スカイライン/Skyline

(2人でインスト込み15分ほど)
【概要&ルール】
プレイヤーはビルを完成させることで得点できます。ビルが高いほど高得点です。終了条件が満たされるまでに出来る限り高いビルを完成させ、得点することが目的です。
場には、資材置き場と廃材置き場があり、それぞれにダイスが置かれています。ダイスには1階部分、上層部分、屋上部分と3種類があり、資材置き場はその3種類がそれぞれ大量に、廃材置き場には各種1つずつとプレイヤーが手番で廃材としたダイスが置かれています。
手番は、「ダイスを選ぶ」フェイズと「ダイスを振る」フェイズに分かれています。
ダイスを選ぶフェイズでは、資材置き場から好きな組み合わせで3つのダイスを取るか、廃材置き場にある全てのダイスを取るかを選択します。
ダイスを振るフェイズでは、取ったダイスを振り、1つ以上のダイスを選んで以下のいずれかを行います。
・ビルを建てる:自分の前の建築スペースにダイスを配置します。1階部分は未建築のスペースにしか置けず、中層部分は1階の上か、既に置かれている上層の上にしか置けません。屋上部分を上層の上に置くことでビルが完成します。完成したビルは得点タイルと交換します。
ビルには低層ビル、中層ビル、高層ビルがあり、それぞれ作れる最高の高さが決まっています。ダイスで出る確率も異なります(高層ビルは出にくい等)。
・ダイスを廃材置き場に置く:ダイスを廃材置き場に置きます。
・ダイスを資材置き場に戻す:自分の前に置いた未完成のビルか、得点タイルを1つ破棄することで、ダイスを資材置き場に戻します。
これを9ラウンド経過か、誰かが6階建ての高層ビルを作るまで行います。(同作者のグランドフロアと同じ終了条件になってます)
【プレイ内容】
ダイスゲームらしくルールも単純だったので、やってみますかとK君と。
基本的にはダイス目を使ったセットコレクションですが、ビルを下から作っていくようにダイスは獲得しなければならないので、ダイスを振る前にどのダイスを資材置き場から取るかという選択が入るため、慎重派で行くか、がんがん行くかが選べていい感じです。
とはいえ、最初は1階部分がなければ話にならないので1階部分のダイスを3つ選択。低層ビル、中層ビル、高層ビルの1階が出たので全てを建築します。
K君は同じことをやってもつまらないと考えたのか、最初から上層部分ダイスを1つ選びましたが、うまいこといかずにその上層ダイスは廃材置き場に。
僕は上層ダイスを3つ取って、低層ビル完成、高層ビルにうまいことダイスを加えます。K君も上層ダイス3つを選ぶものの、土台になる1階部分が中層ビル、高層ビルしかないので、出目に低層ビルが出た時に受け皿がなく、さらに2つほど廃材置き場に追加されました。
これで廃材置き場のダイスは1階1つ、上層4つ、屋上1つ。これを取らない理由はないなと廃材置き場からダイスを取りました。
この後も、K君のダイス運が悪く、ダイス運が悪くて廃材置き場にダイスが貯まる、それを僕が使ってビル建築という流れが続き、あっさりと終了条件である6階建てのビルを僕が建てて終了。

(1戦目終了時)
さすがにダイスゲームだと運が偏ったら勝負にならないよねーと、続けてもう1戦。
廃材置き場に貯めてしまうと相手に有利になるのは1戦目でよくわかったので、今度はふたりとも安全策と言うか、しっかり1階部分の種類をそろえてから上層階に着手する堅実な作戦で。しかも、僕は念のために、低層ビルを1階建てで1点の得点タイルに変え、もし、不要な目が出たとしても1点タイルと引き換えにダイスを資材置き場に戻す準備も進めておきました。
今度はK君も順調に…といきたかったのですが、何故か1階部分のダイスで中層ビルの目が全く出ません。
全てのダイスに共通して、低層ビルが3/6、中層ビルが2/6、高層ビルが1/6という作りになってます(屋上部分のダイスは低層ビルの目はなく、ブランク)。決して出にくいというわけではないというか、結構な回数振っているので出ても良さそうなものですが、最後の最後にようやく1回出たくらいで、ほぼ出ず。
にもかかわらず、上層部分のダイスでは低層ビルと中層ビルの目しか出ずに、本当にこの日のK君は運がなかったです。
開き直ったK君がひたすら1階建てや2階建ての低層ビルを完成させている間に、僕は中層ビルをガンガン建てて結構な点差に。時間的にもう1戦は無理だった&せっかくなので6階建てを作ろうと、9ラウンド後も続けて、結局僕が6階建てを完成させて終了。点数でも勝利しました。

(なんかえらいことになってます)
【感想】
普通に普通すぎるダイスゲームの良作ですだと思います。ダイスゲームだと、出た目のどれを残すかという選択がゲーム性になっていることが多いですが、このゲームでは、まずダイスの選択からちょっと悩ましい感じになってます。
しかも、下手にダイスを振って希望の目がでなければ、廃材置き場経由で相手に有利になる作りです。
下手な目が出ないようにしっかり1階部分を用意した上で作っていくか、上層部分ダイスを多めに振ってビルの高層化を急ぐか。複雑すぎない作りで手軽に悩みどころが追加されていて僕とK君はかなり気にいりました。
相手は今屋上部分はいらないだろうから、いくら失敗しても平気、むしろ、廃材置き場に貯まれば次手番も屋上ダイスたくさん振れて有利かも!など、廃材置き場を介しての駆け引きもちょっとだけあります。もっともこれは2人でやったからで、3,4人になれば自分の次手番に向けての駆け引きとかはなくなってしまいますが。
もちろんダイスゲームなので、必要な目の出し合い、念じ合いは熱いです。
と、良いゲームだと思うのですが、値段が非常に高いです。他の良作のダイスゲームと比べて突出して面白いというわけでもなく、あくまで「面白いダイスの振り合いゲーム」なので、これに国内流通価格の定価4000円(2013年2月時点)を出すのは正直厳しいです。よくあるダイスゲームは1500円とかなんで…。
大量の特殊ダイスを入れたために高くなったのはわかるのですが、今回、2人でやった限りではダイスは半分も使わず、しかも、このゲーム、僕は4人よりも2人でやった方が駆け引き相手が明確になるので面白いんじゃないかと思ってます。
ですので、1つ買ったらダイスを半分に分けあうなどして2人分、もしくは3人分にするというのが、良いのではないでしょうかw。