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万里の長城(長蛇の列) バリアント:市場/Pan tu nie stał! Bazar Różyckiego

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(5人でインスト込み1時間半)

【概要&ルール】

母さん、大変だよ! ロジェツチゴ市場で国外製品が買えるらしんだよ! いつもの店に並ぶ必要なくなるね!

ポーランド語版のジェムディーラーに同梱されている、Bazar Różyckiego(ロジェツチゴ市場(読み適当))のルールを用いて、ポーランド語版の万里の長城(長蛇の列)とジェムディーラーのコンポーネントを混ぜてプレイする万里の長城のバリアントです。

使用するのは、ポーランド語版万里の長城の全てのコンポーネントとジェムディーラーの商品トークン、市場タイルです。

バリアントということで基本的には万里の長城(長蛇の列)と同じです。

セットアップで通常の万里の長城のお店の1つを市場に変え、その横にジェムディーラーの商品トークンで山を作ります。
いずれかのお店で決算が発生した際に、商品トークン1つを市場の上におきます。
決算タイミングは通常のお店と同じで、手番開始時に市場の前に並んだカードの数字の合計が自分が最も高ければ決算が発生します。ただし、決算の内容はちょっと異なり、1度発生すると商品トークンが市場の上からなくなるか、商品トークンを乗せられるカードがなくなるまで終わりません(通常は商品トークン1つのみですが、複数個分の決算が発生します)。
ゲーム終了時、商品トークンに書かれた数字が得点になるのは通常と同じですが、持っている色ごと(全5色)に1点のボーナスが付きます。

【プレイ内容】

アールヌーボーの会にて、ねんそさん、ヒガさん、彼葉さん、けがわさん、僕の5人で。

市場のバリアントにしただけでなく、以前、長蛇の列を遊んだ際にはいれなかった、数字ゼロの子供カードも入れて遊びました。
けがわさんは長蛇の列はお持ちなので、市場バリアントはともかく、この子供カードのことはご存知のはずと思っていたら、「何このカード!?」とのこと。
どうも実は長蛇の列には、旧版、新版があって新版になって新たに追加されたカードのようでした(箱にポーランド版ジェムディーラーの宣伝が書いてあれば新版と思われます)。

2つのゲームのコンポーネントをあわせられるようにしたり、同じゲームと見せてカードを追加したり、なかなかEGMONTは侮れません。

ゲームはセットアップ時から、7点と8点という高得点(商品トークンの数字は1~8)が登場して、これは取りたい!と盛り上がりました。

ヒガさん、彼葉さんが8点のトークンのある店にカードを投入し、僕は見逃してもらえたり?と小ざかしく7点の方にカードを置きましたが、当然、ねんそさんが競り合ってきます。
けがわさんは、僕らの戦いをよそに残った1つの店で2点のトークンを獲得されてましたがw。

ねんそさんの虎の子の3(1枚しか自分の山札の中にありません)を横入りすんじゃねえ!おっさん(万里の長城でいうドラゴン)で上書きして無効にしたら、ねんそさんは一気に2を2枚突っ込んできたりと、お互い全く譲りません。
その後も僕が投入したカードをねんそさんが横入りすんじゃねえ!おっさんで上書きした時点で、このまま、ふたりでいがみ合ってても、周りが得するだけだ…と諦めて、他にリソースをまわすことにしました。

僕とねんそさんのところは、店に置かれたトークンが7点と4点だったので、7点を諦めた僕にも4点は入ります。しかし、ヒガさん、彼葉さんが争う8点のところは2つ目のトークンが2点と8点との差が大きく、なかなか引くに引けない戦いになってしまい、カードがテーブルに収まらなくなり、半分ずつ重ねてスペースを確保し、それでも、また端に達したのでぐるっと折り返すという「この2人、ここでどちらが勝つにしてもどちらも最終的に勝つことはなかろう」という状況にまでなってました。

残りのねんそさん、けがわさん、僕の3人はお店での決算が行われたため、商品トークンが入ってきた市場にちょっとだけ噛みにいくなど、3人で楽しくやってましたが。

ヒガさん、彼葉さんもようやく最初の店の決着がつき、細かく決算が行われていく通常のゲームになりましたが、お店に並ぶのは2~4点のそう高くない商品ばかり。そうなると熱いのは市場なのですが、市場は「誰かが決算を起こせば、(カードがあれば)全ての商品トークンの決算が行われる」ので、必要以上に競り合ってカードを消費するのではなく、とにかく決算を起こして配置したカードに見合った商品トークンがもらった方が賢い(トークンの引き運次第ですが2位でも1位とほぼ同じ点数のトークンが得られることもありますし)とみなさん考えられたようで、それほど熱い競り合いが起こることはなく。

僕は手札に1枚目は1だが、同じ店に並べることで2枚目は2、3枚目は3…と数字があがっていくカードを溜めており(使う機会を逸しており)、淡々と7点や8点の商品トークンが出てくるのを待っていたのですが、結局、出てこず、このままゲーム終了させるよりはと、5点の商品トークンを得るのに使ってしまいました。

結果は、序盤に無駄な争いに参加しなかったけがわさんが勝利されました。やはり、無駄に熱くなってはいかんようです。

【感想】
ルールに例外がほぼなく、インストも簡単で熱いジレンマがあるというのがクニツィアの作ったゲームでよくある(例外もある)ことですが、システム的に盛り上がりどころがあるわけではなく、最初から最後まで同じことを繰り返すだけなことも多く、平板な印象を受けることもよくあります。
(一番盛り上がった時に写真を撮ろうとして、結局、なんか寂しい感じのゲーム終了時か片付け時の写真を撮ることになったりするのは怪しいです)

ぶっちゃけ、万里の長城もそういう印象だったのですが、追加された市場が決算時の取り扱い自体の差はちょっとだけではあるものの、単独1位になることが大事な通常の決算と異なり、自分が単独1位になれなくてもとにかく決算を起こさせるのが大事と考え方が大きく違うため、ゲームにメリハリが生まれているように僕は思いました。

本来であれば(無駄な)競り合いに投入されていたカードが、市場のいっちょかみに使われることで競り合いもスパッと終わるようになっている気もしますし。

まあ、ここらは好みの話もあり、どこまで突っ込んで、どこで引くのかを相手のカードの引きを読みながら見極めるのを延々と繰り返すのが好きという人もいるんでしょうが。

バリアントというと大抵は通常ゲームの方が面白いですし、特にこのバリアントはゲームが2つ必要になると少々ハードルが高いのは確かなのですが、その価値がある面白さでした。

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ロジェツキのバザール

ひだりさん、とても詳しい紹介ですね。さすが!

ところで、play:gameでは、タイトルの和訳を「ロジェツキのバザール」としてみました。
ギークでの英訳のタイトルを基にしたのと、グーグル翻訳に発音させてみたものの総合的な判断です。

おそらく、Różyckiegoは「ロジェツキの」という所有格なんじゃないかと思います。
(全然違うかもしれません)

子供入りの版が欲しい!

Re: ロジェツキのバザール

コメントありがとうございます。
なるほど。グーグルで調べるとRozycki Bazar (Bazar Rozyckiego)とヒットするので
ロジェツキの格が変化したものであってるかと思います。
ポーランド語のwikipediaを見ると、大量に屋台が並んでる写真と、
戦後は通常の店舗では手に入らないものを手に入れることができたという記述があるので、
日本で言うと闇市とかアメ横みたいな感じの市場のようです。

長蛇の列のパブリッシャーのEGMONTがドリームファクトリーのポーランド語版を
最近出したので、子供入りの版とあわせて購入するとかどうでしょう?w
プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
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・アフター・ザ・フラッド
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・HABA社製品 全般

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