メトロックス/MetroX

(4人でインスト込み20分ほど)
【概要&ルール】
出発進行!東京(または大阪)の各路線に数字入れて先に進もう!
めくられた数字に書かれた数字分、手元のシートに〇を書いていくゲームです。
プレイヤー全員に共通のシートが配られます。シートには東京や大阪の路線図を模した絵が描かれています。
(数字カードと手元のシートを一緒に写真撮ればよかったんですが、カードの写真撮るの失念してました)
プレイヤーの1人が山札から1枚めくります。ここに書かれている数字を各路線の始発の二重四角内に記入し、始発個所から一番近い空白のマスから路線に沿って数字分の○を記入します。
この時、既に○が書かれている別の路線と交差する場合、数字分の〇を書いていなくてもそこで書き終えます。
(空白マスで交差する場合は、書き終わる必要はなく〇を書きます)
・特殊な数字
山札には数枚特殊なカードが混ざってます。数字分の〇を書き終わる前に別路線の○書き済のマスと交差することになっても、そのマスをとばして先に進んで〇が書けるスキップ数字や始発駅から一番近い空きマスに出入りしている路線数×2の数字(=点数)を書き込める☆カードなどです。

(この上の画像だと、
まず青の路線に星を記入して1番近くにあるマスに路線数×2の数字(4)を記入。
次に緑の路線に3を記入して1番近くにある空きマス(=既に空いていない4のマスはとばして隣のマス)から○を3つ記入。
その後、ピンクの路線にスキップ数字の③(丸数字の3)を記入。普通の数字なら1マスだけ◯した後に緑路線と交差して既に◯が書かれてるマスで止まるとこをスキップ数字なので交差のマスをとばして◯を2つ記入。
という流れになってます)
・ゲーム終了&点数計算
全ての始発駅の二重四角が埋まったらゲーム終了です。
1つの路線の最後のマスまで〇を埋まっている路線から点数を得ます。点数は各路線で異なっており、また、ゲーム中にトップで埋めていると(埋めました宣言する)他プレイヤーよりも高い点が入ります。路線点と☆点を加え、最後に空きマス数に応じたマイナス点の処理をした点が最終的な点数です。
【プレイ内容】
Hal99さん、タロ吉さん、一味さん、僕の4人で。
まずはなじみがあるでしょう&大阪の方がちょっと難しめということで東京マップを遊ばせてもらいました。
各始発駅の二重四角の数をパッと見てみるとどの路線も2,3個のみで指示カードの内訳的によく出てくる数字は2,3,4あたり。終点までの長さは路線ごとに異なりはしますが、6~8マスということはないので、普通によく出てくる数字を適当に埋めただけでは路線の終点まで届かなそうです。
んでは、どうやって終点に届かせるかというと、
『複数路線が入っているマス(駅)はいずれかの路線で〇をつければ、他の路線でそこに〇を付ける必要がない(寧ろつけられない)』
というルールを活用して、路線の重複部分をうまいこと端折らせていくしかないようです。
東京マップではシートの中央から左下あたりが路線が複雑に入り組んで重複しています(永田町あたり?)。
そこら辺の重複が多い路線に先に○つけして、○つけ不要な路線を増やしてやろう!と思ってスタートしたつもりが、素点の高さに目がくらんでか日比谷線からスタートしてました(我ながら何故かわかりません)。
まあ、別に1度選んだ路線を終点まで行かないといけない制限もないので、中央から左下あたりを走っている銀座線、半蔵門線も〇をつけはじめますが…。
つらい!
中途半端に進めると
『既に〇がついているマスにぶつかるとそこでストップ』
のルールのせいで数字が無駄になります。
かといってある程度進めている路線を作ってないと星カードの
『マスにはいってる路線数×2点』
もらえる効果を高得点のマスに使えません。
あまり数字を散らしても終点までたどり着くのが遅くなり、トップ到着のボーナスがもらえませんし。
全部うまくやるのは無理なので、この路線は捨てた!と思っていたはずが、しばらくすると、あれ?こっち進めたほうが良い?なんで止めちゃったんだっけ?と頭のなかがてんやわんやのまま終了。
トップボーナスと星カードの点で高得点を稼いでいた一味さんが(タロ吉さんだったかも)勝利。
いや、これはうまいこと全く出来ませんということで続けて大阪マップをプレイ。
大阪マップはシート中央から始まっている路線があったり、路線が細かく入り組んでいるように見えます。
東京マップの経験から、うまいことやろうとしても混乱してしまってあっちこっちと手を出してどれも中途半端になる と思い、終点到着時の点数が高い路線で終着にたどり着くのを優先し、点数の低い路線は不要な数字を書き込むための捨て路線にすることにしました。
開始直後に5や6といった高い数字がでたのは、タロ吉さんたちがマス数の少ないニュートラムを終点にたどり着くのに使っているのを尻目に、初志貫徹でいかんとダメだと一番点数の高い谷町線に使い狙い通りにこれは終着にトップで到着。他にも高得点の路線で得点できましたが、交差をうまく使って先に進むという考えを放棄していたので、ゲーム終了してもかなりの空きマスが残ってしまいました。
マイナス8点と、谷町線の得点7点を打ち消してしまいましたが、星カードが序盤も序盤、まだ入っている路線数が多いマスまで進めているプレイヤーがいないうちに連発されたこともあり、そこまで星点の差がつかなかったこともあり、タロ吉さんと同点トップ(同点2位で、一味さんが勝ってたかも)になれました。
【感想】
全員が共通の単純な指示(タイル配置だったり、シートに◯×や数字を記入したり)に従うのにプレイヤー間で差がついていくゲームはいくつもありますが、僕が遊んだその種のゲームの中では一番工夫のしがいがあるゲームでした。
指示がランダムで、プレイヤーは決まったことに対応するだけというゲームだと、どうプレイすれば良いのか、どうすれば高得点になるのか。次の一手が自由にならないのであれば、要はギャンブルです。
そのギャンブルをサイコロの期待値だったり、残りのカードの内訳だったりで少しでも得点が有利になる方や待ちが多くなる方、または、確率は低いけど点数の高い方などなど、プレイヤーの個性を出しつつ指示への対応をしていって、ギャンブルに勝った負けたの阿鼻叫喚が発生したり、阿鼻叫喚にならないよう対応成功したやったぜというのが、この種のゲームの面白さだと思います。
メトロックスもそういったギャンブル性はありますし、ぎゃー、欲しいのこなかったー/やったー欲しいのきたーとカードがめくられる度に声が上がってはいましたが、それに加えて、ギャンブル性の絡まない箇所で高得点を取るための工夫ができます。しかもシンプルな形でです。
路線の重複箇所は、別路線を先に進めることで小さい数字で終着駅にたどり着くようにできる&入っている路線数の多いマスの手前で○をとめて星がでるのを待つというのがその”工夫”なんですが、特に前者は、この路線書き込める数字少ないし終着までたどり着くの無理だろうと思っていたところでもたどり着けるようになったり、やったぜ感がかなりあります。
いいゲームだなーと思うのは上記の”工夫”もどの程度点数に結びつくかは結局のところギャンブルで、うまくいかないこともあるということです。
A路線を効率良く進めるためにB路線を先に進めたら、B路線と交差している別のC路線との間のマスが1マスしかなかった!スキップ数字こないと死ぬわ!だったり、いつまで経っても星カードが出てこないー。他の路線の都合もあるし、ここで止めておくのもう限界!だったり。
このうまくいかないは、カードの引き運が悪かったせいとは言え、自分で”工夫”した結果なので、自業自得だってことでひどい状況を(ゲームですし)笑えるんですよねw。
そもそも得点要素が、終着までたどり着いている(先に進んでいる)+入っている路線数の多いマスに星カードの数字をかく効果を使う(星がでるまで止まっている)の、進む系と止める系で相反してるので、悩ましくないわけありません。
”工夫”も単純なものとはいえ、重複箇所をどう進めるのが効率的なのかって考えるのだけで面白いっていうひといると思うんですよね。僕は混乱して、うがーってなっちゃいましたが、静かに考えてみたい気持ちはあります。
コアシステムは流用して、ルート構築やピック&デリバーのボードゲームにして欲しいくらいです。きっと面白いに違いないと思うんです。