡んできます。
わかりやすいのは豆の分配で、3人で分けるか、4人で分けるかで1,2個数が変わってきます。確実に自分が欲しい数もらえるように他人がコマを使い切ってからやるぜーということも作り的にできないので、常に他人の動向にドキドキしっぱなしです。
このゆらぎは畑を自分の欲しい豆のエリアに他人が作ってくれるかや、(金が足りなくて)自発できない時など、それなりに登場してきます。

さらに畑や建物、コーヒーバーなどの先置きという直接的なインターフェースもあるので、全体的にインタラクション強めなゲームです。

直接攻撃という訳でもなく、大きくはないんですが、あからさまに攻撃されているというよりも、制御できない部分が起こした結果で自分が損したという程度の印象です。ゆらぎ程度なので、色んな手の打ちようがあり、それを考えるのが楽しくはあるんですが。

そして、もうひとつのゲームの中心のひとつなのが、アラビカトラックです。中段/上段に畑配置時、他人の畑にワーカー配置時、アラビカカウンター獲得時などに上がるのですが、上げるのめっちゃ大変! でもロバや商社マン、トラックなどのレアなものがもらえますし、点数も畑のマジョリティ争いと双璧です。
ここを1,2つ上げればxxが手に入るな……上げる手段がねえ!となりがちなんですが、どうあげるか、(先取りもあるので)いつあげるかのやりくりが楽しく、やりきった充足感もある部分です。

ここで1つ重大な欠点と僕が思っている点について触れます。上げるための重要要素であるアラビカカウンターは獲得時にカウンタートラックに置かれ、このカウンタートラックもどの程度埋まったかで得点になるんですが、獲得済みのカウンターと同じものはカウントしませんという結構な縛りがあります(条件を満たせばカウントするんですが、説明は長くなるのでBGGのわかりやすいファイルにリンクしておきます)。
カウンターの半分くらいはランダムにセットアップされており、獲得する種類をコントロールするのはかなり難しいわりに結構な点数になるので被ったせいで負けた!みたいなこともあって、重なったからといって有利なことがあるわけでもないのに理不尽に感じます。

あとは、実際にゲーム中に主に行っていることが直接的に点数に関わっているわけではないというのも、人によっては気持ち悪いかもしれません。コーヒー豆を獲得して、契約を達成したり、コーヒーバーに売ったりするフェイズが一番のメイン処っぽいんですが、点数自体はここで手に入れたロバを活用して畑を作るマジョリティ争いだったり、副次的にもらえるアラビカカウンターやトラックから得られるものが大きいので、例えば、金儲けするゲームです!工場作って改良して生産して売った!金だ!勝利点だ!という類のゲームのようなわかりやすさがありません。
ルールに則って手を動かすことはできるが、これって勝ちに近づいてるんだっけ?みたいな感覚をゲーム中に感じます。

ここら辺の気持ち悪さは、一部の意味ないのでは?というように思えるルールと絡んで、ゲーム自体のすかっとさ具合を下げているように思えます。
例えば、建物の1つである倉庫は、ラウンド間の豆の持ち越し数を増やしますが、豆は契約達成して何らかのボーナスをもらったり、コーヒーバーに売ってお金にした方が良い場面も多く、そもそもそんなにラウンド間で持ち越す用事はないのです。倉庫という名前も相まって、なんで保管しないとならないの?と気持ち悪いです。
しかし、実際のところ倉庫を建てるメリットで豆の持ち越し数が増えるのはおまけで、建築時にもらえるボーナスと任意の豆への変換効率のアップ(倉庫なしだと4:1交換なのが、最大で2:1まで上がります)が建てる意味だと思っています。

テーマとやってることと勝ちを目指す行動が一本でつながっていない違和感を感じさせる作りなのが残念です。
こういうゲームはインストを丁寧にしないとルールが伝わりにくいですし。ちょっと損してるなーと。

とはいえ、きっちり管理された予定通りの収益がもたらされる世界の中で遊ぶのも楽しいのですが、他人の一挙手一投足にゆらがされる世界で、どうやりくりするのか考えるのも十分楽しく、魅力的なゲームだと僕は思います。
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

QLOOKアクセス解析