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ビトゥイーン・トゥー・シティーズ/Between Two Cities

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(5人でインスト込み40分程度)

【概要&ルール】
あなたは2つの都市の開発計画を任されました。それぞれの都市で別の担当者と協力して素晴らしい都市を作り上げましょう。

タイルをドラフトして都市を作るゲームです。

ただし、都市は自分の前に作るのではなく、両隣のプレイヤーとの間に作ります(自分の右と左、両方にです)。

ゲームは3つのフェイズに分かれます。最初のフェイズでは、配られたタイルから2枚を選び、残りを時計回りに隣にまわします。その後、選んでいたタイルを1枚ずつ自分の担当する都市に配置します。まだまわってきたタイルが2枚以上あれば2枚選んで…とタイルがある限り繰り返します。
2番目のフェイズでは、通常のタイル2枚分の大きさのタイルを配られた中から2枚選び、1枚ずつ都市に配置します(このフェイズではドラフトしません)。
3番目のフェイズでは最初のフェイズとタイルを回す方向だけ変えて同様に行います。

その後、各都市のタイル配置による点数を計算し、自分の担当した2都市のうち、点数の低い方が最も高いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】

たる田さん、しのぽさん、タロ吉さん、如月さん、僕の5人で。

僕:「スタートプレイヤー決めましょう」
しのぽさん:「じゃーんけーん」
僕:「いや!このゲームにはスタートプレイヤーと座り順を決めるためのカードが入ってるんです!」

このゲーム、コンポーネントにカードが結構な枚数入ってますがリファレンスと少人数プレイ時に使うもの、そして、スタートプレイヤーを決めるためのものと、通常ゲーム内では使わないという贅沢仕様。
スタートプレイヤーを決めるためのものも「身長順」、「生年月日順」、「名前の最後の文字順」などなど15種類も用意されてます。いや、生年月日とかめんどくさいしという方のために、カードには番号が振られており、番号順にしてもよいという無駄な(褒め言葉)至れり尽せり感!

そんなわけで「名前(本名)の最後の文字順」で決めることになり、並びは、タロ吉さん、僕、たる田さん、如月さん、しのぽさん、(タロ吉さん)で、僕と協力して都市を作るのはタロ吉さんとたる田さんです。

都市を構成するタイルには、店舗、工場、宿屋、オフィス、公園、住居の6種類があり、それぞれ得点方法が異なります。
例えば、店舗は縦か横につなげると、2点,5点,10点,16点と点数が伸びていき、公園は1枚だと2点ですが、2枚、3枚と隣接させると8点、12点と効率が良くなりますが、4枚隣接させると13点と効率が悪くなります。

僕のとこに配られたタイルから選んだのは、公園と工場。
工場は全ての都市の中で1番枚数の多い都市であれば、1枚4点、2番めなら3点…と他都市との比較が唯一発生するタイル。たる田さんとの都市に手元に回ってくる工場を全てつぎ込むことにしました。
そんなわけでタロ吉さんとの都市には公園を配置しました。

たる田さんが選ばれていたのは店舗でこれも4枚までは集めたいところです。たる田さんも察してくれたようで、序盤は工場と店舗をガンガン集めました。こうなると他の都市は、「今から工場集めても1位はとれそうにない」と諦めてくれて独走できました。
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(ここまではそれなりに両都市とも順調だったのですが)

そして第二フェイズに移り、2枚が連結したタイルをドロー。この連結タイルが曲者で、一応3枚から選べると言っても「既存のタイルに隣接させないとならない」、「タイルの縦横は変えられない」、「都市は4×4に収まらないとならない」という、ちょっと見はそんなでもない制限が意外と効いていて、ちょっとでも運が悪いと点数を下げるようにしか配置できなくなる怖さがあります。
案の定、タロ吉さんとの都市には工場、たる田さんとの都市にはオフィスとこれまでの都市計画には不要だったタイルが混ざってしまいました。

特にタロ吉さんとの都市に混ざっった工場が曲者で、全体での枚数の1位はもう狙えないし、工場は住宅と隣接すると住宅の点数を1点にまで下げてしまうというマイナス効果があるので、住宅が配置しづらくなると良いことが全くありません。

住宅の点数は、都市にある他のタイルの種類数で、最大で1枚5点と1枚あたりの点数は最大です。タロ吉さんとの都市はその5点も狙っていたのですが、店舗がまわってきません。そりゃあ、僕とたる田さんとの都市、タロ吉さんとしのぽさんとの都市とひだり-タロ吉シティーの両隣で絞られてたらまわってくるわけねーということで、タロ吉さんとの都市は店舗を獲得できず、さらに恐れていた通り住宅と工場を隣接させるはめになって1枚1点になった住宅もあり、全5都市のなかで最低点となってしまいました。
(作った2都市の点数の低いほうが自分の点なので僕とタロ吉さんは仲良く最下位w)
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(工場と住宅が隣接してしまっただけでなく、他もうまくいったとはなかなか言えないタロ吉さんとの都市)
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(工場だらけのたる田さんとの都市)
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(みなさんの都市。最終形)

如月さんがなんと担当した2都市とも60点と最高得点をマークして勝利されました。

やってることは超単純だしジレンマとかほぼないんですがなんか面白いぞということで、すぐに2回目を遊びました(今度は身長順に並びを変えて)。結果はまた如月さんが1位2位の都市を作って勝利。僕は2位と3位の都市で、2位の都市をもちっと手を抜いていれば…と悔しがってました(実際は低い点の都市が同点ならもう一方の都市の点数で勝負となるので、如月さんが1位の都市を作っている限り僕は勝てないんですが。ちなみに1位の都市を如月さんと作り上げたしのぽさんは、某さんとの都市が最下位だったため最下位でしたw)
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(2戦目最終形)

【感想】

タイル配置やどのタイルを選ぶかという選択肢はありはするものの、そもそもタイルは6種類(宿屋のみ4種類存在するので全10種類。工場や店舗は全て同じ)で、点数を獲得するための条件も配置するための条件もゆるゆるなので、ルール聞くだけだと何が面白いの?何がまわってくるか運だけじゃないの?と思うのですが(そして勝ち負けに関してはたぶん何がまわってくるか、何を引くか次第なところが滅茶苦茶大きいのですが)、「隣の人と1つの都市を作る」というのが非常に楽しくて驚きました。

タイル選択時には相談できないので、あれを選んでいるはず、これは選んだ欲しくないはずと都市をどう発展させるかを読んで選択するのですが、ここでドラフトゲームというのが生きてきます。パートナーから回ってきたタイルの山にこれが残っているということはこのタイルを選んで欲しいんだなだとか、今これを選ぶと相手の選んだタイル次第では点数効率が悪くなるから自分では選ばずにパートナーにまわしてしまおうだとかの、パートナーとの「頼むからわかって!」と「わかってくれてありがとう!」が気持よいです。失点ではなく、加点の方向に下家の手を縛る、メッセージを送るドラフトというのが斬新でした。

タイル運が悪くて、あああああってなってる時もパートナーと悲しさを共有できますし、タイル構成やシステムがめちゃくそ単純なのでもうドラフトゲームというよりもコミュニケーションゲームでいいんじゃないかと。
(システム全く誉めてませんが、プレイ内容に書いたとおり、第二フェイズに出てくる連結タイルは本当にうまい仕掛けになっててプレイしてて感心します)
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(連結された2枚とも必要なんてことはそうそうおこらず、大抵、都市にいらない建物を混ぜ込んでくる憎いやつ)

ゲーム中に全部のタイルが出てくるわけでもないですし、やりこんだりカウンティングしたりで点数が上がる要素がないってことで繰り返し遊ぶにも限界がありそうな点と、コミュニケーションゲームなので最低4人、できれば5人はいた方が良いというところが気にはなりますが、7人までプレイできる、ルール超単純、やりこみ要素なし、点数構造もわかりやすい、プレイ時間短いとオープン会や大勢集まるゲーム会で重宝しそうなゲームでした。

問題といっていいかわかりませんが、このパブリッシャーのゲームって国内流通をこれまでしてないんで、ビトゥイーン・トゥー・シティーズも国内流通するか怪しくはあるんですが…。

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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