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スパイクラブ/ Spy Club

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(4人でインスト込み1時間ほど)

【概要&ルール】

僕らの街に事件発生! 僕らスパイクラブの出番だ!容疑者が逃げる前に解決してやるぞ!

スパイクラブという少年たちの探偵チームの1員になって起こった事件を解決します。

すごいざっくりいうとよりパズルチックになったパンデミックです。

山札切れ、アイディアトークン切れ、容疑者逃亡、時間切れになる前に、動機、犯人、犯行現場、犯罪、証拠品の5つの事件の側面を特定するのが目的です。

各プレイヤーの前に3枚ずつ手がかりカードが並べられた状態でスタートします。
プレイヤーは手番に3APを使ってアクションを行います。APを使い切ったら手札と場札を補充、イベント解決があった後、次の人の手番に移ります。

<アクション>
捜査:自分の前に並んだ3枚の手がかりカード(手札)のうち、任意のものを裏返す(カードは裏表異なる内容が描かれています)
フォーカス:フォーカスマーカーを任意の手札の下に移動する。移動後、アイディアトークンを既定数受け取る。
調査:場札から必要なコストを払って手がかりカードを手札に入れる
確認:手札からメインボードのスロットに手がかりカードを移動させる
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(各プレイヤーの手札はこんな感じで並べておきます。手がかりカードは裏表で色が違うので、必要な色の組み合わせを作るのにパタパタと裏表を確認することになります)

<フリーアクション>
フォーカスマーカーの置かれたカードの側面(種類)が同じなら、他プレイヤーと手がかりカードの交換したり、アイディアトークンをもらえたりします。

<イベント>

手札&場札の補充が終わったら、容疑コマの移動カードを1枚めくり、出た内容に応じて逃亡マーカーと容疑者コマを進めます。
容疑者コマは各プレイヤーの手札をマスのように扱って、ぐるぐると移動します。移動先の手札の種類に応じて、アイディアトークンを捨てたり、手がかりカードを捨てたり、裏返したりとイベントが発生します。

<事件の1側面の確定>

メインボード上のスロットが同種(同側面)の手がかりカードで埋まったら、今回の事件での正解を確定させます(容疑者の移動カードの内容で特定されます)。
全ての種類の側面を確定させれば事件解決=ゲームクリアとなります。

クリア前に、手がかりカードの山札切れ、アイディアトークン切れ、移動カードの山札切れ、逃亡マーカーが最後のマスまで到達するのいずれかで敗北です。

<キャンペーンデッキ>

キャンペーンデッキという指示があるまで中身をみてはならないカードが170枚くらいあります。
通常のセットアップでも2枚は登場し、「XXをした時に裏面を読む」と指示されてます。指示内容はゲーム中のプレイングで展開が変わるようになっており、毎ゲームちょっとずつ違う内容のゲームになります。
そして、その内容を引き継いで2ゲーム目、3ゲーム目と次のゲームを遊ぶのが“キャンペーンモード”とされています。キャンペーンは5ゲームで構成されます。
※大抵はちょっとしたストーリーと新しいルール(アクション追加など)が書かれてます。
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(左がゲームで普段使う手がかりカード、右がキャンペーン用のデッキです。1ゲームに使うのは数枚ぽいですが、かなりの分量があります)

【プレイ内容】

でじさん、Domiさん、如月さん、僕の4人で。

僕も初プレイですが、ルールを読むと、「え? 手札をパタパタ裏表みて、同じ種類(色)のカードを出していくだけでしょ? 何が難しいの?」と若干訝しさを感じてたんですが、やってみましょうとゲーム開始。

手がかりカードを場札からドローするのもメインボードに移動させるのも、アイディアトークンが必要なので、とりあえず、自分の手札の表裏を確認しつつアイディアトークンを取りますかね、みたいな流れに。

黄色(証拠品)のカードがみなの手元に多かったので、とりあえず、黄色を出しましょう、お、黄色がそろいましたね、これで1/5ですね。あ、今度は緑(犯行場所)がそろいそうですね。じゃあ、緑だしていきますかと、牧歌的というかなんかふんわりしたプレイ感で進んでたんですが、アイディアトークンが捨てられるイベントが発生。既定数をサプライから破棄します。

あ、これアイディアトークンなくなっても負けですと(インストはしてたものの)一応お伝えしたところ、え、これ案外数が少ないですよ、いま黄色と緑が終わって2/5くらいですけど逃亡マーカーも何気に半分くらいまできてますね…という話になり、

「のんびりやってたら、これ間に合わんぞ」

とみなさんの心がひとつになりました。

そんなわけで、残りは、赤(動機。復讐とか)、緑(犯行場所)、紫(犯人・容疑者)の3種類。カード内訳をみると、赤や紫の枚数は少な目で、しかも、これまで黄色(証拠品)や青(犯罪内容。強盗とか)を特定するために使ったカードの裏面が赤や紫だった可能性もあり、先ほどの時間があまりなさそうに続き、手がかりカード足りるんかいな問題も勃発しました。

そんなわけで如何に効率的に手番数を使わずに手がかりカードを出すかに頭をひねり始めます。

どうも4人プレイだと手番が1周するよりも短いくらいの速さで既定数のカードを出して特定していく必要があるようです。

「いま見えてる緑色のカードって何枚なんでしたっけ?」

「こっちのカードの裏面が緑のはず」

「フォーカスを先にこのカードに移動させて、カードを交換すれば」

「アイディアトークンの数が足りないから、自分と交換するんじゃなくて…」

と、基本的に情報は全て公開なので、プレイヤー全員であーだこーだが始まりました。

これまでに出し済の黄色と青は全員の手札にバランスよくあったので手番で自分のカードの裏表を確認したり、アイディアトークンを獲得したりする片手間にメインボードに出してたんですが、ぱっと見た感じ全員の手札かき集めても赤青紫は5枚ないので、どうやって色を集めるか、色が裏面にあったりしないかを確認するか、知恵を出し合います。

手番のアクション回数も3回なので、そのことも考えながら、フリーアクションであるチーム間でのカード交換、アイディアトークンのやり取りを使って、誰かにやるべきことが固まらないよう、適度に分散させながら手を進めます。

参ったのが手番終了時のイベント。容疑コマが移動カードの内容に応じて移動し、移動した先の手がかりカードの色で何かしらが起こります。
いま僕らが必要なのが赤、青、紫なので、その3種を表にした手がかりカードが手札であることが多いのですが、それぞれのイベントは赤(全員の手札を裏返す=アクション損&仕込みが台無しに)、緑(逃亡トークンが1進む)、紫(アイディアトークンを3つ捨てる。アイディアトークンはゲームに18個しか登場しない)で、どれも厳しめ。残りは青が補充用カードを2枚捨てる、黄色がアイディアトークンを確定済の色の種類に応じてアイディアトークンを捨てるで、今の状況だと比較的青がましか?という程度。

事件の解決に使う手がかりカードの種類(色)は5つですが、種類自体は6つあります。白色がそれでピザ食ってたり、昼寝してたり、役立たずですが、イベントも白色では発生しません。
移動カードで何マス進むかはランダムではあるのですが、候補は1手番前にわかるので余裕があれば、起こるイベントも調整したりしつつ進めます。

全員で知恵を出し合った甲斐や、補充カードの運もあり、緑と紫については確定成功。

今回の事件は、お金が動機で、場所はミュージアム、起こった事件はいじめ、証拠は帽子だというところまで特定できたことになります。
あとは、容疑者(紫)が誰かだけ…!

補充カード列に紫が何枚かあるのでこれを集めて出していけばなんとかなりそうです。でじさんが3枚出し、如月さんが1枚出したのち、イベントを調整します。
すでに逃亡コマはあと1マス進んだら敗北、アイディアトークンはかき集めても4つしかないという状況で、めくられる移動カードの内容次第では緑イベントなどで逃亡コマによる負けになりますが、如月さんが手札を交換してくれたため、何も起こらないか、アイディアトークンを3つ捨てる(一つ残る)の目もまだあります。
さあ、どうなる!移動カードをめくるぞ…!の前にカードを補充しようとしたら、補充用のカードが切れて敗北になってしまいましたw。
ゲーム中にカードを捨てすぎた模様です。
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(山札切れ負け。ちなみにキャラクターカードの下にある白い部分はキャラクターの名前を書き込むスペースです。何度でも遊べるようにその部分に貼る白いシールもゲームに付属しています)

【感想】

自分しか知らない情報などはなく、プレイヤー間で持っている情報の偏りが全くないタイプの協力ゲームです。

なので、(手番プレイヤーの意思が尊重はされるものの)基本的に全プレイヤーでいまやるべき行動はああだこうだと相談しながら進めるゲームです。手番プレイヤーの状況はXXだから…とある程度プレイヤーに閉じた内容で最善手の検討をさせるのならともかく、このゲーム、プレイヤー間の手札交換が(ちょっと制限ありますが)フリーアクションなので、全員の手札がある意味共有物みたいな感じでもあり、場全体の最善手はなんなのか?をプレイヤー全員で考えることになります。

カードの裏表を全部覚えてられるわけでもないので、そこはある程度プレイヤーで分担することにはなりますが、そうはいっても、はっきりいって非常にパズル要素が強いです。
のんびり遊べれるならのんびりパズル解けばいいんですけど、ルールを読む以上に終了条件に対する必要なアクション数が厳しい作りで、あっという間に手番や手札、トークンが足りなくなるため、できるだけ効率的な、最善の手を探すことになるんですよね。

各プレイヤーの手札、トークンの状況、次に来るイベントの候補などなど、非常に考え甲斐のあるパズルです。

自分のやることは自分で決めたい!やらせて欲しいという人ははっきりいって向いてないゲームだと思います。ひとりでは気が回らないくらい要素があるので、誰かひとりの思ったこと、発言したことが正しいとも限りません。ちゃんと思ったこと口に出して、全員でクリアに向けてゲームを作っていくゲームです(奉行されたとかふててる場合じゃなく、誰かが考えた手が正しければそれをやるべきで、結果を誰が言ったかではなく過程を全員で作っていけばいいんです!)。

今回、クリアできなかったのでできませんでしたが、クリア後には、そのゲームでの正解となった5つのカードを使って、どんな事件だったかを話すフェイズというのもあり、少年探偵団的なテーマと相まって非常にワクワクするゲームです。

最後に。ネタバレを避けるために書きませんでしたが、キャンペーンカードに「初めてXXした時に裏面を見る」などと書かれており、それに応じた展開が実はありました。こんな感じでどんどんルールやストーリーがゲームを重ねるたびに追加されていくので、パズル性の高さ、高い難易度をみんなで話し合って突破する楽しさ、どんどん追加される要素ということで、パンデミックレガシーに非常に近いと僕は思ってます。
(まだ1回しか遊んでないので、もう1度遊ぶと、全然違ってたwとなるかもしれませんが)

一応、初回ゲーム(キャンペーンの1話目)をなんども遊ぶこともできますが、カードが200枚弱も用意されているキャンペーンモードが本番だと思います。パンデミックレガシーなどと異なり、1キャンペーンが全5ゲームと短め、ゲーム中の選択でどのカード(ルール)が適用されるかどんどん分岐するのでキャンペーンごとに毎回違うゲームになるなど、気軽に挑戦できて、しかも、面白そうな仕組みがあるようなので、是非機会を作ってキャンペーンモードで遊んでみたいです!

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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