ユーフォリア/ Euphoria: Build a Better Dystopia

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(6人でインスト込み2時間半ほど)

【概要】
あなたはある理想郷(ユートピア)に住んでいました。しかしあるとき、その世界は誰かに支配されたディストピアであることに気づいてしまいました。あなたはディストピアと気づいたことを利用して、仲間たちとともにディストピア内の様々な施設に自分に権力をいきめぐらせ、権力者として君臨することを目指します。

【ルール】

プレイヤーは権利トークンを十個持っています。これをボード、およびカード上に置ききったプレイヤーが勝利します。
プレイヤーは各手番に以下のいずれかを行うことが出来ます。

・ワーカーの配置
 ワーカー(ダイス)をボード上のエリアに配置することができます。この時、各エリアごとに消費するリソースと得られるリソースが決められています。また、エリアには、ワーカーを置くために、前におかれていたワーカーを押し出すエリア、置ける数に制限は無いが前に置かれていたダイスの出目を含めたダイスの出目で効果が変わるエリア、押し出しもできずワーカーをひとつしか置けないエリアの3種があります。

・ワーカーの回収
 ボード上から任意の数のワーカーを回収します。回収したワーカー(ダイス)は直ちに振りなおします。

・ジレンマカードの使用
 権力者側で生きるか、それとも反抗勢力となるかの選択をします。権力者側で生きれば権利トークンがひとつおけ、反抗勢力となれば人材カードが1枚もらえます。

ワーカーの出目について

ワーカーの出目が関係するのは基本的に以下の3つです。

・手元でゾロ目になった場合:1ターンに同時に使うことが出来ます(本来は1ターンにひとつしか使えないのでアクション数が増加するということです)
・手元のワーカーの目の合計と知識の合計が16を超えた場合:ワーカーが真実に気づいてしまったため、最も高い目のワーカーは排除されます(ダイスが減ります)。
・必需品が獲得できるエリアではエリアに置かれたダイスの目の合計で効果が変わります。

施設の建築について

・ボード上の6つのエリアは、未建設の施設になっています。建築用のエリアにワーカーを一定数配置することで施設が完成します。

リソースの獲得について

・リソースには電気、水、食料、幸福の必需品、金、粘土、石の資源、ぜいたく品カードの3種類があります。基本的に、必需品はワーカーさえいれば獲得でき、資源は必需品を消耗すれば手に入り、ぜいたく品カードは資源や必需品を消費すれば手に入ります。

人材について

プレイヤーには仲間というべき、人材がいます。ゲームスタート時に2枚手元にあり、一枚はスタート時に公開、残り一枚はゲーム中に条件を満たすことで公開されます。人材の能力は制限無しに使用可能です。

権利トークンについて

権利トークンは、以下のいずれかの方法でボード上、またはカード上に置くことが出来ます、
・施設の建築にかかわる
・ぜいたく品カードを3枚消費する
・完成した施設を様々なリソースを消費して使用する
・自分のもとにいる人材の勢力を最大までのばす
・ジレンマカードで権力者につく

【コンポーネント】

コンポーネントはヴィティカルチャーと同じパブリッシャーなので、色々と凝ってます。一部キックスターター特典ですが、リソースの木製コマなどは一般流通のものも同じものです。たぶん違いは、金や石などの資源が木製になり、星型のトークンが紙製になるくらいだと思います。

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【プレイ内容】
キックスターターでひとを募って購入したゲームです。その受け渡しのために何人かの人とあった時に、ついでに…という名目で遊んびました。
メンバーは、一味さん、如月さん、キノさん、たる田さん、しのぽさん、僕の6人とプレイ可能な最大人数でのゲームとなりました。

ゲーム中に建築する施設は通常ランダムで選ぶのですが、せっかくだからということで各プレイヤーに二つずつ配って、そのうち一つをゲームに登場させる公式のバリアントルールを採用しました(施設を使うために必要な資源は全施設異なります。一つでもわかれば多少戦略的になるかなーと)。僕のところにきたうちのひとつは「カフェ・謎の肉」という超いい名前の施設だったので効果は見ずに、これを採用w(素敵な日本語訳がパブリッシャーの公式サイトとBGGに公開されてます)。

ゲームの開始時に選ばれた人材はユーフォリア人が3人で、あとはひとりずつです。公開している人材カードの勢力をのばすと追加で必需品がもらえたり、トンネルを掘るアクション時に報酬として資源orカードを選択しなければならないのが両方もらえるようになります。

3人もいるのだから協力して勢力をのばしましょう!と声をかけあう、キノさん、しのぽさんと僕。勢力をのばすためのアクションはいくつかあるのですが、必需品を入手するアクションにおかれた出目の合計が4以下、というのしか序盤はほぼ選択肢がありません。そして、ユーフォリア人の勢力をのばせるアクションに5の目のワーカーをおく一味さんw。必需品を手に入れるアクションは、出目の合計が大きくなる方が1度にもらえる数が増えます。
そんなわけで5が置かれたこともあって次々とワーカーが置かれるジェネレーター(電気入手)アクション。みんながワーカーを回収しない限り、ユーフォリア人の勢力はのばせそうにありません。まあ、それならそれでと僕の人材の能力「ジェネレーターから電気を得る時、同じく目のワーカーがいれば+1」でちょっとだけ得をするように電気を得ると、周りからは、そんな使える能力の人材いたのか!うちにきたのは全部使えなかったよ!と責められました。電気+1ってそこまで強くないと思うのですが(確かにまわりの方の能力は微妙なのが多かったように思います。ワーカーが二個の時だけ限定でモラルが減らないとか。一応、人材はスタート時に四枚配って、そここら二枚選ぶルールではあるんですが)。

では、電気を得たら何をするかというと、イカルス(空にいる商人的な人たち)でカードに変換するか、ユーフォリアからサブテラにトンネルを掘るか、ワーカーを増やすかくらいです。そりゃあワーカー増やすよねとワーカー増加です。このワーカー増やすのも面白く、電気を使って無理やりワーカーとして使えるようにすると知識が下がり、水を与えてワーカーにするとモラルが上がります。

水や食料といった電気以外の必需品はサブテラやウェイストランドで手に入りますが、下手すると勢力をあげてしまうので、他で手に入るならそれに越したことはありません。ということで、せっせとトンネルを掘って水をサブテラからかっぱらえるようにします。
更にトンネルを掘ると金、石、粘土が掘った場所に応じて手に入ります。我らがユーフォリアなら金です。これら資源は 施設の建築に使われ、建築用のエリアに資源を消費することでワーカーが置け、全部埋まれば施設完成です。

施設が完成すると建築にワーカーを使ったプレイヤーは権利トークンがおけます(要は得点が入る)。ということで序盤から中盤にかけては建築ラッシュが起こります。
そこで、猛威をふるったのがたる田さんの人材で、ワーカーを雇うと即アクションが行え、かつ、そこがトンネルなら追加で資源がふたつも貰えます(通常ひとつのところが、3つになる)。その代わりワーカーは死にますがw。この過労死人材で常にたる田さんは豊富な資源を常に手元におかれてました。

施設の建築はプレイヤー数よりも少ないマス(6人なら4マス)が埋まった時点で完成します。つまり、6人のうち、4人が資源を持っていれば1ターンで完成します。一応、必要資源の種類が指定されてますが、今回はたる田さんがみんなが持ってないのを埋めるという形になることが多く、とにかく資源が4つ揃ってたら他人におかれるより先に建築!という感じになってました。これは単に点数が増えるということもありますが、施設の建築に絡めなかったプレイヤーは様々なペナルティを受けるからです。

例えば、僕はワーカーを増やしに行った分、資源をとるのが遅れたのですが、その分で作られた施設のペナルティは「イカルスの全施設使用禁止」。イカルスには色々な資源を権利トークンや贅沢品カードに変換する様々な施設があるのでこれは痛いです。贅沢品カードを3まいためた後にアクションすれば、このペナルティは無効にできますが、贅沢品カードを1アクションで2枚手に入れるのはイカルスでないと無理で、それ以外では1枚ずつためるしかないので多少の効率の悪さには目をつぶって、こつこつためて解除しました。

正直、ここまで施設があっという間に完成するのが読めなかったのは確かですが、ワーカーを増やしたのは理由があります。それはゾロ目狙いです。細かい話は置いといてふるダイスがふたつとみっつではゾロ目がでる確率はかなり違います。
まあ、結局、ゲーム終了までゾロ目がでることはなかったわけですがw。
このゲームでは、手元のワーカーの目の合計が16を越えるとワーカーがひとつなくなる(出目=知識なので大きくなるとディストピアの真実に気づいて逃げられるor処分される)ので、例えワーカーを3つ持っていても、回収はひとつかふたつにしたくなるわけで、しかし、そうなるとそれってワーカーを3つ持ってる意味あるの?ということで、そもそも3つまで増やされる方があまりいませんでした。増やした瞬間にバーストで失うとかやってらした方もいましたが。
16というラインはダイス二つでもそれなりに厳しく、一味さん、たる田さんはワーカーひとつでやられてる場面も結構ありました。

ようやくイカルスにワーカーがおけるようになった頃、全ての施設の建築に絡んでいたたる田さんは、施設への権利トークンだけで6つ消費し、あと4つでゲーム終了という状況。さらにゾロ目による同時アクションでまた一気に施設を使ってふたつ減らしてきました。

この時点で、僕を含む5人はまだ権利トークンを4~6つも手元に残してます。しかも、このゲーム、他人を妨害するアクションはありません。これは負けたかな…と思ってからが実は本番でした。

もうたる田さんは4ターン先で権利トークンを全て置いて勝つのはわかってます。では、残った3ターンでどこまで追いつけるかをみなで模索し始めました。
このアクションしたいけど、幸福が足りない。じゃあ、食料と交換していいよ。こっちは資源が足りない。では、電気と交換で。
ワーカー回収する暇がない。このアクションなら俺が押しだすよなどなど、インスト時にはすることはほとんどないんでない?という話だった交渉が一気に起こり、どんどん権利トークンが置かれて行きます。そして、次のターンでたる田さんの勝利が確定となる手番でしのぽさんのアクションは、僕のワーカーを押し出すもの。僕の手元には既にダイスがふたつあり、押し出されたダイスをふった結果、このふたつのどちらかとゾロ目になれば僕は次手番で二回行動出来、なんとたる田さんを追い抜いて勝つことができます!
そして、みな注目の元でふったダイスは別にゾロ目になることもなく、たる田さんが勝利されました。
結局、ほとんどのひとは権利トークンをひとつ、ふたつまで減らしていたと思いますし、確か如月さんがたる田さんの手によっては同時勝利も狙えるくらい肉薄されていたはずです。
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(終了間際)

【感想】

ワーカープレイスメントと聞いていたので、もっと戦略的なゲームを想像していたのですが、そんなことは全くなく、どちらかというと、ノリでわいわいがやがやとあそぶタイプのゲームでした。

冷静に考えてみれば、そもそもワーカーの配置エリアが、複数おけたり、押し出せたりできる時点で、ワーカープレイスメントの持つシステム的なジレンマや悩ましさはなくなってるというか、ゲームシステムとしてはワーカープレイスメントと呼ぶべきではないゲームです。
実はプレイ中から、このゲームの面白さはどこにあるのかはよくわからないけど、実際面白いという話を卓のみなさんとしていました。
おそらくそれは、トンネル掘りや施設の建築部分の協力と、協力できないひとの適度な排除による面白さだったのではないかと思ってます。

もちろん、ディストピアという設定とそれに伴う各アクションのブラックな笑いというのもありますし、ダイスゲームならではの盛り上がり、ドキドキもあります。

では、システム的に特筆すべき点はないのか?というと、ワーカーの押し出しはかなりいけてるシステムだと思います。先ほど、協力の面白さと書きましたが、ワーカーの押し出しは相手に1アクションプレゼントする(回収アクション分、得をさせる)協力的な行為でもあり、バーストを誘発する攻撃でもあります。押し出してからの振り直しでバーストという場面はレアだと思うので主に協力的な面で使われると思います。

このゲーム、はっきりいって人材の能力には差がありますし、ゾロ目が出る出ないで結構手の早さに差が出ます。そんな中で、この押し出しによる協力や、交渉によって、運に恵まれていない、トップ争いに絡んでない人たちも気持ち良くプレイすることができます。

ワーカーを置いて、リソースを手に入れて、それを最終的に得点に変換する。こういうゲームはたくさんありますし、それぞれが如何に効率良くやるか、如何に苦しい中、我慢してやりくりするかに重点が置かれている中でユーフォリアはゲーム的な面白さを盛り込みつつ、如何に気持ち良く遊ぶかに重点をおいているように思います。

なので、ゲームシステム的にはどこが面白いかわからないけど、とにかく面白いという、今回のようなことになったんでないかと。

テーマも独特ですし、これは言い過ぎかもしれませんが、ゲーム初心者も熟練者も同じように笑顔で楽しみつつ、ボードゲームならではの面白さも十分に楽しめる、新しいスタンダードになり得るゲームだと思いました。

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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