サムライ/Samurai

(インスト込み4人で1時間ほど)
【概要&ルール】
日本地図状のマップを使って、各地で影響力の比べあいをします。最後に、武家や寺社にもっとも影響力を持っていたプレイヤーが勝利します。
日本地図の形をしたボード上に、武家、寺社、貴族を表すコマが置かれています。プレイヤーはコマに隣接するように手元からタイルをだします。タイルには、武家、寺社、貴族、オールマイティーの絵柄と影響力の大きさが1~4の数字で描かれています。各コマに隣接する全てのマスがタイルで埋まったら、コマに該当する絵柄のタイルの影響力の合計をプレイヤー間で比べて、最も大きいプレイヤーがそのコマを獲得します。
3種類のコマのうち、1つが全てボード上からとられたらゲーム終了です。以下の流れで勝者を決めます。
1.武家コマを一番持っているプレイヤーを特定する(同数の場合は誰もいないとして扱う)
2.寺社、貴族についても同様に一番持っているプレイヤーを特定する。
3.2種類のコマについて一番持っているのが、同プレイヤーであればそのプレイヤーの勝利
4.1種類もコマ数が一番になっていないプレイヤーは脱落
5.一番になっていた種類のコマを全て捨てる。
6.残ったコマの数を比べ、多く持っていたプレイヤーが勝利
【プレイ内容】
大学時代の友人であるOさん、S、Hさんと4人で、先日、クニツィアにサインをもらったやつを遊びました。
僕以外の3人はいま愛知県在住なので、なんで名古屋ないんですか!秋田はあるのに!という話で軽く盛り上がりつつ、全員が初プレイなのでタイルのプレイは恐る恐る。
コマは1マスに1個だけ置かれている場合が多いのですが、江戸や京都といった場所には複数種類が置かれています。ようわからんが、中心をとった方が良いのではないかと考えて、江戸周辺からタイルを置いていこうかと思ったのですが、最後手番で、僕にまわってくるまでにOさん、Sが江戸周辺に大きめの数字のタイルを置いたことから、江戸の争いに介入するのは得策ではないと判断して京都方面、1タイルで複数のコマに影響力が与えられるマス中心にプレイすることにしました。
Sは江戸から北陸方面にかけてがっつりタイルを配置し、Oさんは江戸と東北中心に、Hさんは誰も手を出していなかった九州・四国方面に重点的にタイルをおいていきます。
僕はなんとなく1タイルで複数ににらみがきかせられるのを重視していたのですが、結果としてタイルが分散して中途半端な形に。
うーん、どこにおいても勝てそうにない…と悩んでいたとおりに、周りに好きなようにコマをとられていきます。「侍」マーク付きのタイルは通常のタイル配置に追加でプレイできるのですが、それも中々手札に入らず、序盤からずっと攻めあぐねてました。
九州のHさんにちょっかいを出しに行って、コマ交換でかわされたり、どうにもならないのでS優位のコマに隣接するマスに大きい数字のタイルをおいてコマを除去させたり(単独優位でなければコマは誰のものにもならずゲームから除外されます)とやってることもどうもぱっとしません。
そんなこんなでゲームは終了し、OさんとSがコマを多く集めていたのはわかっていたので、あとはいずれかのコマの最多を1つ差くらいでとって、効率良く勝つことに期待しましたが、最多を取れる可能性のあった貴族(烏帽子)はOさんに1個差で負けて脱落。
やはりOさんとSの一騎打ちに。どうなる?と思って残りのコマをみると、Sは寺社(大仏)に偏って集めすぎており、それを除くと1つしかコマは残らず、結果、Oさんが勝利されました。

(大仏集めすぎなS)

(最終形)
【感想】
こちらを立てればあちらが立たず、素晴らしいクニツィアジレンマのゲームでした。
その場その場でも悩ましいのに、勝利するためのコマの計算も、まず単独トップになって、それを除いた数で決めるとか、悩ましすぎてもういい加減にして欲しいです。
江戸や京都などの多くのコマがあるところや、コマ配置の関係で1タイルで複数のコマに影響を及ぼせるところにでかい数字のコマを置きたくなるのですが、そういう場所はコマの周りのマス数も多く、どんなに大きな数字を置いても獲得はなかなか確定できず、かといって力を入れすぎると保管プレイヤーが手を出してこずに、1コマ取るために多くの手番とタイルを費やさなければならなくなります。
コマひとつをタイル1枚で取ろうが、タイル6枚で取ろうが、とったコマの価値は同じ、そして、手番数には限りがあるんで、集めるコマの種類はともかく、出来る限り少ない配置タイル数でコマを取っていくのがいいんかなと。
そうなると、先にあげた江戸、京都辺りのマスに余裕があるところではなくて、九州、東北の2つタイルを置けばコマを取れる場所がある辺りから攻めるのが良いのかと思いつつも、タイル2つを陸のマスに1手番に置ける機会はゲーム中に1回しかないので、タイル2つとはいえ他プレイヤーが絡んでくるわけで、どの数値のタイル置けば良いのか、そもそも先にタイルを置いてはいかんのか、とはいえ先にでかい数字置かれてどうしようもなくなってもまずいわけで…と、キリがなく良いゲームですw。
まあ、ボードゲームで悩むのが好きなひとはともかく、ひとによっては何をして良いかわからないということも十分ありえるのが欠点というか、あわないひともきっとおるだろうと思います。
ここら辺の何していいかわからないと大半のひとには感じさせない(少なくとも目先のやるべきことはわかりやすい)のが、クニツィアのゲームのえらいところではあるんですが。
更に言えば、悩ましさが自分とゲームシステムの間だけにあるわけではなく、他プレイヤーがしっかり介在しているのもいいところだと思います。