ごいた

(インスト込み4人で30分ほど。インスト無しで20分ほど)
【概要&ルール】
2対2のペアになって4人で戦うゲーム。元々は木のコマを用いて能登半島の漁師町で行われていた伝統ゲームで今回遊んだのは、それをカードゲーム化したピグフォン版です。(商品としては、「天九紙牌/ごいた」で販売されてます)
8枚ずつ配られた手札を一番早く場に出した人がいるチームに、点が入ります。規定点に早く達したチームが最終的な勝者となります。
手札を場に出すのは、手番のプレイヤーが攻める時と、手番プレイヤー以外がその攻め手を受ける時です。
手番のプレイヤーは手札から何らかのカード(本当はコマですが、今回の版だとカードなので)を出します。この時、(ペアかペアでないかは関係なく)同じカードを持っているプレイヤーはそれを場に出すことで“受ける”ことができます。
受けたプレイヤーが、手番プレイヤーとなり、また何らかのカードを場に出します。そして、それと同じカードを持っているプレイヤーが…と繰り返すことでゲームは進みます。
誰も受けなかった場合、手番プレイヤーは変わらず、再度、カードを出します。
手札を出し切った際、8枚目に場に出したカードに応じて点数が入ります。
言い方を変えれば手番を4回行ったプレイヤーのいるチームが勝ちです。
また、一番枚数の多いカード(「し」)が手札に入っている枚数によっては、配り直しになったり手役としていきなり得点になったりします。
【プレイ内容&感想】
ルールがえらく単純なのでさくっとインスト完了後、これって楽しいのか? どこらへんがペア戦なんだ?と色々とクエスチョンマークが浮かんだ状態で、僕&T VS 相方&Yのチームでプレイ開始しました。
そしていきなりYが「5し」の宣言です(手札に5枚「し」がある状態のことで、ペア相手と相談して配り直すかこのままゲームを続けるか選択できます)。
まあ、最初だし有利なのか不利なのかわからんからやってみるとなりましたが、Yのペアである相方もそれなりに「し」を持っていたらしく、一度はYの「し」を受けたものの、連続で「し」を出されると僕にもTにも「し」はないので、受けることができません(ジョーカー的な強さの「王」がありますが、「し」と「香」は受けることができない)。
あれよあれよとYが攻め続けて勝利しました。
ほうほう、そういうことかと第二戦以降を続けます。
最初の数戦は、枚数の少ないカードの方が受けられる可能性が少ない方を出すようにした方が良いのかなと考えてプレイしていました。例えば、「角」は2枚しかないので、自分が1枚しか持っていないとしてもペアのプレイヤーが持っている確率(敵チームに受けられない確率)は1/3ですが、「銀」は4枚あるので自分が1枚しか持っていないとすると、期待値的には敵チームのプレイヤーはほぼ持っています(つまり、受けられます)。
敵に受けられない限り負けることはないので、上記のような考え方をしたわけです。
しかし、そうすると最後に残るのは枚数の多いカード=点数の低いカードなので、これは微妙です。ということで、「し」から出すようにしてみました。
これはこれで当然、敵チームに受けられていいようにカードを出されて負けてしまいます。
要は自分の弱点となるカードを早めに処理し、かつ、敵チームの攻め手を受けて、自分の好きにできるような状況を作り出せば良いようです。ここで重要になってくるのがペアの存在で、自分の手札を出し切ることだけを考えるのではなくて、ペアの打ちまわしを見て、自分が攻めた方がいいのか、それともペアに任せた方がいいのかを判断しないといけません。
直接情報交換するわけではないですが、不思議なものでなんとなくペアのプレイヤーが自信を持っているカードがわかることもありますし、理屈で考えて相手の持っているカードを推測することもできます。このわかるようでわからない、弱い連帯感、それほど協力していないチームプレイが最初はもどかしいですが、慣れてある程度読めるようになると非常に気持ちいいです。
あと、カードの枚数も種類も少ない上に、基本的にカードは場に全部オープンなので、そこまでカウンティングをしていなくても構いませんし、受けられる受けられないの判断が同じカードを持っているかどうか(「王」持ってたら話は別ですが)、という単純さなのもあって、サクサクとプレイできます。
カードの偏りがあるとそれを利用して一気に勝負が決まるので、大概は点数が倍付けになる(6枚目に出した自分のカードが誰にも受けられずに、8枚目を続けて出すことになると点数が2倍になる)というのも爽快です。20戦くらいやりましたが、7,8割は倍付けでした。
全員が面白い!ということで途中、ペアを1度変えつつ何戦かしました。まあ、不思議なことに僕が入ったペアは合計点で勝つことはありませんでしたが・・・。一方で、相方が入ったペアは反対に必ず合計点で勝ってました。むむむと思いつつ、帰る直前に相方とペアを組ませてもらって遊んだところ、見事合計点で勝利!
ペア戦と聞いた時に、相方はいまいちゲームに自信がないので「(ペア相手に迷惑かけるのが)いやだなー」という顔をしていましたが、帰りの電車の中でも「ごいたいいね」と言うくらいには好きになってくれたようです。
僕も良いゲームだと思いますし、実際に面白いですが、4人でしかできないというのが唯一の欠点です。