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犯人はお前だ!(同人ゲーム)

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※ゲームマーケット2011秋で頒布予定のゲームのちょうちん記事です。ご注意ください。
(インスト込み、1ゲーム20~30分)
【概要】

バラバラ殺人が発生した。あなたたちは刑事になって犯人と事件の真相を解明に奔走します。
しかし、犯人もまたあなたたちの中にいるのです。まわりの怪しい挙動をかぎ取って見事犯人を当てましょう。

【ルール】

人狼やレジスタンスのような、プレイヤーの中に裏切り者というか、敵がいるパターンのゲームです。

プレイヤーのなかにひとり犯人がいます。が、この犯人が他のプレイヤーを殺したり何かをプレイヤーにするわけではありません。既に事件は起こっており、刑事がその真相を突き止めるのを犯人は邪魔をします。

ゲームは大きく、準備、捜査会議、捜査、告発という流れで進みます。

1.準備
 キャップ(親)と各プレイヤーのニックネームを決めます。ゲーム中はネックネームで呼び合います。
 キャップが役割カードと犯罪カードを全プレイヤーに配ります。役割カードが“犯人”のプレイヤーに配られた犯罪カードに書かれた被害者、凶器、犯行現場が事件の真相になります。
(クルーなどで、最初にゲームから除かれたカードが真相になるのが、犯人が持っているカードに変わったものと考えてください)

2.捜査会議
 キャップの仕切りで、捜査の分担をします。各刑事は、被害者、凶器、犯行現場を1つずつ担当します。
 捜査対象は、犯罪カードと同じものが用意されています。分担後にその対象について各刑事が捜査を行います。捜査対象は被害者、凶器、犯行現場ごとに(参加人数+1)個あるので、それぞれ1つ余ることになります。

3.捜査
 捜査会議での分担に従って、各刑事が対象について捜査します。具体的には「裏取りカード」をテーブルの下で他のプレイヤーにまわします。犯人は真相の捜査の時にだけ「裏取りカード」の向きを変えます。向きが変わらなければカードは「無関係」のまま捜査担当者に戻ってきますし、向きが変われば「裏取り成功!」で戻ってきます。

 捜査結果はまず、捜査担当の刑事だけが知り、公開/非公開を選択します。公開の際に、刑事も犯人も嘘をついてはいけません。ただし、犯人が真相について捜査した場合、捜査担当者はカードの向きを変える機会がないため、捜査結果は「無関係」になります。そのため、結果的に犯人が結果を公開しても真実は秘匿されます。

4.告発
 キャップの「犯人はお前だ!」の声にあわせて、刑事は犯人と推理した人物を指差します。
 ここで犯人を当てた刑事たちで、真相(被害者、凶器、犯行現場)の推理も発表します。

 ここの結果に応じて以下の通り、各プレイヤーに点数が入ります。


 規定点数をいずれかのプレイヤーが超えたら、ゲーム終了で、その時点での最高得点者が勝利します。


【プレイ内容】

※ リプレイ風でお届けします。

準備フェイズ

A:「じゃあ、キャップを決めようか。警察に最近お世話になったプレイヤーだから、Bさんで良いかな?」
C:「問題ないです」
B:「私がキャップね。呼び名は替えてもいんでしょ?」
A:「リーダーぽければ、おっけーです。じゃあ、残りの3人は、サイコロ振ってニックネームカードを元に決めちゃうね」
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(ニックネームカード)

C:「C、いきます。ニックネームカードの表を使って、(サイコロを振って)5-3です」
A:「ドラゴンだね」
ドラゴン:「当たりですね」
D:「おお、かっこいい!いいなー。じゃあ、私も表で、山さん狙い!(といいつつサイコロをふる)2-6です」
A:「どんたくだね」
どんたく:「やだー。かっこ悪いー。あ!(Bの名札を指差して)BOSSって書いてある! 天○祐希だ!(Bは女性です)」

全員:「なーななななななーなーななーな、なーなーなーななななー(ドラマB○SSのテーマ)」

どんたく:「なんかかっこ良過ぎてBOSSが犯人くさい」
BOSS:「かっこいいでしょう。で、A君は?」
A:「裏面使ってスマホになった」
どんたく:「は?」
スマホ:「だから、スマホです。(眼鏡を指で上げながら)これだからロートルは・・・」
BOSS:「なにその、無駄なキャラ作り(笑)」

BOSSが自分を含む全員に犯罪カードを配って準備フェイズは終了しました。

捜査会議フェイズ

BOSS:「よし、じゃあ、君らに集まってもらったのは他でもない。バラバラ殺人の捜査をお願いしたいんだ」
どんたく:「バラバラ殺人!? 犯人は誰ですか」
BOSS:「それを捜査して欲しいんだって(笑)。まあ、まずは被害者の身許を調査して欲しい。赤井を調べたいやつはいるか」
スマホ:「僕がいきますよ。BOSS」
BOSS:「よし、任せるぞ。では・・・、次は榎木だ」
ドラゴン;「それが捜査したいです」
どんたく:「どんたくの名に懸けて榎木は私が調べるよ」
BOSS:「まあ、待て。そんなにもめるなら私が榎木は調べよう(言いながら榎木のカードを引き取る」
どんたく:「今回のBOSSは信用できる気がする!」
BOSS:「じゃあ、井上」
どんたく:「私が調べます」
ドラゴン:「僕は残った2つのうち、大石で」

(被害者の捜査担当 BOSS:榎木、スマホ:赤井、どんたく:井上、ドラゴン:大石、余り:宇田)

BOSS:「次は凶器を、まず・・・、拳銃の捜査がしたいもの」
スマホ:「BOSS! 僕にナイフの捜査をやらせてください!」
どんたく:「若いやつは人の話を聞いてないな」
BOSS:「まあ、いいだろう。(ナイフのカードをスマホに渡す)うーん。毒と拳銃のどっちがいい?」
どんたく:「なんで二択なんですか(笑)。怪しいぞ。BOSS、そのどちらかやりたそうですね」
BOSS:「そんなことはないぞ」
ドラゴン:「では、毒やります」
どんたく:「ドラゴンがそっちなら私は拳銃調べたい」
BOSS:「BOSSは日本刀調べるかな。古いもの好きだし」
スマホ:「これだからロートルは・・・」
どんたく:「ほんとにむかつくな、スマホ」

(凶器の捜査担当 BOSS:日本刀、スマホ:ナイフ、どんたく:拳銃、ドラゴン:毒、余り:ロープ)

BOSS:「最後に犯行現場の担当を決めるぞ。この中だと巨大企業が仲間はずれぽいよね。なんとなく」
ドラゴン:「漢字4文字だからですか?」
スマホ:「BOSSもドラゴンもよく意味のわからないことを言い出し始めたぞ」
BOSS:「(無視して)その巨大企業が調べたい人!」
どんたく:「じゃあ、私が・・・」
スマホ:「(被せるように)やりたいです!」
どんたく:「えーー。スマホひどいわ。私、安定志向なんで、巨大企業調べたいです。家近所だし」
BOSS:「そんなに言うなら、どんたくでいいな」

その後、空家をスマホが、議員宅をドラゴンが担当することに。

BOSS:「余った2つのうち、どっちにしようかな。なーなな(以下略)、工事現場かな」

(犯行現場の捜査担当 BOSS:工事現場、スマホ:空家、どんたく:巨大企業、ドラゴン:議員宅、余り:墓場)

捜査フェイズ

スマホ:「じゃあ、BOSSから被害者を捜査ですね」
BOSS:「榎木を捜査するぞ。なーななな(以下略)。(戻ってきた「裏取りカード」を見て)無関係だ」

スマホ、ドラゴン、どんたく、3人とも公開して、結果は「無関係」。

BOSS:「じゃあ、凶器ね。日本刀を捜査・・・。うーん。非公開で」
ドラゴン:「BOSSが非公開ってなんなんですか!」
スマホ:「手柄をひとり占めですか!」
どんたく:「怪しいなあ」
BOSS:「BOSSには色々あるんだ! いいから次!次!」

スマホ:「じゃあ、(ナイフを捜査して)公開します。ナイフは、無関係です」
BOSS:「本当かあ?」
スマホ:「ロートルが何を・・・」
どんたく:「ガラケー、いらつくわあ」

ドラゴン:「(毒を捜査して)僕も、毒は無関係です」

どんたく:「(拳銃を捜査して)非公開」
スマホ:「(眼鏡をあげながら)どんたくさんが怪しいですね」
どんたく:「怪しくないよ! ガラケーは黙って!」
スマホ:「これだからロートルは・・・」
BOSS:「BOSSにも内緒なのか」
どんたく:「秘密です。手柄が欲しいので」

最後の犯行現場の捜査は、全員公開で「無関係」でした。

スマホ:「これって、みんなが無能なのかな(※捜査の仕方が悪いという意味ではなく、余っている捜査対象が真相→余らせてしまった刑事が無能という意味で)」
ドラゴン:「それか、犯人が隠してるかですよねえ」

BOSS:「よし、じゃあ、みんな準備はいいか。いくぞ?」

スマホ、ドラゴン、どんたく:「OKです」

BOSS:「犯人は、お前だ!」

スマホはドラゴンを、ドラゴンとどんたくはBOSSを指差し、BOSSは両手を上にあげてホールドアップ。

スマホ:「えー、BOSSが犯人?」
どんたく:「やっぱり、あってた! そして、やっぱりガラケーだな。な、ガラケー?」
スマホ:「はいはい、とっとと真相を当ててくださいな」

どんたく:「キャップの左隣からだから、ドラゴンが先か」
ドラゴン:「じゃあ、確実なところを。犯行現場は、BOSSが「無関係」って言った工事現場で。」
スマホ、どんたく:「え?」
ドラゴン:「あ! 余ってる墓場の可能性があるのか・・・。じゃあ、被害者から行こうかな。こっちは、BOSSが「無関係」って言ってた榎木であってると思う」
BOSS:「正解」
どんたく:「凶器は拳銃! 捜査で「裏取り成功!」だったから間違いないよ」
BOSS:「うーん。正解」
ドラゴン:「結局、犯行現場を当てないとダメなのか・・・。いいや、自分を信じる! 工事現場で!」
BOSS:「はずれ~。余ってる墓場でした」

犯人であるBOSSの犯罪は、犯行現場を当てられなかったので、『推定無罪』となり、BOSS:2点、どんたく:2点、ドラゴン:2点、スマホ:0点が入り、Bさん(BOSS)とDさん(どんたく)が1戦目との合計が6点となり、2人が同点勝利となりました。

【解説】

捜査会議の仕切りをやるキャップ役のBOSSが犯人だったせいか、かなり犯人の思惑通りにゲームが進んでしまいました。

しかし、BOSSは真相の捜査担当を全部自分にしたりせず、真相の凶器の捜査は刑事達と争わずにどんたくに渡すなど、うまく隠れています。凶器をどんたくに譲ったのも、捜査の結果「裏取り成功!」が出た際に、どんたくと希望が競合したスマホに疑いの目を向ける作戦があったようです(どんたくに疑われていたので失敗してしまっていますが)。
また、凶器の捜査の際に、BOSSも非公開としています。犯人が真相を捜査したのであれば、公開して「無関係」だと真相を隠すべきと、たいていのプレイヤーは考えるのでBOSSは犯人ではないのか?と刑事側の推理を混乱させることができます。

実際には、犯行現場の捜査会議の際の言葉を挙動不審と取られてドラゴンとどんたくに当てられてしまいました。

ちなみに、スマホがドラゴンを犯人だと指名したのは、全て積極的に捜査を希望した&全て「無関係」として公開した点からのようです。結果として、スマホは深読みしすぎたということになりますが。

上記のことは、ちゃんと理屈だっているわけではなく、「こういうことも言える」レベルなので逆も言えます。例えば、スマホの考えは深読みしすぎではなく、ドラゴンが本当に犯人だったからということもありえます。

では、「犯人はお前だ!」は理屈では犯人を当てられず、結局のところ、結果論だったり、勘が当たった、運が良かったという話なのかというと、ちょっと違います(と思ってます)。犯人は捜査会議でも捜査でも、何かしらの怪しいサインを出しているからです。自分が犯人であることを認識しなければ、妙なそぶりが出ないかもしれませんが、裏取りカードの向きを変えなければならず、自分が犯人だと意識せざるを得ないので。

人狼やレジスタンスは、話し合いの中でそのサインを見破っていく、明確にしていくゲームですが、「犯人はお前だ!」は捜査会議と捜査という短時間のフェイズのなかで探るゲームです。あっさりしすぎているという人もいるでしょうが、結局、思考にバイアスがかかるのであれば、長いことやってもなあとも思っています。

ちなみに記事内ではかなりあっさり捜査を終わらせていますが、カードを全プレイヤーでまわすためかなりもっさりしています。そこでだれてしまうかもしれません。

この記事で、いい意味でも悪い意味でも興味を持っていただければ幸いです。
サークル カジタブリッジ GM2011秋向けのページ

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
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