2017年に遊んだひと言書いておきたいゲーム
あけましておめでとうございます。本年もマイペースでブログを書いていきたいと思います。
2017年遊んで面白かったゲーム10選は2017年末の記事に書いたんですが、このゲーム、ブログ書きたいなーと思いながらも書けなかったゲームがいくつかあるので、いつものようには書けないんですがまとめて書いてみます。
・タバルア/Tavarua

サーフィンがテーマのゲーム。ロングボード2回、ショートボードで2回の計4回分、波に乗って合計点を競います。
毎ラウンド公開されるカードに設定された目標値以内の数字を手札からだせれば波乗り成功、失敗すればボードから落ちて岸まで戻るという、システム的には運試しを延々とやるだけなんですが、テーマの乗せ方がうまくて、数字の書いてあるカードをプレイしているだけなのに、うまく波に乗ってる感がありますw。
サーフィンのことなんてロクに知らないんですが、カードに書かれた絵と技の名前から、数字が大きい方がすごい技だとなんとなーくわかるので、小さい数字で安全策を取ってからの、大技!みたいなのが味わえます。サーフィンの先に立って両足の指でボードをつかむ『ハングテン』という技があり、このゲームでも目標値ぴったりだとハングテン!が決まってボーナスがもらえるのですが、これもまた気持ちいいです。
波の大きさはダイスで決まります。沖に出て大きい波を待っている時など気分は(気分だけは)最高にサーファーしてます。

(ボードに腹ばいになって沖に向かう3人と、同じ波に乗って競いあう2人!この臨場感!)

(波を読んで、3人がハングテン!)

(ロングボードの部、ショートボードの部、総合の部、それぞれの1位にトロフィーが送られます。このトロフィーはゲームの終了後、勝者が決まったら勝者に送られます(ゲーム中は使いません。ボードも10種類もついてきていてコンポーネントも気分を盛り上げます)
大変盛り上がるゲームだと思うのですが、残念なのは内容に対してプレイ時間が長いこと。ロングボード2本、ショートボード2本と計4本分の点数を記録する必要があるので仕方ないとは言え、運試しを2時間弱というのはちょっと長かったです。
(盛り上がって無駄に写真撮ってる時間も含んではいますが)
・パンデミックレガシー シーズン1/Pandemic: Legacy Season 1

BGG1位になってたりもしましたが、ゲームとしての面白さは正直普通で、色々趣向はこらされるもののパンデミックはパンデミックだなあという感じでした。普通のパンデミックと同じようにどのカードをどのように使うのかを、エピデミックやアウトブレイクに怯えながらやるのは楽しいですし、手札が全て公開なのでよりそういったやり取りは面白くなってはいます。
とはいえ、主に面白かったのは12ヶ月分続けることによる話の盛り上がりやキャラクターの中に生まれるドラマの方です。レガシーシステムあるなし関係なく、同じゲームは何回も遊んだ方がやっぱいいですね。
何故か、よくウイルスがたまる都市や、中継地点としてよく使って愛着のわく都市など、仲間うちで盛り上がれる話が蓄積されていくのもよいかなと。
レガシー2ももう始めてますし、今年はレガシー以外にもキャンペーンゲームをやっていきたいです。
写真は1月開始時点のもので、ウイルスを積むか、積まないかという話になった時に撮ったものです。
僕が一番遊んだ2008年発売の初版だとウイルスが大きめの木製キューブ、かつ、都市間が狭かったので、縦に積んでたんですが、2013年に出た2版(副題に新たなる試練てついてる方)だと若干丸みのあるプラスチックキューブになったり、都市間も広がったりで、縦に積むメリットないんですね。
・18TK/18tk

関東が舞台になった18XX。馴染みのある地名なので、つい普段使っている路線の株を買ったり、線路を敷きたくなります。
18XXとして評判もよく、実際ゲームとしての面白さは十分あるのでおいといて、よく知ってる地域だからこその思い込みのせいもあるかと思いますが、案外、都市が成長するタイルが少なく、のんびりしてると他所に使われて、あと1枚しか無い/なくなったとかになって、えええーとなるのも面白かったです。
僕は東急の社長プレイヤーで、現実だと副都心線と接続したことで列車の遅延が増えたり、渋谷駅のホームが地上2階から地下5階まで降ろされたりと良い印象がなかったため、絶対に渋谷から先には行かない!横浜-渋谷間でやりくりします!と社長株購入時に宣言したものの、前述のタイルが少ない問題にひっかかり、横浜が発展しなかったため東急は渋谷から新宿、最終的に八王子を通る路線になってました。
すいません!東横線ユーザーのみなさん!本当にすいません!
・客家円楼/Round House

円状の家の中を時計回りに移動しつつ、各部屋に設定されたアクションを行うワーカープレイスメントゲーム。
色々工夫のあるゲームで楽しいのですが、特に良かったのはアクションの絞り合いのところ。
3人、または4人プレイだと各プレイヤーがワーカーを2つずつ持って手番には好きな方を進めることができます(5人だとワーカーは1つずつ)。自分の他人の問わずワーカーが既にある部屋にはワーカーを置けずそのアクションが実行できないので、他人のワーカーが通り過ぎるのを待ってから自分のワーカーを移動、後ろから来た自分のもう1つのワーカーで再度踏んで他人に特定のアクションをさせないということができます。
得点要素は複数要素あって、各要素に複数手段で絡めるのですが、そのメインどころを自分のワーカー1つ潰して封殺、使えるワーカーが1つしかないので自分も選択肢減って苦しい苦しいとやってると、他人を苦しめてるんだか自分を苦しめてるんだかわからないところが最高でした。
他人のワーカーを押し出す手段がないのでそれまで伸ばしてきてた得点手段につながるアクションを抑えられると、ちょっとーー!となるので喧嘩にならない仲の人相手にするのが良いと思います。
・アーグラ/Agra

ワーカーおいてアクション選択する資源とって変換して上納するゲーム。他人にワーカーを押し出されるとたまるパワーや、押し出されてないワーカーを倒してためるパワー、カレー食べると使えるパワーとかでワーカー配置のアクションにありとあらゆるフリーアクションを追加してひたすら手を前に前に進めます。
フリーアクションがめっちゃ多彩な上、後半はパワーも溜まりやすくてめっちゃたくさんフリーアクションできるので、出来ないことなどないんじゃないのかと思ってしまうくらいフリーアクションでなんとかできます。今やりたいことを実現するにはどうフリーアクション+メインアクションを組み合わせるのがいいのかをあーだこーだと考えるのは楽しいだろう?好きだろう?というゲームで、いや実際楽しいのだけど、いくらなんでも自由すぎるので好み的にはもう少ししめるところしめて欲しかったです(楽しいのは否定しませんが)。
このゲームですげえと思ったのはインタラクションがあるようでいて、その実、まったくないんじゃないのかというところ。主な得点要素のギルドや王様への納品は明らかに他人と絡まない方が点数効率が良く、しかも最大4人プレイで選択肢は4つあるのでみんな別の選択肢を選ぶだろうし、他人に追い出されるとフリーアクションで使えるパワー貯まる(追い出すとパワーを与えてしまう)という仕掛けも追い出されてないワーカーからも別のパワー湧くからと、追い出しても追い出さなくても(別物とは言え)結局パワーたまるのか!とびっくりするしで、ハンスとかのデベロップされてるなあビシッとまとまってるなあという優等生ゲームと比べると超奔放。2017年の奔放ゲーム大賞。
このゲームの出版社であるQuinedGamesやWhiteGoblinGamesなどは、その野放図さ、自由奔放さが魅力なのかもしれませんが、好みとしてはこの面白さをこの仕組みで届けるという狙いをはっきりさせているものの方が好きです。
・タイムライン(各種)/Timeline

色々な出来事(ある国の歴史だったり、雑学だったり)のかかれたカードを起きた年順に並べるゲーム。
どうせクイズゲームでしょくらいに思ってたんですが、(実際その要素もありますが)それ以上に各国テーマのタイムラインだと、どの出来事が選ばれているのか、そもそも何故、そのテーマでタイムラインが作られているのかなど色々興味深いですし、遊ぶ時も、知らない出来事でも知っている知識と絵柄から推察するのが楽しく、2017年にメタ的にハマったゲームだと思います。
各国版のタイムラインで一番古い(その国の歴史の始まり)はどういった出来事なのか(アメリカやケベックだと入植からスタート)、文化的な出来事の割合はどの程度なのか(そもそもアメリカは歴史と文化が別ゲームでわかれてたり、ロシアはバランス良く混ざってたり、逆に韓国はひとつも文化的な出来事が入ってなかったりなどなど)、というかアメリカ・ロシア・フランスと国別で作られているのに何故ケベックは1都市で作られているのかとか、色んな観点でなんでだろが楽しいゲームです。
徐々にカードが増えていくとより正しい年を推察しなければならなくなって配置の難易度があがるので、よくわからないものは早く出すとか、補充カードは見えているので難しそうなものに挑戦して失敗してもわかりやすいカードを新しい引くなど、案外、戦術的な部分もあってちゃんとゲームしてます。
・インディアン・サマー/Indian Summer

ウヴェ様のパッチワーク、コテージ・ガーデンに続く、色んな形のタイルをうまく配置しましょうシリーズの3作目。
パッチワークは相手プレイヤーの手を縛る手なども含めてとにかくパズル性が高いゲームで、コテージガーデンはタイル獲得の選択肢を広めたり、手元のボードを2つにするなどパズル性は若干緩くはなったもののパッチワークを多人数で楽しめる形にしてたゲームでした。
それに対して、インディアンサマーはスピード勝負! とにかくプレイヤーの中で一番早く手元のボードをタイルで埋めた人が勝利です。しかも、うまくタイルを配置した時にもらえるトークンで、タイル2個同時配置や、フリーアクションで1マス分のタイル配置ができるなど、なんというか本当にパズルよりもアドリブ力の高さや思い切り重視のチューニングで全然ゲーム性が違って驚きました(面子的に手が早い人ばかりでちゃっちゃっちゃと進んだせいもあるかもしれません。1手1手みんなの手を確認しあいながら遊ぶような場だとまた違うかと思います)。
見た目は似てるんですが、ゲーム性は3作全部違っていてそりゃあ同じものなら作る必要ないんだろうけど、売れてるゲームをちょちょっと変えただけの拡張やカードゲーム版とかで手堅く稼ぐ出版社/デザイナーも多いなかでずいぶん思い切るなあと思わされました。
・イクアズ/Iquazu

(たぶん)大人HABAの2017年新作。驚くほどピュアピュアしたユーロで手札を出して自コマを置き、マジョリティ争いを延々と繰り返すゲーム。
手札から1枚カードをプレイして、カードと同じ色の場所に自分のコマを配置、縦列が1列埋まったらマジョリティ勝負して上位が得点という超シンプルな仕組み。面白いのは縦列が5列先まで公開されていてカードを複数枚同時にプレイするとその枚数分先の列にコマを置けるところで、縦列の決算時に横列も決算が起こり、最多数ならボーナストークンがもらえます。得点の決算は縦列の1回のみですが、先に置いて置けば横列の決算に複数回の絡めてボーナストークン分得をします。
カード運はあるものの基本的に手番の配置をどう効率的に使えたかのみで、何故かずいぶん先の列で熱い戦いを繰り広げてることもあれば、あっさり縦列トップを取れたりとうまいこと他人と争わないようにマジョリティを取るにはどこを狙うか?とシンプルな面白さがあります。
最新ゲームは複雑さを増しつつ、しかしそれを感じさせないスマートな作りというのが流行りではありますが、こういう今やクラシックになったシンプルな面白さのゲーム遊ぶとユーロやった!って感じがすごくします。
余談ですが、滝の上をドラゴン(だったか)が移動していて、ドラゴンの下は水がこないので滝の裏が見えるというのを表すギミックがあり、ラウンドごとにプラスチックの棒を右から抜いて左に移すという作業をやるんですが、僕が遊んだ時はインストしてくださった方が、何故か妙なテンションで壊れたエレクトリカルパレードの曲みたいなを口ずさんでその作業を最初にやったため、それ以降も毎ラウンドみんなで合唱してました。こういう妙なノリの良い方々と卓を囲めるのは幸せなことです。
2017年遊んで面白かったゲーム10選は2017年末の記事に書いたんですが、このゲーム、ブログ書きたいなーと思いながらも書けなかったゲームがいくつかあるので、いつものようには書けないんですがまとめて書いてみます。
・タバルア/Tavarua

サーフィンがテーマのゲーム。ロングボード2回、ショートボードで2回の計4回分、波に乗って合計点を競います。
毎ラウンド公開されるカードに設定された目標値以内の数字を手札からだせれば波乗り成功、失敗すればボードから落ちて岸まで戻るという、システム的には運試しを延々とやるだけなんですが、テーマの乗せ方がうまくて、数字の書いてあるカードをプレイしているだけなのに、うまく波に乗ってる感がありますw。
サーフィンのことなんてロクに知らないんですが、カードに書かれた絵と技の名前から、数字が大きい方がすごい技だとなんとなーくわかるので、小さい数字で安全策を取ってからの、大技!みたいなのが味わえます。サーフィンの先に立って両足の指でボードをつかむ『ハングテン』という技があり、このゲームでも目標値ぴったりだとハングテン!が決まってボーナスがもらえるのですが、これもまた気持ちいいです。
波の大きさはダイスで決まります。沖に出て大きい波を待っている時など気分は(気分だけは)最高にサーファーしてます。

(ボードに腹ばいになって沖に向かう3人と、同じ波に乗って競いあう2人!この臨場感!)

(波を読んで、3人がハングテン!)

(ロングボードの部、ショートボードの部、総合の部、それぞれの1位にトロフィーが送られます。このトロフィーはゲームの終了後、勝者が決まったら勝者に送られます(ゲーム中は使いません。ボードも10種類もついてきていてコンポーネントも気分を盛り上げます)
大変盛り上がるゲームだと思うのですが、残念なのは内容に対してプレイ時間が長いこと。ロングボード2本、ショートボード2本と計4本分の点数を記録する必要があるので仕方ないとは言え、運試しを2時間弱というのはちょっと長かったです。
(盛り上がって無駄に写真撮ってる時間も含んではいますが)
・パンデミックレガシー シーズン1/Pandemic: Legacy Season 1

BGG1位になってたりもしましたが、ゲームとしての面白さは正直普通で、色々趣向はこらされるもののパンデミックはパンデミックだなあという感じでした。普通のパンデミックと同じようにどのカードをどのように使うのかを、エピデミックやアウトブレイクに怯えながらやるのは楽しいですし、手札が全て公開なのでよりそういったやり取りは面白くなってはいます。
とはいえ、主に面白かったのは12ヶ月分続けることによる話の盛り上がりやキャラクターの中に生まれるドラマの方です。レガシーシステムあるなし関係なく、同じゲームは何回も遊んだ方がやっぱいいですね。
何故か、よくウイルスがたまる都市や、中継地点としてよく使って愛着のわく都市など、仲間うちで盛り上がれる話が蓄積されていくのもよいかなと。
レガシー2ももう始めてますし、今年はレガシー以外にもキャンペーンゲームをやっていきたいです。
写真は1月開始時点のもので、ウイルスを積むか、積まないかという話になった時に撮ったものです。
パンデミックの病原体コマ、積みますか?平置きしますか?
— ひだり@ 12/3,16,1/6,20 (@h_idari) 2017年8月23日
(アンケート機能使ってます
僕が一番遊んだ2008年発売の初版だとウイルスが大きめの木製キューブ、かつ、都市間が狭かったので、縦に積んでたんですが、2013年に出た2版(副題に新たなる試練てついてる方)だと若干丸みのあるプラスチックキューブになったり、都市間も広がったりで、縦に積むメリットないんですね。
・18TK/18tk

関東が舞台になった18XX。馴染みのある地名なので、つい普段使っている路線の株を買ったり、線路を敷きたくなります。
18XXとして評判もよく、実際ゲームとしての面白さは十分あるのでおいといて、よく知ってる地域だからこその思い込みのせいもあるかと思いますが、案外、都市が成長するタイルが少なく、のんびりしてると他所に使われて、あと1枚しか無い/なくなったとかになって、えええーとなるのも面白かったです。
僕は東急の社長プレイヤーで、現実だと副都心線と接続したことで列車の遅延が増えたり、渋谷駅のホームが地上2階から地下5階まで降ろされたりと良い印象がなかったため、絶対に渋谷から先には行かない!横浜-渋谷間でやりくりします!と社長株購入時に宣言したものの、前述のタイルが少ない問題にひっかかり、横浜が発展しなかったため東急は渋谷から新宿、最終的に八王子を通る路線になってました。
すいません!東横線ユーザーのみなさん!本当にすいません!
・客家円楼/Round House

円状の家の中を時計回りに移動しつつ、各部屋に設定されたアクションを行うワーカープレイスメントゲーム。
色々工夫のあるゲームで楽しいのですが、特に良かったのはアクションの絞り合いのところ。
3人、または4人プレイだと各プレイヤーがワーカーを2つずつ持って手番には好きな方を進めることができます(5人だとワーカーは1つずつ)。自分の他人の問わずワーカーが既にある部屋にはワーカーを置けずそのアクションが実行できないので、他人のワーカーが通り過ぎるのを待ってから自分のワーカーを移動、後ろから来た自分のもう1つのワーカーで再度踏んで他人に特定のアクションをさせないということができます。
得点要素は複数要素あって、各要素に複数手段で絡めるのですが、そのメインどころを自分のワーカー1つ潰して封殺、使えるワーカーが1つしかないので自分も選択肢減って苦しい苦しいとやってると、他人を苦しめてるんだか自分を苦しめてるんだかわからないところが最高でした。
他人のワーカーを押し出す手段がないのでそれまで伸ばしてきてた得点手段につながるアクションを抑えられると、ちょっとーー!となるので喧嘩にならない仲の人相手にするのが良いと思います。
・アーグラ/Agra

ワーカーおいてアクション選択する資源とって変換して上納するゲーム。他人にワーカーを押し出されるとたまるパワーや、押し出されてないワーカーを倒してためるパワー、カレー食べると使えるパワーとかでワーカー配置のアクションにありとあらゆるフリーアクションを追加してひたすら手を前に前に進めます。
フリーアクションがめっちゃ多彩な上、後半はパワーも溜まりやすくてめっちゃたくさんフリーアクションできるので、出来ないことなどないんじゃないのかと思ってしまうくらいフリーアクションでなんとかできます。今やりたいことを実現するにはどうフリーアクション+メインアクションを組み合わせるのがいいのかをあーだこーだと考えるのは楽しいだろう?好きだろう?というゲームで、いや実際楽しいのだけど、いくらなんでも自由すぎるので好み的にはもう少ししめるところしめて欲しかったです(楽しいのは否定しませんが)。
このゲームですげえと思ったのはインタラクションがあるようでいて、その実、まったくないんじゃないのかというところ。主な得点要素のギルドや王様への納品は明らかに他人と絡まない方が点数効率が良く、しかも最大4人プレイで選択肢は4つあるのでみんな別の選択肢を選ぶだろうし、他人に追い出されるとフリーアクションで使えるパワー貯まる(追い出すとパワーを与えてしまう)という仕掛けも追い出されてないワーカーからも別のパワー湧くからと、追い出しても追い出さなくても(別物とは言え)結局パワーたまるのか!とびっくりするしで、ハンスとかのデベロップされてるなあビシッとまとまってるなあという優等生ゲームと比べると超奔放。2017年の奔放ゲーム大賞。
このゲームの出版社であるQuinedGamesやWhiteGoblinGamesなどは、その野放図さ、自由奔放さが魅力なのかもしれませんが、好みとしてはこの面白さをこの仕組みで届けるという狙いをはっきりさせているものの方が好きです。
・タイムライン(各種)/Timeline

色々な出来事(ある国の歴史だったり、雑学だったり)のかかれたカードを起きた年順に並べるゲーム。
どうせクイズゲームでしょくらいに思ってたんですが、(実際その要素もありますが)それ以上に各国テーマのタイムラインだと、どの出来事が選ばれているのか、そもそも何故、そのテーマでタイムラインが作られているのかなど色々興味深いですし、遊ぶ時も、知らない出来事でも知っている知識と絵柄から推察するのが楽しく、2017年にメタ的にハマったゲームだと思います。
各国版のタイムラインで一番古い(その国の歴史の始まり)はどういった出来事なのか(アメリカやケベックだと入植からスタート)、文化的な出来事の割合はどの程度なのか(そもそもアメリカは歴史と文化が別ゲームでわかれてたり、ロシアはバランス良く混ざってたり、逆に韓国はひとつも文化的な出来事が入ってなかったりなどなど)、というかアメリカ・ロシア・フランスと国別で作られているのに何故ケベックは1都市で作られているのかとか、色んな観点でなんでだろが楽しいゲームです。
徐々にカードが増えていくとより正しい年を推察しなければならなくなって配置の難易度があがるので、よくわからないものは早く出すとか、補充カードは見えているので難しそうなものに挑戦して失敗してもわかりやすいカードを新しい引くなど、案外、戦術的な部分もあってちゃんとゲームしてます。
・インディアン・サマー/Indian Summer

ウヴェ様のパッチワーク、コテージ・ガーデンに続く、色んな形のタイルをうまく配置しましょうシリーズの3作目。
パッチワークは相手プレイヤーの手を縛る手なども含めてとにかくパズル性が高いゲームで、コテージガーデンはタイル獲得の選択肢を広めたり、手元のボードを2つにするなどパズル性は若干緩くはなったもののパッチワークを多人数で楽しめる形にしてたゲームでした。
それに対して、インディアンサマーはスピード勝負! とにかくプレイヤーの中で一番早く手元のボードをタイルで埋めた人が勝利です。しかも、うまくタイルを配置した時にもらえるトークンで、タイル2個同時配置や、フリーアクションで1マス分のタイル配置ができるなど、なんというか本当にパズルよりもアドリブ力の高さや思い切り重視のチューニングで全然ゲーム性が違って驚きました(面子的に手が早い人ばかりでちゃっちゃっちゃと進んだせいもあるかもしれません。1手1手みんなの手を確認しあいながら遊ぶような場だとまた違うかと思います)。
見た目は似てるんですが、ゲーム性は3作全部違っていてそりゃあ同じものなら作る必要ないんだろうけど、売れてるゲームをちょちょっと変えただけの拡張やカードゲーム版とかで手堅く稼ぐ出版社/デザイナーも多いなかでずいぶん思い切るなあと思わされました。
・イクアズ/Iquazu

(たぶん)大人HABAの2017年新作。驚くほどピュアピュアしたユーロで手札を出して自コマを置き、マジョリティ争いを延々と繰り返すゲーム。
手札から1枚カードをプレイして、カードと同じ色の場所に自分のコマを配置、縦列が1列埋まったらマジョリティ勝負して上位が得点という超シンプルな仕組み。面白いのは縦列が5列先まで公開されていてカードを複数枚同時にプレイするとその枚数分先の列にコマを置けるところで、縦列の決算時に横列も決算が起こり、最多数ならボーナストークンがもらえます。得点の決算は縦列の1回のみですが、先に置いて置けば横列の決算に複数回の絡めてボーナストークン分得をします。
カード運はあるものの基本的に手番の配置をどう効率的に使えたかのみで、何故かずいぶん先の列で熱い戦いを繰り広げてることもあれば、あっさり縦列トップを取れたりとうまいこと他人と争わないようにマジョリティを取るにはどこを狙うか?とシンプルな面白さがあります。
最新ゲームは複雑さを増しつつ、しかしそれを感じさせないスマートな作りというのが流行りではありますが、こういう今やクラシックになったシンプルな面白さのゲーム遊ぶとユーロやった!って感じがすごくします。
余談ですが、滝の上をドラゴン(だったか)が移動していて、ドラゴンの下は水がこないので滝の裏が見えるというのを表すギミックがあり、ラウンドごとにプラスチックの棒を右から抜いて左に移すという作業をやるんですが、僕が遊んだ時はインストしてくださった方が、何故か妙なテンションで壊れたエレクトリカルパレードの曲みたいなを口ずさんでその作業を最初にやったため、それ以降も毎ラウンドみんなで合唱してました。こういう妙なノリの良い方々と卓を囲めるのは幸せなことです。