グレート・ウエスタン・トレイル/Great Western Trail

(3人でインスト込み3時間ほど)
【概要&ルール】
ドナドナドーナードーナー。うちの牧場にゃいい牛ッコいるだっぺよ。町まで連れてって売るんだっぺ。確かにこのあたりにゃ今はなんもねえ。でも、まわりの牧場のやつらと家建てて、崩れた道は直していいところにしてくっぺ。あ、近くに住んでる原住民どもの家は即ぶっ壊すな。
すごろく+デッキ構築+ルート構築+諸々諸々のゲームです。
プレイヤーは手番には規定の歩数以内、自分のコマをボード上のマスを進めます。自コマが止まった場所に応じてアクションを行い、手札を使っていた場合は手札を補充して手番終了です。
すごろくのマスには、中立の建物、各プレイヤーの建物、災害,原住民の小屋、カンサスシティがあり、中立の建物と自分の建物に止まったならば、その建物に書かれているアクションか補助アクションを行えます。他プレイヤーの建物と災害、原住民の小屋に止まった場合は補助アクションしか行なえません。
カンサスシティは、ボードのゴールのようなもので諸々タイルの補充をした後、手札に応じてお金が獲得でき(手札=牛カードなので要は牛を売ってます)、更にその金額に対応した町に牛を配達した体で個人ボードからディスクを移し、またすごろくのスタート地点にコマを戻します。
カンサスシティで補充されるタイルには、すごろくの空きマス上に置かれる災害や原住民の小屋のタイル、求人市場に置かれる技術者などの労働者タイルの大きく2種類があります。
労働者タイルが規定数求人市場にでてきたらゲームは終了し、ゲーム中に建てた建物、デッキ中の得点カード、目的カード、配達した町などなどなどから点を得て、その合計点が最も高いプレイヤーが勝利します。
・個人ボードの拡張
個人ボード上にはいくつかディスクが置かれています。カンサスシティ到達時などにディスクを個人ボードからメインボード上に移すことでそのディスクの下にかかれていた能力が使えるようになります。具体的には、すごろくの移動力アップ、手札上限アップ、補助アクションの種類増などです。移動力アップ、手札上限アップといった強い効果はカンサスシティ到達時に一定額以上売らないとならない等拡張に制限があります。

(ゲーム中盤から終盤にかけてくらいの個人ボード。こんな感じでディスクで色んなとこが塞がれてます)
・駅への配達
カンサスシティ到達時、手札にある異なる牛カードの数字の合計値に応じて、カンサスシティ~サンフランシスコまでの各都市に個人ボードからディスクを移せます。この時、カンサスシティとサンフランシスコ以外の都市には2つ以上のディスクを置けず、また、配達した都市と自分の列車の進み具合によってはお金を支払う必要があります。
配達した都市(都市によっては隣接する2都市)に応じて、目的カードがもらえたり、ゲーム終了時に得点したり失点したりします。
・補助アクション
個人ボードにかかれている「1金得る」、「手札を1枚入れ替える」、「カード1枚をデッキから除外する」などのアクションで、個人ボードを拡張することで選べる種類が増えたり、建物の効果で同じアクションが2回できるようになります。
【プレイ内容】
※「駅の改良」時に労働者タイルを配置する必要があるのですが、このプレイではそのルールを失念してしまってます。
※「駅の改良」まわりでもうひとつ。駅長タイルは早い者勝ちでひとりしか取れませんが、駅の改良自体は1つの駅に対して何人でも実行可能なんですが、駅長タイルと混同してひとりしかできないという間違ったルールで遊んでしまってます(これはインストはちゃんとされたのに僕だけが勘違いしてたのかもしれませんが)。
一味さん、キノさん、僕の3人で。
すごろくのマスにはいくつか中立建物や災害タイルが初期配置されますが、今回は全員初プレイということで中立建物はオススメ配置でやってみました(オススメ配置を使わなければランダムで配置されます)。そんなわけで中立建物の場所はオススメ配置を使わなければ変わります。

(岡山県など一部地域でメジャーなジャージー牛(岡山に日本国内の1/3のジャージー牛がいるらしいです)。岡山出身の僕はジャージー牛だ!とテンションあがってました。ホルスタインよりも濃厚な牛乳がとれるので高級!みたいなイメージがあったんですが、このゲームでは最も価値の低い牛です…。)
スタートして1マス目に労働者を雇うアクションの中立建物、2マス目に建物を建てるアクションの中立建物があるので、大抵どちらかをやろうとするんですが、スタートプレイヤーのキノさんは建物建設を選択。労働者を雇う建物と建物を建てる建物の間に自分の建物を建てました。
各プレイヤーの建物には持ち主プレイヤーがアクションできる効果に加えて他プレイヤーから通行料が取れるものがあり、キノさんはこの道はよく使われそうということでそこに建てたようです。
続く一味さんは、その隣に同じ建物を建築。取って取られてのルートが完成ですw。
僕も建物を…と思いましたが、求人市場を見てみるとカウボーイ、職人、技術者と3種類ある労働者タイルのうち、カウボーイは1枚しか場に出ていません。牛カードを購入する際、カウボーイが一定人数以上いないと高価値の牛は買えず、また、人数がいればいるほど安く買えます(ちょっと微妙に正しくないんですがだいたいこんな感じです)。
デッキ構築ってことはデッキの中身になる牛カード買えた方が当然有利だよね!ということで僕は建物を建てるところまでは進まずにその手前の労働者を雇う建物でカウボーイを購入しました。
次ターンは、建物を建てる建物に止まってキノさんたちと同じ建物を建築。場所はキノさんたちとの並びではなく、この後、災害タイルがなくなって通りやすくなるんじゃないのかなと奥の方の道の空きマスに建てました。
キノさん、一味さんの建物の隣に建ててしまうと、おふたりに2金ずつ払わないと自分の建物にたどり着けないのと、災害タイルの並びの空きマスには建物効果+アルファの特殊効果がついてるので、そうしました。災害タイルの並びは全部は3ルートあって、そのうちどこかはどこでも同じだったんですが、結果的にこの選択は失敗だったということに…。
その後は、みんなですごろくをぐるぐるぐるぐる回ったわけですが、カウボーイはその後もしばらく出てこず、出てきても僕がすぐに買える時だったのでしばらくはカウボーイ独占。当然、高価値の牛の購入は僕が一歩進んでいて、デッキ構築部分では一歩飛び出た状態。といっても、僕より少しお金を出せば牛購入はできたので最低限の購入はみなさんされてましたが。

(牛市場。一番勝ちの高い価値5の牛はカウボーイが4人いれば6金で買えますが、2人しかいなくても12金払えば買えます。このカウボーイが少々少なくても金だせば手に入るはどの価値の牛でも同じです)
キノさんは建物に注力。自分の建物には建築レベル的なものがあり、新たに建てるには職人タイルの数が建築レベル以上でないとなりません(一度建てた建物を建て替えるのは、建築レベルの差分分の職人タイルが必要)。そのため、キノさんは職人タイルを優先的に購入し、スタートプレイヤーとしてすごろくの先頭を走っていたのを有効に使って良い空きマス、良い空きマスに建物を建てられてました。
一味さんもキノさんと同じく職人タイルを取って建物建てるのを中心の序盤だったはずなのですが、何故か印象が薄く、さすがのステルス。さすがマルチの申し子。
みなさん建物にいくとへそ曲がりの僕は建物にいきたくなくなります。ということで、カウボーイが雇えなければ技術者を雇うようにしました。中立建物に技術者タイル数だけ列車を進めるというアクションがあり、列車を進めることで牛配達時のペナルティがなくなったり、駅の改良という点数のもとになるアクションが行えたりします。
序盤はみなさん技術者タイルをとってなかったので、ほとんど列車を進めておらず、カンサスシティにたどり着いて牛の配達を行っても半分近くが列車と配達先の差分によるペナルティでとんでいってしまってました。
では、何が収入源になっていたかというと、原住民の小屋をボード上からどかすアクション。これをやると原住民の小屋の位置に応じてお金がもらえます。ざっくりいうとボード上に小屋があればあるほど多くのお金がもらえるのですが、当然、誰かがどかすアクションをすれば小屋が減るのでもらえるお金が減ります。
小屋は災害や労働者タイルと混ざって出てくるのでどれだけボード上に出るかは運です(一応、プレイヤーに選択は委ねられる部分はあるんですが他プレイヤーに得になるような行動はみんなしないので、まあ、運です)。この運が(誇張でなく)ずっと僕に悪く働き、ゲームを通して、キノさんが一番多くもらう、一味さん、僕と続き、僕が小屋を補充。またキノさんが…という流れに何故かなってました。
流石にカウボーイが求人市場に多く出てくるようになり、僕の独占が崩れた辺りから中盤に突入です。
キノさんは序盤、手札運が悪く、カンサスシティにたどり着いても先の町に配達することが出来ずマイナス点をくらってました(カンサスシティに牛を配達してしまうとマイナス6点。その代わり6金もらえますが)。

(マイナス点をくらいまくるキノさん)
キノさんうまくまわってないのかな?とちょっと心配しましたが、これがとんでもない杞憂。
建物を良い位置にがんがん建ててたキノさんがここから走り始めます。
建物の効果は、前述の建物建築や労働者雇用、原住民の小屋をどける、牛を買うなどのアクションらしいものだけでなく、指定のカードを手札から捨ててお金をもらうや、自コマを追加で数マス進めるというサブアクション的なものも大抵は併記されていて、建物に書かれた複数のアクションは任意の順に行えます。
キノさんは、何かアクションやお金をもらう→コマ進めるアクションで移動→移動先で何かアクションやお金をもらう→コマ進めるアクションで移動…と、自分の建物をポンポンポンと進むルートを完成させており、あっという間に小金を稼ぎながらすごろくで先に進んできます。

(キノロード。右上の黄色枠の建物から2マス進んで、また黄色枠の建物、さらに1マス進んで中立建物と1手番で3つの建物が使えます)
おいおいやばいぞーと慌ててルート上の空きマスに建物を建てて(僕は職人とってなさすぎて建てられる建物がなかったので一味さんがやってくれました。感謝感謝)分断したものの、キノさんは前述の小屋やカンサスシティ配達のペナルティで手に入れたお金で高価値の牛もデッキに入れており(カウボーイ数少なくても大金払えば高価値でも買えます)、先程のペナルティが嘘かのように良い手札(高価値の牛が多い)でカンサスシティにたどり着き、遠くの町へ配達します。
一定以上遠くの町に配達できると通常は移せないディスクをメインボード上に移すことができ、この時、手札上限アップやすごろくでの移動距離アップなどの効果が得られます。
キノさんは僕らよりも早く周回して手札上限アップを2回、移動距離アップでさらにすごろくスピードアップすることで、途中のあまり点数やお金にならない建物をどんどんとばしてカンサスシティに到達、上限アップでより高価値を揃えやすくなった牛たちを配達してお金ゲット。それを建物や牛などの得点源にまわすという形を取られてました。
一味さんはバランス良く労働者タイルを取り、牛買ったり建物建てたりもそれなりにやってらしたのですが、僕とキノさんと比べて頭ひとつ出ていたのは技術者。僕らよりも一歩先に列車を進め、どんどん駅の改良を行っていました。んで、1つの駅で改良ができるのは1人のプレイヤーのみなので僕とキノさんは改良できないことに。
※前述の通り、駅の改良を行うと労働者タイルが消費されるのですが、今回のプレイではこのルールが抜けていたため、いったん先頭にでるとどんどん改良できてしまってました。さらに、駅の改良自体は何人でもできるんですが、できないものと間違ってプレイしてしまってました。以下で目的カードが死んだという表現があるんですが、死んでませんでした!
駅の改良は、列車を一定数進めるごとに登場する”駅”のマスでお金と労働者タイルを払うことで実行でき、ゲーム終了時に点数がもらえるようになる他、駅長タイルがもらえます。駅長タイルは即座にお金がもらえたり、カンサスシティでの牛の配達時に手札の数字にずっと+1できるようになったりするゲーム中の効果と、ゲーム終了時にXXを持っているごとに○点という効果の2つが書いてあり、結構強いタイルです。お金にそう余裕があるゲームではないので手に入れるのはそれなりに大変ではあるんですが。
そして、このゲーム、目的カードというのもあり、牛配達時や建物アクションで手に入れることができるのですが、目的カードの達成条件として、駅の改良をX回しているというのもあり、改良をほぼ一味さんが独占してしまったため、駅の改良が条件に指定された目的カードが全て達成不可になってしまいました。目的カードは何枚か公開されている中から獲得できはしますが、駅長タイルが指定された目的カードばかりが出てきて僕とキノさんは目的カードをとれないことにw。このゲームでは条件指定されたものを複数のカードで重複して使うことが出来ないので一味さんもある程度以上は目的カードを取れず(駅長以外の条件が一味さんには達成難しいものばかりだったのもあるようです)、ゲーム中盤から目的カードの存在はなかったことに。

(目的カードはこんなふうに並べられてます)
目的カード以外の得点手段を使えばいいじゃんという話ではあるんですが、目的カードはプレイ時に即時効果で何らかのアクションがついていて便利に使えるものだったのでちょっと残念でした。
そんなわけで一味さんはデッキもルートもそれなりに力を入れつつ、駅の改良からの点をメインにする戦術でした。駅の改良は駅長タイルや即点など、もらえるものもそれなりにでかいんですが、改良時に個人ボードからディスクを改良した駅に移すので一味さんは個人ボードの能力がどんどん開放されてなんか最後の方はとんでもないことになってましたw。
んで、僕ですが、序盤の独占&その後も優先的にカウボーイを買ったのが効いて、デッキはそれなりのものになってきてました。が、デッキの圧縮を行わなかったために、欲しいカードがなかなか手元に来なかったり、来ても意味なく被って結局捨て札に回すことになったりとデッキ構築ゲームに慣れてないのを見せつけます。
職人タイルを1枚もとってないので建てられる建物が少なく、ルート上で使える自分の建物が少ないのがネックでしたが、手札上限よりも先に移動力をアップさせたこともあって、キノさん、一味さんの建物がすごろく上に増えてきた中盤から終盤でもなんとか中立建物か自分の建物に止まって毎手番建物アクションをすることが出来てました。それよりも困ったのは、キノさん、一味さんの建物を通過する際に支払うお金。額は小さいとは言え銀行ではなく相手に直接なのであまり払いたくありません。
すごろく部分は、基本的に2ルートにわかれる→合流する→2ルートにわかれる→合流するの繰り返しでできてるので、避けようと思えば避けられる建物もあるんですが、避けるルートに災害タイルが多くあると銀行に払う金が馬鹿にならない額になる上に遠回りになってアクション可能な建物までたどり着けず無駄な手番になることがあります。
そこで僕がとったのは、宵越しの銭は持たない戦術。すごろくのはじめにある労働者タイルの購入の中立建物と、すごろくの終わりにある牛購入の自分の建物にとまった時に金があればいい!とカンサスシティの牛配達でもらったお金は全て労働者タイルの購入に使い、所持金がなければ支払いを踏み倒して良いというルールに守られながらキノさんたちの支払い付建物群を抜けてから、またお金を貯めるということをやってみました。
結果からすれば、支払わなくてよくなったのは良いことではあったんですが、ちょこちょこと建物に止まって小銭を稼がないとすごろくの終わりにある建物で牛を買えるほど金がたまらないので、めっちゃすごろくの進行が遅くなってしまいました。さらに、僕も技術者タイルはそれなりに集めて列車を進めていたんですが、駅の改良アクションに必要なお金の工面がなかなかできず1金足りないが2度もあったりで、前述の通り一味さんに駅長タイルはほぼ全て抑えられてしまいました。
駅長タイル云々よりも、技術者タイルを集めた際、点を得るのは駅の改良が主な手段なんですが、その得点ルートが死んでしまったのが痛かったです(※死んでませんでした)。
まあ、できなかったことを嘆いていても仕方ない!と牛の購入は続けつつ、今度は労働者タイルを規定数以上集めた際にもらえるボーナス点狙いに切り替え、アクションを行うには十分な労働者を得てからも買い続けました。
最後はキノさんがトリガーを切って終了。点数要素を1つずつ計算して、合計していきました。
頑張ったはずの牛の点数がキノさんと数点しか変わらず、こ、これはボロ負けだったか…?とも思ったのですが、キノさんは序盤に牛の配達で食らっていたマイナス点がでかかったこと、僕は労働者タイルをたくさん持ってることによるボーナス点を最後のアクションでフルに取れたことなどから、なんとか10点差くらいで負けてる程度で済みました。
まあ、僕の1.5倍くらいの点で一味さんの圧勝だったわけですけどね!

(終了時のメインボード。写真下側から2番めのディスクの列はほとんど一味さんの青ディスクで埋まってます。ここからの点がやばかった! 駅の改良アクションを正しいルールでやってたら、たぶん3人共いい勝負になったんじゃないかと思います)
【感想】
デッキ構築にルート構築に諸々の要素による個人ボード強化などなどなどなどとめっちゃてんこ盛り(※)のゲームなんですが、すごろくの歩数制限と手札による適度な縛りで手番手番にやることは見通しがよく、てんこ盛りされているどの要素もちゃんと積み上げていけば得点にきちんと反映されるし、積み上げることで手札の中身がよくなったり、建物が増えたり、色々能力がついたりでプレイしやすくもなるという、プレイ中の気持ちよさもある良いゲームでした。
※プレイ内容で色々、こんな要素があんな要素が~とダラダラと書いてますが、まだ書ききれてないくらいあります。
ぶっちゃけ、僕はデッキ構築もルート構築も苦手というか、目先のことばかり見てしまうので、これらのある程度の計画性と効果がでるまでじっと待つシステムのゲームはそれほど楽しめないものが多いのですが、ゲームが終わってから寝るまでの間、今度はあれをこうして、それをあれしてと反省と次回のプレイ方針について考えてしまうくらいにはこのゲームは面白かったですw。
なんというか、このゲームの遊びやすさは驚異のひとことです。めっちゃ要素があって、あちらこちらに素直じゃない作り(例えば列車を単純に進めただけでは点数にならないとか)があるんですが、何周も同じボード上をぐるぐるまわるすごろくシステムのおかげか、とりあえず、その時選択肢がある2つ3つの中でどれにするかを選んでいけば、やったことは覚えますし、徐々に徐々に、あれが足りない、これが足りないを身にしみてわかってくることで、じゃあ、次は何をすべきなのか?が自然と頭に浮かんできて、それをやるとまたひとつ要素を覚えて、また足りない点、困った点が…と、なんというか、同じルートをぐるぐるすることによる学習効果の促進というか、ゲームの作りを覚えていける点が素晴らしいです。
同じルートと言っても、自分を含めプレイヤーが建物を建てていくので、全く同じということはありません。それでも、1周の間にできる建物=すごろくの差分はわずかなので適度に刺激になりつつ、また新しい要素を覚えていくという感じにきちんとなります。
デッキを構築していくと聞くと、毎手番、手札を何枚かプレイするように思っちゃうんですが、手札は案外プレイしません。うまいこと建物を建ててルート構築してれば別なんでしょうが、うまくやって毎手番に1枚、多くて2枚プレイする程度で、プレイする時も単純な絵合わせでカード効果とかはありません。デッキ&手札部分はゲーム中、常に触っているゲームの基本部分なんですが、拍子抜けするほどのあっさりした手札の使い方です。
ゲームを構成する要素は多いが、ゲーム開始直後からふれるような基本的なものはシンプルに、ゲームの進行にそってプレイヤー達に意識してもらえるようになる要素はちょっとずつ複雑に。それがこのゲームのスタイルなんだと思います。
ゲームの概要やインストを聞いた時は、エッガートシュピーレのゲームとしては、正直複雑すぎるんじゃないのかな?それとも、今のドイツってこんな複雑なゲームがすんなり広い層に受け入れられるの? ホワッツ・ユア・ゲームから出るようなゲームなんじゃないの?などと思ったんですが、遊んでみるとこの遊びやすさは確かにエッガートから出るにふさわしいゲームだわと思い直しました(普段、それなりに重いゲームばかりやってるのでどこか麻痺してる可能性がありますが)。
そんな作りのせいか、プレイ中の悩ましさは一定以上ありつつも、えらい遊びやすいんですよね。自分のとった手によって道が示されて、さらにその道を進んでいくと、また新たな分岐が(最初からそこにありはしたけども)はっきり見えてくるというか。
自分の中で得点ルーチンができあがったように思えても、システム的にある程度以上点が伸びない頭打ちになっていたり、他人の建物建築や災害タイルの発生によるすごろく部分に変化があるせいでルーチンを修正しないといけなくなったり。
この修正も個人ボードの能力開放によって他プレイヤーからの影響を減らす(移動力アップとか)解決策もあって、単純に苦しめるだけでなく、気持ちよくプレイさせる手も用意されていて本当にうまく作ってるなあと思います。
悪い点というわけでなく、今回のプレイで僕がうがーっと思っていた点なんですが、職人を雇わず、建物建築によるルート構築を全く/少ししかしない戦術を選択した場合、建物戦術をとったプレイヤーがポンポンポンと複数建物を1手番で渡り歩いて、どんどんアクションをしてるのがすげえ羨ましく見えますw。
なので、ストレスためずに遊びたい方は職人タイルをある程度とることをおすすめします。
コメントの投稿
No title
いつもブログ拝見しています。
駅長タイルは早い者勝ちですが
駅の改良は、他にプレイヤーがしていても可能であるような気がしますが・・・
駅長タイルは早い者勝ちですが
駅の改良は、他にプレイヤーがしていても可能であるような気がしますが・・・
No title
自分も先日遊んだので読んでて感じましたが、駅長タイルなくても得点目当てに駅の改良に置けますね。
英語ルールだと「 if you have not upgraded that train station before (自分が既に改良してなければ」「check whether there is a station master tile placed right next to it... (駅長タイルがあれば、労働者を置いて取る」となってます。
なお、労働者置くのは自分も忘れてましたw。
英語ルールだと「 if you have not upgraded that train station before (自分が既に改良してなければ」「check whether there is a station master tile placed right next to it... (駅長タイルがあれば、労働者を置いて取る」となってます。
なお、労働者置くのは自分も忘れてましたw。
Re: No title
みなさん、コメントありがとうございます!
一応こちらでも原文確認しましたが、改良は自分が二度できないだけで他人は関係ないと書かれてました。
点数効率的に駅長タイルが取れる取れないが結構でかいのでどうしてもという場面以外では、あまり行われないアクションかもしれませんが、目的カードは死んでなかった!これで僕は十分です。
でも、最初の駅とか2金でディスク外せると思えばかなり便利なのかもしれませんし、ほんとに色々と手が思いついてしまう良いゲームです。
>ちと自分用メモ:駅の改良スペースのとこだけは他プレイヤーの列車と同時にとまれる(ブロック不可)。
一応こちらでも原文確認しましたが、改良は自分が二度できないだけで他人は関係ないと書かれてました。
点数効率的に駅長タイルが取れる取れないが結構でかいのでどうしてもという場面以外では、あまり行われないアクションかもしれませんが、目的カードは死んでなかった!これで僕は十分です。
でも、最初の駅とか2金でディスク外せると思えばかなり便利なのかもしれませんし、ほんとに色々と手が思いついてしまう良いゲームです。
>ちと自分用メモ:駅の改良スペースのとこだけは他プレイヤーの列車と同時にとまれる(ブロック不可)。
No title
>駅の改良スペースのとこだけは他プレイヤーの列車と同時にとまれる(ブロック不可)。
と書かれていますが、ルール記述にそのような点ありましたでしょうか?
英語ルールでは、Except for the starting space, no space of the railroad track can accommodate more than one engine at a time.(スタートスペースを除いて、鉄道トラックのどのスペースも、複数の汽車を置くことはできない)と、あり。
また、(if it is not blocked by another engine/他の汽車にブロックされていなければ)、改良スペースに止まれるとも書いてあるように読めます。
間違っていたらすいません。
と書かれていますが、ルール記述にそのような点ありましたでしょうか?
英語ルールでは、Except for the starting space, no space of the railroad track can accommodate more than one engine at a time.(スタートスペースを除いて、鉄道トラックのどのスペースも、複数の汽車を置くことはできない)と、あり。
また、(if it is not blocked by another engine/他の汽車にブロックされていなければ)、改良スペースに止まれるとも書いてあるように読めます。
間違っていたらすいません。
Re: No title
うぎゃーすいません。Ifを読み飛ばしてたみたいです。指摘ありがとうございますー