スパイア/Spires

IMG_1294.jpg
(3人or4人でインスト込み30分ほど)

【概要&ルール】

塔を集めろ!尖塔を集めるんだ!でも自分のできる範囲でな。

なんかようわからんですが、(たぶん)名誉をかけて塔を建てる権利を取り合うゲーム。でも、各自のキャパシティ以上の分を取ると作りきれなくてマイナスです。

場にⅠ、Ⅱ、Ⅲの市場カードとその下に塔のカードが並べられます。
IMG_1293.jpg
(市場はこんな感じ)

プレイヤーは、どの市場のカードが欲しいかを秘密裏に選び、せーので欲しいカードの市場と同じ数字の書かれたカードを公開します。
誰ともバッティングしなければ、そこにあるカードを獲得します。
バッティングした場合は、バッティングした同士で手札からカードを1枚ずつ出し合い、勝ったプレイヤー(※)が市場にあるカード、プレイヤーが出し合ったカードの全てを獲得します。

※カードには数字が書かれており、数字の大きいプレイヤーが勝利します。ただし、数字が小さくても取り合っているカードと同じ色のカードのほうが強いです(場にある、「青の32」のカードを取り合う場合、各プレイヤーが赤46、緑71、黒53とプレイしたなら、数字の大きい緑71をプレイしたプレイヤーが勝ちますが、各プレイヤーが赤46、緑71、青26とプレイしたなら、同色である青26をプレイしたプレイヤーが勝ちます。同色が複数枚プレイされたなら同色内で数字の大きいプレイヤーが勝ちます)

獲得したカードは手元に並べておきます。
IMG_1295.jpg
(塔は全部で6色あり、終盤には手元の獲得したカードはこんな感じになります)

取り合いを行ったプレイヤーと市場にカードを補充した後、次ラウンドに移ります。これをカードが補充できなくなるまで行います。

ゲーム終了時は、手札を手元の獲得カードに加えた後で、以下の得点計算を行い、最も点数の高いプレイヤーが勝利します。
・各色のカード×5点。ただし、各色4枚以上獲得していた場合、その色のカードは1枚マイナス1点
・カード右上に書かれたマークの数をプレイヤー間で比べ、各マーク最も持っていたプレイヤーにボーナス点

【プレイ内容】

Halさん、やざわさん、僕の3人で。

市場には3つの獲得候補が並んでいるので、4人なら必ずバッティングしますが、3人だとバッティングせずにすんなり取れることもありますし、そもそも3人で遊ぶゲームではないのでは…?とも思いましたが、もうおひとりいらっしゃるまでの時間合わせで、まあ、やってみましょうということでスタート。

とりあえず、3枚まではカード1枚5点になるので、なんでもいいから集めればいいやと適当に始めた結果、全くバッティングしない我々。
数ラウンド経過しても淡々と自分の取りたいカードを1枚ずつ集めてるだけの展開になり、おい、これ大丈夫なのかという空気に。

そこで黒のカードを取りにいった僕とHalさんがようやくバッティング。僕の手札には黒のカードがあるのでHalさんの手札にも黒がない限り数字に関係なく必勝です。そして、お互いにカードを公開すると、僕は黒でHalさんは緑。僕の勝ちです。
よしよしと場の黒カードと僕が出した黒のカードとHalさんが出した緑のカードを回収しました。

が、よくよく見てみると回収したカードを加えたことで、僕の手元には緑のカードが4枚に! 3枚で15点だったところが、1枚ぶっこまれたために一気に4枚でマイナス4点になってしまいました。点数が20点くらい下がってしまったことになります。

あーー、こういうゲームかーー。そりゃあそうだわあと今更ながら気づきました。

補充用の山札を見ると、まだまだカードはあり、どうも各色をどうにかして3枚以内におさめるのが大事なゲームのようです。

一応、市場に並ぶカードの中には手元に並んだカードを1枚、もしくは2枚ゲームから除外できる特殊カードも数枚あることはあるのですが、基本的に獲得したカードをなくすことはできません。
3枚と4枚とでかなり点数が変わりますが、4枚目以降はずっと1枚マイナス1点なので、これから後、逆に取りまくっても大した痛手ではないというか、マークのマジョリティボーナス点が最大20点とかなりでかいので、マイナス点になった色でマークを積極的に取っていくようにします。

もちろんマイナス点になっていない色でもマーク付きのカードが市場に並べば取りに行くわけですが、バッティングしてカード勝負になるとやざわさんが強い!取り合いに負けるなら負けるで、やざわさんがマイナス点になるようなカードを出していけばいいんですが、マーク付きのカードだったり、ちょうど良い色が手札になかったりでうまくありません。

結局、マジョリティは2つのマークで取れたものの、3,4色がマイナス点になり、普通に素点が高かったやざわさんが勝利されました。

そして、ゲーム中にいらしていたちとさんも参加いただいての2戦目を即座に開始。

4人だと必ずバッティングするわ、一気にカード集まるケースが増えるわで非常にスリリングなゲームになりました。今回もマジョリティ重視のプレイングでしたが、バッティング後の取り合いで負けるばかりで全くカードが獲得できません。今回もバッティングするとやざわさんが強く、中盤過ぎても数枚しか獲得できておらず、正直マジョリティとか言ってる場合じゃない状況です。

しかし、一気にカードを獲得して枚数で追いつくには、バッティング後の勝負で勝つしか無いので、バッティングしやすい人気カードを狙って取りに行きます。そして、そろそろ終盤かという場面で、4人バッティングの取り合いを制し、一気に5枚獲得!
なんとか勝負できる枚数にまで増やすことができました。
マジョリティも2つのマークでトップを取り、よし、これでいけるか!?と思ったものの、序盤の差が響いて、2戦目もやざわさんが勝利されました。

その後、面子を変えて、彼葉さん、タロ吉さん、僕の3人でも遊びました。
この時は彼葉さん、タロ吉さんのプレイスタイルがもうあからさまで、とにかく僕にバッティングしてくる彼葉さんとバッティングしないようにしないようにと人気カードを避けるタロ吉さんと、両極端でした。

彼葉さんとガンガンバッティングするわけですが、僕の手元がマイナスになるようにカードをぶち込んできたり、(カードがなかったのか手札を山札と交換したかったのか)単に弱いカードを出してきたりと、今市場にあるカードが欲しい、欲しくないだけでないバッティングの一歩先を見ているプレイングに翻弄されました。
それを尻目に淡々とバッティングを避けて1枚ずつとっていくタロ吉さんと、色が出るプレイングで楽しかったです。結果は、バッティングしまくって増えたカードの中で、マイナス分をプラス分で補えた僕が勝利しました。

【感想】

バッティングゲームに苦手意識と言うか、そこまで好きではないなあと思っていたのですが、このゲームは楽しめました。

バッティングをシステムの中心に据えたゲームだと、単純にアクション効率だけを考慮して行動を選択すると結局バッティングが発生し、何ももらえないか、もらえるものが減るというものの多く、素直に自分のやりたいこと、ベストだと思うことをやるのではなく、他人が何を選択するのかを読もうとすることに主眼、楽しさのポイントが置かれていることが多いです。
もちろんそれはそれで面白いシステムだとは思うのですが、「え?この農場を発展させようってテーマが置き去りになってない?」などとテーマ的にやるべきことと、システム的にやるべきことの差に違和感を覚えるというか、そこにある捻れのようなものが正直言って気に入らないわけです。

で、スパイアはどこが良かったのか、何故大丈夫かというと、バッティングすることが高得点や他プレイヤーとのさらなる絡みなどの起点になっているため、『バッティングを避ける必要がない』からです。
バッティングするメリットがあること、バッティング後に選択肢があることが楽しく遊べた理由です。

スパイアはバッティングしなければ各ラウンドで手に入るカードは市場にあるカード1枚のみです(例外パターンもあるにはありますが稀です)。しかし、バッティングすれば市場にあるカードに加え、取り合い時に各プレイヤーがプレイした全てのカードが手に入ります。もちろん取り合いで負ければ1枚も手に入りませんがバッティング時に獲得できるカード枚数の期待値は、1.25枚~1.5枚とバッティングする人数によらずバッティング無し時よりも多くなってます。

期待値は単純に人数で割ったものですが、取り合いしている市場のカードと同じ色、大きい数字が手札にあれば勝てる確信を持ってバッティングや、その後の取り合いに挑めもします。
※ルール説明で端折りましたがカード補充時に通常の塔のカードではなく、特殊カードである巻物を引いた場合、任意の市場に追加することができ、狙って価値の高い、バッティングを起こりやすくさせる対象を作り出せます。

これだけだと、バッティングすると少し得という程度なのですが、同色のカードを4枚以上持っているとマイナス点というルールがあるため、バッティングでは勝てなくても相手の点数を減らす、勝負に負けて試合に勝つ!という一手がうてるというのが、非常に大きいです。
しかも、この相手にカードをぶち込むことと手札をリフレッシュする(使ったぶん補充があるので)ことがつながっているため、仮に取り合いで勝てるカードも相手にとってマイナス点になるカードもないとしても、この手札では勝負にならないから手札入れ替えていこう、いまはマイナス点ではないが、渡したカードは楔になっていつかマイナス点につながるだろう!と負けてる割に気分良くプレイもできます。

バッティングゲームの大半がバッティング後に大半はがっかりしてしまう(その分成功時の喜びも大きいのはもちろんですが)一方で、スパイアのバッティングはほとんどの場合でポジティブな気持ちでプレイできました。

うまいことバッティング後の処理をプラスにもマイナスにもつながているので、他人にマイナス点を押し付ける場面をつくることで、バッティングゲームによくあるちょっとした他人の失敗に対する笑いというか、アクシデント性を残したまま、常にプラスの気持ちでプレイできるものに仕上がってます。

バッティング後にマイナス効果ではなく、プラス効果をつけるというのって安易にそういう作りにしてしまうと、プレイヤーが談合すれば良いだけになってしまうので、そう単純なものでもありません。スパイアでは、バッティング後のプラス(マイナス)は一方にだけ発生し、双方が同じように得することがない作りになっているのでうまく機能しているのではないかと思われます。
カードを受け取る、押し付けられるが、結局最後の最後まで加点になるのか、減点になるのか、はっきりしない、軽めのカードゲームであるというのももちろん大きいのでしょうが。

あと、スパイアはカード枚数(ラウンド数)が絶妙に調整されていることも感心しました。バッティング優先してカードを沢山集めたプレイヤーがマイナスばかりになるわけでもなく、バッティングを抑えて少なめの枚数を集めたプレイヤーが結局有利というわけでもなく、『この枚数ならカードを集めた/集めなかった方が有利だね』などと、語られない枚数に山札が調整されているように感じました。
僕は単純なので、ゲームのデベロップというと、ルール調整やカードの強弱などに目がいきがちですが、こういう繊細な調整もあるのだなと。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

QLOOKアクセス解析