一握りのペンギン/A Fistful of Penguins

(3人でインスト込み3,40分ほど)
【概要&ルール】
各面に動物が書かれたダイスをふって、出た目に応じたコインを得ます。
3ラウンド(3手番)を行って最もコインを持っていたプレイヤーが勝利します。
プレイヤーは手番にダイスを振ります。ダイスの数は、1ラウンド目4つ、2ラウンド目5つ、3ラウンド目6つです。
ダイスをふったらプレイヤーは3つの選択を行います。
1.ペンギンコマを消費して、任意のダイスを振りなおすか、ダイスを1つ追加して振る。
2.ペンギンの目が出たダイスをわきにどけ、数に応じたペンギンコマを受け取る。
3.ダイスの目を確定させる。
なお、ペンギンコマとの交換に使ったダイスはその手番中、ペンギンコマを使って追加する対象にすることはできません。
(つまり、「ペンギンの目が出続ける限り無限に手番を行う」ことはできないということです)
ダイスの目を確定させた後、目に応じてコインを獲得します。

リス:
1つリスの目のダイスがあれば、左隣のプレイヤーから1金を得ます。2つあれば、左隣のプレイヤーから1金、さらに左隣のプレイヤーから2金を得ます。3つあれば、2つの時の結果に加えて、更に隣のプレイヤーから3金を得ます。〔プレイヤー数によっては、同じプレイヤーからもらうこともあります)
ヘラジカ:
ヘラジカ単独では0金です。ヘラジカの目1つにつき、リスの目が1つあれば9金もらえます。ヘラジカ1、リス2であれば、ヘラジカから9金、リスから(隣のプレイヤー等から)1+2金を得ます。ヘラジカ2、リス1であれば、9+0+1になります。
カンガルー:
ダイス1つにつき、カンガルーの目が出た数だけの金がもらえます。カンガルー1なら1金、カンガルー2なら、2金×ダイス2つで4金、カンガルー3なら3×3で9金…となります。
また、カンガルーからお金を得た際、カンガルートークンがもらえます。1ラウンド目に得たカンガルートークンなら1つ、2ラウンド目に得たカンガルートークンなら2つのダイスの目をカンガルーに変えることができます。
ペンギン:
ペンギンコマを得ます。ペンギンの目1つでコマ1つ、ペンギンの目2つならコマ3つ、ペンギンの目3つならコマ6つ…と増えていきます。
ライオン:
ライオンの目1つで7金もらえます。ただし、ライオンからお金を得る時には、他の動物の目は全て無効になります。逆にライオン以外の動物からお金を得るのであれば、ライオンの目からお金をもらうことはできません。
例えば、ライオン1、リス1、カンガルー2の場合、ライオンから7金を得るか、リス&カンガルーから5金(うち1金は隣のプレイヤーから)得るかの2択になります。
ラクダ:
ラクダの目の1つで5金になります。ただし、他の動物と違い、ライオンからお金を得ない場合でもライオンの目がでているとラクダからお金を得ることはできません。
例えば、ライオン1、リス1、カンガルー2、ラクダ1の場合、ライオンから7金を得るか、リス&カンガルー&ラクダから5金(ラクダの目からは0金)を得るかになります。
・上級ルール
上級ルールでは手番プレイヤー以外もダイスを1つ振って、その目を任意の金額で手番プレイヤーに売ることができます。
【プレイ内容】
見た目も可愛いし、ダイスゲームということで相方たちの受けもよかろうと思い、相方、Y、(超熟睡しているK)のいる場で出してみました。
ダイスも変わってるし、ペンギンコマは可愛いしと思っていたとおりのリアクションを得ます。
よしよし、いい感じだと思っていると、相方から、で、どういう背景、ストーリーのゲームなのかと尋ねられました。説明書を見る限り、そんなものはなかったのですが、いやいや、じゃあ、意味もなく動物の形の目をしているだけなのかと、例えばライオンとかはライオンの絵じゃなくて、「+7」とか書いた方がわかりやすかろうと言います。
普段は適当なところもあるくせに、やけに絡むので適当に動物の売買をして稼いでいる動物商だとでっちあげてなんとか納得してもらった後にインストしてスタートしました。
相方からスタートしましたが、相方もYも僕も、振りなおさないとダイスゲームじゃない!とばかりに、ペンギンコマを消費して2,3回は振りなおしていました。
出た目を元にどうすればお金がもらえそうか、ヘラジカが出ているのだから、リスを狙おうか等々、なんやかやと全員で相談しつつで。
相方とYは、他プレイヤーからお金が取れるということと、セットになればお金が入るという設定が気にいったのか、リス&ヘラジカ重視でやってました。1ラウンド目はダイスも少ないのでそれほどの額にはなりませんが。
僕はラクダが偏って3つ出たので、とりあえず置いておいて、ダイス追加でライオン出るな!と祈りながらのスロー。無難にカンガルーで1金と一緒にトークンゲットです。サイコロの数が増えればカンガルーの目はどんどん価値が上がるので、良いものをもらえました。
そして2ラウンド目。単価でいえばライオンの7ドルに敵う動物はいないので、他の動物が使えなくなるとは言え、そう悪い目ではないと思うのですが、他の動物を食い殺すというイメージが良くないのか、誰もライオンの目を残すことはせず、1ラウンド目で減らしたペンギンをやや補充する形で全員2ラウンド目は終了。
3ラウンド目はペンギンコマをキープする必要もないので、ダイス追加して、何回も振りなおしてベストと思われる結果を、全員目指します。相方はほとんどの目をカンガルーにあわせてきて、40金弱をゲット! Yもそれなりに良い目を出します。
僕はと言うと、ペンギン5つとか出て、今更、ペンギンコマ15個補充とか言われても…となりながらも、ライオンを4つまでそろえられたので28金をゲットし、相方から僅差で逃げ切って勝利できました。

(3ラウンド目でこんなにペンギン出ても・・・)
【感想】
ダイスゲームはいいですね。小難しいことを考えずに振ってるだけで楽しいです。ただし、相方もいっていましたが、ダイスの各目に必然性はないですし、さらにぶっちゃけていえば、ほとんど意味のない目もあります。
僕が好きなダイスゲームは、振って振って振りまくってというタイプのゲームなので、このゲームもそこは良かったです。
今回は初めてということもあって意識できませんでしたが、序盤はペンギンコマを貯めまくって、後半、3ラウンド目は大量のダイス投入&良い目が出るまで振りなおしということができるのも面白いかもしれません。
しかし、すごく近視眼的な見方ができないと、そこまで面白くないかもしれません。振りなおし回数は限られているので、初回の振った結果を「どう活かせば効率的か」を考えるには、いろいろな効果の目があるのは良いですし、見た目も楽しいです。一方で、どの目になれば一番高い金額になるかを考えると、ライオン1択なんですよね。
リスとかで1金ずつ稼いでる場合ではないです。リスとヘラジカの組み合わせで10金、リス2、ヘラジカ2で21金ですが、ライオン3個で同等です。カンガルーも7個はそろえないとライオンの得点効率に追いつけません。
色々な動物があるのも、ライオンが出なかった時の救済というか、全くもらえないわけではない程度の認識になってしまうと、えらい無味乾燥なゲームになってしまいます。
目的が金を稼ぐという1つしかないので、手段が複数用意されていてもその中で効率の良いものに絞ってしまうような気がします(しかも金の大小というえらいわかりやすい勝利条件ですし)。
具体的なこうすれば、という考えがあるわけではないのですが、カンガルートークンのように、いまは一番の効率ではないが、後で逆転につながる目だったり、この目が多いと勝利条件が変わる、他人の結果を次第で同じ結果でも自分のダイスからもらえる額が変わるなど、ダイスを振る際の目標が複数提示されていれば、もっとよいゲームになったように思います。