ピザ・セオリー(アンチョビ拡張入り)/Pizza Theory(その2)

(3人で1ゲーム15分ほど)
【概要&ルール】
省略!
⇒以前の記事
メインのルールは前の記事に書きましたが、今回アンチョビ拡張入りでも遊んだので、そのルールを以下に。
(Kickstarter購入者向けの拡張なので、あまり需要はないと思いますが)
アンチョビ拡張ルール
通常ルールとの違い
・ゲーム開始時、通常の3色のトッピングを初期配置した後に、アンチョビを規定数、自由にピザ上に配置する。
・ラウンド開始時、最もピザ上におかれているトッピング(赤、白、緑、アンチョビのいずれか)のプレイヤーがリーダーになる。
・ラウンド最初のトッピングの配置時に、リーダー以外は自分の具と接する場所に置くことができる。リーダーは自分の具と接しない位置にしか置けない。また、ピザ上に自分の具が3つ以下の場合、4つになるように具を置く。
・どのカットでもトッピングが1つ以下の場合、交換等されることはないという例外ルールが適用されない。
・カット後、アンチョビが一番多いカットがあれば、アンチョビと入れ替える。アンチョビはこのタイミング以外で増えることはない。
・アンチョビが16個、ピザ上におかれた場合、全プレイヤーは敗北になる
【プレイ内容】
相方に会いにきてくれたAを誘ったところ快くOKしてくれたので、念願の3人プレイをすることができました。
まずは拡張なしで遊びました。
ルール的には難しくないのでAもそこは迷うことはなかったのですが、このゲーム、カット場所が同時公開のせいで、“自分に有利な場所”というのが一概に言えません(固めておけばある程度良いとはいえ、通常ルールでは自分の具に接する場所におけないので)。
僕や相方はそれこそ、まー、こんなもんだろー的な勘でおいていきますが、Aは勘で行動するにしてもその勘の根拠を(正しいかはともかく)ちゃんと理解しておきたいひとなので、「わかんない」「あー、どうしよ?」を連呼してしました。
僕の戦術は、少数は切り捨てて残りを守る、守った結果、具が増えたらいいなというもので、ラッキー勝ちを狙ったやや消極的な作戦です。
1つ2つはなくなってもいいからと思っていたものの、消極的すぎたのか増えることもあまりないです。
1巡したあたりから、「全てのカットで具が1つ以下になる場合、他の具との交換や排除がされることはない」という例外ルールまで適用される始末で、息も絶え絶えという体たらくでした。

(僕は白の具で、赤と緑に比べると半分以下です)
そんな僕はほったらかしにされつつ、相方とAは、こちらで1つ相方が取れば、別のカットで2つ取り返すといった熱い戦いが繰り広げられ、最終的には僕の具が全て駆逐された(別のカットに2つずつという状況になったので、例外ルールを適用せずに全て相方やAの具と入れ替えました)次のラウンドで、XXXが勝利しました。

(終了図。僕の白のトッピングは真ん中にある1つのみです)
A:「こんな肉肉しいピザはいやだ!」
ということで続けて2戦目を。2戦目の準備中、ちょっと席を外したのですが戻ってくると相方とAが
A:「これなんですかね」
相方:「乾燥したタラコ? なんかグロい」
とアンチョビを見ながら話しています。まあ、確かにあまり良い絵ではないですが。
気になるのであれば、拡張入れてみようかと2戦目はアンチョビ拡張入りとなりました。
相方&A:「見た目も美味しそうに見えるよう、固めずにバランスよく配置しようよ」
アンチョビの配置に制限がないこともあり、ピザ上に均等に散らして置きました。

(美味しいかはともかく、配置のバランスは良いです)
そして、ピザ上にそれぞれの具を4つずつ配置します。さっきまでバランスよく~とか言っていた割に、3人とも自分の具は固めて置くのがいやらしいです。
そしてスタートしたわけですが、相方とAの具がどんどんアンチョビに変わっていきます。そりゃあ、スタート時から9個置かれているアンチョビに対して、それぞれのプレイヤーの具は4つしかないわけですから、アンチョビが勢力をのばすのは真っ当な理屈です。しかも、きれいに散らして配置したのでほとんどのカットでアンチョビが多くなるわけで。
どんなに減っても毎ラウンド4つまでは補充されますが、どんどん増えるアンチョビの前にはほとんど意味はなく、何故か僕は順調に増えていたものの、相方&Aが良いところなくあっという間にアンチョビが勝利しました。

(アンチョビ勝利は浸食されてる感がして気持ち悪いです)
A:「塩っからそう! でもチーズがあるからまだ美味しいのかな」
まあ、そんなことはともかくアンチョビはバランス良く散らしてはダメだということになり、リベンジのアンチョビ拡張入り2戦目がスタートです。
アンチョビ固めようというのは良いとして、何故か僕の初期配置の近くにばかりアンチョビを配置されました…。
今度はアンチョビをとっとと自分らの具に入れ替えることに成功し、単に「一番具を置いている人以外は、配置ルールが異なるだけの普通のゲーム」に。
僕の消極的作戦がよろしくないのか、それとも相方やAに狙われていたのか、1戦目よりは調子がいいものの相方達の方が増えるペースが速いです。それでもトップのAはリーダーの配置制約(自分の具に隣接する位置に具をおけない)のせいで、一応、ペースは抑えられていたのですが。
この時点で、ピザ上の具の数は僕は7個、相方とAは10個という状況で、またもや相方 VS Aという構図になるのか?という状況でした。

(手前側の3rdの面が僕です)
消極的作戦を続けて、3か4にラインを引こうとしたのですが、このままこの作戦を続けていてもじり貧だ!と、思いきって自分のカットでは自分の具を全て1つにまとめることにして、5にラインを引くようにダイスの目を変えました。
そして、全員がダイスをオープンして、カットが決まりました。

(左下というか、ピザの大半が1つのカットになりました。そのカットの中に僕の白の具は全て含まれており、相方、Aの具は一部がエリア外になっているので、カット内の具は全て僕の具に変わります)
あとで聞くと、相方とAはお互いを警戒して(つまり僕は眼中になく)、ふたりの間では最も影響がなさそうな場所にラインを引いたそうです。
その結果、僕のほぼ全ての具が1つのカットに集まり、大逆転となりました。

(全ての白の具をおききって僕の勝利です)
【感想】
やはり3人で遊んだ方が面白いです。
ただ、他人がどうラインを引くのかを推測すること、自分はどうすれば良いのかをしっかり理屈を持って決めることは、3人プレイだと格段に難しくなります。
ラインの引き方によって、かなり劇的にカットされるエリアは変わってきます。3人が順番にラインを引いていくのであればともかく、このゲームのように同時公開では、赤プレイヤーが3に引いて、白プレイヤーが4に引くなら、僕は5に引くべきだけど、白プレイヤーが僕が5に引くと予想していたら3に引くだろうから、僕は~と、なにがなんやらです。頭がパンクします。
もっと単純に、決まったエリア内で競うのであれば頭もついていくかもしれませんが、エリアの大きさも形も変わるというのが、同時公開とあわせて読みを難しくしています。
もしかしたら効率的に読み合うコツみたいなものがあるかもしれませんが、僕はそこまで気づけていません。そんなわけで直感でやることになります。
プレイする前は運の要素はないし、見た目に反してガチなゲームなんかなと思っていましたし、プレイヤーは、こっちかあっちかうんうん悩みながらプレイもしますが、読みが複雑すぎてほとんど運ゲームみたいになってますw。
自分の手で盤面をひっくり返す、一進一退の攻防を繰り広げるという戦術的な思考を楽しむのではなく、こっちでは自分のが2個増えたのだの、こっちは赤が一気に増えただのパーティーゲーム的な、盤面の変化を客観的に笑える、嬉しがるというゲームです。
アブストラクト的な楽しみを期待すると裏切られるでしょうが、見た目通りともいえるのではないかと。
最多数のプレイヤーが2人の時は、3人目のプレイヤーの具がピザ上からなくなりますが、各ラウンド各プレイヤーが1つずつ具を追加していくので、必ず収束はします。僕がプレイした時は、だいたい10手番前後でしょうか。
1戦目の僕のように完全に駆逐されてしまっては、逆転の目はさすがにないですが、3戦目の僕のように一気に逆転と言うことも結構ありそうです。ゲーム時間も短いし、パーティーゲームよりなのでへこめばへこんだなりに楽しいですし。
具の配置ルールは、通常ルール(自分の具に接して配置できない)でもアンチョビ拡張のルール(リーダー以外は接して配置して構わない、かつ、3つ以下なら4つになるまで配置する)でも、そんなに違いは感じませんでしたが、アンチョビ拡張ルールのほ方がゆるいんで、遊ぶのは楽です。
以前の記事で2人プレイだとダイス運次第で突然死があると書きました。3人プレイ時の読みきれずに思いも寄らない形にエリアが分けられることを経験すれば、その突然死も受け入れやすいかもしれません。2人だと相手の手がまだ読みやすいだけに、理不尽さに耐えられない可能性もあったりで、やはり遊ぶなら3人で、だとは思います。
あと、まあ、具がかたまるのは仕方なく、見た目は美味しそうにはなりませんねw