ゲームマーケット2018春新作を遊ぶ会(その1) ハピエストタウン
関東のボードゲーム界的にはゲームマーケット2日目でしたが、1日目に買ったゲームで遊びましょうということでゲーム会でした。
そんなわけで遊んだゲーム&感想をずらずらっと。
最初はウキンさん、一味さん、僕の3人で。
・ハピエストタウン

毎手番、自分の街にある建物から収入をもらい、手元の金とあわせせて場に並んだ候補からまた1つ新しい建物を街に建てて~とやってく街づくり&拡大再生産ゲーム。まじりっけなしというか、建物のパラメータが収入、購入コスト、人口、ハピネス(最終的には人口×ハピネスが点数)の4種で、人口とハピネスは得点計算にのみ使用するのでゲーム中に使われるのは収入と購入コストの2つのみです。
ウキンさんがプレイ済ということでインストしていただいてスタート。
収入をどこまで伸ばしてどこから得点要素に走るか(コストが低い建物は収入のみだったり人口+1だったりしますが、高コストになると収入追加なしでハピネス+3とか。コストによって細かい差はありますが、基本的にはそういう作り)のゲームだなと見当をつけましたが、中盤まで収入重視にしたのはさすがに手が遅すぎたらしく、上手に収入→得点の線を描けたウキンさんが勝利。
というか、インフラ(建物種類が条件を満たすとノーコスト&手番の建築に追加して建てられる建物)を建てられたのがウキンさんだけだったので、街の建物数が10軒と9軒ならそりゃあ10軒の方が有利に決まってるな!ということですぐに再戦。

(1戦目の僕の街。スキー場のある街。薬局、本屋など古くからの個人商店が軒を連ねる平野部と、レトルトカレーとラーメンがでてくるレストラン。小さい遊園地があります。リゾート地化を狙ってタワーマンションを建てましたが…)
購入できる建物候補は、場に6枚並んでいるのですが、住宅(家とか団地とか)の3種は固定で、残りの3枚は場にあるものが気に入らなければ流して3枚になるまで補充できます。補充も、1~3、4~5、6~9とコストごとに山札が3つにわかれており、完全ランダムではなく、ある程度自分の欲しいものを選べます。
といっても、何が来るかはめくってみるまでわからないので、例えば、手元に4金ある時に4~5の山から補充してみる!→コスト5!→コスト5!→もう冒険できないので1~3の山にひよろうというチャレンジ的なこともできますし、逆に最初からぼちぼちな建物は流さずに残してもっといいのこい!と山札をめくったりと色々できます。
いきなり2ラウンド目に収入が増える建物が買えない(場に出てこなかった)という不運に見舞われ、着実に収入を増やしていくおふたりとの拡大再生産レースにおいていかれます。しかし、ウキンさん、一味さんはインフラ建物の条件を満たすような建物を建てられていない様子。
インフラ建物作れればなんとかなるかも?とそちらを優先した結果、1~3コストの建物が半分以上という苦しい状況でしたが、インフラ建物の1軒分多いことで僅差で勝つことができました。

(2戦目の僕の街。どんな街かは後述)
1戦20分程度と短く、基本的にはさくさくさくっと走りきるゲームですが、コスト別にわけられた山札のおかげで、めくり勝負の熱さや、次の手番のためにお金を残しておくという、コンパクトにまとまった中にユーロゲームとしての必要十分な要素がはいっています。頼むからX金の建物こい!と山札をめくるのは大変楽しいですし、お金をどう使おうかは考えるポイントとしてちゃんとあります。コスト、収入、得点要素がシンプルなりにも(シンプルなおかげで?)プレイヤーの選択がしっかり後手番や勝ち負けに聞いてくる作りになっていて、ずっと一番高い建物買ってればいいぜーみたいなゲームではないです。
さらにタカさんの素敵アートワークの建物カードは見るだけでも楽しく、ルール上、配置制限や配置ルールなどはないにも関わらず、僕は毎手番、毎手番買った建物のカードをどこに置くのか悩んだり、ひとりでうひゃひゃ言ってました。
特に2戦目の街はお化け団地もあるような西側の旧市街と、東側に空港建設に伴う再開発によって建設されたタワーマンション。そんな中、子供たちに夢をと旧市街に住んでいる技術者が設計した天文台…(そして、謎のイグルー)と、ちょっと面白げな街になってお気に入りです。
(ドキドキわくわく遊ぶ時は他人の手番を待たせない程度に)
建物の種類も(うちは予約特典のプロもカードもありますし)結構多く、自分の手番にこれ!と決めていた建物が出てくるわけでもないですし、所持金や欲しい得点要素によって買う建物は一意ではないので、毎回、色んな街(&色んなストーリー)が作られることかと思います。
基本的にべた褒めゲームではあるものの2点気になったところを。
まず1点目。色んな街が作れると書きましたが、それは主に見た目の話です。コストはお金だけですし、得点要素も少ないので、ゲームシステム的な深みはありません。それ自体はいわゆるゲーマーズゲームではないので別に良いとして、明確に『かなり軽さと楽しさに全振りで、システム的な複雑さは省いているゲーム』に仕上げていると思われるため、それが購入者、プレイヤーに伝わるよう、対象年齢に上限を書くなどの対応はあっても良かったのではないかと思います。
通常、そこまで気にする必要はないでしょうが、ハピエストタウンはターゲット層が明確な上に、さらにその層が遊ぶにはかなり出来の良いゲームなので、見当違いな茶々が入らないよう普段気にされないこんなとこも気にしてよかったのはないかと。
んで、2点目。
序盤、常に公開されている住宅系建物以外の3枚の建物が全てコスト3の場合にひとつも購入できない時があります(1回目の手番で3金建物を買う、もしくは収入の増えない2金建物を買うなど、手番開始時に2金しか持っていない場合)。
たぶん最大でも10%前後と決して大きくはない確率ですが、建物を毎手番に1つずつ建てて街を作るゲームで、自分に非がないにも関わらず、「何もできない1手番」が起こってしまったら、適正年齢のプレイヤーはとてもがっかりすると思うのです(僕みたいなおっさんでもがっかりしましたから!)。
4~5の山、6~9の山を補充に選び、都合の良い建物が出てくることに賭けたのならともかく、ほぼ不可抗力でこれはきついなと。ある程度以上の年齢であれば、そこまで考えてリスクヘッジしろ(ごくごく低確率でリスクヘッジできない/とても難しい状況も考えられますが)で終わる話ですし、住宅系建物である“家”はコストは1金で常に公開されてはいるため、厳密には「何もできない」状態ではないんですが。
子供が遊ぶからといって何から何まで手取り足取り、優しく優しくということにする必要はないと思いはするものの、不可抗力のはまりパターンは回避してあげてもよかったんじゃないかなーと僕は思います。
ずらーっと書く予定がハピエストタウンだけでかなり書いてしまったので、とりあえずここで切ります。
そんなわけで遊んだゲーム&感想をずらずらっと。
最初はウキンさん、一味さん、僕の3人で。
・ハピエストタウン

毎手番、自分の街にある建物から収入をもらい、手元の金とあわせせて場に並んだ候補からまた1つ新しい建物を街に建てて~とやってく街づくり&拡大再生産ゲーム。まじりっけなしというか、建物のパラメータが収入、購入コスト、人口、ハピネス(最終的には人口×ハピネスが点数)の4種で、人口とハピネスは得点計算にのみ使用するのでゲーム中に使われるのは収入と購入コストの2つのみです。
ウキンさんがプレイ済ということでインストしていただいてスタート。
収入をどこまで伸ばしてどこから得点要素に走るか(コストが低い建物は収入のみだったり人口+1だったりしますが、高コストになると収入追加なしでハピネス+3とか。コストによって細かい差はありますが、基本的にはそういう作り)のゲームだなと見当をつけましたが、中盤まで収入重視にしたのはさすがに手が遅すぎたらしく、上手に収入→得点の線を描けたウキンさんが勝利。
というか、インフラ(建物種類が条件を満たすとノーコスト&手番の建築に追加して建てられる建物)を建てられたのがウキンさんだけだったので、街の建物数が10軒と9軒ならそりゃあ10軒の方が有利に決まってるな!ということですぐに再戦。

(1戦目の僕の街。スキー場のある街。薬局、本屋など古くからの個人商店が軒を連ねる平野部と、レトルトカレーとラーメンがでてくるレストラン。小さい遊園地があります。リゾート地化を狙ってタワーマンションを建てましたが…)
購入できる建物候補は、場に6枚並んでいるのですが、住宅(家とか団地とか)の3種は固定で、残りの3枚は場にあるものが気に入らなければ流して3枚になるまで補充できます。補充も、1~3、4~5、6~9とコストごとに山札が3つにわかれており、完全ランダムではなく、ある程度自分の欲しいものを選べます。
といっても、何が来るかはめくってみるまでわからないので、例えば、手元に4金ある時に4~5の山から補充してみる!→コスト5!→コスト5!→もう冒険できないので1~3の山にひよろうというチャレンジ的なこともできますし、逆に最初からぼちぼちな建物は流さずに残してもっといいのこい!と山札をめくったりと色々できます。
いきなり2ラウンド目に収入が増える建物が買えない(場に出てこなかった)という不運に見舞われ、着実に収入を増やしていくおふたりとの拡大再生産レースにおいていかれます。しかし、ウキンさん、一味さんはインフラ建物の条件を満たすような建物を建てられていない様子。
インフラ建物作れればなんとかなるかも?とそちらを優先した結果、1~3コストの建物が半分以上という苦しい状況でしたが、インフラ建物の1軒分多いことで僅差で勝つことができました。

(2戦目の僕の街。どんな街かは後述)
1戦20分程度と短く、基本的にはさくさくさくっと走りきるゲームですが、コスト別にわけられた山札のおかげで、めくり勝負の熱さや、次の手番のためにお金を残しておくという、コンパクトにまとまった中にユーロゲームとしての必要十分な要素がはいっています。頼むからX金の建物こい!と山札をめくるのは大変楽しいですし、お金をどう使おうかは考えるポイントとしてちゃんとあります。コスト、収入、得点要素がシンプルなりにも(シンプルなおかげで?)プレイヤーの選択がしっかり後手番や勝ち負けに聞いてくる作りになっていて、ずっと一番高い建物買ってればいいぜーみたいなゲームではないです。
さらにタカさんの素敵アートワークの建物カードは見るだけでも楽しく、ルール上、配置制限や配置ルールなどはないにも関わらず、僕は毎手番、毎手番買った建物のカードをどこに置くのか悩んだり、ひとりでうひゃひゃ言ってました。
特に2戦目の街はお化け団地もあるような西側の旧市街と、東側に空港建設に伴う再開発によって建設されたタワーマンション。そんな中、子供たちに夢をと旧市街に住んでいる技術者が設計した天文台…(そして、謎のイグルー)と、ちょっと面白げな街になってお気に入りです。
(ドキドキわくわく遊ぶ時は他人の手番を待たせない程度に)
建物の種類も(うちは予約特典のプロもカードもありますし)結構多く、自分の手番にこれ!と決めていた建物が出てくるわけでもないですし、所持金や欲しい得点要素によって買う建物は一意ではないので、毎回、色んな街(&色んなストーリー)が作られることかと思います。
基本的にべた褒めゲームではあるものの2点気になったところを。
まず1点目。色んな街が作れると書きましたが、それは主に見た目の話です。コストはお金だけですし、得点要素も少ないので、ゲームシステム的な深みはありません。それ自体はいわゆるゲーマーズゲームではないので別に良いとして、明確に『かなり軽さと楽しさに全振りで、システム的な複雑さは省いているゲーム』に仕上げていると思われるため、それが購入者、プレイヤーに伝わるよう、対象年齢に上限を書くなどの対応はあっても良かったのではないかと思います。
通常、そこまで気にする必要はないでしょうが、ハピエストタウンはターゲット層が明確な上に、さらにその層が遊ぶにはかなり出来の良いゲームなので、見当違いな茶々が入らないよう普段気にされないこんなとこも気にしてよかったのはないかと。
んで、2点目。
序盤、常に公開されている住宅系建物以外の3枚の建物が全てコスト3の場合にひとつも購入できない時があります(1回目の手番で3金建物を買う、もしくは収入の増えない2金建物を買うなど、手番開始時に2金しか持っていない場合)。
たぶん最大でも10%前後と決して大きくはない確率ですが、建物を毎手番に1つずつ建てて街を作るゲームで、自分に非がないにも関わらず、「何もできない1手番」が起こってしまったら、適正年齢のプレイヤーはとてもがっかりすると思うのです(僕みたいなおっさんでもがっかりしましたから!)。
4~5の山、6~9の山を補充に選び、都合の良い建物が出てくることに賭けたのならともかく、ほぼ不可抗力でこれはきついなと。ある程度以上の年齢であれば、そこまで考えてリスクヘッジしろ(ごくごく低確率でリスクヘッジできない/とても難しい状況も考えられますが)で終わる話ですし、住宅系建物である“家”はコストは1金で常に公開されてはいるため、厳密には「何もできない」状態ではないんですが。
子供が遊ぶからといって何から何まで手取り足取り、優しく優しくということにする必要はないと思いはするものの、不可抗力のはまりパターンは回避してあげてもよかったんじゃないかなーと僕は思います。
ずらーっと書く予定がハピエストタウンだけでかなり書いてしまったので、とりあえずここで切ります。