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デザインノート的なもの (推理小説好きにとっての推理ゲームって何なのか)

ゲームマーケット2011春&秋とサークル参加をしてきて、思っていたところを書いてみます。

そもそも、何故同人ゲームを作ろうとしたのかというと、ボードゲームにはまって数年経ちますが自分の思うところの「推理ゲーム」がなかったからです。

では、「推理ゲーム」って何でしょうか。

“推理”ゲームと言うからには少なくとも推理に主眼が置かれたものでしょう。“推理”を抽象化したりデフォルメしたものがゲームの中心になっているボードゲームが「推理ゲーム」になるはずです。

そうなると、次は“推理”とは何か?です。ここで1つの式をあげます。

1+X=2

上記の式でX=1を当てるのが推理であるとボードゲームでは言われることが多いです。クルーしかり、スコットランドヤードしかり、ドメモしかりです。いやいや、答えである2を当てるのが推理ゲームでしょうと言う人もいるでしょうが、答えの枠組みは用意されているものから外れることはないため、ゲーム中に提示された情報をもとに消し込みを行って導出しているのはあくまでXです(と僕は考えています)。

しかし、一定以上の推理(小説)好きにとっては、推理とはトリックや犯行のロジックを解き明かすものであって欲しいと思っているはずです(少なくとも僕や僕の周りの推理小説好きの方々はそうです)。
ゲーム上の駆け引きで、情報がそろう前に回答する、答えを導出するという場合もありますが、基本的に誰がやっても同じ回答になるものは単なる論理的な思考であって、推理(小説)好きのいうところの推理ではありません。
本格ミステリでいうところの論理のアクロバットが欲しいわけです。

※念のため書きますが、論理的思考で仮定を検証するような、正解を絞っていくようなゲームは「推理ゲーム」ではないとは言っていません。推理小説好きにとっては、違和感がある、もしくはもっとより良い形の「推理ゲーム」があるのではないかということです。

じゃあ、「トリック」を抽象化してボードゲームにすれば「推理ゲーム」になるんじゃね?という話になりますが、ボードゲームであるからには繰り返し遊べなければなりません(シャーロック・ホームズ10の怪事件は、ドイツゲーム大賞とってますが例外でしょう)。そして、パターンを覚えれば解けるというゲームでは、やはりXの値を求めるゲームと言うことになるので、何かを組み合わせて「トリック」を作るというのも(推理小説好きのいう)推理ではないということなります。
では、パターン化されない仕組みで機械的に「トリック」を生成できるかと言うと、それもまた難しいです。

これを解決するための方法として以下の2つを考えました。

A.ボードゲームにする対象を「トリック」ではなくす。
B.“機械的に”ではなく、“人為的に”「トリック」を作る。

A.ボードゲームにする対象を「トリック」ではなくす

 上記の1+X=2の式で言うなら+や=をゲーム化する方法を考えてみます。
推理小説に関して昔から言われていることで「後期クイーン的問題」というのがあります。名探偵が正解とした推理をその作品の中では本当かどうか証明することはできないというやつです。ぶっちゃけて言えば、別に反論がでないから正しいとかではなく、名探偵なんだから推理は正しくて当然というか正しいようにできているとも言えます。
少年漫画の主人公がどんな理不尽な成長をしようとも最終的に勝利するのは主人公だからであり、少女漫画で憧れの男性から他の女性ではなく主人公が選ばれるのも主人公だからである、そしてそれは正しいこと、良いことであると言うのに似てます。

つまり、式中の+や=のどこかに“Xを解くのは名探偵である”という要素が入っている(のが推理小説)と考えて、具体化した1つの形が「Tの悲劇」になります。
実際のところがどうなのかはさておき、最終的な推理の結果が真実であるという考え方をゲームに落としてみました。

ただ、推理ゲームというと誤解を受けるだろうと思ってはいましたし、気をつけようとも思っていたのですが、が、ゲームマーケット2011春のカタログには思いっきり推理ゲームと書いてしまっていて、気づいた時には愕然としました。あれは本当に失敗でした・・・。(当日のあおりとかでは、推理小説風とかそんな表現をしていました)
それよりも「Tの悲劇」は“推理”って何なのか?という問題よりも先に、ボードゲームとしての練りこみの甘さや説明書のまずさなどがあり、たくさんのお叱りの声を受けました。ただ、推理小説の雰囲気はあるという声もいただいたので、方法論の方向性はあっていた部分もあったと思っています。

“推理”ゲームって何なのか、どうゲームに落とし込むべきなのかという問題とあわせて、再考しているところです。
あくまでボードゲームを作るのであれば、「これは推理ゲームじゃない」といわれても、そのあとに「でも、ゲームとしては面白い」と続くようなものを考えなければならないわけですから。
まあ、「Tの悲劇」も作るときは色々と考えてはいたのですが、いま考え直していることもあって詳しくは割愛します。

B.“機械的に”ではなく、“人為的に”「トリック」を作る

機械的に作ることができないのであれば、作ることの出来る人間に作ってもらいましょうというのがBの考え方です。
「トリック」と書くと大仰ですが、要はひとの思考自体を謎として、その人の思考を追う過程を“推理”とする形式です。とはいっても、大概のボードゲームでは「人の手を読む」として普通にやることでもあるので、その“推理”を主眼に置いたゲームを「推理ゲーム」として作ろうと考えました。
つまり、言い方を悪くすると人にぶんなげてしまうというわけで、大体の形式としては、人狼やレジスタンスのようにプレイヤーの中に敵陣営のひとがいて、それを推理するという形を選びました。

僕は、人狼やレジスタンスでは、参加者が推理の元となる情報を手に入れる枠組みをプレイヤー内で作り上げなければほぼノーヒントになってしまうところが、推理ゲームとしては好きではありませんでした。
まあ、人狼は疑心暗鬼やちょっとしたことから生まれる誤解、勘に基づくインチキ推理で相手陣営を追い詰めていく感じ等々を楽しむ、どちらかというとコミュニケーションゲームの色合いが強いようにも思ってますが(だから、推理力のある人よりもコミュニケーション力のある人が得意)。

では、ゲームの仕組み的に推理の元になる情報を手に入れることができる仕組みを作ろうと考え始めたゲーム。これが「犯人はお前だ!」になります。

犯人はお前だ!については、別記事にします。というわけで続きます。

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ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
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