ダイスタウン/Dice Town

(3人でインスト込み1時間ほど)
【概要】
ここは西部のとある町。
荒くれ者たちは日々ポーカーに明け暮れていた。
金だけでなく、土地、女、自分の店の商品、金鉱の発掘権等ありとあらゆるものが賭けられている。最も富を手に入れるのは誰だ?
【ルール】
キングやクイーン、ジャックといったトランプの模様が書かれたダイスを振ってポーカーの役を作り、その強さ&含まれるカードの種類でそのラウンドのアクションを選択し、土地や金などを手に入れます。最終的に勝利点に変換され、最も多くの勝利点を稼いだプレイヤーが勝利します。
ゲームは、土地がなくなる、金鉱を掘りつくすといった規定の条件を満たすまで以下の1,2を繰り返します。
1.ダイスを振る。
2.ダイスの目によってアクションを選択し、実行する。
1.ダイスを振る
プレイヤーはトランプの模様が書かれたダイスを5つ持っています。全てのダイスを振り、出た目の中からひとつを選んで確定させ、残ったダイスを振り、出た目の中からひとつ選んで…と、振る度に1つずつダイスの目を確定させます。
ダイスは、「スペードのマーク」「キング」「クイーン」「ジャック」「10」「9」がそれぞれの面に書かれており、5つともダイスでポーカーの役を作るように確定させていきます。
ダイスの目は「1度振るたびに1つ確定」が基本ですが、お金を銀行に払うことで振り直しや確定させるダイスの数を増やすことができます。
2.ダイスの目によってアクションを選択し、実行する。
全プレイヤーの目が確定したら、役の強さを比較し、強い順にアクションを行います。アクションは以下の通りです。
・土地を手に入れる…最も強い役のプレイヤーが選択できます。場に出ている土地カードを手に入れます。複数手に入れる場合もあります。土地カードには数字が書かれており、ゲーム終了時、数字がそのまま得点になります。
・保安官を買収する…キングが最も多いプレイヤーが選択できます。保安官カードを手元に持ってきます。保安官カードが手元にあれば同点時の判定で有利になります。また、ゲーム終了時に手元にあれば勝利点になります。
・女を雇う…クイーンが最も多いプレイヤーが選択できます。女性を雇って他プレイヤーに色仕掛けで土地を奪わせることができます。クイーンの数だけ土地カードを見せてもらい、1枚を奪って残りを返します。
・何でも屋で買い物…ジャックが最も多いプレイヤーが選択できます。道具カードをジャックの数だけ引き、その中から1枚を選択します。道具カードはダイスをタダで振り直せたり、勝利点になったりと様々な効果があります。
・銀行で金をもらう…10が最も多いプレイヤーが選択できます。銀行に置かれたお金を全て手に入れることができます。お金は2ドル単位で勝利点になります。
・金鉱を掘りに行く…9が最も多いプレイヤーが選択できます。金鉱に置かれたナゲットを9の目の数だけ手に入れることができます。ナゲットは、1つで勝利点になります。
・ドクター・バッドラックの屋台に行く…どのアクションも行っていないプレイヤーは、ドクターバッドラックの屋台に行き、出た目に応じて道具カードなどを手に入れることができます(ダイスの目が悪買った際の救済的なアクションです)。

(各アクションは街の建物を訪問することで行います)
アクション終了時に、終了条件を満たしていたらゲーム終了となり、勝利点の計算、勝利プレイヤーの決定を行います。
【プレイ内容】
Yは寝ていたので僕、相方、Tの3人でプレイしました。
実は英語版だと思って購入したらドイツ語版だったので、説明書やらカードの説明を読むのに難儀しました。(ドイツ語版でもDice Townなんですよね…)
では、ゲームスタート!となると全員でガラガラとダイスを振りまくります。他のダイスゲームと呼ばれているゲームでは、手番プレイヤーだけだったり、全プレイヤーでダイスが共有だったりすることが多いので、全員が一気に振るってのだけで新鮮です。
1つずつダイスを確定していくわけですが、僕は2,3個確定させるまではあまり作戦とかは考えずに振ってました。一方で、相方はかなり最初から決め打ちで、例えば「スペードのエースで4カード以上を作る」と決めて、ひたすらそれに向かって、振り直しor複数確保をしているようでした。Tはふたりの間くらいで状況に応じてという感じだったでしょうか。
ワンペア以上は大概作れますし、3人だと土地を狙わない限りはアクションのバッティングはしない(仮にバッティングしても別のアクションは誰にも取られない)ので、すぱすぱ進みました。土地を狙ったTが相方に勝つには4カード以上必須という状況で、最後の1つをひたすら振り直して大金を払ったことが1回あったくらいです。
明らかに土地が強いだろうと、最初から土地狙いの相方、ダイスの目次第の僕、あえて色々なアクションを狙ってくるTとダイス振りだけでなくアクションの選択も色がでました(僕と相方はダイス振りの傾向からアクション選択の傾向もだいたい決まってしまいますが)。
序盤は相方が土地を取りまくり、これはやばいかなと思ったのですが、中盤以降、ダイス運と振り直すためのお金がなくなった相方はなかなか土地をとりに行けず、その間に僕が運だけで取りに行く、僕が運が悪い時には金持ちのTが土地を取りに行くという展開になりました。
終盤は取れる土地の候補に点数が低いものしかなかったため、僕がクイーンのアクションで相方やTから土地を奪う作戦にでる一方で、またダイス運が持ち直してきた相方が土地を集めて終了条件を満たし、ゲームセットとなりました。
最終的には色々なアクションを選択していたTはイマイチ点が伸び悩み、僕はクイーン効果で相方から土地を奪いまくったおかげで、土地からの勝利点は相方よりもありました。しかし、相方が3枚持っていた道具カードは、うち2枚が勝利点で、しかも、1枚8点という高得点カードもあり、最終得点では相方が勝利しました。
【感想】
ダイスをガラガラ振りまくるのが最高です。
一応、3人と少人数でもプレイできますが、プレイ人数が少ないせいでプレイヤー間で狙うアクションがバッティングしないと、ひたすら土地をとるアクションを狙うためにお金を費やすゲームになりかねず、自分のダイス振りだけで完結してしまうように思います。
クイーンで土地を奪うのも強いですが、クイーンでは土地は1枚しか取れないので、あくまで次点の策かなと。
そして、アクションがバッティングしないのであれば、色々なアクションをあえて狙うメリットが薄くなり、残念賞的な程度の価値しか得点効率の悪いアクションには残らなくなります(例えば、金鉱は、6つ単位で勝利点に変換できるのですが、僕と相方は3つだの5つだので最終的に無駄アクションになってしまいました)。
4,5人でプレイすれば解消されるのかと言われれば正直なところ微妙な気もします。如何に少ない努力(振り直し用に払うドル)で土地をとるのか、または、他プレイヤーに土地をとらせるのにドルを使わせるのかというのがポイントではないかと思いますが、これは別にプレイ人数に依存しないのではないかと思うからです。
大抵のボードゲームで、「相手が何をしようとしているのかをくみ取って、それを邪魔orそれに相乗る」というのは重要ですが、ダイスタウンでは、その判断がリアルタイムで求められます。人数関係なく、他プレイヤーが振っている目、出そうとしている目を察しつつ、臨機応変に自分の狙いを変えていく、勝とうと思うのであれば、それに終始することになるのではないかと。そこらへんが、ダイスを振る面白さだけでないこのゲームの良いところだと思います。
ただ、ダイスを振って、自分の出したい目を出す。そこで初めて他人の目を見て、一喜一憂する。そういう楽しみ方でも十分楽しめます。ダイスでポーカーというのは妙な感じもしますが、西部劇のモチーフにはあっています。部隊が日本の宿場町だと、普通のサイコロでよいのかもしれませんw。
ダイスゲームは仕組みを単純にすると展開が単調になり、複雑にすればダイスを振って結果を見る爽快感はなくなるという印象でしたが、ダイスタウンはそこらへんの単純さと複雑さ、ダイスを振る爽快感のバランスがちょうどいいように思います。ダイスをひとが振っている時のダウンタイムのないですし良いダイスゲームです。
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拡張について。
このゲームにも拡張が出ています。主な特徴は以下のとおりです。
最大6人までできるようになった。
場所ごとに第2のアクションが追加された。
「同じ系統で「次点」にあたる物(銀行と市役所)」と「従来とは異なる性質の物(前述の2つ以外)」に大別され、トップは好きな方を選び、残った方を2位がする。
おたずね者やインディアンが登場。
おたずね者は酒場で雇えて、ロールフェイズで使えばタダで2個をカードに描かれた目に確定できる。
一度使うと決闘(警察署で選べる)の対象になり、倒せばゲームセットの時にボーナスになる。
インディアンは土地カードを放棄すれば次のラウンドに限り専用のサイコロをGETできて、その出目に従い「自分の出目を1個好きな目に変更」「他の人を1個振り直す」「横取りからガードされる」「場所を封鎖しアクション無しにする」のどれかをできる。
他にも「土地カードに牧場(横取りできない)を追加」や、「さらなる雑貨屋カードの追加」などもあります。
参考になりましたでしょうか?
最大6人までできるようになった。
場所ごとに第2のアクションが追加された。
「同じ系統で「次点」にあたる物(銀行と市役所)」と「従来とは異なる性質の物(前述の2つ以外)」に大別され、トップは好きな方を選び、残った方を2位がする。
おたずね者やインディアンが登場。
おたずね者は酒場で雇えて、ロールフェイズで使えばタダで2個をカードに描かれた目に確定できる。
一度使うと決闘(警察署で選べる)の対象になり、倒せばゲームセットの時にボーナスになる。
インディアンは土地カードを放棄すれば次のラウンドに限り専用のサイコロをGETできて、その出目に従い「自分の出目を1個好きな目に変更」「他の人を1個振り直す」「横取りからガードされる」「場所を封鎖しアクション無しにする」のどれかをできる。
他にも「土地カードに牧場(横取りできない)を追加」や、「さらなる雑貨屋カードの追加」などもあります。
参考になりましたでしょうか?
あ、間違い発見・・・
「金塊は1個で1点、ドル札は2枚で1点」が正しい模様です。
Re: あ、間違い発見・・・
> しゃみ・ぺけぺんさん
拡張も気になっていたので大変参考になりました。
ありがとうございます。
金塊とドル札の誤りについては修正させていただきましたー。
拡張も気になっていたので大変参考になりました。
ありがとうございます。
金塊とドル札の誤りについては修正させていただきましたー。