琥珀の男爵を遊びました

色々あって、琥珀の男爵(Amber)をタナカマさん、シミーズさん、ユリチョフさん、いたるさん、raelさんと遊びました。
琥珀の男爵はエッセンシュピール2012に出展されたREBEL社の新作で、国内ではテンデイズゲームズで扱うことが既に発表されています。
例によって概要はうろ覚えですが、プレイヤーは領主になって、自領で産出された琥珀の流通経路を作ることが目的です。
プレイヤーは自分の城からつながるようにタイルを配置していきます。全ての城と村につなげた人か、タイルが規定数以下になった時につながっている城、村に応じて入る得点が最も高いひとが勝利します。前者はサドンデスというかつながった瞬間に勝利確定です。
また、ゲーム中も一番早く城や村に到達すれば得点トークンがもらえ、得点勝負になった際には最終的な得点に加算されます。
タイルは一定数を手札に持ち、毎手番、使ってから補充します。補充はランダムです。(カルカソンヌみたいな感じです)
また、道には一方通行のものがあるのでAさんはBさんの城とつながっているが、Bさんはそうではないということもありえます。
いたるさん、シミーズさんにインストしていただいてスタートです。
ルールは通常ルールでは簡単すぎるので上級ルールをいれました。通常ルールとの違いは、タイル補充をランダム引きだけでなく、場に公開されているタイルからもできること、全員がタイルを破壊できるシャベル(スコップ?)をスタート時から持っていることの二点です。

(スタート直後)
基本的にみんな、自分の城から出る時は一方通行タイルを置きつつ近くの村に一目散に向かいます。
ひとに取られる前に村に到達するぞーと他人の城との間にある村に向かうも等距離なので相手も大抵、村一歩手前まできており、村へは同時到達、得点はどちらにも入らないということが続きました。どうしても点が欲しければ、そう簡単には競合しない場所に向かわないとダメだったみたいです。
他のプレイヤーのタイルとくっついた時点で、上手く一方通行を使ってない限り運命共同体になるので、自然と協力プレイのような展開に。
中央付近では多くのプレイヤーとつながるのですが、そこへのアクセスに一方通行をうまく使ったシミーズさんと僕は、よそからはつながってないけど、自分らは他所とつながっている状態になってました。
その一方通行をどうにかすれば、シミーズさんと僕、ふたつの城と更にそこ後ろの村につながるので、僕たち二人以外の方々は迂回してこようとしたり、一方通行タイルをシャベルで壊したりしてきます。
それを再び一方通行タイルで塞いだり、一旦つながった道を壊したりで妨害する我々。

(写真手前の池の上に一方通行の矢印があるせいで手前側には入ってこれません)
伊達にタイル補充で一方通行やシャベルといった妨害系タイルを重視してません。さすがに多勢に無勢で最終的には突破されてしまいましたが。
まあ、突破されてしまったのなら仕方ないと、まだつながってなかった村に迂回路を作ったら、「あ、これ、全部つながってますよね」とユリチョフさんが勝利条件満たされて、なんというキングメーカー状態になってしまいましたが。

(最終形。1つだけ全ての城と村(赤いディスク)につながっている城があります。なお、城の通り抜けはできません)
シャベルや補充タイルが公開されているという上級ルールは蛇足だが、これは面白いと続けて二戦目です。今度は通常ルールです。
シャベルでのタイル破壊は、破壊とタイル配置が1手番でできず、パス、手番損という印象だったのは確かなので、こちらのルールも楽しみに思いつつスタートです。
今度の初期手札(タイル)は一方通行も交差点もなく、なんか貧相です。これは中央に打ってでても、まわりとつなげられんので、とりあえず近場の村につなげるかと始めたら、前回競合しても全くおいしくなかったのをしっかり覚えていて、みなさん競合を避けるようなタイル配置をされてましたw。
いたるさん、raelさんが一方通行と立体交差を使って、なんとか自分だけが利益を得るように熱い戦いを続けているのを尻目に完全に僕の城からしかつながっていない、拡張性もない村への道が完成します。

(写真手前の全くよそとの接続を考えていない道が鉄壁すぎます。序盤でこんなことをすると、ひとりだけハブにされても文句は言えません)
みなさん、一戦目に比べると一方通行などを使った防御がうまくなっていましたが、避けてつなげる技術も上がっており、複雑なループやタイルの置き換え(そういうタイルがあるのです)も駆使されつつ、広大なネットワークが出来上がってきました。
あとはraelさんの城と僕が囲った村を残すのみというところで、raelさんの城前の一方通行タイルを僕が破壊し、ユリチョフさんにつないでもらって、ゲームセットとなりました。

(写真奥、タイルを1枚置けば…という場面です)
ネットワークを作るゲームとしてはトランスアメリカが有名かと思います。僕も嫌いではありませんが、この手は他人にメリットがあるのか、自分だけにメリットがあるのかが最後までわからず、なんとなくふわふわしたプレイ感なのが気になっていました。(それもまた良いところなんでしょうが)
一方で琥珀の男爵は、誰と共同関係にあるのか、その一手はどういう意図でうたれたものなのか、だいたいわかります。だいたいというのがいい感じで、ガチになり過ぎず、単なる手なりにもならずです。
そういう意味で僕は好きなゲームです。
ただ、今回は六人戦ということで、全員の状況を把握するのが難しかっただけで、少人数でやったら、サドンデスの勝利条件満たさないように最後間延びするようなプレイになる可能性がある気もします。やってみないとわからないですが。逆に最後まで緊張感が途切れずに、そこがまた面白くなるのかもしれませんし。
なんにしても、ルール簡単すぎるんじゃない?という懸念もありましたが、実際のところ、確かにルールは単純ではあれど、プレイはそこまで単純ではなく、嫌らしさも協力も笑いもある良いゲームで、遊ぶ機会を偶然持てたのはラッキーでした。
テラミスティカやキーフラワーなどがエッセン後の話題の中心ですが、軽〜中量級なら、少なくともエントリーは確定。あとは相手次第くらいの実力はある!くらいにはお気に入りなので国内流通がはじまるのが楽しみです。