第40回偽エッセン会

この日は朝まで雪が振っており、予報だと夜も降るとか言っていたので、電車大丈夫か!?というか、夕方くらいは大丈夫でも会が終わった頃には電車とまってるとかだったら洒落にならんぞと思っていたのですが、昼くらいから予報も変わり、夜にはすっかり雪(雨)も落ち着いていたので、無事決行となりました。

トリカーリオン/Trickerion
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優秀な奇術師たちが街に繁栄をもたらせてきた偉大な大奇術師の後継者を争うというゲームです。

ゲームの基本的なシステムはワーカーコマをアクションマスにおいて対応するアクションを行うというものではあるんですが、2つ特徴があります。

1つ目はラウンド開始時に各ワーカーコマにこのラウンドどの場所に行かせてアクションするかプロットしておくこと、2つ目はワーカーコマ及びアクションマスにAPが設定されており、コマとマスの合計APを実際に行うアクションに割り振ってアクションを行うことです。
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(各自の個人ボード上におかれたワーカーコマの下にカードを置いて、このラウンドどこでアクションするかをプロットします)

要はプレイヤーがコマをおけるようになった段階で既に場所は決まっていて公開もされているので、あの人と行き場所が被っているワーカーコマから先にアクションしようとか、そういうことができます。

アクションを行う場所は(基本ゲームでは)4箇所で、新しい手品やワーカーを獲得できるダウンタウン、手品に使うコンポーネントが買えるマーケットロウ、舞台で演じられるよう手品の準備をするワークショップ、舞台に手品の用意をしたり実際に演じたりするシアターです。

基本的には新しい手品を手に入れて、必要なコンポーネントを買い、準備して演じるという流れになります。
カードのプロット、実際のアクションという流れを規定回数繰り返し、最も高い点数を稼いでいたプレイヤーが勝利します。

いつものぐんまさん、しのぽさん、たる田さん、僕の4人で。
最初から箱に入っている闇小路という拡張があるのですが、今回は基本ゲームだけで遊びました。

ゲーム開始時に、最初から持っている手品、コンポーネント、スペシャリストを選びます。
手品はエスケープやスピリチュアルといった4種の系統があり、各系統とも初級4種、中級4種の手品があります(上級手品ももちろん有りはしますが、基本ゲームでは中級までしか使えません)。つまり、基本ゲームに32種類の手品が登場します。

手品は持っていればシアターで演じられるかというとそうではなく、

1.手品カードを獲得する
2.手品カードに書かれたコンポーネント(ガラスや布、ハト、鏡など)を必要数揃える
3.1&2を行った上で、ワークショップで手品の準備をする

という3つの段階を踏んで初めてシアターで演じられるようになります。

ゲーム開始後は、手品カードの獲得はダウンタウンで、コンポーネントの購入はマーケットロウで行う必要があるのですが、開始時に、各プレイヤーは得意にする手品の系統があり、その系統の初級の手品カードを1枚と、合計2金までのコンポーネントをもらえます。

スペシャリストというのは、特殊能力のついたワーカーのことで、以下の3種がいます。
・弟子を雇うスロット+1&その弟子の給料をゼロにするアシスタント
・購入したコンポーネントを配置するスロットを増やし、かつ、その増やしたスロットに置かれたコンポーネント数を+1枚するマネージャー
・獲得した手品を配置するスロットを増やし、かつ、その増やした手品に配置した手品のマーカーを+1枚するエンジニア

同じ初級の手品でも必要なコンポーネント数は異なりますし、当然、シアターで演じた時にもらえる点数やお金も異なります。さらに一度手に入れたコンポーネントはなくなることはないので、今後、どういった手品を手に入れるか、コンポーネントの使い回しも考えつつ、初期の手品やコンポーネントを決めたくなります。

初期手品を、必要コンポーネントの少ない、容易に準備できるもの(ただし、点数は低い)にするか、それとも、必要コンポーネントが多くてちょっと準備にアクションが必要になるけど点数も高く、その後の中級手品にもつながるものにするかというのが結構悩ましいです。さらに初期のスペシャリストの選定も、この後のことを考えてアシスタントで手数を増やすか、それとも、目先の手品の準備をとっととするためにマネージャーにするかなどなど、色々と考えてしまいます。僕自身もそうなのですが偽エッセン会の面子は結構考えるみなさんなので、インスト終了から初期手品などを決めて1ラウンドを開始するまでそれなりの時間がかかりましたw。

僕は初期手品に必要コンポーネントは多いものの演じた際の点数がちょっと高めの手品を選択し、とっととそれを実行するためにスペシャリストはコンポーネントを増やすマネージャーを選択しました。

僕は最終的にやりたい手品もあったので、序盤はぼちぼち、色々準備ができてから点を稼いでいこうという方針で1ラウンド目はマーケットロウやダウンタウンにワーカーをさきました(たぶんこれは良くなくて、最初に強めの手品をわざわざ選んでいるんでとっととシアターにワーカーを配置してどんどん手品をしていくべきだった気がします)。

みなさんは点はとってなんぼじゃろーと、僕以外の3人は全力でシアターやワークショップにワーカーを配置していきなり3公演行われることに。3公演といっても基本的に点の低い手品だったり、手品マーカーもそう数をおけてなかったりでぐんまさん、たる田さんの得点はそう多くはなかったんですが、ここで一気に点を伸ばしたのがしのぽさん。
もともと2点と初期コンポーネントで準備可能な手品の中では点数が多めのものを選ばれていたというのもあるんですが、初期スペシャリストもアシスタントでシアターに配置することで加点ボーナスがあり、さらに公演時にに選んだ劇場のボーナスも点数だったということもあり、いきなり中級手品をリスク無しで獲得可能な16点に達されてました。
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(1ラウンド目からシアターは混雑してます)

(やればわかるんですが、最初の16点を超えるのは案外大変です。現にしのぽさん以外の僕ら3人は3ラウンド目を終えた辺りでようやく16点に達してます)

まあ、このゲーム、点数の低い側から手番順を決めるので、最終ラウンド手前までずーっと最後手番だったしのぽさんはかなりつらそうでしたが。

毎ラウンド給料を払う必要があるのですが、お金を手に入れる方法はダウンタウンにいってお金を獲得するアクションを行うか、お金がもらえる手品を演じるのか、シアターに配置する際に他手品とリンクさせてボーナスでお小遣いをもらうかの3つしか方法がない上に、ダウンタウンでお金をもらうのは、毎ラウンド使えるAPのうち1/3から1/2を費やすというかなり重いアクションなので実質的にシアターで手品を演じる(その際に運良くリンクボーナスが取れれば取っていく)というのが現実的です。

そんなわけで1ラウンド目にシアターに配置しなかった僕は2ラウンド目で早くも金欠になったので、慌てて手品の準備やシアターへのワーカー配置を行いましたが、逆にみなさんはシアターにはワーカーは割かずにダウンタウンなどの街に配置されてました。

手品を準備することで得られる手品マーカーは「同じマーカーを同じ劇場には配置できない」という制限があるため、ある程度複数の劇場にばらまく必要がありますが、

・みんなばらまくのでリンクボーナスが取りやすくなる
・公演は劇場単位で選択するので、ばらまくと自分が手品を置いた劇場を選択できなくなるが、手品からもらえる点数やお金などは他プレイヤーがその劇場を選択しようと手に入れられる

という理由であまり関係なかったり、逆にうまみになったりもします。ただし、あくまで複数プレイヤーがシアターにワーカーを置いていればという前提で、ひとりだけシアターに行ってしまうとリンクボーナスは取れないわ、ばらまいた手品が演じられなくて次ラウンドに持ち越しになるわで良いことはあまりありません。

そんなわけで、人とシアターに行くタイミングがずれるというのが地味に痛く、僕はこのラウンドでお金も点数も獲得はできたもののちょっと物足りない結果に。

そして、この後、行動は二極化して、僕としのぽさんは獲得できる点数の高い中級手品を最終的に獲得することを目的にダウンタウンやマーケットロウにワーカーを割き、ぐんまさん、たる田さんは3ラウンド目にもう1つ手品を手に入れた後は初期手品と合わせてその2つをひたすら回していく作戦。
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(4ラウンド目開始時点。黄色いしのぽさんがトップ。緑のぐんまさん、青のたる田さんが数点差で続き、赤の僕が少し遅れて最下位です)

結論からいうとたる田さん、ぐんまさんの取った作戦がえらく強かった!

僕はこのゲームを遊ぶのが2回目だったので、どんなに強い手品をとっても、取れるのが最終の5ラウンド目だったりで結局、その手品で得点できるのは1,2回というのはわかってましたし、その分のワーカーとAPを得点に回したほうがよいかもしれないというのも冷静に考えればそりゃそうだなんですが、すごい手品取りたかったんですし、そっちのが良いと思っちゃったんですよね…。

特にたる田さんは1つ1つの手品の点数はぐんまさんに負けていたものの、手品マーカーが足りなくなるほど、ワークショップとシアターに特化した戦術で手数勝負。ぐんまさんは最小限のワーカーで高得点の中級手品を獲得されてやや劣る手数を手品の優秀さでカバーという戦術で2点差でたる田さんをおさえて勝利されました!(途中、アシスタントを獲得された際に弟子も一緒に獲得されてたというルールミスがあったとのことなので、実際にはたる田さんが勝たれていたようです)。
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(最後の得点)

僕としのぽさんも最後に得られた手品で点数はそれなりに伸ばしたものの、おふたりの得点の伸びは全くかないませんでした。
前回のゲームからとか見れば僕もしのぽさんもそう悪い点ではなかったんですが。

【感想】

アクションプロット、ワーカープレイスメント、アクションポイントという既に使い古されたようなシステムを複合したゲームですが、その組み合わせ方がうまく驚くほど遊びやすく、かつ、面白いゲームになっています。

ゲームの主軸はワーカープレイスメントでアクションプロットとアクションポイントがスパイスという感じです。
具体的に書くと、ワーカープレイスメントは、「ワーカーを置かれたアクションはもう実行できない」ことによるどのアクションを優先するのが効率的かを、自分&他プレイヤーの状況から考えるということで、要は、「あー、こっちやりたいけど、そうしたらあの人にこっちやられちゃうんじゃない?じゃあ、こっちを先にやっとくべき?あー、どうすりゃあええんじゃああ」という悩ましさが素敵なシステムですが、実際には、あの人は別にそんなアクションに興味はなく、悩んだのが無駄というか、自分の中だけでうだうだ考えてるという状況が案外良く起こってたりします。

もちろん実際に人とやりたいことが被っていて、それを先に取り合うという熱い展開もよくあるのですが、そのせいで被ってない時の無駄な悩みを助長している感もあります。
それが、トリカーリオンでは、アクションプロットによって、誰がどこにワーカーを置こうとしているかは事前にわかります。なので、プロット開示後、ワーカーを配置する際には、「こっちのワーカーは誰とも被ってないので後回しでいいな。みんなと被ってるこっちのワーカーを先に動かそう」という思考になり、ワーカープレイスメントというシステムによって発生する悩ましさ、妙味を無駄なくきっちり味わうことができる仕組みになってます。
(誰とも被ってないのに、あーどうするどうするってやるのも嫌いじゃないですけどねw)

そうするとアクション公開後は淡々とした展開になるのかというと、ここで効いてくのがアクションポイント制。
ダウンタウンやマーケットロウでは先に置けばAPにボーナスがつき、シアターではAPボーナスか公演時のボーナスかの選択ができます。ダウンタウンやシアターではAPには基本的に余裕がないので先に置くのは重要ですし、マーケットロウではAPは余りがちではありますが、余ったAPはディスカウントに使え、お金もカツカツなことが多いのでやはり先置き重要です。
若干でもAPに余裕があればそこにワーカーを置くのを後回しにすれば良いだけですし。

ワーカープレイスメントによって起こる悩ましさをアクションプロット制でわかりやすくし、更にアクションポイント制で各アクションに対する重み付け、優先度をプレイヤーごとに異ならせることで単純さがなくなるようにして、ワーカープレイスメントの妙味を残している

という仕組みになってます。

僕は最近(というかアグリコラとか以降なので数年前から)の重ゲーの流行は、「ソロゲーでの悩ましさ、楽しさ」+「プレイヤーインタラクション」で、それぞれの複雑さでプレイ時間や対象プレイヤーをわけているのだと勝手に思ってます。違うのももちろんありますが、ソロゲーの気持ちよさとゲームに複雑さを加えるインタラクションの両立は最近のウケる重ゲーにはほぼ不可欠なんじゃないかと。

トリカーリオンでも、事前に手に入れたコンポーネントを活かしつつどう高得点の手品を手に入れていくのが効率的なのかというはっきりしたソロゲー部分と、ワーカープレイスメントというインタラクションがあります。ワーカープレイスメントを単純なものでなく、プロットやアクションポイントと組み合わせたことによる遊びやすさ=計画破綻のリスク軽減=ソロゲー部分の気持ちよさの向上ってのは、すごく今風のゲームだと思います。
まんまと面白え面白えと僕も言っちゃってますし、ゲームに負けてもある程度望み通りに上の手品を獲得できれば満足とかも言っちゃってるあたり、まんまとしてやられてるわけなんですが。

でも、今回のプレイでちょっと欠点かな?と思ったところもあります。ある手品を効率よく手に入れるソロゲーの達成という目隠しはあるものの、それに目を隠されずに淡々とゲームに勝つための効率をちゃんと求めると、手品獲得というソロゲーの達成目標はほどほどにしてひたすら公演回すというプレイが強い(かもしれない)というのは、手品というテーマに浮かれされた夢から覚めるには十分すぎました(ツイッターとか見ていても60点いったらすげえ!みたいなプレイをしてたところに80点をさくっと取られるという辛い事実)。

が、しかし!しかし! 記事の頭の方に書いたとおり、トリカーリオンには闇小路という拡張が最初から入っており、これを入れることでフルゲームになり、更にこのフルゲームだと獲得可能になる上級手品には、ゲーム終了時のボーナス点が結構大きめに設定されています。既に何回かフルゲームを遊んだ感じだと、今回のたる田さんたちのように手品を細かく回す戦術に上級手品を獲得する手は得点効率的に負けてないように思えました(というか、上級手品は象を消すなど、ロマン溢れる感じで得点なんてどうでもいいから俺は上級手品を獲得して公演するんじゃああという思いが復活しましたw)。
そんなわけで、トリカーリオンに興味を持たれた方は是非、フルゲームでもあ遊んでみていただければと思います(プレイ時間が4,5時間かかりますが…)。

また、今回の記事では4人プレイでおふたりが積極的に公演を行っていく展開でしたが、何回か遊んだ感じだと、4人プレイでも公演がおさえられる展開になれば1回あたりの点数が高い手品を取るのは悪い手ではなくなりますし、3人プレイだとアクションスペースに余裕が出来て4人プレイ以上にやりたいことができやすく、気持ち良いプレイができます。
ソロゲー部分の比重もそれなりにあるゲームですが、他プレイヤーで展開はきちんと変わりますのでちゃんと他プレイヤーを意識して遊ぶのが良いかと思います。

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ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
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・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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