ヒストリア/Historia

(インスト込み3人で2時間半ほど)
【概要&ルール】
(2時間以上かかりますけど)軽めのシヴィライゼーション系のゲームです。
ゲームは3時代、12ターン(1時代4ターン)行います。1ターンは複数のアクションラウンドから成ります。
全員同じカードデッキを持ち、アクションラウンドごとにカードを一斉公開→手番順に処理を繰り返します。1アクションラウンドにプレイできるカードは最初は1枚だけですが、科学のステータスを伸ばせば、2枚、3枚と増えます。
アクションには、キューブ(お金、労働力などリソースは1種のキューブで示されます)を支払って、軍事、科学をあげたり、ワンダー(特殊効果を持つ建造物)を手に入れたりと自国を強化するもの。

(各国の軍事と科学はボードの半分以上を占めるマトリクスによって示されます)
自国の領土を広げるものや他国を攻撃するもの、他国に点をあげて科学をあげるもの、キューブを回復するものなどがあります。
公開したカードは、アクション後、自分の前に公開順に並べます。

(伏せてるのは公開前のカードですが、こんな感じで自分の前に並べます)
そのカードが3枚以上ある時に限り、「革命」というアクションが行えます。革命を行うことで、並べられたカードの回収に加えそのアクションラウンド終了後にターン終了処理に移行します。
ゲームは点数を最も獲得したプレイヤーが勝利します。点数の獲得方法は以下。
・自国より軍事が低い国に対し略奪、戦争のアクションを行う
・観光旅行アクションを行う
・自国より科学が高い国と貿易アクションを行う(科学が高い国に得点)
・偶数ターン終了時、占有しているエリアから得る
・各時代開始時に配られたリーダーカードの目標を時代終了までに達成する
【プレイ内容】
あっきぃらびっとさん、まーまゆさん、僕の3人で。僕だけ何回目かのゲームです。
手番が3番目ということで自国の初期位置決めではいい場所は取られていたのですが、少々点数が低かろうが他プレイヤーと隣接していた方が有利なのはこれまでのプレイでわかっていたので、あっきぃらびっとさん、まーまゆさんが4点のエリアだったのに対し、僕は2点のエリアと若干点は低いですが隣接エリアを初期位置にしました。
これまでのプレイでは、ずっと科学重視でやっていたので今回はいい加減軍事重視でいってみることに。
しかし、1時代目のリーダーカードで軍事、科学の目標を達成するのは難しいのは知っていたので、ワンダーを規定数取るリーダーを取っていたため、とりあえずワンダー獲得することを重視w(インスト時に各時代のリーダーカードの内容を軽く確認して大変なことは伝えてます)。
3人プレイだと各時代に登場するワンダーは5枚ずつが2回の、計10枚。僕のリーダーカードの目標を達成するには4枚以上のワンダーが必要なのですが、1時代を構成する4ターンで各ターン1枚ずつとっていけば十分とれるはず。
まあ、ワンダー4枚必要なリーダーのカード取った人は他にはいないだろうと気楽にプレイしていたのですが、どうもあっきぃらびっとさんとワンダーのアクションが被ります。あっきぃらびっとさんもワンダー重視?まーまゆさんもワンダー積極的に取りに来ると目標達成難しくなるなと思いましたが、まーまゆさんは領地拡大を優先している様子。
ワンダーの獲得と軍事アップにキューブを使っているため、科学に使うだけのキューブが手元に残りません。キューブ消費無しで科学をあげられる貿易アクションを使いたい→あっきぃらびっとさんかまーまゆさんが科学上げてくれないかなー?と寄生する気まんまんだったのですが、お2人もワンダー、軍事、領地拡大にキューブを使うため、それほど科学をあげてくれません。
そんなわけで、序盤のマトリクスの変化はじりじりと、徐々に徐々にという感じで。
じりじしりしつつも、まーまゆさんは僕らほどワンダー重視してなかったこともあってか、先行して科学をあげてくれました。これ幸いと貿易で科学をあげる僕とあっきぃらびっとさんw。
結局、科学はあまりあがらずに1時代は終了。僕はリーダー目標達成で大きく稼いだものの、領地拡大を全くしてなかったこともあり、1時代終了時の点数は最下位でした。
ヒストリアは点数の低いプレイヤーが先手番になるのですが、このゲームではかなり手番順が重要なので最下位なのも決して悪いことではありません。
ワンダーはもちろん良い効果のものからなくなりますし、ワンダーの効果が「○○が単独1位の時」発動するものがあるのですが、手番回数は全員同じなので当然前手番の方が(少なくとも自手番時には)単独1位になりやすいです。
そんなわけで、2時代目も先手番をキープするようにしてワンダーを優先的に獲得し、軍事は先行してあげてもあえて他プレイヤーは攻撃せずに点数は稼がない、科学は貿易であげてキューブを節約というしゃがみプレイを徹底。
「ワンダー数トップならプレイ済みのカード1枚回収」と「1点失い、キューブ2つを回収」の2つのワンダーが便利で、このゲームでやりくりに苦労するカード回しもキューブの回復も、普通にプレイするよりは段違いに楽になってました。

(2時代目終盤くらいの僕のワンダー)
特にカード回しに関しては、やることを狙って少なくしていてた僕には大きかったです。
普通にやると、革命を自分で行わなければターン終了時に手元に戻るカードは2枚のみ。3枚プレイ済みでないと革命は行えないので、革命を行わない人の手元にも3枚以上はカードがあることが多く、プレイ済みカードが全部回収できない=行えないアクションがある状態であるターンを行う必要があります。そして、革命とターン終了時を除けば、ほとんどカードを回収する機会はないので、基本的に1ターン中に同じアクションを2回はできません。
それが、ワンダー効果で毎ターンワンダー獲得のアクションを行えたり、軍事アクションを2回行えたりで好き放題できてました。
まーまゆさんは領土拡大と科学重視で2枚プレイできるようになり、やることやってさっさと革命を行うというプレイ。あっきぃらびっとさんは軍事を優先してあげつつ、領土拡大、略奪、ワンダー獲得と様々なアクションを行われていました。
革命を行う暇もないのでプレイ済みのカードがたまりまくってえらいことになってましたがw。

(2時代目終了間際。ボード左下のラウンドマーカーを進め忘れたのでまだ1時代になってますが)
2時代目終了時、1次代目と同様領土からの点数が3点と相変わらずほぼないのですが、リーダー目標を2つ達成してたこともあり僕は2位に浮上。
トップは貿易で点数をもらったり、領土からの点数を多く獲得されていたまーまゆさん。
3時代目、僕は領土数とワンダー数を規定数必要になるリーダーを獲得。軍事トップを活かして蹂躙するぞ!と思っていると、あっきぃらびっとさんが「ワンダーを2つ破棄すれば軍事が1あがる」ワンダーを3時代目の1アクション目で獲得し、更にワンダーを未使用状態に戻すワンダーと組み合わせて一気に軍事を僕まで追いつかせます。

(あっきぃらびっとさんに軍事で追いつかれたところ)
軍事力がタイの相手には戦争も略奪もできないので、すいませんねとまーまゆさんを攻撃。
まーまゆさんは科学特化なので僕にもあっきぃらびっとさんにも攻撃されてしまう状態ではあったのですが、キューブを破棄すれば科学が1あがるワンダーを獲得して、科学を一気に上げ、1手番に3枚出しできるところまであげ、そのまま科学を最大にまでボーナスの6点も獲得されていました。
あとは、まーまゆさんはさっさと革命してゲームを終わらせるのみ。僕とあっきぃらびっとさんはゲーム終了までできるだけ領土拡大、戦争、略奪を行い、どこまでトップのまーまゆさんを追いつけ追い越せできるか…!
結果は終了直前のターンで僕が追いつき、領土からの点数分の差で勝利できました。

(終了時)
【感想】
1つ1つのアクションによる処理がかなり軽い(マトリクス上のコマや得点コマを数マス移動させるだけとか、ワンダー1枚獲得するとか)こと、アクションがカード選択&一斉公開ということなど、ほぼダウンタイムなしでサクサクとプレイできることもあってかなり好みのゲームです。
(さくさくといっても3時間くらいかかるんですけど)
基本的には軍事と科学をあげ、ワンダーを獲得するというテーマ的には内政を繰り返すだけのゲームではあります。領土拡大、戦争、略奪といったアクションは自国よりも軍事が低い国がないと行えないので、科学重視のプレイをしていると、本当に科学とワンダーと革命を延々とやってるだけだったりします。
それでも面白く思えるのは、アクションをするためにカードをプレイする必要があり、やりたいアクションのカードをどう手元に残すか、プレイ済みのカードを手元に戻すかというカード回しの工夫をゲームを通してやり続けなければならないからだと思います。
やりたいことを全部やりつつ、あるアクションを毎ターンできるようにするのはやってみるとわかるのですが、結構頭を使います。トラヤヌスにおけるマンカラのようなもので、手札を思うようにするだけで面白さがあります。
プレイの方にも書きましたが、手番順のコントロールもかなり重要で1手番前か後ろかだけでやりたいアクションができなくなったり、点数が下がったりします。
手札と手番順のコントロールのゲームとも言え、シヴィライゼーション系ではありますが、なんかユーロ系というか、ドイツゲームっぽいゲームでした。
ブログを書いている時点で6回くらい遊んでいるのですが、プレイヤー全員が良い勝負をしたいのなら前提として
・ワンダーはプレイヤー全員で取り合う
・初期配置でアメリカ大陸に置かない
というのは気をつけたほうがいいかなあと思います。
戦術によっては使えない、効果が薄いワンダーというのもあるんですが、取り合っていかないとワンダーが○枚以上というリーダー目標の達成がかなり簡単になったり、細かい積み上げが案外効いて来たりでワンダー特化したプレイヤーがかなり有利になります(前述の通り、先手番が有利なゲームなんですが、ワンダー特化プレイヤーは点が伸びにくいので先手番をキープしやすくなったりもします)
後者のアメリカ~の話は、慣れたプレイヤーであれば問題ないのかもしれませんが、初プレイの人がいる場では徹底した方がよいです。科学を一定以上にあげると軍事を一気に2段階あげられるようになったり、アクション選択時に2枚、3枚と一度にプレイできるようになるのですが、ユーラシア大陸でいくつかの国と隣接しているプレイヤーは科学アクション以外に貿易アクションでも科学を上げられる一方で、アメリカに初期配置したプレイヤーは自分ひとりで科学をあげるしかできませんし。アメリカに初期配置でいくのは、ユーラシア大陸側で殴り合いをしてる間に領土からの点数でうまうまだぜーという夢を見ていくことが多いので、科学あげが後回しになり、中盤くらいから軍事、科学ともに差をつけられ始めます。
そして、科学があがって航海術が発明されると、ユーラシア側で科学も軍事もあげていた他国が新大陸になだれ込んできて蹂躙されます。こうなると逆転の目はなく、本当につまらないので…。
あとは、全プレイヤーが科学よりも軍事を優先するようになると、革命がなかなか行われずにゲームが長引くことがあり、終盤、早く終わって欲しいんだけど…となることもありますが、大抵は科学特化プレイヤーができるのであまりないことなのかもしれません。