世界の7不思議

(2人でインスト込み1時間ちょっと(ひとり2人分操作の疑似4人プレイ))
【概要】
古代文明の指導者となり、自らの土地を発展させるのだ。偉大なる建築物とともに。
【ルール】
ゲーム開始時に自分が担当する文明を決め、ボードを受け取ります。(文明決定用のカードがあります)
ボードには裏表があるので、どちらを使うか各プレイヤーが決めます。
その後、プレイヤーの手番は以下の流れで進みます。
1.その手番に使用するカードの選択
2.カード使用
3.残ったカードを隣の人に渡す
1.カードの選択
ゲームは3世代に分かれており、各世代の開始時に各プレイヤーに7枚のカードが渡されます。各プレイヤーはそのうちの1枚を選びます。
2.カード使用
選択したカードを使用して以下のいずれかを行います。
A.建物の建築:カードには必要な資材が書かれており、それを満たせば建物を建築することができます。資材は、自分の文明で産出しているものはタダで、隣のプレイヤーの文明で産出されているものは1つ2金で自由に使用できます。
また、建物は前身となるなる建物を建築していれば、必要資材と関係なく建築することができます。
B.7不思議の建築:各文明には偉大な建築物(7不思議)があります。必要な資材を満たした上でボードの下にカードを差し込むことで7不思議を徐々に建築します(3段階もしくは4段階の建築で完成です)
C.売却:選んだカードを捨てることで3金受け取ります。
3.残ったカードを隣の人に渡す
残りのカードを隣のプレイヤーに渡します。この時渡されたカードの中から次の手番で使うカードを選ぶことになります。
この流れを渡すカードが最後の1枚になるまで(つまり6回)繰り返します。最後の1枚は捨て札になり、その世代は終了し、戦争(後述)が行われます。
その後、次の世代の7枚のカードを各プレイヤーに配り、次の世代を始めます。
3世代終了後、これまでの戦争で得た勝利点に、カードから得られる勝利点および7不思議から得られる勝利点を加算します。最も勝利点が多かった人が勝利します。
※戦争は、カードに書かれた盾マーク数の合計を隣の文明と競い、多かった方が勝利点を得ます。
※勝利点の計算方法(手持ちの黄色カードごとに1点等)、または勝利点そのものが基本的にカードに書かれていますが、科学技術だけは特殊で、3種類のマーク1組ごとに7点&各種類の枚数の乗数を勝利点として得ます。
【プレイ内容】
2人からプレイ可能でプレイ時間も30分と手軽そうだった&なんか盛り上がって購入してしまいました。
ルールブックを読んだところ、2人プレイ用バリアントの部分に「2人プレイは3人以上のゲームに慣れた熟練者向け」的なことが書いてあったので、一瞬躊躇しましたが、それならそれでひとりが2人分プレイする疑似4人プレイでやってみようと、よう意味のわからん閃きがあり、相方もそれで良いと言ってくれたんで、疑似4人プレイで遊んでみました。
僕1がバビロンの空中庭園、僕2がロードスの巨人像、相方1がゼウス像、相方2がアレクサンドリアの大灯台でした。A/Bについては、初回だからということで全部Aを選びました。
とりあえず序盤の方針として、以下を考えました。
① 1つの建物で2つの資材がまかなえるものを優先
② 後々別の建物をタダで建てられるものを優先
んで、僕1のバビロンの空中庭園は、科学技術カードと同等の効果を得る効果があるので科学技術を重視、ロードスの巨人像は盾マーク2つを得る効果があるので軍事重視でやろうと決めました。とりあえず初回なので何かに特化した方が面白そうというのがベースになってます。
相方も、相方1は軍事を重視、相方2は科学技術を重視しているようでした。(相方2は特に重視ということでもなかったのかもしれません。色々やってたんで)
第1世代では特に波乱もなく、方針通りに進めつつ、金が全然増える様子がないので僕2はお金を稼がせようと、酒場(+5金)とバザー(自分と両隣が茶色建物建築時に+1金)を建て、僕1は効率的に資材を買わせようと東交易所を建てました。
僕2はともかく僕1はずーっと金欠でしたが。(卓の座り方がプレイしやすさも考慮して、僕1、僕2、相方1、相方2と言う並びだったので資材購入時は基本的に自分同士でやり取りしてたこともあるかと思います)
このへんで、確かにカードのめぐりは運だけども、少なくとも7不思議に関しては後々まで必要な資材が既にわかってるんだなということにようやく気付きます。んじゃ、とりあえず自分の7不思議は作れるように資材集めとこうかと茶色建物を建てたりしてました。
第2世代で徐々に資材が足りないものが出始めます。とはいってもタダで建てられる発展系の建物や必要資材が少ないものも多いので欲しいものは大概建てられるので困ってはいませんでした。
そして、僕1はこの時点で科学技術の建物を5つ建てており、僕2は軍事力の拡張を進め相方1にも盾マーク3,4つ程の差をつけ、勝てるほどになっているというだいたいの方針通りで進んでました。
そして第3世代がやってきて、配られたカードを見て、驚いたというか困ったと言うか、資材が足らずにほとんどの建物を建てることができません。建てたい建物を選ぶのではなく、かろうじて建てることのできる建物を選ぶしかできませんでした。大抵の場合、不足するのは灰色の建物から産出される資源(加工品)で、僕1、2は相方2の資源(加工品)を使って、まだなんとかできる建物もありましたが、僕2は悲惨で、自分、両隣含めて加工品のうちの織物が全くなかったのでお金はあっても購入することもできず、相方に流さない方がいいなというカードを売るだけになってしまいました。
結果は、科学技術を7枚(文明でさらに+1)集めた僕1が48点でトップでした(案外伸びませんでしたが)。相方1は僕2と同じように資材不足で建てることができない建物が結構あったようで、かつ、軍事力でも僕2に負けていたので最下位でした。

(終了時)
【感想】
※あくまで1回目の感想です。↓にまただらーっと書いてますが、文句の一部は、2回目以降のプレイではクリアされるのではないかと思ってます。
うーん。イマイチでした。カードをぐるぐる回す仕組みは自体は面白いですが、全体的に窮屈でした。
理由は単純で以下の2つです。
1.最後まで見通したプレイが必要
まあ、こんなのは大抵のゲームに言えることで、良くない点としてあげるのははばかられますが、第3世代、僕も相方も建てることのできない建物が半分くらいありました。僕だけがとか相方だけがとかならまだしも、僕も相方も2人分操作していて、それでも資材が足りない建物が半分もあったわけです。1回プレイして身体で覚えるか、ルールブックにまとめられている全建物の必要資材をあらかじめ確認しておかないと、第3世代でお話しになりませんってのはどうかなと。
2.プレイヤーに求められる最低限のお約束が多い(ように思う)
上記の1でも言えることですが、建築時の縛りは必要資材以外、ルール上ではないですが、第3世代で楽しみたかったら1,2世代でこの資材の生産施設建てといて、いい勝負にしたかったら君は建てたくないかもしれないけど最低限こういう建物は作らないとダメだよ、なんで次の手番の人にそのカードを渡すの?ちゃんと君がとめないという、暗黙のお約束がある(ように感じる)のがすごい窮屈です。
例えば、今回のプレイで僕が勝てた大きな要因の1つは、科学技術に関する建築を十分にできたからだと考えていますが、これを解決する手段は、「全員が科学技術に関する建物を一定以上建築する」しか思いつかないのです(下家に渡さずに売ったりするよりは建てるかという考え&優秀な得点リソースとして)。
2は…。もうちょっとやりこまないと断言はできないのでしょうが、有る程度守るべき定石やら空気を読め感が本当にあるなら嫌ですね…。うちのプレイ方針は勝つことではなくて、楽しむことが目的なんで。まあ、保留です。
んで、相方は楽しかったと言いつつも、「カードの交換が変わってるけど、やってることは他のゲームと変わんない」とも言ってました。確かに、色々建物建てて、そこから得られる資材やら収入やらをもとにして、また建物建てる(=勝利点を得る)っていう拡大再生産のゲームってたくさんありますね。
となると、そのシステムと言うか仕組みに独自色が打ち出されているんでしょうし、そこを楽しめないのであれば、他のゲームをやった方がよいのでしょう(あくまで拡大再生産部分は似てる、同じという前提ですが)。
では、世界の7不思議のカードドラフトは?と言われると、まわすのは面白いけども、それが他のゲームよりもゲーム自体の出来に大きく貢献してるか?と言われると、少なくとも僕の好みではないです。
他人の手札にまで直接関与できる云々よりも、ぼやっとした方針レベルしか決めることはできず、数ターン先までの戦術を組み立てることができないことを不便に感じたので。
とりあえず、年末年始であと何回かやってみます。