ストップ・シーフ!/Stop Thief !

(3人でインスト込み1時間弱ほど)
窃盗事件が発生した!あなたは腕利きの探偵で犯人には前もって盗聴器がつけられていた。犯人の出した音を頼りに追いつめて逮捕しろ!
アプリを使ってシーフがどこを逃げているかを音で聞き、姿の見えないシーフが今どこにいるかを特定していくゲームで、1979年に発売されたゲームStop Thiefのリメイクです(新版(Restoration Games版)は!がついてます)。(旧版(Parker Brothers版)の記事はこちら)
プレイヤーは探偵になって、シーフを捕まえて賞金を獲得、目標金額までためることが目的です。
ボードには数字と空きマスが交互に移動経路として描かれています。
アプリをスタートさせるとどの建物(ボードにはショッピングモールや美術館など4つの建物があります)で犯行が起こったかがアプリに示されます。
続けて、シーフカードを1枚めくります。これで今回、盗みを働いたシーフが決まります。シーフごとに賞金額や特殊能力(逮捕時に連続手番ができたり、条件を満たすと賞金額があがったりします)が異なってます。
プレイヤーは手番には以下を行います。
1.手がかりを聞く
アプリの「GET A CLUE」ボタンを押すと、シーフが今どこにいるかの音が流れます。
屋内を歩いていれば、カッカッカッカという靴音、扉を開けたとこなら、ギィーという扉を開けた音などなどです。
2.手札から移動カードを1枚プレイする。
移動カードに書かれている数字分だけ、ボード上で自コマを移動します(数字のかかれたマスと、書かれてないマス両方で移動力は使います)。
移動カードには特殊な能力(シーフがいまいる場所をこっそり見れる、他プレイヤーコマを移動させるなど)がかかれているものがあり、その場合は能力を適用します。
「移動カードを回収する」の能力付移動カードを使うまでは、使ったカードは場に残ります。
3.逮捕を試みる(任意)
シーフの場所にあたりがついているなら、逮捕を試みることができます。
アプリの「MAKE AN ARREST」ボタンを押すとシーフがいまどの数字マスにいるかの入力画面になります。

(入力はこんな感じ)
数字を入力すると、ファンファンファンファンと警察がやってきた音がして、その後、正解なら手錠の音、失敗ならふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~~んって音が流れます。
成功したらシーフカードに示された賞金を手に入れ、失敗なら罰金を払います。
目標額を誰かが満たすまで、また新しいシーフカードをめくって、新しい犯行を起こしてゲームを続けます。
○シーフの場所の特定
シーフの移動には一定のルールがあり、それを音を頼りにシーフの場所を特定できます。
(“音”なので当たり前ではあるのですが、各プレイヤーの手番の音は全プレイヤーに聞こえてます)
・シーフはボードに書かれた足跡にそって移動する
・シーフは数字マスしか移動できない
・シーフは元いたマスに戻らない(ぐるっと回って戻ることはたぶんある)
【プレイ内容】
7年前に相方と遊んで楽しかったゲームがリメイクされたということで購入しました。
旧版との違いはだいたい以下。
・移動がサイコロでなく、個人デッキからカードをプレイする形になった。
・逮捕時、正解を入力しても逃げられることがなくなった(旧版はシーフのいるマスを正解しても、ランダムに逃げられることがあった)
UKINさんと僕の2人で。
本当は目標額を満たすまで繰り返すのですが、まあ、シーフを捕まえるたびにひと段落つくし、もうひとり来たらやめますかとゲーム会で浮いていたふたりで遊んでみました。
アプリを起動してスタートすると、
フィンフィンフィンフィンフィンフィンとサイレンの音とともに犯行のあったビルの名前がスマホの画面に表示されます。

(デパートで事件発生!)
スタートプレイヤーである僕の手番、手がかりボタンを押してみると、「ガシャーン!」と窓ガラスの割れる音が。
つまり、シーフはデパートで犯行現場(赤いとげとげの丸)の隣の窓にいます。

(デパート。いい写真なくてすいません)
って、そんな場所は一か所しかないじゃないの!
数字の大きいカードを使って急行! 数字を入力して無事逮捕成功!
簡単すぎましたが、こんなこともありますよと続けて二人目のシーフ登場。
今度は電子機器会社で事件です。

UKINさんが手がかりボタンを押すと今度は「ギィーイ」と扉の開く音が。
今度は候補がいくつかあってまだ絞り込めませんが、とにかく現場になったビルに入っていきます。
僕もデパートを出てそちらに向かいます。
手がかりは、ギィーイ、カッカッカッカ、カッカッカッカなので、扉、建物内、建物内。2,3択にはなってますが…。
ここでUKINさんが個人手がかりのカードを使用。居場所をこっそりアプリに教えてもらいます。
近くにいるならすぐに逮捕に行くはずですが逮捕に行かれないので、どうもUKINさんの近くではない模様。
そうなると、あちらかな?と思いつつ、僕の手番で手がかりを聞くと、「ギィーイ」とまた扉の音。
まだ2択です。
僕からいけそうな場所も可能性があったので、そちらに移動して逮捕を試みてみます。
ファンファンファンファンと警察のサイレンがなってから、一瞬の静寂。
正解か?と思った瞬間、ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~んと気の抜ける音が流れてどうも間違っていたようです。
これで2択だった選択肢の1つがつぶれたので、もう1つで確定です。
あとはUKINさんが移動できるカードを持っているか次第ですが、お持ちだったようで無事に逮捕されていました。
この後、僕が2人ほどシーフを捕まえたところでJOSSさんがいらっしゃりました。
やめて3人で遊べるゲームをやりますかという話にもなりましたが、あと少しでまた参加者の方がいらっしゃるという書き込みがあったため、ではJOSSさんも混ざりましょうと途中参加していただいて続行。
ことごとく2択を外しまくって延々と逃げられ、屋外を通って隣のビルにまで移動されるという、えらく長く逃げたシーフも出たりしましたが、大抵は4~6つくらいの手がかりで逮捕できてました。
最後、JOSSさんがシーフを捕まえたところで、面子がそろったので終了ということにしました。
【感想】
はっきりいって勝ち負けに関しては運ゲーです。
逮捕できるかできないかは、プレイヤーの技量が反映されるところはほぼなく、シーフの移動ルートやこれまでに使ってたカード、自コマの場所など、運がほとんどです。一応、シーフの居場所をこっそりみる特殊能力を持つ移動カードや数字の大きい移動カードの回収タイミングをうまくコントロールして、シーフを捕まえられる確率をあげることはできます。
とはいっても、居場所をこっそり見る能力の移動カードは数字が小さく設定されているので、わかっても移動範囲に正解がないことも多いですし、1巡する間に、また2択、3択の状況になることも多いです。
そんなわけで運多めのゲームです。
ではあるんですが、その運多めというゆるさと、ヒントがアプリから音で提供されて、プレイヤー全員に共有されるというシステムがうまくマッチしていて、プレイヤー全員で、まだ全然絞り込めませんねえとか、んー?これって確定してません?とか言い合いながら遊べるため楽しいです。
まだ3択だけど、こっそり居場所見たひとのコマがあっちに移動したから、たぶんあそこだなとか、前述の通り、みんなで音を聞いてこっちだあっちだと、会話したり推察したり、情報の隠匿ができたりするような下手に複雑な作りになっておらず、あからさまなのが間抜けな泥棒を追いかけているコントのような雰囲気を作り出しています。
そんななかで、とどめが逮捕失敗した時の「ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁ~~ん」!
コント確定です。
あと、推理ゲームやりたい!という中には、「筋道立てた考えをしたい」&「それを披露したい」というのがあり、その筋道は必ずしも推理小説のような複雑さは必要なく、簡単なパズルのようなものでも十分なんだなというのを、昨年、トリックと怪人を遊んだ時に感じていたのですが、ストップシーフのプレイ中にも、こういうので十分なんだよねと再認識しました(ストップシーフのだとちと簡単すぎるかもしれませんが)。