ロール・スルー・ジ・エイジ:鉄器時代/ Roll Through the Ages: The Iron Age

(2人でインスト込み45分ほど。本来ペグの色はプレイヤーごとにわけます。画像は間違ってます)
【概要&ルール】
港を栄えさせ、領地を増やし帝国の隆盛を図るのだ!サイコロ振って!
ダイスの出た目で食料や労働力を手に入れて、自分の国を栄えさせていくロール・スルー・ジ・エイジの続編というかリメイクです。前作が青銅時代ということで自国の人の増員=振れるダイス数アップだったのが、今回は鉄器時代ということで港や領地を増やし、自分の国を立派にしていくことがダイス数を増やすことにつながってます。
(何しろダイスの呼び方が、帝国ダイスです)
手番には自分の持つ港や領地の数に応じてダイスを振り、好きな目を残してその目の効果を順に解決していきます。ダイスは2回まで振りなおせますが、災害の目は振りなおせません。
ダイスは帝国ダイス複数と運命ダイス1つがあり、帝国ダイスからは労働力、食料、商品などが手に入り、運命ダイスは食料の目からの獲得量を減らす「日照り」や自由に目をセットできる「きざし」、他プレイヤーを攻めれる「戦争」などの目があります。
ダイスの解決は以下の順に行います。
1.食料と商品を獲得します。商品の目は港の発展度合いに応じて獲得量が変わります。
2.領地に食料の支払いと災害の目の解決をします。災害は、出た目の数に応じて効果が変わり、単純に失点になるものもあれば、蛮族が攻めてくるなど戦闘になるものもあります。
3.戦闘の解決をします。戦闘は蛮族、他プレイヤーなど、いくつか相手先がありますが、基本的には軍隊の数や持っている進歩の内容に応じて戦力が決まり、相手の戦力との比較で自分が多ければ加点、少なければ失点になります。
4.労働力などを使用して、港、領地、軍隊、モニュメントを作ります。
5.商品などを使って進歩を得ます。
6.商品などを富に変換します。
これをゲーム終了条件を満たすまで繰り返します。終了後にゲーム中に得た点数にモニュメント、進歩から得られる点数を加え、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
如月さんと2人で遊んでみました。
僕は青銅時代を遊んだことがありますが、如月さんはロール・スルー・ジ・エイジ自体が初めてです。
ゲーム開始時に港か領地のどちらかを1つもらえます。港は商品の目の効果をあげ、領地は軍事力の向上と即点がもらえます。先手の僕が港を選んだので、同じのを選んでも仕方ないと如月さんは領地を選択。
帝国ダイスの数は港と領地の多く持っているほうと同じ数になるので、基本的には一方を伸ばしていくことになります。
そんなわけで僕は商品重視、如月さんは食料重視(領地分、食料を毎手番消費するので)で、残すダイスを選んでいきます。
まあ、ダイス運なので狙った目が必ず残るというわけでもないですが。
領地獲得時に軍隊も増えるのであっという間に如月さんの軍事力は最大に。蛮族に何回か攻められてあっという間に最低にまで落ちた僕の軍事力とは対照的です。
僕の方に攻めてくるだけで6,7点取られるので、運命ダイスで戦争の目がでるとやばいのですが、好きな目に変えられる「きざし」の目の効果を間違っていたこともあって、運命ダイスに戦争の目がでることはなかったのですが。
しかし、災害の目の効果で蛮族が攻めてきても返り討ちにして得点できるのも大きく、領地獲得時にもらえる点数も合って順調に点数をのばしていく如月さん。
僕がのばそうとした港は獲得時に労働力に加えて一定数の商品が必要(領地は労働力のみで獲得可)なので、ある程度港がそろうまでは伸び悩んでました。しかし、ある程度港の数が増えると1つの商品の目で4つもの商品が獲得できるようになり、しかも、進歩で革新の目の効果(商品3つ分)を商品5つ分に増やして1手番で10近くもの商品が集まるようになりました。
これでゲーム終了時に高得点になる進歩を手に入れまくって如月さんを追います。
モニュメントの建造でも僕が如月さんを一歩リードしていたのですが、僕が獲得進歩数でゲーム終了条件を満たしたラウンドで得点効率の高いものを完成されて如月さんが逆転。
どうなるか…?と思いましたが、やはり戦争の目がでなかったのが響いて、戦争1,2回分の差で僕が勝利しました。
【感想】
ロール・スルー・ジ・エイジ:青銅時代から劇的に面白くなったというわけではないですが、もともといい出来だったゲームの正当進化という感じのゲームです。基本構造は青銅時代と同じく、モニュメントや進歩による得点と特殊効果のとり方のバリエーション、各プレイヤーの戦術の好みの受け皿を広く用意し、今回から追加になった港と領地で展開とプレイヤー間のインタラクションに幅を持たせたって感じです。
面白さはすげえ無難で、感動も無いけど失望もきっとないです。
ダイスゲームではありますが、一発逆転や派手な効果があるわけではなく、淡々と積み重ねていく系なので、地味ですし、一喜一憂する”ダイスゲーム”を期待するとまた違うかと思いますが。
このゲームでちょっと面白いなと思ったのは、”財産(wealth)”のパラメータで、手番終了時に商品4つ分で購入できるのですが、進歩の購入時には商品5つ分になります。買うことで価値が落ちたり、価値に変更無しというのは直感的だし、よくあると思うのですが、どんどん進歩を手に入れたほうが有利になるこのゲームでは、「後手番にためておく」という手が若干不利になる、その代わりに高い価値に変わるといいうのが、また展開に幅を持たせているように思いました。今回は有効に使えませんでしたが。
また、初プレイ時はショートゲームにしなね!とルールブックに書かれているのでそうしましたが、効果の強い進歩を手に入れる前に終わってしまったので、次は通常ゲームで遊んでみたいと思います。
多くのダイスゲームにありがちな別に複数人で遊ばなくてもいいんじゃない?というのはこのゲームでもその通りなのですが、それを(たぶん、うまくいけば)解消できそうな、1つのボード上で取り合いをするような地中海拡張も楽しそうなのでいつかできると良いのですが。