D-DAY ダイス/D-Day Dice

(1人でインスト込み40分ほど)
【概要】
D-デイ(D-Day)とは、戦略上重要な攻撃もしくは作戦開始日時を表す際にしばしば用いられたアメリカの軍事用語。
歴史上最も有名なD-デイは1944年6月6日であり、これは第二次世界大戦中にナチス・ドイツ占領下のヨーロッパに連合国軍が侵攻を開始した「オペレーション・オーバーロード」の決行日である。(wikipediaより)
あなたがたは、連合軍の兵士となり、数多の戦場で生き残り作戦を成功に導くのだ!(ダイスで)
【ルール】
プレイヤーは攻略するマップを選びます。マップによって敵から攻撃の激しさや使用可能なアイテム、召喚可能な特科兵が異なります。
プレイヤーはクリアするかいずれかのプレイヤーが全滅するまで以下の手順を繰り返します。
1.ダイスを振り、効果を得る
2.アイテムや特科兵をポイントと交換する。
3.部隊を先に進めるか、いまの場所にとどまるか選択。
4.敵からの攻撃により兵士を減らす
ダイスは6つ振り、2回まで振り直しありです。基本的に出た目の対象を得ます。

(手に入れた兵士や勲章(勇気)はこのカウンターで記録します)
ドクロの目は他のダイス1つの効果を打ち消します。
ダイスにはRWBボーナスと呼ばれるものが存在し、異なる色のサイコロでゾロ目が出た時に特殊な効果が得られます。例えば、兵士が2人書かれた目では、追加で兵士が6人もらえますし、勲章の目では、兵士が3人or部隊を先に進める際の地雷原などのペナルティを無視orバッジがひける(ミニ拡張を入れている時のみ)といった特典があります。

(2人兵士の目でRWBボーナスがつきます)
アイテムはアイテムポイント、特科兵は星のリソースを消費します。
部隊はずっと同じところにとどまることはできません。規定ターン数を超える場合には勇気を消費して先のエリアに進む必要があります。
各エリアには数字が書かれており、その数字分の兵士を減らします。さらに数字の右下に照準が書かれていた場合、6面ダイスを振り、出た目分の兵士を減らします。エリアによっては特科兵が死ぬ場合もあります。
最終エリアまで進み、1ターン、敵からの攻撃に耐えきることができればその部隊はもう攻撃を受けることはありません。全ての部隊がこの状態になればマップクリアとなります。
(2012.09.04追記)
ソリティア時、中尉(LIEUTENANT)の能力で交換する対象のダイスですが、ゲーム開始後、一度だけ代替セット用のダイス6つを振り、交換を行ったら効果を適用した後に交換した一個のダイスを捨てて元のダイスを戻すそうです。よって、ソリティア時は最高6回しか交換を行うことはできません。
BGGにて作者が述べているそうです。The Board Game LaboratoryのCOQさんに教えていただきました。ありがとうございます!
【プレイ内容】
BGGによるとソロプレイがベストとのことなので、ソロで何回か遊んでみました。
タイガー演習場を2回と、オマハビーチを3,4回です。
タイガー演習場ははっきりいって楽勝です。
特にゾロ目は意識していませんでしたが、部隊が全滅の危機に瀕するようなことはなく、鼻歌を歌いながらクリアできました。
アイテムや特科兵の特徴を知るためのマップだと割り切っても問題ないと思います。
そんな楽勝気分で実戦、オマハビーチのマップを開始しました。
きっと盤上のコマは、よう、ジョン。今夜はどこに飲みに行く?てな軽口を叩いているだろうくらいの気軽さで挑んだら、3つ目のエリアで見事に全滅しましたw
まず、スタート時点の兵士数は4人ですが、スタートエリアの敵からの攻撃ですら1ターンに3人死にます。1ターン目に兵士を補充しなかった場合、部隊は1人しか残らないわけです。
2回ほど全滅したところで気づきましたが、ゾロ目(RWBボーナス)をきっちり取っていくことが重要なようです。兵士を補充するにも、単純に2人兵士が書かれた目が3つ揃っても6人しか補充がありませんが、RWBボーナスが付けば12人増えます。
とはいっても、常に狙ってそろえられるわけでもないので…と、ふと、ダイスを1つ他の部隊と交換できる特科兵がいることを思い出しました。
この特科兵、ソロ時のルールがようわからんのでほったらかしにしていたのですが、使わないと厳しそうだということで、使ってみることに。
脇に交換用のダイスを1部隊分ふっておき、そこのいずれかのダイスと交換するのはいいとして、そのダイスはゲーム中に振りなおされることはないのか、振り直すとしたらどのタイミングなのか等々がよくわからんかったのですが、とりあえず今回はターンはじめに振り直すこととしました。
(2012.09.03追記)
ルール部分にも記述しましたが、交換用のダイスは最初に1回振ったら振り直し無し、交換するしたダイスはゲームから除外し、最大でも6回しか交換できないとのこと。
これが功を奏したのか、目の取捨選択がうまくなったのか、運が良かったのか今度はそこそこ順調な流れに。
途中、特科兵が必ず死ぬところもデコイで回避し、最終エリアの1つ手前まで到着!

見づらいですが、このエリアでは1ターンに15人死にます。兵士2人の目でRWBボーナスがついても12人しか補充はないので、余程運が良くない限り兵士が増えることはないです。
そして、ここらで僕の運も切れ始めたので急いでクリアしてしまおうと一気に最終エリアに飛び込み、攻撃もなんとか耐えて初クリアできました!

結局、最終的には2人しか生き残れなかったので最後の機銃掃射(6面ダイスの出目分兵士が死ぬ)の出目次第では危なかったです。勇気も最終エリアに飛び込む分だけしかなく、本当にぎりぎりの戦いでした。
まあ、これより難易度の高いマップがまだ6つもあるんですがw
【感想】
端的に言えばダイスゲームにマップをつけただけではあるのですが面白いです。
次第にリソース消費(死ぬ兵隊数)が多くなったり、あるリソースが唐突に手元からなくなったりがマップを進むことで起こるように(この表現が適切かはわかりませんが)シナリオにのせることで、一気にテーマ性が高まり、ダイス目のドラマ性とあいまって、ごっこ遊び的にかなり楽しいです。
今の状況から見たハズレの出目というのかもちろんあるんですが、ゾロ目にボーナスを持たせていること、マップの序盤から中盤はどのリソースもあればあったで嬉しいことなどから、あまり明確にハズレた!と思わされることはありません。これも遊んでいて楽しい要因かなと。
ゾロ目のボーナスのおかげで漫然とダイスを振ることもないですし、展開が始めから最後まで一本調子ではなくメリハリがあります。
その場その場のダイス目だけでなく、展開も楽しめる系のダイスゲームです。
ただ、ぶっちゃけ先のマップはかなり理不尽です。1ターン目から全滅も十分ありえる作りになっています。
ダイスゲームなので先に進めばプレイヤーの技術があがるということもありませんし、ハズレの出目の割合が大きくなるわけです。
これを、史実も激しい戦いだったんだから仕様がないとか、バカゲーだなあw等々、なんらかの理由でくじけない心で楽しめないと結構つらいです。
僕はまだ二つ目のマップであるオマハビーチの連敗ですらきついものがあったので。
各マップで交換可能なアイテムや特科兵が異なるなど(おそらく)シチュエーションを楽しませようという仕掛けもありますし、好きな人はより楽しく、好きでないひとも普通に出来の良いダイスゲームとして楽しめるゲームだと思います。