ノーラックポーカー(同人)

(2人でインスト込み30分ほど)
【概要&ルール】
トランプの各スートの9、10、J、Q、K、Aが書かれたボード(マット)にコマを置くことでポーカーの役を作り、点数を取り合う2人用の対戦ゲームです。
ゲームスタート時、各プレイヤーは自分の色のマーカーを4枚と+1チップを受け取ります。
マーカーはスタート時から1枚ボード上におかれています。
プレイヤーは交互に以下のアクションを1回ずつ、FOLDまたはSHOW DOWNになるまで繰り返します。
・マーカーを2つ置く
自分のマーカーに接するようにボード上にマーカーを2つ置きます。1つしか置かなくても構いません。手元にマーカーがない場合は、ボード上のマーカーを置き換えます。
・マーカーを1つ置く
相手のマーカーに接するようにマーカをボード上に1つ置きます。手元にマーカーがない場合は、ボード上のマーカーを置き換えます。
・レイズする。
ラウンド終了時の得点を1段階あげます。
・FOLDコマを動かす。
自陣のFOLDコマを1つFOLD側に動かします。
・SHOW DOWNコマを動かす。
SHOW DOWNコマを1つ、SHOW DOWN側に動かします。
+1チップを使うことで各アクションの数字を+1できます(マーカーを2つ動かす→マーカーを3つ動かす、FOLDコマを動かす→FOLDコマを2マス動かす等)
ラウンドの終了
FOLD、SHOW DOWNにコマが移動したならばラウンド終了です。
FOLDで終わった場合は賭け金の半額を、SHOW DOWNで終わった場合は、賭け金そのままの額を勝者が受け取ります。(FOLDはラウンドを降りたということなので、FOLDしてないプレイヤーが、SHOW DOWN時はポーカーの役の強さで勝敗を決めます。
この時点でどちらかのプレイヤーが300ドル以上稼いでいたならば、ゲーム終了です。
どちらのプレイヤーも300に満たない場合は、ボード上から勝者は一番弱いコマ以外、敗者は一番強いコマ以外を手元に戻し、他のコマも初期配置に戻して次ラウンドを行いますただし、賭け金は、それまでに使われた+1チップ分初期配置場所が徐々に高くなっていきます。
【プレイ内容】
ゲームマーケット当日、日中は用事があったため当日中に遊ぶのは難しいかなと思っていたところ、1ゲームであればつきあってくれるとのことだったので、ノーラックポーカーを遊びました。
ルールは単純なのでインストもすぐに終わり実際のゲームに。

(スタート時)
先手の初期配置位置は、クラブの9でボード上最弱のマスで、このクラブの9を活かして役を作ってこのラウンド勝ったとしても次も弱目のマスからのスタートになります(勝ったプレイヤーは、ボード上で一番弱いマスにおいたコマだけ残すので)。
負ければ一番強いマスのコマを残せるので、とりあえずこのラウンドは無理せず、次ラウンド以降で使える形にしようとボードの右上、スペードのA目指して進みます。
当然、勝てるわけはなく相方がスペードのストレートフラッシュを作ったので、僕はおとなしくFOLDします。
賭け金20ドルの半分、10ドルが相方の取り分です。
僕:「ふむ」
相方:「ふむ」
まだよくわからないなりに、右上のスート&数字が強いゾーンからは始められるようにはなりました。
初手でSHOW DOWNを進めたり、 相手のマーカーの隣にとびこんだりと色々試してみます。そうしてわかったのは、5つのマーカーが置かれた時の有利不利を覆すのは無理だということです。
+1チップで増やせるのはあくまで同一アクションの回数と言うか上限+1なので、置き換え→SHOW DOWN!と一気に盤面を覆して終了させるような手はありません。
覆そうとマーカーを動かしても、次の相手の手番で大抵は対応されて終いです。
そんなわけで相手の有利がわかり次第FOLDな流れに。

(勝負あり。相方FOLDしようとしているのを+1チップ使ってSHOW DOWN!)
そういうわけで、各ラウンドの序盤、1手目、2手目が超重要に。
先手は、前ラウンドの敗者側なのでマーカー1つはそこそこ強い位置に置かれています(まあ、残すわけですが)。なので、順当にマーカー2つずつ置けば、まず勝てるように思いました。
であればと、後手時はどう先手を攻めて逆転するかというところがポイントですし、先手時は後手の攻めをかわしていかに掛け金をあげるかを考えていました。
しかし、お互いに考えが足らないのか、良い勝負をしていたのか交互に先手側が勝っていました。FOLDされると得られる掛け金が半分になるので、勝負が決まった時に+1チップを使ってSHOW DOWNで勝負を決めるのが流行ったせいもあり、掛け金の初期値も徐々に上がってきています。

(Aの4カードができていますし、スペードのKとAを押さえているので、青がストレートフラッシュを作ろうとしてもハートのしか作れないのでほぼ赤の勝ちです)
そしてお互いに200金を超えて、掛け金の初期値は140ドル、まだお互いに+1チップは持っているので一気に決めることも可能です。

(最終戦開始)
先手は青の相方、赤の僕はスペードのKという、スペードの(ロイヤル)ストレートフラッシュも、AやKの4カードも狙える好位置にマーカーが残っていますが、これまでの傾向から(うちら2人の実力では)先手の相方が有利なのは確実で、これは負けたかなあと思っていました。
ここで相方の初手はSHOW DOWNを1つ進めるという、将棋で言えば端歩のような半ばパスの1手。
まあ、それならそれで・・・と僕は順当に手を伸ばし・・・。

(勝利しました!)
どうも考えすぎて1周してしまったというか、えーい、もういってやらー!って感じになったとのことで。
【感想】
もう少しラウンド中を通して駆け引きのあるゲームかと思っていましたが、相手のマーカーをどけるというアクションがないので、圧倒的な優勢(例えば、スペードのロイヤルストレートフラッシュ)が作られると逆転不可能になります。そのため、駆け引き、読み合いが熱いのは各ラウンド開始の数手でした。
短い将棋やチェスのようなゲームを何度も繰り返し遊んでいるようなゲームに感じました。
+1チップを使わなければ基本FOLDで勝負がつく(あ、負けたと思ったほうがFOLDを進める方が早いことが多い)のも、じりじりしていて嫌だなと思いましたが、実際のポーカーでもFOLDでの決着が多いようですし、そこはそれで良いのかもしれません。
起死回生の1手!掛け金アップ!SHOW DOWN!!!というようなスカッとしたゲームにはまずならないのは、多少残念です。
短いゲームを繰り返しやっているような、と書きましたが、300金というゴールもありますし、+1チップが使われることで掛け金の初期値がアップしていくのでだらだら続くようなことは、多分ないです。むしろ繰り返し遊ぶことでお互いの癖やパターンが見えてくるので、この相手ならこうくるだろうから・・・というところまで思考できていい感じに面白いです。
数回遊んだ方が面白いことはわかっていても、ボードゲームを繰り返し遊ぶということは意外とハードルが高いので、短めのラウンド、300金というゴールの設定は上手いほうに働いている面のほうが大きいように思いました。
僕のようなヌルイゲーマーにはこれくらいの短い勝負の方があってますし。
手の強い弱いはポーカーと同じなので、大抵のひとは知っているでしょうし、自分の手番にできることも単純で、ルールもわかりやすいです。
難点をあげるとすると、渋さ、地味さというところでしょうか。あとは、短めのアブストラクトということで、最適解がある(ような気がする)ことかなと。