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ブラック・オーケストラ/Black Orchestra

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(4人でインスト込み2時間半ほど ※カードテキストの英語直読み&歴史的な背景の話がところどころ挟まれるという素敵プレイ環境でです)

【概要&ルール】

ヒトラー閣下は素晴らしい人物だよ → ヒトラー閣下についていってはダメなのでは? → うおおお、ヒトラー暗殺じゃあああ → いや、やっぱり素晴らしい人だ → やっぱダメだ!タマとったらあああとヒトラーに対する思いがいったりきたりしつつ、ヒトラー暗殺グループの一員になり、ヒトラー暗殺を目指すゲームです。

プレイヤーはヒトラー暗殺を試みるひとりとなり、全員が協力してヒトラー暗殺を成功させれば勝利となる協力ゲームです。

プレイヤーの手番は以下の流れで行います。

1.ナチス幹部の場所チェック

 マップ上でプレイヤーと同じ場所にナチスの幹部たち(ヒトラー、ヘス、ゲッペルスなど)のコマがないかを確認します。もし幹部コマがあるなら、幹部ごとに決まったペナルティを手番プレイヤーが受けます(ヒトラーならやる気減少、ゲッペルスなら特殊能力使用不可など)。

複数の幹部コマがある場合、その全てのペナルティを受けます。

2.アクション実施

 いくつかの選択肢から3アクションを実施します。一部を除いて、同手番に同アクションを実施可能です。選択肢には、

・アイテム獲得:今いる場所に落ちているアイテムを獲得する

・共謀者カード獲得:共謀者カードデッキから共謀者カードを1枚獲得します。共謀者カードには弱い効果を持った合法カード、強い効果を持った非合法カード、条件を満たすことで暗殺が実行できるようになる暗殺計画カードがあります。

・移動:隣接するスペースに移動します。ゲームが進むに従って移動可能範囲は変化します(開戦前のゲーム序盤はドイツ国内のみ、戦線が進むに従って東西に移動可能範囲が増えていきますが、終盤はドイツが劣勢になるため逆に移動可能範囲が狭くなっていきます)。

・共謀:(1手番に1回のみ)残りのアクション数の内、任意の数を消費し、それと等しい数のダイスを振ります。ダイスはタカの目(第三帝国の目)、数字(1~3)、照準の目があり、数字がでるとその数字分のアクション数を獲得し、照準の目だとモチベーションをあげるなど特殊効果が得られます。ただし、タカの目がでると同じ場所にいる全プレイヤーの容疑レベルがあがります。

・解放:刑務所に捕まったプレイヤーを救出します。ダイス判定があり、失敗すると解放する代わりに自分が捕まります。

・カード効果/特殊能力などの使用:右向き矢印のついている能力を発動させます。特殊能力はプレイヤーキャラクターごとに異なるものを持っています。

・暗殺計画実行:暗殺計画カードに書かれた条件(ヒトラーが○○にいるなど)を満たしている暗殺計画を実行します。暗殺計画カードに書かれた副条件(所持アイテムやキャラクターの属性(市民/軍人など)など)に応じて、ダイスを獲得し、その全てのダイスを振ります。出目の条件を満たせばヒトラーの暗殺に成功したことになり、勝利です。

などがあります。

3.イベントカードを引く

イベントカードデッキからイベントカードを1枚引いてその効果を解決します。イベントカードの効果はプレイヤーにとって良い物も悪いものもあります。
半分ほどが歴史上、実際にあったイベントになっており、ゲームが進むに従って時代が進んでいくようになっています。
イベントカードの中に、「ゲシュタポの手入れ」カードが何枚かあり、このカードを引くと、容疑が最高レベルになっているプレイヤーは逮捕されて刑務所に入れられたり、非合法のカードを持っていると容疑レベルがあがったりします。

・刑務所について

ゲシュタポの手入れによって逮捕されたプレイヤーは刑務所へ収監されます。他プレイヤーが迎えに来てくれ、ダイスロールに成功すれば刑務所から解放されます。解放される前に刑務所にいるプレイヤーの手番が回ってきた場合、尋問カードを引きます。
尋問カードには「書類を公開する」「仲間を売る」「抵抗する」のような選択肢が書かれおり、そのいずれかを選択し、指示に従います。プレイヤーは尋問カードの内容を他プレイヤーに見せることはできず、相談することもできません。
選択肢の中には、手番プレイヤー以外に不利益なものもありますが、他プレイヤーは手番プレイヤーの選択に口出ししてもいけません。
その後、イベントカードを引いて手番を終えます。

【プレイ内容】

ウキンさん、さくらさん、如月さん、僕の4人で。

まず最初に各プレイヤーのキャラクターを決めます。適当に顔で選びつつ、一応、所属は万遍なく出るように選びました。
設定されているわけではありませんが、たぶん、この人がメインの人と言われた映画ワルキューレでトムクルーズが演じたXXを、せっかくだからとウキンさんが担当、僕は外交官のおっさん、さくらさんと如月さんは諜報部所属の軍人さんです。
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(キャラクターシート。名前、どんな人物か、特殊能力などがかかれてます。ゲーム中に変化するパラメータはモチベーションと容疑レベルだけです)

それぞれの能力は、ウキンさんが手番のアクション数が他プレイヤーより1多い4回、僕はイベントカードの上から3枚を見て任意の順番に入れ替えれる、さくらさんは扇動して同じ場所のプレイヤーキャラのモチベーションを上げる、如月さんがアイテムを捨てる(たぶん賄賂的なものに使ってる)ことで、いずれかのプレイヤーキャラの容疑レベルを下げるです。
ただし、この特殊能力はモチベーションが3段階目以上になっていないと使えません。

モチベーションは重要なステータスで1段階目だと共謀カードの所持上限が少なくなったり、暗殺計画を実行するためには4段階以上でないとならないなど、色々と制限に関わってきます。
モチベーションというと“やる気”のように思ってしまうかもしれませんが、ヒトラーへの心酔度的なものも表しており、これヒトラー閣下大丈夫なの? → ぶち殺さんとダメだな!というような上がり方をします。

では、どうやってモチベーションを上げるかというと、以下のいずれかになります。
・共謀者カードの効果を使用する
・共謀アクションで照準の目を既定数出す
・アウシュビッツなど、強制収容所のある場所に移動する
・イベントカードの効果

アウシュビッツなどの強制収容所のある場所に移動可能になる(たぶん実際に作られる年代に達する)のは、ステージ4以降なのでまだ使えませんし、イベントカードも完全に引き運次第です。

ぶっちゃけた話、今回が初プレイで共謀者カードやイベントカードの中にモチベーションを上げる効果があるというのを知らなかったので、共謀アクションしかないねということでダイスロールです。
共謀アクションは容疑レベルがあがるリスクはありますが、アクション回数が増える可能性もありますしダイス振った方がよかろう(振りたい)と、スタートプレイヤーのウキンさん、次手番のさくらさんと続けて3アクションともダイスに変えてダイスロール!

ウキンさんは7、さくらさんは6とアクション数が倍増。
期待値は3なので、お二人ともかなり大きい目がでてます。

暗殺計画などでアイテムは使うので、とりあえず、どこに何があるか伏せられているアイテムをめくりながら移動しつつ、共謀者カードも引きつつでお二人とも手番終了。

そして、3番手の如月さんの手番になったわけですが、

僕:「如月さん、これはやばい流れですよ。僕ら2人のどちらかでオチがつきます」

でも、振るよねーと振った3つのダイスの出目は、タカ、タカ、1!
容疑レベルが2段階上がって、一気に最高値のExtremeになります。あれ?確か…とルールを確認してみると、同じ場所にいるプレイヤー全員の容疑レベルが上がるということなので、同じスタート地点にいた僕も容疑が最大に。
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(超疑われるひとに)

いやー、うっかりしてましたねー。同じ場所にいるなら一歩動いてからダイスロールですねーとか言いながら、波乱の幕開けです。

とはいえ、容疑レベルが最大になったといっても、すぐに悪いことが起きるわけではありません。
イベントカードでゲシュタポの手入れカードが引かれなければ、ほぼ制限なく行動できます。ゲシュタポの手入れが出たら即逮捕ですが。

さらにいうなら、ステージ1ではほぼやることがないというか、まだ戦争が本格化してないため、ドイツ国内の狭い範囲しか移動できませんし、前述の通り、モチベーションが上がらないと暗殺はできません。なので、ひたすらアイテムをめくって、共謀者カードを引いてというどちらかと言えば淡々とした手番が続きます。

暗殺計画カードを引けば、その計画に必要なアイテムを集めるなどの動きもできたのですが、今回はカード運が悪く、ステージ2中盤くらいまでずっと合法カードばかり引いてました。

なんというか、レジスタンス的な動きをしているのかというと、特にそんなこともなく。色んなところを移動して何があったこれがあったと言いながら、たまに酒を飲んで「ナチスはねえ…。いかんですよ!」とくだをまく(共謀アクションをする)という、そこらのおっさんのロールプレイをしているみたいな状況です。

ヒトラーやその副官たちが手番開始時に自分と同じスペースにいると、モチベーションが下がったり、アイテムを失ったりと禄でもないことが起こるので、避けたいといっても、これもイベントカードの効果での移動ですし、たまに「一番近いプレイヤーのところに移動」とかいう指示もあるので、基本的に避けようはありませんし、手番開始時に、なので、途中で同じ場所に来てもまたイベントでどこかにいくこともあります。

運任せとは言え、避けたいと思うのは当然で、総統官邸やベルクホーフ(ヒトラーの愛人が管理してた別荘がある)などは、たぶん来るから留まるのはやめとこうとみんな言ってました。
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(党大会?でニュルンベルグに集まるヒトラーと副官のみなさん。「ニュルンベルグトイフェアだなと」言うのはボードゲーマーのお約束)

ステージ2の中ごろ、イベントカードを引くとそこには「ゲシュタポの手入れ」の文字が!
特に悪いことをしてたわけじゃないけども、集まって反政府的なくだをまいていたということで、容疑レベルが最高だった僕とさくらさんが逮捕されました。

ようやく動き始めたレジスタンス的な我々。

容疑レベルが最高ではないプレイヤーが刑務所まできて解放アクションをしてくれれば、逮捕されたプレイヤーを解放できますが、残念ながら解放される前に僕の手番がきてしまいました。
逮捕者の手番は『知ってることを吐け!』と書かれた尋問カードを引き、その指示に従わなければなりません。

尋問カードには、仲間を売る(仲間の容疑レベルをあげる)、計画をばらす(解放される代わりにアイテムだったか暗殺計画カードを捨てる)、抵抗する(ダイスロールで成功すれば解放)という選択肢が書かれていました。相談せずにどの選択肢にするか選ばなければならず、結果に他プレイヤーは文句をいってはならず、カード自体も公開されることなく山札に混ぜられるという、代官し放題システムではありますが、さすがにみなに迷惑をかけるのは気が引けるというか、できません。そんなわけでダイスロールでの判定にかけます(失敗するとアイテム捨てるだか、モチベーション下がるだか、結局ひどい効果であったんですが)。

なんとなんと1/6の判定に成功して、僕は単独で解放されました。次手番のウキンさんがさくらさんも解放して、全員無事出所です。

暗殺計画カードがなかなかでないため、結局、どのアイテムが必要なのか、不要なのかわからない状況ではあるものの、容疑レベルを自発的に下げるにはアイテムを届ける(指定の場所にいってアイテムをゲームから除外する)しかないので、ぼちぼちとアイテムを届けて容疑レベルを下げます。

ステージが3から4に入ったあたりでようやくウキンさんと如月さんが暗殺計画カードを獲得して、暗殺に向けてアイテムを収集したり、ヒトラーの動きを注視したりし始めます。
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(ステージ3のイベント、パリ陥落!)

そして、ステージが4になったので強制収容所が完成。アウシュビッツやトレブリンカといった強制収容所のスペースに移動すると、容疑レベルが1上がる代わりにモチベーションが2段階上がります。

「強制収容所なんて作って、ユダヤ人にこの仕打ち…。ナチ野郎め…。許せねえ!!」

てなもんで次々にやる気になるプレイヤーのキャラクターたち。
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(強制収容所のスペースに訪れるとやる気があがります)

そしてモチベーションが上がれば各キャラクターの能力が解禁されるため、一気にいろんなことができるようになります。

さくらさんのアジり能力でイベントなどでモチベーションが下がればまた上げ直し、ウキンさんは常時アクション数+1で僕らよりも多くのことをこなし、そして、僕はイベントカードの上3枚をみて、並べ替えれる能力で、先に起こること、ゲシュタポがいつくるか、副官たちはいつ移動するかなどをみんなに伝えます。ゲシュタポがきそうなら、如月さんの能力で容疑レベルを下げて逮捕を回避します。

なんか、協力ゲームらしくなってきました!

モチベーションが上がれば暗殺計画も実行できるので、手元に暗殺計画カードのあるウキンさん、如月さんは機会をうかがいます。僕とさくらさんは必要なアイテムを渡すなどのサポートです。

特に僕の引いた共謀者カード“真実の瞬間”は、暗殺実行時に振れるダイスを2つ増やせるめっちゃ強いカードです。これを暗殺チームに渡さないとなりません。
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(たぶん実用度最高のカード。青がちょっと効果弱めの合法のカード、赤が効果強めの非合法カードです。非合法カードはゲシュタポの手入れが入る度に捨てるか、容疑レベルを上げるかの選択がはいります)

まず準備完了したのがウキンさん。実行条件はヒトラーが警戒地域(タカのマークつきのスペース)外にいる時で、まさに今ヒトラーは警戒地域外。次の手番で行きますという話をしていたところ、ちょうど僕のモチベーションが下がってイベントカードを見れなくなっていたタイミングだったこともあり、直前でヒトラーは警戒地域に移動。チャンスを逃します。

ステージ3,4、5あたりはドイツがイケイケの時期で、軍事的に優勢(さっきのパリ陥落とか、ポーランド占領とか)なイベントが多く、ヒトラーの警備レベルが上がりがちで条件を満たしていてもダイスロールに失敗しそうで暗殺に踏み切れません(暗殺時のダイスロールの目標値=ヒトラーの警備レベルです。大抵の暗殺計画は準備し尽してようやくダイスが4つになるくらいなので、ヒトラーの警備レベルが4以上あると暗殺する気になりません)。

しかし、ステージが進むと徐々にドイツの旗色が悪くなるイベントが増えてきます。つまり、ステージ3,4,5と逆にヒトラーの警備レベルがイベントで下がるわけです。

そろそろ暗殺できそうじゃないと、次は如月さんが動きます。

如月さんの持っている計画は、ヒトラーがステージ3,4,5に開放されるいずれかの場所にいることが条件。3,4,5で開放されるスペースは東部戦線、要はソビエト側です。この暗殺計画カードは、「同じ場所に全てのプレイヤーがいればダイス+2」という条件があります。ちょうどヒトラーが東に移動していたので、いくか?いってみましょう!では決行で!と全員で東にいるヒトラーの場所に向かおうとした時、撤退するようなイベントがあり、3,4,5で開放される地域から追い出されてしまいました。
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(如月さんの持ってた暗殺計画”待ち伏せ”と、タイミング悪く発生してしまった戦線から退却してくるイベント)

なかなかうまくいきませんねと言い合いますが、そろそろステージは最後である7に入ります。
ステージ7のデッキが尽きるか、ステージ7のデッキの中にあるアジトがばれるイベントが出てきたら終わります(イベントカードは数枚ゲーム開始時に抜いているので、起こらないイベントもあります)

如月さんは実はもう1つ暗殺計画を持っており、条件はヒトラーが警戒地域にいること。アイテムは毒とカギがあればダイス追加です。
毒はお持ちですが、カギはお持ちではありません。しかし、ウキンさんが持ってます。アイテムは同じスペースにいる仲間が持っていても効果は同じなので、ウキンさんもヒトラーのとこにいけば如月さんのダイスが増えることになります。

警戒地域外に移動すればウキンさんが暗殺実行し、警戒地域に移動すれば如月さんがやりましょうと確認しつつ、僕がイベントカードを見ると、ヒトラーはどうも警戒地域に移動してくる模様。
ではと、ウキンさんはその移動先に待機。そして、そこにやってくる如月さん。

長かった。ゲーム開始から2時間強、ようやくヒトラー暗殺のチャンスがやってきました。それでもダイス6つを振って、4つ照準の目を出す必要があり、成功率は高いとは言えません。

しかし、振らねば勝てぬのです。

ルールに則り、振るダイスを手に取り、心を落ち着け、立ち上がって、勇気を持ってダイスロール!歴史を作る瞬間なのだ!
(ルールにほぼまんま書いてあります)

結果は…。成功!すげー、如月さんすげーと盛り上がり、ヒトラー暗殺成功で幕を閉じました。
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(官邸での暗殺に成功!)

官邸に戻るという情報を手に入れた我々レジスタンスは、国防軍の軍人であるウキン氏の手引きにより、官邸に入った如月氏はヒトラーのいる部屋のカギを受け取り、そのまま毒ガスを持って突入。見事本懐を遂げたのであったという感じじゃないかと。

「とはいえ、ノルマンディ直前にヒトラー暗殺してもあんまり歴史変わったとはいえないねw」

確かに!

【感想】

不満を持った人物たちがじっくりじっくり準備を重ね、少ないチャンスをなんとか見つけて、暗殺にまでこぎつける。
協力ゲームによくある目の前の逼迫した、どんどんこなしていかないと敗北につながる細かいタスクが存在せず、ひたすら大目標の達成に向けた準備と機会をうかがうという、なんというか、独特のプレイ感のするゲームです。

面白いか面白くないかと言われると、面白いのは間違いありません。

しかし、逼迫したタスクがなく、やってることは暗殺計画カード引かないかなー、強い効果のカード引かないかなー、暗殺計画に使えるアイテムどこにあるかなーと、明確にこれをやろうあれをやるべきがなく、運任せにカード引いてアイテムを表に向けているだけなので、正直、ぬるいと感じます。
モチベーションが上がるまでは暗殺の実行もできないので、ダイスロールとカード引きを延々としてる手番が何度かあります。

普通なら、このゲームやれることねえぞ!となるわけですが、ブラックオーケストラは何しろ歴史的な背景という、有無を言わさぬ歴然とした事実があるため、「この時期はヒトラーを暗殺する理由がない」というのもまたわかるわけです。大してあるわけでもないモチベーション(このゲームのモチベーションはヒトラーに対するやる気(懐疑度だったり許せない度だったり)です)で、仲間うちで集まって酒を飲んで文句をぶちぶち言ってる状況が目に浮かびます。
それが、戦火が徐々に大きくなり、ユダヤ人の強制収容所が作られ、どんどんドイツ国内の状況は悪くなってくる…。イベントによって背景をプレイヤーに認識させながら、キャラクターのモチベーションがどんどん上がってくるのは本当にドラマチックです。

モチベーションも上がり、暗殺計画の準備が整っても、ヒトラー暗殺の機会はなかなか訪れません。前線だったり官邸だったり、ヒトラーは様々なところを目まぐるしく移動しており、いざ計画の実行にぴったりの場所に、タイミングよく自分も訪れ、暗殺できる機会はまさに千載一遇。警備をかいくぐり、暗殺を成功させられるのか!? 実際にヒトラー暗殺は何度か企てられ、ことごとく失敗してるという事実を知っていれば、低めのダイス目にも納得できますし、このゲームの面白さのポイントは、「暗殺(ダイスロール)の機会を何度ゲーム終了までに設けられるか?」というところです。

今回は最後の最後に1度だけのチャンスがきて、それを逃さずに成功したという回を記事にしましたが、別のところでは、『ゲーム序盤に暗殺計画の準備は整うがヒトラーと同じ場所に行けずに断念。そこから警備レベルが上がってしまったので、ひたすら待ち続け、後半に差し掛かったところで、ヒトラーが駅にひとりでいるとう情報を得てスーツケース爆弾での暗殺を試みるもダイスロール失敗。さらにヒトラーが移動するために乗った飛行機に爆弾をしかけるもまたまた失敗。刑務所から出所したばかりの男がラジオ放送にて国民に呼びかけ、(社会的に)殺そうとするも成功までダイス1つ足りずに失敗。その直後、全員で官邸につっこんでクーデターを決行して、ようやく成功!勝利!』という、ひたすら失敗という回もありました。

“暗殺の機会”は運任せでもいいんですが、ヒトラーを移動させるカード、イベントを1ターンだけ起こさなくするカード、移動力をあげる特殊能力、先のイベントカードを見れる能力など、カード効果と各キャラクターの能力の組み合わせで、「今ならその機会を作り出せる!」という瞬間が訪れます。それを逃さずに、僕がこうするから、Aさんははこうして、そして、Bさんが暗殺実行だ!と、コンボ的に協力しあう瞬間があり、しかも、それが素晴らしく気持ちいいんです。

淡々と、うっぷんがたまるような展開が続くせいもあるとは思いますが、その準備期間、どういう状況を作り出せばヒトラー暗殺まで持っていけるのかを作っていく期間。まさに暗殺を企てているようなゲームで普段は何もあまり起こらない、淡々としたプレイ感と、一気に盛り上がる瞬間の差が最高なゲームでした。

繰り返しになりますが、歴史的な事実が背景にあるというのがやはり強く、色んな所に説得力ができているだけでなく、ゲーム終了間際に暗殺できてもなあとか、逆にゲーム序盤に暗殺すれば、すげえ!でも、なんで殺したの?とか面白いことになるんですよね。

特に今回のプレイでは、ウキンさんがウォーゲーマーだからか、ここら辺の歴史に詳しく、色んなイベントの詳細や、プレイヤーキャラクターの背景、ゲームと歴史的な事実がどの程度あっているか等々、色々と途中途中にお話ししてくださり、それも大変楽しかったです。
例えば、ロンメル死亡のイベントが起こった時、

ウキンさん:「ヒトラーの暗殺に関与してたの疑われて殺されたんですけど、それは隠されて病死ってことで国葬になったんです」
僕:「ほー。ロンメルって砂漠行く前はなにやってたんですか」
ウキンさん:「山岳部隊の隊長とかですね。この人ね、ベストセラー作家なんですよ。歩兵の戦い方に関する本を書いたのがベストセラーになって、ヒトラーの目に留まったんです。」
僕ら:「ほほー」

ちょっと聞いただけでツラツラと大量に薀蓄がとびでてくる!

知らなければ単なるフレーバーですが、イベントカードのデッキは1ステージだいたい1年くらいになっており、実際の出来事が順番にでて(順番的に整合性がとれなくなるようなイベントは、「キーイベントが既に出ていたら無視する」という注釈があってとばされます)。きますし、いくつか気になるイベントだけでもゲーム中にWikipediaでも検索すると良いかと思います。

そのイベント自体は知らなくても、詳細を知ることで自分の知っている有名どころの知識と結びついて気分が上がるので是非お試しください。
※今回は最高でしたが、嫌がる人がいないか、長すぎないかは各卓でお気をつけくださいませ。

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
-------------------------
連絡先:hidarigray@gmail.com
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