ヴァイスロイ/Viceroy

(4人でインスト込み1時間ほど)
【概要&ルール】
おっさん達でピラミッドを作れば崩れず、勝利点も巻物ももらえる。
主におっさんが書かれたカードをピラミッド状に配置して様々な方法から勝利点を得るゲームです。
ゲームは2つのフェイズからなる1ラウンドを規定回数繰り返します。
1.カード獲得
赤、青、黄色、緑の場があり、そこにカードが並べられます。各プレイヤーがその中で欲しいカードがある場と同じ色のジェムを握り、一斉公開→他プレイヤーと色が被ってなければ握っていたジェムを支払って、該当色のとこのカードを1枚手に入れます。
握っていた色が人と被った場合、握り直します。握り直しても被ったら、再度握り直しとなり、3度目に握って被ったらパス扱いとなり、規定数のジェムを受け取ります。
この時、ジェムを握らなければパスを選択したことになり、規定数のジェムを受け取ります。
2.カード配置
カードに示されたコストを支払ってカードを配置します。
カードはピラミッド状になるように配置し、1段目に配置するなら1段目い示されたコストのみを、2段目に配置するなら1段目+2段目に示されたコストを支払う必要があります。4段目なら1+2+3+4段目に示されたコストを支払います。
カードを配置したらカードに示された報酬を得ます。報酬は1段目に配置したら1段目の、2段目なら2段目のみのを得ます(コスト支払い時と異なる)。
1回のカード配置フェイズで3枚まで配置できます。
なお、特殊カードはコスト無しで何段目にでも配置できます。
・得点計算
ゲーム終了時に、
・ピラミッドを構成するカードでうまくジェムが作れていれば段目に応じて得点
・獲得した勝利点トークン分得点
・獲得したスクロールトークンと、スクロール1つあたりX点トークンの掛け算で得点
・特殊カードの条件(X段目に配置する、特殊カードの下に埋めたカード数など)に応じて得点
・盾トークン、歯車トークン、スクロールトークンのセットで得点
・他プレイヤーの持つ剣トークン分減点(盾トークン持っていれば減点を減らせる)
などの点数を合計し、最も高い点数のプレイヤーが勝利します。
【プレイ内容】
いつきさん、カネコさん、キノさん、僕の4人で。
本当はカード配置は、全員がカード選択→1人ずつ順番に配置→2枚目のカード選択~とやるのですが、会場が閉まるまで時間がなかったことと、他人に絡めるのは特殊カードが1枚あるだけで、それ以外では他人がどうしようが、手の出しようがないので、他人に絡む時だけ自己申告として、カード獲得後は各自勝手に配置することにしました。
得点要素がかなり多く、それを満遍なくというのも初プレイは難しそうだったので、スタート時に配られたカードがスクロールを手に入れられるものだったので、スクロールに注力することにしました。
あとは、出来るだけカード配置時にジェムが作れるのを意識しつつ。
まあ、ジェムの方は欲しいカードがなかなか場に出てこなかったり、それ以上に手元にあるジェムでコストを支払えるものを優先した結果、かなり優先度が下がってしまいましたが。
最初は調子よく配置できていたのですが、すぐにカード配置時のコストでジェムが足りなくなりました。
赤のとこにあるカードが欲しくても赤色のジェムを全部使っていては、当然握れないのでコスト+握り用のを残すように…って、全然足りません。まあ、初期にもらえるのが6つで、1ラウンドに獲得用に1つと配置に最低1つは使うので、どこかで手に入れないと2,3ラウンド目に手元のジェムは底をつきます。
これ、どげえにすればいいんだろ?と思って、場のカードを見てみると、1段目に配置した報酬が任意のジェム3つとか4つとかのカードがちらほら。つまり、1段目を作りつつジェムを回復させていけばええんか?と思い、やってみましたが、1段目に配置しても獲得+配置で2つは使うので、ジェムが4つもらえるカードでも2つしかプラスになりませんw。
カード配置時の報酬として、無限ジェムというのがあり、獲得後、1ラウンドに1回だけ、該当の色のジェムをコストとして使えるというのがあるので、それも使えばいんですが、今回のゲームでは序盤になかなか出なかったり、人気だったりで僕の手元に来たのは中盤に入ってからでした。
そんな苦しい状態だったのでスクロールも十分に集めることができず、結局、中盤以降は、置いた段目×3点の特殊カードと、周りに置いたカード数×2点を得る特殊カードとでなんとかマックス点取ることを目指してコストをやりくりしてました。
配置時に周りと絡みが全く無いというのもあるんですが、周りを見る余裕は全く無く、気づくとキノさんがめちゃくちゃ勝利点トークンを獲得されていて、これは多少スクロール集めても勝てないんじゃないの?と思ってましたが、ゲーム終了して得点計算してみたら、キノさんは勝利点トークン以外の得点リソースがほぼなく、キノさんが勝利されたものの僕も案外離されてませんでした。

(僕のピラミッド、なんで人をピラミッド状に並べるのかは謎)
【感想】
コストのやりくりがかなり厳しく、ひいこら言いながらやりくりするのが好きな人にはたまらないゲームだと思います。
点数の獲得方法が多彩で色々と好みの方法が取れるのも魅力で、この人、こういう稼ぎ方好きなんだなあというのが如実に出ます。
まあ、コストのやりくりで頑張った分は確実に点数に反映されるので苦しさと達成感が味わえるとは思います。
ただ、カード配置にかかるコストのやりくりは繊細なんですが、それ以外についてはかなり乱暴です。
まず、カード獲得時の握りですが、欲しいカードが被った際、他のカードに選択を変えることのメリットがほぼない(1番欲しいカードが取れない自分は損して、自分が変えたことで手に入れたプレイヤーは明らかに得する。パスして被ってないプレイヤーが漁夫の利を得るくらいよりはまだまし程度)ので、延々と、はい被った、はい被ったとやるだけの展開になりがちで、このやり取り意味あるのか?と思うこともしばしば。
例外的にジェムが厳しくて、自分は取れなくてパス扱いになっても構わないという場面があることはありますが…。
(当然ですが4人が一番被りやすく、2人でやると被ることなどほぼありません。3人くらいが調度良いかと思います。4人の辛さを知ってると3人ぬるいなと思ってしまいますが。)
次に、カードの報酬が1段目でも3段目でも大して変わらなかったりします。勝利点トークンはちゃんと段目があがれば点数があがるのですが、スクロールなどのトークンは1段目で獲得した方が単に得してるのでは?と思うこともちらほらあっったりします。
次の段の礎になるので、上の段に置くこと自体は無駄ではないんですが。
で、一番致命的なのは、特殊カードの強さにめちゃくちゃ幅があることです。今回記事にしたプレイでは、僕は最大12点になる特殊カードを2枚獲得してましたが、この2枚は当たりのカードで、ハズレだと、ピラミッドに配置してその後、特殊カードを1枚埋めてようやく3点みたいなのや、特に得点にはならず1段目に普通のカードを置いた時と同じくらいの効果を得られるものが数多くあります。
ジェムのやりくり自体は楽しいゲームなので何回かやりましたが、特殊カードで当たりを引いたひとがかなり有利になるのは間違いないです。
BGGでもこれは強すぎるので抜いた方が良いとか、点数に上限を設けたほうが良いとかいう話がでるくらい、強い特殊カードがあったりしますし、思い切って得点系の特殊カードは全部抜いてもいいかもしれません。
また、通常のカードも全部ゲームに登場するわけではないので、スクロール特化とか、決め打ちでプレイしても欲しいカードが出てこずに寂しい得点になることもあります。
そんな難点はあるんですが、ゲーム終了時の得点や、いま3段目にジェムを完成させることや、手元にある高得点カードを配置させることなどなど、大きな目標から小さな目標まで色々自分で決めて、それに向けてジェムをやりくりするのはやはり楽しいんですよね。
複数人で遊ぶゲームではあるんですが、点数を比べるのはおまけくらいにして、やりくりうまくやってやりたいことができたとか、惜しかったとか、そういう自己満足、自分がどうプレイ出来たかを評価するゲームとして遊べば、リソースヤリクリスキーにはたまらないゲームだと思います。
カード配置を同時解決にすればインスト含めて1時間かからないですし。